JPH0456736B2 - - Google Patents
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- JPH0456736B2 JPH0456736B2 JP60017639A JP1763985A JPH0456736B2 JP H0456736 B2 JPH0456736 B2 JP H0456736B2 JP 60017639 A JP60017639 A JP 60017639A JP 1763985 A JP1763985 A JP 1763985A JP H0456736 B2 JPH0456736 B2 JP H0456736B2
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- stretching
- film
- air
- heated
- evoh
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物二軸延伸フイルムの製造方法に関し、特に延
伸成形時の安定化並びに製品の高品質化に利用で
きる。 [背景技術とその問題点] エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以
下、EVOHという。)フイルムは、ガスバリヤー
性、耐油性、帯電防止性等に非常に優れたフイル
ムであり、食品や医薬品等の包装材料として有用
なものである。 しかしながら、未延伸のEVOHフイルムは、
耐水性、耐透湿性、強度、剛性等が十分でなく、
これらの特性を改良するために、二軸延伸するこ
とが行なわれている。EVOHフイルムの二軸延
伸は、水素結合が強く、組織が固定されやすく、
従つて強い延伸力を必要とする上、フイルムの破
断、ネツク延伸等が生じやすい。その結果、ポリ
プロピレンやポリエステル等の延伸に用いられて
いる通常のテンター法やチユーブ状二軸延伸法を
そのまま用いたのでは、工業的に有用な優れた延
伸フイルムは得られない。 このため、種々な特別な方法が提案されてい
る。例えば、延伸可能な他のフイルムと密着させ
て延伸させる方法(特開昭51−6276号)、或いは
未延伸フイルムの水分含有量を多くして、特定延
伸条件下で延伸する方法(特開昭53−88067号、
特開昭52−129776号、特開昭52−129777号、特開
昭53−43199号)等がある。 しかしながら、前者の方法は、他のフイルムの
使用が不可欠である。また、後者の方法は、
EVOHフイルムの水分含有量を4%以上にする
ことに時間がかかる上に、水分含有量を制御する
ことは非常に困難であるため、工業的製造法とは
いえない。 このため、通常のEVOHフイルム製造から得
られた水分含有量2%以下の未延伸フイルムを、
50〜70℃で5秒以下予熱した後、加熱エアーを用
いて70〜100℃に急加熱して二軸延伸する方法
(特開昭57−25920号)が提案されている。ところ
が、この方法は、予備加熱が必要な上に、70〜
100℃という狭い温度範囲にフイルムを急加熱し、
しかもこの急加熱を空気吹付け加熱で行うために
熱効率が低く、また温度制御も困難となる欠点が
ある。 [発明の目的] ここに、本発明の目的は、これらの欠点を解消
すべくなされたもので、製造が簡易な上、延伸開
始点を一定位置に安定化させることにより延伸成
形時の安定性が高く、かつ高品質のEVOH二軸
延伸フイルムが得られる製造方法を提供すること
にある。 [問題点を解決するための手段および作用] そのため、本発明では、ダイからチユーブ状に
押し出された溶融エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物樹脂を冷却した後、そのチユーブ状エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フイルムを、
加熱延伸帯域で延伸可能な温度まで加熱しながら
一方向へ送るとともに、その送り方向の張力およ
び内圧により送り方向および幅方向へ同時に延伸
させる際、前記加熱延伸帯域の雰囲気温度を70〜
200℃とし、かつ、その加熱延伸帯域より上流側
から加熱延伸帯域の延伸開始点付近にフイルムの
送り方向に対して20〜60℃の角度で空気を直接吹
付けるとともに、送り方向の延伸倍率を幅方向の
延伸倍率よりも小さい条件下で延伸させることを
特徴としている。 そこで、本発明の方法をより詳細に説明する。
本発明で用いられるEVOHとしては、エチレン
含有率25〜60モル%、ケン化度95%以上のものが
好適である。エチレン含有率が60モル%を越える
とガスバリヤー性が低下し、透明性も悪化するの
で好ましくなく、エチレン含有量が25モル%未満
では耐湿性が不十分となり好ましくない。また、
ケン化度が95%未満では吸湿性、ガスバリヤー性
の点で好ましくない。なお、本発明における
EVOHとしては、本発明の要旨を変えない範囲
で他の熱可塑性樹脂をブレンドしたり、更には熱
安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等の
添加剤を加えてもよい。また、EVOHと他の熱
可塑性樹脂との多層フイルムを用いることもでき
る。 EVOHは従来より知られている未延伸チユー
ブ状フイルムの製造方法によつてチユーブ状
EVOHフイルムに加工される。この場合の冷却
方法は特に制限ないが、水冷方式等の急冷効果の
高い方法を採用し、EVOHフイルムの結晶性を
低下させることが延伸性を向上させるために好ま
しい。 まず、このチユーブ状EVOHフイルムを、例
えば上下各一対のニツプロールで保持し、その間
で加熱しながら一方向へ送り、その送り方向の張
力および内圧によつて送り方向および幅方向へ同
時に延伸させる。このとき、延伸時の延伸倍率に
ついては、送り方向の延伸倍率が幅方向の延伸倍
率よりも小さいことが条件である。 同時に、加熱延伸帯域の延伸開始点に、それよ
り上流側よりフイルムの送り方向に対して所定角
度、好ましくは20〜60°の角度範囲で空気を直接
吹付ける。空気吹付け角度が上記範囲内であれ
ば、チユーブ状フイルムの延伸開始点に吹付けら
れた空気は、チユーブ状フイルムの外表面に沿つ
て流動し、フイルム表面に流動空気膜を作る結
果、延伸開始点の温度分布を均一にすることがで
きる。従つて、延伸開始点を一定位置に安定させ
ることができ、かつ延伸後のフイルム(バブル)
の揺れを防止することができる。この場合、吹出
し空気としては、通常、室温であるが、加熱空気
を用いるようにしてもよい。 このような簡易な方法により、延伸成形の安定
性が高く、かつ高品質のEVOHフイルムを製造
するものである。 [実施例] 図は本発明の製造方法に用いられる製造装置の
一例を示している。同図において、押出機1によ
つて環状ダイ2から下方へチユーブ状に押し出さ
れた溶融EVOHの内部には圧縮空気が供給され
る。圧縮空気が供給されたEVOHは、エアーリ
ング3および冷却槽4を通つて冷却された後、ニ
ツプロール5によつて引取られ次の工程へ送られ
る。前記エアーリング3は、前記ダイ2の真下に
配置され、ダイ2からチユーブ状に押し出された
溶融EVOHの外表面をエアーによつて空冷する。
また、冷却槽4は、エアーリング3の下方に配置
され、かつ中央に前記ダイ2から押し出された溶
融EVOHの通る孔を有する貯水槽に水が満たさ
れている。これにより、まずダイ2から押し出さ
れた溶融EVOHは、エアーリング3で空冷され
た後、更に冷却槽4の水冷効果により急激に冷
却、固化される。 ニツプロール5から送り出されたチユーブ状
EVOHフイルムは、2つのガイドロール6,7
を通つた後、上部ニツプロール8および下部ニツ
プロール9を経て例えば図示しない巻取機等へ巻
取られるようになつている。この際、下部ニツプ
ロール9の周速度は上部ニツプロール8の周速度
よりも大きく、かつ上部ニツプロール8および下
部ニツプロール9間のチユーブ状フイルム内に圧
縮空気が注入されているので、この間にチユーブ
状フイルムが延伸可能な温度まで加熱されると、
両者の作用つまり圧縮空気による膨張力および送
り方向の張力によつて、チユーブ状フイルムは送
り方向および幅方向へ同時に延伸される。この場
合、延伸時の延伸倍率は、EVOHの種類によつ
て適宜決定すればよいが、少なくとも送り方向の
延伸倍率が幅方向の延伸倍率より小さいことが条
件である。この倍率差、つまり幅方向の延伸倍率
−送り方向の延伸倍率は、0.6〜2.0が特に好まし
い。なお、送り方向の延伸倍率は、通常1.1〜
5.0、好ましくは1.2〜4.0倍程度である。 前記上部ニツプロール8および下部ニツプロー
ル9間には、チユーブ状フイルムを延伸可能温度
まで加熱する延伸加熱部10が設けられている。
延伸加熱部10は、上下端を開放した円筒体の内
周面に沿つて例えば赤外線ヒータ等の加熱源が環
状に配設されている。これによる加熱延伸帯域の
雰囲気温度は、延伸するEVOHの融点により異
なるが、通常70〜200℃、好ましくは80〜170℃に
保てれている。その結果、チユーブ状フイルム
は、主として加熱源からの輻射熱により少なくと
も延伸可能温度まで加熱される。 延伸加熱部10の上流側、つまりニツプロール
8側には、チユーブ状フイルムの加熱延伸帯域の
延伸開始点付近に、フイルムの送り方向に対して
所定の角度で空気を直接吹付けるエアーリング装
置11が設けられている。エアーリング装置11
は、円環状のリング体の内周面に沿つてスリツト
または複数の細孔等の空気吹出し口が設けられて
いる。そのため、チユーブ状フイルムの円周方向
に対して空気が均一に吹付けられるようになつて
いる。また、これらの空気吹出し口からの吹出し
角度αは、そこから吹付けられる空気がフイルム
の延伸開始点からフイルムの外表面に沿つてその
送り方向へ円滑に流動できる角度範囲、つまりフ
イルムの送り方向に対して20〜60°、好ましくは
30〜50°の角度範囲内に設定されている。また、
吹出し空気としては、通常、室温の空気が用いら
れるが、加熱空気を用いてもよい。 更に、エアーリング装置11の上流側、つまり
ニツプロール8側には、予備加熱部12が必要に
より設けられている。予備加熱部12は、前記延
伸加熱部10と同様な構成で、円筒体の内周面に
沿つて赤外線ヒータ等が配置されている。 一方、延伸加熱部10の下流側、つまり下部ニ
ツプロール9側には、延伸終了後のチユーブ状フ
イルムを順次偏平化して下部ニツプロール9へ導
入するためのガイドローラ13が設けられてい
る。このガイドローラ13は、複数本のガイドロ
ーラが下方へ行くに従つて次第に幅狭となるよう
にV形状に配置されている。これにより、延伸終
了後のチユーブ状フイルムは、ガイドローラ13
により順次偏平に折畳まれながら下部ニツプロー
ル9へ案内された後、必要により熱固定されて例
えば図示しない巻取機へ巻取られるようになつて
いる。 次に、本実施例の作用を説明する。まず、押出
機1によつてダイ2からチユーブ状に押し出され
た溶融EVOHは、内部に注入される圧縮空気に
よりチユーブ状に膨張され、かつエアーリング3
および冷却槽4によつて順次冷却されてチユーブ
状に固化される。このとき、チユーブ状フイルム
は、冷却槽4で急冷され結晶化ができるだけ抑え
られ、水分含有量2%以下に成形される。続い
て、ニツプロール5からガイドロール6,7を通
つて上部ニツプロール8へ送られる。 上部ニツプロール8へ送られたチユーブ状フイ
ルムは、延伸加熱部10において、延伸可能温度
まで加熱される。すると、上部ニツプロール8お
よび下部ニツプロール9間のEVOHフイルム内
に注入される圧縮空気とニツプロール8,9間の
周速度差によつてチユーブ状フイルムは送り方向
の延伸倍率が幅方向の延伸倍率より小さい条件下
で送り方向および幅方向へ同時に延伸される。ち
なみに、延伸倍率差は上述した範囲内である。 このとき、チユーブ状フイルムの延伸帯域の延
伸開始点付近に、エアーリング装置11から空気
が吹付けられているので、エアーリング装置11
から吹出された空気は、チユーブ状フイルムの延
伸開始点に吹付けられた後、チユーブ状フイルム
の外表面に沿つてフイルムの送り方向へ流動する
ため、フイルム表面が流動空気膜に包まれる。こ
の結果、延伸開始点の温度分布が均一になるの
で、延伸開始点が一定位置に安定され、かつ延伸
後のバブルの揺れが防止される。 その後、延伸終了後のチユーブ状フイルムは、
ガイドローラ13によつて偏平に折畳まれた後、
下部ニツプロール9によつて引取られる。下部ニ
ツプローラ9によつて引取られたチユーブ状フイ
ルムは必要により熱固定された後、巻取られる。 従つて、本実施例によれば、チユーブ状
EVOHフイルムの加熱延伸帯域の延伸開始点付
近に、そのフイルムの送り方向に対して20〜60°
の角度で空気を吹付け、送り方向の延伸倍率を幅
方向の延伸倍率より小さい条件下で延伸するよう
にしたので、簡易な方法により延伸成形の安定性
を向上させることができる。 つまり、チユーブ状フイルムの延伸開始点に吹
付けられた空気は、チユーブ状フイルムの外表面
に沿つてフイルム送り方向へ流動し、フイルム表
面に流動空気膜を作る結果、延伸開始点の温度分
布を均一にすることができる。そのため、送り方
向の延伸倍率が幅方向の延伸倍率より小さい条件
下であれば、延伸開始点を一定位置に安定させる
ことができ、かつ延伸後のバブルの揺れを防止す
ることができる。ちなみに、空気吹出し口からの
吹出し角度αが前記範囲外の場合には、延伸開始
点に吹付けられた空気がチユーブ状フイルムの外
表面に沿つて円滑に流動せず、フイルム表面に均
一な流動空気膜を作ることが困難である。 その結果、本実施例では、偏肉精度も良好な
上、耐水性、強度等にも優れた高品質な二軸延伸
フイルムを得ることができる。 また、製造装置としては、赤外線ヒータ等の加
熱源によつてフイルムを延伸可能温度まで加熱す
る方式であるため、熱効率が高く、かつ制御も容
易な上、延伸開始点の安定化に当つて、延伸開始
点付近にフイルムの送り方向に対して所定の角度
で空気を吹付けるエアーリング装置11を1台設
ければ良いので、設備費および製造コストが安
く、かつ運転制御も極めて容易に行うことができ
る。しかも、製膜および延伸を一貫ラインで行な
えるので、この点からも製造コストが安い利点が
ある。 そこで、次の条件下において二軸延伸フイルム
を製造した例を基に上述した点を明らかにする。
これは、エチレン含有率38モル%、融点173℃の
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(日本合
成化学(株)製 商品名ソアノールET)を、ま
ず下吹き水冷押出機より押出し水冷固化し、径60
mmφ、厚み100μの実質的に無配向のチユーブ状
フイルムを得た。次いで、図に示す延伸装置を用
い、送出し用のニツプロール8の周速度を6m/
min、内圧による横(幅方向)延伸倍率を2.8と
し、延伸開始点の周囲の雰囲気温度を130℃(赤
外線ヒータ温度350℃)とするとともに、加熱部
10の上部に設けたエアーリング装置11(内径
270mmφ、スリツト間隙2mm)より延伸開始点に
向けて内側45度の角度で20℃の空気を10m3/min
で吹付けながら延伸成形を行つた。引取用のニツ
プロール9の周速度を変えることにより縦(送り
方向)延伸倍率を1.2(実施例1)、1.6(実施例
2)、2.0(実施例3)としたフイルムを得た。こ
れら実施例1,2,3におけるバブルの安定およ
び偏肉状態を、比較例1,2とともに次表に示
す。
化物二軸延伸フイルムの製造方法に関し、特に延
伸成形時の安定化並びに製品の高品質化に利用で
きる。 [背景技術とその問題点] エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以
下、EVOHという。)フイルムは、ガスバリヤー
性、耐油性、帯電防止性等に非常に優れたフイル
ムであり、食品や医薬品等の包装材料として有用
なものである。 しかしながら、未延伸のEVOHフイルムは、
耐水性、耐透湿性、強度、剛性等が十分でなく、
これらの特性を改良するために、二軸延伸するこ
とが行なわれている。EVOHフイルムの二軸延
伸は、水素結合が強く、組織が固定されやすく、
従つて強い延伸力を必要とする上、フイルムの破
断、ネツク延伸等が生じやすい。その結果、ポリ
プロピレンやポリエステル等の延伸に用いられて
いる通常のテンター法やチユーブ状二軸延伸法を
そのまま用いたのでは、工業的に有用な優れた延
伸フイルムは得られない。 このため、種々な特別な方法が提案されてい
る。例えば、延伸可能な他のフイルムと密着させ
て延伸させる方法(特開昭51−6276号)、或いは
未延伸フイルムの水分含有量を多くして、特定延
伸条件下で延伸する方法(特開昭53−88067号、
特開昭52−129776号、特開昭52−129777号、特開
昭53−43199号)等がある。 しかしながら、前者の方法は、他のフイルムの
使用が不可欠である。また、後者の方法は、
EVOHフイルムの水分含有量を4%以上にする
ことに時間がかかる上に、水分含有量を制御する
ことは非常に困難であるため、工業的製造法とは
いえない。 このため、通常のEVOHフイルム製造から得
られた水分含有量2%以下の未延伸フイルムを、
50〜70℃で5秒以下予熱した後、加熱エアーを用
いて70〜100℃に急加熱して二軸延伸する方法
(特開昭57−25920号)が提案されている。ところ
が、この方法は、予備加熱が必要な上に、70〜
100℃という狭い温度範囲にフイルムを急加熱し、
しかもこの急加熱を空気吹付け加熱で行うために
熱効率が低く、また温度制御も困難となる欠点が
ある。 [発明の目的] ここに、本発明の目的は、これらの欠点を解消
すべくなされたもので、製造が簡易な上、延伸開
始点を一定位置に安定化させることにより延伸成
形時の安定性が高く、かつ高品質のEVOH二軸
延伸フイルムが得られる製造方法を提供すること
にある。 [問題点を解決するための手段および作用] そのため、本発明では、ダイからチユーブ状に
押し出された溶融エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物樹脂を冷却した後、そのチユーブ状エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フイルムを、
加熱延伸帯域で延伸可能な温度まで加熱しながら
一方向へ送るとともに、その送り方向の張力およ
び内圧により送り方向および幅方向へ同時に延伸
させる際、前記加熱延伸帯域の雰囲気温度を70〜
200℃とし、かつ、その加熱延伸帯域より上流側
から加熱延伸帯域の延伸開始点付近にフイルムの
送り方向に対して20〜60℃の角度で空気を直接吹
付けるとともに、送り方向の延伸倍率を幅方向の
延伸倍率よりも小さい条件下で延伸させることを
特徴としている。 そこで、本発明の方法をより詳細に説明する。
本発明で用いられるEVOHとしては、エチレン
含有率25〜60モル%、ケン化度95%以上のものが
好適である。エチレン含有率が60モル%を越える
とガスバリヤー性が低下し、透明性も悪化するの
で好ましくなく、エチレン含有量が25モル%未満
では耐湿性が不十分となり好ましくない。また、
ケン化度が95%未満では吸湿性、ガスバリヤー性
の点で好ましくない。なお、本発明における
EVOHとしては、本発明の要旨を変えない範囲
で他の熱可塑性樹脂をブレンドしたり、更には熱
安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等の
添加剤を加えてもよい。また、EVOHと他の熱
可塑性樹脂との多層フイルムを用いることもでき
る。 EVOHは従来より知られている未延伸チユー
ブ状フイルムの製造方法によつてチユーブ状
EVOHフイルムに加工される。この場合の冷却
方法は特に制限ないが、水冷方式等の急冷効果の
高い方法を採用し、EVOHフイルムの結晶性を
低下させることが延伸性を向上させるために好ま
しい。 まず、このチユーブ状EVOHフイルムを、例
えば上下各一対のニツプロールで保持し、その間
で加熱しながら一方向へ送り、その送り方向の張
力および内圧によつて送り方向および幅方向へ同
時に延伸させる。このとき、延伸時の延伸倍率に
ついては、送り方向の延伸倍率が幅方向の延伸倍
率よりも小さいことが条件である。 同時に、加熱延伸帯域の延伸開始点に、それよ
り上流側よりフイルムの送り方向に対して所定角
度、好ましくは20〜60°の角度範囲で空気を直接
吹付ける。空気吹付け角度が上記範囲内であれ
ば、チユーブ状フイルムの延伸開始点に吹付けら
れた空気は、チユーブ状フイルムの外表面に沿つ
て流動し、フイルム表面に流動空気膜を作る結
果、延伸開始点の温度分布を均一にすることがで
きる。従つて、延伸開始点を一定位置に安定させ
ることができ、かつ延伸後のフイルム(バブル)
の揺れを防止することができる。この場合、吹出
し空気としては、通常、室温であるが、加熱空気
を用いるようにしてもよい。 このような簡易な方法により、延伸成形の安定
性が高く、かつ高品質のEVOHフイルムを製造
するものである。 [実施例] 図は本発明の製造方法に用いられる製造装置の
一例を示している。同図において、押出機1によ
つて環状ダイ2から下方へチユーブ状に押し出さ
れた溶融EVOHの内部には圧縮空気が供給され
る。圧縮空気が供給されたEVOHは、エアーリ
ング3および冷却槽4を通つて冷却された後、ニ
ツプロール5によつて引取られ次の工程へ送られ
る。前記エアーリング3は、前記ダイ2の真下に
配置され、ダイ2からチユーブ状に押し出された
溶融EVOHの外表面をエアーによつて空冷する。
また、冷却槽4は、エアーリング3の下方に配置
され、かつ中央に前記ダイ2から押し出された溶
融EVOHの通る孔を有する貯水槽に水が満たさ
れている。これにより、まずダイ2から押し出さ
れた溶融EVOHは、エアーリング3で空冷され
た後、更に冷却槽4の水冷効果により急激に冷
却、固化される。 ニツプロール5から送り出されたチユーブ状
EVOHフイルムは、2つのガイドロール6,7
を通つた後、上部ニツプロール8および下部ニツ
プロール9を経て例えば図示しない巻取機等へ巻
取られるようになつている。この際、下部ニツプ
ロール9の周速度は上部ニツプロール8の周速度
よりも大きく、かつ上部ニツプロール8および下
部ニツプロール9間のチユーブ状フイルム内に圧
縮空気が注入されているので、この間にチユーブ
状フイルムが延伸可能な温度まで加熱されると、
両者の作用つまり圧縮空気による膨張力および送
り方向の張力によつて、チユーブ状フイルムは送
り方向および幅方向へ同時に延伸される。この場
合、延伸時の延伸倍率は、EVOHの種類によつ
て適宜決定すればよいが、少なくとも送り方向の
延伸倍率が幅方向の延伸倍率より小さいことが条
件である。この倍率差、つまり幅方向の延伸倍率
−送り方向の延伸倍率は、0.6〜2.0が特に好まし
い。なお、送り方向の延伸倍率は、通常1.1〜
5.0、好ましくは1.2〜4.0倍程度である。 前記上部ニツプロール8および下部ニツプロー
ル9間には、チユーブ状フイルムを延伸可能温度
まで加熱する延伸加熱部10が設けられている。
延伸加熱部10は、上下端を開放した円筒体の内
周面に沿つて例えば赤外線ヒータ等の加熱源が環
状に配設されている。これによる加熱延伸帯域の
雰囲気温度は、延伸するEVOHの融点により異
なるが、通常70〜200℃、好ましくは80〜170℃に
保てれている。その結果、チユーブ状フイルム
は、主として加熱源からの輻射熱により少なくと
も延伸可能温度まで加熱される。 延伸加熱部10の上流側、つまりニツプロール
8側には、チユーブ状フイルムの加熱延伸帯域の
延伸開始点付近に、フイルムの送り方向に対して
所定の角度で空気を直接吹付けるエアーリング装
置11が設けられている。エアーリング装置11
は、円環状のリング体の内周面に沿つてスリツト
または複数の細孔等の空気吹出し口が設けられて
いる。そのため、チユーブ状フイルムの円周方向
に対して空気が均一に吹付けられるようになつて
いる。また、これらの空気吹出し口からの吹出し
角度αは、そこから吹付けられる空気がフイルム
の延伸開始点からフイルムの外表面に沿つてその
送り方向へ円滑に流動できる角度範囲、つまりフ
イルムの送り方向に対して20〜60°、好ましくは
30〜50°の角度範囲内に設定されている。また、
吹出し空気としては、通常、室温の空気が用いら
れるが、加熱空気を用いてもよい。 更に、エアーリング装置11の上流側、つまり
ニツプロール8側には、予備加熱部12が必要に
より設けられている。予備加熱部12は、前記延
伸加熱部10と同様な構成で、円筒体の内周面に
沿つて赤外線ヒータ等が配置されている。 一方、延伸加熱部10の下流側、つまり下部ニ
ツプロール9側には、延伸終了後のチユーブ状フ
イルムを順次偏平化して下部ニツプロール9へ導
入するためのガイドローラ13が設けられてい
る。このガイドローラ13は、複数本のガイドロ
ーラが下方へ行くに従つて次第に幅狭となるよう
にV形状に配置されている。これにより、延伸終
了後のチユーブ状フイルムは、ガイドローラ13
により順次偏平に折畳まれながら下部ニツプロー
ル9へ案内された後、必要により熱固定されて例
えば図示しない巻取機へ巻取られるようになつて
いる。 次に、本実施例の作用を説明する。まず、押出
機1によつてダイ2からチユーブ状に押し出され
た溶融EVOHは、内部に注入される圧縮空気に
よりチユーブ状に膨張され、かつエアーリング3
および冷却槽4によつて順次冷却されてチユーブ
状に固化される。このとき、チユーブ状フイルム
は、冷却槽4で急冷され結晶化ができるだけ抑え
られ、水分含有量2%以下に成形される。続い
て、ニツプロール5からガイドロール6,7を通
つて上部ニツプロール8へ送られる。 上部ニツプロール8へ送られたチユーブ状フイ
ルムは、延伸加熱部10において、延伸可能温度
まで加熱される。すると、上部ニツプロール8お
よび下部ニツプロール9間のEVOHフイルム内
に注入される圧縮空気とニツプロール8,9間の
周速度差によつてチユーブ状フイルムは送り方向
の延伸倍率が幅方向の延伸倍率より小さい条件下
で送り方向および幅方向へ同時に延伸される。ち
なみに、延伸倍率差は上述した範囲内である。 このとき、チユーブ状フイルムの延伸帯域の延
伸開始点付近に、エアーリング装置11から空気
が吹付けられているので、エアーリング装置11
から吹出された空気は、チユーブ状フイルムの延
伸開始点に吹付けられた後、チユーブ状フイルム
の外表面に沿つてフイルムの送り方向へ流動する
ため、フイルム表面が流動空気膜に包まれる。こ
の結果、延伸開始点の温度分布が均一になるの
で、延伸開始点が一定位置に安定され、かつ延伸
後のバブルの揺れが防止される。 その後、延伸終了後のチユーブ状フイルムは、
ガイドローラ13によつて偏平に折畳まれた後、
下部ニツプロール9によつて引取られる。下部ニ
ツプローラ9によつて引取られたチユーブ状フイ
ルムは必要により熱固定された後、巻取られる。 従つて、本実施例によれば、チユーブ状
EVOHフイルムの加熱延伸帯域の延伸開始点付
近に、そのフイルムの送り方向に対して20〜60°
の角度で空気を吹付け、送り方向の延伸倍率を幅
方向の延伸倍率より小さい条件下で延伸するよう
にしたので、簡易な方法により延伸成形の安定性
を向上させることができる。 つまり、チユーブ状フイルムの延伸開始点に吹
付けられた空気は、チユーブ状フイルムの外表面
に沿つてフイルム送り方向へ流動し、フイルム表
面に流動空気膜を作る結果、延伸開始点の温度分
布を均一にすることができる。そのため、送り方
向の延伸倍率が幅方向の延伸倍率より小さい条件
下であれば、延伸開始点を一定位置に安定させる
ことができ、かつ延伸後のバブルの揺れを防止す
ることができる。ちなみに、空気吹出し口からの
吹出し角度αが前記範囲外の場合には、延伸開始
点に吹付けられた空気がチユーブ状フイルムの外
表面に沿つて円滑に流動せず、フイルム表面に均
一な流動空気膜を作ることが困難である。 その結果、本実施例では、偏肉精度も良好な
上、耐水性、強度等にも優れた高品質な二軸延伸
フイルムを得ることができる。 また、製造装置としては、赤外線ヒータ等の加
熱源によつてフイルムを延伸可能温度まで加熱す
る方式であるため、熱効率が高く、かつ制御も容
易な上、延伸開始点の安定化に当つて、延伸開始
点付近にフイルムの送り方向に対して所定の角度
で空気を吹付けるエアーリング装置11を1台設
ければ良いので、設備費および製造コストが安
く、かつ運転制御も極めて容易に行うことができ
る。しかも、製膜および延伸を一貫ラインで行な
えるので、この点からも製造コストが安い利点が
ある。 そこで、次の条件下において二軸延伸フイルム
を製造した例を基に上述した点を明らかにする。
これは、エチレン含有率38モル%、融点173℃の
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(日本合
成化学(株)製 商品名ソアノールET)を、ま
ず下吹き水冷押出機より押出し水冷固化し、径60
mmφ、厚み100μの実質的に無配向のチユーブ状
フイルムを得た。次いで、図に示す延伸装置を用
い、送出し用のニツプロール8の周速度を6m/
min、内圧による横(幅方向)延伸倍率を2.8と
し、延伸開始点の周囲の雰囲気温度を130℃(赤
外線ヒータ温度350℃)とするとともに、加熱部
10の上部に設けたエアーリング装置11(内径
270mmφ、スリツト間隙2mm)より延伸開始点に
向けて内側45度の角度で20℃の空気を10m3/min
で吹付けながら延伸成形を行つた。引取用のニツ
プロール9の周速度を変えることにより縦(送り
方向)延伸倍率を1.2(実施例1)、1.6(実施例
2)、2.0(実施例3)としたフイルムを得た。こ
れら実施例1,2,3におけるバブルの安定およ
び偏肉状態を、比較例1,2とともに次表に示
す。
【表】
なお、表中、比較例1の条件としては、横延伸
倍率2.8、縦延伸倍率3.0で行つた以外は実施例1
に準じて延伸を行つた。また、比較例2の条件と
しては、エアーリングを用いなかつた以外は実施
例1に準じて延伸を行つた、結果は、比較例1,
2共ネツク延伸を生じ良好なフイルムは得られな
かつた。 [発明の効果] 以上の通り、本発明によれば、製造が簡易な
上、延伸開始点を一定位置に安定化させることが
できるから延伸成形時の安定性が高く、かつ得ら
れるフイルムの品質も良好なEVOH二軸延伸フ
イルムの製造方法を提供することができる。
倍率2.8、縦延伸倍率3.0で行つた以外は実施例1
に準じて延伸を行つた。また、比較例2の条件と
しては、エアーリングを用いなかつた以外は実施
例1に準じて延伸を行つた、結果は、比較例1,
2共ネツク延伸を生じ良好なフイルムは得られな
かつた。 [発明の効果] 以上の通り、本発明によれば、製造が簡易な
上、延伸開始点を一定位置に安定化させることが
できるから延伸成形時の安定性が高く、かつ得ら
れるフイルムの品質も良好なEVOH二軸延伸フ
イルムの製造方法を提供することができる。
図は本発明を実施したEVOH二軸延伸フイル
ムの製造装置を示す説明図である。 8……上部ニツプロール、9……下部ニツプロ
ール、10……延伸加熱部、11……エアーリン
グ装置。
ムの製造装置を示す説明図である。 8……上部ニツプロール、9……下部ニツプロ
ール、10……延伸加熱部、11……エアーリン
グ装置。
Claims (1)
- 1 ダイからチユーブ状に押し出された溶融エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂を冷却し
た後、そのチユーブ状エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物フイルムを、加熱延伸帯域で延伸可
能な温度まで加熱しながら一方向へ送るととも
に、その送り方向の張力および内圧により送り方
向および幅方向へ同時に延伸させる際、前記加熱
延伸帯域の雰囲気温度を70〜200℃とし、かつ、
その加熱延伸帯域より上流側から加熱延伸帯域の
延伸開始点付近にフイルムの送り方向に対して20
〜60°の角度で空気を直接吹付けるとともに、送
り方向の延伸倍率を幅方向の延伸倍率よりも小さ
い条件下で延伸させることを特徴とするエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物二軸延伸フイルム
の製造方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1763985A JPS61175020A (ja) | 1985-01-30 | 1985-01-30 | エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物二軸延伸フイルムの製造方法 |
| US06/823,547 US4734245A (en) | 1985-01-30 | 1986-01-29 | Method of producing biaxially oriented film of thermoplastic resin |
| DE8686101211T DE3665692D1 (en) | 1985-01-30 | 1986-01-30 | Method of producing biaxially oriented film of thermoplastic resin and apparatus therefor |
| EP86101211A EP0189922B1 (en) | 1985-01-30 | 1986-01-30 | Method of producing biaxially oriented film of thermoplastic resin and apparatus therefor |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1763985A JPS61175020A (ja) | 1985-01-30 | 1985-01-30 | エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物二軸延伸フイルムの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61175020A JPS61175020A (ja) | 1986-08-06 |
| JPH0456736B2 true JPH0456736B2 (ja) | 1992-09-09 |
Family
ID=11949433
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1763985A Granted JPS61175020A (ja) | 1985-01-30 | 1985-01-30 | エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物二軸延伸フイルムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61175020A (ja) |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3838103A (en) * | 1972-09-08 | 1974-09-24 | Albright & Wilson | Curable aralkylene/phenol resins and the process of curing said resins using salicylic acid |
| JPS5125178B2 (ja) * | 1972-04-22 | 1976-07-29 | ||
| JPS5013471A (ja) * | 1973-06-06 | 1975-02-12 | ||
| JPS56129138A (en) * | 1980-03-14 | 1981-10-09 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | Method and device for manufacturing tubular method biaxially oriented film |
| JPS5720130A (en) * | 1980-07-11 | 1982-02-02 | Yaesu Keikougiyou Kk | Battery charger |
-
1985
- 1985-01-30 JP JP1763985A patent/JPS61175020A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61175020A (ja) | 1986-08-06 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |