JPH0462072B2 - - Google Patents
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- JPH0462072B2 JPH0462072B2 JP58243346A JP24334683A JPH0462072B2 JP H0462072 B2 JPH0462072 B2 JP H0462072B2 JP 58243346 A JP58243346 A JP 58243346A JP 24334683 A JP24334683 A JP 24334683A JP H0462072 B2 JPH0462072 B2 JP H0462072B2
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- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
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- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
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Description
本発明は、光(ここでは広義の光で、紫外光
線、可視光線、赤外光線、X線、γ線等を示す)
の様な電磁波に感受性のある電子写真用光導電部
材に関する。 固体撮像装置、或いは像形成分野における電子
写真用像形成部材や原稿読取装置における光導電
層を形成する光導電材料としては、高感度で、
SN比〔光電(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照射
する電磁波のスペクトル特性にマツチングした吸
収スペクトル特性を有すること、光応答性が速
く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時におい
て人体に対して無害であること、更には固体撮像
装置においては、残像を所定時間内に容易に処理
することができること等の特性が要求される。殊
に、事務機としてオフイスで使用される電子写真
装置内に組込まれる電子写真用像形成部材の場合
には、上記の使用時における無害性は重要な点で
ある。 この様な点に立脚して最近注目されている光導
電材料にアモルフアスシリコン(以後a−Siと表
記す)があり、例えば、独国公開第2746967号公
報、同第2855718号公報には電子写真用像形成部
材として、独国公開第2933411号公報には光電変
換読取装置への応用が記載されている。 しかし乍ら、従来のa−Siで構成された光導電
層を有する光導電部材は、暗抵抗値、光感度、光
応答性等の電気的、光学的、光導電的特性、及び
耐湿性等の使用環境特性の点、更には経時的安定
性の点において、結合的な特性向上を図る必要が
あるという更に改良される可き点が存するのが実
情である。 例えば、電子写真用像形成部材に適用した場合
に、高光感度化、高暗抵抗化を同時に図ろうとす
ると、従来においては、その使用時においての残
留電位が残る場合が度々観測され、この種の光導
電部材は長時間繰返し使用し続けると、繰返し使
用による疲労の蓄積が起つて残像が生ずる所謂ゴ
ースト現像を発する様になる、或いは、高速で繰
返し使用すると応答性が次第に低下する等の不都
合な点が生ずる場合が少なくなかつた。 更には、a−Siは可視光領域の短波長側に較べ
て、長波長側の波長領域よりも長い波長領域の吸
収係数が比較的小さく、現在実用化されている半
導体レーザとのマツチングに於いて、また通常使
用されているハロゲンランプや螢光灯を光源とす
る場合、長波長側の光を有効に使用し得ていない
という点に於いて、夫々改良される余地が残つて
いる。 又、別には、照射される光が光導電層中に於い
て充分吸収されずに、支持体に到達する光の量が
多くなると、支持体自体が光導電層を透過して来
る光に対する反射率が高い場合には、光導電層内
に於いて多重反射による干渉が起つて、画像の
「ボケ」が生ずる一要因となる。 この影響は、解像度を上げる為に照射スポツト
を小さくする程大きくなり、殊に半導体レーザを
光源とする場合には大きな問題となつている。 更に、a−Si材料で光導電層を構成する場合に
は、その電気的、光導電的特性の改良を図るため
に、水素原子或いは弗素原子や塩素原子等のハロ
ゲン原子、及び電気伝導型の制御のために硼素原
子や燐原子等が、或いはその他の特性改良のため
に他の原子が、各々構成原子として光導電層中に
含有されるが、これ等の構成原子の含有の仕方如
何によつては、形成した層の電気的或いは光導電
的特性に問題が生ずる場合がある。 即ち、例えば、形成した光導電層中に光照射に
よつて発生したフオトキヤリアの該層中での寿命
が充分でないこと、或いは暗部において、支持体
側よりの電荷の注入の阻止が充分でないこと等が
生ずる場合が少なくない。 従つてa−Si材料そのものの特性改良が図られ
る一方で光導電部材を設計する際に、上記した様
な問題の総てが解決される様に工夫される必要が
ある。 本発明は上記の諸点に鑑み成されたもので、a
−Siに就て電子写真用像形成部材に使用される光
導電部材としての適用性とその応用性という観点
から総括的に鋭意研究検討を続けた結果、シリコ
ン原子を母体とし、水素原子(H)又はハロゲン
原子(X)のいずれか一方を少なくとも含有する
アモルフアス材料、所謂水素化アモルフアスシリ
コン、ハロゲン化アモルフアスシリコン、或いは
ハロゲン含有水素化アモルフアスシリコン〔以後
これ等の総称的表記として「a−Si(H,X)」を
使用する〕から構成され、光導電性を示す光受容
層を有する光導電部材の層構成を、以後に説明さ
れる様に特定化して設計されて作成された光導電
部材は実用上著しく優れた特性を示すばかりでな
く、従来の光導電部材と較べてみてもあらゆる点
において凌駕していること、殊に電子写真用の光
導電部材として著しく優れた特性を有しているこ
と、及び長波長側に於ける吸収スペクトル特性に
優れていることを見出した点に基いている。 本発明は電気的、光学的、光導電的特性が常時
安定していて、殆んど使用環境に制限を受けない
全環境型であり、長波長側の光感度特性に優れる
と共に耐光疲労に著しく長け、繰返し使用に際し
ても劣化現像を起さず、残留電位が全く又は殆ん
ど観測されない電子写真用光導電部材を提供する
ことを主たる目的とする。 本発明の別の目的は、全可視光域に於いて光感
度が高く、殊に半導体レーザとのマツチングに優
れ、且つ光応答の速い電子写真用光導電部材を提
供することである。 本発明の他の目的は、電子写真用の像形成部材
として適用させた場合、通常の電子写真法が極め
て有効に適用され得る程度に、静電像形成の為の
帯電処理の際の電荷保持能が充分ある電子写真用
光導電部材を提供することである。 本発明の更に他の目的は、濃度が高く、ハーフ
トーンが鮮明に出て且つ解像度の高い画像のボケ
のない、高品質画像を得る事が容易に出来る電子
写真用の光導電部材を提供することである。 本発明の更にもう1つの目的は、高光感度性、
高SN比特性を有する電子写真用光導電部材を提
供することでもある。 本発明の電子写真用光導電部材(以下単に「光
導電部材」と称する)は、光導電部材用の支持体
と、該支持体上に、1〜10×105atomic ppmの
ゲルマニウム原子を含む非晶質材料で構成された
層厚30Å〜50μの第1の層領域(G)およびシリ
コン原子を含む(ゲルマニウム原子を含まない)
非晶質材料で構成され光導電性を示す層厚0.5〜
90μの第2の層領域(S)が前記支持体側より順
に設けられた層構成の層厚1〜100μの第一の層
と、シリコン原子と1×10-3〜90atomic%の炭
素原子とを含む非晶質材料で構成された層厚
0.003〜30μの第二の層とから成る光受容層とを有
し、前記第一の層は、酸素原子をシリコン原子、
ゲルマニウム原子、酸素原子の和に対して0.001
〜50atomic%含有すると共に、伝導性を制御す
る物質(C)を、層厚方向の分布濃度の最大値が
30atomic ppm以上で前記第2の層領域(S)中
にあり、且つ前記第2の層領域(S)に於いては
前記支持体側の方に前記最大値を有する状態で含
有している事を特徴とする。 上記した様な層構成を取る様にして設計された
本発明の光導電部材は、前記した諸問題の総てを
解決し得、極めて優れた電気的、光学的、光導電
的特性、電気的耐圧性及び使用環境特性を示す。 殊に、電子写真用像形成部材として適用させた
場合には、可干渉光の使用に於いても干渉を充分
防止することが出来るとともに、画像形成への残
留電位の影響が全くなく、その電気的特性が安定
しており高感度で高SN比を有するものであつて、
耐光疲労、繰返し使用特性に長け、濃度が高く、
ハーフトーンが鮮明に出て且つ解像度の高い、高
品質の画像を安定して繰返し得ることができる。 更に、本発明の光導電部材は、全可視光域に於
いて光感度が高く、殊に半導体レーザとのマツチ
ングに優れ且つ光応答が速い。 以下、図面に従つて、本発明の光導電部材に就
て詳細に説明する。 第1図は、本発明の光導電部材の層構成を説明
するために模式的に示した模式的構成図である。 第1図に示す光導電部材100は、光導電部材
用としての支持体101の上に、第一の層()
102と第二の層()105とから成る光受容
層107を有し、該光受容層107は自由表面1
06を一方の端面に有している。 第一の層()102は、支持体101側より
ゲルマニウム原子と、必要に応じてシリコン原子
(Si)、水素原子(H)、ハロゲン原子(X)の少
なくとも1つを含む非晶質材料(以後「a−Ge
(Si,H,X)」と略記する)で構成された第1の
層領域(G)103と、a−Si(H,X)で構成
され光導電性を有する第2の層領域(S)104
とが順に積層された層構造を有する。 第一の層()102は、酸素原子を含有する
と共に、伝導特性を制御する物質(C)を含有
し、該物質(C)は、第一の層()102に於
いてはその層厚方向の分布濃度の最大値が第2の
層領域(S)中にあり、且つ第2の層領域(S)
に於いては支持体101側の方に多く分布する状
態で含有される。 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム原
子は、支持体の表面と平行な面内方向に於いては
均一な状態で含有されるが、層厚方向には均一で
あつても不均一であつても差支えない。 又、第1の層領域(G)に於けるゲルマニウム
原子の分布状態で層厚方向に不均一な場合には、
その層厚方向に於ける分布濃度Cを、支持体側或
いは第2の層領域(S)側に向つて、次第に、或
いはステツプ状に、又は、線型的に変化させるこ
とが望ましい。 殊に、第1の層領域(G)中に於けるゲルマニ
ウム原子の分布状態が、全層領域にゲルマニウム
原子が連続的に分布し、ゲルマニウム原子の層厚
方向の分布濃度Cが支持体側より第2の層領域
(S)に向つて減少する変化が与えられている場
合には、第1の層領域(G)と第2の層領域
(S)との間に於ける親和性に優れ、且つ後述す
る様に支持体側端部に於いてゲルマニウム原子の
分布濃度Cを極端に大きくすることにより、半導
体レーザ等を使用した場合の、第2の層領域
(S)では殆んど吸収し切れない長波長側の光を、
第1の層領域(G)に於いて実質的に完全に吸収
することが出来、支持体面からの反射による干渉
を防止することが出来ると共に、層領域(G)と
層領域(S)との界面での反射を充分押えること
が出来る。 第2図乃至第10図には、本発明における光導
電部材の第1の層領域(G)中に含有されるゲル
マニウム原子の層厚方向の分布状態の典型的例が
示される。 第2図乃至第10図において、横軸はゲルマニ
ウム原子の分布濃度Cを、縦軸は、第1の層領域
(G)の層厚を示し、tBは第1の層領域(G)の
支持体側の端面の位置を、tTは支持体側とは反対
側の第1の層領域(G)の端面の位置を示す。即
ち、ゲルマニウム原子の含有される第1の層領域
(G)はtB側よりtT側に向つて層形成がなされる。 第2図には、第1の層領域(G)中に含有され
るゲルマニウム原子の層厚方向の分布状態の第1
の典型例が示される。 第2図に示される例では、ゲルマニウム原子の
含有される第1の層領域(G)が形成される表面
と該第1の層領域(G)の表面とが接する界面位
置tBよりt1の位置までは、ゲルマニウム原子の分
布濃度CがC1なる一定の値を取り乍ら、ゲルマ
ニウム原子が、形成される第1の層領域(G)に
含有され、位置t1よりは濃度C2より界面位置tTに
至るまで徐々に連続的に減少されている。界面位
置tTにおいてはゲルマニウム原子の分布濃度Cは
C3とされる。 第3図に示される例においては、含有されるゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは位置tBより位置tT
に至るまで濃度C4から徐々に連続的に減少して
位置tTにおいて濃度C5となる様な分布状態を形成
している。 第4図の場合には、位置tBより位置t2まではゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは濃度C6と一定値
とされ、位置t2と位置tTとの間において、徐々に
連続的に減少され、位置tTにおいて、分布濃度C
は実質的に零とされている(ここで実質的に零と
は検出限界量未満の場合である)。 第5図の場合には、ゲルマニウム原子の分布濃
度Cは位置tBより位置tTに至るまで、濃度C8より
連続的に徐々に減少され、位置tTにおいて実質的
に零とされている。 第6図に示す例においては、ゲルマニウム原子
の分布濃度Cは、位置tBと位置t3間においては、
濃度C9と一定値であり、位置tTにおいては濃度
C10とされる。位置t3と位置tTとの間では、分布濃
度Cは一次関数的に位置t3より位置tTに至るまで
減少されている。 第7図に示される例においては、分布濃度Cは
位置tBより位置t4までは濃度C11の一定値を取り、
位置t4より位置tTまでは濃度C12より濃度C13まで
一次関数的に減少する分布状態とされている。 第8図に示す例においては、位置tBより位置tT
に至るまで、ゲルマニウム原子の分布濃度Cは濃
度C14より実質的に零に至る様に一次関数的に減
少している。 第9図においては、位置tBより位置t5に至るま
では、ゲルマニウム原子の分布濃度Cは濃度C15
より濃度C16まで一次関数的に減少され、位置t5
と位置tTとの間においては、濃度C16の一定値と
された例が示されている。 第10図に示される例においては、ゲルマニウ
ム原子の分布濃度Cは位置tBにおいて濃度C17で
あり、位置t6に至るまではこの濃度C17より初め
はゆつくりと減少され、t6の位置付近においては
急激に減少されて位置t6では濃度C18とされる。 位置t6と位置t7との間においては、初め急激に
減少されて、その後は緩かに徐々に減少されて位
置t7で濃度C19となり、位置t7と位置t8との間で
は、極めてゆつくりと徐々に減少されて位置t8に
おいて濃度C20に至る。位置t8と位置tTの間におい
ては、濃度C20より実質的に零になる様に図に示
す如き形状の曲線に従つて減少されている。 以上、第2図乃至第10図により、第1の層領
域(G)中に含有されるゲルマニウム原子の層厚
方向の分布状態の典型例の幾つかを説明した様
に、本発明においては、支持体側において、ゲル
マニウム原子の分布濃度Cの高い部分を有し、界
面tT側においては、前記分布濃度Cは支持体側に
較べて可成り低くされた部分を有するゲルマニウ
ム原子の分布状態が第1の層領域(G)に設けら
れている。 本発明に於ける光導電部材を構成する光受容層
を構成する第1の層領域(G)は、好ましくは上
記した様に支持体側の方にゲルマニウム原子が比
較的高濃度で含有されている局在領域(A)を有
するのが望ましい。 本発明に於いては局在領域(A)は、第2図乃
至第10図に示す記号を用いて説明すれば、界面
位置tBより5μ以内に設けられるのが望ましいもの
である。 本発明においては、上記局在領域(A)は、界
面位置tBより5μ厚までの全層領域(LT)とされる
場合もあるし、又、層領域(LT)の一部とされ
る場合もある。 局在領域(A)を層領域(LT)の一部とする
か又は全部とするかは、形成される層に要求され
る特性に従つて適宜決められる。 局在領域(A)は、その中に含有されるゲルマ
ニウム原子の層厚方向の分布状態として、ゲルマ
ニウム原子の分布濃度の最大値Cmaxが、シリコ
ン原子との和に対して好ましくは1000atomic
ppm以上、より好適には5000atomic ppm以上、
最適には1×104atomic ppm以上とされる様な
分布状態となり得る様に層形成されるのが望まし
い。 即ち、本発明においては、ゲルマニウム原子の
含有される層領域(G)は、支持体側からの層厚
で5μ以内(tBから5μ厚の層領域)に分布濃度の最
大値Cmaxが存在する様に形成されるのが好まし
いものである。 本発明において、第1の層領域(G)中に含有
されるゲルマニウム原子の含有量としては、本発
明の目的が効果的に達成される様に所望に従つて
適宜決められるが、好ましくは1〜10×105
atomic ppm、より好ましくは100〜9.5×105
atomic ppm、最適には500〜8×105atomic
ppmとされるのが望ましい。 本発明に於いて第1の層領域(G)と第2の層
領域(S)との層厚は、本発明の目的を効果的に
達成させる為の重要な因子の1つであるので、形
成される光導電部材に所望の特性が充分与えられ
る様に、光導電部材の設計の際に充分なる注意が
払われる必要がある。 本発明に於いて、第1の層領域(G)の層厚
TBは、好ましくは、30Å〜50μ、より好ましく
は、40Å〜40μ、最適には、50Å〜30μとされる
のが望ましい。 又、第2の層領域(S)の層厚Tは、好ましく
は0.5〜90μ、より好ましくは、1〜80μ、最適に
は2〜50μとされるのが望ましい。 第1の層領域(G)の層厚TBと第2の層領域
(S)の層厚Tの和(TB+T)としては、両層領
域に要求される特性と光受容層全体に要求される
特性との相互間の有機的関連性に基いて、光導電
部材の層設計の際に所望に従つて適宜決定され
る。 本発明の光導電部材に於いては、上記の(TB
+T)の数値範囲としては、好ましくは1〜
100μ、より好適には1〜80μ、最適には2〜50μ
とされるのが望ましい。 本発明のより好ましい実施態様例に於いては、
上記の層厚TB及び層厚Tとしては、好ましくは
TB/T≦1なる関係を満足する際に、夫々に対
して適宜適切な数値が選択されるのが望ましい。 上記の場合に於ける層厚TB及び層厚Tの数値
の選択に於いて、より好ましくはTB/T≦0.9、
最適にはTB/T≦0.8なる関係が満足される様に、
層厚TB及び層厚Tの値が決定されるのが望まし
い。 本発明に於いて、第1の層領域(G)中に含有
されるゲルマニウム原子の含有量が1×105
atomic ppm以上の場合には、第1の層領域
(G)の層厚TBとしては、成可く薄くされるのが
望ましく、好ましくは30μ以下、より好ましくは
25μ以下、最適には20μ以下とされるのが望まし
い。 本発明において、光受容層を構成する第1の層
領域(G)又は/及び第2の層領域(S)中に、
必要に応じて含有されるハロゲン原子(X)とし
ては、具体的にはフツ素、塩素、臭素、ヨウ素が
挙げられ、殊にフツ素、塩素を好適なものとして
挙げることが出来る。 本発明において、a−Ge(Si,H,X)で構成
される第1の層領域(G)を形成するには、例え
ばグロー放電法、スパツタリング法、或いはイオ
ンプレーテイング法等の放電現像を利用する真空
堆積法によつて成される。例えば、グロー放電法
によつて、a−Ge(Si,H,X)で構成される第
1の層領域(G)を形成するには、基本的にはゲ
ルマニウム原子(Ge)を供給し得るGe供給用の
原料ガスと、必要に応じて、シリコン原子(Si)
を供給し得るSi供給用の原料ガス、水素原子
(H)導入用の原料ガス又は/及びハロゲン原子
(X)導入用の原料ガスを、内部が減圧にし得る
堆積室内に所望のガス圧状態で導入して、該堆積
室内にグロー放電を生起させ、予め所定位置に設
置されてある所定の支持体表面上に層形成すれば
良い。ゲルマニウム原子を不均一に分布させるに
は、含有されるゲルマニウム原子の分布濃度Cを
所望の変化率曲線に従つて制御し乍らa−Ge
(Si,H,X)からなる層を形成させれば良い。
又、スパツタリング法で形成する場合には、例え
ばAr,He等の不活性ガス又はこれ等のガスをベ
ースとした混合ガスの雰囲気中でSiで構成された
ターゲツト、或いは該ターゲツトとGeで構成さ
れたターゲツトの二枚を使用して、又は、Siと
Geの混合されたターゲツトを使用して、必要に
応じてHe,Ar等の稀釈ガスで稀釈されたGe供給
用の原料ガス又はSi供給用の原料ガスを、必要に
応じて、水素原子(H)又は/及びハロゲン原子
(X)導入用のガスをスパツタリング用の堆積室
に導入し、所望のガスのプラズマ雰囲気を形成す
ると共に、前記Ge供給用の原料ガス又は/及び
Si供給用の原料ガスのガス流量を所望の変化率曲
線に従つて制御し乍ら、前記のターゲツトをスパ
ツタリングしてやれば良い。 イオンプレーテイング法の場合には、例えば多
結晶シリコン又は単結晶シリコンと多結晶ゲルマ
ニウム又は単結晶ゲルマニウムとを、夫々蒸発源
として蒸着ボードに収容し、この蒸発源を抵抗加
熱法、或いはエレクトロンビーム法(EB法)等
によつて加熱蒸発させ、飛翔蒸発物を所望のガス
プラズマ雰囲気中を通過させる以外は、スパツタ
リング法の場合と同様にする事で行うことが出来
る。 本発明において使用されるSi供給用の原料ガス
と成り得る物質としては、SiH4,Si2H6,Si3H8,
SiH4H10等のガス状態の又はガス化し得る水素化
硅素(シラン類)が有効に使用されるものとして
挙げられ、殊に、層作成作業時の取扱い易さ、Si
供給効率の良さ等の点でSiH4,Si2H6が好ましい
ものとして挙げられる。 Ge供給用の原料ガスと成り得る物質としては、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8,Ge4H10,Ge5H12,Ge6
H14,Ge7H16,Ge8H18,Ge9H20等のガス状態の
又はガス化し得る水素化ゲルマニウムが有効に使
用されるものとして挙げられ、殊に、層作成作業
時の取扱い易さ、Ge供給効率の良さ等の点で、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8が好ましいものとして挙
げられる。 本発明において使用されるハロゲン原子導入用
の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化
合物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン
化物、ハロゲン間化合物、ハロゲンで置換された
シラン誘導体等のガス状態の又はガス化し得るハ
ロゲン化合物が好ましく挙げられる。 又、更には、シリコン原子とハロゲン原子とを
構成要素とするガス状態の又はガス化し得るハロ
ゲン原子を含む水素化硅素化合物も有効なものと
して本発明においては挙げることが出来る。 本発明において好適に使用し得るハロゲン化合
物としては、具体的には、フツ素、塩素、臭素、
ヨウ素のハロゲンガス、BrF,ClF,ClF3,
BrF5,BrF3,IF3,IF7,ICl,IBr等のハロゲン
間化合物を挙げることが出来る。 ハロゲン原子を含む硅素化合物、所謂、ハロゲ
ン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には例えばSiF4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハ
ロゲン化硅素が好ましいものとして挙げることが
出来る。 この様なハロゲン原子を含む硅素化合物を採用
してグロー放電法によつて本発明の特徴的な光導
電部材を形成する場合には、Ge供給用の原料ガ
スと共にSiを供給し得る原料ガスとしての水素化
硅素ガスを使用しなくとも、所望の支持体上にハ
ロゲン原子を含むa−SiGeから成る第1の層領
域(G)を形成する事が出来る。 グロー放電法に従つて、ハロゲン原子を含む第
1の層領域(G)を作成する場合、基本的には例
えばSi供給用の原料ガスとなるハロゲン化硅素
と、Ge供給用の原料ガスとなる水素化ゲルマニ
ウムと、Ar,H2,He等のガス等を所定の混合比
とガス流量になる様にして第1の層領域(G)を
形成する堆積室に導入し、グロー放電を生起して
これ等のガスのプラズマ雰囲気を形成することに
よつて、所望の支持体上に第1の層領域(G)を
形成し得るものであるが、水素原子の導入割合の
制御を一層容易になる様に計る為に、これ等のガ
スに更に水素ガス又は水素原子を含む硅素化合物
のガスも所望量混合して層形成しても良い。 又、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で
複数種混合して使用しても差支えないものであ
る。 スパツタリング法、イオンプレーテイング法の
何れの場合にも形成される層中にハロゲン原子を
導入するには、前記のハロゲン化合物又は前記の
ハロゲン原子を含む硅素化合物のガスを、堆積室
中に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形成して
やれば良いものである。 又、水素原子を導入する場合には、水素原子導
入用の原料ガス、例えば、H2、或いは前記した
シラン類又は/及び水素化ゲルマニウム等のガス
類を、スパツタリング用の堆積室中に導入して該
ガス類のプラズマ雰囲気を形成してやれば良い。 本発明においては、ハロゲン原子導入用の原料
ガスとして上記されたハロゲン化合物、或いはハ
ロゲンを含む硅素化合物が有効なものとして使用
されるものであるが、その他に、HF,HCl,
HBr,HI等のハロゲン化水素、SiH2F2,SiH2
I2,SiH2Cl2,SiHCl3,SiH2Br2,SiHBr3等のハ
ロゲン置換水素化硅素、及びGeHF3,GeH2F2,
GeH3F,GeHCl3,GeH2Cl2,GeH3Cl,
GeHBr3,GeH2Br2,GeH3Br,GeHI3,GeH2
I2,GeH3I等の水素化ハロゲン化ゲルマニウム、
等の水素原子を構成要素の1つとするハロゲン化
物、GeF4,GeCl4,GeBr4,GeI4,GeF2,
GeCl2,GeBr2,GeI2等のハロゲン化ゲルマニウ
ム、等々のガス状態の或いはガス化し得る物質も
有効な第1の層領域(G)形成用の出発物質とし
て挙げる事が出来る。 これ等の物質の中水素原子を含むハロゲン化物
は、第1の層領域(G)形成の際に層中にハロゲ
ン原子の導入と同時に電気的或いは光電的特性の
制御に極めて有効な水素原子も導入されるので、
本発明においては好適なハロゲン導入用の原料と
して使用される。 水素原子を第1の層領域(G)中に構造的に導
入するには、上記の他にH2、或いはSiH4,Si2
H6,Si3H8,Si4H10等の水素化硅素を、Geを供
給する為のゲルマニウム又はゲルマニウム化合物
と、或いは、GeH4,Ge2H6,Ge3H8,Ge4H10,
Ge5H12,Ge6H14,Ge7H16,Ge8H18,Ge9H20等
の水素化ゲルマニウムと、Siを供給する為のシリ
コン又はシリコン化合物と、を堆積室中に共存さ
せて放電を生起させる事でも行う事が出来る。 本発明の好ましい例において、形成される光導
電部材の第1の層領域(G)中に含有される水素
原子(H)の量、又はハロゲン原子(X)の量、
又は水素原子とハロゲン原子の量の和(H+X)
は、好ましくは0.01〜40atomic%、より好適には
0.05〜30atomic%、最適には0.1〜25atomic%と
されるのが望ましい。 第1の層領域(G)中に含有される水素原子
(H)又は/及びハロゲン原子(X)の量を制御
するには、例えば支持体温度又は/及び水素原子
(H)、或いはハロゲン原子(X)を含有させる為
に、使用される出発物質の堆積装置系内へ導入す
る量、放電電力等を制御してやれば良い。 本発明の光導電部材に於いては、ゲルマニウム
原子の含有されない第2の層領域(S)、ゲルマ
ニウム原子の含有される第1の層領域(G)に、
伝導特性を制御する物質(C)を含有させること
により、該層領域(S)及び該層領域(G)の伝
導特性を所望に従つて任意に制御することが出来
る。 この際、第2の層領域(S)に含有される前記
物質(C)は、層領域(G)の全領域又は一部の
層領域に含有されて良いが、いずれの場合も支持
体側の方に多く分布する状態として含有される必
要がある。即ち、第2の層領域(S)に設けられ
る物質(C)の含有される層領域(SPN)は、
第2の層領域(S)の全層領域として設けられる
か又は、第2の層領域(S)の一部として支持体
側端部層領域(SE)として設けられる。前者の
全層領域として設けられる場合には、その分布濃
度C(S)が支持体側の方向に向つて、線型的に
又はステツプ状に、或いは曲線的に増大する様に
設けられる。 分布濃度C(S)が曲線的に増大する場合には
支持体側に向つて、単調的に増大する様に伝導性
を制御する物質(C)を層領域(S)中に設ける
のが望ましい。 層領域(SPN)を第2の層領域(S)中にそ
の一部として設ける場合には、層領域(SPN)
中に於ける物質(C)の分布状態は、支持体の表
面と平行な面内方向に於いては均一とされるが、
層厚方向に於いては均一でも不均一でも差支えな
い。この場合、層領域(SPN)に於いて、物質
(C)が層厚方向に不均一に分布する様に設ける
には、前記の第1の層領域(S)の全層領域に設
ける場合と同様の分布濃度線となる様に設けるの
が望ましい。 第1の層領域(G)に伝導性を制御する物質
(C)を含有させて該物質(C)の含有される層
領域(GPN)を設ける場合も、第2の層領域
(S)に層領域(SPN)を設ける場合と同様に行
うことが出来る。 本発明に於いては、第1の層領域(G)及び第
2の層領域(S)のいずれにも伝導特性を制御す
る物質(C)を含有させる場合、両層領域に含有
される物質(C)は同種でも互いに異種であつて
も良い。しかし乍ら、両層領域に同種の伝導性を
制御する物質(C)を含有させる場合には、該物
質(C)の層厚方向に於ける最大分布濃度が第2
の層領域(S)にある、即ち、第2の層領域
(S)の内部又は、第1の層領域(G)との界面
にある様に設けるのが好ましい。殊に、前記の最
大分布濃度が第1の層領域(G)との接触界面又
は、該界面近傍に設けるのが望ましい。 本発明に於いては、上記の様に第一の層()
中に伝導特性を制御する物質(C)を含有させ
て、該物質(C)を含有する層領域(PN)を、
第2の層領域(S)の少なくとも一部の層領域を
占める様に、好ましくは、第2の層領域(S)の
支持体側端部層領域(SE)として設ける。 層領域(PN)が第1の層領域(G)及び第2
の層領域(S)の両者に跨る様に設けられる場合
には、伝導特性を制御する物質(C)の層領域
(GPN)に於ける最大分布濃度C(G)maxと、
層領域(SPN)に於ける最大分布濃度C(S)
maxとの間には、C(G)max<C(S)maxな
る関係式が成立する様に物質(C)が第一の層
()中に含有される。 層領域(PN)に含有される伝導性を制御する
物質(C)としては、所謂、半導体分野で言われ
る不純物を挙げることが出来、本発明に於いて
は、Si又はGeに対して、p型伝導特性を与える
p型不純物、及びn型伝導特性を与えるn型不純
物を挙げることが出来る。 具体的には、p型不純物としては周期律表第
族に属する原子(第族原子)、例えば、B(硼
素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)、In(イ
ンジウム)、Tl(タリウム)等があり、殊に好適
に用いられるのは、B,Gaである。 n型不純物としては、周期律表第族に属する
原子(第族原子)、例えば、P(燐)、As(砒
素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)等であり、
殊に好適に用いられるのは、P,Asである。 本発明において、光受容層中に設けられる層領
域(PN)に含有される伝導特性を制御する物質
(C)の含有量は、該層領域(PN)に要求され
る伝導特性、或いは該層領域(PN)が直に接触
して設けられる支持体或いは他の層領域との接触
界面における特性との関係等、有機的関連性にお
いて適宜選択することが出来る。又、前記層領域
に直に接触して設けられる他の層領域の特性や、
該他の層領域との接触界面における特性との関係
も考慮されて、伝導特性を制御する物質(C)の
含有量が適宜選択される。 本発明において、層領域(PN)中に含有され
る伝導特性を制御する物質(C)の含有量として
は、好ましくは、0.01〜5×104atomic ppm、よ
り好適には0.5〜1×104atomic ppm、最適には
1〜5×103atomic ppmとされるのが望ましい。 本発明において、伝導特性を支配する物質
(C)が含有される層領域(PN)を、第1の層
領域(S)と第2の層領域(G)の接触界面に接
して、或いは、層領域(PN)の一部が第1の層
領域(G)の少なくとも一部を占める様にし、且
つ層領域(PN)における該物質(C)の含有量
を、好ましくは30atomic ppm以上、より好適に
は50atomic ppm以上、最適には100atomic ppm
以上とすることによつて、例えば該含有させる物
質が前記のp型不純物の場合には、光受容層の自
由表面が極性に帯電処理を受けた際に、支持体
側から第2の層領域(G)中へ注入される電子の
移動を効果的に阻止することが出来、又、前記含
有させる物質が前記のn型不純物の場合には、光
受容層の自由表面が極性に帯電処理を受けた際
に、支持体側から第2の層領域(G)中へ注入さ
れる正孔の移動を効果的に阻止することが出来
る。 上記の様な場合には、本発明の前述した基本構
成の下に前記層領域(PN)を除いた部分の層領
域(Z)には、層領域(PN)に含有される伝導
特性を支配する物質の極性とは別の極性の伝導特
性を支配する物質を含有させても良いし、或い
は、同極性の伝導特性を支配する物質を、層領域
(PN)に含有される実際の量よりも一段と少な
い量にして含有させても良いものである。 この様な場合、前記層領域(Z)中に含有され
る前記伝導特性を支配する物質の含有量として
は、層領域(PN)に含有される前記物質の極性
や含有量に応じて所望に従つて適宜決定されるも
のであるが、好ましくは、0.001〜1000atomic
ppm、より好適には0.05〜500atomic ppm、最適
には0.1〜200atomic ppmとされるのが望ましい。 本発明において、層領域(PN)及び層領域
(Z)に同種の伝導性を支配する物質を含有させ
る場合には、層領域(Z)における含有量として
は、好ましくは、30atomic ppm以下とするのが
望ましい。上記した場合の他に、本発明において
は、第一の層()中に、一方の極性を有する伝
導性を支配する物質を含有させた層領域と、他方
の極性を有する伝導性を支配する物質を含有させ
た層領域とを直に接触する様に設けて、該接触領
域に所謂空乏層を設けることも出来る。つまり、
例えば第一の層()中に、前記のp型不純物を
含有する層領域と前記のn型不純物を含有する層
領域とを直に接触する様に設けて、所謂p−n接
合を形成して空乏層を設けることが出来る。 第11乃至第24図には、第一の層()中に
含有される伝導特性を制御する物質(C)の層厚
方向の分布状態の典型的例が示される。 これ等の図において、横軸は物質(C)の層厚
方向の分布濃度C(PN)を、縦軸は第一の層
()の支持体側からの層厚tを示してある。tB
は第1の層領域(G)の支持体側の端面の位置、
tTは第2の層領域(S)の支持体とは反対の端面
の位置、t0は層領域(G)と層領域(S)の接触
界面の位置、をそれぞれ示す。 第11図には、第一の層()中に含有される
伝導特性を制御する物質(C)の層厚方向の分布
状態の第1の典型例が示される。第11図に示さ
れる例では、物質(C)は、層領域(G)には含
有されておらず、層領域(S)にのみ、濃度C1
の一定分布濃度で含有されている。詰り、層領域
(S)は、t0とt1間の端部層領域に物質(C)が
濃度C1の一定の分布濃度で含有されている。 第12図の例では、層領域(G)には、物質
(C)は万偏無く含有されてはいるが、層領域
(S)には物質(C)は含有されていない。そし
て、物質(C)は、t0とt2の間の層領域には分布
濃度がC2と一定濃度で含有され、t2とtTの間の層
領域には、C2よりは遥かに低い濃度C3の一定濃
度で含有されている。 この様な分布濃度C(PN)で物質(C)を第
一の層()を構成する層領域(S)に含有させ
ることで、層領域(G)より層領域(S)に注入
される電荷の表面方向への移動を効果的に阻止す
ることが出来ると同時に、光感度及び暗抵抗の向
上を計ることが出来る。 第13図の例では、層領域(G)に物質(C)
が万偏無く含有されてはいるが、t0に於ける濃度
C4より上表面方向に単調的に減少してtTに於いて
濃度Oとなる様に分布濃度C(PN)が変化して
いる状態で物質(C)が含有されている。層領域
(G)には物質(C)は含有されてない。 第14図及び第15図の例の場合は、物質
(C)が層領域(S)の下部端部層領域に偏在的
に含有されている例である。即ち、第14図及び
第15図の例の場合は、層領域(S)は、物質
(C)の含有されている層領域と、物質(C)の
含有されていない層領域とが、この順で支持体側
より積層された層構造を有する。 第14図と第15図の例の場合に於いて、異な
る点は、第14図の場合が、分布濃度C(PN)
がt0とt3間に於いて、t0の位置での濃度C5よりt3
の位置での濃度Oまで単調的に減少しているのに
対して、第15図の場合は、t0とt4間に於いて、
t0の位置での濃度C6よりt4の位置での濃度Oまで
線形的に連続に減少していることである。第14
図及び第15図の例の場合も、層領域(G)に
は、物質(C)は含有されてない。 第16図乃至第24図の例に於いては、層領域
(G)及び層領域(S)の両者に伝導性を制御す
る物質(C)が含有されている場合が示される。 第16図乃至第22図の例の場合は、層領域
(S)は、物質(C)が含有されている層領域と、
物質(C)が含有されていない層領域が支持体側
よりこの順で積層された2層構造を有しているの
が共通している。その中で第17図乃至第21図
の例に於いては、いずれも層領域(G)に於ける
物質(C)の分布状態は、第2の層領域(S)と
の界面位置t0より支持体側に向つて減少している
分布濃度C(PN)の変化状態を有していること
である。 第23図及び第24図の例の場合は、第一の層
()の全層領域に亘つて層厚方向に物質(C)
が万偏無く含有されている。加えて第23図の場
合は、層領域(G)に於いては、tBに於ける濃度
C23よりt0に於ける濃度C22までtBよりt0に向つて
線形的に増加し、層領域(S)に於いては、t0に
於ける濃度C22よりtTに於ける濃度Oまでt0よりtT
に向つて単調的に連続して減少している。 第24図の場合は、tBとt13の間の層領域に於い
ては、濃度C24の一定分布濃度で物質(C)が含
有され、t13とtTの間の層領域に於いては、濃度
C25より線形的に減少してtTに於いてOに至つて
いる。 以上第11図乃至第24図に於いて、第一の層
()中に於ける伝導性を制御する物質(C)の
分布濃度C(PN)の変化例の代表的な場合を説
明した様に、いずれの例に於いても、物質(C)
の最大分布濃度が第2の層領域(S)に有する様
に物質(C)が第一の層()中に含有される。 本発明に於いて、a−Si(H,X)で構成され
る第2の層領域(S)を形成するには、前記した
第1の層領域(G)形成用の出発物質()の中
より、Ge供給用の原料ガスとなる出発物質を除
いた出発物質〔第2の層領域(S)形成用の出発
物質()〕を使用して、第1の層領域(G)を
形成する場合と同様の方法と条件に従つて行うこ
とが出来る。 即ち、本発明に於いて、a−Si(H,X)で構
成される第2の層領域(S)を形成するには例え
ばグロー放電法、スパツタリング法、或いはイオ
ンプレーテイング法等の放電現象を利用する真空
堆積法によつて成される。例えば、グロー放電法
によつて、a−Si(H,X)で構成される第2の
層領域(S)を形成するには、基本的には前記し
たシリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原
料ガスと共に、必要に応じて水素原子(H)導入
用の又は/及びハロゲン原子(X)導入用の原料
ガスを、内部が減圧にし得る堆積室内に導入し
て、該堆積室内にグロー放電を生起させ、予め所
定位置に設置されてある所定の支持体表面上にa
−Si(H,X)からなる層を形成させれば良い。
又、スパツタリング法で形成する場合には、例え
ば、Ar,He等の不活性ガス又はこれ等のガスを
ベースとした混合ガスの雰囲気中でSiで構成され
たターゲツトをスパツタリングする際、水素原子
(H)又は/及びハロゲン原子(X)導入用のガ
スをスパツタリング用の堆積室に導入しておけば
良い。 本発明に於いて、形成される第一の層()を
構成する第2の層領域(S)中に含有される水素
原子(H)の量、又はハロゲン原子(X)の量、
又は水素原子とハロゲン原子の量の和(H+X)
は、好ましくは1〜40atomic%、より好適には
5〜30atomic%、最適には5〜25atomic%とさ
れるのが望ましい。 第一の層()を構成する層領域中に、伝導特
性を制御する物質(C)、例えば、第族原子或
いは第族原子を構造的に導入して前記物質
(C)の含有された層領域(PN)を形成するに
は、層形成の際に、第族原子導入用の出発物質
或いは第族原子導入用の出発物質を、ガス状態
で堆積室中に第一の層()を形成する為の他の
出発物質と共に導入してやれば良い。この様な第
族原子導入用の出発物質と成り得るものとして
は、常温常圧でガス状の又は、少なくとも層形成
条件下で容易にガス化し得るものが採用されるの
が望ましい。その様な第族原子導入用の出発物
質として具体的には、硼素原子導入用としては、
B2H6,B4H10,B5H9,B5H11,B6H10,B6H12,
B6H14等の水素化硼素、BF3,BCl3,BBr3等の
ハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、
AlCl3,GaCl3,Ga(CH3)3,InCl3,TlCl3等も挙
げることが出来る。 第族原子導入用の出発物質として、本発明に
おいて有効に使用されるのは、燐原子導入用とし
ては、PH3,P2H4等の水素化燐、PH4I,PF3,
PF5,PCl3,PCl5,PBr3,PBr5,PI3等のハロゲ
ン化燐が挙げられる。この他、AsH3,AsF3,
AsCl3,AsBr3,AsF5,SbH3,SbF3,SbF5,
SbCl3,SbCl5,BiH3,BiCl3,BiBr3等も第族
原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げる
ことが出来る。 本発明の光導電部材に於いては、高光感度化と
高暗抵抗化、更には、支持体と第一の層()と
の間の密着性の改良を計る目的の為に、第一の層
()中には酸素原子が含有される。第一の層
()中に含有される酸素原子は、第一の層()
の全層領域に万偏なく含有されても良いし、或い
は、第一の層()の一部の層領域のみに含有さ
せて偏在させても良い。 又、酸素原子の分布状態は分布濃度C(O)が
第一の層()の層厚方向に於いては、均一であ
つても不均一であつても良い。 本発明に於いて、第一の層()に設けられる
酸素原子の含有されている層領域(O)は、光感
度と暗抵抗の向上を主たる目的とする場合には第
一の層()の全層領域を占める様に設けられ、
支持体と第一の層()、又は第1の層領域(G)
と第2の層領域(S)との間の密着性の強化を計
るのを主たる目的とする場合には、第一の層
()の支持体側端部層領域または、第1と第2
の層領域界面近傍の領域を占める様に設けられ
る。 前者の場合、層領域(O)中に含有される酸素
原子の含有量は、高光感度を維持する為に比較的
少なくされ、後者の場合には、層間の密着性の強
化を確実に計る為に比較的多くされるのが望まし
い。 又、前者と後者の両方を同時に達成する目的の
為には、支持体側に於いて比較的高濃度に分布さ
せ、第一の層()の自由表面側に於いて比較的
低濃度に分布させるか、或いは、第一の層の自由
表面側の界面層領域には、酸素原子を積極的には
含有させない様な酸素原子の分布状態を層領域
(O)中に形成すれば良い。 又、さらに支持体または第1の層領域(G)か
ら第2の層領域(S)への電荷の注入を防止して
見掛け上暗抵抗を上げることを目的とする場合
は、第1の層領域(G)の支持体側端部に高濃度
に酸素原子を分布させるか、第1の層領域(G)
と第2の層領域(S)の界面近傍を高濃度に酸素
原子を分布させる。 第25図乃至第40図には、第一の層()全
体としての酸素原子の分布状態の典型的例が示さ
れる。尚、これ等の図の説明に当つて断わること
なく使用される記号は、第11図乃至第24図に
於いて使用したのと同様の意味を持つ。 第25図に示される例では、位置tBより位置t1
までは酸素原子分布濃度C1と一定値とされ、位
置t1から位置tTまで酸素原子分布濃度C2と一定と
されている。 第26図で示される例では、位置tBより位置t2
までは酸素原子分布濃度C3と一定値とされ、位
置t2より位置t3までは酸素原子分布濃度C4とさ
れ、位置t3から位置tTまでは酸素原子分布濃度C5
とされて3段階で酸素原子分布濃度を減少させて
いる。 第27図の例では、位置tBより位置t4まで酸素
原子分布濃度C6とし、位置t4から位置tTまで酸素
原子分布濃度C7とされている。 第28図の例では、位置tBより位置t5まで酸素
原子分布濃度C8とし、位置t5から位置t6まで酸素
原子分布濃度C9とし、位置t6から位置tTまで酸素
原子分布濃度C10としている。このように3段階
で酸素原子分布濃度を増加している。 第29図の例では、位置tBより位置t7まで酸素
原子分布濃度C11とし、位置t7から位置t8まで酸素
原子分布濃度C12とし、位置t8から位置tTまで酸素
原子分布濃度C13としている。支持体側および自
由表面側で酸素原子分布濃度が高くなるようにし
てある。 第30図に示される例では、位置tBより位置t9
までは酸素原子分布濃度C14とされ、位置t9から
位置t10まで酸素原子分布濃度C15とし、位置t10か
ら位置tTまで酸素原子分布濃度C14としている。 第31図に示される例では、位置tBから位置t11
まで酸素原子分布濃度C16とし、位置t11から位置
t12まで酸素原子分布濃度をC17と階段状に増加さ
せ、位置t12から位置tTまで酸素原子分布濃度C18
と減少させている。 第32図の例では、位置tBから位置t13まで酸素
原子分布濃度C19とし、位置t13から位置t14まで酸
素原子分布濃度をC20と階段状に増加させ、位置
t14から位置tTまで酸素原子分布濃度を初期の濃度
よりも少ない濃度C21としている。 第33図に示される例では、位置tBから位置t15
まで酸素原子分布濃度はC22とし、位置t15から位
置t16まで酸素原子分布濃度をC23に減少させ、位
置t16から位置t17まで酸素原子分布濃度C24と階段
状に増加させ、位置t17から位置tTまで酸素原子分
布濃度をC23まで減少させている。 第34図に示される例では、酸素原子の分布濃
度C(O)は、位置tBより位置tTに至つて分布濃
度OからC25まで連続的に単調増加している。 第35図に示される例では、酸素原子の分布濃
度C(O)は、位置tBに於いて分布濃度C26で、該
分布濃度C26より位置t18に至るまでは単調的に連
続して減少し、位置t18で分布濃度C27となつてい
る。位置t18より位置tTの間に於いては、酸素原子
の分布濃度C(O)は位置t18より連続して単調的
に増加し、位置tTに於いて分布濃度C23となつて
いる。 第36図の例に於いては、第35図の例と比較
的類似しているが、異なるのは、位置t19と位置
t20に於いて酸素原子が含有されてないことであ
る。 位置tBと位置t19の間では、位置tBに於ける分布
濃度C29より位置t19に於ける分布濃度Oまで連続
的に単調減少し、位置t20と位置tTの間では、位置
t20に於ける分布濃度Oより位置tBに於ける分布濃
度C30まで連続的に単調増加している。 本発明の光導電部材に於いては、第34図乃至
第36図にその典型例が示される様に、光受容層
の下部表面又は/及び上部表面側により多く酸素
原子を含有させ且つ第一の層()の内部に向つ
てはより少なく酸素原子を含有させると共に、酸
素原子の層厚方向への分布濃度C(O)を連続的
に変化させることで、例えば第一の層()の高
光感度化、高暗抵抗化を図つている。 その他、第34図乃至第36図に於いては、酸
素原子の分布濃度C(O)を連続的に変化させる
ことで酸素原子の含有による層厚方向に於ける屈
折率の変化を緩やかにして、レーザ光等の可干渉
光によつて生ずる干渉を効果的に防止している。 第37図に示される例では、位置tBより位置t21
までは酸素原子濃度C31とされ、位置t21から位置
t22まで増加し、位置t22で酸素原子濃度はピーク
値C32になる。位置t22から位置t23まで酸素原子濃
度は減少し位置tTで酸素原子濃度C31となる。 第38図に示される例では、位置tBから位置t24
までは酸素原子濃度C33とされ、位置t24から位置
t25まで急激に増加し、位置t25で酸素原子濃度は
ピーク値C34をとり、位置t25から位置tTまで酸素
原子濃度がほとんど零になるまで減少する。 第39図に示される例では、位置tBから位置t26
まで酸素原子濃度がC35からC36までゆるやかに増
加し、位置t26で酸素原子濃度はピーク値C36とな
る。位置t26から位置tTまで酸素原子濃度は急激に
減少して位置tTで酸素原子濃度C35となる。 第40図に示される例では、位置tBで酸素原子
濃度C37で位置t27まで酸素原子濃度は減少し、酸
素原子濃度C38となる位置C27から位置t28まで酸
素原子濃度C38で一定である。位置t28から位置t29
まで酸素原子濃度は増加し、位置t29で酸素原子
濃度はピーク値C39をとる。位置t29から位置tTま
で酸素原子濃度は減少し位置tTで酸素原子濃度
C38となる。 本発明に於いて、層領域(O)が第一の層
()の全域を占めるか、或いは、第一の層()
の全域を占めなくとも、層領域(O)の層厚T0
の第一の層()の層厚Tに占める割合が充分多
い場合には、層領域(O)に含有される酸素原子
の含有量の上限は、前記の値より充分少なくされ
るのが望ましい。 本発明の場合には、層領域(O)の層厚T0が
第一の層()の層厚Tに対して占める割合が5
分の2以上となる様な場合には、層領域(O)中
に含有される酸素原子の量の上限としては、シリ
コン原子、ゲルマニウマ原子、酸素原子の3者の
和(以後「T(SiGeO)」と記す)に対して、好ま
しくは、30atomic%以下、より好ましくは、
20atomic%以下、最適には10atomic%以下とさ
れるのが望ましい。 本発明において、第一の層()を構成する酸
素原子の含有される層領域(O)は、上記した様
に支持体側及び自由表面近傍の方に酸素原子が比
較的高濃度で含有されている局在領域(B)を有
するものとして設けられるのが望ましく、前者の
場合には、支持体と第一の層()との間の密着
性をより一層向上させること及び受容電位の向上
を計ることが出来る。 上記局在領域(B)は、第25図乃至第40図
に示す記号を用いて説明すれば、界面位置tBまた
はtTより5μ以内に設けられるのが望ましい。 本発明においては、上記局在領域(B)は、界
面位置tBまたはtTより5μ厚までの全層領域(LT)
とされる場合もあるし、又、層領域(LT)の一
部とされる場合もある。 局在領域(B)を層領域(LT)の一部とする
か又は前部とするかは、形成される第一の層
()に要求される特性に従つて適宜決められる。 局在領域(B)はその中に含有される酸素原子
の層厚方向の分布状態として酸素原子の分布濃度
の最大値Cnaxが、好ましくは500atomic ppm以
上、より好適には800atomic ppm以上、最適に
は1000atomic ppm以上、とされる様な分布状態
となり得る様に層形成されるのが望ましい。 即ち、本発明においては、酸素原子の含有され
る層領域(O)は、支持体側または自由表面側か
らの層厚で5μ以内(tBまたはtTから5μ厚の層領
域)に分布濃度の最大値Cnaxが介在する様に形成
されるのが望ましい。 本発明に於いて、層領域(O)が第一の層の全
域を占めるか、或いは、第一の層()の全域を
占めなくとも、層領域(O)の層厚T0の第一の
層()の層厚Tに占める割合が充分多い場合に
は、層領域(O)に含有される酸素原子の含有量
の上限は、前記の値より充分少なくされるのが望
ましい。 本発明の場合には、層領域(O)の層厚T0が
第一の層()の層厚Tに対して占める割合が5
分の2以上となる様な場合には、層領域(O)中
に含有される酸素原子の量の上限としてはT
(SiGeO)に対して好ましくは、30atomic%以
下、より好ましくは、20atomic%以下、最適に
は10atomic%以下とされるのが望ましい。 本発明に於いては、本発明の目的をより効果的
に達成する為に層領域(O)に於ける酸素原子の
層厚方向に於ける分布濃度線は、全領域に於いて
滑らかであつて且つ連続している様に層領域
(O)中に酸素原子が含有されるのが望ましい。
又、前記分布濃度線が、その最大分布濃度Cnaxを
第一の層()の内部に存在する様に設計される
ことにより、後述される効果が顕著に発揮され
る。 本発明に於いては、前記の最大分布濃度Cnax
は、好ましくは、第一の層()の支持体とは反
対の表面(第1図では自由表面側)の近傍に設け
られるのが望ましい。この場合、最大分布濃度
Cnaxを適当に選ぶことで、光受容層の自由表面側
より帯電処理を受けた際に、該表面から光受容層
内部に電荷が注入されるのを効果的に阻止するこ
とが出来る。 又、前記自由表面近傍に於いては、酸素原子の
分布濃度が自由表面側に向つて最大分布濃度Cnax
より急峻に減少する様に酸素原子を第一の層に含
有されることにより、多湿雰囲気中での耐久性を
一層向上させることが出来る。 酸素原子の分布濃度曲線が最大分布濃度Cnaxを
第一の層()の内部に有する場合には、更に分
布濃度の極大値が支持体側の方に存する様に分布
濃度曲線を設計して、酸素原子を含有させること
により支持体と第一の層()との間の密着性と
電荷注入阻止を向上させることが出来る。 本発明に於いて、酸素原子は、第一の層()
の中央部層領域に於いては、暗抵抗の増大を努め
るも光感度を低下させない程度の量範囲で含有さ
せることが望ましい。 本発明に於いて、酸素原子の最大分布濃度Cnax
としては、T(SiGeO)に対して、好ましくは
67atomic%以下、より好ましくは50atomic%以
下、最適には40atomic%以下とされるのが望ま
しい。 本発明に於いて、第一の層()に設けられる
層領域(O)に含有される酸素原子の含有量は、
層領域(O)自体に要求される特性、或いは該層
領域(O)が支持体に直に接触して設けられる場
合には、該支持体との接触界面に於ける特性との
関係等、有機的関連性に於いて適宜選択すること
が出来る。 又、前記層領域(O)に直に接触して他の層領
域が設けられる場合には、該他の層領域の特性
や、該他の層領域との接触界面に於ける特性との
関係も考慮されて、酸素原子の含有量が適宜選択
される。 層領域(O)中に含有される酸素原子の量は、
形成される光導電部材に要求される特性に応じて
所望に従つて適宜決められるが、T(SiGeO)に
対して、好ましくは0.001〜50atomic%、より好
ましくは0.002〜40atomic%、最適には0.003〜
30atomic%とされるのが望ましい。 本発明に於いて、第一の層()に酸素原子の
含有された層領域(O)を設けるには、第一の層
()の形成の際に、酸素原子導入用の出発物質
を第一の層()形成用の出発物質と共に使用し
て形成される層中にその量を制御し乍ら含有して
やれば良い。 層領域(O)を形成するのにグロー放電法を用
いる場合には、第一の層()形成用の出発物質
の中から所望に従つて選択されたものに酸素原子
導入用の出発物質が加えられる。その様な酸素原
子導入用の出発物質としては、少なくとも酸素原
子を構成原子とするガス状の物質又はガス化し得
る物質をガス化したものの中の大概のものが使用
され得る。 例えばシリコン原子(Si)を構成原子とする原
料ガスと、酸素原子(O)を構成原子とする原料
ガスと、必要に応じて水素原子(H)又は及びハ
ロゲン原子(X)を構成原子とする原料ガスとを
所望の混合比で混合して使用するか、又は、シリ
コン原子(Si)を構成原子とする原料ガスと、酸
素原子(O)及び水素原子(H)を構成原子とす
る原料ガスとを、これも又所望の混合比で混合す
るか、或いはシリコン原子(Si)を構成原子とす
る原料ガスと、シリコン原子(Si)、酸素原子
(O)及び水素原子(H)の3つを構成原子とす
る原料ガスとを混合して使用することが出来る。 又、別には、シリコン原子(Si)と水素原子
(H)とを構成原子とする原料ガスに酸素原子
(O)を構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良い。 具体的には、例えば酸素(O2)、オゾン(O3)、
一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、一二酸
化窒素(N2O)、三二酸化窒素(N2O3)、四二酸
化窒素(N2O4)、五二酸化窒素(N2O5)、三酸化
窒素(NO3)、シリコン原子(Si)と酸素原子
(O)と水素原子(H)とを構成原子とする、例
えば、ジシロキサン(H3SiOSiH3)、トリシロキ
サン(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シロキサン
等を挙げることが出来る。 スパツタリング法によつて、酸素原子を含有す
る層領域(O)を形成するには、単結晶又は多結
晶のSiウエーハー又はSiO2ウエーハー、又はSiと
SiO2が混合されて含有されているウエーハーを
ターゲツトとして、これ等を種々のガス雰囲気中
でスパツタリングすることによつて行えば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、酸素原子と必要に応じて水素原子又は/
及びハロゲン原子を導入する為の原料ガスを、必
要に応じて稀釈ガスで稀釈して、スパツター用の
堆積室中に導入し、これ等のガスのガスプラズマ
を形成して前記Siウエーハーをスパツタリングす
れば良い。 又、別には、SiとSiO2とは別々のターゲツト
として、又はSiとSiO2の混合した一枚のターゲ
ツトを使用することによつて、スパツター用のガ
スとしての稀釈ガスの雰囲気中で、又は少なくと
も水素原子(H)又は/及びハロゲン原子(X)
を構成原子として含有するガス雰囲気中でスパツ
タリングすることによつて成される。酸素原子導
入用の原料ガスとしては、先述したグロー放電の
例で示した原料ガスの中の酸素原子導入用の原料
ガスが、スパツタリングの場合にも有効なガスと
して使用され得る。 本発明に於いて、第一の層()の形成の際
に、酸素原子の含有される層領域(O)を設ける
場合、該層領域(O)に含有される酸素原子の分
布濃度C(O)を層厚方向に変化させて所望の層
厚方向の分布状態(depth profile)を有する層
領域(O)を形成するには、グロー放電の場合に
は、分布濃度C(O)を変化させるべき酸素原子
導入用の出発物質のガスを、そのガス流量を所望
の変化率曲線に従つて適宜変化させ乍ら、堆積室
内に導入することによつて成される。例えば手動
あるいは外部駆動モータ等の通常用いられている
何らかの方法により、ガス流路系の途中に設けら
れた所定のニードルバルブの開口を漸次変化させ
る操作を行えば良い。このとき、流量の変化率は
線型である必要はなく、例えばマイコン等を用い
て、あらかじめ設計された変化率曲線に従つて流
量を制御し、所望の含有率曲線を得ることもでき
る。 層領域(O)をスパツタリング法によつて形成
する場合、酸素原子の層厚方向の分布濃度C(O)
を層厚方向で変化させて酸素原子の層厚方向の所
望の分布状態(depth profile)を形成するには、
第一には、グロー放電法による場合と同様に、酸
素原子導入用の出発物質をガス状態で使用し、該
ガスを堆積室中へ導入する際のガス流量を所望に
従つて適宜変化させることによつて成される。 第二には、スパツタリング用のターゲツトを、
例えばSiとSiO2との混合されたターゲツトを使
用するのであれば、SiとSiO2との混合比を、タ
ーゲツトの層厚方向に於いて、予め変化させてお
くことによつて成される。 第1図に示される光導電部材100においては
第一の層()102上に形成される第二の層
()105は自由表面を有し、主に耐湿性、連
続繰返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特
性、耐久性において本発明の目的を達成する為に
設けられる。 本発明における第二の層()は、シリコン原
子(Si)と炭素原子(C)と、必要に応じて水素
原子(H)又は/及びハロゲン原子(X)とを含
む非晶質材料(以後、「a−(SixC1-x)y(H,X)
1-y」但し、0<x,y<1、と記す)で構成さ
れる。 a−(SixC1-x)y(H,X)1-yで構成される第二
の層()の形成はグロー放電法、スパツタリン
グ法、イオンプランテーシヨン法、イオンプレー
テイング法、エレクトロンビーム法等によつて成
される。これ等の製造法は、製造条件、設備資本
投下の負荷程度、製造規模、作製される光導電部
材に所望される特性等の要因によつて適宜選択さ
れて採用されるが、所望する特性を有する光導電
部材を製造する為の作製条件の制御が比較的容易
である、またシリコン原子と共に炭素原子及びハ
ロゲン原子を、作製する第二の層()中に導入
するのが容易に行える等の利点からグロー放電法
或いはスパツタリング法が好適に採用される。 更に、本発明においては、グロー放電法とスパ
ツターリング法とを同一装置系内で併用して第二
の層()を形成しても良い。 グロー放電法によつて第二の層()を形成す
るには、a−(SixC1-x)y(H,X)1-y形成用の原
料ガスを、必要に応じて稀釈ガスと所定量の混合
比で混合して、支持体の設置してある真空堆積用
の堆積室に導入し、導入されたガスを、グロー放
電を生起させることでガスプラズマ化して、前記
支持体上に既に形成されてある第一の層()上
にa−(SixC1-x)y(H,X)1-yを堆積させれば良
い。 本発明において、a−(SixC1-x)y(H,X)1-y
形成用の原料ガスとしては、シリコン原子(Si)、
炭素原子(C)、水素原子(H)、ハロゲン原子
(X)の中の少なくとも1つを構成原子とするガ
ス状の物質又はガス化し得る物質をガス化したも
のの中の大概のものが使用され得る。 Si,C,H,Xの中の1つとしてSiを構成原子
とする原料ガスを使用する場合は、例えばSiを構
成原子とする原料ガスと、Cを構成原子とする原
料ガスと、必要に応じてHを構成原子とする原料
ガス又は/及びXを構成原子とする原料ガスとを
所望の混合比で混合して使用するか、又はSiを構
成原子とする原料ガスと、C及びHを構成原子と
する原料ガス又は/及びXを構成原子とする原料
ガスとを、これも又、所望の混合比で混合する
か、或いはSiを構成原子とする原料ガスと、Si,
C及びHの3つを構成原子とする原料ガス又は、
Si,C及びXの3つを構成原子とする原料ガスと
を混合して使用することが出来る。 又、別には、SiとHとを構成原子とする原料ガ
スにCを構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良いし、SiとXとを構成原子とする原料ガ
スにCを構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良い。 本発明において、第二の層()中に含有され
るハロゲン原子(X)として好適なのはF,Cl,
Br,Iであり、殊にF,Clが望ましいものであ
る。 本発明において、第二の層()を形成するの
に有効に使用される原料ガスと成り得るものとし
ては、常温常圧においてガス状態のもの又は容易
にガス化し得る物質を挙げることが出来る。 本発明において、第二の層()形成用の原料
ガスとして有効に使用されるのは、SiとHとを構
成原子とするSiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H10等の
シラン(Silane)類等の水素化硅素ガス、CとH
とを構成原子とする、例えば炭素数1〜4の飽和
炭化水素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、
炭素数2〜3のアセチレン系炭化水素、ハロゲン
単体、ハロゲン化水素、ハロゲン間化合物、ハロ
ゲン化硅素、ハロゲン置換水素化硅素、水素化硅
素等を挙げる事が出来る。 具体的には、飽和炭化水素としてはメタン
(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、n
−ブタン(n−C4H10)、ペンタン(C5H12)、エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4)、
プロピレン(C3H6)、ブテン−1(C4H8)、ブテ
ン−2(C4H8)、イソブチレン(C4H8)、ペンテ
ン(C5H10)、アセチレン系炭化水素としては、
アセチレン(C2H2)、メチルアセチレン(C3
H4)、ブチン(C4H6)、ハロゲン単体としてはフ
ツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲンガス、ハロ
ゲン化水素としては、FH,HI,HCl,HBr、ハ
ロゲン間化合物としては、BrF,ClF,ClF3,
ClF5,BrF5,BrF3,IF7,IF5,ICl,IBr、ハロ
ゲン化硅素としてはSiF4,Si2F6,SiCl4,SiCl3
Br,SiCl2Br2,SiClBr3,SiCl3I,SiBr4、ハロ
ゲン置換水素化硅素としては、SiH2F2,SiH2
Cl2,SiHCl3,SiH3Cl,SiH3Br,SiH2Br2,
SiHBr3、水素化硅素としては、SiH4,Si2H8,
Si4H10等のシラン(Silane)類、等々を挙げるこ
とが出来る。 これ等の他にCF4,CCl4,CBr4,CHF3,CH2
F2,CH3F,CH3Cl,CH3Br,CH3I,C2H5Cl
等のハロゲン置換パラフイン系炭化水素、SF4,
SF6等のフツ素化硫黄化合物、Si(CH3)4,Si
(CH2H5)4等のケイ化アルキルやSiCl(CH3)3,
SiCl2(CH3)2,SiCl3CH3等のハロゲン含有ケイ化
アルキル等のシラン誘導体も有効なものとして挙
げることが出来る。 これ等の第二の層()形成物質は、形成され
る第二の層()中に、所定の組成比でシリコン
原子、炭素原子及びハロゲン原子と、必要に応じ
て水素原子とが含有される様に、第二の層()
の形成の際に所望に従つて選択されて使用され
る。 例えば、シリコン原子と炭素原子と水素原子と
の含有が容易に成し得て且つ所望の特性の層が形
成され得るSi(CH3)4と、ハロゲン原子を含有さ
せるものとしてのSiHCl3,SiH2Cl2,SiCl4或い
はSiH3Cl等を所定の混合比にしてガス状態で、
第二の層()形成用の装置内に導入してグロー
放電を生起させることによつてa−(SixC1-x)y
(Cl+H)1-yから成る第二の層()を形成する
ことが出来る。 スパツターリング法によつて第二の層()を
形成するには、単結晶又は多結晶のSiウエーハー
又はCウエーハー又はSiとCが混合されて含有さ
れているウエーハーをターゲツトとして、これ等
を必要に応じてハロゲン原子又は/及び水素原子
を構成要素として含む種々のガス雰囲気中でスパ
ツターリングすることによつて行えば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、CとH又は/及びXを導入する為の原料
ガスを、必要に応じて稀釈ガスで稀釈してスパツ
ター用の堆積室中に導入し、これ等のガスのガス
プラズマを形成して前記Siウエーハーをスパツタ
ーリングすれば良い。 又、別には、SiとCとは別々のターゲツトとし
て、又はSiとCの混合した一枚のターゲツトを使
用することによつて、必要に応じて水素原子又
は/及びハロゲン原子を含有するガス雰囲気中で
スパツターリングすることによつて成される。
C,H及びXの導入用の原料ガスとなる物質とし
ては、前述したグロー放電の例で示した第二の層
()形成用の物質がスパツターリング法の場合
にも有効な物質として使用され得る。 本発明において、第二の層()をグロー放電
法又はスパツターリング法で形成する際に使用さ
れる稀釈ガスとしては、所謂、希ガス、例えば
He,Ne,Ar等が好適なものとして挙げること
が出来る。 本発明における第二の層()は、その要求さ
れる特性が所望通りに与えられる様に注意深く形
成される。 即ち、Si,C、必要に応じてH又は/及びXを
構成原子とする物質は、その作成条件によつて構
造的には結晶からアモルフアスまでの形態を取
り、電気物性的には、導電性から半導体性、絶縁
性までの間の性質を、又光導電的性質から非光導
電的性質までの間の性質を、各々示すので本発明
においては、目的に応じた所望の特性を有するa
−(SixC1-x)y(H,X)1-yが形成される様に、所
望に従つてその作成条件の選択が厳密に成され
る。例えば、第二の層()を電気的耐圧性の向
上を主な目的として設けるにはa−(SixC1-x)y
(H,X)1-yは使用環境において電気絶縁性的挙
動の顕著な非晶質材料として作成される。 又、連続繰返し使用特性や使用環境特性の向上
を主たる目的として第二の層()が設けられる
場合には上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和
され、照射される光に対してある程度の感度を有
する非晶質材料としてa−(SixC1-x)y(H,X)1
−yが作成される。 第一の層()の表面にa−(SixC1-x)y(H,
X)1-yから成る第二の層()を形成する場合、
層形成中の支持体温度は、形成される層の構造及
び特性を左右する重要な因子であつて、本発明に
おいては、目的とする特性を有するa−(Six
C1-x)y(H,X)1-yが所望通りに作成され得る様
に層作成時の支持体温度が厳密に制御されるのが
望ましい。 本発明における、所望の目的が効果的に達成さ
れる為の第二の層()の形成法に併せて適宜最
適範囲が選択されて、第二の層()の形成が実
行されるが、好ましくは、20〜400℃、より好適
には50〜350℃、最適には100〜300℃とされるの
が望ましい。第二の層()の形成には、層を構
成する原子の組成比の微妙な制御や層厚の制御が
他の方法に較べて比較的容易である事等の為に、
グロー放電法やスパツターリング法の採用が有利
であるが、これ等の層形成法で第二の層()を
形成する場合には、前記の支持体温度と同様に層
形成の際の放電パワーが、作成されるa−(Six
C1-x)yX1-yの特性を左右する重要な因子の1つで
ある。 本発明における目的が達成される為の特性を有
するa−(SixC1-x)yX1-yが、生産性良く効果的に
作成される為の放電パワー条件としては、好まし
くは10〜300W、より好適には20〜250W、最適に
は50〜200Wとされるのが望ましい。 堆積室内のガス圧は好ましくは0.01〜1Torr、
より好適には、0.1〜0.5Torr程度とされるのが望
ましい。 本発明においては第二の層()を作成する為
の支持体温度、放電パワーの望ましい数値範囲と
して前記した範囲の値が挙げられるが、これ等の
層作成フアクターは、独立的に別々に決められる
ものではなく、所望特性のa−(SixC1-x)y(H,
X)1-yから成る第二の層()が形成される様に
相互的有機的関連性に基づいて各層作成フアクタ
ーの最適値が決められるのが望ましい。 本発明の光導電部材における第二の層()に
含有される炭素原子の量は、第二の層()の作
成条件と同様、本発明の目的を達成する所望の特
性が得られる第二の層()が形成される重要な
因子である。本発明における第二の層()に含
有される炭素原子の量は、第二の層()を構成
する非晶質材料の種類及びその特性に応じて適宜
所望に応じて決められるものである。 即ち、前記一般式a−(SixC1-x)y(H,X)1-y
で示される非晶質材料は、大別すると、シリコン
原子と炭素原子とで構成される非晶質材料(以
後、「a−SiaC1-a」と記す。但し、0<a<1)、
シリコン原子と炭素原子と水素原子とで構成され
る非晶質材料(以後、「a−(SibC1-b)cH1-c」と
記す。但し、0<b、c<1)、シリコン原子と
炭素原子とハロゲン原子と必要に応じて水素原子
とで構成される非晶質材料(以後、「a−(Sid
C1-d)e(H,X)1-e」と記す。但し、0<d、e
<1)に分類される。 本発明において、第二の層()がa−Sia
C1-aで構成される場合、第二の層()に含有さ
れる炭素原子の量は好ましくは、1×10-3〜
90atomic%、より好適には1〜80atomic%、最
適には10〜75atomic%とされるのが望ましい。
即ち、先のa−SiaC1-aのaの表示で行えば、a
が好ましくは0.1〜0.99999、より好適には0.2〜
0.99、最適には0.25〜0.9である。 本発明において、第二の層()がa−(Sib
C1-b)cH1-cで構成される場合、第二の層()に
含有される炭素原子の量は、好ましくは1×10-3
〜90atomic%とされ、より好ましくは1〜
90atomic%、最適には10〜80atomic%とされる
のが望ましい。水素原子の含有量としては、好ま
しくは1〜40atomic%、より好ましくは2〜
35atomic%、最適には5〜30atomic%とされる
のが望ましく、これ等の範囲に水素含有量がある
場合に形成される光導電部材は、実際面において
優れたものとして充分適用させ得るものである。 即ち、先のa−(SibC1-b)cH1-cの表示で行えば
bが好ましくは0.1〜0.99999、より好適には0.1〜
0.99、最適には0.15〜0.9、cが好ましくは0.6〜
0.99、より好適には0.65〜0.98、最適には0.7〜
0.95であるのが望ましい。 第二の層()が、a−(SidC1-d)e(H,X)1
−eで構成される場合には、第二の層()中に含
有される炭素原子の含有量としては、好ましくは
1×10-3〜90atomic%、より好適には1〜
90atomic%、最適には10〜80atomic%とされる
のが望ましい。ハロゲン原子の含有量としては、
好ましくは1〜20atomic%、より好適には1〜
18atomic%、最適には2〜15atomic%とされる
のが望ましく、これ等の範囲にハロゲン原子含有
量がある場合に作成される光導電部材を実際面に
充分適用させ得るものである。必要に応じて含有
される水素原子の含有量としては、好ましくは
19atomic%以下、より好適には13atomic%以下
とされるのが望ましい。 即ち、先のa−(SidC1-d)e(H,X)1-eのd,
eの表示で行えば、dが好ましくは0.1〜
0.99999、より好適には0.1〜0.99、最適には0.15
〜0.9、eが好ましくは0.8〜0.99、より好適には
0.82〜0.99、最適には0.85〜0.98であるのが望ま
しい。 本発明における第二の層()の層厚の数範囲
は、本発明の目的を効果的に達成する為の重要な
因子の1つである。 本発明の目的を効果的に達成する様に所期の目
的に応じて適宜所望に従つて決められる。 又、第二の層()の層厚は、該層()中に
含有される炭素原子の量や、第一の層()の層
厚との関係においても、各々の層領域に要求され
る特性に応じた有機的な関連性の下に所望に従つ
て適宜決定される必要がある。 更に加え得るに、生産性や量産性を加味した経
済性の点においても考慮されるのが望ましい。 本発明における第二の層()の層厚として
は、好ましくは0.003〜30μ、より好適には0.004
〜20μ、最適には0.005〜10μとされるのが望まし
い。 本発明において使用される支持体としては、導
電性でも電気絶縁性であつても良い。導電性支持
体としては、例えば、NiCr,ステンレス,Al,
Cr,Mo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pd等の
金属又はこれ等の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルローズアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の
合成樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラミ
ツク、紙等が通常使用される。これ等の電気絶縁
性支持体は、好適には少なくともその一方の表面
を導電処理され、該導電処理された表面側に他の
層が設けられるのが望ましい。 例えば、ガラスであれば、その表面に、NiCr,
Al,Cr,Mo,Au,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt,
Pd,In2O3,SnO2,ITO(In2O3+SnO2)等から
成る薄膜を設けることによつて導電性が付与さ
れ、或いはポリエステルフイルム等の合成樹脂フ
イルムであれば、NiCr,Al,Ag,Pb,Zn,Ni,
Au,Cr,Mo,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt等の金
属の薄膜を、真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツ
タリング等でその表面に設け、又は前記金属でそ
の表面をラミネート処理して、その表面に導電性
が付与される。支持体の形状としては、円筒状、
ベルト状、板状等任意の形状とし得、所望によつ
て、その形状は決定されるが、例えば、第1図の
光導電部材100を電子写真用像形成部材として
使用するのであれば、連続高速複写の場合には無
端ベルト状又は円筒状とするのが望ましい。支持
体の厚さは、所望通りの光導電部材が形成される
様に適宜決定されるが、光導電部材として可撓性
が要求される場合には、支持体としての機能が充
分発揮される範囲内であれば可能な限り薄くされ
る。しかし乍ら、この様な場合支持体の製造上及
び取扱い上、機械的強度等の点から、通常は10μ
以上とされる。 次に本発明の光導電部材の製造方法の一例の概
略について説明する。 第41図に光導電部材の製造装置の一例を示
す。 図中の202〜206のガスボンベには、本発
明の光導電部材を形成するための原料ガスが密封
されており、その一例としてたとえば202は、
Heで稀釈されたSiF4ガス(純度99.999%、以下
SiF4/Heと略す。)ボンベ、203はHeで稀釈
されたGeF4ガス(純度99.999%、以下GeF4/He
と略す。)ボンベ、204はNOガス(純度99.99
%、以下NOと略す。)ボンベ、205はHeで稀
釈されたB2H6ガス(純度99.999%、以下B2H6/
Heと略す。)ボンベ、206はH2ガス(純度
99.999%)ボンベである。 これらのガスを反応室201に流入させるに
は、ガスボンベ202〜206のバルブ222〜
226、リークバルブ235が閉じられているこ
とを確認し、又、流入バルブ212〜216、流
出バルブ217〜221、補助バルブ232,2
33が開かれていることを確認して、先ずメイン
バルブ234を開いて、反応室201、及び各ガ
ス配管内を排気する。次に真空計236の読みが
約5×10-6torrになつた時点で補助バルブ23
2,233、流出バルブ217〜221を閉じ
る。 次にシリンダー状基体237上に光受容層を形
成する場合の一例をあげると、ガスボンベ202
よりSiF4/Heガス、ガスボンベ203より
GeF4/Heガス、ガスボンベ204よりNOガス、
ガスボンベ206よりH2を、バルブ222,2
23,224,226を夫々開いて出口圧ゲージ
227,228,229,231の圧を1Kg/cm2
に調整し、流入バルブ212,213,214,
216を徐々に開けて、マスフロコントローラ2
07,208,209,211内に夫々を流入さ
せる。引き続いて流出バルブ217,218,2
19,221、補助バルブ232を徐々に開いて
夫々のガスを反応室201に流入させる。このと
きのSiF4/Heガス流量と、GeF4/Heガス流量
と、NOガス流量と、H2ガス流量との比が所望の
値になるように流出バルブ217,218,21
9,221を調整し、又、反応室201内の圧力
が所望の値になるように真空計236の読みを見
ながらメインバルブ234の開口を調整する。そ
して基体237の温度が加熱ヒータ238により
50〜400℃の範囲の温度に設定されていることを
確認された後、電源240を所望の電力に設定し
て反応室201内にグロー放電を生起させて、基
体237上に第1の層領域(G)を形成する。所
望の層厚に第1の層領域(G)が形成された時点
に於いてすべてのバルブを完全に閉じる。 SiF4/HeガスボンベをSiH4/He(SiH4純度
99.999%)ボンベにかえて、SiH4/Heガスボン
ベライン、B2H6/Heガスボンベライン、NOガ
スボンベラインを使用して第1の層領域(G)の
形成と同様なバルブ操作を行つて所望のグロー放
電条件に設定して、所望時間グロー放電を維持す
ることで、前記の第1の層領域(G)上にゲルマ
ニウム原子が実質的に含有されていない第2の層
領域(S)を形成することができる。 この様にして、第1の層領域(G)と第2の層
領域(S)とで構成された第一の層()が基体
237上に形成される。 上記の様にして所望層厚に形成された第一の層
()上に第二の層()を形成するには、第一
の層()の形成の際と同様なバルブ操作によつ
て、例えばSiH4ガス、C2H4ガスの夫々を必要に
応じてHe等の稀釈ガスで稀釈して、所望の条件
に従つて、グロー放電を生起させることによつて
成される。 第二の層()中にハロゲン原子を含有させる
には、例えばSiF4ガスとC2H4ガス、或いはこれ
にSiH2ガスを加えて上記と同様にして第二の層
()を形成することによつて成される。 夫々の層を形成する際に必要なガスの流出バル
ブ以外の流出バルブは全て閉じることは言うまで
もなく、又夫々の層を形成する際、前層の形成に
使用したガスが反応室201内、流出バルブ21
7〜221から反応室201内に至るガス配管内
に残留することを避けるために、流出バルブ21
7〜221を閉じ、補助バルブ232,233を
開いてメインバルブ234を全開して系内を一旦
高真空に排気する操作を必要に応じて行う。 第二の層()中に含有される炭素原子の量
は、例えば、グロー放電による場合はSiH4ガス
と、C2H4ガスの反応室1101内に導入される
流量比を所望に従つて変えるか、或いは、スパツ
ターリングで層形成する場合には、ターゲツトを
形成する際シリコンウエハとグラフアイトウエハ
のスパツタ面積比率を変えるか、又はシリコン粉
末とグラフアイト粉末の混合比率を変えてターゲ
ツトを成型することによつて所望に応じて制御す
ることが出来る。第二の層()中に含有される
ハロゲン原子(X)の量は、ハロゲン原子導入用
の原料ガス、例えばSiF4ガス反応室1101内に
導入される際の流量を調整することによつて成さ
れる。 又、層形成を行つている間は層形成の均一化を
計るため基体237はモータ239により一定速
度で回転させてやるのが望ましい。 以下実施例について説明する。 実施例 1 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に、第1表に示す条件で電子写真
用像形成部材としての試料(試料No.11−1〜16−
13)を夫々作成した(第2表)。 各試料に於ける不純物原子(BorP)の含有分
布濃度は第42図に、又、酸素原子の含有分布濃
度は第43A図及び第43B図に示される。各原
子の分布濃度は各対応するガスの流量比を予め設
計された変化率線に従つて変化させることによつ
て制御した。 こうして得られた各試料材を、帯電露光実験装
置に設置し5.0kVで0.3sec間コロナ帯電を行い、
直ちに光像を照射した。光像はタングステンラン
プ光源を用い、2lux・secの光量を透過型のテス
トチヤートを通して照射させた。 その後直ちに、荷電性の現像剤(トナーとキ
ヤリアーを含む)を各試料の光受容層表面をカス
ケードすることによつて、光受容層表面上に良好
なトナー画像を得た。光受容層上のトナー画像
を、5.0kVのコロナ帯電で転写紙上に転写した
所、各試料ともに解像力に優れ、階調再現性のよ
い鮮明な高濃度の画像が得られた。 上記実施例1に於いて光源をタングステンラン
プの代りに810nmのGaAs系半導体レーザ
(10mW)を用いて、静電像の形成を行つた以外
は上記と同様にして各試料に就いてトナー転写画
像の画質評価を行つたところ、いずれの試料も解
像力に優れ、階調再現性の良い鮮明な高品位の画
像が得られた。 実施例 2 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第3表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料(試料No.21−1〜26−
10)を夫々作成した(第4表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第44
図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰返
し使用テストを行つたところ、いずれの試料も画
像品質の低下は見られなかつた。 実施例 3 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第5表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料(試料No.31−1〜36−
16)を夫々作成した(第6表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第43
A図,第43B図及び第44図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て、38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰
返し使用テストを行つたところ、いずれの試料も
画像品質の低下は見られなかつた。 実施例 4 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第7表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料(試料No.41−1〜46−
16)を夫々作成した(第8表)。 第1の層領域(G)の形成時のGeH4ガスの流
量比を予め設計された変化率線に従つて変化させ
て第45図に示すGe分布濃度となる様に層領域
(G)を形成し、また第2の層領域(S)の形成
時のB2H6ガス及びPH3ガスの流量比を予め設計
された変化率線に従つて変化させて第42図に示
す不純物分布濃度となる様に層領域(S)を形成
した。 又、第1の層領域(G)の形成時のNOガスの
流量比を予め設計された変化率線に従つて変化さ
せて第43A図及び第43B図に示すO分布濃度
となる様に層領域(G)を形成した。 これ等の試料の夫々に就て実施例1と同様の画
像評価を行つたところ、いずれの試料も高品質の
画像を得ることが出来る。 実施例 5 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第9表に示す条件で実施例1と
同様に各ガス流量比を制御して電子写真用像形成
部材としての試料(試料No.51−1〜56−12)を
夫々作成した(第10表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第44
図に、ゲルマニウム原子の含有分布濃度は第45
図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て、38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰
返し使用テストを行つたところ、いずれの試料も
画像品質の低下は見られなかつた。 実施例 6 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第11表に示す条件で実施例1と
同様に各ガスの流量比を制御して電子写真用像形
成部材としての試料(試料No.61−1〜610−13)
を夫々作成した(第12表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第43
A図,第43B図及び第44図に示され、ゲルマ
ニウム原子の含有分布濃度が第45図に示され
る。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰返
し使用テストを行つたところ、いずれの試料も画
像品質の低下は見られなかつた。 実施例 7 第二の層()の作成条件を第13表に示す各条
件にした以外は、実施例1の試料No.11−1、実施
例2の試料No.21−1、実施例3の試料No.31−1と
同様の条件と手順に従つて電子写真用像形成部材
の夫々(試料No.11−1−1〜11−1−8、21−1
−1〜21−1−8、31−1−1〜31−1−8の24
個の試料)を作成した。 こうして得られた各電子写真用像形成部材の
夫々を個別に複写装置に設置し、各実施例に記載
したのと同様の条件によつて、各実施例に対応し
た電子写真用像形成部材の夫々について、転写画
像の総合画質評価と繰り返し連続使用による耐久
性の評価を行つた。 各試料の転写画像の総合画質評価と、繰り返し
連続使用による耐久性の評価の結果を第14表に示
す。 実施例 8 第二の層()の形成時、シリコンウエハとグ
ラフアイトのターゲツト面積比を変えて、第二の
層()におけるシリコン原子と炭素原子の含有
量比を変化させる以外は、実施例1の試料No.11−
1と全く同様な方法によつて像形成部材の夫々を
作成した。こうして得られた像形成部材の夫々に
つき、実施例1に述べた如き、作像、現像、クリ
ーニングの工程を約5万回繰り返した後、画像評
価を行つたところ第15表の如き結果を得た。 実施例 9 第二の層()の層の形成時、SiH4ガスとC2
H4ガスの流量比を変えて、第二の層()にお
けるシリコン原子と炭素原子の含有量比を変化さ
せる以外は実施例1の試料No.12−1と全く同様な
方法によつて像形成部材の夫を作成した。 こうして得られた各像形成部材につき、実施例
1に述べた如き方法で転写までの工程を約5万回
繰り返した後、画像評価を行つたところ、第16表
の如き結果を得た。 実施例 10 第二の層()の層の形成時、SiH4ガス、
SiF4ガス、C2H4ガスの流量比を変えて、第二の
層()におけるシリコン原子と炭素原子の含有
量比を変化させる以外は、実施例1の試料No.13−
1と全く同様な方法によつて像形成部材の夫を作
成した。こうして得られた各像形成部材につき実
施例1に述べた如き作像、現像、クリーニングの
工程を約5万回繰り返した後、画像評価を行つた
ところ第17表の如き結果を得た。 実施例 11 第二の層()の層厚を変える以外は、実施例
1の試料No.14−1と全く同様な方法によつて像形
成部材の夫を作成した。実施例1に述べた如き、
作像、現像、クリーニングの工程を繰り返し第18
表の結果を得た。
線、可視光線、赤外光線、X線、γ線等を示す)
の様な電磁波に感受性のある電子写真用光導電部
材に関する。 固体撮像装置、或いは像形成分野における電子
写真用像形成部材や原稿読取装置における光導電
層を形成する光導電材料としては、高感度で、
SN比〔光電(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照射
する電磁波のスペクトル特性にマツチングした吸
収スペクトル特性を有すること、光応答性が速
く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時におい
て人体に対して無害であること、更には固体撮像
装置においては、残像を所定時間内に容易に処理
することができること等の特性が要求される。殊
に、事務機としてオフイスで使用される電子写真
装置内に組込まれる電子写真用像形成部材の場合
には、上記の使用時における無害性は重要な点で
ある。 この様な点に立脚して最近注目されている光導
電材料にアモルフアスシリコン(以後a−Siと表
記す)があり、例えば、独国公開第2746967号公
報、同第2855718号公報には電子写真用像形成部
材として、独国公開第2933411号公報には光電変
換読取装置への応用が記載されている。 しかし乍ら、従来のa−Siで構成された光導電
層を有する光導電部材は、暗抵抗値、光感度、光
応答性等の電気的、光学的、光導電的特性、及び
耐湿性等の使用環境特性の点、更には経時的安定
性の点において、結合的な特性向上を図る必要が
あるという更に改良される可き点が存するのが実
情である。 例えば、電子写真用像形成部材に適用した場合
に、高光感度化、高暗抵抗化を同時に図ろうとす
ると、従来においては、その使用時においての残
留電位が残る場合が度々観測され、この種の光導
電部材は長時間繰返し使用し続けると、繰返し使
用による疲労の蓄積が起つて残像が生ずる所謂ゴ
ースト現像を発する様になる、或いは、高速で繰
返し使用すると応答性が次第に低下する等の不都
合な点が生ずる場合が少なくなかつた。 更には、a−Siは可視光領域の短波長側に較べ
て、長波長側の波長領域よりも長い波長領域の吸
収係数が比較的小さく、現在実用化されている半
導体レーザとのマツチングに於いて、また通常使
用されているハロゲンランプや螢光灯を光源とす
る場合、長波長側の光を有効に使用し得ていない
という点に於いて、夫々改良される余地が残つて
いる。 又、別には、照射される光が光導電層中に於い
て充分吸収されずに、支持体に到達する光の量が
多くなると、支持体自体が光導電層を透過して来
る光に対する反射率が高い場合には、光導電層内
に於いて多重反射による干渉が起つて、画像の
「ボケ」が生ずる一要因となる。 この影響は、解像度を上げる為に照射スポツト
を小さくする程大きくなり、殊に半導体レーザを
光源とする場合には大きな問題となつている。 更に、a−Si材料で光導電層を構成する場合に
は、その電気的、光導電的特性の改良を図るため
に、水素原子或いは弗素原子や塩素原子等のハロ
ゲン原子、及び電気伝導型の制御のために硼素原
子や燐原子等が、或いはその他の特性改良のため
に他の原子が、各々構成原子として光導電層中に
含有されるが、これ等の構成原子の含有の仕方如
何によつては、形成した層の電気的或いは光導電
的特性に問題が生ずる場合がある。 即ち、例えば、形成した光導電層中に光照射に
よつて発生したフオトキヤリアの該層中での寿命
が充分でないこと、或いは暗部において、支持体
側よりの電荷の注入の阻止が充分でないこと等が
生ずる場合が少なくない。 従つてa−Si材料そのものの特性改良が図られ
る一方で光導電部材を設計する際に、上記した様
な問題の総てが解決される様に工夫される必要が
ある。 本発明は上記の諸点に鑑み成されたもので、a
−Siに就て電子写真用像形成部材に使用される光
導電部材としての適用性とその応用性という観点
から総括的に鋭意研究検討を続けた結果、シリコ
ン原子を母体とし、水素原子(H)又はハロゲン
原子(X)のいずれか一方を少なくとも含有する
アモルフアス材料、所謂水素化アモルフアスシリ
コン、ハロゲン化アモルフアスシリコン、或いは
ハロゲン含有水素化アモルフアスシリコン〔以後
これ等の総称的表記として「a−Si(H,X)」を
使用する〕から構成され、光導電性を示す光受容
層を有する光導電部材の層構成を、以後に説明さ
れる様に特定化して設計されて作成された光導電
部材は実用上著しく優れた特性を示すばかりでな
く、従来の光導電部材と較べてみてもあらゆる点
において凌駕していること、殊に電子写真用の光
導電部材として著しく優れた特性を有しているこ
と、及び長波長側に於ける吸収スペクトル特性に
優れていることを見出した点に基いている。 本発明は電気的、光学的、光導電的特性が常時
安定していて、殆んど使用環境に制限を受けない
全環境型であり、長波長側の光感度特性に優れる
と共に耐光疲労に著しく長け、繰返し使用に際し
ても劣化現像を起さず、残留電位が全く又は殆ん
ど観測されない電子写真用光導電部材を提供する
ことを主たる目的とする。 本発明の別の目的は、全可視光域に於いて光感
度が高く、殊に半導体レーザとのマツチングに優
れ、且つ光応答の速い電子写真用光導電部材を提
供することである。 本発明の他の目的は、電子写真用の像形成部材
として適用させた場合、通常の電子写真法が極め
て有効に適用され得る程度に、静電像形成の為の
帯電処理の際の電荷保持能が充分ある電子写真用
光導電部材を提供することである。 本発明の更に他の目的は、濃度が高く、ハーフ
トーンが鮮明に出て且つ解像度の高い画像のボケ
のない、高品質画像を得る事が容易に出来る電子
写真用の光導電部材を提供することである。 本発明の更にもう1つの目的は、高光感度性、
高SN比特性を有する電子写真用光導電部材を提
供することでもある。 本発明の電子写真用光導電部材(以下単に「光
導電部材」と称する)は、光導電部材用の支持体
と、該支持体上に、1〜10×105atomic ppmの
ゲルマニウム原子を含む非晶質材料で構成された
層厚30Å〜50μの第1の層領域(G)およびシリ
コン原子を含む(ゲルマニウム原子を含まない)
非晶質材料で構成され光導電性を示す層厚0.5〜
90μの第2の層領域(S)が前記支持体側より順
に設けられた層構成の層厚1〜100μの第一の層
と、シリコン原子と1×10-3〜90atomic%の炭
素原子とを含む非晶質材料で構成された層厚
0.003〜30μの第二の層とから成る光受容層とを有
し、前記第一の層は、酸素原子をシリコン原子、
ゲルマニウム原子、酸素原子の和に対して0.001
〜50atomic%含有すると共に、伝導性を制御す
る物質(C)を、層厚方向の分布濃度の最大値が
30atomic ppm以上で前記第2の層領域(S)中
にあり、且つ前記第2の層領域(S)に於いては
前記支持体側の方に前記最大値を有する状態で含
有している事を特徴とする。 上記した様な層構成を取る様にして設計された
本発明の光導電部材は、前記した諸問題の総てを
解決し得、極めて優れた電気的、光学的、光導電
的特性、電気的耐圧性及び使用環境特性を示す。 殊に、電子写真用像形成部材として適用させた
場合には、可干渉光の使用に於いても干渉を充分
防止することが出来るとともに、画像形成への残
留電位の影響が全くなく、その電気的特性が安定
しており高感度で高SN比を有するものであつて、
耐光疲労、繰返し使用特性に長け、濃度が高く、
ハーフトーンが鮮明に出て且つ解像度の高い、高
品質の画像を安定して繰返し得ることができる。 更に、本発明の光導電部材は、全可視光域に於
いて光感度が高く、殊に半導体レーザとのマツチ
ングに優れ且つ光応答が速い。 以下、図面に従つて、本発明の光導電部材に就
て詳細に説明する。 第1図は、本発明の光導電部材の層構成を説明
するために模式的に示した模式的構成図である。 第1図に示す光導電部材100は、光導電部材
用としての支持体101の上に、第一の層()
102と第二の層()105とから成る光受容
層107を有し、該光受容層107は自由表面1
06を一方の端面に有している。 第一の層()102は、支持体101側より
ゲルマニウム原子と、必要に応じてシリコン原子
(Si)、水素原子(H)、ハロゲン原子(X)の少
なくとも1つを含む非晶質材料(以後「a−Ge
(Si,H,X)」と略記する)で構成された第1の
層領域(G)103と、a−Si(H,X)で構成
され光導電性を有する第2の層領域(S)104
とが順に積層された層構造を有する。 第一の層()102は、酸素原子を含有する
と共に、伝導特性を制御する物質(C)を含有
し、該物質(C)は、第一の層()102に於
いてはその層厚方向の分布濃度の最大値が第2の
層領域(S)中にあり、且つ第2の層領域(S)
に於いては支持体101側の方に多く分布する状
態で含有される。 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム原
子は、支持体の表面と平行な面内方向に於いては
均一な状態で含有されるが、層厚方向には均一で
あつても不均一であつても差支えない。 又、第1の層領域(G)に於けるゲルマニウム
原子の分布状態で層厚方向に不均一な場合には、
その層厚方向に於ける分布濃度Cを、支持体側或
いは第2の層領域(S)側に向つて、次第に、或
いはステツプ状に、又は、線型的に変化させるこ
とが望ましい。 殊に、第1の層領域(G)中に於けるゲルマニ
ウム原子の分布状態が、全層領域にゲルマニウム
原子が連続的に分布し、ゲルマニウム原子の層厚
方向の分布濃度Cが支持体側より第2の層領域
(S)に向つて減少する変化が与えられている場
合には、第1の層領域(G)と第2の層領域
(S)との間に於ける親和性に優れ、且つ後述す
る様に支持体側端部に於いてゲルマニウム原子の
分布濃度Cを極端に大きくすることにより、半導
体レーザ等を使用した場合の、第2の層領域
(S)では殆んど吸収し切れない長波長側の光を、
第1の層領域(G)に於いて実質的に完全に吸収
することが出来、支持体面からの反射による干渉
を防止することが出来ると共に、層領域(G)と
層領域(S)との界面での反射を充分押えること
が出来る。 第2図乃至第10図には、本発明における光導
電部材の第1の層領域(G)中に含有されるゲル
マニウム原子の層厚方向の分布状態の典型的例が
示される。 第2図乃至第10図において、横軸はゲルマニ
ウム原子の分布濃度Cを、縦軸は、第1の層領域
(G)の層厚を示し、tBは第1の層領域(G)の
支持体側の端面の位置を、tTは支持体側とは反対
側の第1の層領域(G)の端面の位置を示す。即
ち、ゲルマニウム原子の含有される第1の層領域
(G)はtB側よりtT側に向つて層形成がなされる。 第2図には、第1の層領域(G)中に含有され
るゲルマニウム原子の層厚方向の分布状態の第1
の典型例が示される。 第2図に示される例では、ゲルマニウム原子の
含有される第1の層領域(G)が形成される表面
と該第1の層領域(G)の表面とが接する界面位
置tBよりt1の位置までは、ゲルマニウム原子の分
布濃度CがC1なる一定の値を取り乍ら、ゲルマ
ニウム原子が、形成される第1の層領域(G)に
含有され、位置t1よりは濃度C2より界面位置tTに
至るまで徐々に連続的に減少されている。界面位
置tTにおいてはゲルマニウム原子の分布濃度Cは
C3とされる。 第3図に示される例においては、含有されるゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは位置tBより位置tT
に至るまで濃度C4から徐々に連続的に減少して
位置tTにおいて濃度C5となる様な分布状態を形成
している。 第4図の場合には、位置tBより位置t2まではゲ
ルマニウム原子の分布濃度Cは濃度C6と一定値
とされ、位置t2と位置tTとの間において、徐々に
連続的に減少され、位置tTにおいて、分布濃度C
は実質的に零とされている(ここで実質的に零と
は検出限界量未満の場合である)。 第5図の場合には、ゲルマニウム原子の分布濃
度Cは位置tBより位置tTに至るまで、濃度C8より
連続的に徐々に減少され、位置tTにおいて実質的
に零とされている。 第6図に示す例においては、ゲルマニウム原子
の分布濃度Cは、位置tBと位置t3間においては、
濃度C9と一定値であり、位置tTにおいては濃度
C10とされる。位置t3と位置tTとの間では、分布濃
度Cは一次関数的に位置t3より位置tTに至るまで
減少されている。 第7図に示される例においては、分布濃度Cは
位置tBより位置t4までは濃度C11の一定値を取り、
位置t4より位置tTまでは濃度C12より濃度C13まで
一次関数的に減少する分布状態とされている。 第8図に示す例においては、位置tBより位置tT
に至るまで、ゲルマニウム原子の分布濃度Cは濃
度C14より実質的に零に至る様に一次関数的に減
少している。 第9図においては、位置tBより位置t5に至るま
では、ゲルマニウム原子の分布濃度Cは濃度C15
より濃度C16まで一次関数的に減少され、位置t5
と位置tTとの間においては、濃度C16の一定値と
された例が示されている。 第10図に示される例においては、ゲルマニウ
ム原子の分布濃度Cは位置tBにおいて濃度C17で
あり、位置t6に至るまではこの濃度C17より初め
はゆつくりと減少され、t6の位置付近においては
急激に減少されて位置t6では濃度C18とされる。 位置t6と位置t7との間においては、初め急激に
減少されて、その後は緩かに徐々に減少されて位
置t7で濃度C19となり、位置t7と位置t8との間で
は、極めてゆつくりと徐々に減少されて位置t8に
おいて濃度C20に至る。位置t8と位置tTの間におい
ては、濃度C20より実質的に零になる様に図に示
す如き形状の曲線に従つて減少されている。 以上、第2図乃至第10図により、第1の層領
域(G)中に含有されるゲルマニウム原子の層厚
方向の分布状態の典型例の幾つかを説明した様
に、本発明においては、支持体側において、ゲル
マニウム原子の分布濃度Cの高い部分を有し、界
面tT側においては、前記分布濃度Cは支持体側に
較べて可成り低くされた部分を有するゲルマニウ
ム原子の分布状態が第1の層領域(G)に設けら
れている。 本発明に於ける光導電部材を構成する光受容層
を構成する第1の層領域(G)は、好ましくは上
記した様に支持体側の方にゲルマニウム原子が比
較的高濃度で含有されている局在領域(A)を有
するのが望ましい。 本発明に於いては局在領域(A)は、第2図乃
至第10図に示す記号を用いて説明すれば、界面
位置tBより5μ以内に設けられるのが望ましいもの
である。 本発明においては、上記局在領域(A)は、界
面位置tBより5μ厚までの全層領域(LT)とされる
場合もあるし、又、層領域(LT)の一部とされ
る場合もある。 局在領域(A)を層領域(LT)の一部とする
か又は全部とするかは、形成される層に要求され
る特性に従つて適宜決められる。 局在領域(A)は、その中に含有されるゲルマ
ニウム原子の層厚方向の分布状態として、ゲルマ
ニウム原子の分布濃度の最大値Cmaxが、シリコ
ン原子との和に対して好ましくは1000atomic
ppm以上、より好適には5000atomic ppm以上、
最適には1×104atomic ppm以上とされる様な
分布状態となり得る様に層形成されるのが望まし
い。 即ち、本発明においては、ゲルマニウム原子の
含有される層領域(G)は、支持体側からの層厚
で5μ以内(tBから5μ厚の層領域)に分布濃度の最
大値Cmaxが存在する様に形成されるのが好まし
いものである。 本発明において、第1の層領域(G)中に含有
されるゲルマニウム原子の含有量としては、本発
明の目的が効果的に達成される様に所望に従つて
適宜決められるが、好ましくは1〜10×105
atomic ppm、より好ましくは100〜9.5×105
atomic ppm、最適には500〜8×105atomic
ppmとされるのが望ましい。 本発明に於いて第1の層領域(G)と第2の層
領域(S)との層厚は、本発明の目的を効果的に
達成させる為の重要な因子の1つであるので、形
成される光導電部材に所望の特性が充分与えられ
る様に、光導電部材の設計の際に充分なる注意が
払われる必要がある。 本発明に於いて、第1の層領域(G)の層厚
TBは、好ましくは、30Å〜50μ、より好ましく
は、40Å〜40μ、最適には、50Å〜30μとされる
のが望ましい。 又、第2の層領域(S)の層厚Tは、好ましく
は0.5〜90μ、より好ましくは、1〜80μ、最適に
は2〜50μとされるのが望ましい。 第1の層領域(G)の層厚TBと第2の層領域
(S)の層厚Tの和(TB+T)としては、両層領
域に要求される特性と光受容層全体に要求される
特性との相互間の有機的関連性に基いて、光導電
部材の層設計の際に所望に従つて適宜決定され
る。 本発明の光導電部材に於いては、上記の(TB
+T)の数値範囲としては、好ましくは1〜
100μ、より好適には1〜80μ、最適には2〜50μ
とされるのが望ましい。 本発明のより好ましい実施態様例に於いては、
上記の層厚TB及び層厚Tとしては、好ましくは
TB/T≦1なる関係を満足する際に、夫々に対
して適宜適切な数値が選択されるのが望ましい。 上記の場合に於ける層厚TB及び層厚Tの数値
の選択に於いて、より好ましくはTB/T≦0.9、
最適にはTB/T≦0.8なる関係が満足される様に、
層厚TB及び層厚Tの値が決定されるのが望まし
い。 本発明に於いて、第1の層領域(G)中に含有
されるゲルマニウム原子の含有量が1×105
atomic ppm以上の場合には、第1の層領域
(G)の層厚TBとしては、成可く薄くされるのが
望ましく、好ましくは30μ以下、より好ましくは
25μ以下、最適には20μ以下とされるのが望まし
い。 本発明において、光受容層を構成する第1の層
領域(G)又は/及び第2の層領域(S)中に、
必要に応じて含有されるハロゲン原子(X)とし
ては、具体的にはフツ素、塩素、臭素、ヨウ素が
挙げられ、殊にフツ素、塩素を好適なものとして
挙げることが出来る。 本発明において、a−Ge(Si,H,X)で構成
される第1の層領域(G)を形成するには、例え
ばグロー放電法、スパツタリング法、或いはイオ
ンプレーテイング法等の放電現像を利用する真空
堆積法によつて成される。例えば、グロー放電法
によつて、a−Ge(Si,H,X)で構成される第
1の層領域(G)を形成するには、基本的にはゲ
ルマニウム原子(Ge)を供給し得るGe供給用の
原料ガスと、必要に応じて、シリコン原子(Si)
を供給し得るSi供給用の原料ガス、水素原子
(H)導入用の原料ガス又は/及びハロゲン原子
(X)導入用の原料ガスを、内部が減圧にし得る
堆積室内に所望のガス圧状態で導入して、該堆積
室内にグロー放電を生起させ、予め所定位置に設
置されてある所定の支持体表面上に層形成すれば
良い。ゲルマニウム原子を不均一に分布させるに
は、含有されるゲルマニウム原子の分布濃度Cを
所望の変化率曲線に従つて制御し乍らa−Ge
(Si,H,X)からなる層を形成させれば良い。
又、スパツタリング法で形成する場合には、例え
ばAr,He等の不活性ガス又はこれ等のガスをベ
ースとした混合ガスの雰囲気中でSiで構成された
ターゲツト、或いは該ターゲツトとGeで構成さ
れたターゲツトの二枚を使用して、又は、Siと
Geの混合されたターゲツトを使用して、必要に
応じてHe,Ar等の稀釈ガスで稀釈されたGe供給
用の原料ガス又はSi供給用の原料ガスを、必要に
応じて、水素原子(H)又は/及びハロゲン原子
(X)導入用のガスをスパツタリング用の堆積室
に導入し、所望のガスのプラズマ雰囲気を形成す
ると共に、前記Ge供給用の原料ガス又は/及び
Si供給用の原料ガスのガス流量を所望の変化率曲
線に従つて制御し乍ら、前記のターゲツトをスパ
ツタリングしてやれば良い。 イオンプレーテイング法の場合には、例えば多
結晶シリコン又は単結晶シリコンと多結晶ゲルマ
ニウム又は単結晶ゲルマニウムとを、夫々蒸発源
として蒸着ボードに収容し、この蒸発源を抵抗加
熱法、或いはエレクトロンビーム法(EB法)等
によつて加熱蒸発させ、飛翔蒸発物を所望のガス
プラズマ雰囲気中を通過させる以外は、スパツタ
リング法の場合と同様にする事で行うことが出来
る。 本発明において使用されるSi供給用の原料ガス
と成り得る物質としては、SiH4,Si2H6,Si3H8,
SiH4H10等のガス状態の又はガス化し得る水素化
硅素(シラン類)が有効に使用されるものとして
挙げられ、殊に、層作成作業時の取扱い易さ、Si
供給効率の良さ等の点でSiH4,Si2H6が好ましい
ものとして挙げられる。 Ge供給用の原料ガスと成り得る物質としては、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8,Ge4H10,Ge5H12,Ge6
H14,Ge7H16,Ge8H18,Ge9H20等のガス状態の
又はガス化し得る水素化ゲルマニウムが有効に使
用されるものとして挙げられ、殊に、層作成作業
時の取扱い易さ、Ge供給効率の良さ等の点で、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8が好ましいものとして挙
げられる。 本発明において使用されるハロゲン原子導入用
の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化
合物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン
化物、ハロゲン間化合物、ハロゲンで置換された
シラン誘導体等のガス状態の又はガス化し得るハ
ロゲン化合物が好ましく挙げられる。 又、更には、シリコン原子とハロゲン原子とを
構成要素とするガス状態の又はガス化し得るハロ
ゲン原子を含む水素化硅素化合物も有効なものと
して本発明においては挙げることが出来る。 本発明において好適に使用し得るハロゲン化合
物としては、具体的には、フツ素、塩素、臭素、
ヨウ素のハロゲンガス、BrF,ClF,ClF3,
BrF5,BrF3,IF3,IF7,ICl,IBr等のハロゲン
間化合物を挙げることが出来る。 ハロゲン原子を含む硅素化合物、所謂、ハロゲ
ン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体
的には例えばSiF4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハ
ロゲン化硅素が好ましいものとして挙げることが
出来る。 この様なハロゲン原子を含む硅素化合物を採用
してグロー放電法によつて本発明の特徴的な光導
電部材を形成する場合には、Ge供給用の原料ガ
スと共にSiを供給し得る原料ガスとしての水素化
硅素ガスを使用しなくとも、所望の支持体上にハ
ロゲン原子を含むa−SiGeから成る第1の層領
域(G)を形成する事が出来る。 グロー放電法に従つて、ハロゲン原子を含む第
1の層領域(G)を作成する場合、基本的には例
えばSi供給用の原料ガスとなるハロゲン化硅素
と、Ge供給用の原料ガスとなる水素化ゲルマニ
ウムと、Ar,H2,He等のガス等を所定の混合比
とガス流量になる様にして第1の層領域(G)を
形成する堆積室に導入し、グロー放電を生起して
これ等のガスのプラズマ雰囲気を形成することに
よつて、所望の支持体上に第1の層領域(G)を
形成し得るものであるが、水素原子の導入割合の
制御を一層容易になる様に計る為に、これ等のガ
スに更に水素ガス又は水素原子を含む硅素化合物
のガスも所望量混合して層形成しても良い。 又、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で
複数種混合して使用しても差支えないものであ
る。 スパツタリング法、イオンプレーテイング法の
何れの場合にも形成される層中にハロゲン原子を
導入するには、前記のハロゲン化合物又は前記の
ハロゲン原子を含む硅素化合物のガスを、堆積室
中に導入して該ガスのプラズマ雰囲気を形成して
やれば良いものである。 又、水素原子を導入する場合には、水素原子導
入用の原料ガス、例えば、H2、或いは前記した
シラン類又は/及び水素化ゲルマニウム等のガス
類を、スパツタリング用の堆積室中に導入して該
ガス類のプラズマ雰囲気を形成してやれば良い。 本発明においては、ハロゲン原子導入用の原料
ガスとして上記されたハロゲン化合物、或いはハ
ロゲンを含む硅素化合物が有効なものとして使用
されるものであるが、その他に、HF,HCl,
HBr,HI等のハロゲン化水素、SiH2F2,SiH2
I2,SiH2Cl2,SiHCl3,SiH2Br2,SiHBr3等のハ
ロゲン置換水素化硅素、及びGeHF3,GeH2F2,
GeH3F,GeHCl3,GeH2Cl2,GeH3Cl,
GeHBr3,GeH2Br2,GeH3Br,GeHI3,GeH2
I2,GeH3I等の水素化ハロゲン化ゲルマニウム、
等の水素原子を構成要素の1つとするハロゲン化
物、GeF4,GeCl4,GeBr4,GeI4,GeF2,
GeCl2,GeBr2,GeI2等のハロゲン化ゲルマニウ
ム、等々のガス状態の或いはガス化し得る物質も
有効な第1の層領域(G)形成用の出発物質とし
て挙げる事が出来る。 これ等の物質の中水素原子を含むハロゲン化物
は、第1の層領域(G)形成の際に層中にハロゲ
ン原子の導入と同時に電気的或いは光電的特性の
制御に極めて有効な水素原子も導入されるので、
本発明においては好適なハロゲン導入用の原料と
して使用される。 水素原子を第1の層領域(G)中に構造的に導
入するには、上記の他にH2、或いはSiH4,Si2
H6,Si3H8,Si4H10等の水素化硅素を、Geを供
給する為のゲルマニウム又はゲルマニウム化合物
と、或いは、GeH4,Ge2H6,Ge3H8,Ge4H10,
Ge5H12,Ge6H14,Ge7H16,Ge8H18,Ge9H20等
の水素化ゲルマニウムと、Siを供給する為のシリ
コン又はシリコン化合物と、を堆積室中に共存さ
せて放電を生起させる事でも行う事が出来る。 本発明の好ましい例において、形成される光導
電部材の第1の層領域(G)中に含有される水素
原子(H)の量、又はハロゲン原子(X)の量、
又は水素原子とハロゲン原子の量の和(H+X)
は、好ましくは0.01〜40atomic%、より好適には
0.05〜30atomic%、最適には0.1〜25atomic%と
されるのが望ましい。 第1の層領域(G)中に含有される水素原子
(H)又は/及びハロゲン原子(X)の量を制御
するには、例えば支持体温度又は/及び水素原子
(H)、或いはハロゲン原子(X)を含有させる為
に、使用される出発物質の堆積装置系内へ導入す
る量、放電電力等を制御してやれば良い。 本発明の光導電部材に於いては、ゲルマニウム
原子の含有されない第2の層領域(S)、ゲルマ
ニウム原子の含有される第1の層領域(G)に、
伝導特性を制御する物質(C)を含有させること
により、該層領域(S)及び該層領域(G)の伝
導特性を所望に従つて任意に制御することが出来
る。 この際、第2の層領域(S)に含有される前記
物質(C)は、層領域(G)の全領域又は一部の
層領域に含有されて良いが、いずれの場合も支持
体側の方に多く分布する状態として含有される必
要がある。即ち、第2の層領域(S)に設けられ
る物質(C)の含有される層領域(SPN)は、
第2の層領域(S)の全層領域として設けられる
か又は、第2の層領域(S)の一部として支持体
側端部層領域(SE)として設けられる。前者の
全層領域として設けられる場合には、その分布濃
度C(S)が支持体側の方向に向つて、線型的に
又はステツプ状に、或いは曲線的に増大する様に
設けられる。 分布濃度C(S)が曲線的に増大する場合には
支持体側に向つて、単調的に増大する様に伝導性
を制御する物質(C)を層領域(S)中に設ける
のが望ましい。 層領域(SPN)を第2の層領域(S)中にそ
の一部として設ける場合には、層領域(SPN)
中に於ける物質(C)の分布状態は、支持体の表
面と平行な面内方向に於いては均一とされるが、
層厚方向に於いては均一でも不均一でも差支えな
い。この場合、層領域(SPN)に於いて、物質
(C)が層厚方向に不均一に分布する様に設ける
には、前記の第1の層領域(S)の全層領域に設
ける場合と同様の分布濃度線となる様に設けるの
が望ましい。 第1の層領域(G)に伝導性を制御する物質
(C)を含有させて該物質(C)の含有される層
領域(GPN)を設ける場合も、第2の層領域
(S)に層領域(SPN)を設ける場合と同様に行
うことが出来る。 本発明に於いては、第1の層領域(G)及び第
2の層領域(S)のいずれにも伝導特性を制御す
る物質(C)を含有させる場合、両層領域に含有
される物質(C)は同種でも互いに異種であつて
も良い。しかし乍ら、両層領域に同種の伝導性を
制御する物質(C)を含有させる場合には、該物
質(C)の層厚方向に於ける最大分布濃度が第2
の層領域(S)にある、即ち、第2の層領域
(S)の内部又は、第1の層領域(G)との界面
にある様に設けるのが好ましい。殊に、前記の最
大分布濃度が第1の層領域(G)との接触界面又
は、該界面近傍に設けるのが望ましい。 本発明に於いては、上記の様に第一の層()
中に伝導特性を制御する物質(C)を含有させ
て、該物質(C)を含有する層領域(PN)を、
第2の層領域(S)の少なくとも一部の層領域を
占める様に、好ましくは、第2の層領域(S)の
支持体側端部層領域(SE)として設ける。 層領域(PN)が第1の層領域(G)及び第2
の層領域(S)の両者に跨る様に設けられる場合
には、伝導特性を制御する物質(C)の層領域
(GPN)に於ける最大分布濃度C(G)maxと、
層領域(SPN)に於ける最大分布濃度C(S)
maxとの間には、C(G)max<C(S)maxな
る関係式が成立する様に物質(C)が第一の層
()中に含有される。 層領域(PN)に含有される伝導性を制御する
物質(C)としては、所謂、半導体分野で言われ
る不純物を挙げることが出来、本発明に於いて
は、Si又はGeに対して、p型伝導特性を与える
p型不純物、及びn型伝導特性を与えるn型不純
物を挙げることが出来る。 具体的には、p型不純物としては周期律表第
族に属する原子(第族原子)、例えば、B(硼
素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)、In(イ
ンジウム)、Tl(タリウム)等があり、殊に好適
に用いられるのは、B,Gaである。 n型不純物としては、周期律表第族に属する
原子(第族原子)、例えば、P(燐)、As(砒
素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)等であり、
殊に好適に用いられるのは、P,Asである。 本発明において、光受容層中に設けられる層領
域(PN)に含有される伝導特性を制御する物質
(C)の含有量は、該層領域(PN)に要求され
る伝導特性、或いは該層領域(PN)が直に接触
して設けられる支持体或いは他の層領域との接触
界面における特性との関係等、有機的関連性にお
いて適宜選択することが出来る。又、前記層領域
に直に接触して設けられる他の層領域の特性や、
該他の層領域との接触界面における特性との関係
も考慮されて、伝導特性を制御する物質(C)の
含有量が適宜選択される。 本発明において、層領域(PN)中に含有され
る伝導特性を制御する物質(C)の含有量として
は、好ましくは、0.01〜5×104atomic ppm、よ
り好適には0.5〜1×104atomic ppm、最適には
1〜5×103atomic ppmとされるのが望ましい。 本発明において、伝導特性を支配する物質
(C)が含有される層領域(PN)を、第1の層
領域(S)と第2の層領域(G)の接触界面に接
して、或いは、層領域(PN)の一部が第1の層
領域(G)の少なくとも一部を占める様にし、且
つ層領域(PN)における該物質(C)の含有量
を、好ましくは30atomic ppm以上、より好適に
は50atomic ppm以上、最適には100atomic ppm
以上とすることによつて、例えば該含有させる物
質が前記のp型不純物の場合には、光受容層の自
由表面が極性に帯電処理を受けた際に、支持体
側から第2の層領域(G)中へ注入される電子の
移動を効果的に阻止することが出来、又、前記含
有させる物質が前記のn型不純物の場合には、光
受容層の自由表面が極性に帯電処理を受けた際
に、支持体側から第2の層領域(G)中へ注入さ
れる正孔の移動を効果的に阻止することが出来
る。 上記の様な場合には、本発明の前述した基本構
成の下に前記層領域(PN)を除いた部分の層領
域(Z)には、層領域(PN)に含有される伝導
特性を支配する物質の極性とは別の極性の伝導特
性を支配する物質を含有させても良いし、或い
は、同極性の伝導特性を支配する物質を、層領域
(PN)に含有される実際の量よりも一段と少な
い量にして含有させても良いものである。 この様な場合、前記層領域(Z)中に含有され
る前記伝導特性を支配する物質の含有量として
は、層領域(PN)に含有される前記物質の極性
や含有量に応じて所望に従つて適宜決定されるも
のであるが、好ましくは、0.001〜1000atomic
ppm、より好適には0.05〜500atomic ppm、最適
には0.1〜200atomic ppmとされるのが望ましい。 本発明において、層領域(PN)及び層領域
(Z)に同種の伝導性を支配する物質を含有させ
る場合には、層領域(Z)における含有量として
は、好ましくは、30atomic ppm以下とするのが
望ましい。上記した場合の他に、本発明において
は、第一の層()中に、一方の極性を有する伝
導性を支配する物質を含有させた層領域と、他方
の極性を有する伝導性を支配する物質を含有させ
た層領域とを直に接触する様に設けて、該接触領
域に所謂空乏層を設けることも出来る。つまり、
例えば第一の層()中に、前記のp型不純物を
含有する層領域と前記のn型不純物を含有する層
領域とを直に接触する様に設けて、所謂p−n接
合を形成して空乏層を設けることが出来る。 第11乃至第24図には、第一の層()中に
含有される伝導特性を制御する物質(C)の層厚
方向の分布状態の典型的例が示される。 これ等の図において、横軸は物質(C)の層厚
方向の分布濃度C(PN)を、縦軸は第一の層
()の支持体側からの層厚tを示してある。tB
は第1の層領域(G)の支持体側の端面の位置、
tTは第2の層領域(S)の支持体とは反対の端面
の位置、t0は層領域(G)と層領域(S)の接触
界面の位置、をそれぞれ示す。 第11図には、第一の層()中に含有される
伝導特性を制御する物質(C)の層厚方向の分布
状態の第1の典型例が示される。第11図に示さ
れる例では、物質(C)は、層領域(G)には含
有されておらず、層領域(S)にのみ、濃度C1
の一定分布濃度で含有されている。詰り、層領域
(S)は、t0とt1間の端部層領域に物質(C)が
濃度C1の一定の分布濃度で含有されている。 第12図の例では、層領域(G)には、物質
(C)は万偏無く含有されてはいるが、層領域
(S)には物質(C)は含有されていない。そし
て、物質(C)は、t0とt2の間の層領域には分布
濃度がC2と一定濃度で含有され、t2とtTの間の層
領域には、C2よりは遥かに低い濃度C3の一定濃
度で含有されている。 この様な分布濃度C(PN)で物質(C)を第
一の層()を構成する層領域(S)に含有させ
ることで、層領域(G)より層領域(S)に注入
される電荷の表面方向への移動を効果的に阻止す
ることが出来ると同時に、光感度及び暗抵抗の向
上を計ることが出来る。 第13図の例では、層領域(G)に物質(C)
が万偏無く含有されてはいるが、t0に於ける濃度
C4より上表面方向に単調的に減少してtTに於いて
濃度Oとなる様に分布濃度C(PN)が変化して
いる状態で物質(C)が含有されている。層領域
(G)には物質(C)は含有されてない。 第14図及び第15図の例の場合は、物質
(C)が層領域(S)の下部端部層領域に偏在的
に含有されている例である。即ち、第14図及び
第15図の例の場合は、層領域(S)は、物質
(C)の含有されている層領域と、物質(C)の
含有されていない層領域とが、この順で支持体側
より積層された層構造を有する。 第14図と第15図の例の場合に於いて、異な
る点は、第14図の場合が、分布濃度C(PN)
がt0とt3間に於いて、t0の位置での濃度C5よりt3
の位置での濃度Oまで単調的に減少しているのに
対して、第15図の場合は、t0とt4間に於いて、
t0の位置での濃度C6よりt4の位置での濃度Oまで
線形的に連続に減少していることである。第14
図及び第15図の例の場合も、層領域(G)に
は、物質(C)は含有されてない。 第16図乃至第24図の例に於いては、層領域
(G)及び層領域(S)の両者に伝導性を制御す
る物質(C)が含有されている場合が示される。 第16図乃至第22図の例の場合は、層領域
(S)は、物質(C)が含有されている層領域と、
物質(C)が含有されていない層領域が支持体側
よりこの順で積層された2層構造を有しているの
が共通している。その中で第17図乃至第21図
の例に於いては、いずれも層領域(G)に於ける
物質(C)の分布状態は、第2の層領域(S)と
の界面位置t0より支持体側に向つて減少している
分布濃度C(PN)の変化状態を有していること
である。 第23図及び第24図の例の場合は、第一の層
()の全層領域に亘つて層厚方向に物質(C)
が万偏無く含有されている。加えて第23図の場
合は、層領域(G)に於いては、tBに於ける濃度
C23よりt0に於ける濃度C22までtBよりt0に向つて
線形的に増加し、層領域(S)に於いては、t0に
於ける濃度C22よりtTに於ける濃度Oまでt0よりtT
に向つて単調的に連続して減少している。 第24図の場合は、tBとt13の間の層領域に於い
ては、濃度C24の一定分布濃度で物質(C)が含
有され、t13とtTの間の層領域に於いては、濃度
C25より線形的に減少してtTに於いてOに至つて
いる。 以上第11図乃至第24図に於いて、第一の層
()中に於ける伝導性を制御する物質(C)の
分布濃度C(PN)の変化例の代表的な場合を説
明した様に、いずれの例に於いても、物質(C)
の最大分布濃度が第2の層領域(S)に有する様
に物質(C)が第一の層()中に含有される。 本発明に於いて、a−Si(H,X)で構成され
る第2の層領域(S)を形成するには、前記した
第1の層領域(G)形成用の出発物質()の中
より、Ge供給用の原料ガスとなる出発物質を除
いた出発物質〔第2の層領域(S)形成用の出発
物質()〕を使用して、第1の層領域(G)を
形成する場合と同様の方法と条件に従つて行うこ
とが出来る。 即ち、本発明に於いて、a−Si(H,X)で構
成される第2の層領域(S)を形成するには例え
ばグロー放電法、スパツタリング法、或いはイオ
ンプレーテイング法等の放電現象を利用する真空
堆積法によつて成される。例えば、グロー放電法
によつて、a−Si(H,X)で構成される第2の
層領域(S)を形成するには、基本的には前記し
たシリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原
料ガスと共に、必要に応じて水素原子(H)導入
用の又は/及びハロゲン原子(X)導入用の原料
ガスを、内部が減圧にし得る堆積室内に導入し
て、該堆積室内にグロー放電を生起させ、予め所
定位置に設置されてある所定の支持体表面上にa
−Si(H,X)からなる層を形成させれば良い。
又、スパツタリング法で形成する場合には、例え
ば、Ar,He等の不活性ガス又はこれ等のガスを
ベースとした混合ガスの雰囲気中でSiで構成され
たターゲツトをスパツタリングする際、水素原子
(H)又は/及びハロゲン原子(X)導入用のガ
スをスパツタリング用の堆積室に導入しておけば
良い。 本発明に於いて、形成される第一の層()を
構成する第2の層領域(S)中に含有される水素
原子(H)の量、又はハロゲン原子(X)の量、
又は水素原子とハロゲン原子の量の和(H+X)
は、好ましくは1〜40atomic%、より好適には
5〜30atomic%、最適には5〜25atomic%とさ
れるのが望ましい。 第一の層()を構成する層領域中に、伝導特
性を制御する物質(C)、例えば、第族原子或
いは第族原子を構造的に導入して前記物質
(C)の含有された層領域(PN)を形成するに
は、層形成の際に、第族原子導入用の出発物質
或いは第族原子導入用の出発物質を、ガス状態
で堆積室中に第一の層()を形成する為の他の
出発物質と共に導入してやれば良い。この様な第
族原子導入用の出発物質と成り得るものとして
は、常温常圧でガス状の又は、少なくとも層形成
条件下で容易にガス化し得るものが採用されるの
が望ましい。その様な第族原子導入用の出発物
質として具体的には、硼素原子導入用としては、
B2H6,B4H10,B5H9,B5H11,B6H10,B6H12,
B6H14等の水素化硼素、BF3,BCl3,BBr3等の
ハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、
AlCl3,GaCl3,Ga(CH3)3,InCl3,TlCl3等も挙
げることが出来る。 第族原子導入用の出発物質として、本発明に
おいて有効に使用されるのは、燐原子導入用とし
ては、PH3,P2H4等の水素化燐、PH4I,PF3,
PF5,PCl3,PCl5,PBr3,PBr5,PI3等のハロゲ
ン化燐が挙げられる。この他、AsH3,AsF3,
AsCl3,AsBr3,AsF5,SbH3,SbF3,SbF5,
SbCl3,SbCl5,BiH3,BiCl3,BiBr3等も第族
原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げる
ことが出来る。 本発明の光導電部材に於いては、高光感度化と
高暗抵抗化、更には、支持体と第一の層()と
の間の密着性の改良を計る目的の為に、第一の層
()中には酸素原子が含有される。第一の層
()中に含有される酸素原子は、第一の層()
の全層領域に万偏なく含有されても良いし、或い
は、第一の層()の一部の層領域のみに含有さ
せて偏在させても良い。 又、酸素原子の分布状態は分布濃度C(O)が
第一の層()の層厚方向に於いては、均一であ
つても不均一であつても良い。 本発明に於いて、第一の層()に設けられる
酸素原子の含有されている層領域(O)は、光感
度と暗抵抗の向上を主たる目的とする場合には第
一の層()の全層領域を占める様に設けられ、
支持体と第一の層()、又は第1の層領域(G)
と第2の層領域(S)との間の密着性の強化を計
るのを主たる目的とする場合には、第一の層
()の支持体側端部層領域または、第1と第2
の層領域界面近傍の領域を占める様に設けられ
る。 前者の場合、層領域(O)中に含有される酸素
原子の含有量は、高光感度を維持する為に比較的
少なくされ、後者の場合には、層間の密着性の強
化を確実に計る為に比較的多くされるのが望まし
い。 又、前者と後者の両方を同時に達成する目的の
為には、支持体側に於いて比較的高濃度に分布さ
せ、第一の層()の自由表面側に於いて比較的
低濃度に分布させるか、或いは、第一の層の自由
表面側の界面層領域には、酸素原子を積極的には
含有させない様な酸素原子の分布状態を層領域
(O)中に形成すれば良い。 又、さらに支持体または第1の層領域(G)か
ら第2の層領域(S)への電荷の注入を防止して
見掛け上暗抵抗を上げることを目的とする場合
は、第1の層領域(G)の支持体側端部に高濃度
に酸素原子を分布させるか、第1の層領域(G)
と第2の層領域(S)の界面近傍を高濃度に酸素
原子を分布させる。 第25図乃至第40図には、第一の層()全
体としての酸素原子の分布状態の典型的例が示さ
れる。尚、これ等の図の説明に当つて断わること
なく使用される記号は、第11図乃至第24図に
於いて使用したのと同様の意味を持つ。 第25図に示される例では、位置tBより位置t1
までは酸素原子分布濃度C1と一定値とされ、位
置t1から位置tTまで酸素原子分布濃度C2と一定と
されている。 第26図で示される例では、位置tBより位置t2
までは酸素原子分布濃度C3と一定値とされ、位
置t2より位置t3までは酸素原子分布濃度C4とさ
れ、位置t3から位置tTまでは酸素原子分布濃度C5
とされて3段階で酸素原子分布濃度を減少させて
いる。 第27図の例では、位置tBより位置t4まで酸素
原子分布濃度C6とし、位置t4から位置tTまで酸素
原子分布濃度C7とされている。 第28図の例では、位置tBより位置t5まで酸素
原子分布濃度C8とし、位置t5から位置t6まで酸素
原子分布濃度C9とし、位置t6から位置tTまで酸素
原子分布濃度C10としている。このように3段階
で酸素原子分布濃度を増加している。 第29図の例では、位置tBより位置t7まで酸素
原子分布濃度C11とし、位置t7から位置t8まで酸素
原子分布濃度C12とし、位置t8から位置tTまで酸素
原子分布濃度C13としている。支持体側および自
由表面側で酸素原子分布濃度が高くなるようにし
てある。 第30図に示される例では、位置tBより位置t9
までは酸素原子分布濃度C14とされ、位置t9から
位置t10まで酸素原子分布濃度C15とし、位置t10か
ら位置tTまで酸素原子分布濃度C14としている。 第31図に示される例では、位置tBから位置t11
まで酸素原子分布濃度C16とし、位置t11から位置
t12まで酸素原子分布濃度をC17と階段状に増加さ
せ、位置t12から位置tTまで酸素原子分布濃度C18
と減少させている。 第32図の例では、位置tBから位置t13まで酸素
原子分布濃度C19とし、位置t13から位置t14まで酸
素原子分布濃度をC20と階段状に増加させ、位置
t14から位置tTまで酸素原子分布濃度を初期の濃度
よりも少ない濃度C21としている。 第33図に示される例では、位置tBから位置t15
まで酸素原子分布濃度はC22とし、位置t15から位
置t16まで酸素原子分布濃度をC23に減少させ、位
置t16から位置t17まで酸素原子分布濃度C24と階段
状に増加させ、位置t17から位置tTまで酸素原子分
布濃度をC23まで減少させている。 第34図に示される例では、酸素原子の分布濃
度C(O)は、位置tBより位置tTに至つて分布濃
度OからC25まで連続的に単調増加している。 第35図に示される例では、酸素原子の分布濃
度C(O)は、位置tBに於いて分布濃度C26で、該
分布濃度C26より位置t18に至るまでは単調的に連
続して減少し、位置t18で分布濃度C27となつてい
る。位置t18より位置tTの間に於いては、酸素原子
の分布濃度C(O)は位置t18より連続して単調的
に増加し、位置tTに於いて分布濃度C23となつて
いる。 第36図の例に於いては、第35図の例と比較
的類似しているが、異なるのは、位置t19と位置
t20に於いて酸素原子が含有されてないことであ
る。 位置tBと位置t19の間では、位置tBに於ける分布
濃度C29より位置t19に於ける分布濃度Oまで連続
的に単調減少し、位置t20と位置tTの間では、位置
t20に於ける分布濃度Oより位置tBに於ける分布濃
度C30まで連続的に単調増加している。 本発明の光導電部材に於いては、第34図乃至
第36図にその典型例が示される様に、光受容層
の下部表面又は/及び上部表面側により多く酸素
原子を含有させ且つ第一の層()の内部に向つ
てはより少なく酸素原子を含有させると共に、酸
素原子の層厚方向への分布濃度C(O)を連続的
に変化させることで、例えば第一の層()の高
光感度化、高暗抵抗化を図つている。 その他、第34図乃至第36図に於いては、酸
素原子の分布濃度C(O)を連続的に変化させる
ことで酸素原子の含有による層厚方向に於ける屈
折率の変化を緩やかにして、レーザ光等の可干渉
光によつて生ずる干渉を効果的に防止している。 第37図に示される例では、位置tBより位置t21
までは酸素原子濃度C31とされ、位置t21から位置
t22まで増加し、位置t22で酸素原子濃度はピーク
値C32になる。位置t22から位置t23まで酸素原子濃
度は減少し位置tTで酸素原子濃度C31となる。 第38図に示される例では、位置tBから位置t24
までは酸素原子濃度C33とされ、位置t24から位置
t25まで急激に増加し、位置t25で酸素原子濃度は
ピーク値C34をとり、位置t25から位置tTまで酸素
原子濃度がほとんど零になるまで減少する。 第39図に示される例では、位置tBから位置t26
まで酸素原子濃度がC35からC36までゆるやかに増
加し、位置t26で酸素原子濃度はピーク値C36とな
る。位置t26から位置tTまで酸素原子濃度は急激に
減少して位置tTで酸素原子濃度C35となる。 第40図に示される例では、位置tBで酸素原子
濃度C37で位置t27まで酸素原子濃度は減少し、酸
素原子濃度C38となる位置C27から位置t28まで酸
素原子濃度C38で一定である。位置t28から位置t29
まで酸素原子濃度は増加し、位置t29で酸素原子
濃度はピーク値C39をとる。位置t29から位置tTま
で酸素原子濃度は減少し位置tTで酸素原子濃度
C38となる。 本発明に於いて、層領域(O)が第一の層
()の全域を占めるか、或いは、第一の層()
の全域を占めなくとも、層領域(O)の層厚T0
の第一の層()の層厚Tに占める割合が充分多
い場合には、層領域(O)に含有される酸素原子
の含有量の上限は、前記の値より充分少なくされ
るのが望ましい。 本発明の場合には、層領域(O)の層厚T0が
第一の層()の層厚Tに対して占める割合が5
分の2以上となる様な場合には、層領域(O)中
に含有される酸素原子の量の上限としては、シリ
コン原子、ゲルマニウマ原子、酸素原子の3者の
和(以後「T(SiGeO)」と記す)に対して、好ま
しくは、30atomic%以下、より好ましくは、
20atomic%以下、最適には10atomic%以下とさ
れるのが望ましい。 本発明において、第一の層()を構成する酸
素原子の含有される層領域(O)は、上記した様
に支持体側及び自由表面近傍の方に酸素原子が比
較的高濃度で含有されている局在領域(B)を有
するものとして設けられるのが望ましく、前者の
場合には、支持体と第一の層()との間の密着
性をより一層向上させること及び受容電位の向上
を計ることが出来る。 上記局在領域(B)は、第25図乃至第40図
に示す記号を用いて説明すれば、界面位置tBまた
はtTより5μ以内に設けられるのが望ましい。 本発明においては、上記局在領域(B)は、界
面位置tBまたはtTより5μ厚までの全層領域(LT)
とされる場合もあるし、又、層領域(LT)の一
部とされる場合もある。 局在領域(B)を層領域(LT)の一部とする
か又は前部とするかは、形成される第一の層
()に要求される特性に従つて適宜決められる。 局在領域(B)はその中に含有される酸素原子
の層厚方向の分布状態として酸素原子の分布濃度
の最大値Cnaxが、好ましくは500atomic ppm以
上、より好適には800atomic ppm以上、最適に
は1000atomic ppm以上、とされる様な分布状態
となり得る様に層形成されるのが望ましい。 即ち、本発明においては、酸素原子の含有され
る層領域(O)は、支持体側または自由表面側か
らの層厚で5μ以内(tBまたはtTから5μ厚の層領
域)に分布濃度の最大値Cnaxが介在する様に形成
されるのが望ましい。 本発明に於いて、層領域(O)が第一の層の全
域を占めるか、或いは、第一の層()の全域を
占めなくとも、層領域(O)の層厚T0の第一の
層()の層厚Tに占める割合が充分多い場合に
は、層領域(O)に含有される酸素原子の含有量
の上限は、前記の値より充分少なくされるのが望
ましい。 本発明の場合には、層領域(O)の層厚T0が
第一の層()の層厚Tに対して占める割合が5
分の2以上となる様な場合には、層領域(O)中
に含有される酸素原子の量の上限としてはT
(SiGeO)に対して好ましくは、30atomic%以
下、より好ましくは、20atomic%以下、最適に
は10atomic%以下とされるのが望ましい。 本発明に於いては、本発明の目的をより効果的
に達成する為に層領域(O)に於ける酸素原子の
層厚方向に於ける分布濃度線は、全領域に於いて
滑らかであつて且つ連続している様に層領域
(O)中に酸素原子が含有されるのが望ましい。
又、前記分布濃度線が、その最大分布濃度Cnaxを
第一の層()の内部に存在する様に設計される
ことにより、後述される効果が顕著に発揮され
る。 本発明に於いては、前記の最大分布濃度Cnax
は、好ましくは、第一の層()の支持体とは反
対の表面(第1図では自由表面側)の近傍に設け
られるのが望ましい。この場合、最大分布濃度
Cnaxを適当に選ぶことで、光受容層の自由表面側
より帯電処理を受けた際に、該表面から光受容層
内部に電荷が注入されるのを効果的に阻止するこ
とが出来る。 又、前記自由表面近傍に於いては、酸素原子の
分布濃度が自由表面側に向つて最大分布濃度Cnax
より急峻に減少する様に酸素原子を第一の層に含
有されることにより、多湿雰囲気中での耐久性を
一層向上させることが出来る。 酸素原子の分布濃度曲線が最大分布濃度Cnaxを
第一の層()の内部に有する場合には、更に分
布濃度の極大値が支持体側の方に存する様に分布
濃度曲線を設計して、酸素原子を含有させること
により支持体と第一の層()との間の密着性と
電荷注入阻止を向上させることが出来る。 本発明に於いて、酸素原子は、第一の層()
の中央部層領域に於いては、暗抵抗の増大を努め
るも光感度を低下させない程度の量範囲で含有さ
せることが望ましい。 本発明に於いて、酸素原子の最大分布濃度Cnax
としては、T(SiGeO)に対して、好ましくは
67atomic%以下、より好ましくは50atomic%以
下、最適には40atomic%以下とされるのが望ま
しい。 本発明に於いて、第一の層()に設けられる
層領域(O)に含有される酸素原子の含有量は、
層領域(O)自体に要求される特性、或いは該層
領域(O)が支持体に直に接触して設けられる場
合には、該支持体との接触界面に於ける特性との
関係等、有機的関連性に於いて適宜選択すること
が出来る。 又、前記層領域(O)に直に接触して他の層領
域が設けられる場合には、該他の層領域の特性
や、該他の層領域との接触界面に於ける特性との
関係も考慮されて、酸素原子の含有量が適宜選択
される。 層領域(O)中に含有される酸素原子の量は、
形成される光導電部材に要求される特性に応じて
所望に従つて適宜決められるが、T(SiGeO)に
対して、好ましくは0.001〜50atomic%、より好
ましくは0.002〜40atomic%、最適には0.003〜
30atomic%とされるのが望ましい。 本発明に於いて、第一の層()に酸素原子の
含有された層領域(O)を設けるには、第一の層
()の形成の際に、酸素原子導入用の出発物質
を第一の層()形成用の出発物質と共に使用し
て形成される層中にその量を制御し乍ら含有して
やれば良い。 層領域(O)を形成するのにグロー放電法を用
いる場合には、第一の層()形成用の出発物質
の中から所望に従つて選択されたものに酸素原子
導入用の出発物質が加えられる。その様な酸素原
子導入用の出発物質としては、少なくとも酸素原
子を構成原子とするガス状の物質又はガス化し得
る物質をガス化したものの中の大概のものが使用
され得る。 例えばシリコン原子(Si)を構成原子とする原
料ガスと、酸素原子(O)を構成原子とする原料
ガスと、必要に応じて水素原子(H)又は及びハ
ロゲン原子(X)を構成原子とする原料ガスとを
所望の混合比で混合して使用するか、又は、シリ
コン原子(Si)を構成原子とする原料ガスと、酸
素原子(O)及び水素原子(H)を構成原子とす
る原料ガスとを、これも又所望の混合比で混合す
るか、或いはシリコン原子(Si)を構成原子とす
る原料ガスと、シリコン原子(Si)、酸素原子
(O)及び水素原子(H)の3つを構成原子とす
る原料ガスとを混合して使用することが出来る。 又、別には、シリコン原子(Si)と水素原子
(H)とを構成原子とする原料ガスに酸素原子
(O)を構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良い。 具体的には、例えば酸素(O2)、オゾン(O3)、
一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、一二酸
化窒素(N2O)、三二酸化窒素(N2O3)、四二酸
化窒素(N2O4)、五二酸化窒素(N2O5)、三酸化
窒素(NO3)、シリコン原子(Si)と酸素原子
(O)と水素原子(H)とを構成原子とする、例
えば、ジシロキサン(H3SiOSiH3)、トリシロキ
サン(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シロキサン
等を挙げることが出来る。 スパツタリング法によつて、酸素原子を含有す
る層領域(O)を形成するには、単結晶又は多結
晶のSiウエーハー又はSiO2ウエーハー、又はSiと
SiO2が混合されて含有されているウエーハーを
ターゲツトとして、これ等を種々のガス雰囲気中
でスパツタリングすることによつて行えば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、酸素原子と必要に応じて水素原子又は/
及びハロゲン原子を導入する為の原料ガスを、必
要に応じて稀釈ガスで稀釈して、スパツター用の
堆積室中に導入し、これ等のガスのガスプラズマ
を形成して前記Siウエーハーをスパツタリングす
れば良い。 又、別には、SiとSiO2とは別々のターゲツト
として、又はSiとSiO2の混合した一枚のターゲ
ツトを使用することによつて、スパツター用のガ
スとしての稀釈ガスの雰囲気中で、又は少なくと
も水素原子(H)又は/及びハロゲン原子(X)
を構成原子として含有するガス雰囲気中でスパツ
タリングすることによつて成される。酸素原子導
入用の原料ガスとしては、先述したグロー放電の
例で示した原料ガスの中の酸素原子導入用の原料
ガスが、スパツタリングの場合にも有効なガスと
して使用され得る。 本発明に於いて、第一の層()の形成の際
に、酸素原子の含有される層領域(O)を設ける
場合、該層領域(O)に含有される酸素原子の分
布濃度C(O)を層厚方向に変化させて所望の層
厚方向の分布状態(depth profile)を有する層
領域(O)を形成するには、グロー放電の場合に
は、分布濃度C(O)を変化させるべき酸素原子
導入用の出発物質のガスを、そのガス流量を所望
の変化率曲線に従つて適宜変化させ乍ら、堆積室
内に導入することによつて成される。例えば手動
あるいは外部駆動モータ等の通常用いられている
何らかの方法により、ガス流路系の途中に設けら
れた所定のニードルバルブの開口を漸次変化させ
る操作を行えば良い。このとき、流量の変化率は
線型である必要はなく、例えばマイコン等を用い
て、あらかじめ設計された変化率曲線に従つて流
量を制御し、所望の含有率曲線を得ることもでき
る。 層領域(O)をスパツタリング法によつて形成
する場合、酸素原子の層厚方向の分布濃度C(O)
を層厚方向で変化させて酸素原子の層厚方向の所
望の分布状態(depth profile)を形成するには、
第一には、グロー放電法による場合と同様に、酸
素原子導入用の出発物質をガス状態で使用し、該
ガスを堆積室中へ導入する際のガス流量を所望に
従つて適宜変化させることによつて成される。 第二には、スパツタリング用のターゲツトを、
例えばSiとSiO2との混合されたターゲツトを使
用するのであれば、SiとSiO2との混合比を、タ
ーゲツトの層厚方向に於いて、予め変化させてお
くことによつて成される。 第1図に示される光導電部材100においては
第一の層()102上に形成される第二の層
()105は自由表面を有し、主に耐湿性、連
続繰返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特
性、耐久性において本発明の目的を達成する為に
設けられる。 本発明における第二の層()は、シリコン原
子(Si)と炭素原子(C)と、必要に応じて水素
原子(H)又は/及びハロゲン原子(X)とを含
む非晶質材料(以後、「a−(SixC1-x)y(H,X)
1-y」但し、0<x,y<1、と記す)で構成さ
れる。 a−(SixC1-x)y(H,X)1-yで構成される第二
の層()の形成はグロー放電法、スパツタリン
グ法、イオンプランテーシヨン法、イオンプレー
テイング法、エレクトロンビーム法等によつて成
される。これ等の製造法は、製造条件、設備資本
投下の負荷程度、製造規模、作製される光導電部
材に所望される特性等の要因によつて適宜選択さ
れて採用されるが、所望する特性を有する光導電
部材を製造する為の作製条件の制御が比較的容易
である、またシリコン原子と共に炭素原子及びハ
ロゲン原子を、作製する第二の層()中に導入
するのが容易に行える等の利点からグロー放電法
或いはスパツタリング法が好適に採用される。 更に、本発明においては、グロー放電法とスパ
ツターリング法とを同一装置系内で併用して第二
の層()を形成しても良い。 グロー放電法によつて第二の層()を形成す
るには、a−(SixC1-x)y(H,X)1-y形成用の原
料ガスを、必要に応じて稀釈ガスと所定量の混合
比で混合して、支持体の設置してある真空堆積用
の堆積室に導入し、導入されたガスを、グロー放
電を生起させることでガスプラズマ化して、前記
支持体上に既に形成されてある第一の層()上
にa−(SixC1-x)y(H,X)1-yを堆積させれば良
い。 本発明において、a−(SixC1-x)y(H,X)1-y
形成用の原料ガスとしては、シリコン原子(Si)、
炭素原子(C)、水素原子(H)、ハロゲン原子
(X)の中の少なくとも1つを構成原子とするガ
ス状の物質又はガス化し得る物質をガス化したも
のの中の大概のものが使用され得る。 Si,C,H,Xの中の1つとしてSiを構成原子
とする原料ガスを使用する場合は、例えばSiを構
成原子とする原料ガスと、Cを構成原子とする原
料ガスと、必要に応じてHを構成原子とする原料
ガス又は/及びXを構成原子とする原料ガスとを
所望の混合比で混合して使用するか、又はSiを構
成原子とする原料ガスと、C及びHを構成原子と
する原料ガス又は/及びXを構成原子とする原料
ガスとを、これも又、所望の混合比で混合する
か、或いはSiを構成原子とする原料ガスと、Si,
C及びHの3つを構成原子とする原料ガス又は、
Si,C及びXの3つを構成原子とする原料ガスと
を混合して使用することが出来る。 又、別には、SiとHとを構成原子とする原料ガ
スにCを構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良いし、SiとXとを構成原子とする原料ガ
スにCを構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良い。 本発明において、第二の層()中に含有され
るハロゲン原子(X)として好適なのはF,Cl,
Br,Iであり、殊にF,Clが望ましいものであ
る。 本発明において、第二の層()を形成するの
に有効に使用される原料ガスと成り得るものとし
ては、常温常圧においてガス状態のもの又は容易
にガス化し得る物質を挙げることが出来る。 本発明において、第二の層()形成用の原料
ガスとして有効に使用されるのは、SiとHとを構
成原子とするSiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H10等の
シラン(Silane)類等の水素化硅素ガス、CとH
とを構成原子とする、例えば炭素数1〜4の飽和
炭化水素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、
炭素数2〜3のアセチレン系炭化水素、ハロゲン
単体、ハロゲン化水素、ハロゲン間化合物、ハロ
ゲン化硅素、ハロゲン置換水素化硅素、水素化硅
素等を挙げる事が出来る。 具体的には、飽和炭化水素としてはメタン
(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、n
−ブタン(n−C4H10)、ペンタン(C5H12)、エ
チレン系炭化水素としては、エチレン(C2H4)、
プロピレン(C3H6)、ブテン−1(C4H8)、ブテ
ン−2(C4H8)、イソブチレン(C4H8)、ペンテ
ン(C5H10)、アセチレン系炭化水素としては、
アセチレン(C2H2)、メチルアセチレン(C3
H4)、ブチン(C4H6)、ハロゲン単体としてはフ
ツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲンガス、ハロ
ゲン化水素としては、FH,HI,HCl,HBr、ハ
ロゲン間化合物としては、BrF,ClF,ClF3,
ClF5,BrF5,BrF3,IF7,IF5,ICl,IBr、ハロ
ゲン化硅素としてはSiF4,Si2F6,SiCl4,SiCl3
Br,SiCl2Br2,SiClBr3,SiCl3I,SiBr4、ハロ
ゲン置換水素化硅素としては、SiH2F2,SiH2
Cl2,SiHCl3,SiH3Cl,SiH3Br,SiH2Br2,
SiHBr3、水素化硅素としては、SiH4,Si2H8,
Si4H10等のシラン(Silane)類、等々を挙げるこ
とが出来る。 これ等の他にCF4,CCl4,CBr4,CHF3,CH2
F2,CH3F,CH3Cl,CH3Br,CH3I,C2H5Cl
等のハロゲン置換パラフイン系炭化水素、SF4,
SF6等のフツ素化硫黄化合物、Si(CH3)4,Si
(CH2H5)4等のケイ化アルキルやSiCl(CH3)3,
SiCl2(CH3)2,SiCl3CH3等のハロゲン含有ケイ化
アルキル等のシラン誘導体も有効なものとして挙
げることが出来る。 これ等の第二の層()形成物質は、形成され
る第二の層()中に、所定の組成比でシリコン
原子、炭素原子及びハロゲン原子と、必要に応じ
て水素原子とが含有される様に、第二の層()
の形成の際に所望に従つて選択されて使用され
る。 例えば、シリコン原子と炭素原子と水素原子と
の含有が容易に成し得て且つ所望の特性の層が形
成され得るSi(CH3)4と、ハロゲン原子を含有さ
せるものとしてのSiHCl3,SiH2Cl2,SiCl4或い
はSiH3Cl等を所定の混合比にしてガス状態で、
第二の層()形成用の装置内に導入してグロー
放電を生起させることによつてa−(SixC1-x)y
(Cl+H)1-yから成る第二の層()を形成する
ことが出来る。 スパツターリング法によつて第二の層()を
形成するには、単結晶又は多結晶のSiウエーハー
又はCウエーハー又はSiとCが混合されて含有さ
れているウエーハーをターゲツトとして、これ等
を必要に応じてハロゲン原子又は/及び水素原子
を構成要素として含む種々のガス雰囲気中でスパ
ツターリングすることによつて行えば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、CとH又は/及びXを導入する為の原料
ガスを、必要に応じて稀釈ガスで稀釈してスパツ
ター用の堆積室中に導入し、これ等のガスのガス
プラズマを形成して前記Siウエーハーをスパツタ
ーリングすれば良い。 又、別には、SiとCとは別々のターゲツトとし
て、又はSiとCの混合した一枚のターゲツトを使
用することによつて、必要に応じて水素原子又
は/及びハロゲン原子を含有するガス雰囲気中で
スパツターリングすることによつて成される。
C,H及びXの導入用の原料ガスとなる物質とし
ては、前述したグロー放電の例で示した第二の層
()形成用の物質がスパツターリング法の場合
にも有効な物質として使用され得る。 本発明において、第二の層()をグロー放電
法又はスパツターリング法で形成する際に使用さ
れる稀釈ガスとしては、所謂、希ガス、例えば
He,Ne,Ar等が好適なものとして挙げること
が出来る。 本発明における第二の層()は、その要求さ
れる特性が所望通りに与えられる様に注意深く形
成される。 即ち、Si,C、必要に応じてH又は/及びXを
構成原子とする物質は、その作成条件によつて構
造的には結晶からアモルフアスまでの形態を取
り、電気物性的には、導電性から半導体性、絶縁
性までの間の性質を、又光導電的性質から非光導
電的性質までの間の性質を、各々示すので本発明
においては、目的に応じた所望の特性を有するa
−(SixC1-x)y(H,X)1-yが形成される様に、所
望に従つてその作成条件の選択が厳密に成され
る。例えば、第二の層()を電気的耐圧性の向
上を主な目的として設けるにはa−(SixC1-x)y
(H,X)1-yは使用環境において電気絶縁性的挙
動の顕著な非晶質材料として作成される。 又、連続繰返し使用特性や使用環境特性の向上
を主たる目的として第二の層()が設けられる
場合には上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和
され、照射される光に対してある程度の感度を有
する非晶質材料としてa−(SixC1-x)y(H,X)1
−yが作成される。 第一の層()の表面にa−(SixC1-x)y(H,
X)1-yから成る第二の層()を形成する場合、
層形成中の支持体温度は、形成される層の構造及
び特性を左右する重要な因子であつて、本発明に
おいては、目的とする特性を有するa−(Six
C1-x)y(H,X)1-yが所望通りに作成され得る様
に層作成時の支持体温度が厳密に制御されるのが
望ましい。 本発明における、所望の目的が効果的に達成さ
れる為の第二の層()の形成法に併せて適宜最
適範囲が選択されて、第二の層()の形成が実
行されるが、好ましくは、20〜400℃、より好適
には50〜350℃、最適には100〜300℃とされるの
が望ましい。第二の層()の形成には、層を構
成する原子の組成比の微妙な制御や層厚の制御が
他の方法に較べて比較的容易である事等の為に、
グロー放電法やスパツターリング法の採用が有利
であるが、これ等の層形成法で第二の層()を
形成する場合には、前記の支持体温度と同様に層
形成の際の放電パワーが、作成されるa−(Six
C1-x)yX1-yの特性を左右する重要な因子の1つで
ある。 本発明における目的が達成される為の特性を有
するa−(SixC1-x)yX1-yが、生産性良く効果的に
作成される為の放電パワー条件としては、好まし
くは10〜300W、より好適には20〜250W、最適に
は50〜200Wとされるのが望ましい。 堆積室内のガス圧は好ましくは0.01〜1Torr、
より好適には、0.1〜0.5Torr程度とされるのが望
ましい。 本発明においては第二の層()を作成する為
の支持体温度、放電パワーの望ましい数値範囲と
して前記した範囲の値が挙げられるが、これ等の
層作成フアクターは、独立的に別々に決められる
ものではなく、所望特性のa−(SixC1-x)y(H,
X)1-yから成る第二の層()が形成される様に
相互的有機的関連性に基づいて各層作成フアクタ
ーの最適値が決められるのが望ましい。 本発明の光導電部材における第二の層()に
含有される炭素原子の量は、第二の層()の作
成条件と同様、本発明の目的を達成する所望の特
性が得られる第二の層()が形成される重要な
因子である。本発明における第二の層()に含
有される炭素原子の量は、第二の層()を構成
する非晶質材料の種類及びその特性に応じて適宜
所望に応じて決められるものである。 即ち、前記一般式a−(SixC1-x)y(H,X)1-y
で示される非晶質材料は、大別すると、シリコン
原子と炭素原子とで構成される非晶質材料(以
後、「a−SiaC1-a」と記す。但し、0<a<1)、
シリコン原子と炭素原子と水素原子とで構成され
る非晶質材料(以後、「a−(SibC1-b)cH1-c」と
記す。但し、0<b、c<1)、シリコン原子と
炭素原子とハロゲン原子と必要に応じて水素原子
とで構成される非晶質材料(以後、「a−(Sid
C1-d)e(H,X)1-e」と記す。但し、0<d、e
<1)に分類される。 本発明において、第二の層()がa−Sia
C1-aで構成される場合、第二の層()に含有さ
れる炭素原子の量は好ましくは、1×10-3〜
90atomic%、より好適には1〜80atomic%、最
適には10〜75atomic%とされるのが望ましい。
即ち、先のa−SiaC1-aのaの表示で行えば、a
が好ましくは0.1〜0.99999、より好適には0.2〜
0.99、最適には0.25〜0.9である。 本発明において、第二の層()がa−(Sib
C1-b)cH1-cで構成される場合、第二の層()に
含有される炭素原子の量は、好ましくは1×10-3
〜90atomic%とされ、より好ましくは1〜
90atomic%、最適には10〜80atomic%とされる
のが望ましい。水素原子の含有量としては、好ま
しくは1〜40atomic%、より好ましくは2〜
35atomic%、最適には5〜30atomic%とされる
のが望ましく、これ等の範囲に水素含有量がある
場合に形成される光導電部材は、実際面において
優れたものとして充分適用させ得るものである。 即ち、先のa−(SibC1-b)cH1-cの表示で行えば
bが好ましくは0.1〜0.99999、より好適には0.1〜
0.99、最適には0.15〜0.9、cが好ましくは0.6〜
0.99、より好適には0.65〜0.98、最適には0.7〜
0.95であるのが望ましい。 第二の層()が、a−(SidC1-d)e(H,X)1
−eで構成される場合には、第二の層()中に含
有される炭素原子の含有量としては、好ましくは
1×10-3〜90atomic%、より好適には1〜
90atomic%、最適には10〜80atomic%とされる
のが望ましい。ハロゲン原子の含有量としては、
好ましくは1〜20atomic%、より好適には1〜
18atomic%、最適には2〜15atomic%とされる
のが望ましく、これ等の範囲にハロゲン原子含有
量がある場合に作成される光導電部材を実際面に
充分適用させ得るものである。必要に応じて含有
される水素原子の含有量としては、好ましくは
19atomic%以下、より好適には13atomic%以下
とされるのが望ましい。 即ち、先のa−(SidC1-d)e(H,X)1-eのd,
eの表示で行えば、dが好ましくは0.1〜
0.99999、より好適には0.1〜0.99、最適には0.15
〜0.9、eが好ましくは0.8〜0.99、より好適には
0.82〜0.99、最適には0.85〜0.98であるのが望ま
しい。 本発明における第二の層()の層厚の数範囲
は、本発明の目的を効果的に達成する為の重要な
因子の1つである。 本発明の目的を効果的に達成する様に所期の目
的に応じて適宜所望に従つて決められる。 又、第二の層()の層厚は、該層()中に
含有される炭素原子の量や、第一の層()の層
厚との関係においても、各々の層領域に要求され
る特性に応じた有機的な関連性の下に所望に従つ
て適宜決定される必要がある。 更に加え得るに、生産性や量産性を加味した経
済性の点においても考慮されるのが望ましい。 本発明における第二の層()の層厚として
は、好ましくは0.003〜30μ、より好適には0.004
〜20μ、最適には0.005〜10μとされるのが望まし
い。 本発明において使用される支持体としては、導
電性でも電気絶縁性であつても良い。導電性支持
体としては、例えば、NiCr,ステンレス,Al,
Cr,Mo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pd等の
金属又はこれ等の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルローズアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の
合成樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラミ
ツク、紙等が通常使用される。これ等の電気絶縁
性支持体は、好適には少なくともその一方の表面
を導電処理され、該導電処理された表面側に他の
層が設けられるのが望ましい。 例えば、ガラスであれば、その表面に、NiCr,
Al,Cr,Mo,Au,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt,
Pd,In2O3,SnO2,ITO(In2O3+SnO2)等から
成る薄膜を設けることによつて導電性が付与さ
れ、或いはポリエステルフイルム等の合成樹脂フ
イルムであれば、NiCr,Al,Ag,Pb,Zn,Ni,
Au,Cr,Mo,Ir,Nb,Ta,V,Ti,Pt等の金
属の薄膜を、真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツ
タリング等でその表面に設け、又は前記金属でそ
の表面をラミネート処理して、その表面に導電性
が付与される。支持体の形状としては、円筒状、
ベルト状、板状等任意の形状とし得、所望によつ
て、その形状は決定されるが、例えば、第1図の
光導電部材100を電子写真用像形成部材として
使用するのであれば、連続高速複写の場合には無
端ベルト状又は円筒状とするのが望ましい。支持
体の厚さは、所望通りの光導電部材が形成される
様に適宜決定されるが、光導電部材として可撓性
が要求される場合には、支持体としての機能が充
分発揮される範囲内であれば可能な限り薄くされ
る。しかし乍ら、この様な場合支持体の製造上及
び取扱い上、機械的強度等の点から、通常は10μ
以上とされる。 次に本発明の光導電部材の製造方法の一例の概
略について説明する。 第41図に光導電部材の製造装置の一例を示
す。 図中の202〜206のガスボンベには、本発
明の光導電部材を形成するための原料ガスが密封
されており、その一例としてたとえば202は、
Heで稀釈されたSiF4ガス(純度99.999%、以下
SiF4/Heと略す。)ボンベ、203はHeで稀釈
されたGeF4ガス(純度99.999%、以下GeF4/He
と略す。)ボンベ、204はNOガス(純度99.99
%、以下NOと略す。)ボンベ、205はHeで稀
釈されたB2H6ガス(純度99.999%、以下B2H6/
Heと略す。)ボンベ、206はH2ガス(純度
99.999%)ボンベである。 これらのガスを反応室201に流入させるに
は、ガスボンベ202〜206のバルブ222〜
226、リークバルブ235が閉じられているこ
とを確認し、又、流入バルブ212〜216、流
出バルブ217〜221、補助バルブ232,2
33が開かれていることを確認して、先ずメイン
バルブ234を開いて、反応室201、及び各ガ
ス配管内を排気する。次に真空計236の読みが
約5×10-6torrになつた時点で補助バルブ23
2,233、流出バルブ217〜221を閉じ
る。 次にシリンダー状基体237上に光受容層を形
成する場合の一例をあげると、ガスボンベ202
よりSiF4/Heガス、ガスボンベ203より
GeF4/Heガス、ガスボンベ204よりNOガス、
ガスボンベ206よりH2を、バルブ222,2
23,224,226を夫々開いて出口圧ゲージ
227,228,229,231の圧を1Kg/cm2
に調整し、流入バルブ212,213,214,
216を徐々に開けて、マスフロコントローラ2
07,208,209,211内に夫々を流入さ
せる。引き続いて流出バルブ217,218,2
19,221、補助バルブ232を徐々に開いて
夫々のガスを反応室201に流入させる。このと
きのSiF4/Heガス流量と、GeF4/Heガス流量
と、NOガス流量と、H2ガス流量との比が所望の
値になるように流出バルブ217,218,21
9,221を調整し、又、反応室201内の圧力
が所望の値になるように真空計236の読みを見
ながらメインバルブ234の開口を調整する。そ
して基体237の温度が加熱ヒータ238により
50〜400℃の範囲の温度に設定されていることを
確認された後、電源240を所望の電力に設定し
て反応室201内にグロー放電を生起させて、基
体237上に第1の層領域(G)を形成する。所
望の層厚に第1の層領域(G)が形成された時点
に於いてすべてのバルブを完全に閉じる。 SiF4/HeガスボンベをSiH4/He(SiH4純度
99.999%)ボンベにかえて、SiH4/Heガスボン
ベライン、B2H6/Heガスボンベライン、NOガ
スボンベラインを使用して第1の層領域(G)の
形成と同様なバルブ操作を行つて所望のグロー放
電条件に設定して、所望時間グロー放電を維持す
ることで、前記の第1の層領域(G)上にゲルマ
ニウム原子が実質的に含有されていない第2の層
領域(S)を形成することができる。 この様にして、第1の層領域(G)と第2の層
領域(S)とで構成された第一の層()が基体
237上に形成される。 上記の様にして所望層厚に形成された第一の層
()上に第二の層()を形成するには、第一
の層()の形成の際と同様なバルブ操作によつ
て、例えばSiH4ガス、C2H4ガスの夫々を必要に
応じてHe等の稀釈ガスで稀釈して、所望の条件
に従つて、グロー放電を生起させることによつて
成される。 第二の層()中にハロゲン原子を含有させる
には、例えばSiF4ガスとC2H4ガス、或いはこれ
にSiH2ガスを加えて上記と同様にして第二の層
()を形成することによつて成される。 夫々の層を形成する際に必要なガスの流出バル
ブ以外の流出バルブは全て閉じることは言うまで
もなく、又夫々の層を形成する際、前層の形成に
使用したガスが反応室201内、流出バルブ21
7〜221から反応室201内に至るガス配管内
に残留することを避けるために、流出バルブ21
7〜221を閉じ、補助バルブ232,233を
開いてメインバルブ234を全開して系内を一旦
高真空に排気する操作を必要に応じて行う。 第二の層()中に含有される炭素原子の量
は、例えば、グロー放電による場合はSiH4ガス
と、C2H4ガスの反応室1101内に導入される
流量比を所望に従つて変えるか、或いは、スパツ
ターリングで層形成する場合には、ターゲツトを
形成する際シリコンウエハとグラフアイトウエハ
のスパツタ面積比率を変えるか、又はシリコン粉
末とグラフアイト粉末の混合比率を変えてターゲ
ツトを成型することによつて所望に応じて制御す
ることが出来る。第二の層()中に含有される
ハロゲン原子(X)の量は、ハロゲン原子導入用
の原料ガス、例えばSiF4ガス反応室1101内に
導入される際の流量を調整することによつて成さ
れる。 又、層形成を行つている間は層形成の均一化を
計るため基体237はモータ239により一定速
度で回転させてやるのが望ましい。 以下実施例について説明する。 実施例 1 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に、第1表に示す条件で電子写真
用像形成部材としての試料(試料No.11−1〜16−
13)を夫々作成した(第2表)。 各試料に於ける不純物原子(BorP)の含有分
布濃度は第42図に、又、酸素原子の含有分布濃
度は第43A図及び第43B図に示される。各原
子の分布濃度は各対応するガスの流量比を予め設
計された変化率線に従つて変化させることによつ
て制御した。 こうして得られた各試料材を、帯電露光実験装
置に設置し5.0kVで0.3sec間コロナ帯電を行い、
直ちに光像を照射した。光像はタングステンラン
プ光源を用い、2lux・secの光量を透過型のテス
トチヤートを通して照射させた。 その後直ちに、荷電性の現像剤(トナーとキ
ヤリアーを含む)を各試料の光受容層表面をカス
ケードすることによつて、光受容層表面上に良好
なトナー画像を得た。光受容層上のトナー画像
を、5.0kVのコロナ帯電で転写紙上に転写した
所、各試料ともに解像力に優れ、階調再現性のよ
い鮮明な高濃度の画像が得られた。 上記実施例1に於いて光源をタングステンラン
プの代りに810nmのGaAs系半導体レーザ
(10mW)を用いて、静電像の形成を行つた以外
は上記と同様にして各試料に就いてトナー転写画
像の画質評価を行つたところ、いずれの試料も解
像力に優れ、階調再現性の良い鮮明な高品位の画
像が得られた。 実施例 2 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第3表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料(試料No.21−1〜26−
10)を夫々作成した(第4表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第44
図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰返
し使用テストを行つたところ、いずれの試料も画
像品質の低下は見られなかつた。 実施例 3 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第5表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料(試料No.31−1〜36−
16)を夫々作成した(第6表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第43
A図,第43B図及び第44図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て、38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰
返し使用テストを行つたところ、いずれの試料も
画像品質の低下は見られなかつた。 実施例 4 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第7表に示す条件で電子写真用
像形成部材としての試料(試料No.41−1〜46−
16)を夫々作成した(第8表)。 第1の層領域(G)の形成時のGeH4ガスの流
量比を予め設計された変化率線に従つて変化させ
て第45図に示すGe分布濃度となる様に層領域
(G)を形成し、また第2の層領域(S)の形成
時のB2H6ガス及びPH3ガスの流量比を予め設計
された変化率線に従つて変化させて第42図に示
す不純物分布濃度となる様に層領域(S)を形成
した。 又、第1の層領域(G)の形成時のNOガスの
流量比を予め設計された変化率線に従つて変化さ
せて第43A図及び第43B図に示すO分布濃度
となる様に層領域(G)を形成した。 これ等の試料の夫々に就て実施例1と同様の画
像評価を行つたところ、いずれの試料も高品質の
画像を得ることが出来る。 実施例 5 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第9表に示す条件で実施例1と
同様に各ガス流量比を制御して電子写真用像形成
部材としての試料(試料No.51−1〜56−12)を
夫々作成した(第10表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第44
図に、ゲルマニウム原子の含有分布濃度は第45
図に示される。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て、38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰
返し使用テストを行つたところ、いずれの試料も
画像品質の低下は見られなかつた。 実施例 6 第41図に示した製造装置により、シリンダー
状のAl基体上に第11表に示す条件で実施例1と
同様に各ガスの流量比を制御して電子写真用像形
成部材としての試料(試料No.61−1〜610−13)
を夫々作成した(第12表)。 各試料に於ける不純物原子の含有分布濃度は第
42図に、又、酸素原子の含有分布濃度は第43
A図,第43B図及び第44図に示され、ゲルマ
ニウム原子の含有分布濃度が第45図に示され
る。 これ等の試料の夫々に就て、実施例1と同様の
画像評価テストを行つたところ、いずれの試料も
高品質のトナー転写画像を与えた。又、各試料に
就て38℃、80%RHの環境に於いて20万回の繰返
し使用テストを行つたところ、いずれの試料も画
像品質の低下は見られなかつた。 実施例 7 第二の層()の作成条件を第13表に示す各条
件にした以外は、実施例1の試料No.11−1、実施
例2の試料No.21−1、実施例3の試料No.31−1と
同様の条件と手順に従つて電子写真用像形成部材
の夫々(試料No.11−1−1〜11−1−8、21−1
−1〜21−1−8、31−1−1〜31−1−8の24
個の試料)を作成した。 こうして得られた各電子写真用像形成部材の
夫々を個別に複写装置に設置し、各実施例に記載
したのと同様の条件によつて、各実施例に対応し
た電子写真用像形成部材の夫々について、転写画
像の総合画質評価と繰り返し連続使用による耐久
性の評価を行つた。 各試料の転写画像の総合画質評価と、繰り返し
連続使用による耐久性の評価の結果を第14表に示
す。 実施例 8 第二の層()の形成時、シリコンウエハとグ
ラフアイトのターゲツト面積比を変えて、第二の
層()におけるシリコン原子と炭素原子の含有
量比を変化させる以外は、実施例1の試料No.11−
1と全く同様な方法によつて像形成部材の夫々を
作成した。こうして得られた像形成部材の夫々に
つき、実施例1に述べた如き、作像、現像、クリ
ーニングの工程を約5万回繰り返した後、画像評
価を行つたところ第15表の如き結果を得た。 実施例 9 第二の層()の層の形成時、SiH4ガスとC2
H4ガスの流量比を変えて、第二の層()にお
けるシリコン原子と炭素原子の含有量比を変化さ
せる以外は実施例1の試料No.12−1と全く同様な
方法によつて像形成部材の夫を作成した。 こうして得られた各像形成部材につき、実施例
1に述べた如き方法で転写までの工程を約5万回
繰り返した後、画像評価を行つたところ、第16表
の如き結果を得た。 実施例 10 第二の層()の層の形成時、SiH4ガス、
SiF4ガス、C2H4ガスの流量比を変えて、第二の
層()におけるシリコン原子と炭素原子の含有
量比を変化させる以外は、実施例1の試料No.13−
1と全く同様な方法によつて像形成部材の夫を作
成した。こうして得られた各像形成部材につき実
施例1に述べた如き作像、現像、クリーニングの
工程を約5万回繰り返した後、画像評価を行つた
ところ第17表の如き結果を得た。 実施例 11 第二の層()の層厚を変える以外は、実施例
1の試料No.14−1と全く同様な方法によつて像形
成部材の夫を作成した。実施例1に述べた如き、
作像、現像、クリーニングの工程を繰り返し第18
表の結果を得た。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
◎:非常に良好 ○〓良好 △〓実用に充分耐え
る ×〓画像欠陥を生ずる
る ×〓画像欠陥を生ずる
【表】
◎〓非常に良好 ○良好 △〓実用に充分耐え
る ×〓画像欠陥を生ずる
る ×〓画像欠陥を生ずる
【表】
◎〓非常に良好 ○〓良好 △〓実用上充分である
×〓画像欠陥を生ずる
×〓画像欠陥を生ずる
【表】
以上の本発明の実施例に於ける共通の層作成条
件を以下に示す。 基体温度:ゲルマニウム原子(Ge)含有量…約
200℃ :ゲルマニウム原子(Ge)非含有量…
約250℃ 放電周波数:13.56MHz 反応時反応室内圧:0.3Torr
件を以下に示す。 基体温度:ゲルマニウム原子(Ge)含有量…約
200℃ :ゲルマニウム原子(Ge)非含有量…
約250℃ 放電周波数:13.56MHz 反応時反応室内圧:0.3Torr
第1図は本発明の光導電部材の層構成を説明す
る為の模式的層構成図、第2図乃至第10図は夫
夫層領域(G)中のゲルマニウム原子の、また第
11図乃至第24図は夫々不純物原子の、更にま
た第25図乃至第40図は夫々酸素原子の、各分
布状態を説明する為の説明図、第41図は本発明
で使用された装置の模式的説明図で、第42図乃
至第45図は夫々本発明の実施例に於ける各原子
の分布状態を示す説明図である。 100……光導電部材、101……支持体、1
02……第一の層()、103……層領域
(G)、104……層領域(S)、105……第二
の層()、106……自由表面、107……光
受容層。
る為の模式的層構成図、第2図乃至第10図は夫
夫層領域(G)中のゲルマニウム原子の、また第
11図乃至第24図は夫々不純物原子の、更にま
た第25図乃至第40図は夫々酸素原子の、各分
布状態を説明する為の説明図、第41図は本発明
で使用された装置の模式的説明図で、第42図乃
至第45図は夫々本発明の実施例に於ける各原子
の分布状態を示す説明図である。 100……光導電部材、101……支持体、1
02……第一の層()、103……層領域
(G)、104……層領域(S)、105……第二
の層()、106……自由表面、107……光
受容層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電子写真用光導電部材用の支持体と、該支持
体上に、1〜10×105atomic ppmのゲルマニウ
ム原子を含む非晶質材料で構成された層厚30Å〜
50μの第1の層領域(G)およびシリコン原子を
含む(ゲルマニウム原子を含まない)非晶質材料
で構成され光導電性を示す層厚0.5〜90μの第2の
層領域(S)が前記支持体側より順に設けられた
層構成の層厚1〜100μの第一の層と、シリコン
原子と1×10-3〜90atomic%の炭素原子とを含
む非晶質材料で構成された層厚0.003〜30μの第二
の層とから成る光受容層とを有し、前記第一の層
は、酸素原子をシリコン原子、ゲルマニウム原
子、酸素原子の和に対して0.001〜50atomic%含
有すると共に、伝導性を制御する物質(C)を、
層厚方向の分布濃度の最大値が30atomic ppm以
上で前記第2の層領域(S)中にあり、且つ前記
第2の層領域(S)に於いては前記支持体側の方
に前記最大値を有する状態で含有している事を特
徴とする電子写真用光導電部材。 2 第1の層領域(G)中にシリコン原子が含有
されている特許請求の範囲第1項に記載の電子写
真用光導電部材。 3 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム
原子の分布状態が層厚方向に不均一である特許請
求の範囲第1項に記載の電子写真用光導電部材。 4 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム
原子の分布状態が層厚方向に均一である特許請求
の範囲第1項に記載の電子写真用光導電部材。 5 第1の層領域(G)及び第2の層領域(S)
の少なくともいずれか一方に水素原子が含有され
ている特許請求の範囲第1項に記載の電子写真用
光導電部材。 6 第1の層領域(G)及び第2の層領域(S)
の少なくともいずれか一方にハロゲン原子が含有
されている特許請求の範囲第1項又は同第5項に
記載の電子写真用光導電部材。 7 第1の層領域(G)中に於けるゲルマニウム
原子の分布状態が前記支持体側の方に多く分布す
る分布状態である特許請求の範囲第2項に記載の
電子写真用光導電部材。 8 伝導性を支配する物質(C)が周期律表第
族に属する原子である特許請求の範囲第1項に記
載の電子写真用光導電部材。 9 伝導性を支配する物質(C)が周期律表第
族に属する原子である特許請求の範囲第1項に記
載の電子写真用光導電部材。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58243346A JPS60134243A (ja) | 1983-12-23 | 1983-12-23 | 光導電部材 |
| US06/644,521 US4569893A (en) | 1983-08-29 | 1984-08-27 | Amorphous matrix of silicon and germanium having controlled conductivity |
| GB08421687A GB2148020B (en) | 1983-08-29 | 1984-08-28 | Photoconductive member |
| DE19843431753 DE3431753A1 (de) | 1983-08-29 | 1984-08-29 | Fotoleitfaehiges aufzeichnungselement |
| FR8413365A FR2551228B1 (fr) | 1983-08-29 | 1984-08-29 | Element photoconducteur pour electrophotographie |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58243346A JPS60134243A (ja) | 1983-12-23 | 1983-12-23 | 光導電部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60134243A JPS60134243A (ja) | 1985-07-17 |
| JPH0462072B2 true JPH0462072B2 (ja) | 1992-10-05 |
Family
ID=17102457
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58243346A Granted JPS60134243A (ja) | 1983-08-29 | 1983-12-23 | 光導電部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60134243A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62186268A (ja) * | 1986-02-13 | 1987-08-14 | Canon Inc | 光受容部材 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58171053A (ja) * | 1982-03-31 | 1983-10-07 | Minolta Camera Co Ltd | 感光体 |
-
1983
- 1983-12-23 JP JP58243346A patent/JPS60134243A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60134243A (ja) | 1985-07-17 |