JPH0468251B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0468251B2 JPH0468251B2 JP62062082A JP6208287A JPH0468251B2 JP H0468251 B2 JPH0468251 B2 JP H0468251B2 JP 62062082 A JP62062082 A JP 62062082A JP 6208287 A JP6208287 A JP 6208287A JP H0468251 B2 JPH0468251 B2 JP H0468251B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- polyimide
- coating
- precoat layer
- wholly aromatic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、石英ガラス系光伝送体の製造方法に
関し、更に詳しくは耐熱、耐放射線に優れた石英
ガラス系光伝送体の製造方法に関する。 〔従来の技術とその問題点〕 従来から高温度で且つ放射線環境下での通信を
可能とするために、あるいは原子炉内の監視のた
めに耐放射線性の優れた光伝送体の開発が強く要
望されている。 石英系母材を線引きし、これにプリコート層を
施与してなる石英ガラス系光伝送体(以下、「光
伝送体」という)は、多成分ガラス系光伝送体に
比べて、一般に極めて優れた耐放射線性を有する
ことから、上記の要望に応えるものとして期待さ
れてはいるものの、未だ耐熱性および耐放射線性
を兼ね備えたプリコート層が不在のため満足でき
るまでには至つていない。 本発明者らは、耐熱性と耐放射線性に優れるプ
リコート層付光伝送体を開発するために従来から
鋭意研究を続けて来たが、この研究に於いて、プ
リコート層として全芳香族ポリイミドを用いると
いう全く新しい着想に至り、この新しい着想に基
づき、全芳香族ポリイミドのプリコート層形成に
ついて更に研究を続けた所、次の様な問題点のあ
ることを見出した。即ち全芳香族ポリイミドを石
英ガラスコアにコーテイングを施す場合には、該
全芳香族ポリイミドはこれを溶剤に溶解した状態
でコーテイングし、引き続き加熱炉を通して脱溶
剤させ、次いで閉環反応により硬化(イミド化)
する方法を採用する。 而してこの方法に於いては、閉環時に脱水を伴
い、また脱溶剤も同時に生じるために発泡しやす
い。特にこの発泡は、硬化時の加熱温度が高いほ
ど、またポリイミド層が厚いほど起こり易い。発
泡を生じると外観不良を生じるばかりでなく、強
度が低下し、また光伝送体として要求される特性
にも悪影響を与えかねない。このために発泡を防
止してコーテイングを施す必要がある。しかしな
がら発泡を防ぐためにコーテイング層の肉厚を薄
くすると、強度が低下し、且つ偏肉がおこり、ま
た逆に肉厚を大きくすると発泡し易く、これを防
ぐために加熱温度を低下すると硬化が遅く、たれ
さがり等を生じ、外観不良を発生することが見出
された。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従つて本発明が解決しようとする問題点は、上
記全芳香族ポリイミドのプリコート層を有する石
英ガラス系光伝送体の製造に際し生じる各難点を
解消することであり、更に詳しくは充分満足のい
く肉厚のプリコート層を、発泡を未然に防止しつ
つ石英ガラスコア上に形成出来る新しい方法を開
発することである。 〔問題点を解決するための手段〕 この問題点は、全芳香族ポリイミドから成るプ
リコート層を、全層の厚みが少なくとも5μm以上
となるように、少なくとも2回のコーテイングで
形成すると共に、内部コーテイング層の焼付けを
200℃程度の低温域で行うことにより解決される。 本発明者は、この種プリコート層付石英ガラス
系光伝送体の耐熱性と耐放射線性を改良するため
に、プリコート層として全芳香族ポリアミドを用
いるという全く新しい着想に至り、この全芳香族
ポリイミドを用いてプリコート層を形成した所、
すでに上記でのべた通り、新たな問題点、即ちコ
ーテイング層焼付時の発泡発生並びにこれを回避
するための厚肉コーテイングに基づく難点が生じ
た。 この全芳香族ポリイミドをプリコート層として
形成する際に、新たに生ずる上記難点を解決する
ため、更に研究を続けた結果、全層の厚みが少な
くとも5μm以上となるように、多数回少なくとも
2回のコーテイングでプリコート層を形成し、且
つ最外層以内の内層の焼付として、特に200℃程
度の低温焼付きであつても、プリコート層として
充分満足のいく層が形成され、しかも発泡がうま
く未然に防止出来ることが判明した。尚200℃前
後の焼付け温度では全芳香族ポリイミドの閉還反
応は50〜70%程度であり、所謂半焼きの状態では
あるが、少なくとも2層以上のプリコートを形成
する際に、その内層として、この程度の焼付け
(閉環率)でも、石英ガラス系光伝送体のプリコ
ート層全体としては、充分に満足出来る特性を有
するものである。この点も本発明の新しい発見と
いうことが出来る。 元来電線業界に於いて、マグネツトワイヤーの
絶縁層として、ポリイミドワニスを多数回コーテ
イングして、焼付けることは周知のことである
が、この場合、その焼付けは100%の閉環率を目
的とし、通常400℃以上の高温度で焼付けを行う
ものであり、これが当業界の常識となつている。
従つて本発明に於いて、その焼付けを半硬化の状
態(半焼きの状態)で全芳香族ポリイミドを焼付
けるという手段自体、当業者の常識では考えても
見られなかつた全く新しい手段ということが出来
る。 [発明の作用並びに構成] 本発明に於いては、ポリイミドから成るプリコ
ート層を有する石英ガラス系光伝送体の製造方法
に於いて、 (イ) ポリイミドとして全芳香族ポリイミドを使用
すること、 (ロ) 全層の厚さを少なくとも5μm以上として、少
なくとも2回以上のコーテイングにより、プリ
コート層を形成すること、及び (ハ) 最外層以内のプリコート層の焼付けを200℃
前後の半硬化状態とすること、 をその基本的な要旨としている。 そしてこのような3つの技術手段を併用するこ
とにより、換言すれば全芳香族ポリイミドより成
るプリコート層を石英ガラス上に形成するに際
し、上記(ロ)及び(ハ)の手段を採用することにより、
何等の発泡も生ぜずに、しかも驚くべきことに、
内層コーテイング層を半硬化の状態となしても、
全体のプリコート層としては、石英ガラス系光伝
送体のプリコート層として充分なる実用特性を有
する層が形成されるものである。 この際後記実施例及び比較例にも示した通り、
たとえば実施例1と比較例1との対比からも、1
回のみの半硬化では(比較例1)プリコート層と
しての効果が乏しく、半焼付ではプリコート層の
強度が不足しているのに対し、実施例1では充分
なる強度を有して発泡もなく、プリコート層が形
成されている。また実施例1及び2と比較例1及
び2とを比較すると、たとえ2回に別けてコーテ
イングしても、内層の焼付けが400℃以上では発
泡してしまう。 本発明法を図面を用いて説明すると、石英ガラ
ス母材1を常法に従つて溶融炉2により溶融しつ
つ線引きしてコア3を作成し、この石英ガラスコ
ア3を全芳香族ポリイミドの溶剤溶液中を第一段
ダイス4を介して通過せしめて第一段のコーテイ
ング層5を形成し、そのまま第一段目の硬化炉6
に通してプリコート層7を200℃程度で硬化せし
め、引き続き第二段目のコーテイングとして同様
に全芳香族ポリイミドの溶剤溶液中を第二段目の
ダイス8を介して通過せしめて第二段目のコーテ
イング層を形成し、同様に第二段目の硬化炉9に
より硬化する。尚第1図では更に最終的な硬化炉
10により硬化する場合を示しているが、この硬
化炉10は必ずしも必要ではない。この硬化炉1
0を使用する場合には、硬化炉9での硬化は、
200℃前後の半硬化とする。硬化後、巻き取り機
11により巻き取る。 この図面では3回に分けてコーテイングを行う
ものであるが、本発明に於いては、必ずしも二段
に限定されるものではなく、2回または4回以上
に分けて行うことも出来、この場合はダイスと硬
化炉とを更に必要個数設けてこれ等を通過せしめ
れば良い。 本発明に於いて使用する全芳香族ポリイミドと
しては、次の様なものを好ましいものとして例示
出来る。 即ち下記一般式 (但し式中R1およびR2は同一又は相異なつて、
炭素数約4〜50、好ましくは6〜20の脂肪族、脂
環族、芳香族または複素環族の4価の有機基を示
す) で表されるイミド基を少なくとも30モル%含有す
るものが好ましく使用される。 このイミド基としては、ジアミンあるいはジイ
ソシアネートとテトラカルボン酸又はその誘導体
とを反応せしめ、次いで得られたポリアミド酸を
加熱してポリイミドに変化することにより製造さ
れるようなポリイミドのイミド基が使用される。
この際のジアミンとしては、たとえばm−フエニ
レンジアミン、p−フエニレンジアミン、2,
2′−ビス(4−アミノフエニル)プロパン、4,
4′−ジ−アミノジフエニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフエニルスルヒド、4,4′−ジアミノジフ
エニルスルホン、3,3′−ジアミノジフエニルス
ルホン、4,4′ジアミノジフエニルエーテル、
2,6−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフ
エニル)ジエチルシラン、ビス(4−アミノフエ
ニル)ジフエニルシラン、ベンチジン、3,3′−
ジクロロベンチジン、3,3′−ジメトキシベンチ
ジン、ビス(4−アミノフエニル)エチルホスフ
インオキサイド、4,4′−ジアミノベンゾフエノ
ン、ビス(4−アミノフエニル)フエニルホスフ
インオキサイド、ビス(4−アミノフエニル)−
N−ブチルアミン、ビス(4−アミノフエニル)
−N−メチルアミン、1,5−ジアミノナフタレ
ン、3、3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフエ
ニル、N−(3−アミノフエニル)−4−アミノベ
ンズアミド、4−アミノフエニル−3−アミノベ
ンゾエート、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブ
チル)トルエン、ビス−(p−β−アミノ−t−
ブチルフエニル)エーテル、p−ビス(2−メチ
ル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス
(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベン
ゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレン
ジアミン、ビス(4−アミノフエニル)−N−フ
エニルアミン、これ等の2種以上の混合物を好ま
しい例として挙げることが出来る。 ジイソシアネートとしては、たとえばエチレン
ジイソシアネート、1,4ーテトラメチレンジイ
ソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、
シクロブデン1,3−ジイソシアネート、シクロ
ヘキサン−1,3及び1,4−ジイソシアネー
ト、1,3及び1,4−フエニレンジイソシアネ
ート、2,4及び2,6−トリレンジイソシアネ
ート、及びこれ等の2種以上の混合物を例示出来
る。 本発明に於いて使用するテトラカルボン酸又は
その誘導体としては、たとえばピロメリテイツク
ジアンハイドライド、2,3,6,7−ナフタレ
ン−テトラカルボン酸ジアンハイドライド、1,
2,5,6−ナフタレン−テトラカルボン酸アン
ハイドライド、3,4,9,10−ピリレンテトラ
カルボン酸ジアンハイドライド、ナフタレン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸ジアンハイド
ライド、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカ
ルボン酸ジアンハイドライド、2,7−ジクロロ
ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸
ジアンハイドライド、2,3,6,7−テトラク
ロロナフタレン−1,4,5,8、−テトラカル
ボン酸ジアンハイドライド、フエナンスレン−
1,8,9,10−テトラカルボン酸ジアンハイド
ライド、ピリジン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸ジアンハイドライド、ベンゼン−1,2,
3,4−テトラカルボン酸ジアンハイドライド、
チオヘン−2,3,4,5−テトラカルボン酸ジ
アンハイドライド、及びこれ等の2種以上の混合
物を好ましいものとして例示出来る。 本発明に於いて使用されるポリイミドとして
は、通常のポリイミドが使用され、更に詳しく
は、上記一般式(1)で表されるイミド基を実質的に
100モル%含有するポリイミドが使用される。具
体例としては、たとえば米国特許明細書第
2710853号、同第2712543号、同第2731447号、同
第2880230号、同第2900309号等に記載のポリイミ
ド類、米国特許明細書第2421024号、同第182073
号等に記載のポリアミドイミド、同第4329397号
等に記載のポリエステルイミド類を例示出来る。 これ等は通常溶剤溶液の形でコーテイングさ
れ、硬化処理、通常は加熱により硬化せしめられ
て目的物たるポリイミドとなる。この際使用され
る溶剤としては、上記各成分を溶解しうるもので
あれば良い。 本発明に於ける全芳香族ポリイミドから成るプ
リコート層の厚みは、全体として最終的には厚み
が少なくとも5μm以上である。そして最終的な厚
みを形成する際に、これを少なくとも2回以上に
分けて形成する。 本発明の光伝送体には各種の光伝送体が包含さ
れ、たとえば通信用光フアイバ、照明用光フアイ
バ、フアイバスコープ等の画像伝送体として用い
られるマルチプル光フアイバ等が包含される。 〔発明の効果〕 本発明に於いては、上記ポリイミドのプリコー
ト層を少なくとも2回に分けてコーテイングし、
且つ内層を半焼きとするので、肉厚のプリコート
層形成時に生じる発泡を未然に防止出来、また全
体としては所定の肉厚を有するために機械的な強
度の低下も殆ど生じない。又発泡が生ぜず、これ
に基づくたれや外観不良等も生じない。 <実施例> 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1〜2 第1図に示す方法により第1表に示す条件に従
つて照明用光伝送体について二段コーテイング法
によりプリコート層を形成した。尚硬化炉10は
使用しなかつた。その結果を第1表に併記する。
但し第1表中の「パイラリン」はデユポン社製全
芳香族ポリイミドの商品名を示す。
関し、更に詳しくは耐熱、耐放射線に優れた石英
ガラス系光伝送体の製造方法に関する。 〔従来の技術とその問題点〕 従来から高温度で且つ放射線環境下での通信を
可能とするために、あるいは原子炉内の監視のた
めに耐放射線性の優れた光伝送体の開発が強く要
望されている。 石英系母材を線引きし、これにプリコート層を
施与してなる石英ガラス系光伝送体(以下、「光
伝送体」という)は、多成分ガラス系光伝送体に
比べて、一般に極めて優れた耐放射線性を有する
ことから、上記の要望に応えるものとして期待さ
れてはいるものの、未だ耐熱性および耐放射線性
を兼ね備えたプリコート層が不在のため満足でき
るまでには至つていない。 本発明者らは、耐熱性と耐放射線性に優れるプ
リコート層付光伝送体を開発するために従来から
鋭意研究を続けて来たが、この研究に於いて、プ
リコート層として全芳香族ポリイミドを用いると
いう全く新しい着想に至り、この新しい着想に基
づき、全芳香族ポリイミドのプリコート層形成に
ついて更に研究を続けた所、次の様な問題点のあ
ることを見出した。即ち全芳香族ポリイミドを石
英ガラスコアにコーテイングを施す場合には、該
全芳香族ポリイミドはこれを溶剤に溶解した状態
でコーテイングし、引き続き加熱炉を通して脱溶
剤させ、次いで閉環反応により硬化(イミド化)
する方法を採用する。 而してこの方法に於いては、閉環時に脱水を伴
い、また脱溶剤も同時に生じるために発泡しやす
い。特にこの発泡は、硬化時の加熱温度が高いほ
ど、またポリイミド層が厚いほど起こり易い。発
泡を生じると外観不良を生じるばかりでなく、強
度が低下し、また光伝送体として要求される特性
にも悪影響を与えかねない。このために発泡を防
止してコーテイングを施す必要がある。しかしな
がら発泡を防ぐためにコーテイング層の肉厚を薄
くすると、強度が低下し、且つ偏肉がおこり、ま
た逆に肉厚を大きくすると発泡し易く、これを防
ぐために加熱温度を低下すると硬化が遅く、たれ
さがり等を生じ、外観不良を発生することが見出
された。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従つて本発明が解決しようとする問題点は、上
記全芳香族ポリイミドのプリコート層を有する石
英ガラス系光伝送体の製造に際し生じる各難点を
解消することであり、更に詳しくは充分満足のい
く肉厚のプリコート層を、発泡を未然に防止しつ
つ石英ガラスコア上に形成出来る新しい方法を開
発することである。 〔問題点を解決するための手段〕 この問題点は、全芳香族ポリイミドから成るプ
リコート層を、全層の厚みが少なくとも5μm以上
となるように、少なくとも2回のコーテイングで
形成すると共に、内部コーテイング層の焼付けを
200℃程度の低温域で行うことにより解決される。 本発明者は、この種プリコート層付石英ガラス
系光伝送体の耐熱性と耐放射線性を改良するため
に、プリコート層として全芳香族ポリアミドを用
いるという全く新しい着想に至り、この全芳香族
ポリイミドを用いてプリコート層を形成した所、
すでに上記でのべた通り、新たな問題点、即ちコ
ーテイング層焼付時の発泡発生並びにこれを回避
するための厚肉コーテイングに基づく難点が生じ
た。 この全芳香族ポリイミドをプリコート層として
形成する際に、新たに生ずる上記難点を解決する
ため、更に研究を続けた結果、全層の厚みが少な
くとも5μm以上となるように、多数回少なくとも
2回のコーテイングでプリコート層を形成し、且
つ最外層以内の内層の焼付として、特に200℃程
度の低温焼付きであつても、プリコート層として
充分満足のいく層が形成され、しかも発泡がうま
く未然に防止出来ることが判明した。尚200℃前
後の焼付け温度では全芳香族ポリイミドの閉還反
応は50〜70%程度であり、所謂半焼きの状態では
あるが、少なくとも2層以上のプリコートを形成
する際に、その内層として、この程度の焼付け
(閉環率)でも、石英ガラス系光伝送体のプリコ
ート層全体としては、充分に満足出来る特性を有
するものである。この点も本発明の新しい発見と
いうことが出来る。 元来電線業界に於いて、マグネツトワイヤーの
絶縁層として、ポリイミドワニスを多数回コーテ
イングして、焼付けることは周知のことである
が、この場合、その焼付けは100%の閉環率を目
的とし、通常400℃以上の高温度で焼付けを行う
ものであり、これが当業界の常識となつている。
従つて本発明に於いて、その焼付けを半硬化の状
態(半焼きの状態)で全芳香族ポリイミドを焼付
けるという手段自体、当業者の常識では考えても
見られなかつた全く新しい手段ということが出来
る。 [発明の作用並びに構成] 本発明に於いては、ポリイミドから成るプリコ
ート層を有する石英ガラス系光伝送体の製造方法
に於いて、 (イ) ポリイミドとして全芳香族ポリイミドを使用
すること、 (ロ) 全層の厚さを少なくとも5μm以上として、少
なくとも2回以上のコーテイングにより、プリ
コート層を形成すること、及び (ハ) 最外層以内のプリコート層の焼付けを200℃
前後の半硬化状態とすること、 をその基本的な要旨としている。 そしてこのような3つの技術手段を併用するこ
とにより、換言すれば全芳香族ポリイミドより成
るプリコート層を石英ガラス上に形成するに際
し、上記(ロ)及び(ハ)の手段を採用することにより、
何等の発泡も生ぜずに、しかも驚くべきことに、
内層コーテイング層を半硬化の状態となしても、
全体のプリコート層としては、石英ガラス系光伝
送体のプリコート層として充分なる実用特性を有
する層が形成されるものである。 この際後記実施例及び比較例にも示した通り、
たとえば実施例1と比較例1との対比からも、1
回のみの半硬化では(比較例1)プリコート層と
しての効果が乏しく、半焼付ではプリコート層の
強度が不足しているのに対し、実施例1では充分
なる強度を有して発泡もなく、プリコート層が形
成されている。また実施例1及び2と比較例1及
び2とを比較すると、たとえ2回に別けてコーテ
イングしても、内層の焼付けが400℃以上では発
泡してしまう。 本発明法を図面を用いて説明すると、石英ガラ
ス母材1を常法に従つて溶融炉2により溶融しつ
つ線引きしてコア3を作成し、この石英ガラスコ
ア3を全芳香族ポリイミドの溶剤溶液中を第一段
ダイス4を介して通過せしめて第一段のコーテイ
ング層5を形成し、そのまま第一段目の硬化炉6
に通してプリコート層7を200℃程度で硬化せし
め、引き続き第二段目のコーテイングとして同様
に全芳香族ポリイミドの溶剤溶液中を第二段目の
ダイス8を介して通過せしめて第二段目のコーテ
イング層を形成し、同様に第二段目の硬化炉9に
より硬化する。尚第1図では更に最終的な硬化炉
10により硬化する場合を示しているが、この硬
化炉10は必ずしも必要ではない。この硬化炉1
0を使用する場合には、硬化炉9での硬化は、
200℃前後の半硬化とする。硬化後、巻き取り機
11により巻き取る。 この図面では3回に分けてコーテイングを行う
ものであるが、本発明に於いては、必ずしも二段
に限定されるものではなく、2回または4回以上
に分けて行うことも出来、この場合はダイスと硬
化炉とを更に必要個数設けてこれ等を通過せしめ
れば良い。 本発明に於いて使用する全芳香族ポリイミドと
しては、次の様なものを好ましいものとして例示
出来る。 即ち下記一般式 (但し式中R1およびR2は同一又は相異なつて、
炭素数約4〜50、好ましくは6〜20の脂肪族、脂
環族、芳香族または複素環族の4価の有機基を示
す) で表されるイミド基を少なくとも30モル%含有す
るものが好ましく使用される。 このイミド基としては、ジアミンあるいはジイ
ソシアネートとテトラカルボン酸又はその誘導体
とを反応せしめ、次いで得られたポリアミド酸を
加熱してポリイミドに変化することにより製造さ
れるようなポリイミドのイミド基が使用される。
この際のジアミンとしては、たとえばm−フエニ
レンジアミン、p−フエニレンジアミン、2,
2′−ビス(4−アミノフエニル)プロパン、4,
4′−ジ−アミノジフエニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフエニルスルヒド、4,4′−ジアミノジフ
エニルスルホン、3,3′−ジアミノジフエニルス
ルホン、4,4′ジアミノジフエニルエーテル、
2,6−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフ
エニル)ジエチルシラン、ビス(4−アミノフエ
ニル)ジフエニルシラン、ベンチジン、3,3′−
ジクロロベンチジン、3,3′−ジメトキシベンチ
ジン、ビス(4−アミノフエニル)エチルホスフ
インオキサイド、4,4′−ジアミノベンゾフエノ
ン、ビス(4−アミノフエニル)フエニルホスフ
インオキサイド、ビス(4−アミノフエニル)−
N−ブチルアミン、ビス(4−アミノフエニル)
−N−メチルアミン、1,5−ジアミノナフタレ
ン、3、3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフエ
ニル、N−(3−アミノフエニル)−4−アミノベ
ンズアミド、4−アミノフエニル−3−アミノベ
ンゾエート、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブ
チル)トルエン、ビス−(p−β−アミノ−t−
ブチルフエニル)エーテル、p−ビス(2−メチ
ル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス
(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベン
ゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレン
ジアミン、ビス(4−アミノフエニル)−N−フ
エニルアミン、これ等の2種以上の混合物を好ま
しい例として挙げることが出来る。 ジイソシアネートとしては、たとえばエチレン
ジイソシアネート、1,4ーテトラメチレンジイ
ソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、
シクロブデン1,3−ジイソシアネート、シクロ
ヘキサン−1,3及び1,4−ジイソシアネー
ト、1,3及び1,4−フエニレンジイソシアネ
ート、2,4及び2,6−トリレンジイソシアネ
ート、及びこれ等の2種以上の混合物を例示出来
る。 本発明に於いて使用するテトラカルボン酸又は
その誘導体としては、たとえばピロメリテイツク
ジアンハイドライド、2,3,6,7−ナフタレ
ン−テトラカルボン酸ジアンハイドライド、1,
2,5,6−ナフタレン−テトラカルボン酸アン
ハイドライド、3,4,9,10−ピリレンテトラ
カルボン酸ジアンハイドライド、ナフタレン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸ジアンハイド
ライド、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカ
ルボン酸ジアンハイドライド、2,7−ジクロロ
ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸
ジアンハイドライド、2,3,6,7−テトラク
ロロナフタレン−1,4,5,8、−テトラカル
ボン酸ジアンハイドライド、フエナンスレン−
1,8,9,10−テトラカルボン酸ジアンハイド
ライド、ピリジン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸ジアンハイドライド、ベンゼン−1,2,
3,4−テトラカルボン酸ジアンハイドライド、
チオヘン−2,3,4,5−テトラカルボン酸ジ
アンハイドライド、及びこれ等の2種以上の混合
物を好ましいものとして例示出来る。 本発明に於いて使用されるポリイミドとして
は、通常のポリイミドが使用され、更に詳しく
は、上記一般式(1)で表されるイミド基を実質的に
100モル%含有するポリイミドが使用される。具
体例としては、たとえば米国特許明細書第
2710853号、同第2712543号、同第2731447号、同
第2880230号、同第2900309号等に記載のポリイミ
ド類、米国特許明細書第2421024号、同第182073
号等に記載のポリアミドイミド、同第4329397号
等に記載のポリエステルイミド類を例示出来る。 これ等は通常溶剤溶液の形でコーテイングさ
れ、硬化処理、通常は加熱により硬化せしめられ
て目的物たるポリイミドとなる。この際使用され
る溶剤としては、上記各成分を溶解しうるもので
あれば良い。 本発明に於ける全芳香族ポリイミドから成るプ
リコート層の厚みは、全体として最終的には厚み
が少なくとも5μm以上である。そして最終的な厚
みを形成する際に、これを少なくとも2回以上に
分けて形成する。 本発明の光伝送体には各種の光伝送体が包含さ
れ、たとえば通信用光フアイバ、照明用光フアイ
バ、フアイバスコープ等の画像伝送体として用い
られるマルチプル光フアイバ等が包含される。 〔発明の効果〕 本発明に於いては、上記ポリイミドのプリコー
ト層を少なくとも2回に分けてコーテイングし、
且つ内層を半焼きとするので、肉厚のプリコート
層形成時に生じる発泡を未然に防止出来、また全
体としては所定の肉厚を有するために機械的な強
度の低下も殆ど生じない。又発泡が生ぜず、これ
に基づくたれや外観不良等も生じない。 <実施例> 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1〜2 第1図に示す方法により第1表に示す条件に従
つて照明用光伝送体について二段コーテイング法
によりプリコート層を形成した。尚硬化炉10は
使用しなかつた。その結果を第1表に併記する。
但し第1表中の「パイラリン」はデユポン社製全
芳香族ポリイミドの商品名を示す。
【表】
【表】
比較例 1〜2
第1図に示す装置のうち第二段目のコーテイン
グを全く使わずに、第2表に示す条件により行つ
た。その結果を第2表に示す。
グを全く使わずに、第2表に示す条件により行つ
た。その結果を第2表に示す。
【表】
上記実施例並びに比較例からも明らかな通り、
二段に分けてコーテイングを施した場合には発泡
が生じず外観も良好であつた。
二段に分けてコーテイングを施した場合には発泡
が生じず外観も良好であつた。
第1図は本発明法を示す概略説明図である。
1……石英ガラス母材、2……溶融炉、3……
コア、4……第一段ダイス、5……第一段のコー
テイング層、6……第一段目の硬化炉、7……プ
リコート層、8……第二段目のダイス、9……第
二段目の硬化炉、10……最終的な硬化炉、11
……巻き取りボビン。
コア、4……第一段ダイス、5……第一段のコー
テイング層、6……第一段目の硬化炉、7……プ
リコート層、8……第二段目のダイス、9……第
二段目の硬化炉、10……最終的な硬化炉、11
……巻き取りボビン。
Claims (1)
- 1 ポリイミドから成るプリコート層を有する石
英ガラス系光伝送体を製造する方法であつて、ポ
リイミドとして全芳香族ポリイミドを用い、全層
の厚さが少なくとも5μm以上のプリコート層を少
なくとも2回のコーテイングで形成すると共に、
内部コーテイング層の焼付を200℃程度の低温度
域で行うことを特徴とする石英ガラス系光伝送体
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62062082A JPS63230541A (ja) | 1987-03-16 | 1987-03-16 | 石英ガラス系光伝送体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62062082A JPS63230541A (ja) | 1987-03-16 | 1987-03-16 | 石英ガラス系光伝送体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63230541A JPS63230541A (ja) | 1988-09-27 |
| JPH0468251B2 true JPH0468251B2 (ja) | 1992-10-30 |
Family
ID=13189782
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62062082A Granted JPS63230541A (ja) | 1987-03-16 | 1987-03-16 | 石英ガラス系光伝送体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63230541A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2037479A1 (en) * | 1990-03-09 | 1991-09-10 | Marvin J. Burgess | Process for making thick multilayers of polyimide |
| JP4935273B2 (ja) * | 2006-09-26 | 2012-05-23 | 住友電気工業株式会社 | ポリイミド被覆ファイバの製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57100937A (en) * | 1980-12-10 | 1982-06-23 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | Manufacturing of optical fiber |
| JPS59159103A (ja) * | 1983-02-28 | 1984-09-08 | Hitachi Cable Ltd | 光伝送用ガラスフアイバ |
-
1987
- 1987-03-16 JP JP62062082A patent/JPS63230541A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63230541A (ja) | 1988-09-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS61226000A (ja) | 超耐熱ボイスコイルの製造法 | |
| US4069209A (en) | Imino acids and resins derived therefrom | |
| JPH0468251B2 (ja) | ||
| JPS59145216A (ja) | 有機溶媒可溶性の感光性ポリアミドイミド | |
| US3959233A (en) | Process for preparing polyamide-imide from trimellitic acid, diamine and diisocyanate and polyamide imide shaped articles | |
| JPH04212206A (ja) | 絶縁塗料、ハンダ付け可能な絶縁電線、該絶縁電線の製造方法および該絶縁電線を用いたフライバックトランス | |
| DE1795638A1 (de) | Polyimide | |
| JPH09227697A (ja) | ゲルを経由した耐熱性ポリイミドフィルムの製造方法 | |
| JPS614730A (ja) | 有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の製法 | |
| JP2001163974A (ja) | ポリイミド前駆体溶液及びその製造方法、それから得られるポリイミド塗膜並びにポリイミドシームレス管状フィルム及びその製造方法 | |
| JPS62263228A (ja) | ポリイミド樹脂環状体 | |
| US3926914A (en) | Polymers prepared from aromatic diaminoalkoxycarboxylamine compounds and dianhydrides and method for their preparation | |
| US4921761A (en) | Polyester imide resins | |
| JP2001064388A (ja) | ポリイミド及びポリイミド系溶液並びにポリイミド膜の形成方法 | |
| JPH01156017A (ja) | ポリイミド複層管状物の製造方法 | |
| JP2698883B2 (ja) | 絶縁電線 | |
| JP2652017B2 (ja) | ポリエステルイミド絶縁塗料 | |
| JPH0815014B2 (ja) | ハンダ処理可能な絶縁電線 | |
| JPS6384089A (ja) | フレキシブルプリント回路用基板の製造方法 | |
| JPH01225627A (ja) | ポリエステルイミド樹脂の製造方法 | |
| WO2015002278A1 (ja) | 絶縁電線及びその製造方法 | |
| JPH03177469A (ja) | ワニス | |
| US3468852A (en) | Polyamide-acid amide-acid and polyimide-imide compositions | |
| JPS63289711A (ja) | ハンダ処理可能な絶縁電線 | |
| JP3325745B2 (ja) | 自己融着性絶縁電線 |