JPH046906B2 - - Google Patents
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- JPH046906B2 JPH046906B2 JP5126085A JP5126085A JPH046906B2 JP H046906 B2 JPH046906 B2 JP H046906B2 JP 5126085 A JP5126085 A JP 5126085A JP 5126085 A JP5126085 A JP 5126085A JP H046906 B2 JPH046906 B2 JP H046906B2
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N27/00—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
- G01N27/26—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
- G01N27/28—Electrolytic cell components
- G01N27/30—Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
- G01N27/333—Ion-selective electrodes or membranes
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Description
産業上の利用分野
本発明は、PH等の測定用電極に用いられる銀−
塩化銀系電極体に関するものである。 従来の技術 単能形又は複合形のPH電極を用いて被検液のPH
を測定する場合、ガラス膜に発生するPHに応じた
電位EGと参照電極側の検出電位ERとの差、EG−
ER=EPHなる電気化学的出力から被検液のPHを求
めること周知の通りである。 発明が解決しようとする問題点 ガラス電極におけるガラス膜が汚れていない場
合には、ガラス膜に生じた電位は直に被検液のPH
に対応したものとなり、又、銀−塩化銀系の基準
電極においては、内部液として通常濃厚な塩化カ
リウム溶液が用いられるので、内部液中の塩素イ
オン濃度に対応して電位が定まる。 而して塩化カリウム溶液中においては塩化銀
(AgCl)は、一定の温度等の条件の下において
AgClAg++Cl-、Ag++2Cl-[AgCl2]-、
Ag++3Cl-[AgCl3]--等の錯生成平衡過程を
経て溶解が進む。即ち、AgはAg+なる陽イオン
とクロロ銀錯体なる陰イオンの形態をとつて溶解
する。 PH測定用電極は長期に亙つて検出電位の安定性
が保たれることが望ましいが、実際の使用状態に
おいては、温度の不規則な変動が繰り返し電極に
加えられ、比較的高温時には塩化銀の溶解度積が
下つて内部液中の塩化銀が不足するため、銀−塩
化銀電極における塩化銀が、そのときの温度にお
ける塩化銀の溶解平衡に達するまで溶出すること
となる。 このように塩化銀(AgCl)が銀イオン(Ag+)
及びクロロ銀錯イオン([AgCl2]-)として内部
液中に溶出することによつて次のような問題を生
ずる。 即ち、塩化銀の内部液への溶出の繰り返しによ
つて、最終的には銀−塩化銀電極における塩化銀
が消滅して単なる銀棒に変質し、これが内部液の
酸化還元電位を感知して検出電位の不正常なずれ
を生ずることとなる。 又、塩化銀の内部液への溶出によつて銀−塩化
銀電極が単なる銀棒に変質する以前の段階におい
ても、溶出した銀イオン及びクロロ銀錯イオンが
温度低下に応じて塩化銀として電極内部又は液絡
部の近傍に析出沈着し、液絡部の目詰り等を生じ
て内部液と被検液との間に異常な液間電位差を発
生せしめ、被検液の正確なPH測定を妨げることと
なる。 塩化銀の内部液への溶出によつて液絡部の目詰
りを生ずるに到る現象は、被検液中にヒドラジン
又はハイドロキノン等の還元剤或いは硫化水素ガ
ス等が存在する場合には更に顕著に現われる。 即ち、内部液中に溶出した銀イオンが液絡部接
触界面において被検液中の還元剤に接触すると、
Ag+→Agなる還元反応により銀粒子となつて液
絡部に目詰りを生ぜしめ、又、被検液中に硫化水
素ガスが存在する場合には、2Ag++S-→Ag2S
なる反応により難溶性の沈殿物が液絡部に生成さ
れて矢張り目詰り等を生ずる。 更に、ガラス電極においても内部基準電極を銀
−塩化銀電極を以て形成した場合には、内部液中
に溶出した銀イオンが長い間に塩化銀となつて感
応ガラス膜の内壁面に沈着し、ガラス膜に生ずる
電位を正常値からずらせる原因となる。 上記の各現象は、塩化銀の溶解、銀イオン及び
クロロ銀錯イオンとしての移動という形をとるた
め、このような現象による測定誤差の発生を防ぐ
ために、従来は次のような対策がとられている。 即ち、例えば内部液中に錯形成化合物を混入し
て内部液中に溶出した銀イオンと反応せしめ、結
晶として容易に沈澱しない可溶性錯体を形成せし
める方法がとられているが、可溶性錯体といえど
も一定の溶解平衡作用を呈するから、銀イオン濃
度が高くなつた場合には沈澱のおそれがある。 又、銀イオン及びクロロ銀錯イオンが液絡部又
はガラス膜に到達し難い構造を有する障壁を、銀
−塩化銀電極と液絡部又はガラス膜との間に設け
る方法も用いられているが、この方法においても
溶出した銀イオン及びクロロ銀錯イオンの移動を
完全に防ぐことは不可能である。 問題点を解決するための手段 本発明は、従来のように内部液に溶出した銀イ
オン及びクロロ銀錯イオンに対して移動沈着を防
止する対策を講ずるものとは異なり、温度変化等
による銀イオン及びクロロ銀錯イオンの内部液中
への溶出自体を阻止する根本的な対策を講ずるこ
とによつて従来の欠点を一掃し、極めて寿命の長
い電極を実現することを目的とする。 陽イオン交換膜は陽イオンを透過せしめるが、
通常の状態においては陽イオンの透過を阻止し、
陰イオン交換膜は陰イオンを透過せしめるが、通
常の状態においては陽イオンの透過を阻止するこ
とは周知の通りであるが、本発明は、このような
イオン交換膜の性質に着目してなされたもので、
銀棒の表面に付着せしめた塩化銀膜の表面を陰イ
オン交換膜及び陽イオン交換膜を以て二重に被覆
するか、陰イオン交換膜又は陽イオン交換膜のみ
を以て被覆するように構成したものである。 作 用 上記のように構成することにより、塩化銀膜の
表面において溶解した銀イオン及びクロロ銀錯イ
オンの外部への溶出、即ち、内部液中への溶出を
陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜によつて阻止
するか、又は、少なくとも銀イオン或いはクロロ
銀錯化した銀イオンの外部への溶出を阻止するこ
ととなる。 尚、実際には塩化銀膜とイオン交換膜との間に
存在する微小空〓に保持される銀イオン及びクロ
ロ銀錯イオンの濃度と、イオン交換膜の外側のイ
オン濃度との間における濃度差に応じてイオン交
換膜の内外間に生ずる浸透圧によつて若干のイオ
ン流出を生ずるおそれがあると思われるが、実用
上は無視し得る程度に過ぎないことを明らかにす
ることが出来た。 又、イオン交換膜は各種何れも本来親水性であ
るため、イオン交換膜を介在せしめることによつ
て銀−塩化銀電極と内部液間を電気的に絶縁する
ことなく、良好な電気的導通を保ち得るので、電
位差検出系の作動に悪影響を及ぼすおそれは全く
ない。 実施例 第1図は、本発明の一実施例を示す図で、1及
び2は銀−塩化銀電極を形成する銀棒及び塩化銀
膜で、例えば外径ほぼ0.5mmの銀棒1を加熱して
塩化銀の結晶中に挿入することにより、塩化銀膜
2を銀棒1の先端部における適宜軸長範囲の表面
に付着せしめてある。尚、塩化銀膜2を銀棒1の
表面に付着せしめるには、上記従来と同様の方法
の外、従来公知の方法の中、適宜の方法によつて
付着せしめて差支えない。3は陰イオン交換膜
で、例えば内径ほぼ0.6mmに陰イオン交換膜チユ
ーブ内に銀棒1を挿入して塩化銀膜2の表面部分
を覆つてある。4は陽イオン交換膜で、例えば内
径ほぼ0.9mmの陽イオン交換膜チユーブより成り、
陰イオン交換膜3の表面を覆うように設けられて
ある。5は密封剤で、例えばシリコン接着剤より
成り、陽イオン交換膜4の上端と銀棒1間を密封
すると共に、陽イオン交換膜4の下端部を密封
し、更に、必要に応じて内部液と接触するおそれ
のある銀棒1の部分の表面を覆つてある。 このように形成した電極体を実際に使用する内
部液と同じ濃度の塩化カリウム(KCl)溶液に浸
漬しておくことにより、塩化カリウム溶液がイオ
ン交換膜4及び3を介して塩化銀膜2の表面にま
で浸潤して内極としての機能を備えるに到る。 陰イオン交換膜3の外側に陽イオン交換膜4を
設ける代りに、最外側に陰イオン交換膜を設けて
もよく、陰イオン交換膜3及び陽イオン交換膜4
を各多重に設けてもよい。この場合、陰イオン交
換膜を多重に設け、その外側又は内側に多重陽イ
オン交換膜を設けてもよく、陰イオン交換膜と陽
イオン交換膜とを交互に配設してもよい。 更に、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを別
個に形成する代りに、共通の単膜内に陰イオン交
換基及び陽イオン交換基を各々層状に導入して1
枚の膜によつて陰イオン交換機能及び陽イオン交
換機能を呈し得るように形成したイオン交換膜を
以て塩化銀膜の表面を覆うように構成してもよ
い。 尚、銀イオンのみを捕捉する目的で、陰イオン
交換膜のみを以て塩化銀膜の表面を覆うか、クロ
ロ錯体化した銀イオンを捕捉する目的で塩化銀膜
の表面を陽イオン交換膜のみを以て覆うようにし
てもよく、これらの場合には、イオンの溶出阻止
効果は多少低下するが、従来に較べるときはイオ
ンの溶出移動に因る悪影響を遥かに効果的に抑え
ることが出来る。 第2図は、本発明電極体を用いて構成したPH測
定用電極の一例を示す断面図で、6は第1図に示
した電極体、7はガラス管、8は液絡部、9は内
部液である。 発明の効果 本発明においては、塩化銀膜の表面をイオン交
換膜により覆うことによつてイオンの内部液中へ
の溶出自体を阻止するように構成してあるので、
内部液中に溶出したイオンに対する対策を講じた
従来のものに比し、イオンによる悪影響を遥かに
効果的に除くことが出来る。 次に、第1図に示した本発明電極体の試作品に
よつて本発明者が行つた実験結果を示す。 実験 1 直径ほぼ0.5mmの銀棒の表面に、ほぼ20mmの軸
長に亙つて塩化銀膜を付着せしめた電極体におい
ては、塩化銀膜に含まれる銀の量がほぼ2.3mgで
あることが重量測定によつて明らかになし得た
が、この電極体の中、塩化銀膜の表面を陰イオン
交換膜及び陽イオン交換膜の二重膜並にシリコン
接着剤で覆うと共に、塩化銀膜を付着せしめてい
ない銀棒の部分をシリコン接着剤で覆つた電極体
を、3Mの塩化カリウム溶液30mlを入れたビーカ
ー内に投入し、又、塩化銀膜の表面を陰イオン交
換膜で覆うことなく、銀棒の部分のみをシリコン
接着剤で覆つた電極体を、前記と同様3Mの塩化
カリウム溶液30mlを入れたビーカー内に投入し、
両ビーカーをホツトプレート上で7時間煮沸した
後、各ビーカー内における塩化カリウム溶液中の
銀イオン濃度を原子吸光装置によつて測定した結
果、塩化銀膜を露出した電極体においては、塩化
銀膜に含まれる銀のほぼ20%に当る0.47mgの銀が
塩化カリウム溶液中に溶出したが、塩化銀膜の表
面をイオン交換膜で覆つた電極体においては、ほ
ぼ1.7%に当る0.04mgの銀が溶出したに過ぎず、
本発明の効果の大なることを示している。 実験 2 前記と同様、塩化銀膜の表面を二重のイオン交
換膜及びシリコン接着剤で覆うと共に、銀棒の部
分をシリコン接着剤で覆つた電極体を1Mの塩化
カリウム溶液中に浸し、イオン交換膜の外表面と
銀棒間の電気抵抗を測定した結果、600Ω/cmで
本発明電極体を電位差測定系に使用しても何等問
題のないことが明らかとなつた。 実験 3 第3図は、本発明電極体をガラス管に内装した
第2図示の電極と、従来のダブルジヤンクシヨン
形比較電極とを3Mの塩化カリウム溶液に浸し、
従来の比較電極電位を基準として電位測定を行つ
た結果を示すもので、横軸は経過時間T(単位、
日)、縦軸は検出電位E(単位、mV)で、図から
明らかなように、ほぼ1ヵ月に亙つて検出電位は
極めて安定に保たれた。 実験 4 第1図に示した本発明電極体を、ダブルジヤン
クシヨン形比較電極に内極として比較電極を構成
し、従来のダブルジヤンクシヨン形比較電極を基
準として各種サンプル液の電位測定を行つた結果
は、次表の通りである。
塩化銀系電極体に関するものである。 従来の技術 単能形又は複合形のPH電極を用いて被検液のPH
を測定する場合、ガラス膜に発生するPHに応じた
電位EGと参照電極側の検出電位ERとの差、EG−
ER=EPHなる電気化学的出力から被検液のPHを求
めること周知の通りである。 発明が解決しようとする問題点 ガラス電極におけるガラス膜が汚れていない場
合には、ガラス膜に生じた電位は直に被検液のPH
に対応したものとなり、又、銀−塩化銀系の基準
電極においては、内部液として通常濃厚な塩化カ
リウム溶液が用いられるので、内部液中の塩素イ
オン濃度に対応して電位が定まる。 而して塩化カリウム溶液中においては塩化銀
(AgCl)は、一定の温度等の条件の下において
AgClAg++Cl-、Ag++2Cl-[AgCl2]-、
Ag++3Cl-[AgCl3]--等の錯生成平衡過程を
経て溶解が進む。即ち、AgはAg+なる陽イオン
とクロロ銀錯体なる陰イオンの形態をとつて溶解
する。 PH測定用電極は長期に亙つて検出電位の安定性
が保たれることが望ましいが、実際の使用状態に
おいては、温度の不規則な変動が繰り返し電極に
加えられ、比較的高温時には塩化銀の溶解度積が
下つて内部液中の塩化銀が不足するため、銀−塩
化銀電極における塩化銀が、そのときの温度にお
ける塩化銀の溶解平衡に達するまで溶出すること
となる。 このように塩化銀(AgCl)が銀イオン(Ag+)
及びクロロ銀錯イオン([AgCl2]-)として内部
液中に溶出することによつて次のような問題を生
ずる。 即ち、塩化銀の内部液への溶出の繰り返しによ
つて、最終的には銀−塩化銀電極における塩化銀
が消滅して単なる銀棒に変質し、これが内部液の
酸化還元電位を感知して検出電位の不正常なずれ
を生ずることとなる。 又、塩化銀の内部液への溶出によつて銀−塩化
銀電極が単なる銀棒に変質する以前の段階におい
ても、溶出した銀イオン及びクロロ銀錯イオンが
温度低下に応じて塩化銀として電極内部又は液絡
部の近傍に析出沈着し、液絡部の目詰り等を生じ
て内部液と被検液との間に異常な液間電位差を発
生せしめ、被検液の正確なPH測定を妨げることと
なる。 塩化銀の内部液への溶出によつて液絡部の目詰
りを生ずるに到る現象は、被検液中にヒドラジン
又はハイドロキノン等の還元剤或いは硫化水素ガ
ス等が存在する場合には更に顕著に現われる。 即ち、内部液中に溶出した銀イオンが液絡部接
触界面において被検液中の還元剤に接触すると、
Ag+→Agなる還元反応により銀粒子となつて液
絡部に目詰りを生ぜしめ、又、被検液中に硫化水
素ガスが存在する場合には、2Ag++S-→Ag2S
なる反応により難溶性の沈殿物が液絡部に生成さ
れて矢張り目詰り等を生ずる。 更に、ガラス電極においても内部基準電極を銀
−塩化銀電極を以て形成した場合には、内部液中
に溶出した銀イオンが長い間に塩化銀となつて感
応ガラス膜の内壁面に沈着し、ガラス膜に生ずる
電位を正常値からずらせる原因となる。 上記の各現象は、塩化銀の溶解、銀イオン及び
クロロ銀錯イオンとしての移動という形をとるた
め、このような現象による測定誤差の発生を防ぐ
ために、従来は次のような対策がとられている。 即ち、例えば内部液中に錯形成化合物を混入し
て内部液中に溶出した銀イオンと反応せしめ、結
晶として容易に沈澱しない可溶性錯体を形成せし
める方法がとられているが、可溶性錯体といえど
も一定の溶解平衡作用を呈するから、銀イオン濃
度が高くなつた場合には沈澱のおそれがある。 又、銀イオン及びクロロ銀錯イオンが液絡部又
はガラス膜に到達し難い構造を有する障壁を、銀
−塩化銀電極と液絡部又はガラス膜との間に設け
る方法も用いられているが、この方法においても
溶出した銀イオン及びクロロ銀錯イオンの移動を
完全に防ぐことは不可能である。 問題点を解決するための手段 本発明は、従来のように内部液に溶出した銀イ
オン及びクロロ銀錯イオンに対して移動沈着を防
止する対策を講ずるものとは異なり、温度変化等
による銀イオン及びクロロ銀錯イオンの内部液中
への溶出自体を阻止する根本的な対策を講ずるこ
とによつて従来の欠点を一掃し、極めて寿命の長
い電極を実現することを目的とする。 陽イオン交換膜は陽イオンを透過せしめるが、
通常の状態においては陽イオンの透過を阻止し、
陰イオン交換膜は陰イオンを透過せしめるが、通
常の状態においては陽イオンの透過を阻止するこ
とは周知の通りであるが、本発明は、このような
イオン交換膜の性質に着目してなされたもので、
銀棒の表面に付着せしめた塩化銀膜の表面を陰イ
オン交換膜及び陽イオン交換膜を以て二重に被覆
するか、陰イオン交換膜又は陽イオン交換膜のみ
を以て被覆するように構成したものである。 作 用 上記のように構成することにより、塩化銀膜の
表面において溶解した銀イオン及びクロロ銀錯イ
オンの外部への溶出、即ち、内部液中への溶出を
陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜によつて阻止
するか、又は、少なくとも銀イオン或いはクロロ
銀錯化した銀イオンの外部への溶出を阻止するこ
ととなる。 尚、実際には塩化銀膜とイオン交換膜との間に
存在する微小空〓に保持される銀イオン及びクロ
ロ銀錯イオンの濃度と、イオン交換膜の外側のイ
オン濃度との間における濃度差に応じてイオン交
換膜の内外間に生ずる浸透圧によつて若干のイオ
ン流出を生ずるおそれがあると思われるが、実用
上は無視し得る程度に過ぎないことを明らかにす
ることが出来た。 又、イオン交換膜は各種何れも本来親水性であ
るため、イオン交換膜を介在せしめることによつ
て銀−塩化銀電極と内部液間を電気的に絶縁する
ことなく、良好な電気的導通を保ち得るので、電
位差検出系の作動に悪影響を及ぼすおそれは全く
ない。 実施例 第1図は、本発明の一実施例を示す図で、1及
び2は銀−塩化銀電極を形成する銀棒及び塩化銀
膜で、例えば外径ほぼ0.5mmの銀棒1を加熱して
塩化銀の結晶中に挿入することにより、塩化銀膜
2を銀棒1の先端部における適宜軸長範囲の表面
に付着せしめてある。尚、塩化銀膜2を銀棒1の
表面に付着せしめるには、上記従来と同様の方法
の外、従来公知の方法の中、適宜の方法によつて
付着せしめて差支えない。3は陰イオン交換膜
で、例えば内径ほぼ0.6mmに陰イオン交換膜チユ
ーブ内に銀棒1を挿入して塩化銀膜2の表面部分
を覆つてある。4は陽イオン交換膜で、例えば内
径ほぼ0.9mmの陽イオン交換膜チユーブより成り、
陰イオン交換膜3の表面を覆うように設けられて
ある。5は密封剤で、例えばシリコン接着剤より
成り、陽イオン交換膜4の上端と銀棒1間を密封
すると共に、陽イオン交換膜4の下端部を密封
し、更に、必要に応じて内部液と接触するおそれ
のある銀棒1の部分の表面を覆つてある。 このように形成した電極体を実際に使用する内
部液と同じ濃度の塩化カリウム(KCl)溶液に浸
漬しておくことにより、塩化カリウム溶液がイオ
ン交換膜4及び3を介して塩化銀膜2の表面にま
で浸潤して内極としての機能を備えるに到る。 陰イオン交換膜3の外側に陽イオン交換膜4を
設ける代りに、最外側に陰イオン交換膜を設けて
もよく、陰イオン交換膜3及び陽イオン交換膜4
を各多重に設けてもよい。この場合、陰イオン交
換膜を多重に設け、その外側又は内側に多重陽イ
オン交換膜を設けてもよく、陰イオン交換膜と陽
イオン交換膜とを交互に配設してもよい。 更に、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを別
個に形成する代りに、共通の単膜内に陰イオン交
換基及び陽イオン交換基を各々層状に導入して1
枚の膜によつて陰イオン交換機能及び陽イオン交
換機能を呈し得るように形成したイオン交換膜を
以て塩化銀膜の表面を覆うように構成してもよ
い。 尚、銀イオンのみを捕捉する目的で、陰イオン
交換膜のみを以て塩化銀膜の表面を覆うか、クロ
ロ錯体化した銀イオンを捕捉する目的で塩化銀膜
の表面を陽イオン交換膜のみを以て覆うようにし
てもよく、これらの場合には、イオンの溶出阻止
効果は多少低下するが、従来に較べるときはイオ
ンの溶出移動に因る悪影響を遥かに効果的に抑え
ることが出来る。 第2図は、本発明電極体を用いて構成したPH測
定用電極の一例を示す断面図で、6は第1図に示
した電極体、7はガラス管、8は液絡部、9は内
部液である。 発明の効果 本発明においては、塩化銀膜の表面をイオン交
換膜により覆うことによつてイオンの内部液中へ
の溶出自体を阻止するように構成してあるので、
内部液中に溶出したイオンに対する対策を講じた
従来のものに比し、イオンによる悪影響を遥かに
効果的に除くことが出来る。 次に、第1図に示した本発明電極体の試作品に
よつて本発明者が行つた実験結果を示す。 実験 1 直径ほぼ0.5mmの銀棒の表面に、ほぼ20mmの軸
長に亙つて塩化銀膜を付着せしめた電極体におい
ては、塩化銀膜に含まれる銀の量がほぼ2.3mgで
あることが重量測定によつて明らかになし得た
が、この電極体の中、塩化銀膜の表面を陰イオン
交換膜及び陽イオン交換膜の二重膜並にシリコン
接着剤で覆うと共に、塩化銀膜を付着せしめてい
ない銀棒の部分をシリコン接着剤で覆つた電極体
を、3Mの塩化カリウム溶液30mlを入れたビーカ
ー内に投入し、又、塩化銀膜の表面を陰イオン交
換膜で覆うことなく、銀棒の部分のみをシリコン
接着剤で覆つた電極体を、前記と同様3Mの塩化
カリウム溶液30mlを入れたビーカー内に投入し、
両ビーカーをホツトプレート上で7時間煮沸した
後、各ビーカー内における塩化カリウム溶液中の
銀イオン濃度を原子吸光装置によつて測定した結
果、塩化銀膜を露出した電極体においては、塩化
銀膜に含まれる銀のほぼ20%に当る0.47mgの銀が
塩化カリウム溶液中に溶出したが、塩化銀膜の表
面をイオン交換膜で覆つた電極体においては、ほ
ぼ1.7%に当る0.04mgの銀が溶出したに過ぎず、
本発明の効果の大なることを示している。 実験 2 前記と同様、塩化銀膜の表面を二重のイオン交
換膜及びシリコン接着剤で覆うと共に、銀棒の部
分をシリコン接着剤で覆つた電極体を1Mの塩化
カリウム溶液中に浸し、イオン交換膜の外表面と
銀棒間の電気抵抗を測定した結果、600Ω/cmで
本発明電極体を電位差測定系に使用しても何等問
題のないことが明らかとなつた。 実験 3 第3図は、本発明電極体をガラス管に内装した
第2図示の電極と、従来のダブルジヤンクシヨン
形比較電極とを3Mの塩化カリウム溶液に浸し、
従来の比較電極電位を基準として電位測定を行つ
た結果を示すもので、横軸は経過時間T(単位、
日)、縦軸は検出電位E(単位、mV)で、図から
明らかなように、ほぼ1ヵ月に亙つて検出電位は
極めて安定に保たれた。 実験 4 第1図に示した本発明電極体を、ダブルジヤン
クシヨン形比較電極に内極として比較電極を構成
し、従来のダブルジヤンクシヨン形比較電極を基
準として各種サンプル液の電位測定を行つた結果
は、次表の通りである。
【表】
表から明らかなように、水道水、各種PH標準液
はもとより、高アルカリ液及び高酸液に対しても
検出電位はほとんど変化することなく、本発明電
極体を用いて構成した比較電極の性能は優れたも
のがある。 以上の説明から明らかなように、本発明電極体
は、塩化銀膜の表面を陰イオン交換膜及び陽イオ
ン交換膜で覆つて銀イオン及びクロロ銀錯イオン
の内部液中への溶出自体を阻止するように構成し
た場合、又は塩化銀膜の表面を陰イオン交換膜の
み、或いは陽イオン交換膜のみを以て覆つて銀イ
オンの溶出のみを阻止するか、或いはクロロ錯体
化した銀イオンの溶出のみを阻止するように構成
した場合の何れにおいても、従来除き得なかつた
イオンの溶出移動に因る悪影響をほぼ完全に抑え
得ると共に、基準電極としての条件も十分に備
え、かつ、寿命も長いもので、PHの他、各種イオ
ン濃度、酸化還元電位、酸素濃度等の測定用電極
として用いて効果甚だ大である。
はもとより、高アルカリ液及び高酸液に対しても
検出電位はほとんど変化することなく、本発明電
極体を用いて構成した比較電極の性能は優れたも
のがある。 以上の説明から明らかなように、本発明電極体
は、塩化銀膜の表面を陰イオン交換膜及び陽イオ
ン交換膜で覆つて銀イオン及びクロロ銀錯イオン
の内部液中への溶出自体を阻止するように構成し
た場合、又は塩化銀膜の表面を陰イオン交換膜の
み、或いは陽イオン交換膜のみを以て覆つて銀イ
オンの溶出のみを阻止するか、或いはクロロ錯体
化した銀イオンの溶出のみを阻止するように構成
した場合の何れにおいても、従来除き得なかつた
イオンの溶出移動に因る悪影響をほぼ完全に抑え
得ると共に、基準電極としての条件も十分に備
え、かつ、寿命も長いもので、PHの他、各種イオ
ン濃度、酸化還元電位、酸素濃度等の測定用電極
として用いて効果甚だ大である。
第1図は、本発明の一実施例を示す断面図、第
2図は、本発明電極体を内装したPH測定用電極の
一例を示す断面図、第3図は、本発明電極体の特
性を示す曲線図で、1……銀棒、2……塩化銀
膜、3……陰イオン交換膜、4……陽イオン交換
膜、5……密封剤、6……本発明電極体、7……
ガラス管、8……液絡部、9……内部液である。
2図は、本発明電極体を内装したPH測定用電極の
一例を示す断面図、第3図は、本発明電極体の特
性を示す曲線図で、1……銀棒、2……塩化銀
膜、3……陰イオン交換膜、4……陽イオン交換
膜、5……密封剤、6……本発明電極体、7……
ガラス管、8……液絡部、9……内部液である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 銀棒の表面に付着せしめた塩化銀膜の表面を
イオン交換膜を以て覆つたことを特徴とするPH等
の測定用電極体。 2 イオン交換膜が陰イオン交換膜及び陽イオン
交換膜を重ねた二重膜より成る特許請求の範囲第
1項記載のPH等の測定用電極体。 3 イオン交換膜が陰イオン交換膜及び陽イオン
交換膜を三重以上に重ねた多重膜より成る特許請
求の範囲第1項記載のPH等の測定用電極体。 4 イオン交換膜が共通の単膜に陰イオン交換基
及び陽イオン交換基を各々層状に導入して成る特
許請求の範囲第1項記載のPH等の測定用電極体。 5 イオン交換膜が陰イオン交換膜より成る特許
請求の範囲第1項記載のPH等の測定用電極体。 6 イオン交換膜が陽イオン交換膜より成る特許
請求の範囲第1項記載のPH等の測定用電極体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5126085A JPS61209351A (ja) | 1985-03-14 | 1985-03-14 | Ph等の測定用電極体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5126085A JPS61209351A (ja) | 1985-03-14 | 1985-03-14 | Ph等の測定用電極体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61209351A JPS61209351A (ja) | 1986-09-17 |
| JPH046906B2 true JPH046906B2 (ja) | 1992-02-07 |
Family
ID=12881975
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5126085A Granted JPS61209351A (ja) | 1985-03-14 | 1985-03-14 | Ph等の測定用電極体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61209351A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4927183B2 (ja) * | 2010-01-20 | 2012-05-09 | シャープ株式会社 | 電気化学測定用電極、及び電気化学測定用電極チップ、並びにこれらを用いた、電気化学測定方法、及び分析方法 |
| JP5873701B2 (ja) * | 2010-12-17 | 2016-03-01 | 株式会社堀場製作所 | 参照電極 |
| JP5572201B2 (ja) * | 2012-11-19 | 2014-08-13 | 日機装株式会社 | 参照電極 |
-
1985
- 1985-03-14 JP JP5126085A patent/JPS61209351A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61209351A (ja) | 1986-09-17 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |