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JPH0474080B2 - - Google Patents
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JPH0474080B2 - - Google Patents

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JPH0474080B2
JPH0474080B2 JP61046779A JP4677986A JPH0474080B2 JP H0474080 B2 JPH0474080 B2 JP H0474080B2 JP 61046779 A JP61046779 A JP 61046779A JP 4677986 A JP4677986 A JP 4677986A JP H0474080 B2 JPH0474080 B2 JP H0474080B2
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blast furnace
furnace slag
water
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Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 本発明は泥水の処理方法に関するものである。 〔従来技術〕 港湾、河川、沼湖等の浚渫工事を行う場合、土
砂や汚泥が混入した多量の浚渫汚水が得られる。
このような浚渫泥水は、埋立地や、陸地に作つた
沈降池に入れ、沈降物から余水を分離し、沈降物
は脱水・固化し、余水は再び港湾や河川等に還流
させる方法等によつて処理されている。しかしな
がら、従来の場合、その処理コストが高く、未だ
満足すべきものではなかつた。すなわち、浚渫工
事等で生成する浚渫泥水の量は莫大であるため、
その処理を経済的に行うには、短時間で処理が完
了し得るように、処理効率を高くし、しかも、そ
の処理に要するコストは安価であることが強く要
求される。浚渫泥水の自然沈降処理では、その目
的を達成するのに極めて長時間を必要とした。一
方、この所要時間を短縮する目的で凝集効果の高
い高分子凝集剤等を浚渫泥土に添加すると、該凝
集剤が高価なために、浚渫泥土の処理コストが高
くなるという問題が生じる。また、浚渫泥土中の
コロイド分を凝結・凝集して不溶性固形分の沈降
物と余水を円滑に分離しても、得られる沈降物に
は未だ多量の水分を含み、しかも、該沈降物の自
然乾燥が困難であるために、該沈降物の水分除去
や強度増加には、特殊な処理を施さなければなら
ない。 〔目 的〕 発明者らは、前記した浚渫工事等で生じる浚渫
泥水や、魚類養殖場の養殖泥土を汲み上げた泥水
の経済的な処理について鋭意研究を重ねた結果、
本発明を完成するに到つた。 〔構 成〕 すなわち、本発明によれば、(1)泥水に粒径
300μm以下の硫酸変成高炉滓を加え、塩化ナトリ
ウムの存在下、泥水中の不溶性固形分を円滑に沈
降させることを特徴とする泥水の処理方法が提供
され、また(2)粒径300μm以下の硫酸変成高炉滓
を、塩化ナトリウムの存在下、(a)泥水凝結・凝集
剤として作用させて泥水を処理した後、(b)さらに
(a)の処理により用じた余水を除去・分離して得た
沈降濃縮物に、ポルトランドセメントを、硫酸変
成高炉滓又は硫酸変成高炉滓と石コウの存在下で
反応させて、該沈降濃縮物を強度増加させること
を特徴とする泥水の処理方法が提供される。 本発明でいう泥水は、懸濁性の不溶性固形分を
含むものであり、また、この泥水には非懸濁性の
土砂等が含まれてもよい。このような泥水は、港
湾、河川、湖沼等の浚渫工事において発生する浚
渫泥水の他、トンネル工事や掘削工事等の各種建
設工事により生じる泥水、及び養殖場から養殖汚
泥をくみ上げた泥水等が挙げられる。本発明で対
象とするこの泥水は、不溶性固形分を少なくとも
5重量%、通常7〜12重量%を含む。なお本発明
において、港湾の浚渫工事から発生する浚渫泥水
のように、海水を含む泥水を処理する場合、この
泥水に溶解している塩類を除いたものを不溶性固
形分とする。すなわち、JIS1203−1978の方法に
基づく含水比の測定では、その含水量を求めて含
水比としているが、本発明では、港湾工事から得
られる浚渫泥水を取り扱う場合、含水量を換算し
て海水量とし、その他を不溶性固形分とした。 本発明における硫酸変成高炉滓は、微細急冷滓
を硫酸と反応させたものである。この場合、微細
急冷高炉滓は、製鉄高炉から副生する高炉滓(ス
ラグ)を急冷して得た粗粒状のものをさらに粒径
300μm以下に粉砕したものである。高炉滓の急冷
方法は、水で粒状化急冷する湿式法、少量の水と
空気を利用した半乾式法、空気冷却を利用した乾
燥法がある。一般的には、湿式法による高炉水滓
と呼ばれるものを原料にする。これは、製鉄高炉
の副生物であるスラグを水で急冷して、粒径1〜
5mm程度の砂状ないしは粒状に砕いた水滓であ
る。この組成は、鉄鉱石の成分やその高炉の操業
条件によつて若干異なるが、およそ、次の様なも
のである。 SiO230〜35%、Al2O313〜18%、CaO38〜45
%、Fe2O30.5〜1.0%、MgO3〜6%、S0.5〜1.0
%、MO0.5〜1.5%、TiO20.5〜1.0% 本発明において用いる微細急冷高炉滓は、アル
カリなどの刺激作用により水硬性を発揮し得る潜
在水硬性を持つものである。このような潜在水硬
性は、高炉滓を急冷し、その結晶化を回避して、
結晶化エネルギーを内部に保存した非結晶(ガラ
ス状)のものとすることによつて得ることができ
る。高炉滓を徐冷して得た結晶質のものは、メリ
ライト(ゲーレナイトCa2Al2SiO7・オケルマナ
イトCa2MgSiO7系固溶体)とオルトケイ酸カル
シウムを主要構成鉱物とする緻密の結晶質であ
り、潜在水硬性がない。このために、たとえ徐冷
滓を微粉化しても、反応剤としての作用と効果が
望めない。従つて、該徐冷滓は、本発明の硫酸変
成高炉滓の原料に用いることは不適当である。ま
た、この急冷高炉滓は、反応素材として利用する
ために、できるだけ微細な状態で用いることが必
要である。通常の粒径1〜5mmの粗粒状の高炉水
滓は、硫酸変成における硫酸との反応及び硫酸変
成高炉滓の微細土粒子分やポルトランドセメント
との反応性が著しく低下するので不適当である。
その理由は、粗粒状高炉水滓の比表面積が小さい
ためである。本発明の場合、急冷高炉滓の粒径を
300μm以下とすることが必要であり、通常は100
〜1μmの微細急冷高炉滓を用いる。 本発明で適用する微細高炉滓の好ましい工業的
な硫酸処理方法は、次の2種類に大別される。 (1) 微細急冷高炉滓に硫酸を直接作用させる方
法。 (2) 排煙脱硫処理において、排ガス中のSOxを吸
収・酸化して得られる硫酸分を微細急冷高炉滓
に作用させる方法。 (1)の方法において用いる硫酸は、市販の硫酸で
よいが、経済性及びエコロジイの面からは、各種
化学工場から排出される廃硫酸の使用が好まし
い。この硫酸処理は種々の方法で行うことができ
る。例えば、(a)希硫酸水溶液を高炉滓に散布・付
着したり、(b)また、希硫酸水溶液に高炉滓を浸漬
させる方法がある。この場合、反応に用いる硫酸
量は、高炉滓100重量部あたり、硫酸(100重量%
硫酸に換算)を0.5〜50重量部を用いる。好まし
い硫酸変成の度合は、泥水の沈降濃縮物の強度増
加における処理剤の構成素材により相違する。本
発明では、(a)処理剤として、硫酸変成高炉滓とポ
ルトランドセメントを使用する場合は、高炉滓
100重量部あたり硫酸3〜50重量部を用いて変成
した硫酸変成高炉滓を使用し、(b)また、硫酸変成
高炉滓、石コウ及びポルトランドセメントを処理
剤として用いる場合、硫酸変成高炉滓は、高炉滓
100重量部あたり、硫酸0.5〜7重量部の割合で処
理したものを使用する。いい換えれば、高炉滓の
硫酸変成度合が、高炉滓100重量部あたり5±2
重量を境として、処理剤の構成を上記(a)と(b)の2
種類に選定する。 高炉滓に硫酸を接触させると、シリカ分とアル
ミナ分は活性化され、硫酸の大部分は最終的には
2水石コウとなる。この場合、高炉滓のアルカリ
成分はその1部が硫酸と反応し溶解するが、硫酸
カルシウムの溶解度が他の硫酸塩より小さいの
で、最終的には硫酸塩の大部分は2水石コウの結
晶に変り、硫酸変成高炉滓に残る。従つて、(b)の
浸漬法にて硫酸変成高炉滓を調製する場合には、
製品を分離した母液を硫酸の希釈溶液として繰り
返し用いることが好ましい。この母液を用いるこ
とにより、高炉滓からMgOやAl2O3分の溶出によ
る消耗を抑制し、さらに処理により生じる2水石
コウが溶解してロスするのを防ぐことができる
(室温下の2水石コウ溶解量は、CaSO4として約
0.2重量%である)。 また、前記(2)の方法を実施する具体的方法とし
て、次の(a)と(b)の2通りの例が挙げられる。 (a) 排煙脱硫工程で得られた希硫酸を高炉滓に添
加し、反応させる方法。 (b) 高炉滓を水中に分散させ、該分散液をSOx含
有排煙ガスと連続的に接触させながら、該分散
液のPHを1.5〜4の範囲に保持するように高炉
滓を外部から添加し、変成高炉滓を回収する方
法。 これらの(a)と(b)のいずれの方法においても、前
記(a)の場合と同様に、高炉滓に反応させる硫酸量
は所定の範囲に調節する。 次に、泥水の沈降濃縮物を強度増加する時に用
いる素材の1つであるポルトランドセメントにつ
いて述べる。ポルトランドセメントは、日本工業
規格JIS R5210に準ずるもので、一般的には、そ
の内の普通ポルトランドセメントに相当するもの
を用いる。しかし、処理の条件によつては、中庸
ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメン
ト及び超早強ポルトランドセメント等の規格に準
ずるポルトランドセメントの単独、又はこれらの
混合物及び塩化カルシウム等の硬化促進剤を混合
したものを使用することもある。また、高炉滓
100重量部あたり硫酸0.5〜7重量部の割合で処理
した硫酸変成高炉滓を、処理剤の1素材として用
いる時、石コウを処理剤の1部に使用するが、該
石コウとしては、2水石コウ又は不溶性無水石コ
ウ(型無水石コウ、硬石コウを含む)を用い
る。しかし、場合によつては、半水石コウや可溶
性無水石コウを、これらの石コウの1部と置換え
たものを使用することもある。2水石コウの場
合、その粒度は特に制約されず、粉末あるいは粒
状物であればよい。本発明においては、天然石コ
ウ、各種のプロセスから副生する種々の化学石コ
ウを用いることができる。排煙脱硫石コウは、最
終工程の遠心分離処理などからの回収した石コウ
を、水洗したり、乾燥するなどの二次的な処理工
程を加える必要がなく、回収時の形態で使用する
ことができる。また、不溶性無水石コウを用いる
場合には、その溶解速度の関係から、その粒度を
300μm以下の粉末とする必要がある。本発明にお
いては、ほたる石を濃硫酸にて加熱分解して、フ
ツ化水素を製造する際に副生する不溶性無水石コ
ウ(フツ酸石コウ)を直接使用することができ
る。それは、フツ酸石コウが粒径300μm以下の乾
燥した粉末として産出されるためである。なお、
本発明でいう石コウの重量は、無水石コウCaSO4
としての値である。 次、泥水の不溶性固形分の沈降濃縮について具
体的に説明する。 本発明では、先ず、粒径300μm以下の硫酸変成
高炉滓を泥水に添加する。この硫酸変成高炉滓の
添加方法には種々の方法がある。例えば、(1)泥水
をくみ上げ地域から沈降池へポンプにて管内輪送
する時、その輸送管内に硫酸変成高炉滓をスラリ
ー状で送入したり、(2)また、沈降池において硫酸
変成高炉滓をスラリー状又は粉末状で泥水に添加
するなどの方法を行うことができる。 また、本発明における硫酸変成高炉滓の最適使
用量は、次の(1)〜(4)の条件により異なる。 (1) 泥水の処理目的、すなわち、(a)泥水の不溶性
固形分の沈降濃縮のみを目的とするか、(b)ま
た、沈降濃縮物の強度増加する時は、その所要
強度の設定値はいくらか。 (2) 泥水処理における処理剤の添加方法をどうす
るか、例えば、硫酸変成高炉滓の添加は、(a)泥
水の沈降濃縮工程のみの1段添加とするか、(b)
泥水の沈降濃縮工程と沈降濃縮物の強度増加工
程の2段階に分けて添加するか。 (3) 硫酸変性高炉滓を製造する時に原料高炉滓に
対する硫酸の添加量の値はいくらか。 (4) 泥水の種類と質及びその状態、すなわち、不
溶性固形分中の有機物と土粒子の量比、これら
の質と土粒子の粒径分布、及び泥水のPH値や夾
雑物の状態はどうか。 泥水の不溶性固形分の沈降濃縮のみを目的とす
る場合、硫酸変成高炉滓の泥水への添加量は、一
般的に泥水1M3あたり2〜7Kgの範囲である。し
かし、泥水への硫酸変成高炉滓の最適添加量は、
硫酸変成高炉滓製造時の硫酸変成度合により、そ
の値が左右される。硫酸変成高炉滓製造時の硫酸
添加量が大きく程硫酸変成高炉滓の使用添加量は
小さく、逆に該硫酸添加量が小さい程、硫酸変成
高炉滓の泥水への添加量は大きくなる。 泥水の不溶性固形分を沈降濃縮し、さらに該沈
降濃縮物を強度増加する場合、本発明では硫酸変
成高炉滓の添加方法として次の(1)と(2)のいずれか
の方法で実施することが好ましい。 (1) 硫酸変成高炉滓を「泥水の沈降濃縮工程」
(以下沈降濃縮工程と記す)の一段にて添加す
る方法。 (2) 沈降濃縮工程と「沈降濃縮物の強度増加工
程」(以下強度増加工程と記す)の2回に分け
て硫酸変成高炉滓を添加する方法。 この硫酸変成高炉滓の(1)と(2)の添加方法は、泥
水の種類と質及びその状態により適宜定める。例
えば、不溶性固形分中に有機物の含有量が多いも
のは、上記(1)の方法を主に適用し、一方、不溶性
固形分の含有量が少なく、該不溶性固形分中に土
粒子を多く含むものは、上記(2)の方法を主に採用
する。 硫酸変成高炉滓を添加・混合した泥水は、これ
をそのまま放置し、懸濁している不溶性固形分を
沈降させる。本発明の場合、硫酸変成高炉滓を添
加することにより、(a)不溶性固形分中のコロイド
分への凝結・凝集作用により不溶性固形分の沈降
は著しく促進され、極めて短縮された時間で不溶
性固形分含有率が13〜25重量%の沈降物が分離で
き、(b)また、次の強度増加工程においてポルトラ
ンドセメントの水和反応に悪影響を及ぼすフミン
酸などの有機物や燐酸塩等の反応阻害物の弊害を
抑制することができる。この時、塩化ナトリウム
(余水中の濃度として0.01〜4重量%)を共存さ
せると、沈降物の分離効果がさらによくなり、強
度増加工程では、その目的達成の時間を短縮する
ことができる。 硫酸変成高炉滓の泥水への添加量は、泥水中に
懸濁している不溶性固形分を沈降させるだけの目
的では、前に述べたように、比較的にその添加量
は少なくて良いが、沈降濃縮物を強度増加させる
ためには、硫酸高炉滓の総使用量を、強度増加工
程での反応素材としての役割を十分果し得るよう
に特定する必要がある。 硫酸変成高炉滓は、沈降濃縮工程において、懸
濁している不溶性固形分の凝結・凝集剤として作
用し、強度増加工程では、ポルトランドセメント
と共に、反応素材として強度増加反応に寄与す
る。従つて、硫酸変成高炉滓の強度増加の反応素
材としての役割を考慮し、沈降濃縮物の所要強度
に応じて、硫酸変成高炉滓の添加量を定める。所
要する沈降濃縮物の強度は、その目的により決定
するが、一般的な所要強度としては、一軸圧縮強
さで0.5〜4Kgf/m3、通常0.5〜2Kgf/m3の範
囲の場合が多い。この強度増加作用に必要な処理
剤の量は、(a)泥水の種類とPH値、(b)不溶性固形分
の含有量と質、(c)沈降濃縮物の所要強度等の要件
により相違する。しかし、一般的には、処理剤の
全使用量は、沈降濃縮物1M3あたり50〜180Kg、
好ましくは70〜150Kgである。 処理剤として、本発明の場合には前に述べたよ
うに硫酸変成高炉滓の硫酸変成度により、次の添
加剤〔〕と〔〕の2種類を適当に選定して用
いる。 処理剤〔〕:硫酸変成高炉滓(粒径300μm以下
の高炉急冷滓100重量部あたり、硫酸3〜50
重量部を用いて変成したもの)(A)とポルトラ
ンドセメント(B)からなる。この場合、硫酸変
成高炉滓とポルトランドセメントの重量割合
A/B=70/30〜35/65 処理剤〔〕:硫酸変成高炉滓(粒径300μm以下
の急冷高炉滓100重量部あたり、硫酸0.5〜7
重量部を用いて変成したものA1、石コウA2
及びポルトランドセメント(B)からなる。この
場合、硫酸変成高炉滓と石コウに対するポル
トランドセメント重量割合(A1+A2)/B
=70/30〜45/55。 これらの処理剤〔〕と〔〕の各素材量比の
関係は、多くの実験により特定したものである。
なお、前記各処理剤に用いる硫酸変成高炉滓は、
前記したように、泥水沈降工程の1段にて添加す
るか、又は泥水沈降工程と沈降濃縮工程の2段に
て添加されるものである。従つて、沈降濃縮物に
対する処理剤素材の具体的添加方式としては、(イ)
ポルトランドセメント、(ロ)ポルトランドセメント
と石コウ、(ハ)ポルトランドセメントと硫酸変成高
炉滓又は(ニ)ポルトランドセメントと硫酸変成高炉
滓と石コウを添加する方式があり、前記したよう
に、硫酸変成高炉滓の硫酸変成度及び硫酸変成高
炉滓を1段で加えるか、2段で加えるかに応じ
て、適宜の方式が選定される。いずれにしても、
沈降濃縮物は、強度増加工程において、硫酸変成
高炉滓又は硫酸変成高炉滓と石コウの存在下でポ
ルトランドセメントと反応され、強度増加され
る。 硫酸変成高炉滓を泥水沈降工程の1段にて添加
する(1)の方法においては、その目的達成のため
に、一般的におおよそ次の添加量を用いる。 添加剤〔〕の場合、泥水1M3に対し、硫酸変
成高炉滓を8〜65Kg、好ましくは12〜50Kgの割合
で添加する。添加剤〔〕の場合、石コウを硫酸
変成高炉滓と(a)独立した状態、(b)又は、混合物と
して用いるどのいずれの方法でもよく、(a)のケー
スでは、硫酸変成高炉滓の添加量は、泥水1M3
たり6.5〜50Kg、好ましくは10〜40Kg程度である。
また(b)のケースで、硫酸変成高炉滓(A1)と石
コウ(A2)の割合A1/A2を95/5〜60/40の混
合物として取り扱う時には、該混合物の泥水1M3
に対する添加量は11〜65Kg、好ましくは15〜55Kg
程度である。硫酸変成高炉滓を沈降濃縮工程と強
度増加工程の2回に分けて添加する(2)の方法にお
いては、所定量の硫酸変成高炉滓を適宜2分して
添加する。処理剤〔〕を用いる時には、石コウ
は、前にも述べたように、硫酸変成高炉滓と(a)独
立した状態、(b)または、混合物として用いること
ができる。処理剤の通常の使用量は、前にも述べ
たように、沈降濃縮物1M3あたり50〜180Kg、好
ましくは70〜150Kgである。 以上の沈降濃縮工程により、不溶性固形分は沈
降し、上層を形成する余水と下層を形成する沈降
物とに分離する。この場合、沈降物の層は、放置
時間の経過と共にその沈降物の容積は減少して、
その沈降物中の不溶性固形分の濃度は増加する。
本発明では、この沈降物中の不溶性固形分濃度を
少なくとも13重量%、好ましくは15〜25重量%の
範囲になるように規定するのがよい。沈降物中の
不溶性固形分濃度が13重量%下では、分離する余
水量が小さいため、強度処理する沈降濃縮物の処
理量が多くなるので実用的ではない。一方、沈降
物中の不溶性固形分濃度を余りにも高くしようと
すると、それに応じて沈降処理時間に長時間を費
すことが必要となる。従つて、沈降物中の不溶性
固形分の濃度は、25重量%以下に規定することが
好ましい。 次に、沈降濃縮工程で得られた沈降物と余水と
は、相互に分離し、得られた沈降濃縮物に、ポル
トランドセメントなどの処理剤素材を添加・混合
する。この場合、余水と沈降物の分離は種々の方
法で行うことができる。例えば、余水を沈降池か
ら分離・除去する方法の他、逆に、沈降濃縮物を
沈降池から別の貯留池や処理槽に分離・移送する
方法、また、処理する泥水を沈降槽や沈降池に連
続的に供給しながら、所定時間滞留させ、分離し
た余水と沈降物を各々分けて連続的に抜き取り、
沈降物濃縮物は別の貯留池や貯留槽に送る方法等
がある。沈降濃縮物に対するポルトランドセメン
トなどの処理剤素材の添加・混合は余水を分離・
除去した後の沈降池において行うことができ、ま
た、沈降池とは別の貯留池や処理槽において行う
こともできる。 強度増加工程では、ポルトランドセメントの水
和反応を引き金として、処理剤中の各素材及び土
粒子との相互間で反応が起り、沈降濃縮物の強度
増加(固形化)が達成される。この強度増加反応
としては、微細土粒子の陽イオン交換反応、エト
リンガイト(3CaO・Al2O3・3CaSO4・28〜
32H2O)生成反応、トラベルモライト鉱物類似
相(3CaO・2SiO2・3H2O)などを生成するポゾ
ラン反応、諸反応による非結晶ゲル化物質の生成
反応等が挙げられる。本発明の場合、沈降濃縮物
は、(a)硫酸変成高炉滓がその中に均一に分散さ
れ、(b)沈降濃縮物中の微細土粒子や有機物質が陽
イオン交換された状態となり、(c)ポルトランドセ
メントの水和反応に悪影響を及ぼすフミン酸など
の有機物や燐酸塩等の反応阻害物がマスキングさ
れている。従つて、沈降濃縮物は、ポルトランド
セメントが添加されると、ポルトランドセメント
の水和反応が円滑に逐行され、この反応により誘
発される強度増加反応の諸反応を極めて効率よく
逐行させることができる。それ故に、本発明は、
沈降濃縮工程における硫酸変成高炉滓の凝結・凝
集効果と泥水の濃縮による効果に相まつて、全体
の処理効率を著しく高めることが可能である。 なお、処理剤を構成する各素材の添加方法と添
加量は、前に述べた通りである。 〔効 果〕 本発明は、前記のような構成であり、従来は実
用的に脱水・強度増加(固化)処理することの難
かしかつた泥水を、効率よく処理することがで
き、しかも、本発明で用いる処理剤が安価である
ために、その処理コストも低いという利点があ
り、その産業的な意義は多大である。 〔実施例〕 次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、後記実施例において、硫酸変成高炉
滓としては、市販の微細高炉水滓を硫酸で処理し
たものを用いた。市販の微細急冷高炉滓の特性
は、ブレーン法による比表面積3800cm2/g(すな
わち、平均粒径約7μm)、組成重量割合;SiO234
%、Al2O315%、CaO43%、MgO5%、Fe2O30.7
%、S0.9%、MnO6%、TiO20.8%であり、偏光
顕微鏡による観察では、ほとんどがガラス質であ
つた。 硫酸変成高炉滓の調製は、所定量の硫酸を水
(母液)で希釈した希硫酸1M3に、微細高炉水滓
1トンの割合で添加・混合することにより行つ
た。硫酸の希釈に用いた水(母液)は硫酸変成高
炉滓の調整時に濾過・回収して得られる母液に補
給水を加えて繰返し使用したものである。 ポルトランドセメントは、市販のもの(ブレー
ン法測定による比表面積33000cm2/g)を使用し
た。 また、処理剤の素材として石コウを用いる場
合、2水石コウとしては排煙脱硫プロセスで副生
した排脱石コウを、不溶性無水石コウとしては、
フツ酸を製造する際に副生したフツ酸石コウの市
販品を用いた。排脱石コウは、平均粒径53μm、
含水率9重量%、重量組成としてはCaO31.2%、
SO344.1%であり、フツ酸石コウの市販品は、
CaO41.5%、SO356.6%、CaF21.54%、SiO20.10
%、Al2O30.76%の重量組成で平均粒径10μmの乾
燥品である。 また、泥水としては、海底の浚渫工事から得た
浚渫泥土を用いた。その性状は第1表の如くであ
つた。第1表中の含海水比換算値は、(海水含有
重量÷不溶性固形分の重量)×100で示した値であ
る。
【表】 (泥水の沈降濃縮) 実施例 1 泥水200mlを、JIS R3505、1983規格適合の250
mlのガラス製有栓形メスシリンダー(外径42mm、
高さ330mm、最小目盛20ml)に入れ、該メスシリ
ンダーに、硫酸変成高炉滓(微細高炉水滓100重
量部あたり硫酸12重量部を用いて変成したもの)
2.0gを添加し、均一に混合した後静置した。こ
の静置により、不溶性固形分は凝結・凝集してメ
スシリンダー内には、下層に不溶性固形分(土粒
子)を含む沈降物層が形成され上層に余水(海
水)層が形成した。この場合、時間の経過と共
に、沈降物層と余水層の界面は徐々に降下して、
沈降物層の容積は減少し余水層の容積が増大す
る。この沈降物層の容積比と静置時間との関係は
第2表の如くであつた。なお、比較例として同じ
操作工程で、(a)硫酸変成高炉滓が無添加の試験
と、(b)硫酸変成高炉滓に含まれると考えられる2
水石コウ0.4g及び微細高炉水滓1.6gの混合物を
添加した時の試験を行つた。その結果を第2表に
示した。この結果から、(i)泥水に硫酸変成高炉滓
を添加することにより、短時間で効率よく泥水中
の不溶性固形分を沈降濃縮でき、(ii)この効果は、
石コウの凝結・凝集効果より大きいことが理解で
きる。
【表】 * 添加した処理剤を含む
実施例 2 実施例1に供したものと同一の浚渫工事からの
泥水に、硫酸変成高炉滓(微細高炉水滓100重量
部あたり硫酸3重量部を用いて変成したもの)
1.5gと2水石コウ0.5gの混合物2gを添加し、
実施例1と同様な操作を行つた。その結果は第3
表の如くであつた。
【表】 * 添加した処理剤を含む
実施例 3 供試泥水として、実施例1に供したものと同じ
海底浚渫工事からの泥水を濾過し、不溶性固形分
を分離・水洗したものを供試士に用い、該供試士
に蒸留水を加えて、不溶性固形分9.52重量%、含
水比950%の泥水を調製した。上記の分離水洗し
た供試士は、不溶性固形分(士粒子分)61.4重量
%(含水比62.9%)であり、不溶性固形分中の有
機物含有量は11.8重量%(JSF T6,1968「士の強
熱減量試験法」による)で、その他の性状は第1
表に示したものとほぼ同じものであつた。 次に、この調製した泥水を用い、実施例1と同
じ硫酸変成高炉滓を処理剤として、同様な操作に
より試験を行つた。試験は、泥水1あたり、硫
酸変成高炉滓(微細高炉水滓100重量部あたり硫
酸12重量部を用いて変成したもの)10gを添加た
もの、さらに、これに塩化ナトリウム8gを添加
したもの2種類を用いて行つた。その結果は第4
表の如くであつた。なお、硫酸変成高炉滓の無添
加のものは、15時間静置しても余水層は生じず、
24時間後には余水層1.5%、48時間後には3%の
余水層を形成したのみであつた。
【表】 (沈降濃縮物の強度増加) 実施例 4 実施例1と同じ泥水1900mlを、JIS R3505規格
適合の2000mlガラス製有栓形シリンダー(外径87
mm、高さ530mm、最小目盛20ml)に入れ、硫酸変
成高炉滓(微細高炉水滓100重量部を硫酸12重量
部にて変成したもの)19gを添加・混合した後5
時間静置して余水層を形成させ、該余水930mlを
分離・除去し、不溶性固形分の沈降濃縮物を得
た。この操作により得られた沈降濃縮物は、不溶
性固形分の含有量;18.7%(添加した微細高炉水
滓を含む)、海水含有量;81.3重量%、密度:
1.15%であつた。次に、該沈降濃縮物に上記と同
じ硫酸変成高炉滓19gとポルトランドセメント40
gを添加・混合した。この混合物を内径50mm、高
さ100mmの円筒形モールドに注入し、20±1℃、
飽和湿度の恒温・恒湿で所定時間成形した後脱形
し、その1軸圧縮強さを、JIS A1216T、1979
(±の1軸圧縮試験法)に従い測定した。その結
果、材令7日、14日及び28日の1軸圧縮強さ(Kg
f/cm2)は、1.04、1.61及び1.92の値を示した。 実施例 5 泥水1に硫酸変成高炉滓(微細高炉水滓100
重量部あたり硫酸3重量部を用いて変成したも
の)7.5gと2水石コウ2.5gの混合物10gを添
加・混合し、1昼夜以上静置して余水層と沈降層
を形成させた。この余水層から所定量の余水をデ
カンテーシヨンとピペツトによる抜き取り、次
に、残つている余水と沈降層を均一層になるよう
に充分にかきまぜて目的とする供試沈降濃縮物を
調整した。所定量の余水抜き取り量は、計算によ
り理論的に定める。この方法により「添加した処
理剤を除く不溶性固形分」が14重%と19重量%の
2種類の供試沈降濃縮物を調製し、これらの各々
に、上記と同じ組成の「硫酸変成高炉滓・2水石
コウの混合物」10gとポルトランドセメント20g
を添加・混合した。この混合物の材令28日の1軸
圧縮強さは、上記の不溶性固形分が、14重量の時
0.8Kgf/cm2、19重量%の時1.82Kgf/cm2であつ
た。この結果から、泥水中の沈降濃縮度が高い
程、強度増化物の1軸圧縮強さが高くなることが
理解できる。 なお、1軸圧縮強さの測定は実施例4と同様な
操作で行つた。 実施例 6 泥水の「硫酸変成高炉滓・2水石コウ」による
沈降濃縮処理を実施例5と同じ条件で行い、所望
濃度の沈降濃縮物を調製した。次に、調製した該
沈降濃縮物に「硫酸変成高炉滓・2水石コウ」と
ポルトランドセメントを添加した。この時の「硫
酸変成高炉滓と2水石コウ」の混合物は、硫酸変
成高炉滓と2水石コウの重量比が3:1で、この
混合物を構成している硫酸変成高炉滓は、微細高
炉水滓100重量部あたり、硫酸3重量部にて変成
したものである。また、沈降濃縮工程と強度増加
工程での処理剤の総添加量は、沈降濃縮物1あ
たり80gとし、そして、ポルトランドセメントの
添加重量を硫酸変成添加重量と等しい量とした。
この混合物の1軸圧縮強さの測定は、実施例4と
同様に行つた。濃度が異なる沈降濃縮物を強度増
加したもの材令28日の1軸圧縮強さは、第5表の
如くであつた。
【表】 実施例 7 実施例5における条件で、処理剤を構成する素
材の1つである2水石コウを、フツ酸石コウ(不
溶性無水石コウ)に置き換え(添加量は2水石コ
ウと同一の化学量論)、その他の条件は実施例と
同じにして泥水の処理を行つた。この結果、不溶
性固形分(添加した処理剤を除く)が19重量%と
なるように調整した沈降濃縮物を強度増加したも
のは、材令28日で1軸圧縮強さ1.86Kgf/cm2であ
つた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 泥水に粒径300μm以下の硫酸変成高炉滓を加
    え、塩化ナトリウムの存在下、泥水中に不溶性固
    形分を沈降させることを特徴とする泥水の処理方
    法。 2 粒径300μmの硫酸変成高炉滓を、塩化ナトリ
    ウム存在下、(a)泥水の凝結・凝集剤として作用さ
    せて泥水を処理した後、(b)さらに(a)の処理により
    生じた余水を除去・分離して得た沈降濃縮物に、
    ポルトランドセメントを硫酸変成高炉滓又は硫酸
    変成高炉滓と石コウの存在下で反応させて、該沈
    降濃縮物を強度増加させることを特徴とする泥水
    の処理方法。 3 硫酸変成高炉滓が、微細急冷高炉滓100重量
    部あたり、硫酸0.5〜50重量部を用いて変成した
    ものである特許請求の範囲第2項の方法。
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