JPH0524223B2 - - Google Patents
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- JPH0524223B2 JPH0524223B2 JP62046569A JP4656987A JPH0524223B2 JP H0524223 B2 JPH0524223 B2 JP H0524223B2 JP 62046569 A JP62046569 A JP 62046569A JP 4656987 A JP4656987 A JP 4656987A JP H0524223 B2 JPH0524223 B2 JP H0524223B2
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- Japan
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- denting
- support plate
- steel
- steam generator
- corrosion
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28F—DETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
- F28F21/00—Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials
- F28F21/08—Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of metal
- F28F21/081—Heat exchange elements made from metals or metal alloys
- F28F21/082—Heat exchange elements made from metals or metal alloys from steel or ferrous alloys
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28F—DETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
- F28F9/00—Casings; Header boxes; Auxiliary supports for elements; Auxiliary members within casings
- F28F9/007—Auxiliary supports for elements
- F28F9/013—Auxiliary supports for elements for tubes or tube-assemblies
- F28F9/0131—Auxiliary supports for elements for tubes or tube-assemblies formed by plates
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
この発明は、材料面から原子炉蒸気発生器の伝
熱管支持板に要求される優れた耐食性、強度、加
工性(溶接性や切削性も含む)並びに衝撃靭性等
に支障を及ぼすことなく、該原子炉蒸気発生器の
デンテイング現象を十分に抑制・防止する方法に
関するものである。 <背景技術> 現用の原子炉の中でも加圧水型原子炉(PWR)
は、負の反応因子となる“沸騰により発生する気
泡”の心配がないので制御面からは沸騰水型原子
炉(BWR)に比べ有利であるとして長い歴史を
誇つて来たが、欧米において、最近、加圧水型原
子炉の蒸気発生器を構成する伝熱管に“デンテイ
ング”と呼ばれる不都合な現象の発生することが
見つかり、その改善策が急がれることとなつた。 加圧水型原子炉の蒸気発生器を構成する伝熱管
の“デンテイング”とは、第1図で示される如
く、伝熱管1の支持板2が両者の隙間部で腐食さ
れてマグネタイト(Fe3O4)を主体とした腐食生
成物3を堆積し、その成長によつて伝熱管1と支
持板2との隙間が埋め尽くされてしまうばかり
か、伝熱管1を局部的に圧迫・変形してしまう現
象のことである。 このデンテイングの発生原因として、「コンデ
ンサーからの海水リークにより蒸気発生器二次側
水中に混入した塩化物が伝熱管と支持板との隙間
部で濃縮し、支持板材料の該部分が急速に腐食す
ること」が挙げられているが、このようなデンテ
イングを生じると伝熱管内面に応力が発生するこ
ととなり、粒界応力腐食割れを引き起こす要因と
なつて、汚染水の漏洩につながる恐れを招きかね
ないものであつた。 幸いなことに、わが国では全ての原子力プラン
トが揮発性薬品処理(AVT)を実施していて水
質管理が十分になされているため、現在のところ
デンテイング現象の発生は見つかつていないが、
それでも欧米の対策に習つて「伝熱管支持板材料
をこれまでの炭素鋼に代えてSUS405ステンレス
鋼に変更する」という対処がなされるようになつ
てきた。 しかしながら、その後の米国原子力関係機関の
報告では、『上記のようなSUS405ステンレス鋼
の適用のみでは原子炉蒸気発生器伝熱管のデンテ
イング防止策として一抹の不安が残るものであ
る』との見解も出されている。 ところで、このデンテイングが問題視されるま
では、原子炉蒸気発生器伝熱管の支持板材には主
として次の各特性が要求されており、これが満足
されれば“良し”とされる見解が主流を占めてい
た。 (a) 耐食性(耐隙間腐食性、耐全面腐食性、耐応
力腐食割れ性、耐ガルバニツクコロージヨン性
等)に優れること、 (b) 機械的性質(例えば常温及び300℃程度の高
温での強度、衝撃特性等)が良好なこと、 (c) 物理的性質(比重、線膨張係数、ヤング率
等)が好適であること、 (d) 耐摩耗性(フレツテイング特性)に優れるこ
と、 (e) 溶接性が良好であること、 (f) 切削性(ドリルによる穴あけ加工性、ブロー
チ加工性等)が良好であること、 (g) 工業的見地から見て価格的に満足出来るもの
であること。 そして、前記SUS405ステンレス鋼は上記要求
点の殆どを満足する材料として知られており、そ
の優れた耐食性の故に、デンテイング問題が認識
されるようになつた後も「この材料を適用するこ
とで十分な対処ができる」と考えられてきたにも
かかわらず出された米国原子力関係機関の前記報
告は、“デンテイング現象発生機構の複雑さ”を
改めて知らしめるきつかけとなり、更に十分なデ
ンテイング防止策の確立を望む声を高めることと
なつた。 <発明の目的> そこで、本発明者等は、“実績に基づいたもの
以外の新たな手立て”の適用には過大とも思える
ほどの慎重さでもつて臨む原子力関係分野の特殊
性をも考慮し、これまで原子炉蒸気発生器伝熱管
の支持板材として好適とされてきたSUS405ステ
ンレス鋼の長所をことごとく備えると共に、中で
も重要視される耐応力腐食割れ性の点でより一層
安心でき、しかも特に実質上蒸気発生器伝熱管に
デンテイングを発生せしめる懸念のない原子炉蒸
気発生器伝熱管の支持板を実現すべぐ研究を行つ
た。なお、その際に設定した上記“デンテイン
グ”及び“応力腐食割れ”に関しての目標設定
は、デンテイング現象に対する伝熱管支持板の臨
界腐食量が約60mg/cm2であることから、原子炉の
寿命が約40年と考えて「AVT環境における40年
間の推定腐食量の値が臨界腐食量よりも小さいこ
と」とし、かつ応力腐食割れの発生は不可である
とした。 <課題を解決するための手段> 本発明者等は、上記見地に立つて種々研究を重
ねたところ、次の知見を得ることができた。 (a) 実績に基づいたもの以外の新たな適用には慎
重な原子力関係の分野で蒸気発生器伝熱管の支
持板材としての使用実績のあるSUS405ステン
レス鋼は、機械的性質、物理的性質、耐摩耗
性、溶接性並びに切削性の面で、更にはコスト
面で該支持板材として十分にバランスの取れた
優れた材料であり、この点から見ても蒸気発生
器伝熱管の支持板材の材質をSUS405と大幅に
変えることは不利である。 (b) 上記ステンレス鋼の耐食性(硫酸−硫酸銅溶
液中における耐全面腐食性)には特にCrが重
要な役割を果たしており、十分な信頼性が要求
される蒸気発生器伝熱管の支持板材としては
Cr含有量:11.50%以上(以降、成分割合を表
す%は重量%とする)の確保とC並びにMnの
低減、差にはSUS405のようにSの規制が必要
であり、またコスト面等を考慮したとしても微
量のNi並びにMoの添加は欠かせない。 (c) そして、このようなステンレス鋼の衝撃値や
常温及び高温(300℃程度)での強度を改善す
るにはNiの添加やCの最低量確保が必要であ
るが、衝撃値に関してはAl、Si、Mnの低減、
更にはSUS405のようにPの規制が好ましい。 (d) また、Cl-イオン存在下の高温水中での耐全
面腐食性には微量のCu、Moの添加が極めて有
効であり、特筆すべきことであるが、このよう
な微量成分が存在すると上記ステンレス鋼部材
表面の不働態被膜の極く表層部にこれらが濃化
するという現象が起きて、この濃化層が他の耐
食性改善成分とともにCl-イオン存在下の高温
水中での耐全面腐食性や耐隙間腐食性を格段に
向上する等の作用が発揮され、これら作用も大
きな役割を担うせいか、このような対策を講じ
たステンレス鋼を原子炉蒸気発生器伝熱管の支
持板材に適用した場合、該蒸気発生器のデンテ
イングが実質上問題のない程度にまで低減され
る。 (e) 従つて、SUS405ステンレス鋼のC量を或る
程度まで低減するとともに、十分なCr量を確
保し、かつ原子力関係機材に適用するのが躊躇
されない程度の量(これは格別なコストアツプ
につながらない量でもある)でNi、Mo、Cuを
含有せしめると、蒸気発生器伝熱管の支持板材
としてSUS405ステンレス鋼と同等又はこれを
凌駕する機械的性質、物理的性質、耐摩耗性、
溶接性、切削性並びにコスト面の特長を有した
フエライト系ステンレス鋼が得られる上、この
ステンレス鋼を蒸気発生器伝熱管の支持板材料
に適用すると、原子炉設備自体の寿命範囲にお
いては全く問題にならない程度までに前記デン
テイング現象を抑制できる。そのため、この前
記ステンレス鋼を原子炉蒸気発生器伝熱管の支
持板の材料として使用することは、先に紹介し
た「米国原子力関係機関の報告内容」を十分に
払拭できるデンテイング防止策となり得る。 なお、第2図は、原子炉蒸気発生器伝熱管の
支持板材として従来使用されていた炭素鋼
(C:0.17%、Si:0.21%、Mn:0.66%、Cr:
0.10%、残部:実質的にFe)、最近になつて切
り替えられたSUS405ステンレス鋼(C:0.04
%、Si:25%、Mn:0.25%、Ni:0.5%、Cr:
13.0%、Al:0.15%、N:0.02%、残部:実質
的にFe)、並びに後で詳述する本発明に係わる
ステンレス鋼(C:0.03%、Si:0.25%、
Mn:0.25%、P:0.023%、S:0.004%、
Ni:0.57%、Cr:13.2%、Al:0.15%、Mo:
0.50%、Cu:0.50%、N:0.02%、残部:実質
的にFe)に関した「5ppmCl-溶液(300℃、PH
9、非脱気)中での全面腐食性の調査結果」を
示すグラフであるが、この第2図からも、
SUS405ステンレス鋼の成分を調整するととも
に、これに微量のNi、Mo及びCuを含有させる
と、その耐食性が予想外に向上すると同時に、
十分なデンテイング対策となり得ることが推し
量れる。 この発明は、上述のような知見事項等に基づ
いて完成されたものであり、 「C:0.02超〜0.08%、Si:1.00%以下、 Mn:1.00%以下、P:0.040%以下、 S:0.030%以下、Cr:11.50〜14.50%、 Ni:0.60%未満、Al:0.10〜0.30% を含み、更に Mo:0.30〜1.00%、Cu:0.30〜1.00% の1種又は2種をも含有すると共に残部が実質
的にFeより成るステンレス鋼を、原子炉の蒸
気発生器伝熱管支持板の材料として使用するこ
とにより、伝熱管支持板に十分な機械的性質、
物理的性質、耐摩耗性等を確保すると共に、蒸
気発生器のデンテイングを十分に防止し得るよ
うにした点」 に大きな特徴を有している。 次に、この発明において、適用するステンレス
鋼の成分組成を前記の如くに限定した理由を説明
する。 (A) C C成分には鋼の強度及び衝撃値を確保する作
用があが、その含有量が0.02%以下では所望の
強度及び衝撃値の確保が困難となり、一方、含
有量が多くなるほど耐食性の劣化傾向が大きく
なつて、0.08%以上の含有量では目的とする耐
食性改善効果が得られなくなることから、C含
有量は0.02超〜0.08%と定めた。 (B) Si Siは、通常、脱酸剤として鋼に添加されるも
のであるが、1.00%を越えて含有されると鋼の
靭性低下を招くことから、Si含有量は1.00%以
下と定めた。 (C) Mn Mnも、通常、脱酸剤として鋼に添加される
ものであるが、1.00%を越えて含有されると鋼
の耐食性及び溶接性を劣化するようになること
から、Mn含有量は1.00%以下と定めた。 (D) P Pは鋼の靭性に悪影響を及ぼす元素であり、
その含有量が0.040%を越えると原子炉蒸気発
生器伝熱管の支持板材料としての所要特性を確
保できなくなることから、P含有量は0.040%
以下と定めた。 (E) S Sは鋼の耐食性、熱間加工性に悪影響を及ぼ
す元素であり、特に先に述べたデンテイング現
象を抑制する観点からは極力抑制する必要があ
る。ただ、0.030%までの量であればどうにか
許容できることから、S含有量は0.030%以下
と定めた。 (F) Cr Cr成分は、ステンレス鋼としての耐食性を
十分に維持し、伝熱管支持板の使用中の腐食に
よる不都合発生を防止するのに欠かせないもの
であり、そのためには少なくとも11.50%の含
有量を確保する必要があるが、14.50%を越え
て含有させると溶接部の靭性並びに加工性を劣
化させることから、Cr含有量は11.50〜14.50%
と定めた。 (G) Ni Niは耐食性を向上させ、前記支持板の腐食
等による伝熱管のデンテイングを防止する作用
の他、鋼の機械的性質の改善作用をも有してい
て微量の含有量でも目立つた効果を発揮する
が、0.60%以上含有させることは鋼の著しいコ
ストアツプにつながる上、焼戻し抵抗性が高く
なつて硬さの上昇を招き、また熱間加工性を阻
害したり溶接割れ感受性を高めたりすることに
もなることから、Ni含有量は0.60%未満と定め
た。 (H) Al Alは強力なフエライト生成元素であり、溶
接熱影響部の靭性を改善する作用があるが、そ
の含有量が0.10%未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方、0.30%を越えて含有させ
ると鋼の清浄性の劣化や焼入れ硬さの低下を招
くことから、Al含有量は0.10〜0.30%と定め
た。 (I) Mo Mo成分は微量添加で著しく鋼の耐食性を向
上させ、前記支持板の腐食等による伝熱間のデ
ンテイング防止に有用な効果を奏するが、その
含有量が0.30%未満では所望する効果が得られ
ず、一方、1.00%を越えて含有させると鋼の靭
性低下を招くことから、Mo含有量は0.30〜
1.00%と定めた。 (J) Cu Cu成分にも、他の各成分と共に微量添加で
耐食性を向上させ、前記支持板の腐食による伝
熱管のデンテイングを防止する重要な作用があ
るが、その含有量が0.30%未満では該作用に所
望の効果が得られず、一方、1.00%を越えて含
有させると鋼の熱間加工性を阻害するようにな
ることから、Cu含有量は0.30〜1.00%と定め
た。 続いて、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 <実施例> まず、一般に使用されている方法により第1表
に示される如き化学成分組成の鋼を溶製し、鍛造
並びに熱間圧延にて板材とした。
熱管支持板に要求される優れた耐食性、強度、加
工性(溶接性や切削性も含む)並びに衝撃靭性等
に支障を及ぼすことなく、該原子炉蒸気発生器の
デンテイング現象を十分に抑制・防止する方法に
関するものである。 <背景技術> 現用の原子炉の中でも加圧水型原子炉(PWR)
は、負の反応因子となる“沸騰により発生する気
泡”の心配がないので制御面からは沸騰水型原子
炉(BWR)に比べ有利であるとして長い歴史を
誇つて来たが、欧米において、最近、加圧水型原
子炉の蒸気発生器を構成する伝熱管に“デンテイ
ング”と呼ばれる不都合な現象の発生することが
見つかり、その改善策が急がれることとなつた。 加圧水型原子炉の蒸気発生器を構成する伝熱管
の“デンテイング”とは、第1図で示される如
く、伝熱管1の支持板2が両者の隙間部で腐食さ
れてマグネタイト(Fe3O4)を主体とした腐食生
成物3を堆積し、その成長によつて伝熱管1と支
持板2との隙間が埋め尽くされてしまうばかり
か、伝熱管1を局部的に圧迫・変形してしまう現
象のことである。 このデンテイングの発生原因として、「コンデ
ンサーからの海水リークにより蒸気発生器二次側
水中に混入した塩化物が伝熱管と支持板との隙間
部で濃縮し、支持板材料の該部分が急速に腐食す
ること」が挙げられているが、このようなデンテ
イングを生じると伝熱管内面に応力が発生するこ
ととなり、粒界応力腐食割れを引き起こす要因と
なつて、汚染水の漏洩につながる恐れを招きかね
ないものであつた。 幸いなことに、わが国では全ての原子力プラン
トが揮発性薬品処理(AVT)を実施していて水
質管理が十分になされているため、現在のところ
デンテイング現象の発生は見つかつていないが、
それでも欧米の対策に習つて「伝熱管支持板材料
をこれまでの炭素鋼に代えてSUS405ステンレス
鋼に変更する」という対処がなされるようになつ
てきた。 しかしながら、その後の米国原子力関係機関の
報告では、『上記のようなSUS405ステンレス鋼
の適用のみでは原子炉蒸気発生器伝熱管のデンテ
イング防止策として一抹の不安が残るものであ
る』との見解も出されている。 ところで、このデンテイングが問題視されるま
では、原子炉蒸気発生器伝熱管の支持板材には主
として次の各特性が要求されており、これが満足
されれば“良し”とされる見解が主流を占めてい
た。 (a) 耐食性(耐隙間腐食性、耐全面腐食性、耐応
力腐食割れ性、耐ガルバニツクコロージヨン性
等)に優れること、 (b) 機械的性質(例えば常温及び300℃程度の高
温での強度、衝撃特性等)が良好なこと、 (c) 物理的性質(比重、線膨張係数、ヤング率
等)が好適であること、 (d) 耐摩耗性(フレツテイング特性)に優れるこ
と、 (e) 溶接性が良好であること、 (f) 切削性(ドリルによる穴あけ加工性、ブロー
チ加工性等)が良好であること、 (g) 工業的見地から見て価格的に満足出来るもの
であること。 そして、前記SUS405ステンレス鋼は上記要求
点の殆どを満足する材料として知られており、そ
の優れた耐食性の故に、デンテイング問題が認識
されるようになつた後も「この材料を適用するこ
とで十分な対処ができる」と考えられてきたにも
かかわらず出された米国原子力関係機関の前記報
告は、“デンテイング現象発生機構の複雑さ”を
改めて知らしめるきつかけとなり、更に十分なデ
ンテイング防止策の確立を望む声を高めることと
なつた。 <発明の目的> そこで、本発明者等は、“実績に基づいたもの
以外の新たな手立て”の適用には過大とも思える
ほどの慎重さでもつて臨む原子力関係分野の特殊
性をも考慮し、これまで原子炉蒸気発生器伝熱管
の支持板材として好適とされてきたSUS405ステ
ンレス鋼の長所をことごとく備えると共に、中で
も重要視される耐応力腐食割れ性の点でより一層
安心でき、しかも特に実質上蒸気発生器伝熱管に
デンテイングを発生せしめる懸念のない原子炉蒸
気発生器伝熱管の支持板を実現すべぐ研究を行つ
た。なお、その際に設定した上記“デンテイン
グ”及び“応力腐食割れ”に関しての目標設定
は、デンテイング現象に対する伝熱管支持板の臨
界腐食量が約60mg/cm2であることから、原子炉の
寿命が約40年と考えて「AVT環境における40年
間の推定腐食量の値が臨界腐食量よりも小さいこ
と」とし、かつ応力腐食割れの発生は不可である
とした。 <課題を解決するための手段> 本発明者等は、上記見地に立つて種々研究を重
ねたところ、次の知見を得ることができた。 (a) 実績に基づいたもの以外の新たな適用には慎
重な原子力関係の分野で蒸気発生器伝熱管の支
持板材としての使用実績のあるSUS405ステン
レス鋼は、機械的性質、物理的性質、耐摩耗
性、溶接性並びに切削性の面で、更にはコスト
面で該支持板材として十分にバランスの取れた
優れた材料であり、この点から見ても蒸気発生
器伝熱管の支持板材の材質をSUS405と大幅に
変えることは不利である。 (b) 上記ステンレス鋼の耐食性(硫酸−硫酸銅溶
液中における耐全面腐食性)には特にCrが重
要な役割を果たしており、十分な信頼性が要求
される蒸気発生器伝熱管の支持板材としては
Cr含有量:11.50%以上(以降、成分割合を表
す%は重量%とする)の確保とC並びにMnの
低減、差にはSUS405のようにSの規制が必要
であり、またコスト面等を考慮したとしても微
量のNi並びにMoの添加は欠かせない。 (c) そして、このようなステンレス鋼の衝撃値や
常温及び高温(300℃程度)での強度を改善す
るにはNiの添加やCの最低量確保が必要であ
るが、衝撃値に関してはAl、Si、Mnの低減、
更にはSUS405のようにPの規制が好ましい。 (d) また、Cl-イオン存在下の高温水中での耐全
面腐食性には微量のCu、Moの添加が極めて有
効であり、特筆すべきことであるが、このよう
な微量成分が存在すると上記ステンレス鋼部材
表面の不働態被膜の極く表層部にこれらが濃化
するという現象が起きて、この濃化層が他の耐
食性改善成分とともにCl-イオン存在下の高温
水中での耐全面腐食性や耐隙間腐食性を格段に
向上する等の作用が発揮され、これら作用も大
きな役割を担うせいか、このような対策を講じ
たステンレス鋼を原子炉蒸気発生器伝熱管の支
持板材に適用した場合、該蒸気発生器のデンテ
イングが実質上問題のない程度にまで低減され
る。 (e) 従つて、SUS405ステンレス鋼のC量を或る
程度まで低減するとともに、十分なCr量を確
保し、かつ原子力関係機材に適用するのが躊躇
されない程度の量(これは格別なコストアツプ
につながらない量でもある)でNi、Mo、Cuを
含有せしめると、蒸気発生器伝熱管の支持板材
としてSUS405ステンレス鋼と同等又はこれを
凌駕する機械的性質、物理的性質、耐摩耗性、
溶接性、切削性並びにコスト面の特長を有した
フエライト系ステンレス鋼が得られる上、この
ステンレス鋼を蒸気発生器伝熱管の支持板材料
に適用すると、原子炉設備自体の寿命範囲にお
いては全く問題にならない程度までに前記デン
テイング現象を抑制できる。そのため、この前
記ステンレス鋼を原子炉蒸気発生器伝熱管の支
持板の材料として使用することは、先に紹介し
た「米国原子力関係機関の報告内容」を十分に
払拭できるデンテイング防止策となり得る。 なお、第2図は、原子炉蒸気発生器伝熱管の
支持板材として従来使用されていた炭素鋼
(C:0.17%、Si:0.21%、Mn:0.66%、Cr:
0.10%、残部:実質的にFe)、最近になつて切
り替えられたSUS405ステンレス鋼(C:0.04
%、Si:25%、Mn:0.25%、Ni:0.5%、Cr:
13.0%、Al:0.15%、N:0.02%、残部:実質
的にFe)、並びに後で詳述する本発明に係わる
ステンレス鋼(C:0.03%、Si:0.25%、
Mn:0.25%、P:0.023%、S:0.004%、
Ni:0.57%、Cr:13.2%、Al:0.15%、Mo:
0.50%、Cu:0.50%、N:0.02%、残部:実質
的にFe)に関した「5ppmCl-溶液(300℃、PH
9、非脱気)中での全面腐食性の調査結果」を
示すグラフであるが、この第2図からも、
SUS405ステンレス鋼の成分を調整するととも
に、これに微量のNi、Mo及びCuを含有させる
と、その耐食性が予想外に向上すると同時に、
十分なデンテイング対策となり得ることが推し
量れる。 この発明は、上述のような知見事項等に基づ
いて完成されたものであり、 「C:0.02超〜0.08%、Si:1.00%以下、 Mn:1.00%以下、P:0.040%以下、 S:0.030%以下、Cr:11.50〜14.50%、 Ni:0.60%未満、Al:0.10〜0.30% を含み、更に Mo:0.30〜1.00%、Cu:0.30〜1.00% の1種又は2種をも含有すると共に残部が実質
的にFeより成るステンレス鋼を、原子炉の蒸
気発生器伝熱管支持板の材料として使用するこ
とにより、伝熱管支持板に十分な機械的性質、
物理的性質、耐摩耗性等を確保すると共に、蒸
気発生器のデンテイングを十分に防止し得るよ
うにした点」 に大きな特徴を有している。 次に、この発明において、適用するステンレス
鋼の成分組成を前記の如くに限定した理由を説明
する。 (A) C C成分には鋼の強度及び衝撃値を確保する作
用があが、その含有量が0.02%以下では所望の
強度及び衝撃値の確保が困難となり、一方、含
有量が多くなるほど耐食性の劣化傾向が大きく
なつて、0.08%以上の含有量では目的とする耐
食性改善効果が得られなくなることから、C含
有量は0.02超〜0.08%と定めた。 (B) Si Siは、通常、脱酸剤として鋼に添加されるも
のであるが、1.00%を越えて含有されると鋼の
靭性低下を招くことから、Si含有量は1.00%以
下と定めた。 (C) Mn Mnも、通常、脱酸剤として鋼に添加される
ものであるが、1.00%を越えて含有されると鋼
の耐食性及び溶接性を劣化するようになること
から、Mn含有量は1.00%以下と定めた。 (D) P Pは鋼の靭性に悪影響を及ぼす元素であり、
その含有量が0.040%を越えると原子炉蒸気発
生器伝熱管の支持板材料としての所要特性を確
保できなくなることから、P含有量は0.040%
以下と定めた。 (E) S Sは鋼の耐食性、熱間加工性に悪影響を及ぼ
す元素であり、特に先に述べたデンテイング現
象を抑制する観点からは極力抑制する必要があ
る。ただ、0.030%までの量であればどうにか
許容できることから、S含有量は0.030%以下
と定めた。 (F) Cr Cr成分は、ステンレス鋼としての耐食性を
十分に維持し、伝熱管支持板の使用中の腐食に
よる不都合発生を防止するのに欠かせないもの
であり、そのためには少なくとも11.50%の含
有量を確保する必要があるが、14.50%を越え
て含有させると溶接部の靭性並びに加工性を劣
化させることから、Cr含有量は11.50〜14.50%
と定めた。 (G) Ni Niは耐食性を向上させ、前記支持板の腐食
等による伝熱管のデンテイングを防止する作用
の他、鋼の機械的性質の改善作用をも有してい
て微量の含有量でも目立つた効果を発揮する
が、0.60%以上含有させることは鋼の著しいコ
ストアツプにつながる上、焼戻し抵抗性が高く
なつて硬さの上昇を招き、また熱間加工性を阻
害したり溶接割れ感受性を高めたりすることに
もなることから、Ni含有量は0.60%未満と定め
た。 (H) Al Alは強力なフエライト生成元素であり、溶
接熱影響部の靭性を改善する作用があるが、そ
の含有量が0.10%未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方、0.30%を越えて含有させ
ると鋼の清浄性の劣化や焼入れ硬さの低下を招
くことから、Al含有量は0.10〜0.30%と定め
た。 (I) Mo Mo成分は微量添加で著しく鋼の耐食性を向
上させ、前記支持板の腐食等による伝熱間のデ
ンテイング防止に有用な効果を奏するが、その
含有量が0.30%未満では所望する効果が得られ
ず、一方、1.00%を越えて含有させると鋼の靭
性低下を招くことから、Mo含有量は0.30〜
1.00%と定めた。 (J) Cu Cu成分にも、他の各成分と共に微量添加で
耐食性を向上させ、前記支持板の腐食による伝
熱管のデンテイングを防止する重要な作用があ
るが、その含有量が0.30%未満では該作用に所
望の効果が得られず、一方、1.00%を越えて含
有させると鋼の熱間加工性を阻害するようにな
ることから、Cu含有量は0.30〜1.00%と定め
た。 続いて、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 <実施例> まず、一般に使用されている方法により第1表
に示される如き化学成分組成の鋼を溶製し、鍛造
並びに熱間圧延にて板材とした。
【表】
試験液:5ppmCl-水溶液、PH9、非脱気、
試験温度:300℃、
試験時間:500hr。
〔ダブルUベンド試験〕
試験液:500ppmCl-水溶液、
試験温度:300℃、
試験時間:500hr。
得られた試験結果を第1表に併せて示す。
第1表に示された結果からも明らかなように、
本発明に係わる鋼は耐食性(耐全面腐食性、耐応
力腐食割れ性)並びに機械的性質が共に良好であ
るのに対して、従来材では耐食性にやゝ劣ること
が分かる。 また、これとは別に本発明に係わる鋼について
実施した物理的性質の測定、耐摩耗性試験、溶接
性試験並びに切削性試験の結果はいずれも十分に
満足できるものであり、これらの観点からは本発
明に係わる鋼は原子炉蒸気発生器伝熱管の支持板
材として満足できるものであることが分かる。 そして、第1表に示す本発明に係わる各鋼にて
原子炉蒸気発生器伝熱管の支持板を作成し、
AVT環境における伝熱管のデンテイングを調査
したところ、実質上問題のない程度にまでデンテ
イングが抑制されることを確認した。 <効果の総括> 以上に設計した如く、この発明によれば、格別
に特殊な手立てを要することなく、原子炉蒸気発
生器のデンテイングを十分に防止することが可能
となり、原子力設備の信頼性を一段と向上するこ
とが可能となるなど、産業上極めて優れた効果が
もたらされるのである。
本発明に係わる鋼は耐食性(耐全面腐食性、耐応
力腐食割れ性)並びに機械的性質が共に良好であ
るのに対して、従来材では耐食性にやゝ劣ること
が分かる。 また、これとは別に本発明に係わる鋼について
実施した物理的性質の測定、耐摩耗性試験、溶接
性試験並びに切削性試験の結果はいずれも十分に
満足できるものであり、これらの観点からは本発
明に係わる鋼は原子炉蒸気発生器伝熱管の支持板
材として満足できるものであることが分かる。 そして、第1表に示す本発明に係わる各鋼にて
原子炉蒸気発生器伝熱管の支持板を作成し、
AVT環境における伝熱管のデンテイングを調査
したところ、実質上問題のない程度にまでデンテ
イングが抑制されることを確認した。 <効果の総括> 以上に設計した如く、この発明によれば、格別
に特殊な手立てを要することなく、原子炉蒸気発
生器のデンテイングを十分に防止することが可能
となり、原子力設備の信頼性を一段と向上するこ
とが可能となるなど、産業上極めて優れた効果が
もたらされるのである。
第1図は、原子炉蒸気発生器の伝熱管に生じる
デンテイング現象の説明図である。第2図は、本
発明に係わる鋼と従来鋼とについて5ppmCl-溶液
(300℃、PH9、非脱気)中での全面腐食性を調査
した結果を示すグラフである。 図面において、1……伝熱管、2……支持板、
3……腐食生成物。
デンテイング現象の説明図である。第2図は、本
発明に係わる鋼と従来鋼とについて5ppmCl-溶液
(300℃、PH9、非脱気)中での全面腐食性を調査
した結果を示すグラフである。 図面において、1……伝熱管、2……支持板、
3……腐食生成物。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量割合にて C:0.02超〜0.08%、Si:1.00%以下、 Mn:1.00%以下、P:0.040%以下、 S:0.030%以下、Cr:11.50〜14.50%、 Ni:0.60%未満、Al:0.10〜0.30% を含み、更に Mo:0.30〜1.00%、Cu:0.30〜1.00% の1種又は2種をも含有すると共に残部が実質的
にFeより成るステンレス鋼を、原子炉の蒸気発
生器伝熱管支持板の材料として使用することを特
徴とする、原子炉蒸気発生器のデンテイング防止
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4656987A JPS63213639A (ja) | 1987-02-28 | 1987-02-28 | 原子炉蒸気発生器のデンティング防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4656987A JPS63213639A (ja) | 1987-02-28 | 1987-02-28 | 原子炉蒸気発生器のデンティング防止方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63213639A JPS63213639A (ja) | 1988-09-06 |
| JPH0524223B2 true JPH0524223B2 (ja) | 1993-04-07 |
Family
ID=12750949
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4656987A Granted JPS63213639A (ja) | 1987-02-28 | 1987-02-28 | 原子炉蒸気発生器のデンティング防止方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63213639A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101457340B1 (ko) * | 2012-08-20 | 2014-11-03 | 한국원자력연구원 | 부식방지층을 갖는 증기발생기 튜브시트 및 그 제조 방법 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5947361A (ja) * | 1982-09-08 | 1984-03-17 | Kawasaki Steel Corp | 地熱流体環境用中合金Cr鋼 |
| JPS59123745A (ja) * | 1982-12-29 | 1984-07-17 | Nisshin Steel Co Ltd | 耐食性合金 |
-
1987
- 1987-02-28 JP JP4656987A patent/JPS63213639A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63213639A (ja) | 1988-09-06 |
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