JPH0528151B2 - - Google Patents
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- JPH0528151B2 JPH0528151B2 JP61222287A JP22228786A JPH0528151B2 JP H0528151 B2 JPH0528151 B2 JP H0528151B2 JP 61222287 A JP61222287 A JP 61222287A JP 22228786 A JP22228786 A JP 22228786A JP H0528151 B2 JPH0528151 B2 JP H0528151B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carrier
- adsorbent
- gel
- present
- compound
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- External Artificial Organs (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は体液に含有されるβ2−ミクログロブリ
ン(以下、β2−mという)を除去するための体外
循環治療用吸着体に関する。 [従来の技術および発明が解決しようとする問題
点] 近年、長期にわたつて人工透析を受けた患者に
手根管症候群と呼ばれる疾患が多発している。手
根管症候群とは正中神経が手根管部で圧迫され正
中神経の麻痺症状を呈する疾患であるが、最近こ
の患部にアミロイド物質と呼ばれるβ−フイブリ
ル状の蛋白が沈着していることが明らかになつ
た。さらにこのアミロイド物質に対応する前駆蛋
白が患者血液中に存在するβ2−mであることが明
らかにされている。しかしながら、これまでのと
ころこの疾患に対する有効な治療法、とりわけ薬
物療法は見出されていない。 β2−mは分子量11800のアミノ酸100個よりなる
低分子量蛋白質であるが、これまでに血液あるい
は血漿中の成分をそのサイズによりある程度選択
的に分離する膜による分離方法が試みられてい
る。しかしながら、この方法はβ2−m以外の有用
蛋白質も除去されたり、β2−mの除去量が少ない
などの欠点を有しており、より選択的かつ効率よ
く大量にβ2−mを除去する方法が望まれていた。 また吸着体を用いたβ2−mの除去方法は現在の
ところほとんど試みられていないが、その数少な
い例において用いられているβ2−m精製用の吸着
体としては、たとえば抗β2−m抗体を担体に固定
した免疫吸着体、β2−mに親和性を示す化合物
(以下、リガンドという)としてコンカナバリン
Aを担体に固定したいわゆるアフイニテイークロ
マトグラフの原理を用いた吸着体などが知られて
いる。これらの吸着体はβ2−mに対し高い選択性
を示すが、抗β2−m抗体やコンカナバリンAなど
のリガンドは高価であり、また吸着体の保存安定
性がわるく滅菌が困難であるなどの問題点を有し
ており、治療用の吸着体としては実用的でない。 本発明は叙上の問題点を解決し、β2−mを大量
に吸着除去しうる安価な体外循環治療用吸着体を
提供することを目的とするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明は多孔質水不溶性担体にlogP(Pはオク
タノール−水系での分配係数)値が2.50以上の化
合物を固定してなる体外循環治療用のβ2−m吸着
体に関する。 [実施例] 本発明の吸着体は、logP値が2.50以上の化合物
を多孔質水不溶性担体に固定してなる。 logP値は化合物の疎水性のパラメーターとな
り、代表的なオクタノール−水系での分配係数P
の求め方はつぎのとおりである。まず、化合物を
オクタノール(もしくは水)に溶解し、これに等
量の水(もしくはオクタノール)を加え、グリツ
フイン・フラスク・シエイカー(Griffin flask
Shaker)(グリツイン・アンド・ジヨージ・リミ
テツド(Griffin & George Ltd.)製)で30分
間振盪する。その後2000rpmで1〜2時間遠心分
離しオクタノール層および水層中の化合物濃度を
分光学的またはGLCなどの種々の方法により測
定することにより次式で求められる。 P=Coct/Cw Coct:オクタノール層中の化合物濃度 Cw:水層中の化合物濃度 これまでに多くの研究者らにより種々の化合物
のlogP値が実測されているが、それらの実測値
はシー・ハンシユ(C.Hansch)らによつて整理
されている(「パーテイシヨン・コーフイシエン
ツ・アンド・ゼア・ユージズ;ケミカル・レビユ
ーズ(PARTITION COEFFICIENTS AND
THEIR USES;Chemical Reviews)、71巻、
525頁、1971年」参照)。 また実測値の知られていない化合物については
アール・エフ・レツカー(R.F.Rekker)がその
著者(「ザ・ハイドロフオビツク・フラグメンタ
ル・コンスタント(THE HYDROPHOBIC
FRAGMENTAL CONSTANT)」、エルセビ
ア・サイエンテイフイツク・パブリツシング・カ
ンパニー・バムステルダム(Elsevier Sci.Pub.
Com.、Amsterdam)(1977)中に示されている
疎水性フラグメント定数fを用いて計算した値
(Σf)が参考となる。疎水性フラグメント定数は
数多くのlogP実測値をもとに、統計学的処理を
行ない決定された種々のフラグメントの疎水性を
示す値であり、化合物を構成するおのおののフラ
グメントのf値の和はlogP値とほぼ一致する。 β2−mの吸着に有効な化合物の探索にあたり
種々のlogP値を有する化合物を固定し検討した
結果、logP値2.50以上の化合物がβ2−mの吸着に
有効であり、logP値2.50未満の化合物は殆んどβ2
−m吸着能を示さないことがわかつた。たとえば
アルキルアミンを固定したばあい、アルキルアミ
ンをn−ヘキシルアミン(logP=2.06)からn−
オクチルアミン(logP=2.90)に変えると、この
間でβ2−m吸着能は飛躍的にに上昇することがわ
かつた。これらの結果より本発明の吸着体へのβ2
−mの吸着は、logP値2.50以上の化合物の固定に
より担体上に導入された原子団とβ2−mとの間の
疎水性相互作用によるものと考えられ、logP値
2.50未満の化合物では疎水性が小さ過ぎるために
β2−m吸着能を示さないと考えられる。 本発明において、多孔質水不溶性担体に固定さ
れる化合物としては、logP値が2.50以上の化合物
であれば特別な制限なしに用いることができる。
ただし、担体上に化合物を化学結合法によつて結
合するばあいには化合物の一部が脱離することが
多いが、この脱離基が化合物の疎水性に大きく寄
与しているばあい、すなわち脱離により担体上に
固定される原子団の疎水性がΣf=2.50より小さく
なるようなばあいには本発明の主旨から考えて、
本発明に用いる化合物としては不適当である。こ
の代表例を1つあげると、安息香酸イソペンチル
エステル(Σf=4.15)をエステル交換により水酸
基を有する担体上に固定するばあいがあげられ
る。このばあい実際に担体上に固定される原子団
はC6H5CO−であり、この原子団のΣfは1以下で
ある。このような化合物が本発明で用いる化合物
として適当かどうかは、脱離基の部分を水素に置
き換えた化合物のlogP値が2.50以上かどうかによ
り判断すればよい。 logP値が2.50以上の化合物のなかでも不飽和炭
化水素、アルコール、アミン、チオール、カルボ
ン酸およびその誘導体、ハロゲン化物、アルデヒ
ド、ヒドラジド、イソシアナート、グリシジルエ
ーテルなどのオキシラン環含有化合物、ハロゲン
化シランなどのように担体への結合に利用できる
官能基を有する化合物が好ましい。このような化
合物の代表例としてはn−ヘプチルアミン、n−
オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミ
ン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、
2−アミノオクテン、ナフチルアミン、フエニル
−n−プロピルアミン、ジフエニルメチルアミン
などのアミン類、n−ヘプチルアルコール、n−
オクチルアルコール、ドデシルアルコール、ヘキ
サデシルアルコール、1−オクテン−3−オー
ル、ナフトール、ジフエニルメタノール、4−フ
エニル−2−ブタノールなどのアルコール類なら
びにこれらのアルコールのグリシジルエーテル
類、n−オクタン酸、ノナン酸、2−ノネン酸、
デカン酸、ドテカン酸、ステアリン酸、アラキド
ン酸、オレイン酸、ジフエニル酢酸、フエニルプ
ロピオン酸などのカルボン酸類ならびにこれらの
酸ハロゲン化物、エステル、アミドなどのカルボ
ン酸誘導体、塩化オクチル、臭化オクチル、塩化
デシル、塩化ドデシルなどのハロゲン化物、オク
タンチオール、ドデカンチオールなどのチオール
類、n−オクチルトリクロロシラン、オクタデシ
ルトリクロロシランなどのハロゲン化シラン類、
n−オクチルアルデヒド、n−カプリンアルデヒ
ド、ドデシルアルデヒドなどのアルデヒド類など
があげられる。これらの他にも、叙上の例示化合
物の炭化水素部分の水素原子がハロゲン、チツ
素、酸素、イオウなどのヘテロ原子を含有する置
換基、他のアルキル基などで置換された化合物の
うちlogP値が2.50以上の化合物、前述のシー・ハ
ンシユ(C.Hansch)らの総説「パーテイシヨ
ン・コーフイシエンツ・アンド・ゼア・ユージ
ズ;ケミカル・レビユーズ(PARTITION
COEFFICIENTS AND THEIR USES;
Chemical Reviews)、71巻、525頁、1971年」中
の55ページから613ページの表に示されている
logPが2.50以上の化合物などを用いることができ
るが、本発明においてはこれらのみに限定される
ものではない。 なお、これらの化合物はそれぞれ単独で用いて
もよいし、任意の2種類以上を組み合わせてもよ
く、さらにはlogP値が2.50未満の化合物との組み
合わせで用いてもよい。 本発明に用いる水不溶性担体としては、ガラス
ビース、シリカゲルなどの無機担体、架橋ポリビ
ニルアルコール、架橋ポリアクリレート、架橋ポ
リアクリルアミド、架橋ポリスチレンなどの合成
高分子や結晶性セルロース、架橋セルロース、架
橋アガロース、架橋デキストリンなどの多糖類か
らなる有機担体、さらにはこれらの組み合わせに
よつてえられる有機−有機、有機−無機などの複
合担体などが代表例としてあげられるが、ながで
も親水性担体が非特異吸着が比較的少なくβ2−m
吸着選択性が良好であるため好ましい。ここでい
う親水性担体とは担体を構成する化合物を平板状
にしたときの水との接触角が60度以下の担体を指
す。このような担体としてはセルロール、ポリビ
ニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体
けん化物、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸グラフト化ポリエチレン、ポ
リアクリルアミドグラフト化ポリエチレン、ガラ
スなどからなる担体が代表例としてあげられる
が、多孔質セルロースゲルは、(1)機械的強度が比
較的高く、強じんであるため攪拌などの操作によ
り破壊されたり微粉を生じたりすることが少な
く、カラムに充填したばあい体液を高流速で流し
ても圧密化したり、目詰りしたりしないので高流
速で流すことが可能となり、また細孔構造が高圧
蒸気滅菌などによつて変化を受けにくい、(2)ゲル
がセルロールで構成されているため親水性であ
り、リガンドの結合に利用しうる水酸基が多数存
在し、非特異吸着も少ない、(3)空孔容積を大きく
しても比較的強度が高いため軟質ゲルに劣らない
吸着容量がえられる、(4)安全性が合成高分子ゲル
などに比べて高いなどの優れた点を有しており、
本発明に用いる最も適した担体の1つである。本
発明においてはこれらのみに限定されるものでは
ない。なお、上述の担体はそれぞれ単独で用いて
もよいし、任意の2種類以上を混合して用いても
よい。 本発明に用いる水不溶性担体にまず第1に要求
される性質は、適当な大きさの細孔を多数有す
る、すなわち多孔質であることである。本発明の
吸着体の吸着対象でβ2−mは前述のごとく分子量
11800の蛋白質であり、この蛋白質を効率よく吸
着するためにはβ2−mはある程度大きな確率で細
孔内に侵入できるが、他の蛋白質の侵入はできる
限りおこらないことが好ましい。細孔径の測定法
には種々あり、水銀圧入法が最もよく用いられて
いるが、本発明で用いる多孔質水不溶性担体のば
あいには適用できないことが多い。そのようなば
あいには細孔径の目安として排除限界分子量を用
いるのが適当である。排除限界分子量とは成書
(たとえば、波多野博行、花井俊彦著、実験高速
液体クロマトグラフ、化学同人)などに述べられ
ているごとく、ゲル浸透クロマトグラフイーにお
いて細孔内に侵入できない(排除される)分子の
うち最も小さい分子量をもつものの分子量をい
う。排除限界分子量は一般に球状蛋白質、デキス
トラン、ポリエチレングリコールなどについてよ
く調べられているが、本発明に用いる担体のばあ
い、球状蛋白質を用いてえられた値を用いるのが
適当である。 種々の排除限界分子量の担体を用いて検討した
結果、β2−mの吸着に適当な細孔径の範囲は排除
限界分子量が1万以上60万以下であることが明ら
かとなつた。すなわち1万未満の排除限界分子量
をもつ担体を用いたばあいにはβ2−mの吸着除去
量は小さくその実用性が低下し、また60万をこえ
るものでは、β2−m以外の蛋白(主としてアルブ
ミン)の吸着が大きくなり選択性の点でその実用
性が低下する。したがつて本発明に用いる担体の
好ましい排除限界分子量は1万以上60万以下、さ
らに好ましくは2万以上30万以下である。 つぎに担体の多孔構造については、吸着体の単
位体積あたりの吸着能から考えて、表面多孔性よ
りも全多孔性が好ましく、空孔容積が20%以上で
あり、比表面積が3m2/g以上であることが好ま
しい。 また担体の形状は粒状、繊維状、中空系状など
任意に形状をえらぶことができる。 さらに担体表面には、リガンドの固定化反応に
用いうる官能基が存在していると好都合である。
これらの官能基の代表例としては、水酸基、アミ
ノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、チオール
基、シラノール基、アミド基、エポキシ基、ハロ
ゲン基、サクシニルイミド基、酸無水物基などが
あげられる。 つぎに本発明に用いる担体としては硬質担体、
軟質担体のいずれも用いることができるが、体外
循環治療用の吸着体として使用するためには、カ
ラムに充填し、通液する際などの目詰りを生じな
いことが重要であり、そのためには充分な機械的
強度が要求される。 したがつて本発明に用いる担体は硬質担体であ
ることがより好ましい。ここでいう硬質担体と
は、たとえば粒状ゲルのばあい、後記参考例に示
すごとく、ゲルを円筒状カラムに均一に充填し、
水性流体を流した際の圧力損失ΔPと流量の関係
が0.3Kg/cm2まで直線関係にあるものをいう。 本発明の吸着体はlogP値が2.50以上の化合物を
多孔質水不溶性担体に固定してえられるが、その
固定化方法としては公知の種々の方法を特別な制
限なしに用いることができる。しかしながら、本
発明の吸着体は体外循環治療に供せられるため、
滅菌時あるいは治療時においてのリガンドの脱離
溶出を極力抑えることが安全上重要であり、その
ためには共有結合法により固定化することが最も
好ましい。 本発明の吸着体を治療に用いるには種々の方法
がある。最も簡便な方法としては患者の血液を体
外に導出して血液バツクに貯め、これに本発明の
吸着体を混合してβ2−mを除去後、フイルターを
通して吸着体を除去し、血液を患者に戻す方法が
ある。この方法は複雑な装置を必要としないが、
1回の処理量が少なく治療に時間を要し、操作が
煩雑になるという欠点を有する。 つぎの方法は吸着体をカラムに充填し、体外循
環回路に組み込みオンラインで吸着除去を行なう
ものである。処理方法には全血を直接潅流する方
法と血液から血漿を分離したのち、血漿をカラム
に通す方法がある。本発明の吸着体は、いずれの
方法にも用いることができるが、前述のごとくオ
ンライン処理に最も適している。 つぎに本発明に基づいて本発明の吸着体をさら
に詳細に説明するが、本発明はもとよりこれらに
限られるものではない。 参考例 両端に孔径15μmのフイルターを装着したガラ
ス製円筒カラム(内径9mm、カラム長150mm)に
アガロースゲル(Biorado社製のBiogelA−5m、
粒径50〜100メツシユ)、ビニル系ポリマーゲル
(東洋曹達工業(株)のトヨパールHW−65、粒径50
〜100μm)およびセルロースゲル(チツソ(株)製
のセルロフアインGC−700m、粒径45〜105μm)
をそれぞれ均一に充填し、ペリスタテイツクポン
プにより水を流し、流量と圧力損失Δpとの関係
を求めた。その結果を第1図に示す。 第1図に示すごとく、トヨパールHW−65およ
びセルロフアインGC−700mが圧力の増加にほぼ
比例して流量が増加するのに対し、BiogelA−
5mは圧密化をひきおこし、圧力を増加させても
流量が増加しないことがわかる。本発明において
は前者のごとく、圧力損失Δpと流量の関係が0.3
Kg/cm2まで直線関係にあるものを硬質ゲルとい
う。 実施例 1 セルロース系多孔質硬質ゲるであるセルロフア
インGC−200m(チツソ(株)製、球状蛋白質の排除
限界分子量120000)170mlに水を加え全量を340ml
としたのち、2M水酸化ナトリウム90mlを加え40
℃とした。これにエピクロルヒドリン31mlを加
え、40℃で攪拌下2時間反応させた。反応終了
後、充分に水洗し、エポキシ化ゲルをえた。 このエポキシ化ゲル10mlにn−オクチルアミン
(logP=2.90)200mgを加え、50%(v/v)エタ
ノール水溶液中、45℃で静置下6日間反応させ
た。反応終了後、50%(v/v)エタノール水溶
液、エタノール、50%(v/v)エタノール水溶
液、水の順に充分に洗浄し、n−オクチルアミン
固定化ゲルをえた。 この吸着体0.5mlにβ2−m濃度65μg/mlの透析
患者血清2mlを加え、37℃で2時間インキユベー
トした。上澄液中のβ2−mおよびアルブミンの濃
度を測定し、吸着体1ml当たりのβ2−mの吸着量
および吸着率、およびアルブミンの吸着量を求め
た。その結果を第1表に示す。 実施例 2 n−オクチルアミンをドデシルアミン(Σf=
5.10)に変えたほかは実施例1と同様にしてドデ
シルアミン固定化ゲルをえた。この吸着体を用い
て実施例1と全く同様にして吸着実験を行なつ
た。結果を第1表に示す。 実施例 3 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGC−700m(チツソ(株)製、球状蛋白質
の排除限界分子量400000)に変えたほかは実施例
1と同様にしてn−オクチルアミン固定化ゲルを
えた。この吸着体を用いて実施例1と全く同様に
して吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 4 n−オクチルアミンをドデシルアミンに変えた
ほかは実施例3と同様にしてドデシルアミン固定
化ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例1と全
く同様にして吸着実験を行なつた。結果を第1表
に示す。 実施例 5 n−オクチルアミンをセチルアミン(Σf=
7.22)に、固定化時の溶媒をエタノールに変えた
ほかは実施例3と同様にしてセチルアミン固定化
ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例1と全く
同様にして吸着実験を行なつた。結果を第1表に
示す。 比較例 1 n−オクチルアミンをn−ヘキシルアミン
(logP=2.06)に変えたほかは、実施例3と同様
にしてn−ヘキシルアミン固定化ゲルをえた。こ
の吸着体を用いて実施例1と全く同様にして吸着
実験を行なつた。結果を第1表に示す。 比較例 2 n−オクチルアミンをn−ブチルアミン
(logP=0.97)に、固定化時の溶媒を水に変えた
ほかは実施例3と同様にしてn−ブチルアミン固
定化ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例1と
全く同様にして吸着実験を行なつた。結果を第1
表に示す。 実施例 6 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGCレ−300m(チツソ(株)製、球状蛋白
質の排除限界分子量90000)に変えたほかは実施
例2と同様にしてドデシルアミン固定化ゲルをえ
た。この吸着体を用いて実施例1と全く同様にし
て吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 7 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGC−100m(チツソ(株)製、球状蛋白質
の排除限界分子量60000)に変えたほかは実施例
1と同様にしてn−オクチルアミン固定化ゲルを
えた。この吸着体を用いて実施例1と全く同様に
して吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 8 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGCレ−90m(チツソ(株)製、球状蛋白質
の排除限界分子量35000)に変えたほかは実施例
1と同様にしてn−オクチルアミン固定化ゲルを
えた。この吸着体を用いて実施例1と全く同様に
して吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 9 担体をビニル系ポリマーの多孔質硬質ゲルであ
るトヨパールHW−50 coarse(東洋曹達工業(株)
製、球状蛋白質の排除限界分子量80000)に変え
たほかは実施例1と同様にしてn−オクチルアミ
ン固定化ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例
1と全く同様にして吸着実験を行なつた。結果を
第1表に示す。
ン(以下、β2−mという)を除去するための体外
循環治療用吸着体に関する。 [従来の技術および発明が解決しようとする問題
点] 近年、長期にわたつて人工透析を受けた患者に
手根管症候群と呼ばれる疾患が多発している。手
根管症候群とは正中神経が手根管部で圧迫され正
中神経の麻痺症状を呈する疾患であるが、最近こ
の患部にアミロイド物質と呼ばれるβ−フイブリ
ル状の蛋白が沈着していることが明らかになつ
た。さらにこのアミロイド物質に対応する前駆蛋
白が患者血液中に存在するβ2−mであることが明
らかにされている。しかしながら、これまでのと
ころこの疾患に対する有効な治療法、とりわけ薬
物療法は見出されていない。 β2−mは分子量11800のアミノ酸100個よりなる
低分子量蛋白質であるが、これまでに血液あるい
は血漿中の成分をそのサイズによりある程度選択
的に分離する膜による分離方法が試みられてい
る。しかしながら、この方法はβ2−m以外の有用
蛋白質も除去されたり、β2−mの除去量が少ない
などの欠点を有しており、より選択的かつ効率よ
く大量にβ2−mを除去する方法が望まれていた。 また吸着体を用いたβ2−mの除去方法は現在の
ところほとんど試みられていないが、その数少な
い例において用いられているβ2−m精製用の吸着
体としては、たとえば抗β2−m抗体を担体に固定
した免疫吸着体、β2−mに親和性を示す化合物
(以下、リガンドという)としてコンカナバリン
Aを担体に固定したいわゆるアフイニテイークロ
マトグラフの原理を用いた吸着体などが知られて
いる。これらの吸着体はβ2−mに対し高い選択性
を示すが、抗β2−m抗体やコンカナバリンAなど
のリガンドは高価であり、また吸着体の保存安定
性がわるく滅菌が困難であるなどの問題点を有し
ており、治療用の吸着体としては実用的でない。 本発明は叙上の問題点を解決し、β2−mを大量
に吸着除去しうる安価な体外循環治療用吸着体を
提供することを目的とするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明は多孔質水不溶性担体にlogP(Pはオク
タノール−水系での分配係数)値が2.50以上の化
合物を固定してなる体外循環治療用のβ2−m吸着
体に関する。 [実施例] 本発明の吸着体は、logP値が2.50以上の化合物
を多孔質水不溶性担体に固定してなる。 logP値は化合物の疎水性のパラメーターとな
り、代表的なオクタノール−水系での分配係数P
の求め方はつぎのとおりである。まず、化合物を
オクタノール(もしくは水)に溶解し、これに等
量の水(もしくはオクタノール)を加え、グリツ
フイン・フラスク・シエイカー(Griffin flask
Shaker)(グリツイン・アンド・ジヨージ・リミ
テツド(Griffin & George Ltd.)製)で30分
間振盪する。その後2000rpmで1〜2時間遠心分
離しオクタノール層および水層中の化合物濃度を
分光学的またはGLCなどの種々の方法により測
定することにより次式で求められる。 P=Coct/Cw Coct:オクタノール層中の化合物濃度 Cw:水層中の化合物濃度 これまでに多くの研究者らにより種々の化合物
のlogP値が実測されているが、それらの実測値
はシー・ハンシユ(C.Hansch)らによつて整理
されている(「パーテイシヨン・コーフイシエン
ツ・アンド・ゼア・ユージズ;ケミカル・レビユ
ーズ(PARTITION COEFFICIENTS AND
THEIR USES;Chemical Reviews)、71巻、
525頁、1971年」参照)。 また実測値の知られていない化合物については
アール・エフ・レツカー(R.F.Rekker)がその
著者(「ザ・ハイドロフオビツク・フラグメンタ
ル・コンスタント(THE HYDROPHOBIC
FRAGMENTAL CONSTANT)」、エルセビ
ア・サイエンテイフイツク・パブリツシング・カ
ンパニー・バムステルダム(Elsevier Sci.Pub.
Com.、Amsterdam)(1977)中に示されている
疎水性フラグメント定数fを用いて計算した値
(Σf)が参考となる。疎水性フラグメント定数は
数多くのlogP実測値をもとに、統計学的処理を
行ない決定された種々のフラグメントの疎水性を
示す値であり、化合物を構成するおのおののフラ
グメントのf値の和はlogP値とほぼ一致する。 β2−mの吸着に有効な化合物の探索にあたり
種々のlogP値を有する化合物を固定し検討した
結果、logP値2.50以上の化合物がβ2−mの吸着に
有効であり、logP値2.50未満の化合物は殆んどβ2
−m吸着能を示さないことがわかつた。たとえば
アルキルアミンを固定したばあい、アルキルアミ
ンをn−ヘキシルアミン(logP=2.06)からn−
オクチルアミン(logP=2.90)に変えると、この
間でβ2−m吸着能は飛躍的にに上昇することがわ
かつた。これらの結果より本発明の吸着体へのβ2
−mの吸着は、logP値2.50以上の化合物の固定に
より担体上に導入された原子団とβ2−mとの間の
疎水性相互作用によるものと考えられ、logP値
2.50未満の化合物では疎水性が小さ過ぎるために
β2−m吸着能を示さないと考えられる。 本発明において、多孔質水不溶性担体に固定さ
れる化合物としては、logP値が2.50以上の化合物
であれば特別な制限なしに用いることができる。
ただし、担体上に化合物を化学結合法によつて結
合するばあいには化合物の一部が脱離することが
多いが、この脱離基が化合物の疎水性に大きく寄
与しているばあい、すなわち脱離により担体上に
固定される原子団の疎水性がΣf=2.50より小さく
なるようなばあいには本発明の主旨から考えて、
本発明に用いる化合物としては不適当である。こ
の代表例を1つあげると、安息香酸イソペンチル
エステル(Σf=4.15)をエステル交換により水酸
基を有する担体上に固定するばあいがあげられ
る。このばあい実際に担体上に固定される原子団
はC6H5CO−であり、この原子団のΣfは1以下で
ある。このような化合物が本発明で用いる化合物
として適当かどうかは、脱離基の部分を水素に置
き換えた化合物のlogP値が2.50以上かどうかによ
り判断すればよい。 logP値が2.50以上の化合物のなかでも不飽和炭
化水素、アルコール、アミン、チオール、カルボ
ン酸およびその誘導体、ハロゲン化物、アルデヒ
ド、ヒドラジド、イソシアナート、グリシジルエ
ーテルなどのオキシラン環含有化合物、ハロゲン
化シランなどのように担体への結合に利用できる
官能基を有する化合物が好ましい。このような化
合物の代表例としてはn−ヘプチルアミン、n−
オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミ
ン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、
2−アミノオクテン、ナフチルアミン、フエニル
−n−プロピルアミン、ジフエニルメチルアミン
などのアミン類、n−ヘプチルアルコール、n−
オクチルアルコール、ドデシルアルコール、ヘキ
サデシルアルコール、1−オクテン−3−オー
ル、ナフトール、ジフエニルメタノール、4−フ
エニル−2−ブタノールなどのアルコール類なら
びにこれらのアルコールのグリシジルエーテル
類、n−オクタン酸、ノナン酸、2−ノネン酸、
デカン酸、ドテカン酸、ステアリン酸、アラキド
ン酸、オレイン酸、ジフエニル酢酸、フエニルプ
ロピオン酸などのカルボン酸類ならびにこれらの
酸ハロゲン化物、エステル、アミドなどのカルボ
ン酸誘導体、塩化オクチル、臭化オクチル、塩化
デシル、塩化ドデシルなどのハロゲン化物、オク
タンチオール、ドデカンチオールなどのチオール
類、n−オクチルトリクロロシラン、オクタデシ
ルトリクロロシランなどのハロゲン化シラン類、
n−オクチルアルデヒド、n−カプリンアルデヒ
ド、ドデシルアルデヒドなどのアルデヒド類など
があげられる。これらの他にも、叙上の例示化合
物の炭化水素部分の水素原子がハロゲン、チツ
素、酸素、イオウなどのヘテロ原子を含有する置
換基、他のアルキル基などで置換された化合物の
うちlogP値が2.50以上の化合物、前述のシー・ハ
ンシユ(C.Hansch)らの総説「パーテイシヨ
ン・コーフイシエンツ・アンド・ゼア・ユージ
ズ;ケミカル・レビユーズ(PARTITION
COEFFICIENTS AND THEIR USES;
Chemical Reviews)、71巻、525頁、1971年」中
の55ページから613ページの表に示されている
logPが2.50以上の化合物などを用いることができ
るが、本発明においてはこれらのみに限定される
ものではない。 なお、これらの化合物はそれぞれ単独で用いて
もよいし、任意の2種類以上を組み合わせてもよ
く、さらにはlogP値が2.50未満の化合物との組み
合わせで用いてもよい。 本発明に用いる水不溶性担体としては、ガラス
ビース、シリカゲルなどの無機担体、架橋ポリビ
ニルアルコール、架橋ポリアクリレート、架橋ポ
リアクリルアミド、架橋ポリスチレンなどの合成
高分子や結晶性セルロース、架橋セルロース、架
橋アガロース、架橋デキストリンなどの多糖類か
らなる有機担体、さらにはこれらの組み合わせに
よつてえられる有機−有機、有機−無機などの複
合担体などが代表例としてあげられるが、ながで
も親水性担体が非特異吸着が比較的少なくβ2−m
吸着選択性が良好であるため好ましい。ここでい
う親水性担体とは担体を構成する化合物を平板状
にしたときの水との接触角が60度以下の担体を指
す。このような担体としてはセルロール、ポリビ
ニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体
けん化物、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸グラフト化ポリエチレン、ポ
リアクリルアミドグラフト化ポリエチレン、ガラ
スなどからなる担体が代表例としてあげられる
が、多孔質セルロースゲルは、(1)機械的強度が比
較的高く、強じんであるため攪拌などの操作によ
り破壊されたり微粉を生じたりすることが少な
く、カラムに充填したばあい体液を高流速で流し
ても圧密化したり、目詰りしたりしないので高流
速で流すことが可能となり、また細孔構造が高圧
蒸気滅菌などによつて変化を受けにくい、(2)ゲル
がセルロールで構成されているため親水性であ
り、リガンドの結合に利用しうる水酸基が多数存
在し、非特異吸着も少ない、(3)空孔容積を大きく
しても比較的強度が高いため軟質ゲルに劣らない
吸着容量がえられる、(4)安全性が合成高分子ゲル
などに比べて高いなどの優れた点を有しており、
本発明に用いる最も適した担体の1つである。本
発明においてはこれらのみに限定されるものでは
ない。なお、上述の担体はそれぞれ単独で用いて
もよいし、任意の2種類以上を混合して用いても
よい。 本発明に用いる水不溶性担体にまず第1に要求
される性質は、適当な大きさの細孔を多数有す
る、すなわち多孔質であることである。本発明の
吸着体の吸着対象でβ2−mは前述のごとく分子量
11800の蛋白質であり、この蛋白質を効率よく吸
着するためにはβ2−mはある程度大きな確率で細
孔内に侵入できるが、他の蛋白質の侵入はできる
限りおこらないことが好ましい。細孔径の測定法
には種々あり、水銀圧入法が最もよく用いられて
いるが、本発明で用いる多孔質水不溶性担体のば
あいには適用できないことが多い。そのようなば
あいには細孔径の目安として排除限界分子量を用
いるのが適当である。排除限界分子量とは成書
(たとえば、波多野博行、花井俊彦著、実験高速
液体クロマトグラフ、化学同人)などに述べられ
ているごとく、ゲル浸透クロマトグラフイーにお
いて細孔内に侵入できない(排除される)分子の
うち最も小さい分子量をもつものの分子量をい
う。排除限界分子量は一般に球状蛋白質、デキス
トラン、ポリエチレングリコールなどについてよ
く調べられているが、本発明に用いる担体のばあ
い、球状蛋白質を用いてえられた値を用いるのが
適当である。 種々の排除限界分子量の担体を用いて検討した
結果、β2−mの吸着に適当な細孔径の範囲は排除
限界分子量が1万以上60万以下であることが明ら
かとなつた。すなわち1万未満の排除限界分子量
をもつ担体を用いたばあいにはβ2−mの吸着除去
量は小さくその実用性が低下し、また60万をこえ
るものでは、β2−m以外の蛋白(主としてアルブ
ミン)の吸着が大きくなり選択性の点でその実用
性が低下する。したがつて本発明に用いる担体の
好ましい排除限界分子量は1万以上60万以下、さ
らに好ましくは2万以上30万以下である。 つぎに担体の多孔構造については、吸着体の単
位体積あたりの吸着能から考えて、表面多孔性よ
りも全多孔性が好ましく、空孔容積が20%以上で
あり、比表面積が3m2/g以上であることが好ま
しい。 また担体の形状は粒状、繊維状、中空系状など
任意に形状をえらぶことができる。 さらに担体表面には、リガンドの固定化反応に
用いうる官能基が存在していると好都合である。
これらの官能基の代表例としては、水酸基、アミ
ノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、チオール
基、シラノール基、アミド基、エポキシ基、ハロ
ゲン基、サクシニルイミド基、酸無水物基などが
あげられる。 つぎに本発明に用いる担体としては硬質担体、
軟質担体のいずれも用いることができるが、体外
循環治療用の吸着体として使用するためには、カ
ラムに充填し、通液する際などの目詰りを生じな
いことが重要であり、そのためには充分な機械的
強度が要求される。 したがつて本発明に用いる担体は硬質担体であ
ることがより好ましい。ここでいう硬質担体と
は、たとえば粒状ゲルのばあい、後記参考例に示
すごとく、ゲルを円筒状カラムに均一に充填し、
水性流体を流した際の圧力損失ΔPと流量の関係
が0.3Kg/cm2まで直線関係にあるものをいう。 本発明の吸着体はlogP値が2.50以上の化合物を
多孔質水不溶性担体に固定してえられるが、その
固定化方法としては公知の種々の方法を特別な制
限なしに用いることができる。しかしながら、本
発明の吸着体は体外循環治療に供せられるため、
滅菌時あるいは治療時においてのリガンドの脱離
溶出を極力抑えることが安全上重要であり、その
ためには共有結合法により固定化することが最も
好ましい。 本発明の吸着体を治療に用いるには種々の方法
がある。最も簡便な方法としては患者の血液を体
外に導出して血液バツクに貯め、これに本発明の
吸着体を混合してβ2−mを除去後、フイルターを
通して吸着体を除去し、血液を患者に戻す方法が
ある。この方法は複雑な装置を必要としないが、
1回の処理量が少なく治療に時間を要し、操作が
煩雑になるという欠点を有する。 つぎの方法は吸着体をカラムに充填し、体外循
環回路に組み込みオンラインで吸着除去を行なう
ものである。処理方法には全血を直接潅流する方
法と血液から血漿を分離したのち、血漿をカラム
に通す方法がある。本発明の吸着体は、いずれの
方法にも用いることができるが、前述のごとくオ
ンライン処理に最も適している。 つぎに本発明に基づいて本発明の吸着体をさら
に詳細に説明するが、本発明はもとよりこれらに
限られるものではない。 参考例 両端に孔径15μmのフイルターを装着したガラ
ス製円筒カラム(内径9mm、カラム長150mm)に
アガロースゲル(Biorado社製のBiogelA−5m、
粒径50〜100メツシユ)、ビニル系ポリマーゲル
(東洋曹達工業(株)のトヨパールHW−65、粒径50
〜100μm)およびセルロースゲル(チツソ(株)製
のセルロフアインGC−700m、粒径45〜105μm)
をそれぞれ均一に充填し、ペリスタテイツクポン
プにより水を流し、流量と圧力損失Δpとの関係
を求めた。その結果を第1図に示す。 第1図に示すごとく、トヨパールHW−65およ
びセルロフアインGC−700mが圧力の増加にほぼ
比例して流量が増加するのに対し、BiogelA−
5mは圧密化をひきおこし、圧力を増加させても
流量が増加しないことがわかる。本発明において
は前者のごとく、圧力損失Δpと流量の関係が0.3
Kg/cm2まで直線関係にあるものを硬質ゲルとい
う。 実施例 1 セルロース系多孔質硬質ゲるであるセルロフア
インGC−200m(チツソ(株)製、球状蛋白質の排除
限界分子量120000)170mlに水を加え全量を340ml
としたのち、2M水酸化ナトリウム90mlを加え40
℃とした。これにエピクロルヒドリン31mlを加
え、40℃で攪拌下2時間反応させた。反応終了
後、充分に水洗し、エポキシ化ゲルをえた。 このエポキシ化ゲル10mlにn−オクチルアミン
(logP=2.90)200mgを加え、50%(v/v)エタ
ノール水溶液中、45℃で静置下6日間反応させ
た。反応終了後、50%(v/v)エタノール水溶
液、エタノール、50%(v/v)エタノール水溶
液、水の順に充分に洗浄し、n−オクチルアミン
固定化ゲルをえた。 この吸着体0.5mlにβ2−m濃度65μg/mlの透析
患者血清2mlを加え、37℃で2時間インキユベー
トした。上澄液中のβ2−mおよびアルブミンの濃
度を測定し、吸着体1ml当たりのβ2−mの吸着量
および吸着率、およびアルブミンの吸着量を求め
た。その結果を第1表に示す。 実施例 2 n−オクチルアミンをドデシルアミン(Σf=
5.10)に変えたほかは実施例1と同様にしてドデ
シルアミン固定化ゲルをえた。この吸着体を用い
て実施例1と全く同様にして吸着実験を行なつ
た。結果を第1表に示す。 実施例 3 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGC−700m(チツソ(株)製、球状蛋白質
の排除限界分子量400000)に変えたほかは実施例
1と同様にしてn−オクチルアミン固定化ゲルを
えた。この吸着体を用いて実施例1と全く同様に
して吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 4 n−オクチルアミンをドデシルアミンに変えた
ほかは実施例3と同様にしてドデシルアミン固定
化ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例1と全
く同様にして吸着実験を行なつた。結果を第1表
に示す。 実施例 5 n−オクチルアミンをセチルアミン(Σf=
7.22)に、固定化時の溶媒をエタノールに変えた
ほかは実施例3と同様にしてセチルアミン固定化
ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例1と全く
同様にして吸着実験を行なつた。結果を第1表に
示す。 比較例 1 n−オクチルアミンをn−ヘキシルアミン
(logP=2.06)に変えたほかは、実施例3と同様
にしてn−ヘキシルアミン固定化ゲルをえた。こ
の吸着体を用いて実施例1と全く同様にして吸着
実験を行なつた。結果を第1表に示す。 比較例 2 n−オクチルアミンをn−ブチルアミン
(logP=0.97)に、固定化時の溶媒を水に変えた
ほかは実施例3と同様にしてn−ブチルアミン固
定化ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例1と
全く同様にして吸着実験を行なつた。結果を第1
表に示す。 実施例 6 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGCレ−300m(チツソ(株)製、球状蛋白
質の排除限界分子量90000)に変えたほかは実施
例2と同様にしてドデシルアミン固定化ゲルをえ
た。この吸着体を用いて実施例1と全く同様にし
て吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 7 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGC−100m(チツソ(株)製、球状蛋白質
の排除限界分子量60000)に変えたほかは実施例
1と同様にしてn−オクチルアミン固定化ゲルを
えた。この吸着体を用いて実施例1と全く同様に
して吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 8 担体をセルロース系多孔質硬質ゲルであるセル
ロフアインGCレ−90m(チツソ(株)製、球状蛋白質
の排除限界分子量35000)に変えたほかは実施例
1と同様にしてn−オクチルアミン固定化ゲルを
えた。この吸着体を用いて実施例1と全く同様に
して吸着実験を行なつた。結果を第1表に示す。 実施例 9 担体をビニル系ポリマーの多孔質硬質ゲルであ
るトヨパールHW−50 coarse(東洋曹達工業(株)
製、球状蛋白質の排除限界分子量80000)に変え
たほかは実施例1と同様にしてn−オクチルアミ
ン固定化ゲルをえた。この吸着体を用いて実施例
1と全く同様にして吸着実験を行なつた。結果を
第1表に示す。
【表】
第1表の結果から、本発明の吸着体を用いると
β2−mは効率よく吸着されるがアルブミンはほと
んど吸着されていないことがわかる。 [発明の効果] 本発明の吸着体は安価であり、かつ体液中に含
まれるβ2−mを効率よく吸着除去するという効果
を奏する。
β2−mは効率よく吸着されるがアルブミンはほと
んど吸着されていないことがわかる。 [発明の効果] 本発明の吸着体は安価であり、かつ体液中に含
まれるβ2−mを効率よく吸着除去するという効果
を奏する。
第1図は3種類のゲルを用いて流速と圧力損失
との関係を調べた結果を示すグラフである。
との関係を調べた結果を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 多孔質水不溶性担体にlogP(Pはオクタノー
ル−水系での分配係数)値が2.50以上の化合物を
固定してなる体外循環治療用のβ2−ミクログロブ
リン吸着体。 2 多孔質水不溶性担体の球状蛋白の排除限界分
子量が1万以上60万以下である特許請求の範囲第
1項記載の体外循環治療用のβ2−ミクログロブリ
ン吸着体。 3 多孔質水不溶性担体が親水性担体である特許
請求の範囲第1項記載の体外循環治療用のβ2−ミ
クログロブリン吸着体。 4 多孔質水不溶性担体が硬質担体である特許請
求の範囲第1項記載の体外循環治療用のβ2−ミク
ログロブリン吸着体。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| CA000538040A CA1285925C (en) | 1986-09-19 | 1987-05-26 | ADSORBENT FOR .beta. -MICROGLOBULIN AND IMMUNOGLOBULIN L-CHAIN |
| EP87107720A EP0247592B1 (en) | 1986-05-30 | 1987-05-27 | Adsorbent for beta2-microglobulin and immunoglobulin l-chain |
| DE8787107720T DE3776967D1 (de) | 1986-05-30 | 1987-05-27 | Sorbentmittel fuer beta 2-mikroglobulin und immunoglobulin l-kette. |
| US07/055,387 US4721730A (en) | 1986-05-30 | 1987-05-29 | Adsorbent for β2 -microglobulin and immunoglobulin L-chain |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61-126000 | 1986-05-30 | ||
| JP12600086 | 1986-05-30 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6399875A JPS6399875A (ja) | 1988-05-02 |
| JPH0528151B2 true JPH0528151B2 (ja) | 1993-04-23 |
Family
ID=14924243
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61222287A Granted JPS6399875A (ja) | 1986-05-30 | 1986-09-19 | 体外循環治療用のβ↓2−ミクログロブリン吸着体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6399875A (ja) |
Families Citing this family (7)
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|---|---|---|---|---|
| JPS63186660A (ja) * | 1986-09-24 | 1988-08-02 | 宇部興産株式会社 | 体液浄化剤 |
| JPH08257115A (ja) * | 1995-03-20 | 1996-10-08 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 腫瘍壊死因子の吸着剤および吸着除去方法 |
| JP3733658B2 (ja) * | 1995-12-28 | 2006-01-11 | 東レ株式会社 | β2ミクログロブリン除去、検出または測定用材料及びそれを用いた体液浄化カラム |
| EP0819439B1 (en) * | 1996-01-31 | 2005-11-30 | Kaneka Corporation | Apparatus comprising an adsorbent for adsorptive elimination of disease-related factors in body fluids |
| US6878269B2 (en) | 1996-01-31 | 2005-04-12 | Kaneka Corporation | Device for body fluid purification and system for body fluid purification |
| EP1293221A4 (en) * | 2000-05-25 | 2009-02-25 | Kaneka Corp | CARDIAC GLYCOSIDE ADSORBENT AND METHOD AND DEVICE FOR ADSORPTION AND REMOVAL OF CARDIAC GLYCOSIDE |
| JP2007029511A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Kaneka Corp | ハイモビリティーグループ蛋白の吸着材、吸着方法および吸着装置 |
-
1986
- 1986-09-19 JP JP61222287A patent/JPS6399875A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6399875A (ja) | 1988-05-02 |
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