JPH0536533B2 - - Google Patents
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- JPH0536533B2 JPH0536533B2 JP60139130A JP13913085A JPH0536533B2 JP H0536533 B2 JPH0536533 B2 JP H0536533B2 JP 60139130 A JP60139130 A JP 60139130A JP 13913085 A JP13913085 A JP 13913085A JP H0536533 B2 JPH0536533 B2 JP H0536533B2
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- fibers
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- fiber
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
この発明は高導電性繊維の製造方法に関し、さ
らに詳しくは、化学気相蒸着法(CVD法:
Chemical Vapor Deposition)を用いて、炭素
を基質とし、グラフアイトを外皮層とする高導電
性繊維を製造する方法に関する。
らに詳しくは、化学気相蒸着法(CVD法:
Chemical Vapor Deposition)を用いて、炭素
を基質とし、グラフアイトを外皮層とする高導電
性繊維を製造する方法に関する。
[従来の技術]
炭素を基質とし、グラフアイトを外皮層とする
高導電性繊維を製造する方法としては、特願昭58
−58734号明細書に記載された方法がある。この
方法は、炭素繊維に直接通電することによつてそ
れを加熱するとともに、その炭素繊維にCVD法
により易グラフアイト化炭素の被覆層を形成し、
次いでその被覆炭素繊維を2500℃以上の温度に加
熱して上記易グラフアイト化炭素(前駆体)をグ
ラフアイト化するものである。しかしながら、か
かる従来の方法は、炭素繊維の切断が起こりやす
いという欠点をもつている。
高導電性繊維を製造する方法としては、特願昭58
−58734号明細書に記載された方法がある。この
方法は、炭素繊維に直接通電することによつてそ
れを加熱するとともに、その炭素繊維にCVD法
により易グラフアイト化炭素の被覆層を形成し、
次いでその被覆炭素繊維を2500℃以上の温度に加
熱して上記易グラフアイト化炭素(前駆体)をグ
ラフアイト化するものである。しかしながら、か
かる従来の方法は、炭素繊維の切断が起こりやす
いという欠点をもつている。
すなわち、上述した従来の方法は、炭素繊維の
加熱を、それに直接通電することによつて生ずる
ジユール熱を利用して行うものである。しかる
に、炭素繊維に易グラフアイト化炭素の被覆層が
形成されてくると、それに伴つて被覆炭素繊維と
してみた熱容量や抵抗値が連続的に変化してく
る。そのため、繊維軸方向において大きな温度分
布ができ、局部的加熱が起こつて炭素繊維が切れ
てしまうのである。
加熱を、それに直接通電することによつて生ずる
ジユール熱を利用して行うものである。しかる
に、炭素繊維に易グラフアイト化炭素の被覆層が
形成されてくると、それに伴つて被覆炭素繊維と
してみた熱容量や抵抗値が連続的に変化してく
る。そのため、繊維軸方向において大きな温度分
布ができ、局部的加熱が起こつて炭素繊維が切れ
てしまうのである。
さらに別の公知例として特開昭59−187622号公
報、特公昭43−27552号公報があるが、これらは
いずれも熱分解させて被覆させる反応装置が適切
でなかつたため、効率よく高導電性繊維を作るこ
とが困難であつた。さらに別の公知例として赤外
線集光炉があるが(実公昭56−53278号公報)、こ
の公知例を化学気相蒸着法(CVD法)に用いて
も、赤外線ランプがすぐに汚れて使用できないも
のであつた。
報、特公昭43−27552号公報があるが、これらは
いずれも熱分解させて被覆させる反応装置が適切
でなかつたため、効率よく高導電性繊維を作るこ
とが困難であつた。さらに別の公知例として赤外
線集光炉があるが(実公昭56−53278号公報)、こ
の公知例を化学気相蒸着法(CVD法)に用いて
も、赤外線ランプがすぐに汚れて使用できないも
のであつた。
[発明が解決しようとする問題点]
この発明の目的は、易グラフアイト化炭素の被
覆を特定の反応装置を用いることにより、従来の
方法の上記欠点を解決し、炭素繊維の加熱に際し
てその切断を防止することができる高導電性繊維
の製造方法を提供するにある。
覆を特定の反応装置を用いることにより、従来の
方法の上記欠点を解決し、炭素繊維の加熱に際し
てその切断を防止することができる高導電性繊維
の製造方法を提供するにある。
[問題点を解決するための手段]
上記目的を達成するため本発明は下記の構成か
らなる。
らなる。
「炭素繊維を基質とし、グラフアイトを外皮層
とする高導電性繊維の製造方法において、第1段
処理として、供給繊維パツケージ、および巻き取
り繊維パツケージを含む系全体を密閉系に保ち、
加熱部分を石英管とし、輻射エネルギーを集光す
る加熱手段を設けた反応装置を用いて、第1段処
理として、炭素繊維を、モーターを用いて繰り出
して、ベンゼンまたはシアノアセチレンを1100〜
1500℃で熱分解することによつて化学気相蒸着法
により易グラフアイト化炭素の被覆層を形成して
巻き取り、次いで第2段処理として、パツケージ
の巻き戻しを行い、前記被覆炭素繊維を2500℃以
上の温度に加熱することを特徴とする高導電性繊
維の製造方法。」 この発明をさらに詳細に説明すると、この発明
においては、まず、いわゆる基材として炭素繊維
を連続繊維の形態で用意する。炭素繊維は、ポリ
アクリルニトリル系、ピツチ系、セルローズ系、
ビニロン系、リグニン/ポバール系など、どのよ
うなものであつてもよい。しかして、炭素繊維
は、通常、5〜10μm程度の単糸径を有するもの
を使用する。なお、形態は、モノフイラメントで
あつてもよいし、マルチフイラメントであつても
よい。
とする高導電性繊維の製造方法において、第1段
処理として、供給繊維パツケージ、および巻き取
り繊維パツケージを含む系全体を密閉系に保ち、
加熱部分を石英管とし、輻射エネルギーを集光す
る加熱手段を設けた反応装置を用いて、第1段処
理として、炭素繊維を、モーターを用いて繰り出
して、ベンゼンまたはシアノアセチレンを1100〜
1500℃で熱分解することによつて化学気相蒸着法
により易グラフアイト化炭素の被覆層を形成して
巻き取り、次いで第2段処理として、パツケージ
の巻き戻しを行い、前記被覆炭素繊維を2500℃以
上の温度に加熱することを特徴とする高導電性繊
維の製造方法。」 この発明をさらに詳細に説明すると、この発明
においては、まず、いわゆる基材として炭素繊維
を連続繊維の形態で用意する。炭素繊維は、ポリ
アクリルニトリル系、ピツチ系、セルローズ系、
ビニロン系、リグニン/ポバール系など、どのよ
うなものであつてもよい。しかして、炭素繊維
は、通常、5〜10μm程度の単糸径を有するもの
を使用する。なお、形態は、モノフイラメントで
あつてもよいし、マルチフイラメントであつても
よい。
次に、この発明においては、上記炭素繊維を連
続的に走行させながら、その炭素繊維に輻射エネ
ルギーを集束して加熱する。と同時に、その炭素
繊維にCVD法により易グラフアイト化炭素の被
覆層を形成する。
続的に走行させながら、その炭素繊維に輻射エネ
ルギーを集束して加熱する。と同時に、その炭素
繊維にCVD法により易グラフアイト化炭素の被
覆層を形成する。
輻射エネルギー源としては、たとえば炭酸ガス
レーザーのように、大容量で、かつ赤外ないし近
赤外領域に非連続的なスペクトルをもつものや、
赤外線ランプのように、赤外から近赤外領域にか
けて連続したスペクトルをもつもの、あるいはハ
ロゲンランプやキセノンアークランブなどを用い
ることができる。また、これらの輻射エネルギー
源から輻射される光エネルギーを炭素繊維上に集
束する手段としては、回転楕円面鏡や光学レンズ
などを使用することができる。好ましくは、炭素
繊維を囲むように回転楕円面鏡を配置し、炭素繊
維にその繊維軸方向と直交する平面内において全
方向から光エネルギー(たとえば赤外線)が集束
されるようにする。
レーザーのように、大容量で、かつ赤外ないし近
赤外領域に非連続的なスペクトルをもつものや、
赤外線ランプのように、赤外から近赤外領域にか
けて連続したスペクトルをもつもの、あるいはハ
ロゲンランプやキセノンアークランブなどを用い
ることができる。また、これらの輻射エネルギー
源から輻射される光エネルギーを炭素繊維上に集
束する手段としては、回転楕円面鏡や光学レンズ
などを使用することができる。好ましくは、炭素
繊維を囲むように回転楕円面鏡を配置し、炭素繊
維にその繊維軸方向と直交する平面内において全
方向から光エネルギー(たとえば赤外線)が集束
されるようにする。
上記のとおり、輻射エネルギーの集光手段を用
いることにより、目的とする炭素繊維のみを加熱
でき、ほかの部分、たとえば加熱炉の壁など不要
な部分は加熱しないので、効率よく被覆層を沈着
できる。さらに、加熱炉の汚染を防止できるの
で、長期間、連続的に第1段の反応を続けること
ができる。
いることにより、目的とする炭素繊維のみを加熱
でき、ほかの部分、たとえば加熱炉の壁など不要
な部分は加熱しないので、効率よく被覆層を沈着
できる。さらに、加熱炉の汚染を防止できるの
で、長期間、連続的に第1段の反応を続けること
ができる。
CVD法は、炭化水素を気相状態で熱分解する
ことにより、易グラフアイト化炭素となる、いろ
いろな縮合環をもつ化合物を基材上に堆積させる
方法である。この発明においては、上述したよう
にこのCVD法を利用して炭素繊維に易グラフア
イト化炭素の被覆層を形成する。
ことにより、易グラフアイト化炭素となる、いろ
いろな縮合環をもつ化合物を基材上に堆積させる
方法である。この発明においては、上述したよう
にこのCVD法を利用して炭素繊維に易グラフア
イト化炭素の被覆層を形成する。
熱分解させる炭化水素としては、ベンゼンとシ
アノアセチレンが必要である。これらのものは易
グラフアイト化炭素となりやすいからである。そ
のほか芳香族炭化水素、脂環族炭化水素、脂肪族
炭化水素や、これら炭化水素の誘導体を併用して
もよい。具体的には、ベンゼン、シアノアセチレ
ン、トルエン、キシレン、ナフタリン、1−オク
チン、2,4−ヘキサジイン、アセトニトリル、
テトラシアノエチレン、フエニルアセチレン、ヘ
プタン、シクロヘキサン、プロパギルアルコー
ル、アセチレン、メチルアセチレン、メタンなど
である。
アノアセチレンが必要である。これらのものは易
グラフアイト化炭素となりやすいからである。そ
のほか芳香族炭化水素、脂環族炭化水素、脂肪族
炭化水素や、これら炭化水素の誘導体を併用して
もよい。具体的には、ベンゼン、シアノアセチレ
ン、トルエン、キシレン、ナフタリン、1−オク
チン、2,4−ヘキサジイン、アセトニトリル、
テトラシアノエチレン、フエニルアセチレン、ヘ
プタン、シクロヘキサン、プロパギルアルコー
ル、アセチレン、メチルアセチレン、メタンなど
である。
炭化水素の熱分解は、上述した輻射エネルギー
によつて行う。熱分解温度は、1100〜1500℃であ
る。すなわち、1100℃未満では易グラフアイト化
炭素の被覆層の形成速度が遅くなる。また、1500
℃を越えると、難グラフアイト化炭素の生成量が
多くなるので好ましくない。換言すれば、炭素繊
維上に集束する輻射エネルギーは、その炭素繊維
が1100〜1500℃に加熱されるように調節される。
によつて行う。熱分解温度は、1100〜1500℃であ
る。すなわち、1100℃未満では易グラフアイト化
炭素の被覆層の形成速度が遅くなる。また、1500
℃を越えると、難グラフアイト化炭素の生成量が
多くなるので好ましくない。換言すれば、炭素繊
維上に集束する輻射エネルギーは、その炭素繊維
が1100〜1500℃に加熱されるように調節される。
第1段の反応装置の系は密閉系であることが必
要である。系全体の減圧系に保つたり、ベンゼン
やシアノアセチレンモノマーの洩れを防ぎ安全性
を保つためである。
要である。系全体の減圧系に保つたり、ベンゼン
やシアノアセチレンモノマーの洩れを防ぎ安全性
を保つためである。
ベンゼンやシアノアセチレンモノマーの熱分解
は、分圧としてみた炭化水素の濃度が、0.5〜100
mmHgである範囲で行うのが好ましい。さらに好
ましいのは、1〜30mmHgである。もつとも、熱
分解は、窒素やアルゴンの共存下で、必要に応じ
てさらに水素の共存下で行うこともできる。この
場合は、炭化水素濃度を0.1〜20体積%程度にす
るのが好ましい。
は、分圧としてみた炭化水素の濃度が、0.5〜100
mmHgである範囲で行うのが好ましい。さらに好
ましいのは、1〜30mmHgである。もつとも、熱
分解は、窒素やアルゴンの共存下で、必要に応じ
てさらに水素の共存下で行うこともできる。この
場合は、炭化水素濃度を0.1〜20体積%程度にす
るのが好ましい。
熱分解時間は、通常、数分から数十分程度であ
る。より均質な易グラフアイト化炭素の被覆層を
形成するためには、熱分解温度やモノマー濃度を
低くし、熱分解時間を長くするのが好ましい。
る。より均質な易グラフアイト化炭素の被覆層を
形成するためには、熱分解温度やモノマー濃度を
低くし、熱分解時間を長くするのが好ましい。
易グラフアイト化炭素の被覆層の厚みは、炭化
水素の濃度、熱分解温度、熱分解時間などによつ
て調節できるが、最終的に得られる高導電性繊維
の可撓性が著しく損われないように、また電気伝
導度(以下、電導度という)の低い基材炭素繊維
の割合が極端に大きくならないように、10〜
200μm程度であるのが好ましい。なお、炭素繊
維をマルチフイラメントの形態で供する場合に
は、堆積した易グラフアイト化炭素によつて単繊
維同士が結着され、被覆炭素繊維、ひいては最終
的に得られる高導電性繊維の可とう性が失われが
ちになるので、被覆の形成速度を極力遅くするの
が好ましい。
水素の濃度、熱分解温度、熱分解時間などによつ
て調節できるが、最終的に得られる高導電性繊維
の可撓性が著しく損われないように、また電気伝
導度(以下、電導度という)の低い基材炭素繊維
の割合が極端に大きくならないように、10〜
200μm程度であるのが好ましい。なお、炭素繊
維をマルチフイラメントの形態で供する場合に
は、堆積した易グラフアイト化炭素によつて単繊
維同士が結着され、被覆炭素繊維、ひいては最終
的に得られる高導電性繊維の可とう性が失われが
ちになるので、被覆の形成速度を極力遅くするの
が好ましい。
さて、この発明においては、次いで、上述し
た、易グラフアイト化炭素被覆炭素繊維を加熱し
てその易グラフアイト化炭素をグラフアイト化
し、炭素を基質とし、グラフアイトを外皮層に有
する高導電性繊維を得る。外皮層を形成するグラ
フアイトが、主として電導度の向上効果を受け持
つ。
た、易グラフアイト化炭素被覆炭素繊維を加熱し
てその易グラフアイト化炭素をグラフアイト化
し、炭素を基質とし、グラフアイトを外皮層に有
する高導電性繊維を得る。外皮層を形成するグラ
フアイトが、主として電導度の向上効果を受け持
つ。
この発明においてグラフアイトとは、SP2結合
によつて結合した6員環炭素で構成される面がπ
結合により結合してなる構造が発達してできた炭
素を主成分とする化合物である。そのような化合
物は、Cu−Kα線を使用したX線回折によつて
002面から求めた面間隔が3.363Å以下であるとい
うことによつて特徴付けられる。また、高導電性
とは、4端子法により室温かつ空気中で測定した
電導度が1×104S/cm以上であるものとして定義
される。
によつて結合した6員環炭素で構成される面がπ
結合により結合してなる構造が発達してできた炭
素を主成分とする化合物である。そのような化合
物は、Cu−Kα線を使用したX線回折によつて
002面から求めた面間隔が3.363Å以下であるとい
うことによつて特徴付けられる。また、高導電性
とは、4端子法により室温かつ空気中で測定した
電導度が1×104S/cm以上であるものとして定義
される。
さて、第2段目の処理である被覆炭素繊維の加
熱は、CVD法と同様に輻射エネルギーにより、
あるいはタンマン炉などの外部加熱式の加熱装置
によつて行う。加熱温度は2500℃以上である。
2500℃未満では易グラフアイト化炭素のグラフア
イト化が進行せず、高導電性繊維を得ることがで
きない。たとえば、2000℃に加熱することによつ
て得られた繊維の電導度は、1.4×103程度と大変
低い。また、002面の面間隔は3.426Åと広い。な
お、加熱温度が3500℃を越えると、グラフアイト
の蒸気圧が増大して炭素繊維から炭素が揮発しが
ちになる。そのため、加熱温度の上限は3500℃と
するのが好ましい。
熱は、CVD法と同様に輻射エネルギーにより、
あるいはタンマン炉などの外部加熱式の加熱装置
によつて行う。加熱温度は2500℃以上である。
2500℃未満では易グラフアイト化炭素のグラフア
イト化が進行せず、高導電性繊維を得ることがで
きない。たとえば、2000℃に加熱することによつ
て得られた繊維の電導度は、1.4×103程度と大変
低い。また、002面の面間隔は3.426Åと広い。な
お、加熱温度が3500℃を越えると、グラフアイト
の蒸気圧が増大して炭素繊維から炭素が揮発しが
ちになる。そのため、加熱温度の上限は3500℃と
するのが好ましい。
グラフアイト化に要する時間は、通常、10〜60
分である。また、グラフアイト化に際して、電子
供与性または電子受容性の物質をグラフアイトの
層間に挿入(Intercalation)すると、より導電
性の高い繊維が得られるようになるので好まし
い。そのような、いわゆるインターカレーシヨン
法は、たとえば炭素材料学会刊、雑誌「炭素」、
第111巻、第171頁(1982年)に記載されている。
電子供与性または電子受容性の物質としては、た
とえばリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、
塩素、臭素等のハロゲンガス、IF5などのハロゲ
ン化合物、MgCl5、WCl6等の金属ハロゲン化物、
硝酸、硫酸、AsF5等の酸、Na−NH3等の金属−
分子化合物、K−ナフタレン等の有機金属化合物
など、いろいろ知られているが、安価かつ無毒で
あり、しかも生成物が安定している硝酸が最も好
ましい。
分である。また、グラフアイト化に際して、電子
供与性または電子受容性の物質をグラフアイトの
層間に挿入(Intercalation)すると、より導電
性の高い繊維が得られるようになるので好まし
い。そのような、いわゆるインターカレーシヨン
法は、たとえば炭素材料学会刊、雑誌「炭素」、
第111巻、第171頁(1982年)に記載されている。
電子供与性または電子受容性の物質としては、た
とえばリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、
塩素、臭素等のハロゲンガス、IF5などのハロゲ
ン化合物、MgCl5、WCl6等の金属ハロゲン化物、
硝酸、硫酸、AsF5等の酸、Na−NH3等の金属−
分子化合物、K−ナフタレン等の有機金属化合物
など、いろいろ知られているが、安価かつ無毒で
あり、しかも生成物が安定している硝酸が最も好
ましい。
[実施例]
以下、実施例に基いてこの発明をさらに詳細に
説明する。
説明する。
実施例 1
図面に示すこの発明の方法により、高導電性繊
維を得た。
維を得た。
すなわち、炭素繊維として、米国ユニオンカー
バイド社製ピツチ系炭素繊維“Thornel”P75(モ
ノフイラメント、直径:10μm)を使用し、その
炭素繊維をモーター1によつて駆動される供給パ
ツケージ2から繰り出し、反応管3内に通し、モ
ーター4によつて駆動されるボビンに巻き取り、
パツケージ5を形成するようにした。なお、反応
管3は、内径45mm、長さ350mmの石英管で作られ
ている。石英管を用いるのは耐熱性が要求される
ためである。また、反応管3の周りには、その反
応管3を取り囲むように回転楕円面鏡6を設け、
その内部にはハロゲンランプ7を収容し、そのハ
ロゲンランプ7の輻射エネルギーが、炭素繊維上
にその繊維軸方向と直交する面内において全方向
から集光されるようにした。一方、真空源に接続
された弁8を調節し、また炭化水素源に接続され
た弁9を調節して、炭化水素が弁9を介して反応
管3内に所望の速度で導入され、同時にその濃度
が所望の値に維持できるようにした。
バイド社製ピツチ系炭素繊維“Thornel”P75(モ
ノフイラメント、直径:10μm)を使用し、その
炭素繊維をモーター1によつて駆動される供給パ
ツケージ2から繰り出し、反応管3内に通し、モ
ーター4によつて駆動されるボビンに巻き取り、
パツケージ5を形成するようにした。なお、反応
管3は、内径45mm、長さ350mmの石英管で作られ
ている。石英管を用いるのは耐熱性が要求される
ためである。また、反応管3の周りには、その反
応管3を取り囲むように回転楕円面鏡6を設け、
その内部にはハロゲンランプ7を収容し、そのハ
ロゲンランプ7の輻射エネルギーが、炭素繊維上
にその繊維軸方向と直交する面内において全方向
から集光されるようにした。一方、真空源に接続
された弁8を調節し、また炭化水素源に接続され
た弁9を調節して、炭化水素が弁9を介して反応
管3内に所望の速度で導入され、同時にその濃度
が所望の値に維持できるようにした。
さて、供給パツケージ2から炭素繊維を150
mm/時の速度で連続的に繰り出し、またハロゲン
ランプ7を点灯して炭素繊維を約1300℃に加熱し
た。同時に、弁8および弁9を調節し、反応管3
内に弁9を介してベンゼンが5c.c./分の速度で連
続的に流れ込むように、かつ反応管3内が約3mm
Hgになるようにし、ベンゼンを熱分解して炭素
繊維に易グラフアイト化炭素の被覆層を形成した
後ボビンに巻き取り、パツケージ5を形成した。
mm/時の速度で連続的に繰り出し、またハロゲン
ランプ7を点灯して炭素繊維を約1300℃に加熱し
た。同時に、弁8および弁9を調節し、反応管3
内に弁9を介してベンゼンが5c.c./分の速度で連
続的に流れ込むように、かつ反応管3内が約3mm
Hgになるようにし、ベンゼンを熱分解して炭素
繊維に易グラフアイト化炭素の被覆層を形成した
後ボビンに巻き取り、パツケージ5を形成した。
パツケージ2の炭素繊維が全部繰り出された
後、ハロゲンランプ7をキセノンアークランプに
取り替え、また反応管3内をアルゴン雰囲気に変
換した後、こんどはモーター4を逆転させてパツ
ケージ5を形成している被覆炭素繊維を40mm/時
の速度で連続的に繰り出し、同様に逆転させたモ
ーター1によつてパツケージ2を形成していたボ
ビンに巻き取りながらキセノンアークランプの輻
射エネルギーを利用して被覆輻射エネルギーを約
3000℃に加熱し、前工程で炭素繊維に被覆した易
グラフアイト化炭素をグラフアイト化した。
後、ハロゲンランプ7をキセノンアークランプに
取り替え、また反応管3内をアルゴン雰囲気に変
換した後、こんどはモーター4を逆転させてパツ
ケージ5を形成している被覆炭素繊維を40mm/時
の速度で連続的に繰り出し、同様に逆転させたモ
ーター1によつてパツケージ2を形成していたボ
ビンに巻き取りながらキセノンアークランプの輻
射エネルギーを利用して被覆輻射エネルギーを約
3000℃に加熱し、前工程で炭素繊維に被覆した易
グラフアイト化炭素をグラフアイト化した。
かくして得られた高導電性繊維は約45μmの直
径をもち、電導度は約1.5×104S/cmであつた。
また、002面の面間隔は約3.362Åであつた。ちな
みに、基材として使用した上記炭素繊維の電導度
は約1.1×103S/cmであり、また002面の面間隔は
約3.392Åである。
径をもち、電導度は約1.5×104S/cmであつた。
また、002面の面間隔は約3.362Åであつた。ちな
みに、基材として使用した上記炭素繊維の電導度
は約1.1×103S/cmであり、また002面の面間隔は
約3.392Åである。
実施例 2
炭化水素としてシアノアセチレンを使用したほ
かは実施例1と全く同様にして、この発明の方法
による高導電性繊維を得た。得られた高導電性繊
維の直径は約62μmであり、電導度は約1.7×104
であつた。また、002面の面間隔は約3.357Åであ
つた。
かは実施例1と全く同様にして、この発明の方法
による高導電性繊維を得た。得られた高導電性繊
維の直径は約62μmであり、電導度は約1.7×104
であつた。また、002面の面間隔は約3.357Åであ
つた。
実施例 3
実施例1で得られた高導電性繊維を発煙硝酸に
約60分間晒し、硝酸をインターカレーシヨンした
ところ、電導度が約1.7×105と大きく向上した。
約60分間晒し、硝酸をインターカレーシヨンした
ところ、電導度が約1.7×105と大きく向上した。
実施例 4
実施例2で得られた高導電性繊維を実施例3と
同様にインターカレーシヨンしたところ、電導度
が約1.9×105になつた。
同様にインターカレーシヨンしたところ、電導度
が約1.9×105になつた。
実施例 5
炭素繊維として東レ株式会社製炭素繊維“トレ
カ”T−300(マルチフイラメント、フイラメント
数:600本、平均単糸径:約6μm)を使用し、ま
たその繰出速度を300mm/時とし、反応管3内の
真空度を約1mmHgとし、易グラフアイト化炭素
の被覆層の形成を繰り返し4回行つたほかは実施
例2と同様にして高導電性繊維を得た。この高導
電性繊維は、約43μmの単糸径をもち、電導度は
約1.8×104S/cmであつた。また、002面の面間隔
は約3.356Åであつた。単糸同士の結着はほとん
ど認められなかつた。
カ”T−300(マルチフイラメント、フイラメント
数:600本、平均単糸径:約6μm)を使用し、ま
たその繰出速度を300mm/時とし、反応管3内の
真空度を約1mmHgとし、易グラフアイト化炭素
の被覆層の形成を繰り返し4回行つたほかは実施
例2と同様にして高導電性繊維を得た。この高導
電性繊維は、約43μmの単糸径をもち、電導度は
約1.8×104S/cmであつた。また、002面の面間隔
は約3.356Åであつた。単糸同士の結着はほとん
ど認められなかつた。
実施例 6
実施例5による高導電性繊維を実施例3,4と
同様にインターカレーシヨンしたところ、電導度
が約2.0×105S/cmと大きく向上した。
同様にインターカレーシヨンしたところ、電導度
が約2.0×105S/cmと大きく向上した。
実施例 7
図面において、反応管3内に、弁9を介してシ
アノアセチレンを10c.c./分の速度で、また弁10
を介して水素を40c.c./分の速度で、さらに弁11
を介してアルゴンを950c.c./分の速度でそれぞれ
導入しながら、反応管3内を常圧に保ち、易グラ
フアイト化炭素の被覆層形成時の加熱温度を約
1500℃としたほかは実施例2と全く同様にして高
導電性繊維を得た。
アノアセチレンを10c.c./分の速度で、また弁10
を介して水素を40c.c./分の速度で、さらに弁11
を介してアルゴンを950c.c./分の速度でそれぞれ
導入しながら、反応管3内を常圧に保ち、易グラ
フアイト化炭素の被覆層形成時の加熱温度を約
1500℃としたほかは実施例2と全く同様にして高
導電性繊維を得た。
この高導電性繊維は、約49μmの直径をもち、
電導度は約1.8×104S/cmであつた。また、002面
の面間隔は約3.356Åであつた。
電導度は約1.8×104S/cmであつた。また、002面
の面間隔は約3.356Åであつた。
比較例 1
第1段処理のモノマー堆積時の温度を1700℃と
した以外は、実施例1と同様の方法を用いてグラ
フアイト繊維を作成した。
した以外は、実施例1と同様の方法を用いてグラ
フアイト繊維を作成した。
得られた繊維の電導度は6.8×103S/cmであつ
た。すなわちこの電導度は実施例1と比較すると
約半分であり、これは堆積時の温度が高過ぎるた
めと考えられる。
た。すなわちこの電導度は実施例1と比較すると
約半分であり、これは堆積時の温度が高過ぎるた
めと考えられる。
比較例 2
第1段処理のモノマー堆積時の温度を2000℃と
した以外は、実施例2と同様の方法を用いてグラ
フアイト繊維を作成した。
した以外は、実施例2と同様の方法を用いてグラ
フアイト繊維を作成した。
得られた繊維の電導度は7.9×103S/cmであつ
た。すなわちこの電導度は実施例2と比較すると
約半分であり、これは堆積時の温度が高過ぎるた
めと考えられる。
た。すなわちこの電導度は実施例2と比較すると
約半分であり、これは堆積時の温度が高過ぎるた
めと考えられる。
[発明の効果]
この発明は、炭素繊維に対するCVD法による
易グラフアイト化炭素の被覆層の形成に輻射エネ
ルギーを使用するものであるからして、炭素繊維
に直接通電してそれを加熱する従来の方法の欠点
であつた、繊維軸方向における温度分布の発生を
防止することができ、局部的な加熱による炭素繊
維の切断を防止することができる。しかも、輻射
エネルギーの利用により炭素繊維のみを選択的に
加熱することができるようになり、電熱加熱炉等
による外部加熱による方法のように炉壁などに易
グラフアイト化炭素が付着して炉を汚す心配がな
い。またはまた、炭化水素の効率的使用が可能で
あるということでもある。
易グラフアイト化炭素の被覆層の形成に輻射エネ
ルギーを使用するものであるからして、炭素繊維
に直接通電してそれを加熱する従来の方法の欠点
であつた、繊維軸方向における温度分布の発生を
防止することができ、局部的な加熱による炭素繊
維の切断を防止することができる。しかも、輻射
エネルギーの利用により炭素繊維のみを選択的に
加熱することができるようになり、電熱加熱炉等
による外部加熱による方法のように炉壁などに易
グラフアイト化炭素が付着して炉を汚す心配がな
い。またはまた、炭化水素の効率的使用が可能で
あるということでもある。
また、この発明の方法によれば、電導度が高
く、しかも軽量な高導電性繊維を得ることができ
る。そのため、これを、たとえば送電線として使
用すれば、支柱の荷重が軽減され、架設費が低減
できる。そればかりか、特に外皮層の電導度が高
いことから、表皮効果が現われる交流用送電線と
して使用してもエネルギー損失が少ない。また、
軽量であることは、重量軽減効果の大きい航空機
用電線としても好適である。
く、しかも軽量な高導電性繊維を得ることができ
る。そのため、これを、たとえば送電線として使
用すれば、支柱の荷重が軽減され、架設費が低減
できる。そればかりか、特に外皮層の電導度が高
いことから、表皮効果が現われる交流用送電線と
して使用してもエネルギー損失が少ない。また、
軽量であることは、重量軽減効果の大きい航空機
用電線としても好適である。
さらに、この発明の方法によつて得られる高導
電性繊維は、本質的に炭素からなるものであるか
ら、高温に耐え、しかも耐食性が高い。したがつ
て、たとえば蓄電池や燃料電池の極板材料として
も適している。
電性繊維は、本質的に炭素からなるものであるか
ら、高温に耐え、しかも耐食性が高い。したがつ
て、たとえば蓄電池や燃料電池の極板材料として
も適している。
図面は、この発明の方法を実施している様子を
示す概略工程図である。 1:モーター、2:パツケージ、3:反応管、
4:モーター、5:パツケージ、6:回転楕円面
鏡、7:ハロゲンランプ(輻射エネルギー源)、
8:弁、9:弁、10:弁、11:弁。
示す概略工程図である。 1:モーター、2:パツケージ、3:反応管、
4:モーター、5:パツケージ、6:回転楕円面
鏡、7:ハロゲンランプ(輻射エネルギー源)、
8:弁、9:弁、10:弁、11:弁。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素繊維を基質とし、グラフアイトを外皮層
とする高導電性繊維の製造方法において、供給繊
維パツケージ、および巻き取り繊維パツケージを
含む系全体を密閉系に保ち、加熱部分を石英管と
し、輻射エネルギーを集光する加熱手段を設けた
反応装置を用いて、第1段処理として、炭素繊維
を、モーターを用いて繰り出して、ベンゼンまた
はシアノアセチレンを1100〜1500℃で熱分解する
ことによつて化学気相蒸着法により易グラフアイ
ト化炭素の被覆層を形成して巻き取り、次いで第
2段処理として、パツケージの巻き戻しを行い、
前記被覆炭素繊維を2500℃以上の温度に加熱する
ことを特徴とする高導電性繊維の製造方法。 2 第1段処理のベンゼンまたはシアノアセチレ
ンの圧力が、0.5〜100mmHgの範囲であることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の高導電性
繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13913085A JPS626973A (ja) | 1985-06-27 | 1985-06-27 | 高導電性繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13913085A JPS626973A (ja) | 1985-06-27 | 1985-06-27 | 高導電性繊維の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS626973A JPS626973A (ja) | 1987-01-13 |
| JPH0536533B2 true JPH0536533B2 (ja) | 1993-05-31 |
Family
ID=15238223
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13913085A Granted JPS626973A (ja) | 1985-06-27 | 1985-06-27 | 高導電性繊維の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS626973A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09218856A (ja) * | 1996-02-09 | 1997-08-19 | Nec Corp | 携帯型入出力装置 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07111027B2 (ja) * | 1986-07-01 | 1995-11-29 | 大塚化学株式会社 | 高導電性繊維の製造法 |
| JPH07111028B2 (ja) * | 1986-07-01 | 1995-11-29 | 大塚化学株式会社 | 導電性繊維およびその製造法 |
| JPH01272866A (ja) * | 1987-07-17 | 1989-10-31 | Mitsubishi Corp | 臭素処理黒鉛繊維の製造法 |
| JPH02210060A (ja) * | 1988-03-30 | 1990-08-21 | Agency Of Ind Science & Technol | 高黒鉛化繊維の製造方法 |
| JPH05125660A (ja) * | 1991-10-29 | 1993-05-21 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 熱分解炭素複合材および高温炉用断熱材 |
| JP2011138703A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Denso Corp | 電気伝導線及びその製造方法 |
| CN106128608B (zh) * | 2016-08-24 | 2017-10-20 | 宁波华众和创工业设计有限公司 | 一种高强度柔性防火电缆及其制备方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59187622A (ja) * | 1983-04-05 | 1984-10-24 | Agency Of Ind Science & Technol | 高導電性グラフアイト長繊維及びその製造方法 |
-
1985
- 1985-06-27 JP JP13913085A patent/JPS626973A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09218856A (ja) * | 1996-02-09 | 1997-08-19 | Nec Corp | 携帯型入出力装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS626973A (ja) | 1987-01-13 |
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