JPH0542436B2 - - Google Patents
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- JPH0542436B2 JPH0542436B2 JP59075670A JP7567084A JPH0542436B2 JP H0542436 B2 JPH0542436 B2 JP H0542436B2 JP 59075670 A JP59075670 A JP 59075670A JP 7567084 A JP7567084 A JP 7567084A JP H0542436 B2 JPH0542436 B2 JP H0542436B2
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Description
発明の分野
本発明は燐−バナジウム触媒を燐酸の炭化水素
エステルで以て水の存在下で再活性化すること、
並びにこの触媒の存在下におけるブタンの気相酸
化によつて生成される無水マレイン酸の色安定
化、に関するものである。 背 景 無水マレイン酸は世界的に重要な商業的に関心
のあるものでありアルキツド樹脂製造にひろく用
いられる。またこれは化学合成用の汎用中間体で
もある。従つて、大量の無水マレイン酸が毎年製
造されてこれらの要求を満たしている。ベンゼン
の接触的酸化による無水マレイン酸の製造は、最
近までは、無水マレイン酸製造のための主要な方
法であつた。しかし、ベンゼンの本来的な毒性の
ために、供給原料油としてベンゼンの利用をさけ
る傾向がはじまり、新しい設備では無水マレイン
酸の製造にブタン酸化法を利用する傾向がある。 一般的には、ブタンの無水マレイン酸への酸化
に用いる触媒はバナジウムと燐をベースとしてい
る。各種の金属活性剤がこの燐−バナジウム触媒
を強化するのに用いられてきた。燐−バナジウム
の金属促進触媒についての困難はそれらがきわめ
て急速に脱活性化する傾向があることである。こ
の点に関して、米国特許第4002174号、第4094816
号、および第4089807号は四塩化炭素がバナジウ
ム−燐の金属促進触媒の再活性化を改善するのに
使用できることを教示している。米国特許第
3296282号および米国特許第3474041号において
は、無水マレイン酸をつくるオレフイン酸化にお
いて使用するバナジウム−燐の酸化触媒の再生方
法が記載されている。これらの文献は、反応器へ
燐化合物を周期的または連続的に通し、オレフイ
ン供給流を中断または中断せずに、ホスフイン、
ホスフアイトあるいはホスホネートで以て触媒を
処理する方法を開示している。英国特許明細書第
1464198号はある燐酸塩による燐含有錯体の再生
を教示している。この文献は約0.001から約50重
量%の水の存在下においてのバナジウム−燐また
はバナジウム−燐−コ・メタル(共存金属)触媒
を有機燐酸塩によつて再生し得るものとしては示
しておらず、この文献は再生に使用する燐酸塩が
得られる無水マレイン酸の色安定性を改善するこ
とを暗示していない。 出願人らはここに、ブタンの無水マレイン酸へ
の気相酸化において使用するバナジウム−燐およ
びバナジウム−燐−コ・メタル触媒複合体をその
場で再生する方法を発見したのである。我々の方
法によると、ブタンの無水マレイン酸への気相酸
化はブタンをバナジウム−燐−酸素の触媒あるい
は金属で以て活性化された触媒の存在下で接触さ
せることによつて実施される。適当なコ・メタル
は亜鉛、モリブデン、ジルコニウム、ニオブ、セ
リウム、クロム、マンガン、ニツケルおよびウラ
ンである。好ましいコ・メタンはモリブデンおよ
び亜鉛である。触媒は希望に応じて連続式または
回分式でブタンの気相酸化中に、式(RO)3P=
OをもちRが水素またはC1からC4のアルキルで
あり少くとも一つのRがC1からC4のアルキルで
ある正燐酸のアルキルエステルで以て再生され
る。好ましい方法は触媒を連続的に再生すること
であり、著しく良好な無水マレイン酸収率が得ら
れるからである。再活性化されるべき触媒は各種
の方式で調製することができ、エドワードM.ボ
ゴーシアンを発明人とする1975年1月21日公告の
米国特許第3862146号に開示されるもの、米国特
許第4148003号、第4416802号および第4416803号
に開示される方法に従つてつくられる触媒を含
む。あるいはまた、再活性化されるべき触媒は五
酸化燐と反応させ塩化水素のような無機酸で飽和
させたアルコール溶液から適切につくることがで
きる。触媒の他の調製方法は米国特許第4328126
号に開示されていて、触媒は有機溶剤系中でつく
られる。燐−バナジウム−亜鉛の混合酸化物の沈
澱は有機溶剤と反応水との共沸混合物の蒸溜とそ
れにつづく有機溶剤の蒸発によつて適当に実施す
ることができる。バナジウム対燐の原子比は約
0.5:1から約1.25:1、好ましくは、約0.6:1
から約1:1の範囲内にあることができる。亜鉛
またはモリブデン対バナジウムの合計原子比は約
2:1から約0.8:1の範囲が適当であり、好ま
しくは約1:1から約1.7:1である。触媒の再
活性化はまた燐酸のアルキルエステルを水に溶解
しこの溶液を均一な方式で再生されるべき触媒へ
施用することによつて実施例するのが適当であ
る。この方法は多管式上向流反応器を利用する連
続法において特に適している。この方法において
は、アルキルエステルは、約0.01から約100重量
%、より好ましくは約25から約75重量%のアルキ
ルエステルから成る水性媒体中で、反応器へ流れ
る供給原料ガス流の中へ液体としてスプレーされ
る。この方法はプラントの操業中断を伴なう従来
の再生剤添加法よりも大いにすぐれた利点をも
ち、なぜならば、我々の方法においては、再活性
化は生産の中断あるいは燐酸アルキルの分解をお
こす傾向のある熱油蒸発器を使用せずにその場合
で実施されるからである。亜鉛、モリブデン、ニ
オブ、タングステン、ウラン、クロムおよび錫か
ら成る群から選ばれる金属によつて活性化された
燐−バナジウム−酸素の触媒上のブタン気相酸化
によつて得られる無水マレイン酸の色を安定化さ
せる本発明の連続式方法は、触媒を気相酸化中に
式(RO)3P=OをもちRが水素、またはC1から
C4のアルキルであり少くとも一つのRがC1から
C4のアルキルである正燐酸のアルキルエステル
と接触させることによつて触媒を再生させること
から成る。 連続式再活性化は、ここで前記開示の通り、燐
−バナジウム触媒および金属によつて活性化され
た燐−バナジウム触媒へ適用可能である。この種
の金属はモリブデン、亜鉛、タングステン、錫お
よびビスマス、などを含む。 本発明はまた、ブタンを酸素存在下で連続式再
活性化触媒と供給原料流の合計重量基準で約
0.001から約50重量%の水の存在下において接触
させることによつて、無水マレイン酸へブタンを
酸化し、そして連続式または回分式触媒再生を用
いる我々の新規な方法によつて製造される無水マ
レイン酸の色と色安定性とを改善する方法から成
り立つ。再活性化は約650〓(343℃)から約900
〓(482℃)の温度において実施される。溶液の
約0.001から約100重量%、より好ましくは約
0.001から約50重量%から成る水媒体中のアルキ
ル燐酸塩を反応器へ通る供給ガス流と接触させ
る。あるいはまた、アルキル燐酸塩と水とを直接
にブタン供給原料中へブタンと空気の反応剤を混
合する前に添加してよい。ブタンのマレイン酸へ
の酸化はn−ブタンを酸素中で低濃度で所望触媒
と接触させることによつて達成してもよい。空気
は酸素源として全く満足できるものであるが、酸
素と窒素のような稀釈用ガスとの合成混合物も使
用してよい。酸素分を多くした空気を使用しても
よい。 酸化反応器へのガス状供給原料流は通常は空気
と約0.2から約1.7モル%のn−ブタンを含む。約
0.8から約1.5モル%のn−ブタンが本発明の方法
に関して無水マレイン酸の最適収量のために満足
できる。より高い濃度も用い得るけれども、爆発
の危険が伴なうかもしれない。より低い濃度すな
わち約1%以下の濃度のブタンはもちろん等価流
量において得られる合計収率を減らし、従つて経
済的理由から普通は採用しない。反応器中を通る
ガス状流の流速はかなり広い範囲で変り得るが、
好ましい操作範囲は触媒1c.c.あたり毎時約100か
ら約4000c.c.、より好ましくは約1000c.c.から約2400
c.c.の範囲にある。このガス流の滞留時間は普通に
は約4秒以下、より好ましくは約1秒以下、であ
り、そして作業がより難かしくなる速度まで下げ
られる。流速と滞留時間は約760mmHgと約25℃に
おける標準状態において計算される。各種の反応
器が有用であることが見出され、多管熱交換器型
反応器はきわめて満足できるものである。このよ
うな反応器の頂部は直径が約1/4インチ(6.4mm)
から約3インチ(76.2mm)の間に変つてもよく、
長さは約3から約10フイート(0.9から3m)ま
たはそれ以上であつてもよい。酸化反応は発熱反
応であり、従つて反応温度の比較的精密な制御を
保つべきである。反応器の表面を比較的一定の温
度に保つことが望ましく、反応器から熱を伝導さ
せるためにある媒体例えば鉛などを必要とする
が、しかし、共融混合物塩浴が完全に満足できる
ことが発見された。この種の塩浴は硝酸ナトリウ
ム、亜硝酸ナトリウム−硝酸カリウム共融混合物
定温混合物である。温度制御のもう一つの方法は
メタルブロツク包反器を用いることであり、これ
により管をとりかこむ金属が温度制御体として作
用する。当業熟練者が認めるように、この熱交換
媒体は熱交換器などによつて適切な温度に保つこ
とができる。反応器あるいは反応管は鉄、ステン
レス鋼、炭素鋼、ニツケル、バイコールのような
ガラス管、などであつてよい。炭素鋼とニツケル
のチユーブの両者がここで記述する反応条件下に
おいてすぐれた長時間寿命をもつ。通常は、反応
器は存在する活性触媒の容積の約半分から十分の
一で存在する1/4インチ(6.5mm)のアランダムペ
レツト、不活性セラミツク球、ニツケル球、ある
いはチツプなどのような不活性物質下の予熱帯を
含む。 反応温度はある限度内で変り得るが、通常な反
応はかなりきびしい範囲内の温度において実施さ
れるべきである。酸化反応は発熱的であり、一た
ん反応が行なわれると塩浴または他の媒体の主目
的は反応器の壁から熱を伝導でとり出し反応を制
御することである。より良好な運転は、用いられ
る反応温度が塩浴温度より約20〓から約50〓(約
11℃から約29℃)より高くないときに通常得られ
る。反応器の温度はもちろん、またある程度は反
応器寸法とブタン濃度に依存する。 反応は大気圧、大気圧以上あるいは大気圧以下
で実施してよい。出口圧は常圧より少くとも多少
高くして反応器からの正の流れを保証する。不活
性ガスの圧力は反応器中の圧力損失を克服するだ
け十分に高くなければならない。 無水マレイン酸は当業熟練者既知の数多くの方
式で回収してよい。例えば、回収は直接の凝縮に
より、あるいは適当媒体内の吸収により、無水マ
レイン酸の特定的運転および精製に関して実施し
てよい。以下の実施例は本発明をより十分に理解
するために役立つが、これらの実施例は解説の目
的でのみ提供されており、いずれにしても本発明
を限定するものと解釈されるべきではない。実施
例中で、「転化率」、「選択率」および「収率」は
次の通り定義される。 転化率%=反応したn−ブタンのモル数/供
給原料中のn−ブタンのモル数×100 選択率%=生成したマレイン酸モル数/消費
されたn−ブタン供給原料のモル数×100 収率%=(転化率)×(選択率)×169 実施例 1 Znで以て活性化された燐−バナジウム−酸素
触媒は792〓(422℃)、2000容積時間空間速度
(VHSV)および1.5%のn−ブタンにおいて87重
量%の収率を与えた。供給原料はこの時点におい
て10000ppmの水を含んでいた。上記条件でかつ
780〓(416℃)においてさらに524時間運転後、
触媒は80重量%の無水マレイン酸を与えた。燐酸
トリエチル1.6ppmを供給流へ48時間後添加した。
さらに192時間後、収率は799〓(426℃)と同じ
条件において85重量%の収率へ改善された。水を
521時間後に供給流から除き一方1.4ppmの燐酸ト
リエチルを添加しつづけた。さらに160時間後、
収率は779〓(415℃)において同じ流れ条件下で
73重量%へ落ちた。194時間後に燐酸トリエチル
の添加を3.2ppmへ増すと、収率はさらに低下し
た。これの336時間後、収率は780〓(416℃)お
よび同じ流れ条件において僅か55重量%であつ
た。24時間後において水を10000ppmで再導入し
燐酸アルキル添加を中断した。120時間後、収率
は77重量%まで改善した。本実施例は水とアルキ
ル燐酸塩エステルとの組合せが触媒の最適再生に
必要であることを解説している。水の添加なしで
はアルキル燐酸塩添加が実際にはこの特定触媒に
関して収率低下をもたらしたことを注目すべきで
ある。 実施例 2 使用した燐−バナジウム−酸素触媒は782〓
(417℃)、2000VHSV、および1.5%n−ブタンに
おいて、パイロツトプラント中の運転の115時間
後において55重量%の収率を与えた。この供給流
への1.6−5.0ppmの燐酸トリエチルの添加が813
〓でかつ同じ流れ条件において運転1090時間後に
71重量%の最高収率をもたらした。この収率は次
に818〓(437℃)において7.4ppmの燐酸トリエ
チル添加の場合に運転2496時間後で61重量%へ低
下した。燐酸塩添加を次に2497時間後に中断し
た。3048時間後、収率は797〓(425℃)、
2000VHSF、および1.5%n−ブタンにおいて58
重量%であつた。水を次に燐酸トリエチルの1.5
−13ppmの添加と一緒に10000ppmの濃度で供給
原料へ添加した。運転4756時間後、この触媒は
845〓(452℃)、2000VHSV、1.5%n−ブタン、
10000ppmの水、および13ppmの燐酸トリエチル
において73.6重量%の最高収率を示した。本実施
例において、燐酸アルキルエステルは水の存在な
しで収率増加を示した。次いでその処理は収率低
下をもたらした。しかし、水と一緒の燐酸アルキ
ルの添加はより高い収率をもたらし、この継続処
理は収率低下をおこさなかつた。 水の同時添加なしでの燐酸塩の長時間添加は収
率低下をもたらした。この低下は使用する触媒に
依存する。ここでも、水と燐酸アルキルエステル
との使用は水を用いずに燐酸アルキルを使用する
ときより良好な結果を与える。 実施例 3 原子比が1/1.2/1.08であり3/16インチ(4.8
mm)の中空円筒タブレツトの形であるバナジウム
−燐−亜鉛触媒の6c.c.の装填材料を0.62インチ
(15.7mm)の直径のミニ反応器中で使用してn−
ブタンを無水マレイン酸へ酸化した。空気混合物
中の1.05%のn−ブタンを1700VHSVより大きい
速度で750−790〓(399−421℃)の間の温度にお
いて触媒中を通過させた。これらの条件の下で
1056時間継続して反応させたのち、無水マレイン
酸収率は84重量%であつてブタン転化率は77%、
選択率は65%であつた。3048時間同じ条件下で運
転後において無水マレイン酸収率は75重量%であ
り、ブタン転化率は80%、選択率は55%であつ
た。3384時間運転後、水の中の燐酸トリメチルの
50−50容積混合物0.16c.c.を注入により供給流中に
20秒間にわたつて反応器中を通過させた。4008時
間運転後の無水マレイン酸収率は77%の転化率と
64%の選択率において82.4重量%であつた。 実施例 4 原子比が1/1.3/0.03で3/16インチ(4.8mm)
の中空円筒状タブレツトの形のバナジウム−燐酸
−モリブデン触媒の1000gをこえる装填物を大き
いパイロツトプラント反応器において使用してブ
タンを無水マレイン酸へ酸化した。空気混合物中
の1.5%のn−ブタンを2000VHSVまでで720−
769〓(382−409℃)の間の温度において触媒中
を通過させた。これらの条件下で1050時間後にお
いて、無水マレイン酸収率は84%の転化率と61%
の選択率において86重量%であつた。1863時間運
転後、無水マレイン酸収率は84%の転化率と57%
の選択率において81重量%であつた。1870時間運
転後、水1あたり5.1gの燐酸トリエチルを含
む水溶液を反応器前の供給流中に入れた。この供
給流はこの溶液中を通過させて選ばれた条件下に
おいて供給原料を飽和させるようにした。さらに
24時間添加後、この飽和溶液は水1あたり燐酸
トリエチル0.5gへ減らされ、残りの運転時間の
間、反応をこれらの条件下で操作した。2400時間
連続運転後において、80%の転化率と64%の選択
率において無水マレイン酸収率は86重量%であつ
た。 実施例 5 4400時間運転後、実施例3に記載の触媒床の収
率は、水1あたり0.5gの燐酸トリエチルの溶
液で以て飽和させた原料供給ガスについて、転化
率78モル%および選択率64モル%において84重量
%であつた。反応条件は2000VHSVと720゜−769
〓(382−409℃)の塩浴温度において、空気中で
1.5モル%であつた。触媒へ燐酸エステルを添加
する別の方法を示すために、飽和を中断し、燐酸
トリエチルを直後に、空気とブタンとの混合前に
液状ブタンへ添加した。濃度は1.3×10-4g燐酸
トリメチル/g・ブタンであつた。同じ条件下で
10日後、収率は78モル%の転化率と63モル%の選
択率において83重量%であつた。 実施例 6 6c.c.、すなわち5.79gの燐−バナジウム−酸素
廃触媒は813〓(434℃)と合成空気中1.1%n−
ブタンの1200VHSVにおいて運転するミニ反応
器中で、転化率91モル%と選択率17モル%におい
て25重量%の収率の無水マレイン酸を与えた。同
じ条件下で0.05c.c.の燐酸トリメチルを原料供給流
中へ10秒間注入した。同じ条件下で6日後、収率
は転化率72モル%と選択率57%の場合に69重量%
であつた。 実施例 7 6c.c.、すなわち5.77gの燐−バナジウム−酸素
廃触媒が830〓(443℃)と合成空気中の1.1%の
n−ブタンの1200VHSVにおいて、90モル%の
転化率と29モル%の選択率で以て44重量%の無水
マレイン酸収率を与えた。同じ条件下において、
0.08c.c.の燐酸トリメチルを供給原料流の中へ10秒
間注入した。3日後、この触媒は同じ反応条件下
において85モル%の転化率と44モル%の選択率と
で以て64重量%の収率を与えた。 実施例 8 6c.c.、すなわち、6.2gの燐−バナジウム−酸
素廃触媒は830〓(443℃)と合成空気中のn−ブ
タンの1200VHSVとにおいて、89モル%の転化
率と25モル%の選択率とで以て38重量%の無水マ
レイン酸を与えた。これらの同じ条件下で、燐酸
トリエチルと蒸溜水との50/50容積混合物の0.16
c.c.を供給原料の中へ注入し、触媒上に通した。同
じ条件下で8日後、収率は、83モル%の転化率と
52モル%の選択率とにおいて72重量%であつた。
さらに重要なことには、28日後の収率は79モル%
の転化率と51モル%の選択率において68重量%で
あつた。水を燐酸トリエチルと一緒に使用すると
燐酸トリエチルの再生力を収率増と収率増の維持
との両者に関して大いに増加させ、これは予想外
のことであつた。 実施例 9 33重量%の燐酸トリメチルを含む燐酸トリエチ
ル水溶液を、圧力が275〓(135℃)の温度で
55psig(37Kg/cm2)に達するまでスチーム熱交換
器を通して閉鎖ループの中にポンプで送つた。こ
の溶液の細流(slip stream)を30分間無水マレ
イン酸反応器の供給原料ガス流の中へスプレーノ
ズルを用いて注入した。スプレーノズルの使用と
水のフラツシユ蒸発は燐酸トリエチルの小滴を生
成し、これらの滴は供給原料ガス中に容易に随伴
される。無水マレイン酸の収率は65重量%から70
重量%へ増し、選択率は48モル%から51モル%へ
増加した。触媒1gあたり0.002gの燐酸トリエ
チルの第二添加はさらに収率と選択率をそれぞれ
78重量%と58モル%へ、1500VHSVおよび1.4モ
ル%のn−ブタン供給原料において増加した。 実施例 10 燐酸トリエチルを無水マレイン酸反応器の供給
ガス流へ、加熱加圧不活性ガス流を燐酸トリエチ
ルを含む加熱容器中に通しかつこの飽和不活性ガ
ス流を供給原料ガス中へ注入することによつて、
連続的に添加した。燐酸トリエチルの添加速度は
不活性ガスの温度および/または流速を変えるこ
とによつて調節される。1200VHSVと1.4モル%
のn−ブタン供給原料においてこの方法を使い触
媒1Kgあたり毎時4×10-3gの燐酸トリエチルを
連続的に施用して、それぞれ、無水マレイン酸の
収率は80重量%から92重量%へ、そして選択率は
61モル%から70モル%へ増加した。 実施例 11 触媒1gあたり0.053gの燐酸トリエチルを無
水マレイン酸反応器の供給ガスへ、それをスチー
ム・ジヤケツト配管中をポンプで送り供給原料ガ
ス中へスプレーすることによつて、連続的に添加
した。この方法を使用して、無水マレイン酸収率
は1600VHSVと1.4モル%のn−ブタン供給原料
とにおいて9日後に71重量%から75重量%へ増加
した。 実施例 12 実施例8と9において記載の方法を用いて、燐
酸トリエチルを無水マレイン酸触媒へ添加した。
燐酸トリエチル添加前では、エイジド・モルト
ン・カラー(eged molten color)によつて測定
した無水マレイン酸品質は1ケ月間の期間にわた
つて25−300APHAの範囲において65APHAの平
均値であつた。燐酸トリエチル添加後では、この
エイジド・モルトン・カラーは20−60APHAの
範囲において平均値は35APHAであつた。また、
粗無水マレイン酸から副生成物と着色物質を除く
ために必要とする精溜追い出し溜分は生成する正
味の無水マレイン酸の4.7%から1.9%へ減少し
た。 実施例 13 コ・メタンまたは他の促進剤を含まない燐−バ
ナジウム−酸素触媒を米国特許第4418003号に報
告されている方法に従つて製造した。3/16インチ
×3/16インチ(4.8mm×4.8mm)の円筒状ペレツト
の形をしたこの触媒の5.60g、すなわち6c.c.の試
料を0.62インチ(15.7mm)の内径のミニ反応器の
中へ装填した。空気混合物中の1.08モル%のn−
ブタンを水を含む飽和器中を通し、次いで触媒上
を1200VHSV、730−750〓(388−399℃)で通
過させた。このやり方で、約10000ppmの水を連
続的に反応器供給流へ添加した。 この触媒は運転3日後に1200VHSVと731〓
(388℃)において96重量%の最大無水マレイン酸
収率を与えた。この収率は運転21日後に
1200VHSVと738〓(392℃)において85重量%
へ低下した。この時点で、供給流を20重量%燐酸
トリエチル水溶液を含む飽和器中に通した。運転
33日後、収率は1200VHSVと765〓(407℃)に
おいて90重量%へ改善された。 その収率は1%燐酸トリエチル水溶液へ供給ガ
ス流を連続的に通すことによつて87−90重量%に
維持された。運転117日目、収率は1200VHSVと
785〓(418℃)において89重量%であつた。この
時点で、飽和器溶液を水に代えた。運転152日ま
でに、収率は1200VHSVと754〓(401℃)にお
いて79重量%へと低下した。再び飽和器を1%燐
酸トリエチル水溶液で満たしたところ、運転170
日後、1200VHSVと773〓(412℃)において収
率が90重量%へ改善された。 174日目に、飽和器溶液を100%燐酸トリエチル
に代えた。176日までに、収率は1200VHSVと
776〓(413℃)において81重量%に落ちた。 本実施例は、燐−バナジウム−酸素触媒が燐酸
トリエチルと水とによつて再活性化され安定化さ
れるということを示している。水だけ、あるいは
燐酸トリエチルだけを使用した場合は、触媒の収
率が低下する。 実施例 14 別の6c.c.の試料、すなわち実施例13で記載され
ているものと同じ燐−バナジウム−酸素触媒5.50
gを0.62インチ(15.7mm)の内径のミニ反応器の
中へ装填した。空気混合物中の1.08モル%のn−
ブタンを水飽和器中を通し、次いで触媒上を
1200VHSVと710−740〓(377−393℃)におい
て通過させた。このやり方で、約10000ppmの水
を連続的に反応器供給流へ添加した。 この触媒試料は運転2日後に1200VHSVと720
〓(382℃)において88重量%の最大無水マレイ
ン酸収率を与えた。運転18日までに、その収率は
1200VHSVと730〓(388℃)において79重量%
へ低下した。この時点で、飽和器中の水を100%
燐酸トリエチルに代えた。20日目までに、
1200VHSVと732〓(389℃)において収率が73
重量%に落ちた。 実施例13に示したように、燐酸トリエチルと水
とによつて燐−バナジウム−酸素触媒が再活性化
された。しかし本実施例では、同じ触媒が燐酸ト
リエチルだけによつて再活性化されなかつたこと
を示している。 実施例 15 米国特許第4418003号に報告されている方法に
従つて製造した燐−バナジウム−モリブデン触媒
を大きなパイロツトプラントから除いた。3/16イ
ンチ(4.8mm)の円筒状ペレツトの形をしたこの
触媒の試料6c.c.を0.62インチ(15.7mm)の内径の
ミニ反応器3基の中へ装填した。各ミニ反応器に
ついて、空気混合物中の1.08モル%のn−ブタン
を水飽和器中を通し、次いで触媒上を
1500VHSV、750−810〓(399−432℃)で通過
させた。 運転145日後、3基の反応器中の触媒は、表1
に示すようにほぼ同じ収率(70−73重量%)であ
つた。147日目、水50%と燐酸トリエチル50%と
の溶液を反応器Bの飽和器に添加し、および100
%燐酸トリエチルを反応器Cの飽和器に添加し
た。運転153日後、飽和器中にそのまま水100%が
満たされている反応器Aでは変化がみられなかつ
たが、反応器Bからの収率は6重量%だけ増加
し、反応器Cからの収率は3重量%だけ低下し
た。156日目、反応器Bからの収率は83重量%に
達したが、これは供給ガス流に燐酸トリエチルと
水とを添加してから13重量%の収率増加である。
165日目、反応器Aの収率はごくわずかに変化し
て74重量%になつた。注意すべきことに、運転
167日後、反応器Cもまた、20日間供給ガス流へ
燐酸トリエチルが添加されたにもかかわらず、わ
ずか1重量%の収率増加を示したのみである。こ
の間、約10gの燐酸トリエチルが反応器Cの供給
流へ添加された。この燐−バナジウム−モリブデ
ン触媒にとつて、水なしでの燐酸トリエチルの添
加は、収率において有意な増加がみられなかつ
た。
エステルで以て水の存在下で再活性化すること、
並びにこの触媒の存在下におけるブタンの気相酸
化によつて生成される無水マレイン酸の色安定
化、に関するものである。 背 景 無水マレイン酸は世界的に重要な商業的に関心
のあるものでありアルキツド樹脂製造にひろく用
いられる。またこれは化学合成用の汎用中間体で
もある。従つて、大量の無水マレイン酸が毎年製
造されてこれらの要求を満たしている。ベンゼン
の接触的酸化による無水マレイン酸の製造は、最
近までは、無水マレイン酸製造のための主要な方
法であつた。しかし、ベンゼンの本来的な毒性の
ために、供給原料油としてベンゼンの利用をさけ
る傾向がはじまり、新しい設備では無水マレイン
酸の製造にブタン酸化法を利用する傾向がある。 一般的には、ブタンの無水マレイン酸への酸化
に用いる触媒はバナジウムと燐をベースとしてい
る。各種の金属活性剤がこの燐−バナジウム触媒
を強化するのに用いられてきた。燐−バナジウム
の金属促進触媒についての困難はそれらがきわめ
て急速に脱活性化する傾向があることである。こ
の点に関して、米国特許第4002174号、第4094816
号、および第4089807号は四塩化炭素がバナジウ
ム−燐の金属促進触媒の再活性化を改善するのに
使用できることを教示している。米国特許第
3296282号および米国特許第3474041号において
は、無水マレイン酸をつくるオレフイン酸化にお
いて使用するバナジウム−燐の酸化触媒の再生方
法が記載されている。これらの文献は、反応器へ
燐化合物を周期的または連続的に通し、オレフイ
ン供給流を中断または中断せずに、ホスフイン、
ホスフアイトあるいはホスホネートで以て触媒を
処理する方法を開示している。英国特許明細書第
1464198号はある燐酸塩による燐含有錯体の再生
を教示している。この文献は約0.001から約50重
量%の水の存在下においてのバナジウム−燐また
はバナジウム−燐−コ・メタル(共存金属)触媒
を有機燐酸塩によつて再生し得るものとしては示
しておらず、この文献は再生に使用する燐酸塩が
得られる無水マレイン酸の色安定性を改善するこ
とを暗示していない。 出願人らはここに、ブタンの無水マレイン酸へ
の気相酸化において使用するバナジウム−燐およ
びバナジウム−燐−コ・メタル触媒複合体をその
場で再生する方法を発見したのである。我々の方
法によると、ブタンの無水マレイン酸への気相酸
化はブタンをバナジウム−燐−酸素の触媒あるい
は金属で以て活性化された触媒の存在下で接触さ
せることによつて実施される。適当なコ・メタル
は亜鉛、モリブデン、ジルコニウム、ニオブ、セ
リウム、クロム、マンガン、ニツケルおよびウラ
ンである。好ましいコ・メタンはモリブデンおよ
び亜鉛である。触媒は希望に応じて連続式または
回分式でブタンの気相酸化中に、式(RO)3P=
OをもちRが水素またはC1からC4のアルキルで
あり少くとも一つのRがC1からC4のアルキルで
ある正燐酸のアルキルエステルで以て再生され
る。好ましい方法は触媒を連続的に再生すること
であり、著しく良好な無水マレイン酸収率が得ら
れるからである。再活性化されるべき触媒は各種
の方式で調製することができ、エドワードM.ボ
ゴーシアンを発明人とする1975年1月21日公告の
米国特許第3862146号に開示されるもの、米国特
許第4148003号、第4416802号および第4416803号
に開示される方法に従つてつくられる触媒を含
む。あるいはまた、再活性化されるべき触媒は五
酸化燐と反応させ塩化水素のような無機酸で飽和
させたアルコール溶液から適切につくることがで
きる。触媒の他の調製方法は米国特許第4328126
号に開示されていて、触媒は有機溶剤系中でつく
られる。燐−バナジウム−亜鉛の混合酸化物の沈
澱は有機溶剤と反応水との共沸混合物の蒸溜とそ
れにつづく有機溶剤の蒸発によつて適当に実施す
ることができる。バナジウム対燐の原子比は約
0.5:1から約1.25:1、好ましくは、約0.6:1
から約1:1の範囲内にあることができる。亜鉛
またはモリブデン対バナジウムの合計原子比は約
2:1から約0.8:1の範囲が適当であり、好ま
しくは約1:1から約1.7:1である。触媒の再
活性化はまた燐酸のアルキルエステルを水に溶解
しこの溶液を均一な方式で再生されるべき触媒へ
施用することによつて実施例するのが適当であ
る。この方法は多管式上向流反応器を利用する連
続法において特に適している。この方法において
は、アルキルエステルは、約0.01から約100重量
%、より好ましくは約25から約75重量%のアルキ
ルエステルから成る水性媒体中で、反応器へ流れ
る供給原料ガス流の中へ液体としてスプレーされ
る。この方法はプラントの操業中断を伴なう従来
の再生剤添加法よりも大いにすぐれた利点をも
ち、なぜならば、我々の方法においては、再活性
化は生産の中断あるいは燐酸アルキルの分解をお
こす傾向のある熱油蒸発器を使用せずにその場合
で実施されるからである。亜鉛、モリブデン、ニ
オブ、タングステン、ウラン、クロムおよび錫か
ら成る群から選ばれる金属によつて活性化された
燐−バナジウム−酸素の触媒上のブタン気相酸化
によつて得られる無水マレイン酸の色を安定化さ
せる本発明の連続式方法は、触媒を気相酸化中に
式(RO)3P=OをもちRが水素、またはC1から
C4のアルキルであり少くとも一つのRがC1から
C4のアルキルである正燐酸のアルキルエステル
と接触させることによつて触媒を再生させること
から成る。 連続式再活性化は、ここで前記開示の通り、燐
−バナジウム触媒および金属によつて活性化され
た燐−バナジウム触媒へ適用可能である。この種
の金属はモリブデン、亜鉛、タングステン、錫お
よびビスマス、などを含む。 本発明はまた、ブタンを酸素存在下で連続式再
活性化触媒と供給原料流の合計重量基準で約
0.001から約50重量%の水の存在下において接触
させることによつて、無水マレイン酸へブタンを
酸化し、そして連続式または回分式触媒再生を用
いる我々の新規な方法によつて製造される無水マ
レイン酸の色と色安定性とを改善する方法から成
り立つ。再活性化は約650〓(343℃)から約900
〓(482℃)の温度において実施される。溶液の
約0.001から約100重量%、より好ましくは約
0.001から約50重量%から成る水媒体中のアルキ
ル燐酸塩を反応器へ通る供給ガス流と接触させ
る。あるいはまた、アルキル燐酸塩と水とを直接
にブタン供給原料中へブタンと空気の反応剤を混
合する前に添加してよい。ブタンのマレイン酸へ
の酸化はn−ブタンを酸素中で低濃度で所望触媒
と接触させることによつて達成してもよい。空気
は酸素源として全く満足できるものであるが、酸
素と窒素のような稀釈用ガスとの合成混合物も使
用してよい。酸素分を多くした空気を使用しても
よい。 酸化反応器へのガス状供給原料流は通常は空気
と約0.2から約1.7モル%のn−ブタンを含む。約
0.8から約1.5モル%のn−ブタンが本発明の方法
に関して無水マレイン酸の最適収量のために満足
できる。より高い濃度も用い得るけれども、爆発
の危険が伴なうかもしれない。より低い濃度すな
わち約1%以下の濃度のブタンはもちろん等価流
量において得られる合計収率を減らし、従つて経
済的理由から普通は採用しない。反応器中を通る
ガス状流の流速はかなり広い範囲で変り得るが、
好ましい操作範囲は触媒1c.c.あたり毎時約100か
ら約4000c.c.、より好ましくは約1000c.c.から約2400
c.c.の範囲にある。このガス流の滞留時間は普通に
は約4秒以下、より好ましくは約1秒以下、であ
り、そして作業がより難かしくなる速度まで下げ
られる。流速と滞留時間は約760mmHgと約25℃に
おける標準状態において計算される。各種の反応
器が有用であることが見出され、多管熱交換器型
反応器はきわめて満足できるものである。このよ
うな反応器の頂部は直径が約1/4インチ(6.4mm)
から約3インチ(76.2mm)の間に変つてもよく、
長さは約3から約10フイート(0.9から3m)ま
たはそれ以上であつてもよい。酸化反応は発熱反
応であり、従つて反応温度の比較的精密な制御を
保つべきである。反応器の表面を比較的一定の温
度に保つことが望ましく、反応器から熱を伝導さ
せるためにある媒体例えば鉛などを必要とする
が、しかし、共融混合物塩浴が完全に満足できる
ことが発見された。この種の塩浴は硝酸ナトリウ
ム、亜硝酸ナトリウム−硝酸カリウム共融混合物
定温混合物である。温度制御のもう一つの方法は
メタルブロツク包反器を用いることであり、これ
により管をとりかこむ金属が温度制御体として作
用する。当業熟練者が認めるように、この熱交換
媒体は熱交換器などによつて適切な温度に保つこ
とができる。反応器あるいは反応管は鉄、ステン
レス鋼、炭素鋼、ニツケル、バイコールのような
ガラス管、などであつてよい。炭素鋼とニツケル
のチユーブの両者がここで記述する反応条件下に
おいてすぐれた長時間寿命をもつ。通常は、反応
器は存在する活性触媒の容積の約半分から十分の
一で存在する1/4インチ(6.5mm)のアランダムペ
レツト、不活性セラミツク球、ニツケル球、ある
いはチツプなどのような不活性物質下の予熱帯を
含む。 反応温度はある限度内で変り得るが、通常な反
応はかなりきびしい範囲内の温度において実施さ
れるべきである。酸化反応は発熱的であり、一た
ん反応が行なわれると塩浴または他の媒体の主目
的は反応器の壁から熱を伝導でとり出し反応を制
御することである。より良好な運転は、用いられ
る反応温度が塩浴温度より約20〓から約50〓(約
11℃から約29℃)より高くないときに通常得られ
る。反応器の温度はもちろん、またある程度は反
応器寸法とブタン濃度に依存する。 反応は大気圧、大気圧以上あるいは大気圧以下
で実施してよい。出口圧は常圧より少くとも多少
高くして反応器からの正の流れを保証する。不活
性ガスの圧力は反応器中の圧力損失を克服するだ
け十分に高くなければならない。 無水マレイン酸は当業熟練者既知の数多くの方
式で回収してよい。例えば、回収は直接の凝縮に
より、あるいは適当媒体内の吸収により、無水マ
レイン酸の特定的運転および精製に関して実施し
てよい。以下の実施例は本発明をより十分に理解
するために役立つが、これらの実施例は解説の目
的でのみ提供されており、いずれにしても本発明
を限定するものと解釈されるべきではない。実施
例中で、「転化率」、「選択率」および「収率」は
次の通り定義される。 転化率%=反応したn−ブタンのモル数/供
給原料中のn−ブタンのモル数×100 選択率%=生成したマレイン酸モル数/消費
されたn−ブタン供給原料のモル数×100 収率%=(転化率)×(選択率)×169 実施例 1 Znで以て活性化された燐−バナジウム−酸素
触媒は792〓(422℃)、2000容積時間空間速度
(VHSV)および1.5%のn−ブタンにおいて87重
量%の収率を与えた。供給原料はこの時点におい
て10000ppmの水を含んでいた。上記条件でかつ
780〓(416℃)においてさらに524時間運転後、
触媒は80重量%の無水マレイン酸を与えた。燐酸
トリエチル1.6ppmを供給流へ48時間後添加した。
さらに192時間後、収率は799〓(426℃)と同じ
条件において85重量%の収率へ改善された。水を
521時間後に供給流から除き一方1.4ppmの燐酸ト
リエチルを添加しつづけた。さらに160時間後、
収率は779〓(415℃)において同じ流れ条件下で
73重量%へ落ちた。194時間後に燐酸トリエチル
の添加を3.2ppmへ増すと、収率はさらに低下し
た。これの336時間後、収率は780〓(416℃)お
よび同じ流れ条件において僅か55重量%であつ
た。24時間後において水を10000ppmで再導入し
燐酸アルキル添加を中断した。120時間後、収率
は77重量%まで改善した。本実施例は水とアルキ
ル燐酸塩エステルとの組合せが触媒の最適再生に
必要であることを解説している。水の添加なしで
はアルキル燐酸塩添加が実際にはこの特定触媒に
関して収率低下をもたらしたことを注目すべきで
ある。 実施例 2 使用した燐−バナジウム−酸素触媒は782〓
(417℃)、2000VHSV、および1.5%n−ブタンに
おいて、パイロツトプラント中の運転の115時間
後において55重量%の収率を与えた。この供給流
への1.6−5.0ppmの燐酸トリエチルの添加が813
〓でかつ同じ流れ条件において運転1090時間後に
71重量%の最高収率をもたらした。この収率は次
に818〓(437℃)において7.4ppmの燐酸トリエ
チル添加の場合に運転2496時間後で61重量%へ低
下した。燐酸塩添加を次に2497時間後に中断し
た。3048時間後、収率は797〓(425℃)、
2000VHSF、および1.5%n−ブタンにおいて58
重量%であつた。水を次に燐酸トリエチルの1.5
−13ppmの添加と一緒に10000ppmの濃度で供給
原料へ添加した。運転4756時間後、この触媒は
845〓(452℃)、2000VHSV、1.5%n−ブタン、
10000ppmの水、および13ppmの燐酸トリエチル
において73.6重量%の最高収率を示した。本実施
例において、燐酸アルキルエステルは水の存在な
しで収率増加を示した。次いでその処理は収率低
下をもたらした。しかし、水と一緒の燐酸アルキ
ルの添加はより高い収率をもたらし、この継続処
理は収率低下をおこさなかつた。 水の同時添加なしでの燐酸塩の長時間添加は収
率低下をもたらした。この低下は使用する触媒に
依存する。ここでも、水と燐酸アルキルエステル
との使用は水を用いずに燐酸アルキルを使用する
ときより良好な結果を与える。 実施例 3 原子比が1/1.2/1.08であり3/16インチ(4.8
mm)の中空円筒タブレツトの形であるバナジウム
−燐−亜鉛触媒の6c.c.の装填材料を0.62インチ
(15.7mm)の直径のミニ反応器中で使用してn−
ブタンを無水マレイン酸へ酸化した。空気混合物
中の1.05%のn−ブタンを1700VHSVより大きい
速度で750−790〓(399−421℃)の間の温度にお
いて触媒中を通過させた。これらの条件の下で
1056時間継続して反応させたのち、無水マレイン
酸収率は84重量%であつてブタン転化率は77%、
選択率は65%であつた。3048時間同じ条件下で運
転後において無水マレイン酸収率は75重量%であ
り、ブタン転化率は80%、選択率は55%であつ
た。3384時間運転後、水の中の燐酸トリメチルの
50−50容積混合物0.16c.c.を注入により供給流中に
20秒間にわたつて反応器中を通過させた。4008時
間運転後の無水マレイン酸収率は77%の転化率と
64%の選択率において82.4重量%であつた。 実施例 4 原子比が1/1.3/0.03で3/16インチ(4.8mm)
の中空円筒状タブレツトの形のバナジウム−燐酸
−モリブデン触媒の1000gをこえる装填物を大き
いパイロツトプラント反応器において使用してブ
タンを無水マレイン酸へ酸化した。空気混合物中
の1.5%のn−ブタンを2000VHSVまでで720−
769〓(382−409℃)の間の温度において触媒中
を通過させた。これらの条件下で1050時間後にお
いて、無水マレイン酸収率は84%の転化率と61%
の選択率において86重量%であつた。1863時間運
転後、無水マレイン酸収率は84%の転化率と57%
の選択率において81重量%であつた。1870時間運
転後、水1あたり5.1gの燐酸トリエチルを含
む水溶液を反応器前の供給流中に入れた。この供
給流はこの溶液中を通過させて選ばれた条件下に
おいて供給原料を飽和させるようにした。さらに
24時間添加後、この飽和溶液は水1あたり燐酸
トリエチル0.5gへ減らされ、残りの運転時間の
間、反応をこれらの条件下で操作した。2400時間
連続運転後において、80%の転化率と64%の選択
率において無水マレイン酸収率は86重量%であつ
た。 実施例 5 4400時間運転後、実施例3に記載の触媒床の収
率は、水1あたり0.5gの燐酸トリエチルの溶
液で以て飽和させた原料供給ガスについて、転化
率78モル%および選択率64モル%において84重量
%であつた。反応条件は2000VHSVと720゜−769
〓(382−409℃)の塩浴温度において、空気中で
1.5モル%であつた。触媒へ燐酸エステルを添加
する別の方法を示すために、飽和を中断し、燐酸
トリエチルを直後に、空気とブタンとの混合前に
液状ブタンへ添加した。濃度は1.3×10-4g燐酸
トリメチル/g・ブタンであつた。同じ条件下で
10日後、収率は78モル%の転化率と63モル%の選
択率において83重量%であつた。 実施例 6 6c.c.、すなわち5.79gの燐−バナジウム−酸素
廃触媒は813〓(434℃)と合成空気中1.1%n−
ブタンの1200VHSVにおいて運転するミニ反応
器中で、転化率91モル%と選択率17モル%におい
て25重量%の収率の無水マレイン酸を与えた。同
じ条件下で0.05c.c.の燐酸トリメチルを原料供給流
中へ10秒間注入した。同じ条件下で6日後、収率
は転化率72モル%と選択率57%の場合に69重量%
であつた。 実施例 7 6c.c.、すなわち5.77gの燐−バナジウム−酸素
廃触媒が830〓(443℃)と合成空気中の1.1%の
n−ブタンの1200VHSVにおいて、90モル%の
転化率と29モル%の選択率で以て44重量%の無水
マレイン酸収率を与えた。同じ条件下において、
0.08c.c.の燐酸トリメチルを供給原料流の中へ10秒
間注入した。3日後、この触媒は同じ反応条件下
において85モル%の転化率と44モル%の選択率と
で以て64重量%の収率を与えた。 実施例 8 6c.c.、すなわち、6.2gの燐−バナジウム−酸
素廃触媒は830〓(443℃)と合成空気中のn−ブ
タンの1200VHSVとにおいて、89モル%の転化
率と25モル%の選択率とで以て38重量%の無水マ
レイン酸を与えた。これらの同じ条件下で、燐酸
トリエチルと蒸溜水との50/50容積混合物の0.16
c.c.を供給原料の中へ注入し、触媒上に通した。同
じ条件下で8日後、収率は、83モル%の転化率と
52モル%の選択率とにおいて72重量%であつた。
さらに重要なことには、28日後の収率は79モル%
の転化率と51モル%の選択率において68重量%で
あつた。水を燐酸トリエチルと一緒に使用すると
燐酸トリエチルの再生力を収率増と収率増の維持
との両者に関して大いに増加させ、これは予想外
のことであつた。 実施例 9 33重量%の燐酸トリメチルを含む燐酸トリエチ
ル水溶液を、圧力が275〓(135℃)の温度で
55psig(37Kg/cm2)に達するまでスチーム熱交換
器を通して閉鎖ループの中にポンプで送つた。こ
の溶液の細流(slip stream)を30分間無水マレ
イン酸反応器の供給原料ガス流の中へスプレーノ
ズルを用いて注入した。スプレーノズルの使用と
水のフラツシユ蒸発は燐酸トリエチルの小滴を生
成し、これらの滴は供給原料ガス中に容易に随伴
される。無水マレイン酸の収率は65重量%から70
重量%へ増し、選択率は48モル%から51モル%へ
増加した。触媒1gあたり0.002gの燐酸トリエ
チルの第二添加はさらに収率と選択率をそれぞれ
78重量%と58モル%へ、1500VHSVおよび1.4モ
ル%のn−ブタン供給原料において増加した。 実施例 10 燐酸トリエチルを無水マレイン酸反応器の供給
ガス流へ、加熱加圧不活性ガス流を燐酸トリエチ
ルを含む加熱容器中に通しかつこの飽和不活性ガ
ス流を供給原料ガス中へ注入することによつて、
連続的に添加した。燐酸トリエチルの添加速度は
不活性ガスの温度および/または流速を変えるこ
とによつて調節される。1200VHSVと1.4モル%
のn−ブタン供給原料においてこの方法を使い触
媒1Kgあたり毎時4×10-3gの燐酸トリエチルを
連続的に施用して、それぞれ、無水マレイン酸の
収率は80重量%から92重量%へ、そして選択率は
61モル%から70モル%へ増加した。 実施例 11 触媒1gあたり0.053gの燐酸トリエチルを無
水マレイン酸反応器の供給ガスへ、それをスチー
ム・ジヤケツト配管中をポンプで送り供給原料ガ
ス中へスプレーすることによつて、連続的に添加
した。この方法を使用して、無水マレイン酸収率
は1600VHSVと1.4モル%のn−ブタン供給原料
とにおいて9日後に71重量%から75重量%へ増加
した。 実施例 12 実施例8と9において記載の方法を用いて、燐
酸トリエチルを無水マレイン酸触媒へ添加した。
燐酸トリエチル添加前では、エイジド・モルト
ン・カラー(eged molten color)によつて測定
した無水マレイン酸品質は1ケ月間の期間にわた
つて25−300APHAの範囲において65APHAの平
均値であつた。燐酸トリエチル添加後では、この
エイジド・モルトン・カラーは20−60APHAの
範囲において平均値は35APHAであつた。また、
粗無水マレイン酸から副生成物と着色物質を除く
ために必要とする精溜追い出し溜分は生成する正
味の無水マレイン酸の4.7%から1.9%へ減少し
た。 実施例 13 コ・メタンまたは他の促進剤を含まない燐−バ
ナジウム−酸素触媒を米国特許第4418003号に報
告されている方法に従つて製造した。3/16インチ
×3/16インチ(4.8mm×4.8mm)の円筒状ペレツト
の形をしたこの触媒の5.60g、すなわち6c.c.の試
料を0.62インチ(15.7mm)の内径のミニ反応器の
中へ装填した。空気混合物中の1.08モル%のn−
ブタンを水を含む飽和器中を通し、次いで触媒上
を1200VHSV、730−750〓(388−399℃)で通
過させた。このやり方で、約10000ppmの水を連
続的に反応器供給流へ添加した。 この触媒は運転3日後に1200VHSVと731〓
(388℃)において96重量%の最大無水マレイン酸
収率を与えた。この収率は運転21日後に
1200VHSVと738〓(392℃)において85重量%
へ低下した。この時点で、供給流を20重量%燐酸
トリエチル水溶液を含む飽和器中に通した。運転
33日後、収率は1200VHSVと765〓(407℃)に
おいて90重量%へ改善された。 その収率は1%燐酸トリエチル水溶液へ供給ガ
ス流を連続的に通すことによつて87−90重量%に
維持された。運転117日目、収率は1200VHSVと
785〓(418℃)において89重量%であつた。この
時点で、飽和器溶液を水に代えた。運転152日ま
でに、収率は1200VHSVと754〓(401℃)にお
いて79重量%へと低下した。再び飽和器を1%燐
酸トリエチル水溶液で満たしたところ、運転170
日後、1200VHSVと773〓(412℃)において収
率が90重量%へ改善された。 174日目に、飽和器溶液を100%燐酸トリエチル
に代えた。176日までに、収率は1200VHSVと
776〓(413℃)において81重量%に落ちた。 本実施例は、燐−バナジウム−酸素触媒が燐酸
トリエチルと水とによつて再活性化され安定化さ
れるということを示している。水だけ、あるいは
燐酸トリエチルだけを使用した場合は、触媒の収
率が低下する。 実施例 14 別の6c.c.の試料、すなわち実施例13で記載され
ているものと同じ燐−バナジウム−酸素触媒5.50
gを0.62インチ(15.7mm)の内径のミニ反応器の
中へ装填した。空気混合物中の1.08モル%のn−
ブタンを水飽和器中を通し、次いで触媒上を
1200VHSVと710−740〓(377−393℃)におい
て通過させた。このやり方で、約10000ppmの水
を連続的に反応器供給流へ添加した。 この触媒試料は運転2日後に1200VHSVと720
〓(382℃)において88重量%の最大無水マレイ
ン酸収率を与えた。運転18日までに、その収率は
1200VHSVと730〓(388℃)において79重量%
へ低下した。この時点で、飽和器中の水を100%
燐酸トリエチルに代えた。20日目までに、
1200VHSVと732〓(389℃)において収率が73
重量%に落ちた。 実施例13に示したように、燐酸トリエチルと水
とによつて燐−バナジウム−酸素触媒が再活性化
された。しかし本実施例では、同じ触媒が燐酸ト
リエチルだけによつて再活性化されなかつたこと
を示している。 実施例 15 米国特許第4418003号に報告されている方法に
従つて製造した燐−バナジウム−モリブデン触媒
を大きなパイロツトプラントから除いた。3/16イ
ンチ(4.8mm)の円筒状ペレツトの形をしたこの
触媒の試料6c.c.を0.62インチ(15.7mm)の内径の
ミニ反応器3基の中へ装填した。各ミニ反応器に
ついて、空気混合物中の1.08モル%のn−ブタン
を水飽和器中を通し、次いで触媒上を
1500VHSV、750−810〓(399−432℃)で通過
させた。 運転145日後、3基の反応器中の触媒は、表1
に示すようにほぼ同じ収率(70−73重量%)であ
つた。147日目、水50%と燐酸トリエチル50%と
の溶液を反応器Bの飽和器に添加し、および100
%燐酸トリエチルを反応器Cの飽和器に添加し
た。運転153日後、飽和器中にそのまま水100%が
満たされている反応器Aでは変化がみられなかつ
たが、反応器Bからの収率は6重量%だけ増加
し、反応器Cからの収率は3重量%だけ低下し
た。156日目、反応器Bからの収率は83重量%に
達したが、これは供給ガス流に燐酸トリエチルと
水とを添加してから13重量%の収率増加である。
165日目、反応器Aの収率はごくわずかに変化し
て74重量%になつた。注意すべきことに、運転
167日後、反応器Cもまた、20日間供給ガス流へ
燐酸トリエチルが添加されたにもかかわらず、わ
ずか1重量%の収率増加を示したのみである。こ
の間、約10gの燐酸トリエチルが反応器Cの供給
流へ添加された。この燐−バナジウム−モリブデ
ン触媒にとつて、水なしでの燐酸トリエチルの添
加は、収率において有意な増加がみられなかつ
た。
【表】
【表】
リエチル
実施例 16 米国特許第3862146号の方法に従つて製造した
燐−バナジウム−亜鉛触媒を市販の反応器から除
いた。3/16インチ(4.8mm)の円筒状ペレツトの
形をしたこの触媒の試料166gを0.62インチ
(15.7mm)の内径をもつ管状のパイロツトプラン
ト反応器へ装填した。この反応器は空気中で1.5
モル%のn−ブタンの2000VHSVにおいて操業
された。反応器供給ガス流へ水と燐酸トリエチル
とを正確に添加するためにイスコ(Isco)計量ポ
ンプが用いられた。反応器床が上記条件下で並べ
られた後、計量ポンプが供給ガス流に燐酸トリエ
チル10ppmを連続的に添加するのに使われたが、
水の濃度は1000−40000ppmの間で変化させた。 この実験結果を表にまとめた。供給原料に
10000ppmの水が添加されているが燐酸トリエチ
ルが添加されていない場合、運転456時間後の収
率は57重量%であつた。この後、燐酸トリエチル
10ppmを10000ppmの水と共に供給原料に添加し
た。運転1320時間での収率は、塩浴温度819〓
(437℃)において75重量%であつた。この時点
で、水濃度を5000ppmへ減じたが、燐酸トリエチ
ル濃度は10ppmに維持した。1464時間目、収率は
72重量%に低下した。水濃度を15000ppmに増大
したところ、1968時間目、収率が76重量%に増加
した。水濃度を1000ppmに減じたところ、2448時
間後、収率がわずか70重量%になつた。水濃度を
40000ppmまで有意に増大させたところ、収率が
73重量%に増加した;しかしながら、これは水の
濃度15000ppmに対して報告されているレベルよ
りも3重量%低い。従つて、最適の水濃度はおよ
そ10000から40000ppmの間であろう。
実施例 16 米国特許第3862146号の方法に従つて製造した
燐−バナジウム−亜鉛触媒を市販の反応器から除
いた。3/16インチ(4.8mm)の円筒状ペレツトの
形をしたこの触媒の試料166gを0.62インチ
(15.7mm)の内径をもつ管状のパイロツトプラン
ト反応器へ装填した。この反応器は空気中で1.5
モル%のn−ブタンの2000VHSVにおいて操業
された。反応器供給ガス流へ水と燐酸トリエチル
とを正確に添加するためにイスコ(Isco)計量ポ
ンプが用いられた。反応器床が上記条件下で並べ
られた後、計量ポンプが供給ガス流に燐酸トリエ
チル10ppmを連続的に添加するのに使われたが、
水の濃度は1000−40000ppmの間で変化させた。 この実験結果を表にまとめた。供給原料に
10000ppmの水が添加されているが燐酸トリエチ
ルが添加されていない場合、運転456時間後の収
率は57重量%であつた。この後、燐酸トリエチル
10ppmを10000ppmの水と共に供給原料に添加し
た。運転1320時間での収率は、塩浴温度819〓
(437℃)において75重量%であつた。この時点
で、水濃度を5000ppmへ減じたが、燐酸トリエチ
ル濃度は10ppmに維持した。1464時間目、収率は
72重量%に低下した。水濃度を15000ppmに増大
したところ、1968時間目、収率が76重量%に増加
した。水濃度を1000ppmに減じたところ、2448時
間後、収率がわずか70重量%になつた。水濃度を
40000ppmまで有意に増大させたところ、収率が
73重量%に増加した;しかしながら、これは水の
濃度15000ppmに対して報告されているレベルよ
りも3重量%低い。従つて、最適の水濃度はおよ
そ10000から40000ppmの間であろう。
【表】
実施例 17
実施例16からのものと同じ触媒床と反応器を使
用したが、供給原料は空気と蒸気1:1の混合物
中において1.4モル%のn−ブタンのものに変え
た。供給原料中における燐酸トリエチルの濃度は
10ppmに保たれた。供給原料組成物を変更する
前、1.5モル%のn−ブタン2000VHSVと塩浴温
度809〓(432℃)において転化率85%、無水マレ
イン酸の収率は73重量%であつた。供給原料組成
物の変更がされた後、2000VHSVと塩浴温度860
〓(460℃)において転化率79%で、無水マレイ
ン酸の収率は急速に低下し6時間以内に67重量%
になつた。本実施例は、反応器供給ガス流におい
て水50重量%で操業すると、触媒効率の急速な低
下を引き起すことを示している。 実施例 18 亜鉛によつて活性化された燐−バナジウム−酸
素触媒を、内径0.88インチ(22.4mm)で触媒床の
長さが165インチ(419cm)の大きな管状の反応器
内へ装填した。この反応器は循環塩浴によつて冷
却された。無水マレイン酸を製造するために、空
気中1.0−1.6%のn−ブタンの供給流を、730−
850〓(388−454℃)においてこの触媒床上を通
過させた。触媒が完全に活性化された後、1日当
たり触媒1ポンド(0.454Kg)につき炭化水素
(96%n−ブタン)1.745ポンド(0.792Kg)の炭
化水素処理量と塩浴温度772〓(411℃)におい
て、運転90日後、最大無水マレイン酸収率88重量
%に達した。生産性は、1日当たり触媒1ポンド
(0.454Kg)につき無水マレイン酸1.47ポンド
(0.667Kg)であつた。表に示すように、処理量
の低下は無水マレイン酸の収率を増加させるが、
生産性がかなり低下する。 この触媒の収率はさらに時間の経過と共に低下
し始め、運転167日目、1日当たり触媒1ポンド
(0.454Kg)につき炭化水素1.021ポンド(0.464Kg)
の炭化水素処理量で、収率はわずか81重量%であ
つた。この時点で、反応器供給流への燐酸トリエ
チルの添加を開始した。199日目、収率は1日当
たり触媒1ポンド(0.454Kg)につき炭化水素
1.495ポンド(0.679Kg)の処理量において、90重
量%に改善された(表)。 燐酸トリエチルと水の添加割合を調整すること
によつて、1日当たり触媒1ポンド(0.454Kg)
につき炭化水素処理量が1.767ポンド(0.802Kg)
から1.994ポンド(0.905Kg)に増加しても、触媒
の収率は低下しなかつた。表に示されるよう
に、処理量の増加はこの処置を開始する前に収率
の低下を与えた。従つて、生産性において、1日
当たり触媒1ポンド(0.454Kg)につき無水マレ
イン酸1.76ポンド(0.799Kg)へ有意に増加させ
ることが達成された。
用したが、供給原料は空気と蒸気1:1の混合物
中において1.4モル%のn−ブタンのものに変え
た。供給原料中における燐酸トリエチルの濃度は
10ppmに保たれた。供給原料組成物を変更する
前、1.5モル%のn−ブタン2000VHSVと塩浴温
度809〓(432℃)において転化率85%、無水マレ
イン酸の収率は73重量%であつた。供給原料組成
物の変更がされた後、2000VHSVと塩浴温度860
〓(460℃)において転化率79%で、無水マレイ
ン酸の収率は急速に低下し6時間以内に67重量%
になつた。本実施例は、反応器供給ガス流におい
て水50重量%で操業すると、触媒効率の急速な低
下を引き起すことを示している。 実施例 18 亜鉛によつて活性化された燐−バナジウム−酸
素触媒を、内径0.88インチ(22.4mm)で触媒床の
長さが165インチ(419cm)の大きな管状の反応器
内へ装填した。この反応器は循環塩浴によつて冷
却された。無水マレイン酸を製造するために、空
気中1.0−1.6%のn−ブタンの供給流を、730−
850〓(388−454℃)においてこの触媒床上を通
過させた。触媒が完全に活性化された後、1日当
たり触媒1ポンド(0.454Kg)につき炭化水素
(96%n−ブタン)1.745ポンド(0.792Kg)の炭
化水素処理量と塩浴温度772〓(411℃)におい
て、運転90日後、最大無水マレイン酸収率88重量
%に達した。生産性は、1日当たり触媒1ポンド
(0.454Kg)につき無水マレイン酸1.47ポンド
(0.667Kg)であつた。表に示すように、処理量
の低下は無水マレイン酸の収率を増加させるが、
生産性がかなり低下する。 この触媒の収率はさらに時間の経過と共に低下
し始め、運転167日目、1日当たり触媒1ポンド
(0.454Kg)につき炭化水素1.021ポンド(0.464Kg)
の炭化水素処理量で、収率はわずか81重量%であ
つた。この時点で、反応器供給流への燐酸トリエ
チルの添加を開始した。199日目、収率は1日当
たり触媒1ポンド(0.454Kg)につき炭化水素
1.495ポンド(0.679Kg)の処理量において、90重
量%に改善された(表)。 燐酸トリエチルと水の添加割合を調整すること
によつて、1日当たり触媒1ポンド(0.454Kg)
につき炭化水素処理量が1.767ポンド(0.802Kg)
から1.994ポンド(0.905Kg)に増加しても、触媒
の収率は低下しなかつた。表に示されるよう
に、処理量の増加はこの処置を開始する前に収率
の低下を与えた。従つて、生産性において、1日
当たり触媒1ポンド(0.454Kg)につき無水マレ
イン酸1.76ポンド(0.799Kg)へ有意に増加させ
ることが達成された。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ブタン供給原料を気相酸化して無水マレイン
酸を形成させる連続方法であつて;ブタンを分子
状酸素または空気の存在下でバナジウム−燐−酸
素−水の触媒と接触させ、その際、気相酸化中に
触媒を式(RO)3P=OをもちRが水素またはC1
からC4のアルキルであり少なくとも一つのRが
C1からC4のアルキルである正燐酸アルキルエス
テルと接触させることによつて連続式または回分
式で触媒を再生させ、添加する水の量が触媒供給
流の約0.001から約50重量%である;連続式ブタ
ン気相酸化方法。 2 正燐酸アルキルエステルを酸化に先立つてブ
タン供給原料と混合する、特許請求の範囲第1項
に記載の方法。 3 正燐酸アルキルエステルが燐酸トリエチルで
ある、特許請求の範囲第1項に記載の方法。 4 正燐酸アルキルエステルが燐酸トリメチルで
ある、特許請求の範囲第2項に記載の方法。 5 反応温度が約650〓(約343℃)から約900〓
(約482℃)である、特許請求の範囲第1項に記載
の方法。 6 固定床触媒を使用し、供給原料が約0.2から
約1.7モル%のブタンを含む、特許請求の範囲第
1項に記載の方法。 7 バナジウム−燐−酸化物活性化触媒が再活性
化される、特許請求の範囲第1項に記載の方法。 8 ブタン供給原料を気相酸化して無水マレイン
酸を形成させる連続方法であつて;ブタンを分子
状酸素または空気の存在下で金属によつて活性化
されたバナジウム−燐−酸素−水の触媒と接触さ
せ、その際、気相酸化中に触媒を式(RO)3P=
OをもちRが水素またはC1からC4のアルキルで
あり少なくとも一つのRがC1からC4のアルキル
である正燐酸アルキルエステルと接触させること
によつて連続式または回分式で触媒を再生させ、
添加する水の量が触媒供給流の約0.001から約50
重量%である;連続式ブタン気相酸化方法。 9 正燐酸アルキルエステルを酸化に先立つてブ
タン供給原料と混合する、特許請求の範囲第8項
に記載の方法。 10 正燐酸アルキルエステルが燐酸トリエチル
である、特許請求の範囲第8項に記載の方法。 11 正燐酸アルキルエステルが燐酸トリメチル
である、特許請求の範囲第8項に記載の方法。 12 反応温度が約650〓(約343℃)から約900
〓(約482℃)である、特許請求の範囲第8項に
記載の方法。 13 固定床触媒を使用し、供給原料が約0.2か
ら約1.7モル%のブタンを含む、特許請求の範囲
第8項に記載の方法。 14 バナジウム−燐−金属酸化物活性化触媒が
再活性化される、特許請求の範囲第8項に記載の
方法。 15 ブタン供給原料を気相酸化して無水マレイ
ン酸を形成させる連続方法であつて;ブタンを分
子状酸素または空気の存在下で亜鉛またはモリブ
デンによつて活性化されたバナジウム−燐−酸素
−水の触媒と接触させ、その際、気相酸化中に触
媒を式(RO)3P=OをもちRが水素またはC1か
らC4のアルキルであり少なくとも一つのRがC1
からC4のアルキルである正燐酸アルキルエステ
ルと接触させることによつて連続式または回分式
で触媒を再生させ、添加する水の量が触媒供給流
の約0.001から約50重量%である;連続式ブタン
気相酸化方法。 16 正燐酸アルキルエステルを酸化に先立つて
ブタン供給原料と混合する、特許請求の範囲第1
5項に記載の方法。 17 正燐酸アルキルエステルが燐酸トリエチル
である、特許請求の範囲第15項に記載の方法。 18 正燐酸アルキルエステルが燐酸トリメチル
である、特許請求の範囲第15項に記載の方法。 19 反応温度が約650〓(約343℃)から約900
〓(約482℃)である、特許請求の範囲第15項
に記載の方法。 20 固定床触媒を使用し、供給原料が約0.2か
ら約1.7モル%のブタンを含む、特許請求の範囲
第15項に記載の方法。 21 バナジウム−燐−酸化亜鉛または−酸化モ
リブデン活性化触媒が再活性化される、特許請求
の範囲第15項に記載の方法。 22 触媒1Kgにつき1時間あたりで約4×10-4
から約10gの式(RO)3P=OをもちRが水素ま
たはC1からC4のアルキルであり少なくとも一つ
のRがC1からC4のアルキルである正燐酸アルキ
ルエステルと、水とを施用することから成り、そ
の際、添加される水の量が触媒1Kgあたり毎時約
1×10-5から約0.1Kgである、特許請求の範囲第
1項、第8項または第15項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US48494983A | 1983-04-14 | 1983-04-14 | |
| US484949 | 1983-04-14 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59205373A JPS59205373A (ja) | 1984-11-20 |
| JPH0542436B2 true JPH0542436B2 (ja) | 1993-06-28 |
Family
ID=23926301
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59075670A Granted JPS59205373A (ja) | 1983-04-14 | 1984-04-13 | 燐バナジウム触媒の再活性化、および、水存在下において正燐酸アルキルエステルで処理した無水マレイン酸触媒の製造方法 |
Country Status (8)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0123467B1 (ja) |
| JP (1) | JPS59205373A (ja) |
| KR (1) | KR920003917B1 (ja) |
| AT (1) | ATE58492T1 (ja) |
| BR (1) | BR8401738A (ja) |
| CA (1) | CA1232896A (ja) |
| DE (1) | DE3483623D1 (ja) |
| ES (2) | ES8604549A1 (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2195264B (en) * | 1986-09-09 | 1990-10-24 | Norsolor Sa | A process for regenerating a catalyst and its application to an oxidative dehydrogenation process |
| US5521134A (en) * | 1994-02-22 | 1996-05-28 | Scientific Design Company, Inc. | Method for regenerating vanadium/phosphorus oxidation catalysts |
| US5474960A (en) * | 1994-06-15 | 1995-12-12 | The Standard Oil Company | Process for reactivating a fluid bed catalyst in a reactor dipley |
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