JPH0583638B2 - - Google Patents
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- JPH0583638B2 JPH0583638B2 JP30947789A JP30947789A JPH0583638B2 JP H0583638 B2 JPH0583638 B2 JP H0583638B2 JP 30947789 A JP30947789 A JP 30947789A JP 30947789 A JP30947789 A JP 30947789A JP H0583638 B2 JPH0583638 B2 JP H0583638B2
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Description
(イ) 産業上の利用分野
本発明は、片面チタンクラツド鋼板の脱スケー
ル方法に関するものである。 母材に目的とする強度特性に合致した炭素鋼な
いしステンレス鋼を利用し、表面に耐食性の優れ
たチタンを用いたチタンクラツド鋼板は、爆着法
や圧延法などで製造されている。この場合、用途
に応じてチタンを両面に接合したものと、片面の
みのものが使い分けられている。 本発明は、片面チタンクラツド鋼板の製造過程
において、鋼面の肌荒れを生ずることなく効率よ
く脱スケールする方法を提供することを目的とす
る。 (ロ) 従来の技術 チタンクラツド鋼板は、安価で良好な機械的、
熱的、電気的特性を有する鋼と、著しく優れた耐
食性を有するチタンの両者の特性を活かした材料
であり、熱交換器をはじめとする化学工業プラン
トや海洋建造物等の苛酷な環境のみならず、屋根
材や家電製品などの分野でも使用される複合材料
である。このチタンクラツド鋼板は、高温ではチ
タンと鋼の界面に硬質で脆い金属間化合物層が生
成し、かつ常温では除去がきわめて困難な薄い酸
化皮膜(不動態皮膜)が存在し、鋳込み法や冷間
接合法による製造は困難であるため、爆着法(特
公昭43−432号)のような特殊な接合法で製造さ
れてきた。しかし、このような特殊な製造方法で
は製造コストが著しく大きく用途が限定されてい
た。これに対し、界面の金属間化合物成長を防止
したり(特開昭63−63585号公報)、溶融した金属
間化合物を利用して接合に真空を必要としない熱
間圧延法(特開昭63−144881号公報、特願昭62−
277826号)が開示され、チタンクラツド鋼板のコ
ストが急速に低下してきた。このように熱間で接
合されたチタンクラツド鋼板は、製造工程で生じ
た厚い酸化皮膜を除去する必要があるが、全体の
コストの低減の中で脱スケール工程のコスト低減
の要求が強まつてきた。 従来、チタンクラツド鋼板の脱スケールは、研
磨(島崎正英他「チタン・ジルコニウム」34巻3
号157頁)ないしステンレス鋼やチタンの脱スケ
ール工程(飯高一郎、長谷川正義著「金属チタ
ン」日刊工業新聞社S30発光P109)を準用して行
なわれ、チタンクラツド鋼板に適した脱スケール
工程の検討はなされていなかつた。すなわち、例
えばHNO3とHFの混酸中での長時間浸漬による
酸洗や、シヨツト投射後H2SO4酸洗を行ない次
いでHNO3とHFの混酸酸洗を行なう工程がその
まま利用されてきた。 この理由は、脱スケールが著しく困難なチタン
の脱スケールを確実に実施することを前提として
いるために、ステンレス鋼やチタンの酸洗工程の
HNO3とHF酸洗工程を利用するためである。し
かし、HNO3とHF酸洗はチタンの脱スケールに
は有効であるが、鋼の溶解速度は著しく大きいた
めに、チタンの脱スケールが完了するまでには鋼
の溶解が激しく進行し、鋼側の肌荒れが進行し表
面粗度が劣化する欠点があつた。この欠点は、両
面クラツドの場合には問題にならないが、片面ク
ラツドの場合商品価値がかなり低下するのみなら
ず、鋼側の歩留りの大きな低下に加えて、鋼の必
要以上の溶解のために酸の急速な劣化を招くな
ど、コストの大きな上昇要因となつていた。 (ハ) 発明が解決しようとする課題 本発明は、片面チタンクラツド鋼板の脱スケー
ル工程において、チタンと鋼の酸への溶解速度の
大きな差異を緩和し、それぞれの脱スケール速度
をマツチさせた脱スケール方法を提供するもので
ある。 (ニ) 課題を解決するための手段 従来実施されているステンレス鋼の酸洗脱スケ
ール工程は、まず安価なH2SO4やHClで大半のス
ケール除去を行なつた後、高価なHNO3とHFの
混酸で残留したスケールと酸洗時の溶解生成物で
あるスマツトを除去することを狙いとした酸洗工
程である。従つて、HNO3とHF酸洗までにはス
ケールの大半は除去されていることになる。この
工程に片面のチタンクラツド鋼板を適用した場
合、鋼側は従来同様大半のスケールが除去される
が、チタン側はH2SO4やHCl中での溶解は非常に
小さいため、かなりの量のスケールが残存した状
態でHNO3とHFの混酸中に浸漬されることにな
る。このため、チタンの脱スケールが終了するま
で鋼はチタンの溶解速度よりはるかに大きい速度
で溶解することとなるのである。また、従来実施
されているチタンの脱スケールはHNO3とHF酸
洗が主体であるために、チタンと同じ条件(濃
度、温度、時間)で鋼を浸漬した場合、鋼の溶解
速度がチタンよりはるかに早いこととなるのであ
る。 以上の点から本発明者らは、チタンと鋼の酸へ
の溶解速度の大きな差異を緩和し、それぞれの脱
スケール速度を釣合させるにはHNO3とHFの混
酸中での鋼の溶解速度を低下させることが重要で
あると考え、本発明を成し遂げた。従来、脱スケ
ール方法の開発においてはいかに溶解速度を高く
するかという点が肝要であり、そのために多くの
努力がなされてきたが、本発明は従来のこのよう
な技術指向とはまつたく逆の指向を行なつたもの
である。 HNO3とHFの混酸中にチタンと鋼を同時に浸
漬し鋼の溶解速度を低下させるためには、鋼側の
表面に酸との接触を妨害する皮膜を被覆すること
が考えられる。しかし、このために例えば有機皮
膜などを塗布すれば工程が繁雑になるだけでな
く、目的とする脱スケールもまた停止することと
なり、適用は不可能である。本発明は、このため
に脱スケールすべきスケールを溶解の抑制皮膜と
して利用すること、および酸溶液の噴射により片
面のみの脱スケールを行ない、しかる後他の面の
脱スケールを行なうことを考え出した。このため
に、従来のステンレス鋼の脱スケール工程で用い
られている、まず安価な酸による酸洗、次いで高
価な酸による酸洗の順序を逆にし、まず硬化では
あるがチタンの脱スケールが容易なHNO3とHF
の混酸にて酸洗し、次いでチタンの脱スケールは
ほとんど期待できないが鋼の脱スケールには有効
な酸にて酸洗する脱スケール工程として、本発明
を完成した。 すなわち本発明の要旨とするところは下記のと
おりである。 (1) 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程にお
いて、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
シヨツトを投射し、その後両面をHNO3とHF
の混酸溶液中に浸漬して酸洗することを特徴と
する片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方
法。 (2) HNO3とHFの混酸で酸洗した後、引続き両
面をHClまたは/およびH2SO4溶液を噴射また
は該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬して酸洗す
る前項1記載の片面チタンクラツド鋼板の脱ス
ケール方法。 (3) 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程にお
いて、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗し、引続き
両面にHNO3とHFの混酸を噴射または該混酸
の溶液中に浸漬して酸洗することを特徴とする
片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方法。 (4) チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗する前に、
該片面または両面にシヨツトを投射する前項3
記載の片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方
法。 (5) 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程にお
いて、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗し、引続き
両面にHClまたは/およびH2SO4を噴射するか
または該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬して酸
洗することを特徴とする片面チタンクラツド鋼
板の脱スケール方法。 (6) チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗する前に、
該片面または両面にシヨツトを投射する前項5
記載の片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方
法。 (7) HClまたは/およびH2SO4による酸洗後、さ
らに両面にHNO3あるいはHNO3とHFの混酸
を噴射または該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬
して酸洗する前項2,5,6記載の片面チタン
クラツド鋼板の脱スケール方法 本発明は、熱間圧延後の片面チタンクラツド鋼
板に対して用いることが最も効果が大きいが、冷
延後の焼鈍を大気中や窒素ガス中で行なつた場合
にはその後の脱スケール工程に適用しても有効で
ある。 次に本発明の限定条件を示す。 シヨツトの投射条件は、シヨツト粒のサイズや
シヨツト投射密度により絶対的な脱スケール速度
に影響が表れるが、本発明の効果はいずれの場合
も認められる上に、チタン面と鋼面の脱スケール
性の差異によつては、絶対的な脱スケール速度の
遅いシヨツト投射条件も選択する可能性がある。 チタンの脱スケールは、HNO3とHFの混酸が
最も効果が大きいのでこれらの混酸と限定する。 鋼の脱スケールを狙つた後は、従来から提唱さ
れている鋼の脱スケール酸であるHClやH2SO4お
よびこれらの混酸が適切であるので、HClまたは
H2SO4およびこれらの混酸に限定する。 必要に応じて脱スケール後に実施する酸洗スマ
ツトの除去のための酸洗は、スマツト除去に最も
有効なHNO3とHFの混酸と限定する。 (ホ) 作用 請求項1および2記載の方法においては、チタ
ン面のみシヨツト投射により脱スケールを進行さ
せる。その後のHNO3とHFの混酸中での酸洗で
は、鋼側にスケールが皮膜状に残つているために
鋼側の溶解が抑制される。請求項3,4,5およ
び6記載の方法においては、チタン側の片面のみ
にHNO3とHFの混酸を噴射することで、鋼側の
溶解を抑制する。請求項2,5および6記載の方
法では、その後にチタンの溶解がほとんど起きな
いH2SO4やHClにて鋼側の脱スケールを行なうこ
とが可能である。この工程により、チタン側と鋼
側の脱スケール生が異なつても両面の脱スケール
を確実に実施することが可能となる。 請求項3および5記載の方法においては、酸洗
前にシヨツト投射などの機械的脱スケールを併用
することはもちろん、請求項1および2記載の方
法による片面のみのシヨツト投射方法についても
適用することが可能である。さらに請求項2,5
および6記載の方法において、鋼側の脱スケール
を狙つたHClまたは/およびH2SO4の酸洗後に、
酸洗スマツトの除去のためにHNO3とHFの混酸
にて酸洗することも可能である。 このように、片面のチタンクラツド鋼板の酸洗
脱スケールにおいて、チタン側の脱スケールを促
進し、かつ鋼側に脱スケールを抑制する皮膜状の
スケールを残存させ脱スケールを抑制することが
可能となつた。 また、本発明方法によりチタンクラツド鋼板の
品質には、当然のことながら何等の悪影響はなか
つた。 なお、HNO3とHFの混酸やHClまたは/およ
びH2SO4の酸の濃度、濃度比あるいは温度は、
高濃度および高温ほど効果が大きいが、低濃度、
低温でも効果が認められるので、鋼種や酸洗の浸
漬、噴射等の条件による脱スケール状況で適宜決
定すればよい。 (ヘ) 実施例 80μm厚のJIS−1種の純チタン板を合せ材と
し、0.112%のCを含有する炭素鋼を母材とする
厚さ2.5mmの片面チタンクラツド鋼板を熱延後、
種々の条件で脱スケールを実施した。その結果を
第1表に示した。なお、シヨツト投射は平均粒径
200μmのシヨツト粒を用いた。第1表の結果から
明らかな通り、本発明方法ではいずれも脱スケー
ルが完了しており、しかも鋼面の表面粗度は、シ
ヨツト投射をしない場合Rmaxで10μm以下、シ
ヨツト投射をした場合でも15μm以下と平滑であ
り、肌荒れなどの表面不良がないことが分かる。
ル方法に関するものである。 母材に目的とする強度特性に合致した炭素鋼な
いしステンレス鋼を利用し、表面に耐食性の優れ
たチタンを用いたチタンクラツド鋼板は、爆着法
や圧延法などで製造されている。この場合、用途
に応じてチタンを両面に接合したものと、片面の
みのものが使い分けられている。 本発明は、片面チタンクラツド鋼板の製造過程
において、鋼面の肌荒れを生ずることなく効率よ
く脱スケールする方法を提供することを目的とす
る。 (ロ) 従来の技術 チタンクラツド鋼板は、安価で良好な機械的、
熱的、電気的特性を有する鋼と、著しく優れた耐
食性を有するチタンの両者の特性を活かした材料
であり、熱交換器をはじめとする化学工業プラン
トや海洋建造物等の苛酷な環境のみならず、屋根
材や家電製品などの分野でも使用される複合材料
である。このチタンクラツド鋼板は、高温ではチ
タンと鋼の界面に硬質で脆い金属間化合物層が生
成し、かつ常温では除去がきわめて困難な薄い酸
化皮膜(不動態皮膜)が存在し、鋳込み法や冷間
接合法による製造は困難であるため、爆着法(特
公昭43−432号)のような特殊な接合法で製造さ
れてきた。しかし、このような特殊な製造方法で
は製造コストが著しく大きく用途が限定されてい
た。これに対し、界面の金属間化合物成長を防止
したり(特開昭63−63585号公報)、溶融した金属
間化合物を利用して接合に真空を必要としない熱
間圧延法(特開昭63−144881号公報、特願昭62−
277826号)が開示され、チタンクラツド鋼板のコ
ストが急速に低下してきた。このように熱間で接
合されたチタンクラツド鋼板は、製造工程で生じ
た厚い酸化皮膜を除去する必要があるが、全体の
コストの低減の中で脱スケール工程のコスト低減
の要求が強まつてきた。 従来、チタンクラツド鋼板の脱スケールは、研
磨(島崎正英他「チタン・ジルコニウム」34巻3
号157頁)ないしステンレス鋼やチタンの脱スケ
ール工程(飯高一郎、長谷川正義著「金属チタ
ン」日刊工業新聞社S30発光P109)を準用して行
なわれ、チタンクラツド鋼板に適した脱スケール
工程の検討はなされていなかつた。すなわち、例
えばHNO3とHFの混酸中での長時間浸漬による
酸洗や、シヨツト投射後H2SO4酸洗を行ない次
いでHNO3とHFの混酸酸洗を行なう工程がその
まま利用されてきた。 この理由は、脱スケールが著しく困難なチタン
の脱スケールを確実に実施することを前提として
いるために、ステンレス鋼やチタンの酸洗工程の
HNO3とHF酸洗工程を利用するためである。し
かし、HNO3とHF酸洗はチタンの脱スケールに
は有効であるが、鋼の溶解速度は著しく大きいた
めに、チタンの脱スケールが完了するまでには鋼
の溶解が激しく進行し、鋼側の肌荒れが進行し表
面粗度が劣化する欠点があつた。この欠点は、両
面クラツドの場合には問題にならないが、片面ク
ラツドの場合商品価値がかなり低下するのみなら
ず、鋼側の歩留りの大きな低下に加えて、鋼の必
要以上の溶解のために酸の急速な劣化を招くな
ど、コストの大きな上昇要因となつていた。 (ハ) 発明が解決しようとする課題 本発明は、片面チタンクラツド鋼板の脱スケー
ル工程において、チタンと鋼の酸への溶解速度の
大きな差異を緩和し、それぞれの脱スケール速度
をマツチさせた脱スケール方法を提供するもので
ある。 (ニ) 課題を解決するための手段 従来実施されているステンレス鋼の酸洗脱スケ
ール工程は、まず安価なH2SO4やHClで大半のス
ケール除去を行なつた後、高価なHNO3とHFの
混酸で残留したスケールと酸洗時の溶解生成物で
あるスマツトを除去することを狙いとした酸洗工
程である。従つて、HNO3とHF酸洗までにはス
ケールの大半は除去されていることになる。この
工程に片面のチタンクラツド鋼板を適用した場
合、鋼側は従来同様大半のスケールが除去される
が、チタン側はH2SO4やHCl中での溶解は非常に
小さいため、かなりの量のスケールが残存した状
態でHNO3とHFの混酸中に浸漬されることにな
る。このため、チタンの脱スケールが終了するま
で鋼はチタンの溶解速度よりはるかに大きい速度
で溶解することとなるのである。また、従来実施
されているチタンの脱スケールはHNO3とHF酸
洗が主体であるために、チタンと同じ条件(濃
度、温度、時間)で鋼を浸漬した場合、鋼の溶解
速度がチタンよりはるかに早いこととなるのであ
る。 以上の点から本発明者らは、チタンと鋼の酸へ
の溶解速度の大きな差異を緩和し、それぞれの脱
スケール速度を釣合させるにはHNO3とHFの混
酸中での鋼の溶解速度を低下させることが重要で
あると考え、本発明を成し遂げた。従来、脱スケ
ール方法の開発においてはいかに溶解速度を高く
するかという点が肝要であり、そのために多くの
努力がなされてきたが、本発明は従来のこのよう
な技術指向とはまつたく逆の指向を行なつたもの
である。 HNO3とHFの混酸中にチタンと鋼を同時に浸
漬し鋼の溶解速度を低下させるためには、鋼側の
表面に酸との接触を妨害する皮膜を被覆すること
が考えられる。しかし、このために例えば有機皮
膜などを塗布すれば工程が繁雑になるだけでな
く、目的とする脱スケールもまた停止することと
なり、適用は不可能である。本発明は、このため
に脱スケールすべきスケールを溶解の抑制皮膜と
して利用すること、および酸溶液の噴射により片
面のみの脱スケールを行ない、しかる後他の面の
脱スケールを行なうことを考え出した。このため
に、従来のステンレス鋼の脱スケール工程で用い
られている、まず安価な酸による酸洗、次いで高
価な酸による酸洗の順序を逆にし、まず硬化では
あるがチタンの脱スケールが容易なHNO3とHF
の混酸にて酸洗し、次いでチタンの脱スケールは
ほとんど期待できないが鋼の脱スケールには有効
な酸にて酸洗する脱スケール工程として、本発明
を完成した。 すなわち本発明の要旨とするところは下記のと
おりである。 (1) 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程にお
いて、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
シヨツトを投射し、その後両面をHNO3とHF
の混酸溶液中に浸漬して酸洗することを特徴と
する片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方
法。 (2) HNO3とHFの混酸で酸洗した後、引続き両
面をHClまたは/およびH2SO4溶液を噴射また
は該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬して酸洗す
る前項1記載の片面チタンクラツド鋼板の脱ス
ケール方法。 (3) 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程にお
いて、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗し、引続き
両面にHNO3とHFの混酸を噴射または該混酸
の溶液中に浸漬して酸洗することを特徴とする
片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方法。 (4) チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗する前に、
該片面または両面にシヨツトを投射する前項3
記載の片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方
法。 (5) 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程にお
いて、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗し、引続き
両面にHClまたは/およびH2SO4を噴射するか
または該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬して酸
洗することを特徴とする片面チタンクラツド鋼
板の脱スケール方法。 (6) チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗する前に、
該片面または両面にシヨツトを投射する前項5
記載の片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方
法。 (7) HClまたは/およびH2SO4による酸洗後、さ
らに両面にHNO3あるいはHNO3とHFの混酸
を噴射または該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬
して酸洗する前項2,5,6記載の片面チタン
クラツド鋼板の脱スケール方法 本発明は、熱間圧延後の片面チタンクラツド鋼
板に対して用いることが最も効果が大きいが、冷
延後の焼鈍を大気中や窒素ガス中で行なつた場合
にはその後の脱スケール工程に適用しても有効で
ある。 次に本発明の限定条件を示す。 シヨツトの投射条件は、シヨツト粒のサイズや
シヨツト投射密度により絶対的な脱スケール速度
に影響が表れるが、本発明の効果はいずれの場合
も認められる上に、チタン面と鋼面の脱スケール
性の差異によつては、絶対的な脱スケール速度の
遅いシヨツト投射条件も選択する可能性がある。 チタンの脱スケールは、HNO3とHFの混酸が
最も効果が大きいのでこれらの混酸と限定する。 鋼の脱スケールを狙つた後は、従来から提唱さ
れている鋼の脱スケール酸であるHClやH2SO4お
よびこれらの混酸が適切であるので、HClまたは
H2SO4およびこれらの混酸に限定する。 必要に応じて脱スケール後に実施する酸洗スマ
ツトの除去のための酸洗は、スマツト除去に最も
有効なHNO3とHFの混酸と限定する。 (ホ) 作用 請求項1および2記載の方法においては、チタ
ン面のみシヨツト投射により脱スケールを進行さ
せる。その後のHNO3とHFの混酸中での酸洗で
は、鋼側にスケールが皮膜状に残つているために
鋼側の溶解が抑制される。請求項3,4,5およ
び6記載の方法においては、チタン側の片面のみ
にHNO3とHFの混酸を噴射することで、鋼側の
溶解を抑制する。請求項2,5および6記載の方
法では、その後にチタンの溶解がほとんど起きな
いH2SO4やHClにて鋼側の脱スケールを行なうこ
とが可能である。この工程により、チタン側と鋼
側の脱スケール生が異なつても両面の脱スケール
を確実に実施することが可能となる。 請求項3および5記載の方法においては、酸洗
前にシヨツト投射などの機械的脱スケールを併用
することはもちろん、請求項1および2記載の方
法による片面のみのシヨツト投射方法についても
適用することが可能である。さらに請求項2,5
および6記載の方法において、鋼側の脱スケール
を狙つたHClまたは/およびH2SO4の酸洗後に、
酸洗スマツトの除去のためにHNO3とHFの混酸
にて酸洗することも可能である。 このように、片面のチタンクラツド鋼板の酸洗
脱スケールにおいて、チタン側の脱スケールを促
進し、かつ鋼側に脱スケールを抑制する皮膜状の
スケールを残存させ脱スケールを抑制することが
可能となつた。 また、本発明方法によりチタンクラツド鋼板の
品質には、当然のことながら何等の悪影響はなか
つた。 なお、HNO3とHFの混酸やHClまたは/およ
びH2SO4の酸の濃度、濃度比あるいは温度は、
高濃度および高温ほど効果が大きいが、低濃度、
低温でも効果が認められるので、鋼種や酸洗の浸
漬、噴射等の条件による脱スケール状況で適宜決
定すればよい。 (ヘ) 実施例 80μm厚のJIS−1種の純チタン板を合せ材と
し、0.112%のCを含有する炭素鋼を母材とする
厚さ2.5mmの片面チタンクラツド鋼板を熱延後、
種々の条件で脱スケールを実施した。その結果を
第1表に示した。なお、シヨツト投射は平均粒径
200μmのシヨツト粒を用いた。第1表の結果から
明らかな通り、本発明方法ではいずれも脱スケー
ルが完了しており、しかも鋼面の表面粗度は、シ
ヨツト投射をしない場合Rmaxで10μm以下、シ
ヨツト投射をした場合でも15μm以下と平滑であ
り、肌荒れなどの表面不良がないことが分かる。
【表】
結果欄 ○:脱スケール完了、×:スケール残存
(ト) 発明の効果 本発明により、片面のチタンクラツド鋼板の酸
洗脱スケールにおいて、鋼側のみ溶解が急激に進
行するような現象がなくなり、酸洗後の表面品質
が向上した。また、鋼側の歩留りが著しく向上
し、クラツド比の精密な設計制御が可能となつ
た。この結果、さらにはチタン層の薄手化も可能
となり、チタンクラツド鋼板のコスト低減が進ん
だ。一方、高価なHNO3とHFの混酸中での必要
以上の鋼の溶解が大幅に減少したために、酸の原
単位も大幅に低下し、ひいてはチタンクラツド鋼
板のコスト低減に大きく寄与した。 以上示したとおり、本発明によりチタンクラツ
ド鋼板の製造コストが低下しただけではなく、安
価なチタンクラツド鋼板の提供により、チタンの
優れた耐食性を低コストで享受することが可能と
なり、資源的経済的な利益は大きいものである。
(ト) 発明の効果 本発明により、片面のチタンクラツド鋼板の酸
洗脱スケールにおいて、鋼側のみ溶解が急激に進
行するような現象がなくなり、酸洗後の表面品質
が向上した。また、鋼側の歩留りが著しく向上
し、クラツド比の精密な設計制御が可能となつ
た。この結果、さらにはチタン層の薄手化も可能
となり、チタンクラツド鋼板のコスト低減が進ん
だ。一方、高価なHNO3とHFの混酸中での必要
以上の鋼の溶解が大幅に減少したために、酸の原
単位も大幅に低下し、ひいてはチタンクラツド鋼
板のコスト低減に大きく寄与した。 以上示したとおり、本発明によりチタンクラツ
ド鋼板の製造コストが低下しただけではなく、安
価なチタンクラツド鋼板の提供により、チタンの
優れた耐食性を低コストで享受することが可能と
なり、資源的経済的な利益は大きいものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程におい
て、チタンまたはチタン合金側の片面のみにシヨ
ツトを投射し、その後両面をHNO3とHFの混酸
溶液中に浸漬して酸洗することを特徴とする片面
チタンクラツド鋼板の脱スケール方法。 2 HNO3とHFの混酸で酸洗した後、引続き両
面をHClまたは/およびH2SO4溶液を噴射または
該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬して酸洗する請
求項1記載の片面チタンクラツド鋼板の脱スケー
ル方法。 3 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程におい
て、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗し、引続き両
面にHNO3とHFの混酸を噴射または該混酸の溶
液中に浸漬して酸洗することを特徴とする片面チ
タンクラツド鋼板の脱スケール方法。 4 チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗する前に、該
片面または両面にシヨツトを投射する請求項3記
載の片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方法。 5 母材が鋼、合せ材がチタンまたはチタン合金
である片面クラツド鋼板の脱スケール工程におい
て、チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗し、引続き両
面にHClまたは/およびH2SO4を噴射するかまた
は該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬して酸洗する
ことを特徴とする片面チタンクラツド鋼板の脱ス
ケール方法。 6 チタンまたはチタン合金側の片面のみに
HNO3とHFの混酸を噴射して酸洗する前に、該
片面または両面にシヨツトを投射する請求項5記
載の片面チタンクラツド鋼板の脱スケール方法。 7 HClまたは/およびH2SO4による酸洗後、さ
らに両面にHNO3あるいはHNO3とHFの混酸を
噴射または該酸あるいは該混酸溶液中に浸漬して
酸洗する請求項2,5,6記載の片面チタンクラ
ツド鋼板の脱スケール方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30947789A JPH03170686A (ja) | 1989-11-29 | 1989-11-29 | 片面チタンクラッド鋼板の脱スケール方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30947789A JPH03170686A (ja) | 1989-11-29 | 1989-11-29 | 片面チタンクラッド鋼板の脱スケール方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03170686A JPH03170686A (ja) | 1991-07-24 |
| JPH0583638B2 true JPH0583638B2 (ja) | 1993-11-26 |
Family
ID=17993455
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP30947789A Granted JPH03170686A (ja) | 1989-11-29 | 1989-11-29 | 片面チタンクラッド鋼板の脱スケール方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH03170686A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
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- 1989-11-29 JP JP30947789A patent/JPH03170686A/ja active Granted
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