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JPH06102397B2 - 耐汚染性の優れた金属製装飾プレート - Google Patents
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JPH06102397B2 - 耐汚染性の優れた金属製装飾プレート - Google Patents

耐汚染性の優れた金属製装飾プレート

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JPH06102397B2
JPH06102397B2 JP15564890A JP15564890A JPH06102397B2 JP H06102397 B2 JPH06102397 B2 JP H06102397B2 JP 15564890 A JP15564890 A JP 15564890A JP 15564890 A JP15564890 A JP 15564890A JP H06102397 B2 JPH06102397 B2 JP H06102397B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、装飾を施した看板、表示板、標識、案内板、
銘盤あるいは絵画等の金属製装飾プレートに関するもの
である。
[従来の技術] 屋外に展示露出して、図形、文字、模様等(以降、模様
等と総称する)を多数の人の目に触れさせ多様なメッセ
ージを送ることを目的としたものに、看板、表示板、標
識、案内板、銘盤あるいは絵画等(以降、装飾プレート
と総称する)がある。これらの装飾プレートは、かなり
の期間風雨に晒されてもその効果を失わないように、耐
久性のある材料の面に耐久性耐候性のある着色材料を用
いて描かれるのが通常である。比較的短期間でかつ屋内
に準ずるような場所に設置する場合には、紙の上に染料
を用いた装飾プレートもあるが、一般的には、木、合成
樹脂、布、金属などのシートの面に顔料を用いた塗料を
用いて模様等が描かれてきた。特に、長期間メッセージ
を伝達する必要のある装飾プレートには、耐久性の点か
ら金属シートに塗装する方法が採られてきた。
しかし、木や布は変色や腐食によって、金属でも発銹に
よってメッセージの主体である模様等が汚染されたり損
傷を受ける。また、比較的耐候性の高い顔料を用いた塗
料でも、紫外線に晒されることによって変色したり、変
質によって剥げ落ちる。この結果、模様等が変化したり
汚染されて、本来のメッセージの伝達が不可能になった
り逆効果になることが多かった。金属シートの場合、耐
久性は他の材料に比べて高いことは明らかであるが、塗
料との密着性が必ずしも良好でない上に、特に海浜地区
では急激な発銹や腐食によって著しく短期間で模様等が
汚染されることがあった。
そこで、耐久性と模様等の変化を防止するために、金属
製のシートの上に凹凸を付けたり、その凹部に塗装を施
しさらに全体に透明樹脂で覆う方法(実開昭61−71478
号)が提案されている。
ところが、金属シート面に模様を合わせて凹凸を付ける
ことは、製造が著しく困難であり、コストが高いため、
広く適用することは不可能であった。さらに、凹凸だけ
では模様等のコントラストが低い場合があるので、多く
の場合塗装と組合せて行なわれる。このように、塗装と
組合せることによって、視現性は向上するが、金属との
密着性や耐候性などの塗装そのもののもつ欠点は、改善
されない。
一方、多様なメッセージの中には、金属のもつ質感や清
潔感を表現したい場合が少なくない。しかし、このよう
な目的の場合、例え素材に金属を使用していても塗装を
行なうことで、金属素材のもつ特色は消滅してしまう。
このために、ステンレス鋼を用いることが考えられる
が、耐銹性の点から満足する鋼種を選ぶと素材コストが
著しく高いものとなり、必ずしもコストと効果が一致し
なかった。しかも、耐銹性の高いステンレス鋼ほど、塗
料との密着性が不良である傾向があるため、部分的な塗
装で金属のもつ質感や清潔感を生かそうとすると、塗装
の剥離によって模様等が変化し、比較的短期間で本来の
メッセージの伝達が不可能になったり逆効果になること
が多かった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、金属のもつ質感や清潔感を生かし、かつ長期
間にわたってメッセージの主体をなす模様等を安定に保
持し得る装飾プレートを提供するものである。
ところで、装飾プレートを設置する環境下でほぼ半永久
的に発銹を防止するためには、チタンの使用が考えられ
る。しかし、チタンは著しく高価な金属であるだけでな
く、装飾プレートを据付ける相手方の構造部材の鋼との
接合に信頼のおける方法が現状では開発されていないと
いう致命的な欠点がある。すなわち、装飾プレートを保
持する構造部材には通常鋼が用いられており、それとの
接合には主として溶接が行なわれる。この理由は、有機
系樹脂による接着では強度が不足するし、さらに太陽光
の紫外線照射が日常的に起こる環境下では、有機物接着
剤の耐候性が保証しかねるためである。しかるに、チタ
ンは鉄と非常に脆い金属間化合物を生成するために、溶
接ができない。このため、チタンは建造物の外壁や屋根
用には特殊な工法が要求されるなど制限を受けざるを得
なかったのである。
本発明は、チタンの優れた耐食性と金属としての質感や
清潔感を生かし、さらに自身を保持する鋼製の構造部材
への据付けにも全く支障なく、かつ長期間にわたってメ
ッセージの主体をなす模様等を安定して表示し得る耐汚
染性の優れた装飾プレートを提供するものである。
[課題を解決するための手段] 前述したように、装飾プレートを設置する環境下でほぼ
半永久的に発銹を防止するためには、チタンの使用が考
えられる。しかし、チタンは高価な上に、やはり前述し
たように自身を保持する構造部材との接合が不可能であ
り、このままでの使用は不可能である。そこで、本発明
者らは、構造部材と接合する必要のある面が溶接が可能
である鋼としたチタンクラッド鋼の利用を着想した。し
かし、チタンクラッド薄鋼板は、チタンの裏面を安価な
鋼に変えることによるコスト低減効果が極めてわずか
で、逆にクラッド製造のためのコストが非常に大きいこ
とから、チタン単独板より高価なものとなるために、こ
れまでほとんど製造されたり使用されたりすることはな
かった。これに対して、本発明者らは、中間媒接材を適
正に選択使用することで著しく安価にチタンクラッド薄
鋼板を製造する方法を発明した(特開平1−122677
号)。本発明は、このチタンクラッド薄鋼板の製造方法
に依存してなされたものである。すなわち、 (1)表面がチタン、裏面が鋼でかつ一体に成形された
チタンクラッド鋼板で構成され、チタン面に陽極酸化法
あるいは/および乾式の表面被覆方法で形成した硬質セ
ラミックス皮膜による模様を有することを特徴とする耐
汚染性の優れた装飾プレート。
(2)表面がチタン、裏面が鋼その界面に接合のための
中間媒接材を有しかつ一体に成形されたチタンクラッド
鋼板で構成され、チタン面に陽極酸化法あるいは/およ
び乾式の表面被覆方法で形成した硬質セラミックス皮膜
による模様を有することを特徴とする耐汚染性の優れた
装飾プレート。
を発明した。このように、本発明の装飾プレートは、そ
の目的を達成するために、チタンクラッド鋼板を素材と
し、チタン面に陽極酸化法あるいは/および乾式の表面
被覆方法で伝達すべき所定模様に形成した酸化皮膜ある
いは/および硬質セラミック皮膜を有することを特徴と
する。
さらに、本願発明の装飾プレートは、裏面が鋼であるた
め、構造物への据付けに溶接の適用が可能である。この
特徴を生かした実施態様として、 (3)鋼面に据付用スタッドボルトを溶接により取付け
た前記(1)項又は(2)項記載の耐汚染性の優れた装
飾プレート。
を発明した。すなわち、あらかじめ据付け用のスタッド
ボルトを溶接しておくことによって、装飾プレートの設
置場所で据付のために溶接する必要がなくなるととも
に、据付け取外しが容易になる。
本発明においては、裏面の鋼の種類は特に限定されるも
のではないが、裏面や側面の耐食性を維持するために、
亜鉛めっきを施すか少なくともCrを10%以上25%以下含
むステンレス鋼を利用することが望ましい。特に、Niを
6%以上添加したオーステナイト系ステンレス鋼を母材
に選択すると、耐食性はもちろん加工性も大幅に向上す
る。
本発明による装飾プレートの構成を示す外観模式図を第
1図に、断面模式図を第2図に示した。第1図および第
2図において、aは表面の模様等を形成する酸化皮膜あ
るいは/および硬質セラミックス皮膜、bは合せ材のチ
タン、cは母材の炭素鋼ないしステンレス鋼、dは接合
のために用いた中間媒接材、eは裏面にめっきしたZn層
である。本発明に用いるチタンクラッド薄鋼板は、特開
平1−122677号に基づいて製造されたチタンクラッド薄
鋼板だけでなく、また表面のチタンと裏面の鋼の間に存
在する金属等がいかなる種類であろうとも、さらに中間
媒接材を使用しないで製造したチタンクラッド鋼板の様
に、他の金属等が存在しなくても、全く同様に適用可能
である。
本発明においては、チタン表面の模様等の形成に陽極酸
化法あるいは/および乾式の表面被覆方法で形成した硬
質セラミックス皮膜を用い、その干渉色あるいは/およ
び表面皮膜そのものの色を活用する。陽極酸化法による
皮膜は、原理的にはチタン単独板の場合と同じで、例え
ば(NH4)2MoO4などの酸化剤を含む水溶液中でチタン面を
陽極として電気分解して形成される。得られる有彩色の
干渉色も、チタン単独板の場合と全く同様に印加する電
圧に応じて制御可能である。
また、乾式の表面被覆方法はプラズマCVDやPVD、イオン
プレーティング、スパッタリングなどの乾式の表面被覆
方法が適用できる。被覆する硬質セラミック皮膜の種類
は、所定の色に応じて、TiN(金色)、TiC(黒色)など
の皮膜そのものが呈色するものや、Al2O3,SiO2,Cr
2O3,ZrO2,TiO2,WO3,SiCなどの干渉色により呈色する
ものを単独ないし複合で選択することが可能である。干
渉色を呈する皮膜は、その厚さによって紺、青、赤、
黄、緑、金さらにはその中間色の色調を出すことが可能
である。
硬質セラミックス皮膜の厚さは、20〜5000nmとすること
が望ましい。すなわち、20nm未満では、スクラッチ状の
疵に対して剥離しやすくなり、5000nmを超えるとコスト
面で不利になる。
次に、本発明の限定条件を示す。
装飾プレートの表面は、耐食性の点からチタンに、また
裏面は鋼構造物との接合性の点から鋼あるいはステンレ
ス鋼に限定し、それらを一体に成形したものに限定し
た。
チタン表面の模様等は、耐候性やチタン面との密着性の
点から陽極酸化法あるいは/および乾式の表面被覆方法
で形成した硬質セラミックス皮膜による干渉色あるいは
/および皮膜そのものの色を活用したものに限定した。
[作用] 本発明では、表面をチタンとした結果、半永久的に発銹
などの問題がなく、素材に起因する模様等の汚染や変化
はなくなる。また、表面の模様等の形成に、陽極酸化法
あるいは/および乾式の表面被覆方法で形成した硬質セ
ラミックス皮膜を用いたため、模様等も半永久的に剥離
や損傷、変色がなく、本来のメッセージの伝達が不可能
になったり逆効果になることがなくなった。さらに、模
様等の一部に金属の裸面をそのまま使用することで、金
属のもつ質感や清潔感を表現することが可能となった。
陽極酸化法や硬質セラミックス被覆で形成した皮膜は、
塗装皮膜や樹脂皮膜に比べると圧倒的に薄いにもかかわ
らず、耐摩耗性が優れているために、疵に対して非常に
強い特徴がある。
なお、本発明でいう装飾プレートは、図形、文字、模様
等さらには材料そのものの質感や利用して他者にメッセ
ージを送る媒体や、所定の都市空間や居住環境の形成を
狙った部材等を含む。例えば、看板、表示板、標識、案
内板、銘盤あるいは絵画のほかに、建造物の壁材、外壁
パネル板、間仕切板、タイル、シャッター、ブライン
ド、スクリーンさらには表札、ポスター、モニュメント
などが挙げられる。
[実施例] まず、素材としてチタンの厚さが80μmで全厚が1nmの
チタンクラッド鋼板を用い、表示板を作成した。裏面及
び端面に亜鉛めっきを行なった後、亜鉛めっき面に有機
フィルムを貼付し、HNO3+HFに混酸中で酸洗した。その
後、所定の文字を切抜いた有機フィルムを貼付して陽極
酸化法によりチタン面に青色の文字を書いた。陽極酸化
は、(NH4)2MoO4を50g/l、NaFを40g/lおよびH2O2を10g/l
を含む水溶液中にてチタン面を陽極とし20Vの電圧で電
気分解した。その後、チタン面および亜鉛めっき面から
有機フィルムを剥離除去した。この結果、金属板特有の
銀白色の上に、透明感の有る青色文字がくっきりと浮か
び上がり、清潔感の有る表示板(本発明品)ができた。
また、素材としてチタンの厚さが120μmで母材がSUS43
0鋼である全厚が1mmのチタンクラッドステンレス鋼板を
用いて、表示板を作成した。同様にHNO3+HFの混酸中で
酸洗した後、チタン面には所定の文字に切抜いた有機フ
ィルムを貼付し、20%CuSO4+5%H2SO4混合水溶液中に
浸漬し、所定文字以外の部分に薄くCuめっきをした。そ
の後、N2ガスを用いたプラズマCVD法によりチタン面を
窒化し、TiN皮膜を約250nmの厚さで被覆して金色に発色
させた。続いて、30%FeCl3水溶液中に浸漬してCuを溶
解除去し、金色の文字を残した。さらに重ねて、陽極酸
化法により金色の文字以外の部分を青色に着色させた。
陽極酸化処理は、(NH4)2MoO4を50g/l、NaFを40g/lおよ
びH2O2を10g/l含む水溶液中にて、チタン面を陽極とし2
0Vの電圧で電気分解した。この際、プラズマCVD法で書
いた金色の文字部分は陽極酸化されず、そのままの色で
残留した。以上の結果、透明感のある澄んだ青色の地の
上に金色文字がくっきりと浮び上がり、明瞭で清潔感の
ある表示板(本発明品)ができた。
比較として、1mm厚の炭素鋼板を用いて、表示板を作成
した。炭素鋼板は、裏面も含め全面白色に塗装した後、
青色のペンキで同じ文字を書いた。完成当初は、白色地
に青色の文字が明瞭に浮び上がった表示板(比較品)が
できた。しかし、この表示板からは金属特有の質感や清
潔感は得られなかった。
次に、作成した3種類の表示板の模様面に、高さ5m位置
から5〜10mm径の礫を多数落下させた後、JIS−Z2371に
規定された塩水噴霧試験に準拠した腐食試験を48h実施
した。チタンクラッド鋼板を用いた装飾プレートは、裏
面の鋼種にかかわらず、表面に多少凹凸が激化し光沢が
低下したが、模様等にはなんら変化がなかった。しか
し、炭素鋼板を用いた装飾プレートは、全面が発銹し、
文字以外の白色塗装部分が赤錆で染り、一部の塗膜が剥
離した。この結果、表面の文字の判読が困難となった。
チタンクラッドステンレス鋼板を用いた装飾プレートの
裏面に鋼製スタッドボルトを溶接し、構造物にナットで
の据付けを行なった。この装飾プレートは、ナット締め
だけで容易に据付けが完了した。
[発明の効果] 本発明により、長期間にわたって安定したメッセージを
表現することができ、鋼構造物に対しても据付けが容易
で、しかも金属のもつ質感や清潔感を表現した装飾プレ
ートが得られた。この結果、装飾プレートの変色や汚
染、損傷等に対してメンテナンスが不要となった。特に
高層建築物の外装に使用した場合、落下の危険やメンテ
ナンスが不要となった経済的効果は大きい。さらには、
装飾プレートの汚染や損傷がなくなることで、都市空間
や居住環境の劣悪化を防ぐこととなり、直接経済的効果
には現れないアメニティ的な点からの利益効果は莫大な
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),(B),(C)および第2図(A),
(B),(C)は、本発明の装飾プレートの構成を示す
断面模式図である。 a…表面の模様等を形成する酸化皮膜あるいは/および
硬質セラミック皮膜 b…合せ材のチタン c…母材の炭素鋼ないしステンレス鋼 d…接合のために用いた中間媒接材 e…Zn層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面がチタン、裏面が鋼でかつ一体に成形
    されたチタンクラッド鋼板で構成され、チタン面に陽極
    酸化法あるいは/および乾式の表面被覆方法で形成した
    硬質セラミックス皮膜による模様を有することを特徴と
    する耐汚染性の優れた金属製装飾プレート。
  2. 【請求項2】表面がチタン、裏面が鋼その界面に接合の
    ための中間媒接材を有しかつ一体に成形されたチタンク
    ラッド鋼板で構成され、チタン面に陽極酸化法あるいは
    /および乾式の表面被覆方法で形成した硬質セラミック
    ス皮膜による模様を有することを特徴とする耐汚染性の
    優れた金属製装飾プレート。
  3. 【請求項3】鋼面に据付用スタッドボルトを溶接により
    取付けた請求項1又は2記載の耐汚染性の優れた金属製
    装飾プレート。
JP15564890A 1990-06-14 1990-06-14 耐汚染性の優れた金属製装飾プレート Expired - Lifetime JPH06102397B2 (ja)

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