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JPH0614941B2 - 冠状動脈バイパス用多支人工血管 - Google Patents
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JPH0614941B2 - 冠状動脈バイパス用多支人工血管 - Google Patents

冠状動脈バイパス用多支人工血管

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JPH0614941B2
JPH0614941B2 JP60041738A JP4173885A JPH0614941B2 JP H0614941 B2 JPH0614941 B2 JP H0614941B2 JP 60041738 A JP60041738 A JP 60041738A JP 4173885 A JP4173885 A JP 4173885A JP H0614941 B2 JPH0614941 B2 JP H0614941B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管に関す
る。
〔発明の概要〕
本発明は、大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管におい
て、口径6mm〜20mmの端部を有する大口径部と、これ
に内腔が連通しかつ枝分かれした支管とが一体に成形さ
れ、前記支管の先端の口径が口径1mm〜4mmとなるよう
に前記支管にテーパーを有する部分を存在させることに
よって血管の狭搾や閉塞が生じないようにしたものであ
る。
〔従来の技術〕
医療の発達が著しい昨今でも、心臓病による死亡は年々
増加して、米国では死因の第1位、日本でも死因の第3
位を占め、しかも年々増加の傾向がある。米国において
は心臓疾患のうち冠状動脈疾患で死亡する人は年間55
万人に達し、その大部分が冠状動脈の狭搾によるといわ
れている。このような人々を救うために米国では大動脈
−冠状動脈バイパス手術が毎年20万件以上も行われて
いる。通常大動脈−冠状動脈バイパスには患者の伏在静
脈を移殖するが、その主たる理由は、現在市販の人工血
管では冠状動脈バイパスに用いる口径5mm乃至それ以下
のものでは、早期に血管の狭窄や閉塞を生じてしまうか
らである。
従って、患者自身の伏在静脈を移植し、これによってか
なりの成功を納めているのがが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、大動脈−冠状動脈バイパスとして伏在静
脈の移植手術に成功した患者も、4年〜6年で移植した
血管が再び狭窄し、再手術を行わねばならないようにな
って来ている。このような場合、患者は最初の手術で自
家伏在静脈を使っているので再手術に必要な静脈がもは
やない。従ってこのような患者は再手術不能となり救命
の道を絶たれることになる。
又冠状動脈疾患患者のかなりの数が伏在血管の質が悪か
ったり、使用可能なものが全くなかったり、あるいは十
分な長さが得られなかったりするために大動脈−冠状動
脈バイパス用血管が得られない。従って、このような患
者救命の道が閉ざされている。
本発明者はこのような患者を救命するために良質の大動
脈−冠状動脈バイパス用移植材の開発を進め、本発明に
到達した。
人工血管は現在主としてポリエステル繊維の編織物によ
る人工血管と、弗素樹脂で延伸フィブリル化したいわゆ
るPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を素材とす
るものが用いられている。
そしてこれらの人工血管は移植後、血漿蛋白の吸着、血
小板の沈着、凝固因子賦活、フィブリン析出を経、更に
析出されたフィブリンが細胞で置換され、これを基盤と
して仮性内膜、線維性外膜が形成されることによって生
体化されるが、このためには人工血管が適度なポロシテ
ィ(有孔性)を有することが要である。しかし大動脈−
冠状動脈バイパス用としての血管には内口径が5mm以
下、通常4mm〜3mmの人工血管が要とされ、従来の5mm
以下の人工血管では移植後、血管の狭窄、閉塞をおこさ
ないと言ってよい。
本発明者はこの狭窄、閉塞が生じる原因の大部分が宿主
血管との吻合部に起因し、吻合の良し悪しが移植人工血
管の開存の成績に大きい影響を与えることを知った。
〔問題点を解決するための手段〕
吻合の手技は術者の縫合技術に優劣があるのは当然であ
るが、縫合する血管の径が細くなる程、吻合が難しいこ
とは論をまたない。本発明は大動脈−冠状動脈バイパス
用の人工血管の開発について鋭意研究を進め、移植血管
の開存率を向上させるために、一端の吻合物の口径を、
すなわち上行大動脈へ吻合する側の端を口径6mm〜20
mmとし、この比較的太い血管より2支、3支、4支と枝
分かれさせて、この支管の端を、移植する冠状動脈の太
さに見合うように口径1mm〜4mmとすることを案出して
本発明に至ったものである。
大動脈−冠状動脈バイパス用血管としては現在、患者の
伏在静脈が用いられている。大抵の場合、患者の伏在静
脈ないし大腿静脈から適当な長さの血管を切とり、これ
を大動脈−冠状動脈バイパス用血管に使用するが、冠状
動脈狭窄の患者は通常ひとつにバイパスですむ場合より
2支、3支のバイパスを行わねばならぬ場合が多い。
第5図に従来の2支バイパスの例を示した。通常バイパ
ス手術は2支バイパス、3支バイパスが多い。この場
合、口径3mm〜4mmの細い血管を大動脈にも2回、2場
所に縫合しなくてはならない。そのために上行大動脈の
相当の場所を吻合物で占められる。このような場合、患
者に更に補助人工心臓を適用して救命しようとしても、
人工心臓の大動脈側の拍出血液を導入するカニューレを
挿入する場所がなく、補助心臓を適用することも出来な
くなる。又この方法の場合、移植血管は細いので吻合技
術が難しくて、縫合不手際による血栓発生の可能性が大
きくなる。又、2支、3支バイパスのときは同じ操作を
2度、3度と繰返さなければならないので2重、3重の
手間が要り、それだけ患者の負担が大きくなる。
本発明者はこれらの問題点を解決し、術者にとってやり
易く、患者の負担を軽減し、かつ移植後のトラブルの少
ない人工血管を開発しよう種々の検討を行って本発明に
到達したものであり、その要旨は、大動脈−冠状動脈バ
イパス用の人工血管であって、口径6mm〜20mmの端部
を有する大口径部と、これに内腔が連通しかつ枝分かれ
した複数の支管とが一体に成形され、前記支管の先端が
比較的小口径となるように、大口径部と前記支管の先端
との間にテーパーを有する部分を存在させることを特徴
とする冠状動脈バイパス用多支人工血管である。
本発明の支管の数は2〜6の間であって、好ましくは2
〜4、更に好ましくは2又は3である。本発明の人工血
管は、大動脈に縫合する部分が、内口径6mm〜20mmで
あり、好ましくは8mm〜15mm、更に好ましくは9mm〜
13mmである。即ち6mm以下だと凝血層で内腔が狭くな
ることが吻合手技が難しいこともあり、又20mmをいえ
ると逆に大動脈への縫合が難しく又太すぎてかえって好
ましくないからである。
本発明による血管は、冠状動脈移植側へ向かって口径を
細くするが、全長に亘って実質的に均一にテーパをつけ
てもよく、又一定長さまで比較的大口径のまま連なり、
途中から先細りテーパーとなってよく、あるいは大動脈
吻合側より冠状動脈吻合側に至る間のどの場所にテーパ
ーを有しても良い。冠状動脈側の支管の先端の口径は1
mm〜4mm、好ましくは2mm〜3mmである。これにより細
くても太くても冠状動脈への吻合が難しく、その不手際
が原因で移植血管が閉塞することが多い。
第1図に本発明の第1の例を示す。
この例は2つに枝分かれした2支血管である。大口径部
は口径Lが10mmであり、この太さは枝分かれ部まで
続いている。この枝分かれの様態が実は非常に大切であ
り、内腔を形成する内表面に全く段差がなく滑らかに連
なっていることが必要で、この支管のなす角度θ(第1
図)は90゜以下、好ましくは70゜以下、更に好まし
くは60゜がよい。θは又10゜以上であることが望ま
しい。内腔面は段差のない滑らかなものでなければなら
ない。本例では大口径側の口径Lは10mmであるが、
枝分かれする部分の最長径Lは膨らんで16mmになっ
ており、内径lが8mmの管2本に枝分かれしており枝
分かれ後の支管は先細テーパーA、Aとなってお
り、最先端では口径lが2mmであり、支管の長さは1
3cmである。
第2図は本発明の第2の例を示す。本例は3つに枝分か
れした3支血管であり、大口径側の先端口径Lは12
mmであり、この先端より5cmのところで3支に枝分かれ
しており、この枝分かれ点では口径Lは最長径21mm
であり、枝分かれした支管の口径lは夫々7mmφであ
る。この7mmφの管の長さは約35mmあり、それより先
は先細りテーパーA,A,Aになっていて、支管
の先端の口径lは2mmであり、支管の長さは夫々15
cmである。支管は滑らかに同一方向に曲率を有していて
バイパス手術に都合のよいように工夫されている。
第3図に本発明の第3の例をあげる。本例も3つに枝分
かれする3支血管であるが、第2の例と異なり、分枝点
が2つあり、ひとつの分枝点でひとつずつ支管を形成し
ているものである。本例では先細テーパーA,A
は各支管の途中、支管の真中あたりに設けられてお
り、両端は一定口径のものである。この方式での分枝は
血管内を流れる血流に無理がなく好ましいものである。
ここに例示した第2図及び第3図の枝分かれした多支管
は滑らかな曲線をもって同じ方向にたわんでいる。この
ように適度の曲率をもたせると、手術する患者の心臓に
沿ってバイパス手術がし易く便利である。
なお、枝分かれした支管のテーパー部分は第1図の
、A、第2図のA、A、Aの如く枝分かれ
点から最先端にかけてテーパ状に形成されていてもよ
く、第3図のA、A、Aの如く支管の枝分かれ点
と最先端との中間部分をテーパー状に形成してもよい。
なお、第1図のA、A、第2図のA、A
、第3図のA、A、Aで示されるテーパー部
分の長さをAとすると、このテーパー部分の長さA
と大口径側の長さl(第1図〜第8図に示すl)と
は 4l≧A≧l/4 の関係であることが望ましい。
もし、テーパー部分の長さAがl/4より短い(テ
ーパーが急である)と血流速がそのテーパー部分におい
て急激に変化し、人工血管内面に形成された細胞の剥離
を生じるなどしてこの為に血栓生成の原因となることが
ある。
また、必要とされる人工血管全体の長さはある程度限定
される長さであるのでその全長のうちでテーパー部分の
長さAを大口径側の長さlに対して4lよりも長
くすると人工血管全体に対して大口径側の長さが短くな
り宿主血管への吻合が極めて困難となる。
第4図に本発明の人工血管の1実施様態を示す。
本発明に用いられる人工血管の材質はポリエステル繊維
の編織物、延伸フィブリル化した弗化樹脂製のもの、ポ
リウレタン製のもの、またポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリビニルアルコール等の不織布で出来ていてもよ
い。又これらの人工血管は抗血栓材で加工して用いても
よいことは言うまでもない。
〔実施例〕
第1図及び第3図のセグメントポリウレタン製の人工血
管を形成した。大動脈吻合側の口径は9mm、冠状動脈側
の口径は3mmであった。これを山羊を用いてモデル的に
大動脈−冠状動脈バイパスを行ったところ3ケ月後も完
全に開存していた。一方、同じ素材で全長に亘って口径
が3mmである比較サンプルを用いて同じようにバイパス
を形成したところ、1ケ月で狭窄を生じ、2ケ月で閉塞
した。
〔発明の効果〕
本発明の効果を挙げると次の通りである。
(1)大動脈に吻合する部分が大口径になっているので
吻合し易い。これによって吻合部に歪がなく、大動脈と
の吻合部に起因するトラブルが激減する。
(2)多支バイパスであっても大動脈側の吻合は一回で
よい。
(3)大動脈側の吻合血管が太いため閉塞することはな
い。
(4)移植血管の可なりの部分が大口径なので閉塞や狭
窄をおこさないばかりでなく、その間の圧力損失が少な
く、支管の先端まで高血圧を保てるので、先の細い部分
も血栓を生じない。
(5)テーパー効果で先(冠状動脈側)に至る程血流速
が増すので、冠状動脈吻合部にも血栓による狭窄ないし
閉塞を生じない。
(6)冠状動脈の太さに応てテーパーの先端を切って所
望の太さの先端を得ることが出来る。
本発明によって大動脈−冠状動脈バイパス用の人工血管
の実用化への道が開かれたのであるから、これまで手術
不能で救命不能であった多くの患者を救命する扉を開い
たことになる。
【図面の簡単な説明】
図面において、第1図は本発明における大動脈−冠状動
脈バイパス用2支人工血管の1例を示す図、第2図は本
発明における大動脈−冠状動脈バイパス用3支人工血管
の1例を示す図、第3図は本発明における大動脈−冠状
動脈バイパス用3支人工血管の他の1例を示す図、第4
図は本発明の大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管の実
施様態を示す図、第5図は従来行なわれている伏在静脈
の大動脈−冠状動脈バイパス移植手術の様態を示す図で
ある。 なお図面に用いた符号において、 1……上行大動脈 2……肺動脈 3……左心房 4,5……左冠状動脈 6……右冠状動脈 7,7′……狭窄部 8……バイパス用人工血管 9,10……バイパス血管 である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】口径6mm〜20mmの端部を有する大口径部
    と、これに内腔が連通しかつ枝分かれした2つ以上の支
    管とが一体に成形され、前記支管の先端が口径1mm〜4
    mmとなるように大口径部と前記支管の先端との間にテー
    パーを有する部分を存在させることを特徴とする冠状動
    脈バイパス用多支人工血管。
JP60041738A 1985-03-01 1985-03-01 冠状動脈バイパス用多支人工血管 Expired - Lifetime JPH0614941B2 (ja)

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