JPH0632610B2 - リパーゼの製造方法 - Google Patents
リパーゼの製造方法Info
- Publication number
- JPH0632610B2 JPH0632610B2 JP17185990A JP17185990A JPH0632610B2 JP H0632610 B2 JPH0632610 B2 JP H0632610B2 JP 17185990 A JP17185990 A JP 17185990A JP 17185990 A JP17185990 A JP 17185990A JP H0632610 B2 JPH0632610 B2 JP H0632610B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lipase
- yeast
- producing
- genus
- medium
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酵母によるリパーゼの製造法に関する。
[従来技術] 脂質分解酵素であるリパーゼについては、発見が古いわ
りには他の酵素に比較して研究の遅れが見られた。しか
し昨今洗剤、エステル合成試薬、医薬品、製紙用ピッチ
分解剤等各方面への工業的利用が広がりつつあり、その
有用性が再認識されはじめている。
りには他の酵素に比較して研究の遅れが見られた。しか
し昨今洗剤、エステル合成試薬、医薬品、製紙用ピッチ
分解剤等各方面への工業的利用が広がりつつあり、その
有用性が再認識されはじめている。
微生物による工業的なリパーゼの生産は、ペニシリウム
(Penicillium)属、アスペルギリス(Aspergillus)属、リ
ゾプス(Rhizopus)属その他の糸状菌類、或いはシュード
モナス(Pseudomonas)属等の細菌類などが知られてい
る。しかし酵母によるリパーゼの生産は、キャンディダ
(Candida)属やその他わずかの菌株しか知られていな
い。
(Penicillium)属、アスペルギリス(Aspergillus)属、リ
ゾプス(Rhizopus)属その他の糸状菌類、或いはシュード
モナス(Pseudomonas)属等の細菌類などが知られてい
る。しかし酵母によるリパーゼの生産は、キャンディダ
(Candida)属やその他わずかの菌株しか知られていな
い。
[発明が解決しようとする課題] 糸状菌によるリパーゼの生産は菌の性質からして培養期
間が長く、生産性の面で不利な点が多い。また液体培養
などにおいても菌糸の伸長によるトラブルが発生し易
い。一方、細菌による生産は菌体の分離に多大のエネル
ギーが必要となる。また生産されるリパーゼの活性範囲
は主として中性〜アルカリ性であり、酸性側では極めて
不安定である。酵母によるリパーゼの工業的生産は、こ
れらの欠点を補うものと考えられる。
間が長く、生産性の面で不利な点が多い。また液体培養
などにおいても菌糸の伸長によるトラブルが発生し易
い。一方、細菌による生産は菌体の分離に多大のエネル
ギーが必要となる。また生産されるリパーゼの活性範囲
は主として中性〜アルカリ性であり、酸性側では極めて
不安定である。酵母によるリパーゼの工業的生産は、こ
れらの欠点を補うものと考えられる。
しかしながら、酵母については、リパーゼの生産能は、
キャンディダ・シリンドラセア(Candida cylindrace
a)、或はキャンディダ・リフォリチカ(Candida lipholy
tica)など数種の菌株が知られているにすぎない。
キャンディダ・シリンドラセア(Candida cylindrace
a)、或はキャンディダ・リフォリチカ(Candida lipholy
tica)など数種の菌株が知られているにすぎない。
従って、本発明は、キャンディダ以外の酵母菌株による
リパーゼの製造法、つまり、従来リパーゼ生産能を有す
ることが知られていない酵母菌株によるリパーゼの製造
法を提供するものである。
リパーゼの製造法、つまり、従来リパーゼ生産能を有す
ることが知られていない酵母菌株によるリパーゼの製造
法を提供するものである。
[課題を解決する為の手段] 本発明者らは、キャンディダ属以外の酵母菌によるリパ
ーゼ生産菌株を取得する目的で、自然界を対象に広範囲
なスクリーニングを行った。その結果、野性鳥獣糞から
分離したハンゼヌラ属に属する菌株が高活性のリパーゼ
を生産することを見出した。
ーゼ生産菌株を取得する目的で、自然界を対象に広範囲
なスクリーニングを行った。その結果、野性鳥獣糞から
分離したハンゼヌラ属に属する菌株が高活性のリパーゼ
を生産することを見出した。
この菌株の菌学的性質は、次の通りである。
5%麦芽エキス寒天培地での生育(25℃、30日
間); 細胞は球状及びやや伸長状である。大きさは1.9〜
4.1×2.1〜6.1μmである。単細胞となるが時
として小さなかたまりをつくってぶどう状となる。生育
はブチロウス(butyrous)であり、わずかに黄褐色を呈す
る。
間); 細胞は球状及びやや伸長状である。大きさは1.9〜
4.1×2.1〜6.1μmである。単細胞となるが時
として小さなかたまりをつくってぶどう状となる。生育
はブチロウス(butyrous)であり、わずかに黄褐色を呈す
る。
ダルマウ平板での生育(25℃、7日間); カバーグラス下での生育は旺盛であり、偽菌糸を分岐す
る。好気的に生育し、色は白からやや黄褐色を帯びた白
であり、一般的にはブチロウスである。菌体は平滑かつ
輝光を有する。コロニーは全縁状である。常にわずかな
がら香り成分を生産する。
る。好気的に生育し、色は白からやや黄褐色を帯びた白
であり、一般的にはブチロウスである。菌体は平滑かつ
輝光を有する。コロニーは全縁状である。常にわずかな
がら香り成分を生産する。
胞子形成; ヘテロタリックな有性生殖をおこなうが、胞子嚢になる
二倍体を形成する。二倍体細胞は直接子嚢となり1〜4
個の帽子型の胞子を形成する。胞子は5%麦芽エキス寒
天培地及びV8寒天培地で観察される。
二倍体を形成する。二倍体細胞は直接子嚢となり1〜4
個の帽子型の胞子を形成する。胞子は5%麦芽エキス寒
天培地及びV8寒天培地で観察される。
糖類の醗酵; グルコース + ガラクトース ± シュークロース + マルトース ± ラクトース − ラフィノース ± 炭素化合物の資化性; ガラクトース ± シュークロース + マルトース + セロビオース + トレハロース + ラクトース + ラフィノース + 可溶性でんぷん + D−キシロース + L−アラビノース ± D−リボース ± L−ラムノース − エリスロトール + リビトール ± D−マンニトール + コハク酸 + クエン酸 + イノシトール − L−ソルボース − メリビオース − メレジトース + イヌリン − D−アラビノース − α−メチル−D−グルコサイド + サリシン + DL−乳酸 + 硝酸塩の資化性;+ ビタミン無添加培地での生育;+ 酵母ナイトロジェン基本培地+10%Nacl+5%
グルコースでの生育;± 37℃での生育;± 上記の菌学的性質は、The yeasts;N.J.W.Kreger-van Ri
ji Groningen著,第3版(1984)記載のハンゼヌラ・アノ
マラ(Hansenula anomala)の諸性質と一致したのでそれ
と同定した。
グルコースでの生育;± 37℃での生育;± 上記の菌学的性質は、The yeasts;N.J.W.Kreger-van Ri
ji Groningen著,第3版(1984)記載のハンゼヌラ・アノ
マラ(Hansenula anomala)の諸性質と一致したのでそれ
と同定した。
また、本発明者らが分離に成功した菌株であるハンゼヌ
ラ・アノマラは、工業技術院微生物工業技術研究所に微
工研菌寄第11519号(FERM P−11519)
として寄託されている。
ラ・アノマラは、工業技術院微生物工業技術研究所に微
工研菌寄第11519号(FERM P−11519)
として寄託されている。
本発明で使用されるハンゼヌラ菌株は、好気的及び通性
好気的条件下で当該技術分野で公知の成分からなる培
地、資化性炭素源及び窒素源と他の微量栄養源とをいっ
しょに含む培地で培養できる。望ましい炭素源は炭水化
物、脂質及び他のエステル類である。また窒素源は硝酸
塩、硫酸塩、アンモニウム塩などの無機物あるいは酵母
エキス、コーンスチープリカー、大豆粉その他の有機物
が望ましい。培地のpHは3〜9、好ましくは5〜8で
ある。培養温度は10〜40℃、望ましくは20〜35
℃である。培養後遠心分離あるいはフィルタープレスな
どによって菌体を除去し、培養ろ液を得、リパーゼ粗酵
素液とすることができる。またエバポレーション、逆浸
透膜などにより濃縮粗酵素液とすることもできる。これ
らのリパーゼ粗酵素液は、硫安分画、透析、カラムクロ
マトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどによ
る精製、あるいはアセトン、エタノールなどの水可溶性
溶媒などを用いて適宜精製することができる。
好気的条件下で当該技術分野で公知の成分からなる培
地、資化性炭素源及び窒素源と他の微量栄養源とをいっ
しょに含む培地で培養できる。望ましい炭素源は炭水化
物、脂質及び他のエステル類である。また窒素源は硝酸
塩、硫酸塩、アンモニウム塩などの無機物あるいは酵母
エキス、コーンスチープリカー、大豆粉その他の有機物
が望ましい。培地のpHは3〜9、好ましくは5〜8で
ある。培養温度は10〜40℃、望ましくは20〜35
℃である。培養後遠心分離あるいはフィルタープレスな
どによって菌体を除去し、培養ろ液を得、リパーゼ粗酵
素液とすることができる。またエバポレーション、逆浸
透膜などにより濃縮粗酵素液とすることもできる。これ
らのリパーゼ粗酵素液は、硫安分画、透析、カラムクロ
マトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどによ
る精製、あるいはアセトン、エタノールなどの水可溶性
溶媒などを用いて適宜精製することができる。
[実施例] 以下実施例をもって本発明を詳細に説明する。なおこれ
によって本発明が限定されるものではない。
によって本発明が限定されるものではない。
(実施例1) グルコース2%、ソイビーンミル2%、オリーブ油2
%、(NH4)2SO40.1%、K2HPO40.5%、MgSO4・7H2
0.1%、CaCO30.5%を含む液体培地をpH50に
調整後、L字型試験管に7m1分注し、オートクレーブ
で殺菌した。あらかじめ同一培地で30℃、24時間、
L字型試験管で振盪培養したハンゼヌラ・アノマラの菌
体液0.7mlを上記培地に接種した。これを30℃で
4日間振盪培養し、遠心分離により菌体を分離し、ろ液
を取得した。このろ液1mlを粗酵素液として、オリー
ブ油を基質としたPVAエマルジョン法でリパーゼ活性
を測定した。得られた粗酵素液のリパーゼ活性は1ml
当り10Uであった。
%、(NH4)2SO40.1%、K2HPO40.5%、MgSO4・7H2
0.1%、CaCO30.5%を含む液体培地をpH50に
調整後、L字型試験管に7m1分注し、オートクレーブ
で殺菌した。あらかじめ同一培地で30℃、24時間、
L字型試験管で振盪培養したハンゼヌラ・アノマラの菌
体液0.7mlを上記培地に接種した。これを30℃で
4日間振盪培養し、遠心分離により菌体を分離し、ろ液
を取得した。このろ液1mlを粗酵素液として、オリー
ブ油を基質としたPVAエマルジョン法でリパーゼ活性
を測定した。得られた粗酵素液のリパーゼ活性は1ml
当り10Uであった。
(実施例2) カゼイン製ペプトン1.7%、大豆製ペプトン0.3
%、K2HPO40.25%、グルコース0.25%、Nacl
0.5%を含む培地をpH5.5とし、500ml容坂
口コルベンに100ml分注し、オートクレーブで殺菌
した。あらかじめ同一培地で30℃、24時間、L字型
試験管で振盪培養したAN2293-Jの前培養菌体液10ml
をコルベンに接種した。これを30℃で3日間振盪培養
し、遠心分離により菌体を分離し、ろ液を取得した。ろ
液1mlを粗酵素液として実施例1と同様にリパーゼ活
性を測定した。粗酵素液のリパーゼ活性は12U/ml
であった。
%、K2HPO40.25%、グルコース0.25%、Nacl
0.5%を含む培地をpH5.5とし、500ml容坂
口コルベンに100ml分注し、オートクレーブで殺菌
した。あらかじめ同一培地で30℃、24時間、L字型
試験管で振盪培養したAN2293-Jの前培養菌体液10ml
をコルベンに接種した。これを30℃で3日間振盪培養
し、遠心分離により菌体を分離し、ろ液を取得した。ろ
液1mlを粗酵素液として実施例1と同様にリパーゼ活
性を測定した。粗酵素液のリパーゼ活性は12U/ml
であった。
[発明の効果] 本発明は、ハンゼヌラ属の酵母菌、特にハンゼヌラ・ア
ノマラによって、リパーゼが生産できることを初めて明
らかにしたものであって、キャンディダ属以外の酵母菌
によるリパーゼの工業的生産の可能性が証明されたこと
は、リパーゼの生産、利用に大きく貢献するものであ
る。
ノマラによって、リパーゼが生産できることを初めて明
らかにしたものであって、キャンディダ属以外の酵母菌
によるリパーゼの工業的生産の可能性が証明されたこと
は、リパーゼの生産、利用に大きく貢献するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秦 邦男 東京都北区王子5丁目21番1号 十條製紙 株式会社中央研究所内 (72)発明者 今野 宏 秋田県仙北郡西仙北町字刈和野248
Claims (2)
- 【請求項1】ハンゼヌラ(Hansenula)属に属し、リパー
ゼ生産能を有する酵母を栄養培地で培養し、該培養物か
らリパーゼを採取することを特徴とするリパーゼの製造
法。 - 【請求項2】酵母がハンゼヌラ・アノマラ(Hansenula a
nomala)であることを特徴とする請求項1記載のリパー
ゼの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17185990A JPH0632610B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | リパーゼの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17185990A JPH0632610B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | リパーゼの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0463591A JPH0463591A (ja) | 1992-02-28 |
| JPH0632610B2 true JPH0632610B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=15931110
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17185990A Expired - Lifetime JPH0632610B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | リパーゼの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0632610B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-29 JP JP17185990A patent/JPH0632610B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0463591A (ja) | 1992-02-28 |
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