JPH0634707B2 - 酵母菌体の製造法 - Google Patents
酵母菌体の製造法Info
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- JPH0634707B2 JPH0634707B2 JP1256854A JP25685489A JPH0634707B2 JP H0634707 B2 JPH0634707 B2 JP H0634707B2 JP 1256854 A JP1256854 A JP 1256854A JP 25685489 A JP25685489 A JP 25685489A JP H0634707 B2 JPH0634707 B2 JP H0634707B2
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- JP
- Japan
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- yeast
- medium
- culture
- ethanol
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は海洋酵母を用いて、再生産可能なバイオマス資
源から大量に生産できるエタノールを発酵原料として、
リノール酸(18:2)とリノレン酸(18:3)含量の高い
脂質を菌体内に蓄積する酵母菌体を製造する方法に関す
るものである。
源から大量に生産できるエタノールを発酵原料として、
リノール酸(18:2)とリノレン酸(18:3)含量の高い
脂質を菌体内に蓄積する酵母菌体を製造する方法に関す
るものである。
さらに詳細には、カンジダ属に属しエタノール資化性を
有する海洋酵母菌株をエタノールを炭素源として含有す
る培地で培養し、リノール酸とリノレン酸含量の高い脂
質を含む酵母菌体を製造する方法に関する。
有する海洋酵母菌株をエタノールを炭素源として含有す
る培地で培養し、リノール酸とリノレン酸含量の高い脂
質を含む酵母菌体を製造する方法に関する。
従来、微生物タンパク質(SCP)は養魚飼料や家畜の飼
料として利用できることが知られている。そして、これ
らのSCPは糖蜜、パルプ廃液,n−パラフィン、メタ
ン、メタノールおよびエタノールなどの原料から生産す
ることができる(桝田淑郎,微生物タンパクの開発,講
談社,1978年)。
料として利用できることが知られている。そして、これ
らのSCPは糖蜜、パルプ廃液,n−パラフィン、メタ
ン、メタノールおよびエタノールなどの原料から生産す
ることができる(桝田淑郎,微生物タンパクの開発,講
談社,1978年)。
また、海洋酵母は養魚飼料や海産魚類の種苗生産に不可
欠な動物プランクトン(シオミズツボワムシ)の餌料に
なることも知られている(特公昭60−40808号)。
欠な動物プランクトン(シオミズツボワムシ)の餌料に
なることも知られている(特公昭60−40808号)。
最近、魚も哺乳動物と同じように魚種によって異なる
が、18:2,18:3及びω3高度不飽和脂肪酸を必須脂肪
酸として要求することがわかってきた。例えば、ギンザ
ゲは18:3を、またシロザケは海水または淡水のいずれ
で飼育しても18:2と18:3を要求する(日水誌,48巻,
1745頁,1982年)。
が、18:2,18:3及びω3高度不飽和脂肪酸を必須脂肪
酸として要求することがわかってきた。例えば、ギンザ
ゲは18:3を、またシロザケは海水または淡水のいずれ
で飼育しても18:2と18:3を要求する(日水誌,48巻,
1745頁,1982年)。
しかしながら、従来開発されたパン酵母、パルプ酵母、
石油酵母などのSCPが養魚用飼料として使用された場
合、これらの酵母菌体は水中での分散が悪く餌料効率が
劣り、生酵母であっても海水のようなイオン濃度の高い
高張液中では不安定で菌体中の有効成分の流出を起こす
と共に、飼育水の汚染を引き起こす欠点を有している
(代田昭彦,水産餌料生物学,303頁,恒星社厚生閣,1
975年)。
石油酵母などのSCPが養魚用飼料として使用された場
合、これらの酵母菌体は水中での分散が悪く餌料効率が
劣り、生酵母であっても海水のようなイオン濃度の高い
高張液中では不安定で菌体中の有効成分の流出を起こす
と共に、飼育水の汚染を引き起こす欠点を有している
(代田昭彦,水産餌料生物学,303頁,恒星社厚生閣,1
975年)。
上記のような欠点を解決するため、海洋酵母が開発され
ているが、発酵原料にグルコースやアルコール発酵母液
(日水誌,49巻,1015頁,1983年)が使用されている。
また、海洋性酵母のエタノール資化性についての研究報
告があるが、エタノール資化性は菌の生理的性質の一部
として知られているにすぎない(日水誌,49巻,1015
頁,1983年)。
ているが、発酵原料にグルコースやアルコール発酵母液
(日水誌,49巻,1015頁,1983年)が使用されている。
また、海洋性酵母のエタノール資化性についての研究報
告があるが、エタノール資化性は菌の生理的性質の一部
として知られているにすぎない(日水誌,49巻,1015
頁,1983年)。
海洋酵母からのSCPの生産に、大量供給が可能なエタノ
ールを利用する試みはみられない。
ールを利用する試みはみられない。
また、微生物による油脂の生産に関する研究は古くから
行われているが、特殊な用途や機能をもった油脂、例え
ば必須脂肪酸であるリノール酸等を多量に含む油脂の生
産に関する研究は少なく、今だ目的とする成果は得られ
ていない(油化学,31巻,431頁,1982年)。リノール
酸含量の高い脂質を形成する酵母菌体の製造法が、特公
昭57−2314号に記載されているが、エタノールを炭素源
とした場合、中性脂質の脂肪酸組成で18:2が11.2%、1
8:3は1.3%、極性脂質のそれで18:2が13.8%、18:3
が1.6%とその含有量は高くなく、とくに18:3含量は少
ない。メタノールを炭素源とした場合、中性脂質の脂肪
酸組成で18:2含量は約倍の22.8%に増加しているが、1
8:3含量は1.7%と低い。以上のように微生物により1
8:2を多量に含む油脂の生産が試みられているが、いず
れも満足できるものではなかった。
行われているが、特殊な用途や機能をもった油脂、例え
ば必須脂肪酸であるリノール酸等を多量に含む油脂の生
産に関する研究は少なく、今だ目的とする成果は得られ
ていない(油化学,31巻,431頁,1982年)。リノール
酸含量の高い脂質を形成する酵母菌体の製造法が、特公
昭57−2314号に記載されているが、エタノールを炭素源
とした場合、中性脂質の脂肪酸組成で18:2が11.2%、1
8:3は1.3%、極性脂質のそれで18:2が13.8%、18:3
が1.6%とその含有量は高くなく、とくに18:3含量は少
ない。メタノールを炭素源とした場合、中性脂質の脂肪
酸組成で18:2含量は約倍の22.8%に増加しているが、1
8:3含量は1.7%と低い。以上のように微生物により1
8:2を多量に含む油脂の生産が試みられているが、いず
れも満足できるものではなかった。
エタノールを発酵原料として、リノール酸(18:2)と
リノレン酸(18:3)含量の高い脂質を菌体内に蓄積す
る海洋酵母の生産については全く知られていない。
リノレン酸(18:3)含量の高い脂質を菌体内に蓄積す
る海洋酵母の生産については全く知られていない。
本発明は、以上のようなことに鑑みなされたものであっ
て、本発明の目的はバイオマス資源から大量に供給され
るエタノールから、海水中で安定で飼料効率がよく、か
つ必須脂肪酸であるリノール酸(18:2)とリノレン酸
(18:3)含量の高い脂質を菌体内に蓄積する海洋酵母
を生産する方法を提供することにある。
て、本発明の目的はバイオマス資源から大量に供給され
るエタノールから、海水中で安定で飼料効率がよく、か
つ必須脂肪酸であるリノール酸(18:2)とリノレン酸
(18:3)含量の高い脂質を菌体内に蓄積する海洋酵母
を生産する方法を提供することにある。
本発明者らはこの目的を達成するため鋭意研究を重ねた
結果、エタノール資化性を有し、エタノールを炭素源と
する培地でよく増殖し、リノール酸(18:2)とリノレ
ン酸(18:3)含量の高い脂質を菌体内に蓄積する海洋
酵母を、沿岸海域の海水から見出し、本発明を完成する
に至った。
結果、エタノール資化性を有し、エタノールを炭素源と
する培地でよく増殖し、リノール酸(18:2)とリノレ
ン酸(18:3)含量の高い脂質を菌体内に蓄積する海洋
酵母を、沿岸海域の海水から見出し、本発明を完成する
に至った。
本発明の要旨は、カンジダ属に属し、エタノール資化性
を有し、リノール酸とリノレン酸含量の高い脂質を菌体
内に形成することができる菌株を、エタノールを炭素源
として含有する培地において培養し、リノール酸とリノ
レン酸含量の高い脂質を含む酵母菌体を製造する方法に
ある。
を有し、リノール酸とリノレン酸含量の高い脂質を菌体
内に形成することができる菌株を、エタノールを炭素源
として含有する培地において培養し、リノール酸とリノ
レン酸含量の高い脂質を含む酵母菌体を製造する方法に
ある。
本発明においては、海洋酵母でカンジダ属に属し、エタ
ノール資化性を有し、18:2と18:3を含有する脂質を菌
体内に形成する微生物であればすべて使用することがで
きる。このような微生物として例えば本発明者らが沿岸
の海水から分離したカンジダ属(Candida)sp.S30W2株
(FERM P-11023)を例示できる。
ノール資化性を有し、18:2と18:3を含有する脂質を菌
体内に形成する微生物であればすべて使用することがで
きる。このような微生物として例えば本発明者らが沿岸
の海水から分離したカンジダ属(Candida)sp.S30W2株
(FERM P-11023)を例示できる。
この菌株S30W2(FERM P-11023)の菌学的性質は下記の
如くである。
如くである。
1.形態学的性質 1)栄養細胞*1 大きさ(μm)(2−5)
×(3−12) 形 状 楕円形な
いしときには伸長形 2)栄養体生殖*1 多極出芽によってよく増殖
する。
×(3−12) 形 状 楕円形な
いしときには伸長形 2)栄養体生殖*1 多極出芽によってよく増殖
する。
3)仮性菌糸*2 芽出胞子を伴った仮性菌糸
を形成する。
を形成する。
4)分裂子*2 形成せず。
5)子のう胞子*3 形成せず。
6)射出胞子*4 形成せず。
7)テリオスポア*5 形成せず。
2.生理的性質 2)カロチノイド色素*6生成せず。
3.その他 本菌株は炭化水素資化能を有する酵母である本菌株のコ
ロニー形態はYM及びGPY*7寒天平板培地では、表面が
平滑(smooth)なコロニー(S型コロニー)であるが、
n−アルカン混合物を炭素源とした寒天斜面培地で保存
し、その培地での植継ぎ回数の多い菌株では、表面が粗
い(rough)コロニー(R型コロニー)の出現がみられ
た。R型コロニーを分離し、S型コロニーと比較した結
果、エタノールを炭素源としる培地で、菌体収量,菌体
脂質含量及び脂質の脂肪酸組成に大きな差は認められな
かった。
ロニー形態はYM及びGPY*7寒天平板培地では、表面が
平滑(smooth)なコロニー(S型コロニー)であるが、
n−アルカン混合物を炭素源とした寒天斜面培地で保存
し、その培地での植継ぎ回数の多い菌株では、表面が粗
い(rough)コロニー(R型コロニー)の出現がみられ
た。R型コロニーを分離し、S型コロニーと比較した結
果、エタノールを炭素源としる培地で、菌体収量,菌体
脂質含量及び脂質の脂肪酸組成に大きな差は認められな
かった。
また、本菌株のGPY培地を用いたときの生育温度を第1
図に示した。最適生育温度は10〜20℃であったが、5℃
の低温でもよく増殖する。しかし30℃以上ではほとんど
増殖できない低温性の酵母であった。第1図の試験はL
型試験にGPY培地10mを入れ、酵母S30W2株を接種し、
振とう培養を行った。第1図−(A)は振とう温度勾配培
養装置、第1図−(B)は恒温培養室または恒温水槽に
て、それぞれ振とう培養した。* 1:YM液体培地(酵母エキス(Difco)3g,麦芽エキ
ス(Difco)3g,ヘプトン(Difco)5g,グルコース10
g,蒸溜水1,pH5.5)にて25℃,3日培養後観察。* 2:コーンミール寒天培地(Difco)。25℃,1〜1
7日培養,スライドカルチャ法。* 3:YM寒天培地(Difco),野菜汁V−8寒天培地,G
orodkowa寒天培地及びMcClaryらのAcetate寒天培地を用
い、25℃で3日培養後、20℃にて6週間培養し観察。* 4:バレイショ・グルコース寒天培地(Difco)に
て、25℃で11日また20℃で4週間培養し観察。スライ
ドグラス法。* 5:コーンミール寒天培地(Difco)で10℃,6週間
培養し観察。* 6:麦芽エキス寒天培地(Oxoid)を用い20℃と25℃
で16日培養して観察。* 7:GPY培地(グルコース20g,ペプトン(Difco)10
g,酵母エキス(Difco)5g,蒸留水250m,熟成海
水750m,寒天20g,pH6.0,液体培地の場合はpH5.5
とした。) 以上の菌学的性質をThe yeasts a taxonomic study(3rd
ed.,N.J.W.Kreger-van Rij編,1984年)と対比した結
果、本菌株はカンジダ属(Candida)に属すると認めら
れたので、カンジダ sp.S30W2株(Candida sp.S30W2
株)と命名した。
図に示した。最適生育温度は10〜20℃であったが、5℃
の低温でもよく増殖する。しかし30℃以上ではほとんど
増殖できない低温性の酵母であった。第1図の試験はL
型試験にGPY培地10mを入れ、酵母S30W2株を接種し、
振とう培養を行った。第1図−(A)は振とう温度勾配培
養装置、第1図−(B)は恒温培養室または恒温水槽に
て、それぞれ振とう培養した。* 1:YM液体培地(酵母エキス(Difco)3g,麦芽エキ
ス(Difco)3g,ヘプトン(Difco)5g,グルコース10
g,蒸溜水1,pH5.5)にて25℃,3日培養後観察。* 2:コーンミール寒天培地(Difco)。25℃,1〜1
7日培養,スライドカルチャ法。* 3:YM寒天培地(Difco),野菜汁V−8寒天培地,G
orodkowa寒天培地及びMcClaryらのAcetate寒天培地を用
い、25℃で3日培養後、20℃にて6週間培養し観察。* 4:バレイショ・グルコース寒天培地(Difco)に
て、25℃で11日また20℃で4週間培養し観察。スライ
ドグラス法。* 5:コーンミール寒天培地(Difco)で10℃,6週間
培養し観察。* 6:麦芽エキス寒天培地(Oxoid)を用い20℃と25℃
で16日培養して観察。* 7:GPY培地(グルコース20g,ペプトン(Difco)10
g,酵母エキス(Difco)5g,蒸留水250m,熟成海
水750m,寒天20g,pH6.0,液体培地の場合はpH5.5
とした。) 以上の菌学的性質をThe yeasts a taxonomic study(3rd
ed.,N.J.W.Kreger-van Rij編,1984年)と対比した結
果、本菌株はカンジダ属(Candida)に属すると認めら
れたので、カンジダ sp.S30W2株(Candida sp.S30W2
株)と命名した。
本発明の微生物を培養する培地及び培養条件は、通常の
酵母を培養するために用いられる培地及び培養条件を使
用することができる。
酵母を培養するために用いられる培地及び培養条件を使
用することができる。
本発明に使用される菌株を培養する培地は、天然海水ま
たは人工海水、またそれらを適度に希釈した海水に、主
炭素源としてエタノール、窒素源、無機塩類及びビタミ
ンその他の生育因子を適当に含有する培地であれば、天
然培地でも合成培地でも使用できる。また一般酵母の培
地、例えばWickerhamの合成培地(L.J.Wickerham,Taxon
omy of yeasts,Technical Bulletin No.1029,p.6−9,Un
ited States Department of Agriculture,Washington,1
951年)を使用することもできる。
たは人工海水、またそれらを適度に希釈した海水に、主
炭素源としてエタノール、窒素源、無機塩類及びビタミ
ンその他の生育因子を適当に含有する培地であれば、天
然培地でも合成培地でも使用できる。また一般酵母の培
地、例えばWickerhamの合成培地(L.J.Wickerham,Taxon
omy of yeasts,Technical Bulletin No.1029,p.6−9,Un
ited States Department of Agriculture,Washington,1
951年)を使用することもできる。
炭素源のエタノール濃度は0.1〜5.0%(v/v),好まし
くは0.5〜2%(v/v)。エタノールは高濃度になと微生
物の生育を阻害する。またエタノールは低沸点のため培
養中に蒸散する可能性もある。このようなことから、エ
タノールは低濃度を維持して、培養中に適当量のエタノ
ールをフィードすることは好ましい。しかし最初に添加
したエタノールのみで培養を終了させることもできる。
くは0.5〜2%(v/v)。エタノールは高濃度になと微生
物の生育を阻害する。またエタノールは低沸点のため培
養中に蒸散する可能性もある。このようなことから、エ
タノールは低濃度を維持して、培養中に適当量のエタノ
ールをフィードすることは好ましい。しかし最初に添加
したエタノールのみで培養を終了させることもできる。
また、エタノールを炭素源として用いる場合、酵母菌株
が資化できる他の炭素源、例えば炭化水素、グルコース
などを併用してもよい。
が資化できる他の炭素源、例えば炭化水素、グルコース
などを併用してもよい。
エタノールは、近年石油の代替エネルギーとして再生産
が可能なバイオマス資源から発酵法により大量に生産で
きるようになった(発酵と工業,39巻,490頁,1981
年;バイオサイエンスとインダストリー,47巻,844
頁,1989年)。
が可能なバイオマス資源から発酵法により大量に生産で
きるようになった(発酵と工業,39巻,490頁,1981
年;バイオサイエンスとインダストリー,47巻,844
頁,1989年)。
エタノールは水に易溶で発酵原料として取扱いやすく、
また古くから食品の一部として利用されている安全性の
高いものである。
また古くから食品の一部として利用されている安全性の
高いものである。
培地の窒素源としては、ペプトン、肉エキス、コンステ
ィープリカー、カザミノ酸、麦芽エキス、脱脂大豆など
の天然窒素源の他に、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、硝酸ナ
トリウム、硝酸カリウムなどの硝酸塩等の無機窒素源、
尿素等の有機窒素源を用いることができる。培地中の窒
素源の濃度は通常0.01〜5.0%(w/v),好ましくは0.1
〜2.0%(w/v)である。
ィープリカー、カザミノ酸、麦芽エキス、脱脂大豆など
の天然窒素源の他に、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、硝酸ナ
トリウム、硝酸カリウムなどの硝酸塩等の無機窒素源、
尿素等の有機窒素源を用いることができる。培地中の窒
素源の濃度は通常0.01〜5.0%(w/v),好ましくは0.1
〜2.0%(w/v)である。
また、必要に応じて海水成分以外に硫酸銅、ヨウ化カリ
ウム、塩化鉄、モリブデン酸ナトリウム、硫酸亜鉛など
の無機塩類が用いられる。
ウム、塩化鉄、モリブデン酸ナトリウム、硫酸亜鉛など
の無機塩類が用いられる。
ビタミン類、アミノ酸類、核酸及びその塩類なども生育
因子として利用できる。また上記の生育因子を含有する
ペプトン、肉エキス、コンスティープリカー、カザミノ
酸、酵母エキスなども微量栄養源として使用できる。
因子として利用できる。また上記の生育因子を含有する
ペプトン、肉エキス、コンスティープリカー、カザミノ
酸、酵母エキスなども微量栄養源として使用できる。
これらの培地成分は微生物の増殖を阻害しない濃度であ
ればとくに制限はない。
ればとくに制限はない。
培地の海水濃度は100%自然海水または100%人工海水、
またはそれらを適当に希釈した海水でも使用できる。ま
た本菌株は第2図に示したように100%海水で調製した
培地より希釈海水を用いた培地が、菌体収量、脂質含量
とも良好であった。また本菌株は一般酵母の培地である
Wickerhamの合成培地(炭素化合物同化試験用培地)の
ビタミン類とアミノ酸類を0.5gの酵母エキスでおきか
え、炭素源としてエタノール1%(v/v)を添加した培
地でも増殖する。
またはそれらを適当に希釈した海水でも使用できる。ま
た本菌株は第2図に示したように100%海水で調製した
培地より希釈海水を用いた培地が、菌体収量、脂質含量
とも良好であった。また本菌株は一般酵母の培地である
Wickerhamの合成培地(炭素化合物同化試験用培地)の
ビタミン類とアミノ酸類を0.5gの酵母エキスでおきか
え、炭素源としてエタノール1%(v/v)を添加した培
地でも増殖する。
培養温度は3〜29℃、好ましくは5〜20℃とし、培地の
pHは3.5〜8.0、好ましくは4〜6とするのがよい。本菌
株の培養は振とう培養、通気撹拌培養または静置培養で
もよい。培養期間は温度によっても異なるが、通常20時
間程度から2週間位行う。
pHは3.5〜8.0、好ましくは4〜6とするのがよい。本菌
株の培養は振とう培養、通気撹拌培養または静置培養で
もよい。培養期間は温度によっても異なるが、通常20時
間程度から2週間位行う。
上記のように培養して、菌体内に18:2と18:3を含有す
る脂質が菌体内に生成蓄積される。培養液からの菌体及
び菌体からの脂質の採取は下記のように行う。
る脂質が菌体内に生成蓄積される。培養液からの菌体及
び菌体からの脂質の採取は下記のように行う。
培養終了後、培養液を遠心分離することにより菌体が得
られる。この菌体を水で十分洗浄した湿菌体をクロロホ
ルム−メタノール等の有機溶媒中で機械的に磨砕、撹拌
により、菌体から脂質を抽出する。この抽出物から減圧
下で有機溶媒を留去することによって、リノール酸(1
8:2)とリノレン酸(18:3)を含有する脂質が得られ
る。
られる。この菌体を水で十分洗浄した湿菌体をクロロホ
ルム−メタノール等の有機溶媒中で機械的に磨砕、撹拌
により、菌体から脂質を抽出する。この抽出物から減圧
下で有機溶媒を留去することによって、リノール酸(1
8:2)とリノレン酸(18:3)を含有する脂質が得られ
る。
本発明の方法で得られた海洋酵母は、養魚飼料、家畜飼
料、動物プランクトン飼料、高機能性脂質の製造におい
て特に有用なものである。
料、動物プランクトン飼料、高機能性脂質の製造におい
て特に有用なものである。
次に実施例によりこの発明をさらに具体的に説明する。
実施例1 第1表の基本培地組成からエタノールを除いた培地100
mを500m容三角フラスコに入れ、オートクレーブ
で滅菌した後、濾過滅菌したエタノール1mを添加し
た。前記培地でカンジダsp.S30W2株(FERM P-11023)を
接種し、20℃,2日間振とう培養した培養液を前培養液
とした。この前培養液1mを前記培養フラスコに接種
し、ロータリーシェーカー(180rpm)により20℃で2日
間振とう培養した。
mを500m容三角フラスコに入れ、オートクレーブ
で滅菌した後、濾過滅菌したエタノール1mを添加し
た。前記培地でカンジダsp.S30W2株(FERM P-11023)を
接種し、20℃,2日間振とう培養した培養液を前培養液
とした。この前培養液1mを前記培養フラスコに接種
し、ロータリーシェーカー(180rpm)により20℃で2日
間振とう培養した。
菌体収量(乾燥菌体重量DCW)は培養終了液10mを15
m容沈殿管に取り、遠心分離後、菌体を水で洗浄し、
110℃で一夜乾燥して重量を測定し、培養液101m当
りのDCWとして求めた。
m容沈殿管に取り、遠心分離後、菌体を水で洗浄し、
110℃で一夜乾燥して重量を測定し、培養液101m当
りのDCWとして求めた。
菌体からの脂質の抽出は次のように行った。菌の増殖に
応じて培養終了液400〜1500m(上記フラスコ4〜15
本)から遠心分離により菌体を採取した。この菌体を水
で洗浄した湿菌体3〜5gをItohらの方法(Yukagaku,
23巻,350頁,1974年)を用いて、クロロホルム−メタ
ノールの混合溶媒中でガラスビーズと共に磨砕、撹拌す
ることにより抽出した。この抽出した脂質を減圧デシケ
ーター中で乾燥した後、重量を測定し脂質量を求めた。
また、上記脂質抽出用の湿菌体の一部約0.6〜1.0gを秤
量びんに取り110℃で1夜乾燥して、乾燥菌体重量を求
めた。この乾燥菌体重量から湿菌体中の乾燥菌体量の比
率を求めた。この比率から、脂質抽出用湿菌体の乾燥菌
体量を算出した。菌体中の脂質含量はこの乾燥菌体当り
の含量として重量%で表示した。
応じて培養終了液400〜1500m(上記フラスコ4〜15
本)から遠心分離により菌体を採取した。この菌体を水
で洗浄した湿菌体3〜5gをItohらの方法(Yukagaku,
23巻,350頁,1974年)を用いて、クロロホルム−メタ
ノールの混合溶媒中でガラスビーズと共に磨砕、撹拌す
ることにより抽出した。この抽出した脂質を減圧デシケ
ーター中で乾燥した後、重量を測定し脂質量を求めた。
また、上記脂質抽出用の湿菌体の一部約0.6〜1.0gを秤
量びんに取り110℃で1夜乾燥して、乾燥菌体重量を求
めた。この乾燥菌体重量から湿菌体中の乾燥菌体量の比
率を求めた。この比率から、脂質抽出用湿菌体の乾燥菌
体量を算出した。菌体中の脂質含量はこの乾燥菌体当り
の含量として重量%で表示した。
脂質中の脂肪酸の分析は次のような行った。上記脂質20
〜30mgを90%メタノール性1NKOHを用いて80℃にて2
時間アルカリ分解後、14%、BF3メタノール錯塩処理に
より脂肪酸のメチルエステルを得た。この脂肪酸のメチ
ルエステルの組成はガスクロマトグラフにより分析し
た。
〜30mgを90%メタノール性1NKOHを用いて80℃にて2
時間アルカリ分解後、14%、BF3メタノール錯塩処理に
より脂肪酸のメチルエステルを得た。この脂肪酸のメチ
ルエステルの組成はガスクロマトグラフにより分析し
た。
菌体収量、脂質含量及び脂質脂肪酸組成について検討し
た結果を第2表に示した。28時間の培養で脂質脂肪酸組
成中のリノール酸(18:2)とリノレン酸(18:3)の比
率が最も高く前者が38.3%、後者が22.4%、18:2と1
8:3の比率は脂肪酸組成中の60.7%を占めた。この値は
特公昭57−2341号に記載されているエタノールを炭素源
とした結果と比較すると、18:2で約3倍、18:3で約20
倍高く、特に18:3含量の高いことが特徴的である。培
養2日目になると18:2と18:3含量は約20%減少した。
第2表に示したように不飽和脂肪酸含量が高いことは低
温酵母の特徴を示しているものと思われる。
た結果を第2表に示した。28時間の培養で脂質脂肪酸組
成中のリノール酸(18:2)とリノレン酸(18:3)の比
率が最も高く前者が38.3%、後者が22.4%、18:2と1
8:3の比率は脂肪酸組成中の60.7%を占めた。この値は
特公昭57−2341号に記載されているエタノールを炭素源
とした結果と比較すると、18:2で約3倍、18:3で約20
倍高く、特に18:3含量の高いことが特徴的である。培
養2日目になると18:2と18:3含量は約20%減少した。
第2表に示したように不飽和脂肪酸含量が高いことは低
温酵母の特徴を示しているものと思われる。
第2図に培地中の海水濃度の影響を検討した結果を示し
た。第1表の培地組成の人工海水を各種の濃度に希釈し
た人工海水におきかえた培地を使用した。海水濃度が低
いほど菌体収量と脂質含量が高くなった。また前記Wick
erhamの合成培地でもよく増殖した。この酵母は沿岸海
域から分離されたもので、食塩要求性については海洋細
菌のような特徴はみられなかった。一般に海洋酵母は、
耐塩性であるが、海洋細菌のような塩類要求性を示さな
いものが多いといわれている。
た。第1表の培地組成の人工海水を各種の濃度に希釈し
た人工海水におきかえた培地を使用した。海水濃度が低
いほど菌体収量と脂質含量が高くなった。また前記Wick
erhamの合成培地でもよく増殖した。この酵母は沿岸海
域から分離されたもので、食塩要求性については海洋細
菌のような特徴はみられなかった。一般に海洋酵母は、
耐塩性であるが、海洋細菌のような塩類要求性を示さな
いものが多いといわれている。
実施例2 カンジダsp.S30W2株(FERM P-11023)を用いて、次に菌
体収量、菌体脂質含量及び脂質脂肪酸組成に及ぼす培養
温度の影響を検討した。
体収量、菌体脂質含量及び脂質脂肪酸組成に及ぼす培養
温度の影響を検討した。
培地は第1表に示した培地組成の人工海水を1/4に希釈
した人工海水におきかえた培地を用いた。培養は5℃,
10℃,20℃で実施例1と同じように行った。菌体収量、
菌体中の脂質含量及び脂質の脂肪酸組成の分析は実施例
1と同様に行った。それらの結果は第3表に示した。
した人工海水におきかえた培地を用いた。培養は5℃,
10℃,20℃で実施例1と同じように行った。菌体収量、
菌体中の脂質含量及び脂質の脂肪酸組成の分析は実施例
1と同様に行った。それらの結果は第3表に示した。
菌体収量は10℃で最も高く、脂質含量は20℃に比べ5
℃,10℃の低温側でやや高い傾向がみられた。脂質中の
脂肪酸組成のうち18:2と18:3はいずれの培養温度にお
いても、培養初期に最も高く、脂質含量が最も高くなっ
た時点で著しく減少し、これ以後の定常期では大きな変
動はみられなかった。また18:3含量はとくに低温側で
高い値を示した。
℃,10℃の低温側でやや高い傾向がみられた。脂質中の
脂肪酸組成のうち18:2と18:3はいずれの培養温度にお
いても、培養初期に最も高く、脂質含量が最も高くなっ
た時点で著しく減少し、これ以後の定常期では大きな変
動はみられなかった。また18:3含量はとくに低温側で
高い値を示した。
以上のことから、増殖(growth phase)と培養温度をコ
ントロールすることにより、リノール酸(18:2)とリ
ノレン酸(18:3)含量の高い脂質を得ることができ
る。
ントロールすることにより、リノール酸(18:2)とリ
ノレン酸(18:3)含量の高い脂質を得ることができ
る。
10℃で最も高い菌体収量が得られたのは、低温酵母の増
殖特性を示すと共に、培養中に低沸点のエタノールの揮
散が少なく炭素源の利用効率がよいことにも起因してい
るものと考えられる。また、低温で培養すると18:2,1
8:3などの不飽和脂肪酸含量が高くなるのは、細胞膜の
流動性を維持するためと思われる。以上のことから、低
温での増殖、また脂質脂肪酸組成の中で18:2,18:3な
どの不飽和脂肪酸含量が高いことは、低温酵母の特性に
基づくものと推察される。
殖特性を示すと共に、培養中に低沸点のエタノールの揮
散が少なく炭素源の利用効率がよいことにも起因してい
るものと考えられる。また、低温で培養すると18:2,1
8:3などの不飽和脂肪酸含量が高くなるのは、細胞膜の
流動性を維持するためと思われる。以上のことから、低
温での増殖、また脂質脂肪酸組成の中で18:2,18:3な
どの不飽和脂肪酸含量が高いことは、低温酵母の特性に
基づくものと推察される。
本発明によれば、再生産可能なバイマス資源から石油の
代替エネルギーとして大量に供給できるエタノールを原
料として、これを微生物に資化せしめることにより、必
須脂肪酸である18:2と18:3含量の高い脂質を菌体内に
含む酵母菌体を製造することができる。本発明によって
得られる酵母菌体は、栄養価の高い養魚用飼料、家畜の
飼料及び海産魚類の種苗生産に必要な動物プランクトン
の餌料として広く使用することができる。また、本酵母
菌体は18:2と18:3含量の高い高機能性脂質の製造にも
利用できる。
代替エネルギーとして大量に供給できるエタノールを原
料として、これを微生物に資化せしめることにより、必
須脂肪酸である18:2と18:3含量の高い脂質を菌体内に
含む酵母菌体を製造することができる。本発明によって
得られる酵母菌体は、栄養価の高い養魚用飼料、家畜の
飼料及び海産魚類の種苗生産に必要な動物プランクトン
の餌料として広く使用することができる。また、本酵母
菌体は18:2と18:3含量の高い高機能性脂質の製造にも
利用できる。
更に、得られた酵母菌体は、海水中で安定であるため、
菌体中の有効成分が流れ出し飼育水の汚染を起こすこと
もない。
菌体中の有効成分が流れ出し飼育水の汚染を起こすこと
もない。
第1図は、生育に及ぼす培養温度の影響、第2図は、菌
体収量及び菌体脂質含量に及ぼす培地中の塩濃度の影響
を示す図である。
体収量及び菌体脂質含量に及ぼす培地中の塩濃度の影響
を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 7/64 C12R 1:72)
Claims (3)
- 【請求項1】カンジダ属に属し、エタノール資化性を有
し、脂質脂肪酸組成中のリノール酸含量15.8〜38.3%、
リノレン酸含量9.2〜22.4%、両者の含量25.0〜60.7%
のリノール酸とリノレン酸含量の高い脂質を菌体内に形
成することができる酵母菌株をエタノールを炭素源とし
て含有する培地において培養し、培養物からリノール酸
とリノレン酸含量の高い脂質を含む酵母菌体を採取する
ことを特徴とする酵母菌体の製造法。 - 【請求項2】培養を5〜20℃の低温で行う請求項1記載
の酵母菌体の製造法。 - 【請求項3】使用する酵母がカンジダ属(Candida)sp.
S30W2株(FERM P-11023)である請求項1または2記載
の酵母菌体の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1256854A JPH0634707B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 酵母菌体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1256854A JPH0634707B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 酵母菌体の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03117480A JPH03117480A (ja) | 1991-05-20 |
| JPH0634707B2 true JPH0634707B2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=17298337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1256854A Expired - Lifetime JPH0634707B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 酵母菌体の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0634707B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5071896A (ja) * | 1973-11-09 | 1975-06-14 | ||
| JPS5328984B2 (ja) * | 1973-11-09 | 1978-08-17 | ||
| JPS63177782A (ja) * | 1987-01-19 | 1988-07-21 | Kenji Suzuki | 炭素源資化性好塩性酵母の発酵生産方法 |
-
1989
- 1989-09-29 JP JP1256854A patent/JPH0634707B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03117480A (ja) | 1991-05-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |