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JPH0634842B2 - ラケット用ガットおよびこれを用いたラケット - Google Patents
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JPH0634842B2 - ラケット用ガットおよびこれを用いたラケット - Google Patents

ラケット用ガットおよびこれを用いたラケット

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JPH0634842B2
JPH0634842B2 JP1007357A JP735789A JPH0634842B2 JP H0634842 B2 JPH0634842 B2 JP H0634842B2 JP 1007357 A JP1007357 A JP 1007357A JP 735789 A JP735789 A JP 735789A JP H0634842 B2 JPH0634842 B2 JP H0634842B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、硬式テニス、軟式テニス、バトミントン、
スカッシュ等のラケットに用いられる合成繊維製のガッ
トに関する。
〔従来の技術〕
従来、ラケット用ガットとしては、牛や羊の腸、鯨筋等
の動物繊維が用いられていた。たとえば、牛の腸を用い
る場合は、まず、牛の腸を切断して線状体にし、この線
状体15〜20本を撚りながらゼラチン、ウレタン樹脂
等で接着して撚糸を得、これをガットとして用いるよう
にしている。この動物繊維の撚糸からなるガットを用い
たラケットは、優れた反発性を有し、緩みが少なく、快
い打球音を発するとともに、プレーヤーに快い打球感を
与える。
しかし、このものは、耐水性・耐摩耗性に劣るという欠
点を有するとともに、非常に高価であるため、広く一般
の需要を獲得するには到っていない。
このため、現在においては、芯糸のみからなるか、また
は、芯糸の周りに接着剤を薄くコーティングして、モノ
フィラメントからなるか、または、単繊維複数本を撚り
あわせてなるマルチフィラメントからなる皮糸を、その
上から螺旋状に巻きつけ接着してなる合成樹脂製のガッ
トが、耐水性および耐摩耗性に優れ、また、安価でもあ
るので、広く用いられるようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ラケットにおいては、第7図にみるように、縦横に張ら
れた糸(ガット)1,2のうち縦糸1がメインガットで
あって、プレー中、球を打つ毎に、この縦糸1が図中
F,F′方向、すなわち横糸2の中心軸に沿う方向にず
れる。このとき、縦糸1はその中心軸に直交する方向の
摩擦を受け、横糸2はその中心軸に沿う方向の摩擦を受
ける。一般に、合成樹脂製のガットは、その中心軸に沿
う方向の摩擦には強いが中心軸に直行する方向の摩擦に
は弱い。各々の皮糸にかかる摩擦の範囲に注意してみる
と、上記のずれが起きたとき、縦糸1は、常に一点で横
糸2から摩擦を受け続けるのに対して、横糸2は、上記
ずれの全範囲(全幅)で縦糸1から摩擦を受けるため、
横糸2では、摩擦がその範囲に分散されている。そのた
め、ラケットでは、横糸に比べ縦糸が非常に切れ易いと
いう問題が生じる。
このような糸切れの問題は、芯糸のみからなる合成樹脂
製ガットに限らず、芯糸に皮糸を巻きつけてなる合成樹
脂製ガットの場合でもほぼ同様である。つまり、皮糸に
ついてみると、皮糸がモノフィラメントからなるときに
は、このモノフィラメントに対してかなりの角度で交差
する方向に摩擦が掛かり、皮糸がマルチフィラメントで
あるときには、その単繊維に対してかなりの角度で交差
する方向に摩擦が掛かるようになるからである。
以上の糸切れの問題は、ガットを強く張設した場合や球
を強く打つハードヒッターの場合に特に顕著であり、従
来のガットよりもさらに耐摩耗性の優れたガットの出現
が望まれている。
そこで、この発明は、糸切れの起きにくいガットとラケ
ットを提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明にかかる
ガットは、皮糸が、マルチフィラメントからなり、その
単繊維の中心軸と前記芯糸の中心軸に直交する線とのな
す狭角が15°以下になるように巻かれている。
請求項2記載の発明にかかるガットは、皮糸が、マルチ
フィラメントからなり、その単繊維の中心軸と前記芯糸
の中心軸とのなす狭角が15°以下になるように巻かれ
ている。
請求項3記載の発明にかかるガットは、皮糸が、モノフ
ィラメントからなり、その中心軸と前記芯糸の中心軸に
直交する線とのなす狭角が15°以下になるように巻か
れている。
請求項4記載の発明にかかるガットは、皮糸が、モノフ
ィラメントからなり、その中心軸と前記芯糸の中心軸と
のなす狭角が15°以下になるように巻かれている。
請求項5記載の発明にかかるラケットでは、請求項1お
よび/または3記載のラケット用ガットが用いられてい
る。
請求項6記載の発明にかかるラケットでは、請求項2お
よび/または4記載のラケット用ガットが用いられてい
る。
〔作用〕
ラケット用ガットにおいて、皮糸たるマルチフィラメン
トが、その単繊維の中心軸と芯糸の中心軸に直交する線
とのなす狭角が15°以下になるように巻かれている
か、皮糸たるモノフィラメントが、その中心軸と芯糸の
中心軸に直交する線とのなす狭角が15°以下になるよ
うに巻かれていると、このガットは、縦糸としてラケッ
トに用いられた時に、横糸との摩擦が、前記モノフィラ
メントまたは単繊維の中心軸に沿うような方向で広い範
囲にかかるようになるため、摩耗・損傷が起きにくい。
また、皮糸たるマルチフィラメントが、その単繊維の中
心軸と芯糸の中心軸とのなす狭角が15°以下になるよ
うに巻かれているか、皮糸たるモノフィラメントが、そ
の中心軸と芯糸の中心軸とのなす狭角が15°以下にな
るように巻かれていると、このガットは、横糸としてラ
ケットに用いられた時に、縦糸との摩擦が、前記モノフ
ィラメントまたは単繊維の中心軸に沿うような方向で広
い範囲にかかるようになるため、摩耗・損傷が起きにく
い。
したがって、前者のガットを縦糸に用いるか、後者のガ
ットを横糸に用いるかしたラケットは糸切れが起きにく
い。
〔実施例〕
以下に、この発明にかかるラケット用ガットを、その五
つの実施例を参照しつつ、詳しく説明する。
第1図および第2図は、この発明にかかるラケット用ガ
ットの第1実施例をあらわす。
この第1実施例にかかるガット10において、その芯糸
11は、たとえば直径0.87mmのナイロンモノフィラメ
ントであり、皮糸12は、たとえば太さ210デニール
のナイロン単繊維36本を引き揃え、1150回/mの
撚りを、図にみるようにZを描くような方向、つまり、
撚り方向Zにかけたものである。この場合、皮糸12た
るマルチフィラメントの中心軸Wと単繊維12aの中
心軸Wとのなす狭角、すなわち、撚り角度Bは略30
°になる。そして、芯糸11の周りにナイロン系の接着
剤13が薄くコーティングされ、その上から皮糸12が
20本、それぞれ、その中心軸Wと芯糸11の中心軸
Xとのなす角度Aが略55°になるようにして、図にみ
るようにZを描くような方向、つまり、巻き方向Zに巻
きつけられている。このガットにおいては、上述のよう
に、皮糸12を構成する単繊維12aに略30°の撚り
角度の撚りがかかっているため、単繊維12aの中心軸
と芯糸11の中心軸Xに直交する線Yとのなす狭角
Cがほぼ+5°となっている。ここに狭角Cの+(プラ
ス)というのは、芯糸の中心軸に直交する線Yを基準に
して、図でみて、その上方を+とするものである。した
がって、その下方は−(マイナス)となる。このこと
は、以下の実施例においても同様である。図示は省略す
るが、上記第1実施例において、撚り角度(狭角)Bが
40°の皮糸を用いて、同じ巻き角度(狭角)A、すな
わち、A=55°で巻きつけるようにしたときには、単
繊維の中心軸と芯糸の中心軸Xに直交する線Yとのなす
狭角Cはほぼ−5°となるのである。
上記第1実施例の場合、ガットの直径は1.20mmであ
る。
このように構成されたガットをテニスラケットの縦糸と
して用いると、このガットも、従来のガットと同様に横
方向(F,F′方向)にずれて横糸から摩擦を受ける
が、その皮糸12を構成する単繊維12aが、第1図に
みられるように、その中心軸WがほぼF,F′方向に
沿うように配されることになるので、横糸からの摩擦
を、その中心軸にほぼ沿う方向で受けることになり、こ
の摩擦の影響が摩耗・破損に結びつき難くなるのであ
る。
実際に、これをテニスラケットの縦糸(メインガット)
1として用い、横糸2に従来のナイロン製ガットを用い
て、この縦糸(メインガット)が切れるまでの時間を調
べたところ、従来品に比べ寿命が2.5倍に延びることが
分かった。
第3図は、この発明にかかるラケット用ガットの他の実
施例をあらわす。
この第2実施例にかかるガット20に用いた芯糸21、
皮糸22やその巻きつけ条件等は第1表に示される通り
であり、皮糸22は20本用いられている。
この実施例の場合、マルチフィラメントたる皮糸22の
撚りやその芯糸21への巻きつけは、第1実施例とは逆
で、図にみるように、Sを描くような方向、つまり、撚
り方向S、巻き方向Sで行われている。また、この実施
例のガットでは、巻き角度(狭角)A=30°、撚り角
度(狭角)B=60°になるようにされているので、単
繊維22aの中心軸Wが、芯糸21の中心軸Xに直交
する線Yに対して、図にみるように平行となっている。
つまり、それらのなす角度(狭角)C(図示省略)が略
±0℃となっているため、この実施例のガットが縦糸と
してラケットに用いられると、第1実施例のガット以上
に、摩擦の影響が摩耗・破損に結びつき難くなってい
る。
第4図は、この発明にかかるラケット用ガットの第3実
施例をあらわす。
この第3実施例にかかるガット30の場合、マルチフィ
ラメントたる皮糸32の撚りやその芯糸31への巻きつ
けは、第2実施例と同様、Sを描くような方向、つま
り、撚り方向S、巻き方向Sに行われているが、芯糸3
1の中心軸Xと皮糸32の中心軸Wとのなす狭角Aが
略30°,皮糸32の中心軸Wと皮糸32aを構成す
る単繊維32aの中心軸Wとのなす狭角Bが略65°
となっているため、単繊維32aの中心軸Wと芯糸3
1の中心軸Xに直交する線Yとのなす角度(狭角)Cが
略−5°となっている。このガットも縦糸としてラケッ
トに用いられると、第1および第2実施例と同様、摩擦
の影響が摩耗・破損に結びつき難くなっている。
以上の各実施例の撚り、巻き条件などを整理して下記第
1表にあらわす。
第5図は、この発明にかかるラケット用ガットの第4実
施例をあらわす。
この第4実施例にかかるガット40に用いた芯糸41、
皮糸42やその巻きつけ条件等は第1表に併せて示され
る通りである。さらに、この実施例の場合、皮糸42は
マルチフィラメントであり、このマルチフィラメントの
撚りは図にみるように、Sを描くような方向、つまり、
撚り方向Sに行われている。この皮糸42たるマルチフ
ィラメントの中心軸Wとその単繊維42aの中心軸W
とのなす狭角、すなわち、撚り角度(狭角)Bは略3
0°である。芯糸41の周りにナイロン系の接着剤13
(図示省略)が薄くコーティングされ、その上から皮糸
42が20本、それぞれその中心軸Wと芯糸41の中
心軸Xとのなす狭角Aが略30°になるようにして、図
にみるように、Zを描くような方向、つまり、巻き方向
Zに巻きつけられている。そのため、単繊維の中心軸W
と芯糸42の中心軸Xは、図にみるように、平行とな
っている。そのため、芯糸41の中心軸Xと皮糸42を
構成するマルチフィラメント42aとのなす狭角C′
(図示省略)が略±0となっている。ここに、狭角C′
の+(プラス)というのは、芯糸の中心軸Xを基準にし
て、図でみて、その上方を+とするものである。したが
って、その下方は−(マイナス)となる。この場合、ガ
ットの直径は1.20mmである。
このように構成されたガットをテニスラケットの横糸と
して用いると、このガットも、従来のガットと同様に縦
糸から横方向(F,F′方向)の摩擦を受けるが、その
皮糸42を構成する単繊維42aが、図にみるように、
その中心軸WがF,F′方向に沿うように配されるこ
とになるので、縦糸からの摩擦を、その中心軸に沿う方
向で受けることになり、この摩擦の影響が摩耗・破損に
結びつき難い。
以上の実施例は、皮糸がマルチフィラメントよりなる場
合を説明したが、皮糸はモノフィラメントでも良い。そ
の場合の一つの実施例を以下に説明する。
第6図は、この発明にかかるラケット用ガットの他の実
施例をあらわす。
この第5実施例にかかるガット50では、皮糸52がモ
ノフィラメントよりなる点が、第1ないし第4実施例の
ガットとの大きな相違点である。この実施例にかかるガ
ットに用いた芯糸51、皮糸52やその巻きつけ条件等
は第1表に示される通りである。さらに、この皮糸52
は、その2本を、芯糸51の周りに、その中心軸W
芯糸51の中心軸Xとの狭角Aが略80°になるように
して、図にみるように巻き方向Zに巻かれている。その
結果、皮糸52の中心軸Wと芯糸51の中心軸Xに直
交する線Yとのなす狭角Cが略+10°となっている。
この場合、ガットの直径は2.07mmである。
この第5実施例のガットも、縦糸としてラケットに用い
られると、横糸からの摩擦が皮糸の中心軸に沿うような
方向にかかるため、第1ないし第4実施例のガット同
様、摩擦の影響が摩耗・破損に結びつき難い。
この発明にかかる、縦糸として用いられるガットにおい
て、皮糸たるモノフィラメント、または、マルチフィラ
メントの単繊維の中心軸と、芯糸の中心軸に直交する線
とのなす狭角は、+(プラス)の場合も−(マイナス)
の場合も、略15°を越えるようになると摩耗・損傷防
止効果が少ないので、略15°以下になるようにする
が、この角度が略10°以下になると、さらに好ましい
結果が得られる。
また、横糸として用いられるガットにおいて、皮糸たる
モノフィラメント、またはマルチフィラメントの単繊維
の中心軸と、芯糸の中心軸とのなす狭角は、+(プラ
ス)の場合も−(マイナス)の場合も、略15°を越え
るようになると摩耗・損傷防止効果が少ないので、略1
5°以下になるようにするが、この角度が略10°以下
になると、さらに好ましい結果が得られる。
この発明にかかるラケット用ガットにおいて、芯糸はモ
ノフィラメント1本のみでなく、それを複数本用いた
り、マルチフィラメントを用いたりしてもよい。撚り数
も上記実施例に限らない。皮糸は2層以上用いられても
よく、その場合、最外層の皮糸について、先述の狭角
が、おおよそ15°以下であれば良い。また、皮糸の撚
り方向やその芯糸への巻き方向やその組み合わせは上記
実施例に限らない。また、芯糸や皮糸の着色に関する制
限はない。
この発明にかかるラケット用ガットで重要なことは、上
述のように、ラケットに張設されプレーに用いられたと
き、皮糸、もしくは、皮糸を構成するマルチフィラメン
トが他の糸から受ける摩擦をその中心軸に極めて近い方
向に受けるようにすることである。
〔発明の効果〕
請求項1ないし3記載の発明にかかるラケット用ガット
は、以上のように構成され、これをラケットに縦糸もし
くは横糸として用いたとき、皮糸が横糸もしくは縦糸と
の摩擦を、それを構成するモノフィラメントもしくはマ
ルチフィラメントの単繊維の中心軸に沿うような方向に
受けるので、摩耗・損傷が起きにくい。また、請求項4
および5記載の発明にかかるラケットは、このようなラ
ケット用ガットを用いているため、ガットの寿命が非常
に長くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかるラケット用ガットの第1実施
例の部分的正面図、第2図はその断面図、第3図は同第
2実施例の部分的正面図、第4図は同第3実施例の部分
的正面図、第5図は同第4実施例の部分的正面図、第6
図は同第5実施例の部分的正面図、第7図はガットの張
設状態の一部をあらわした図である。 10,20,30,40,50…ガット、11,21,
31,41,51…芯糸、12,22,32,42,5
2…皮糸、12a,22a,32a,42a…単繊維 A…芯糸の中心軸と皮糸の中心軸とのなす狭角、B…皮
糸の中心軸と皮糸たるマルチフィラメントの単繊維の中
心軸とのなす狭角、C…芯糸の中心軸に直交する線と皮
糸たるモノフィラメント、もしくは、マルチフィラメン
トの単繊維の中心軸とのなす狭角

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂製の芯糸の周りに合成樹脂製の皮
    糸が螺旋状に巻きつけられているラケット用ガットにお
    いて、前記皮糸が、マルチフィラメントからなり、その
    単繊維の中心軸と前記芯糸の中心軸に直交する線とのな
    す狭角が15°以下になるように巻かれていることを特
    徴とするラケット用ガット。
  2. 【請求項2】合成樹脂製の芯糸の周りに合成樹脂製の皮
    糸が螺旋状に巻きつけられているラケット用ガットにお
    いて、前記皮糸が、マルチフィラメントからなり、その
    単繊維の中心軸と前記芯糸の中心軸とのなす狭角が15
    °以下になるように巻かれていることを特徴とするラケ
    ット用ガット。
  3. 【請求項3】合成樹脂製の芯糸の周りに合成樹脂製の皮
    糸が螺旋状に巻きつけられているラケット用ガットにお
    いて、前記皮糸が、モノフィラメントからなり、その中
    心軸と前記芯糸の中心軸に直交する線とのなす狭角が1
    5°以下になるように巻かれていることを特徴とするラ
    ケット用ガット。
  4. 【請求項4】請求項1および/または3記載のラケット
    用ガットが縦糸として用いられているラケット。
  5. 【請求項5】請求項2記載のラケット用ガットが横糸と
    して用いられているラケット。
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