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JPH0636706B2 - 改良小麦粉およびその製造法 - Google Patents
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JPH0636706B2 - 改良小麦粉およびその製造法 - Google Patents

改良小麦粉およびその製造法

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JPH0636706B2
JPH0636706B2 JP61010619A JP1061986A JPH0636706B2 JP H0636706 B2 JPH0636706 B2 JP H0636706B2 JP 61010619 A JP61010619 A JP 61010619A JP 1061986 A JP1061986 A JP 1061986A JP H0636706 B2 JPH0636706 B2 JP H0636706B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は改良小麦粉、例えばパン類を製造する際に極め
て優れた加工適性を有する改良小麦粉およびその製造法
に関する。
〔従来の技術〕
従来、パン類の加工適性に優れた小麦粉を得る方法とし
ては、例えば加工適性のよい原料小麦を選別し、これを
挽砕する方法、一般の小麦粉に酸化剤、還元剤等の添加
剤を混合する方法、あるいは一般の小麦粉にバイタルグ
ルテン等を添加して蛋白質を強化する方法が行われてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、加工適性のよい原料を小麦を選別するこ
とは実際にはかなり困難であり、また他の添加剤を添加
する方法によつても充分に満足し得る加工適性の小麦粉
を得ることができなかつた。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる実状において、本発明者は鋭意研究を行つた結
果、リポキシゲナーゼ活性、起泡力及び70%エタノー
ルに対する蛋白質の溶出率(以下、蛋白質溶出率と称す
る)の何れもが特性の数値以上である物性の小麦粉がパ
ン類の加工適性に優れていることを見出した。そして、
かかる3つの物性を具備する小麦粉は天然小麦から得ら
れる小麦粉には存在しないし、また従来一般に行われて
いる小麦粉の改良方法では得られないが、驚くべきこと
に、原料小麦粉に多量の水を加え、特定の時点まで攪拌
混合し、この混合物を乾燥すれば上記物性を具備した改
良小麦粉が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、リポキシゲナーゼ活性が4.0U/
mg以上、起泡力が40以上及び70%エタノールに対す
る蛋白質の溶出率が45%以上である物性を有する改良
小麦粉を提供するものである。
本発明において、リポキシゲナーザ活性とは次の方法で
測定されたものをいう。
ストツク液 ツイン(Tween)20 0.12m、50mMリン酸緩衝
液(pH7.0)2.5m、1N苛性ソーダ0.32m
、リノール酸(純度99%以上)100μを、窒素
ガス気流中攪拌下超音波処理して溶解させ、透明になつ
た時点で50mMリン酸緩衝液(pH7.0)を加えて全量
50mとし、4℃で保存する。
測定試料液 i)乳化物(小麦粉と水を混合して得た) 乳化物を15,000rpmで15分間遠心分離して上清
を取り、これに50M酢酸緩衝液(pH5.2)を加えて
10倍に希釈し、測定試料液とする。
ii)小麦粉(乾燥物) 小麦粉10gを50mMリン酸緩衝液(pH5.2)100
mに加え、20分攪拌し、4℃で1時間静置した後、
デカンテーシヨンして上清を取り、更に10分間遠心分
離して得た上清を測定試料液とする。
測定法 50mM酢酸緩衝液(pH5.2)2.5m、ストツク液
90μ及び測定試料液5μを、それぞれ25℃でイ
ンキユベートし、当該緩衝液とストツク液の混合物に測
定試料液を加え、反応を開始する。このときの吸光度2
34nmの1分間の変化量を測定する(測定値A)。ま
た、測定試料液の蛋白質はケルダール法によつて測定す
る(蛋白質Bmg/m)。
リポキシゲナーゼ活性(U/mg)=A/B×200蛋白質
溶出率とは、試料1gに70%エタノール20mを加
え、ホモゲナイザーを用いて10000rpmで3分間攪
拌し、次いで15000rpmで20分間遠心分離後の上
澄液の蛋白質量をケルダール法により測定して得た値を
X%とし、乾燥試料の全蛋白質量Y%を求めて、X/Y
×100の式により得られる値である。
また起泡力とは、乾燥試料7gに50mM酢酸緩衝液(pH
5.2)80mを加え、ホモゲナイザーを用いて10
000rpmで1分間攪拌した時の泡の容積をZmとして の式により得られる値である。
本発明の改良小麦粉は、例えば、小麦粉に140〜20
00重量%の加水を行い、これを攪拌混合し、その混合
物のリポキシゲナーザ活性が4.0u/mg以上、その混合
物の乾燥物の起泡力が40以上、かつその混合物の乾燥
物の70%エタノールに対する蛋白質の溶出率が45%
以上に達した時点で攪拌を終了し、しかる後すみやかに
その混合物を乾燥することにより製造される。
本発明において、原料小麦粉は、通常パン類等の製造に
使用されているものであれば何でもよく、特に制限され
ない。一般に小麦粉のリポキシゲナーゼ活性は0.5〜
3.0U/mg、起泡力は25〜40、蛋白質溶出率は35
〜45%である。
本発明方法を実施するには、原料小麦粉に140〜20
0重量%(以下、単に%で表示する)、好ましくは20
0〜500%の加水を行う。加水率がこれより少ないと
効率的な攪拌ができないために所期の目的が達成され
ず、またこれより多い場合にも攪拌の効果が得られない
ため本発明の目的は達成されない。
加水後攪拌して混合するが、この攪拌混合はその混合物
が次の物性を具備するようになるまで行うことが必要で
ある。
混合物のリポキシゲナーゼ活性が4.0U/mg以上 混合物の乾燥物の起泡力が40以上 混合物の乾燥物の蛋白質溶出率が45%以上 攪拌の方法は上記〜の物性を全て具備するものが得
られる方法であれば特に制限されないが、特に、ホモゲ
ナイザー、高速ミキサー、デイスパーサー等の高速攪拌
機を用いて短時間に乳化物が得られる方法が好ましい。
上記〜の物性を具備する乳化物を得るための攪拌時
間は、加水量、攪拌速度等の条件の組合せによつて実験
的に決定される。すなわち、攪拌は一般に100〜1
0,000rpmで行われ、攪拌速度が100rpmのときは
約40分間以上で、また10,000rpmのときは約5
分間の攪拌で、上記条件を具備した乳化物が得られる。
また、上記原料小麦にアスコルビン酸、シスチン等の酸
化剤;クエン酸、乳酸、酢酸等のpH調整剤;プロテアー
ゼ、リポキシゲネーゼ、アミラーゼ等の酵素等の添加剤
を添加すると、短時間の攪拌で上記〜の物性の高い
ものが得られる。この添加剤の添加量は、原料小麦に対
し、酸化剤は0.01〜0.5%、酵素は0.001〜
0.1%、pH調整剤は混合物のpHが4.5〜5.5にな
る量が好ましい。
このようにして攪拌混合した混合物は、可及的すみやか
に乾燥する。乾燥の方法としては、凍結乾燥、噴霧乾
燥、熱風乾燥、流動層乾燥、ドラム乾燥等の方法がある
が、特に凍結乾燥、噴霧乾燥が好ましい。
〔発明の効果〕
本発明の改良小麦粉で従来の小麦粉の一部又は全部を置
換して、常法によつてパン類を製造すると、従来の小麦
粉を用いて製造した場合に比較し、体積が大きく、内
相、食感等が極めて良好なものが得られる。すなわち、
上記添加剤を加えることなく製造した改良小麦粉の場合
には従来の小麦粉の5〜100%を、また上記添加剤を
添加して製造した改良小麦粉の場合には従来の小麦粉の
3〜70%を本発明の改良小麦粉で置換するのが最もよ
い結果を与える。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて説明する。
実施例1 原料小麦粉(水分14.0%)100重量部(以下部と
云う)に水200部およびクエン酸0.2部を加え、ホ
モゲナイザーを用いて回転数4000rpmで30分間混
合しpH5.0の乳状物を得た。次いでこの乳状物を可及
的すみやかに凍結乾燥し、パン類の加工適性に優れた改
良小麦粉(水分5%)89部を得た。
なお、リポキシゲナーゼ活性は、混合開始時で0.6U/
mgであり、混合終了時で17.4U/mgであつた。
また、原料小麦粉と本発明の小麦粉の起泡力および蛋白
質溶出率は以下の通りであつた。
実施例2 原料小麦粉(水分14.0%)100部に水140部お
よびアスコルビン酸0.5部を加え、製パン用ミキサー
を用いて回転数126rpmで40分間混合しpH5.0の
混合物を得た。次いでこの混合物を可及的すみやかに凍
結乾燥し、パン類の加工適性に優れた改良小麦粉(水分
4.8%)を90部得た。
なお、リポキシゲナーゼ活性は、混合開始時で2.9U/
mgであり、混合終了時で9.2U/mgであつた。
また、原料小麦粉と本発明の小麦粉の起泡力および蛋白
質溶出率は以下の通りであつた。
実施例3 原料小麦粉(水分14.2%)100部に水2000部
およびアスコルビン酸0.5部を加え、ホモミキサーを
用いて回転数10000rpmで10分間混合しpH5.0
の乳状物を得た。次いでこの乳状物を可及的すみやかに
噴霧乾燥し、パン類の加工適性に優れた改良小麦粉(水
分4.5%)を84部得た。
なお、リポキシゲナーゼ活性は、混合開始時で1.5U/
mgであり、混合終了時で10.4U/mgであつた。
また、原料小麦粉と本発明の小麦粉の起泡力および蛋白
質溶出率は以下の通りであつた。
実施例4 原料小麦粉(水分14.2%)100部に水500部を
加え、ホモゲナイザーを用いて回転数4000rpmで2
0分間混合し、pH5.8の乳状物を得た。次いでこの乳
状物を可及的すみやかに凍結乾燥し、パン類の加工適性
に優れた改良小麦粉(水分4.6%)を89部得た。
なおリポキシゲナーゼ活性は、混合開始時で0.6U/mg
であり、混合終了時で5.4U/mgであつた。
また、原料小麦粉と本発明の小麦粉の起泡力および蛋白
質溶出率は以下の通りであつた。
試験例1 実施例1〜4で得られた改良小麦粉によつて、下記配合
(直捏法)中の小麦粉の40%を置き換えたものを用い
て、常法により山型食パンを得た。また、まつたく置き
換えのない小麦粉を用いて同様に製造したものを比較例
とした。
得られた食パンの品質評価をパネラー数10人で第1表
に示す評価基準表に基づいて行ない、その平均の結果を
食パンの体積の測定結果とともに第2表に示す。
(配合) 小麦粉 100部 イースト 3部 イーストフード 0.1部 脱脂粉乳 2部 食 塩 2部 砂 糖 5部 シヨートニング 5部 試験例2 試験例1と同配合で、該配合中の小麦粉を実施例1で得
られた改良小麦粉と第3表に示す割合で置換した場合の
食パンの品質および体積を第3表に示す。なお、品質評
価については試験例1と同様に行なつた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リポキシゲナーゼ活性が4.0U/mg以上、
    起泡力が40以上及び70%エタノールに対する蛋白質
    の溶出率が45%以上である物性を有する改良小麦粉
  2. 【請求項2】小麦粉に140〜2000重量%の加水を
    行い、これを攪拌混合し、その混合物のリポキシゲナー
    ゼ活性が4.0U/mg以上、その混合物の乾燥物の起泡力
    が40以上、かつその混合物の乾燥物の70%エタノー
    ルに対する蛋白質の溶出率が45%以上に達した時点で
    攪拌を終了し、しかる後すみやかにその混合物を乾燥す
    ることを特徴とする改良小麦粉の製造法。
JP61010619A 1986-01-21 1986-01-21 改良小麦粉およびその製造法 Expired - Fee Related JPH0636706B2 (ja)

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