JPH0637684B2 - Ti酸化物が均一微細分散した鋼の製造方法 - Google Patents
Ti酸化物が均一微細分散した鋼の製造方法Info
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- JPH0637684B2 JPH0637684B2 JP2108366A JP10836690A JPH0637684B2 JP H0637684 B2 JPH0637684 B2 JP H0637684B2 JP 2108366 A JP2108366 A JP 2108366A JP 10836690 A JP10836690 A JP 10836690A JP H0637684 B2 JPH0637684 B2 JP H0637684B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は溶接部の靭性向上や表面性状、加工性向上に有
用なTi酸化物を鋼中に再現性良く、均一、微細に分散さ
せた引張り強さが70kgf/mm2以下の鋼の製造方法にかか
わるものである。
用なTi酸化物を鋼中に再現性良く、均一、微細に分散さ
せた引張り強さが70kgf/mm2以下の鋼の製造方法にかか
わるものである。
(従来の技術) 最近、Ti酸化物を含有した鋼が厚板、鋼管、薄板等の様
々な分野で使用されている。例えば、厚板分野では特開
昭61−79745 号公報に例示されているように、Ti酸化物
を含有した鋼が大入熱溶接部靭性向上に非常に有効であ
り、低温靭性を要求される高張力鋼への適用が有望であ
る。また、薄板分野においても特開昭62−107026号公報
にあるように、Ti酸化物を含有した鋼はTi酸化物がAlの
酸化物などに比べて微細かつ均一に分散するため、表面
性状や加工性に優れていることからその使用が拡大して
いる。
々な分野で使用されている。例えば、厚板分野では特開
昭61−79745 号公報に例示されているように、Ti酸化物
を含有した鋼が大入熱溶接部靭性向上に非常に有効であ
り、低温靭性を要求される高張力鋼への適用が有望であ
る。また、薄板分野においても特開昭62−107026号公報
にあるように、Ti酸化物を含有した鋼はTi酸化物がAlの
酸化物などに比べて微細かつ均一に分散するため、表面
性状や加工性に優れていることからその使用が拡大して
いる。
Ti酸化物の鋼中への分散方法としてはAlなどの強脱酸元
素を実質的に含まない溶鋼中へのTiの添加によるものが
主流である。この方法では溶鋼中へ直接Ti酸化物を添加
混合する方法に比べて酸化物の浮上、凝集の問題が少な
く、比較的均一分散が可能である。しかしながら、単に
溶鋼中にTiあるいはTiを含有する母合金を添加するだけ
では鋼中のTi酸化物の量、分散度を制御することは困難
である。その結果、脱酸によってTi酸化物を分散させた
鋼においては、例えば、厚板の板厚方向の靭性変動を生
じる党の問題点が認められる。
素を実質的に含まない溶鋼中へのTiの添加によるものが
主流である。この方法では溶鋼中へ直接Ti酸化物を添加
混合する方法に比べて酸化物の浮上、凝集の問題が少な
く、比較的均一分散が可能である。しかしながら、単に
溶鋼中にTiあるいはTiを含有する母合金を添加するだけ
では鋼中のTi酸化物の量、分散度を制御することは困難
である。その結果、脱酸によってTi酸化物を分散させた
鋼においては、例えば、厚板の板厚方向の靭性変動を生
じる党の問題点が認められる。
(発明が解決しようとする課題) 従来手法によってもTi酸化物を鋼中に分散させた鋼は優
れた諸特性を有するものであるが、より一層のTi酸化物
の均一微細分散によりさらに特性を向上できる余地があ
ると考えられ、そのためには再現性に優れた新しいTi酸
化物の分散方法の確立が必要となる。
れた諸特性を有するものであるが、より一層のTi酸化物
の均一微細分散によりさらに特性を向上できる余地があ
ると考えられ、そのためには再現性に優れた新しいTi酸
化物の分散方法の確立が必要となる。
(課題を解決するための手段) 本発明者らはTi脱酸によりTi酸化物を鋼中に分散させる
方法において、溶鋼の脱酸から凝固にいたる工程やTi酸
化物に関連した元素量の組合せ等を詳細に検討し、単に
Alを含まない鋼においてTiを最終脱酸元素として添加す
る場合に比べて格段にTi酸化物を均一、かつ微細に分散
させることのできる技術を発明するに至ったものであ
り、その要旨は、引張り強さが70kgf/mm2以下の鋼にお
いて、溶鉄の予備脱酸、合金添加、成分調整を行い、Al
が0.006 %以下の溶鋼とした後、溶鋼温度を1560〜1640
℃に10分以上保持した後、最終脱酸としてTiを0.005 〜
0.020 %の範囲で添加し、30分以内に出鋼、凝固させ
ることを特徴とするTi酸化物が均一微細分散した鋼の製
造方法にある。
方法において、溶鋼の脱酸から凝固にいたる工程やTi酸
化物に関連した元素量の組合せ等を詳細に検討し、単に
Alを含まない鋼においてTiを最終脱酸元素として添加す
る場合に比べて格段にTi酸化物を均一、かつ微細に分散
させることのできる技術を発明するに至ったものであ
り、その要旨は、引張り強さが70kgf/mm2以下の鋼にお
いて、溶鉄の予備脱酸、合金添加、成分調整を行い、Al
が0.006 %以下の溶鋼とした後、溶鋼温度を1560〜1640
℃に10分以上保持した後、最終脱酸としてTiを0.005 〜
0.020 %の範囲で添加し、30分以内に出鋼、凝固させ
ることを特徴とするTi酸化物が均一微細分散した鋼の製
造方法にある。
以下に、その詳細を述べる。先ず、本発明者らは真空溶
解炉で溶製したAlを実質的に含まず、最終脱酸元素とし
てTiを添加した鋼塊(以下、このように溶製した鋼をTi
脱酸鋼と称する)の酸素量と鋼塊中に含有されるTi酸化
物の量及びサイズの関係を検討した。その結果、鋼塊中
に含有されるTi酸化物の量及びサイズは主として鋼塊中
の酸素量と相関関係があり、鋼塊中の酸素量が30〜1
00ppm 程度の時に最も良好なTi酸化物の分散状態が得
られることを見いだした。しかしながら、他の溶解方法
に比べて成分の制御に適していると考えられる真空溶解
法においても酸素量の制御は難しく、通常の方法によっ
ては鋼塊中の酸素量は大きくばらつく。例えば、第2図
はC=0.05〜0.1 %、Si=0.05〜0.20%、Mn=0.5 〜1.
5 %程度を含むTi脱酸鋼を真空溶解法により150 〜 300
kgfインゴットに鋳込んだ時の酸素分析値の変動を示し
た図である。溶解原料を一定にしているにも拘らず、酸
素量は15〜200ppm程度の範囲で変動しており、これが結
果的に最終的な材質特性のばらつきの原因となっている
ことが判明した。また、鋼塊中の酸素量はTi添加前の溶
鋼中の酸素濃度と密接に結び付いていることも見出し
た。
解炉で溶製したAlを実質的に含まず、最終脱酸元素とし
てTiを添加した鋼塊(以下、このように溶製した鋼をTi
脱酸鋼と称する)の酸素量と鋼塊中に含有されるTi酸化
物の量及びサイズの関係を検討した。その結果、鋼塊中
に含有されるTi酸化物の量及びサイズは主として鋼塊中
の酸素量と相関関係があり、鋼塊中の酸素量が30〜1
00ppm 程度の時に最も良好なTi酸化物の分散状態が得
られることを見いだした。しかしながら、他の溶解方法
に比べて成分の制御に適していると考えられる真空溶解
法においても酸素量の制御は難しく、通常の方法によっ
ては鋼塊中の酸素量は大きくばらつく。例えば、第2図
はC=0.05〜0.1 %、Si=0.05〜0.20%、Mn=0.5 〜1.
5 %程度を含むTi脱酸鋼を真空溶解法により150 〜 300
kgfインゴットに鋳込んだ時の酸素分析値の変動を示し
た図である。溶解原料を一定にしているにも拘らず、酸
素量は15〜200ppm程度の範囲で変動しており、これが結
果的に最終的な材質特性のばらつきの原因となっている
ことが判明した。また、鋼塊中の酸素量はTi添加前の溶
鋼中の酸素濃度と密接に結び付いていることも見出し
た。
そこで、本発明者らは溶解工程をさらに詳細に検討した
ところ、溶鋼中の酸素量、従って鋼塊中の酸素量は溶解
工程、特に溶鋼温度と関連性のあることを見出した。第
1図は予備脱酸、成分調整後、溶鋼の温度をできるだけ
一定に保ったときの溶鋼中の酸素濃度の変化を調査した
結果である。溶鋼中の酸素量と凝固後の鋼塊中の酸素量
はほぼ1対1の関係にあるが、ばらつきを考慮した場
合、鋼塊中で確実に最適範囲である30〜100ppm の
酸素量を得るためには凝固前の溶鋼中の酸素量は40〜90
ppm 程度のさらにせまい範囲内に納める必要がある。第
1図の結果に示すように、この酸素量の範囲に納めるた
めには溶鋼温度を1560〜1640℃の範囲に保持する必要が
あることが明らかである。
ところ、溶鋼中の酸素量、従って鋼塊中の酸素量は溶解
工程、特に溶鋼温度と関連性のあることを見出した。第
1図は予備脱酸、成分調整後、溶鋼の温度をできるだけ
一定に保ったときの溶鋼中の酸素濃度の変化を調査した
結果である。溶鋼中の酸素量と凝固後の鋼塊中の酸素量
はほぼ1対1の関係にあるが、ばらつきを考慮した場
合、鋼塊中で確実に最適範囲である30〜100ppm の
酸素量を得るためには凝固前の溶鋼中の酸素量は40〜90
ppm 程度のさらにせまい範囲内に納める必要がある。第
1図の結果に示すように、この酸素量の範囲に納めるた
めには溶鋼温度を1560〜1640℃の範囲に保持する必要が
あることが明らかである。
さらに第1図の結果から、溶鋼温度が高すぎると、保持
中の酸素量の変動が大きく、Ti酸化物量、分散度を安定
させる事が困難となることが明白である。またこの場
合、保持時間が長くなるにつれて酸化物が凝集粗大化し
て浮上するために、Ti酸化物量が漸減する傾向にある。
従って、鋼塊中のTi酸化物のサイズも粗大になる傾向が
あるため、好ましくない。一方、1540〜1560℃程度の低
い溶鋼温度の場合は、溶鋼中の酸素量を必要量確保する
ことが困難であり、その結果としてTi酸化物量も不十分
となる。さらに溶鋼温度が低すぎると、操業上に支障を
来すことが懸念され、問題である。
中の酸素量の変動が大きく、Ti酸化物量、分散度を安定
させる事が困難となることが明白である。またこの場
合、保持時間が長くなるにつれて酸化物が凝集粗大化し
て浮上するために、Ti酸化物量が漸減する傾向にある。
従って、鋼塊中のTi酸化物のサイズも粗大になる傾向が
あるため、好ましくない。一方、1540〜1560℃程度の低
い溶鋼温度の場合は、溶鋼中の酸素量を必要量確保する
ことが困難であり、その結果としてTi酸化物量も不十分
となる。さらに溶鋼温度が低すぎると、操業上に支障を
来すことが懸念され、問題である。
さらに、第1図の結果は、単に、溶鋼温度を1560〜1640
℃としただけでは不十分であることも示している。即
ち、該温度範囲においても保持時間が短い場合は酸素量
の変動が大きいことが第1図から明らかである。再現性
のよい方法を目的とした場合には酸素量が目的の範囲内
に入っていても、その量の時間変動が大きければ好まし
くないことは明白である。第1図から、成分調整後の保
持時間は10分以上は必要である。
℃としただけでは不十分であることも示している。即
ち、該温度範囲においても保持時間が短い場合は酸素量
の変動が大きいことが第1図から明らかである。再現性
のよい方法を目的とした場合には酸素量が目的の範囲内
に入っていても、その量の時間変動が大きければ好まし
くないことは明白である。第1図から、成分調整後の保
持時間は10分以上は必要である。
以上の条件に従って溶製した場合の鋼塊中の酸素量の変
動は第3図に示すように、第2図の通常の方法によるよ
り非常に小さく、大多数が30〜100ppmの酸素量範囲内に
入っており、本発明の効果は明らかである。
動は第3図に示すように、第2図の通常の方法によるよ
り非常に小さく、大多数が30〜100ppmの酸素量範囲内に
入っており、本発明の効果は明らかである。
以上から、再現性良く、鋼塊中のTi酸化物の量を確保
し、且つ微細分散させるためには鋼塊中、従って、Ti添
加前の溶鋼中の酸素量を最適な範囲内に再現性良く的中
する必要があり、そのためには成分調整後の溶鋼温度を
1560〜1640℃の範囲の一定温度にできるだけ保持し、か
つその保持時間は10分以上とする必要があるとの結論
に達した。
し、且つ微細分散させるためには鋼塊中、従って、Ti添
加前の溶鋼中の酸素量を最適な範囲内に再現性良く的中
する必要があり、そのためには成分調整後の溶鋼温度を
1560〜1640℃の範囲の一定温度にできるだけ保持し、か
つその保持時間は10分以上とする必要があるとの結論
に達した。
(作用) 以上から、Ti脱酸鋼において溶鉄の予備脱酸、成分調整
後の溶鋼温度を1560〜1640℃に10分以上保持することが
必須であるが、さらに本発明においては種々の限定が必
要であり、その理由について述べる。
後の溶鋼温度を1560〜1640℃に10分以上保持することが
必須であるが、さらに本発明においては種々の限定が必
要であり、その理由について述べる。
本発明はTi酸化物を含み、その種々特性に対する効果を
期待する鋼種においては鋼種によらず効果を有するが、
引張り強さが70kgf/mm2を超えるような高張力鋼にお
いては、Ti酸化物による効果が期待できないか、場合に
よっては逆に有害となる。例えば、Ti酸化物により粒内
フェライトの生成を促進させて溶接熱影響部の靭性を向
上できるのは焼入性の低い鋼の場合に限られ、引張り強
さが70kgf/mm2を超える高張力鋼においてはTi酸化物
を含んでいても鋼の焼入性が高すぎるために粒内フェラ
イトの生成は期待できず、場合によっては酸化物による
靭性劣化を生じる危険性もある。従って、本発明はTi酸
化物量の増加、微細分散によって特性向上が明確に期待
できる引張り強さが70kgf/mm2以下の鋼に限定した。
期待する鋼種においては鋼種によらず効果を有するが、
引張り強さが70kgf/mm2を超えるような高張力鋼にお
いては、Ti酸化物による効果が期待できないか、場合に
よっては逆に有害となる。例えば、Ti酸化物により粒内
フェライトの生成を促進させて溶接熱影響部の靭性を向
上できるのは焼入性の低い鋼の場合に限られ、引張り強
さが70kgf/mm2を超える高張力鋼においてはTi酸化物
を含んでいても鋼の焼入性が高すぎるために粒内フェラ
イトの生成は期待できず、場合によっては酸化物による
靭性劣化を生じる危険性もある。従って、本発明はTi酸
化物量の増加、微細分散によって特性向上が明確に期待
できる引張り強さが70kgf/mm2以下の鋼に限定した。
Alは添加すると、安定なAlの酸化物が生成されてTi酸化
物の生成が妨げられるため、積極的な添加はもちろん好
ましくないが、不純物元素として混入した場合でも0.00
6%を超えるとTi酸化物の生成に問題が生じるため、Al
は0.006 %以下に限定する必要がある。
物の生成が妨げられるため、積極的な添加はもちろん好
ましくないが、不純物元素として混入した場合でも0.00
6%を超えるとTi酸化物の生成に問題が生じるため、Al
は0.006 %以下に限定する必要がある。
Tiは当然Ti酸化物を形成する上で必須の元素であり、0.
005 %の添加が必要である。しかしながら、0.020 %を
超えると、他の条件が本発明の範囲内であっても、Ti酸
化物が粗大となって、靭性や加工性を逆に阻害する場合
があるため、0.005〜0.020%の範囲とした。添加するTi
としては純Ti、あるいはTiを含有する母合金のいずれで
も構わない。
005 %の添加が必要である。しかしながら、0.020 %を
超えると、他の条件が本発明の範囲内であっても、Ti酸
化物が粗大となって、靭性や加工性を逆に阻害する場合
があるため、0.005〜0.020%の範囲とした。添加するTi
としては純Ti、あるいはTiを含有する母合金のいずれで
も構わない。
さらに、Ti添加後は速やかに出鋼、凝固することが好ま
しい。即ち、Ti添加後の出鋼時間までの滞在時間が長く
なると、Ti添加直後は本発明法により、微細なTi酸化物
が溶鋼中に含有されていても、凝集粗大化、さらには浮
上による酸化物量の減少を生じて好ましくない。本発明
においては、鋼塊中におけるTi酸化物の量、分散度に大
きな変化を生ぜず、工程に負荷をかけない範囲というこ
とで、Ti添加後の出鋼までの滞在時間は30分以内に限
定した。
しい。即ち、Ti添加後の出鋼時間までの滞在時間が長く
なると、Ti添加直後は本発明法により、微細なTi酸化物
が溶鋼中に含有されていても、凝集粗大化、さらには浮
上による酸化物量の減少を生じて好ましくない。本発明
においては、鋼塊中におけるTi酸化物の量、分散度に大
きな変化を生ぜず、工程に負荷をかけない範囲というこ
とで、Ti添加後の出鋼までの滞在時間は30分以内に限
定した。
凝固後のTi酸化物は非常に安定であるため、本発明の方
法により、出鋼、凝固させた後は任意の方法により所望
の形状、強度に調整して使用に供することが可能であ
る。即ち、鋼塊あるいは連続鋳造スラブを鋳造まま、熱
間圧延まま、熱間圧延後焼入れ焼戻し、熱間打圧延直接
焼入れ焼戻し等の加工熱処理、さらに熱間鍛造等の適当
な方法を用いて所望の形状、強度に調整してもTi酸化物
の効果はいささかも減ずることがない。
法により、出鋼、凝固させた後は任意の方法により所望
の形状、強度に調整して使用に供することが可能であ
る。即ち、鋼塊あるいは連続鋳造スラブを鋳造まま、熱
間圧延まま、熱間圧延後焼入れ焼戻し、熱間打圧延直接
焼入れ焼戻し等の加工熱処理、さらに熱間鍛造等の適当
な方法を用いて所望の形状、強度に調整してもTi酸化物
の効果はいささかも減ずることがない。
(実施例) 第1表に連続鋳造により製造した種々成分のTi脱酸鋼ス
ラブ(スラブ厚300mm)の製造結果、及びそのときの
スラブの種々の位置における観察断面1mm2中に認めら
れるTi酸化物の個数と粒子径を調査した結果を示す。な
お、Ti酸化物個数と粒子径はTi,酸素の特性X線をコン
ピューターにより画像解析処理し(CMA装置)求め
た。
ラブ(スラブ厚300mm)の製造結果、及びそのときの
スラブの種々の位置における観察断面1mm2中に認めら
れるTi酸化物の個数と粒子径を調査した結果を示す。な
お、Ti酸化物個数と粒子径はTi,酸素の特性X線をコン
ピューターにより画像解析処理し(CMA装置)求め
た。
鋼1〜8は本発明法により製造したもので、様々な化学
成分の鋼にわたっているにも拘らず、スラブのトップ
片、ミドル片、ボトム片と、スラブ位置によらず微細な
Ti酸化物が40個/mm2以上得られており、かつ、スラ
ブ位置によるTi酸化物個数の変動も少なく、従来の方法
に比べて均一かつ微細に多量のTi酸化物の分布が達成さ
れており、本発明の効果が明らかである。
成分の鋼にわたっているにも拘らず、スラブのトップ
片、ミドル片、ボトム片と、スラブ位置によらず微細な
Ti酸化物が40個/mm2以上得られており、かつ、スラ
ブ位置によるTi酸化物個数の変動も少なく、従来の方法
に比べて均一かつ微細に多量のTi酸化物の分布が達成さ
れており、本発明の効果が明らかである。
一方、鋼9〜15は比較鋼で、いずれも本発明から外れ
ているために鋼1〜8に比べてスラブ中のTi酸化物の個
数が少ないか、粗大な酸化物が認められるか、あるいは
スラブ位置により分散度が大きく変動しているかして、
最適なTi酸化物の分布が得られていない。即ち、鋼9は
Alを含有していて、Ti酸化物が十分形成されない。鋼10
はTiが本発明の範囲を超えており、併せて酸素量も高目
のためにTi酸化物の個数は多いが、粒子径が3μm超え
るような粗大なTi酸化物が認められ、適切な分散状態と
は言い難い。鋼11は成分調整後からTi添加前までの溶鋼
温度が高すぎるためにスラブ内の酸化物個数変動が大き
く、粗大な酸化物も多いために好ましくない。逆に鋼12
は溶鋼温度が低すぎるためにTi酸化物の個数が少なく、
Ti酸化物の効果が十分期待できない。鋼13は鋼11と
同様、溶鋼温度が高い上に保持時間が短いために好まし
い分散状態が得られていない。鋼14は溶鋼温度は本発
明の範囲内にあるので、酸化物個数は確保されている
が、Ti添加までの保持時間が短すぎるためにスラブ位置
による酸化物個数の変動が大きく、特性の再現性に問題
があると考えられる。鋼15はTi添加までの条件は適切
であるが、Ti添加後、出鋼までの滞在時間が長すぎるた
めにTi酸化物が溶鋼から浮上し、最終的なTi酸化物の個
数は少なく、必要量を確保できていない。
ているために鋼1〜8に比べてスラブ中のTi酸化物の個
数が少ないか、粗大な酸化物が認められるか、あるいは
スラブ位置により分散度が大きく変動しているかして、
最適なTi酸化物の分布が得られていない。即ち、鋼9は
Alを含有していて、Ti酸化物が十分形成されない。鋼10
はTiが本発明の範囲を超えており、併せて酸素量も高目
のためにTi酸化物の個数は多いが、粒子径が3μm超え
るような粗大なTi酸化物が認められ、適切な分散状態と
は言い難い。鋼11は成分調整後からTi添加前までの溶鋼
温度が高すぎるためにスラブ内の酸化物個数変動が大き
く、粗大な酸化物も多いために好ましくない。逆に鋼12
は溶鋼温度が低すぎるためにTi酸化物の個数が少なく、
Ti酸化物の効果が十分期待できない。鋼13は鋼11と
同様、溶鋼温度が高い上に保持時間が短いために好まし
い分散状態が得られていない。鋼14は溶鋼温度は本発
明の範囲内にあるので、酸化物個数は確保されている
が、Ti添加までの保持時間が短すぎるためにスラブ位置
による酸化物個数の変動が大きく、特性の再現性に問題
があると考えられる。鋼15はTi添加までの条件は適切
であるが、Ti添加後、出鋼までの滞在時間が長すぎるた
めにTi酸化物が溶鋼から浮上し、最終的なTi酸化物の個
数は少なく、必要量を確保できていない。
以上の実施例から明かな通り、本発明の製造法の要件が
全て満たされたときに、第1表の鋼1〜8に示すように
鋼種、スラブの位置によらず、40個/mm2以上のTi酸
化物の微細分散、及びTi酸化物分布のスラブ位置による
変動の少ない状態が達成されることが明白である。
全て満たされたときに、第1表の鋼1〜8に示すように
鋼種、スラブの位置によらず、40個/mm2以上のTi酸
化物の微細分散、及びTi酸化物分布のスラブ位置による
変動の少ない状態が達成されることが明白である。
(発明の効果) 本発明により、様々な鋼種においてTi酸化物の微細分散
が安定して得られるようになる。その結果、Ti酸化物に
より向上する種々の特性の一層の向上、例えば溶接部の
靭性向上や鋼板の表面性状、加工性向上と、該特性の再
現性の向上が期待でき、その波及効果は大きい。従っ
て、本発明による産業上の効果はきわめて顕著である。
が安定して得られるようになる。その結果、Ti酸化物に
より向上する種々の特性の一層の向上、例えば溶接部の
靭性向上や鋼板の表面性状、加工性向上と、該特性の再
現性の向上が期待でき、その波及効果は大きい。従っ
て、本発明による産業上の効果はきわめて顕著である。
第1図は真空溶解工程における溶鋼中の酸素量変化に及
ぼす溶鋼温度と成分調整後の経過時間の影響を示した
図、第2図は通常の工程を通ったときの鋼塊中の酸素量
の変動範囲を示した図、第3図は本発明法により溶解工
程を管理したときの鋼塊中の酸素量の変動範囲を示した
図である。
ぼす溶鋼温度と成分調整後の経過時間の影響を示した
図、第2図は通常の工程を通ったときの鋼塊中の酸素量
の変動範囲を示した図、第3図は本発明法により溶解工
程を管理したときの鋼塊中の酸素量の変動範囲を示した
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千々岩 義之 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新日 本製鐵株式會社第2技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−284517(JP,A) 特開 昭62−1811(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】引張り強さが70kgf/mm2以下の鋼におい
て、溶鉄の予備脱酸、合金添加、成分調整を行い、Alが
0.006 %以下の溶鋼とした後、溶鋼温度を1560〜1640℃
に10分以上保持した後、最終脱酸としてTiを0.005〜
0.020 %の範囲で添加し、30分以内に出鋼、凝固させる
ことを特徴とするTi酸化物が均一微細分散した鋼の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2108366A JPH0637684B2 (ja) | 1990-04-24 | 1990-04-24 | Ti酸化物が均一微細分散した鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2108366A JPH0637684B2 (ja) | 1990-04-24 | 1990-04-24 | Ti酸化物が均一微細分散した鋼の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH046243A JPH046243A (ja) | 1992-01-10 |
| JPH0637684B2 true JPH0637684B2 (ja) | 1994-05-18 |
Family
ID=14482939
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2108366A Expired - Fee Related JPH0637684B2 (ja) | 1990-04-24 | 1990-04-24 | Ti酸化物が均一微細分散した鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0637684B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3248412B2 (ja) * | 1995-10-18 | 2002-01-21 | トヨタ自動車株式会社 | 車輌の挙動制御装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6179745A (ja) * | 1984-09-28 | 1986-04-23 | Nippon Steel Corp | 溶接継手熱影響部靭性のすぐれた鋼材の製造法 |
-
1990
- 1990-04-24 JP JP2108366A patent/JPH0637684B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH046243A (ja) | 1992-01-10 |
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