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JPH0639643B2 - A▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複合材料の製造方法 - Google Patents
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JPH0639643B2 - A▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複合材料の製造方法 - Google Patents

A▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複合材料の製造方法

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JPH0639643B2
JPH0639643B2 JP9020087A JP9020087A JPH0639643B2 JP H0639643 B2 JPH0639643 B2 JP H0639643B2 JP 9020087 A JP9020087 A JP 9020087A JP 9020087 A JP9020087 A JP 9020087A JP H0639643 B2 JPH0639643 B2 JP H0639643B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気特性、特に初期透磁率の優れる、A▲l▼
またはA▲l▼合金の磁性複合材料の製造に関するもの
である。
〔従来の技術〕
A▲l▼またはA▲l▼合金(以下「A▲l▼」と略記
する。)は軽量である利点の他に電気伝導性,熱伝導
性,耐蝕性および加工性に優れ、かつ合金化にて強度面
の改善もなされていることにより、近来、特に軽量化・
小型化が急速に進められている電気製品の分野にて鉄鋼
に代替して多用されている。
反面「A▲l▼」は非磁性体であつて、モータ類等の磁
性を利用する部品には適用し得ず、これら部品には、強
磁性体のFeまたはFe合金が使用されるのが通常であ
る。
しかし、電気製品の分野においてはこれら磁性部品に関
してもその軽量化が強く望まれており、軽量でかつ磁性
を有す材料が必要とされている。
こうした要請に対応すべく、「A▲l▼」の特性を保持
しつつ更に磁性を付与した磁性複合材料の開発が進めら
れ、その製造方法についても種々の具体的な提案がなさ
れている。
これら「A▲l▼」磁性複合材料の製造方法としては、
大別粉末冶金法によるもの、および溶湯含浸法によ
るものがあつて、粉末冶金法による磁性A▲l▼合金
の製造方法としては、例えば、特開昭57−51231
号公報に開示されたものがある。
この従来技術に係る磁性複合材料の製造方法は、「A▲
l▼」の粉末または切粉と、強磁性の金属もしくは合金
の粉末または切粉とを、重量比で20:1〜1:1の割
合で混合し、圧縮成形した後、「A▲l▼」の融点以下
の温度で焼結する、いわゆる粉末冶金法によるもので、
必要に応じて焼結後、前記融点以下の温度にて鍛造,押
出し等の熱間成形加工が加えられるものである。
この従来技術は、上記の粉末冶金法にて「A▲l▼中に
鉄粉,低炭鋼切粉等の強磁性材料を混合含有させて、両
者の特性を併せ持つ「A▲l▼」磁性複合材料を製造す
るものである。
また、溶湯含浸法による「A▲l▼」磁性複合材料の
製造方法としては、例えば、特開昭60−103141
号公報に開示されたものがある。
この従来技術に係るA▲l▼複合材料の製造方法は、A
▲l▼合金と、該A▲l▼合金の融点よりも高い融点を
もつ繊維状または粒子状の補強材(Fe,Ni,Co等の強磁性
金属のウイスカー)にて形成された体積率5〜70%の
予備成形体とを、前記A▲l▼合金よりも高い融点を有
す金属カプセル内に充填し、該カプセル内を真空密封し
た後、加熱してカプセル内のA▲l▼合金を溶融させる
と共に、カプセルを圧力媒体を介して等方圧的に加圧し
て、カプセルを塑性変形させつつ、その内の溶融A▲l
▼合金を予備成形体内に含浸させる、いわゆる溶湯含浸
法にてA▲l▼合金と強磁性金属とを複合体化するもの
である。
なお、上記A▲l▼合金の溶湯含浸に際しては、通常、
1000〜2000気圧の含浸圧力が採用され、また、
その処理時間は15〜60分程度とされている。
この従来技術は、上記溶湯含浸法にて強磁性金属からな
る予備成形体内にA▲l▼合金の溶湯を圧入含浸させ、
真密度が高く、かつ機械的性質の優れるA▲l▼複合材
料を製造するものである。
そしてまた、A▲l▼溶湯を加圧鋳造してA▲l▼複合
材料を製造する、いわゆる溶湯含浸法にてA▲l▼複
合材料を製造する方法としては、例えば、特公報60−
25222号に開示されたものがある。
この従来技術に係る複合材料の製造方法は、カーボンフ
ァイバー等の強化用繊維からなる予備成形体を配置した
金型内に、A▲l▼およびMg等の母相金属溶湯を注入
し、該溶湯を加圧して前記予備成形体に圧入含浸させ
る、いわゆる溶湯含浸法によるものであつて、溶湯加圧
について、加圧開始時から第1所定時間内にて第1所定
圧に急激に印加した後、直ちに第1所定圧より低い第2
所定圧に低下させて第2所定時間保持するものである。
この従来技術は、上記溶湯含浸法にて、A▲l▼溶湯の
浸透性が低い強化繊維からなる予備成形体についても比
較的に低い圧力にて、A▲l▼溶湯を均一に浸透させ得
るものであつて、A▲l▼とカーボンファイバー等の強
化用繊維とを強固に結合でき、機材的性質の優れる複合
材料、すなわちA▲l▼複合材料を製造するものであ
る。
なお、この従来方法にしたがい、カーボンファイバーか
らなる体積率18%の予備成形体にA▲l▼溶湯を圧入
含浸するについて、前記の第1所定圧を1000〜20
00kg/cm2,第1所定時間を1秒以内,第2所定圧を7
50kg/cm2,第2所定時間を60秒とする溶湯加圧条件
にて良好なるA▲l▼溶湯の含浸結果が得られるとされ
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
「A▲l▼」磁性複合材料の製造においては、その内に
添加・含有される強磁性材料が本来有する磁気特性を十
分発揮し得るようにして、「A▲l▼」と複合体化させ
る必要があるが、そのためには、その複合体化の過程に
て、強磁性材料に歪を付加もしくは残留させないこ
と、および強磁性材料を「A▲l▼」との熱による反
応を抑制することが要点となる。
これは、強磁性材料の内部に歪があると、この歪が磁
場を印加した際の磁壁の移動を阻害するがため強磁性体
内の磁化率を低下させる、すなわち、磁性複合材料の製
造過程における成形応力にて、その内に添加された強磁
性材料に歪を付加・残留させたとき、この歪が磁性複合
材料の磁化率、特に初期透磁率を低下させるからであ
る。
そして、強磁性材料(FeまたはFe合金)と「A▲
l▼」(A▲l▼またはA▲l▼合金)との界面におけ
る熱による拡散・反応があると、この反応により脆くて
非磁性の金属間化合物(A▲l▼3・Fe等)が生成され
る。すなわち、磁性複合材料の製造過程において加えら
れた熱にて、その内の強磁性材料と「A▲l▼」間に非
磁性の金属間化合物を生成させたとき、強磁性材料が磁
性体としての有効体積を減じ、「A▲l▼」磁性複合材
料はその減損分について単に重量を増すのみで磁気特性
の向上が得られないからである。
しかし、前述の従来技術に係る磁性複合材料およびA▲
l▼複合材料の製造方法について、上記の観点より検討
したところ、これらは、その内に添加された強磁性材料
がその本来の磁気特性を十分に発揮し得ないものである
ことが判明した。
すなわち、前述の粉末冶金法による従来技術(特開昭
57−51231号の提案)においては、「A▲l▼」
磁性複合材料は圧縮成形・焼結、およびその後の熱間成
形加工の温度を「A▲l▼」の融点(約480〜650℃)以
下とされてあり、これら比較的に低温なる温度域にて固
化成形ないしは熱間成形加工された「A▲l▼」磁性複
合材料内の強磁性材料は、その成形過程にて付加された
歪を開放し得ず、必然的に、内部に残留させたものとな
る。
例えば、純A▲l▼粉末と純Fe粉末との混合物を約A
▲l▼の融点(約660℃)以下の600℃にて圧縮固
化するについて、これら粉体間の結合一体化を確実なも
のとするには5000〜8000kg/cm2程度の圧力を加
えることを要すものであつて、この圧力にて純Fe粉末
に加えられる応力は、600℃の温度における純Fの降
伏応力(約3kg/mm2=300kg/cm2)を大巾に超えるもの
で、この圧縮固化過程で加えられた応力にて純Fe内部
に歪が付加され、また、この歪は600℃程度の温度に
ては短時間で開放・除去し得ないものである。
従って、これら粉末冶金法による「A▲l▼」磁性複合
材料は、その製造過程の加熱温度が比較的に低温であつ
て、金属間化合物(A▲l▼3・Fe)の生成を抑制する
面では有効なるものであつても、その内に添加された磁
性材料内部に成形過程における応力にて付加された歪が
残留するもので、添加された強磁性材料の量より期待さ
れる磁気特性が得られないものである。
例えば、純鉄は100エルステツド(Oe)の低磁場内にお
いて、約2万ガウス(G)の磁束密度を示すものであつ
て、この純鉄を純A▲l▼中に体積率にて30%混合添
付してなる磁性複合材料は、混合則に従うと仮定して計
算すると、上記の磁場内において約6千ガウス(G)の磁
束密度を示すことが期待される。
しかしながら、例えば、純A▲l▼粉末中に純鉄を体積
率で30%添加した混合物を、600℃,7000気圧
(相当する変形応力≒70kg/mm2)にて熱間圧縮成形した
磁性複合材料は、100エルステツド(Oe)の磁場内にお
ける磁束密度が3500ガウス(G)と、期待値に対し大
巾に低い値を示した。
なお、上記従来技術による「A▲l▼」磁性複合材料内
の強磁性材料内部の歪は、それぞれ成形完了後におい
て、適切な温度・時間の焼鈍を加えることで除去可能な
るものであるが、しかし、この焼鈍温度は磁性複合材料
の形態を維持するため、該磁性複合材料内の「A▲l
▼」のメルトダウン温度、すなわち「A▲l▼」の融点
以下の温度しか適用し得ず、また、この比較的に低温
(約450〜650℃)なる温度にて強磁性体内部の歪を除去
するにはその所要時間が実用上適用し難い長時間なもの
となる。
一方、前述の溶湯含浸法による従来技術(特開昭60
−103141号の提案)においては、「A▲l▼」は
強磁性材料の予備成形体と共にカプセル内に充填された
状態にて加熱溶融され、しかる後、該カプセルの圧縮変
形に伴い予備成形体内に圧入含浸されるもので、その加
熱溶融,圧入含浸の過程において溶湯である「A▲l
▼」と強磁性材料との界面にて、必然的に反応が起り、
金属間化合物(A▲l▼3・Fe)が生成される。しか
も、「A▲l▼」の加熱溶融のための昇温過程において
も強磁性材料と混在するこの従来技術においては、「A
▲l▼」と強磁性材料(FeまたはFe合金)との界面
における反応(ある時間を与えた場合550℃より認め
られるA▲l▼とFeとの反応)時間を比較的に長く与
えるもので、金属間化合物の生成を助長して、その内に
添加された強磁性材料が磁性体としての有効体積を大き
く減損するものである。
また、前述後者の溶湯含浸法による従来技術(特公昭
60−25222号の提案)においては、カーボンフア
イバー等の強化繊維体にA▲l▼を含浸させて複合体化
するものとされてあり、この複合体化にて母相金属なる
A▲l▼の強化、すなわち機械的特性の改善について言
及されているものの、A▲l▼と強磁性材料との複合化
か、複合体化による強磁性材料の磁気特性への影響等に
ついては一切言及ないしは示唆されていない。
そしてまた、この従来技術にしたがい、強化繊維を強磁
性材料に代替して、「A▲l▼」と強磁性材料(Feま
たはFe合金)の複合体なる磁性複合材料を製造せんと
するとき、含浸圧力は粉末冶金法による固化成形圧力
より比較的に低く、強磁性材料内部に付加もしくは残留
させる歪の面では格段に有利であるとはいえ、また、そ
の含浸・固化時間は比較的に短時間なるとはいえ、溶湯
含浸・凝固の過程におけるA▲l▼とFeとの反応、す
なわち金属間化合物(A▲l▼2・Fe)の生成は避け難
く、強磁性材料は「A▲l▼」との複合体化の過程にて
磁性体としての有効体積を減損する。
従って、これら溶湯含浸法による磁性複合材料は、その
製造過程において強磁性材料と溶湯なる「A▲l▼」と
の界面において金属間化合物(A▲l▼3・Fe)の生成
を伴い、その内に添加した強磁性材料が磁性体としての
有効体積を減損する欠点がある。
本発明は上記問題点に鑑み、その製造過程において、そ
の内に添加する強磁性材料(FeまたはFe合金)と
「A▲l▼」(A▲l▼またはA▲l▼合金)との界面
における反応、すなわち非磁性の金属間化合物(A▲l
3・Fe)の生成を抑制し得、かつ、強磁性材料内部に
歪を付加ないしは残留させることを軽減し得て、もつて
その内に添加された強磁性材料に本来の磁気特性を十分
に発揮させ得るA▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複合
材料の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するための本発明に係るA▲l▼また
はA▲l▼合金の磁性複合材料の製造方法は、Feまた
はFe合金からなる粉体または繊維体を予備成形した
後、該予備成形体にA▲l▼またはA▲l▼合金の溶湯
を圧入含浸させることにより、前記強磁性材料を体積率
で15〜80%含有する磁性複合材料を製造する方法に
おいて、前記強磁性材料を予備成形の前、もしくは後
に、大気中にて300〜700℃の温度で加熱酸化さ
せ、しかる後、該加熱酸化された強磁性材料からなる予
備成形体に前記溶湯を圧入含浸させることを特徴とする
ものである。
〔作用〕
本発明に係るA▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複合材
料の製造方法は、FeまたはFe合金からなる強磁性材
料の粉体または繊維体にて形成されたを予備成形体に、
A▲l▼またはA▲l▼合金の溶湯を圧入含浸させる、
いわゆる溶湯含浸法にて、「A▲l▼」と強磁性材料と
を複合体化させるものであつて、その複合体化に要す圧
力、すなわち「A▲l▼」溶湯の含浸圧力はいわゆる粉
末冶金法による複合体化に要する圧力、すなわち「A▲
l▼」の固相温度域にて圧縮・結合させる圧力に比較し
て低く、その複合体化の過程にて、その内に添加された
強磁性材料内部に歪の付加ないしは残留させることを軽
減し得るものである。
また、本発明方法においては、前記強磁性材料は予備成
形の前、もしくは後に、大気中にて加熱酸化され、その
表面に酸化被膜を形成させたものであつて、この酸化被
膜を有する強磁性材料からなる予備成形体は前記「A▲
l▼」溶湯の圧入含浸に際して非磁性なる金属間化合物
(A▲l▼2・Fe)の生成を抑制するものである。
これは、表面に酸化被膜を形成させた強磁性材料からな
る予備成形体に、「A▲l▼」の溶湯を圧入含浸させる
とき、溶湯と強磁性材料との界面においてA▲l▼とF
eとが反応せんとするが、この界面、すなわち、強磁性
材料の表面には酸化被膜が介在するもので、この酸化被
膜がA▲l▼とFeとの反応を阻害する障壁として作用
して金属間化合物(A▲l▼3・Fe)の生成を抑制する
からである。
上記についてさらに詳しく説明すると、発明者等は磁性
複合材料の製造について、溶湯含浸法を用いるとき、そ
の含浸圧力を予備成形体内のガスを排出するに要する程
度の低い圧力まで低下させても「A▲l▼」と強磁性材
料との複合体化が可能であり、 その内に添加した強磁性材料内部の歪による磁気特性の
低下に関しては大巾に改善し得ることを確認したもので
ある。
しかし、上記溶湯含浸法によるとき、「A▲l▼」溶湯
と強磁性材料との界面反応が不可避的に起り、この反応
による非磁性の金属間化合物(A▲l▼3・Fe)の生成
にて強磁性材料の磁性体としての有効体積を減損すると
いう問題を伴うため、本発明等はこの界面反応につい
て、その抑制方法を種々検討した結果、強磁性材料にあ
る条件下で酸化被膜を形成させたとき、この酸化被膜が
有効なる界面反応の障壁となり得るとの結論に達したも
のである。
「A▲l▼」溶湯と強磁性材料との界面反応を防止する
には、強磁性材料の粉末または繊維体の表面に界面反応
を阻害する障壁となり得るものを、例えば蒸着,メツキ
等の方法にて、コーテイングすることが考えられるが、
表面積の大なる粉体または繊維体の表面に有効なるコー
テイングを施すには製造コストの上昇を不可避的に伴
い、また適切かつ有効なるコーテイング材を見いだすの
も必ずしも容易でなかつた。
そこで、本発明者等は非常に簡単でかつ低コストなる加
熱酸化による被膜形成に着眼したものであるが、一般に
はFe等の酸化物は熱が介在するとA▲l▼との間にお
いてテルミットという激しい反応を起すものとされてお
り、このような組合せはその実用性について期待され難
いものであつた。
しかし、本発明者等は種々実験の結果、「A▲l▼」の
溶湯含浸法においては、上記のような激しい反応は認め
られず、しかも適切なる温度範囲にて大気中で加熱酸化
されるとき、Fe(またはFe合金)からなる強磁性材
料の表面に形成された酸化被膜は、溶湯含浸の過程にお
いて、「A▲l▼」と強磁性材料との反応を阻害する有
効なる障壁となり得ることを見いだしたものである。
これら実験例の内、0.01〜0.02mm径,1〜5mm
長さの低炭素鋼(S15C)短繊維体にて成形された体
積率50%の予備成形体を大気中にて種々の温度・時間
で加熱酸化したる後、純A▲l▼の溶湯を300気圧に
て圧入含浸することで製造した磁性複合材料について、
100エルステツド(Oe)磁場内での磁束密度(ガウス)
を測定した結果を第1図のグラフに示す。
なお、第1図のグラフ中に記入した数字は、それぞれの
加熱時間を示すものであり、また、△印および×印でプ
ロツトしたものは対比のために行った実験結果を示すも
ので、△印のものはNガス雰囲気下で、×印のものは
Arガス雰囲気下でそれぞれ加熱処理したものである。
これら大気下での磁性材料の加熱温度・時間と磁性複合
材料の磁気特性との関係を示す第1図のグラフで明らか
なように、300〜700℃の加熱温度で加熱酸化され
た強磁性材料からなるものは、それ以外の温度域のもの
より、その磁気特性が遥かに優れている。
そして、その加熱時間は上記温度範囲内では、通常の加
熱処理に適用される範囲(1〜8時間程度)であれば、
効果において大きな差をもたらさないことがわかる。
これは、300℃未満の温度にて強磁性材料の表面に形
成された酸化被膜は、溶湯含浸に際しA▲l▼との反応
を阻害する有効なる障壁として作用し得ず、反面700
℃を超す温度域では強磁性材料表面における酸化作用が
激しくなり過ぎ、強磁性材料が酸化損耗するからであ
る。
なお、前記予備成形体は強磁性材料を予じめ15〜80
%の体積率となるよう成形してなるものとしたのは、予
備成形体は溶湯の流入圧力に耐える必要があり、15%
未満では溶湯の流入圧力に耐えてその形状を維持し得な
いからであり、また、これが80%を超えるとき、予備
成形体の空隙の連続性が途絶え溶湯が十分に浸透し得な
いからである。
上述のように、その表面に酸化被膜を形成させたる強磁
性材料よりなる予備成形体に、「A▲l▼」溶湯を圧入
含浸させる本発明A▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複
合材料の製造方法は、粉末冶金法によるものより比較的
に低い応力にて複合体化されるもので、その内に添加さ
れた強磁性材料内部に歪を付加ないしは残留させること
を軽減し得、かつFeまたはFe合金からなる強磁性材
料とA▲l▼またはA▲l▼合金の溶湯との界面反応、
すなわち非磁性の金属間化合物(A▲l▼3・Fe)の生
成を抑制し得、もつてその内に添加された強磁性材料に
本来の磁気特性を十分に発揮させ得るものである。
〔実施例〕
溶湯含浸法により、種々の組合せ条件下で磁性複合材料
を製造した。
これら磁性複合材料は、種々の強磁性材料を樹脂等のバ
インダーを用いて所定体積率の予備成形体となし、その
予備成形体を種々の加熱温度・時間、および雰囲気下で
加熱処理した後、所定の金型内に挿入し、該金型内にA
▲l▼溶湯を注入して、加圧含浸・凝固を経て複合体化
させた。
第2図は、上記磁性複合材料を製造するに用いられる溶
湯含浸装置の一部を例示しており、円柱状の中空部を有
する金型(3)の上面に、注湯口(4)を設けたプランジヤス
リーブ(5)が密接して配置されている。そしてプランジ
ヤ(6)は前記スリーブ(5)内径に上下動自由に嵌合すると
共に、図外の加圧機構にて駆動されて加圧力を注湯口
(4)より注入されたA▲l▼溶湯(1)に印加する。また、
強磁性材料からなる予備成形体(2)は予じめ所定体積率
にて成形され、金型(3)内に配置されている。
上記の方法、および装置にて溶湯含浸されて、複合体化
された磁性複合材料それぞれについて、100エルステ
ツド(Oe)の磁場内における磁束密度(ガウス)を測定し
た。
これら結果を第1表に示す。なお、対比のため、粉末冶
金法による磁性複合材料の例も第1表中に併記したが、
これは所定体積率にてA▲l▼粉末と強磁性材料とを混
合し、A▲l▼の固相温度域の600℃にて、7000
気圧の圧媒ガス下で圧縮固化成形したものである。
第1表に示すように、本発明方法の条件を満足する範囲
内の条件にて製造された磁性複合材料(表中の備考欄に
おいて○印で示す実施例のもの)は、それ以外の条件に
て製造された磁性複合材料(備考欄において注記したも
の、および×印で示すもの)に比較して大巾に磁気特性
の改善が認められ、その一部はその内に添加した磁性材
料の体積率よりの期待値をほぼ満足するものである。
なお、強磁性材料の体積率を10%としたNo.2に示す
例においては、A▲l▼溶湯を注入した時点で予備成形
体が下方に収縮して所定の形状を得ることができず、ま
た、体積率を90%としたNo.50に示す例において
は、A▲l▼溶湯を予備成形体内に十分浸透させること
ができなかつた。
そして、対比のための粉末冶金法によるもの(製造方法
欄にHと記入の例)は、それぞれと対応する本発明方法
のものと比較(No.7−No.8,No.14−No.15,No.
16−No.17,No.18−No.19,No.44−No.4
5,No.46−No.47)すると、ほぼ半分程度の磁気特
性しか得られなかつた。
なお、第1表に示す溶湯含浸法によるもの(製造方法欄
にSと記入の例)については、その含浸圧力、すなわち
溶湯圧入圧力は300〜400気圧としたが、これは他
の実験において2気圧以上の圧力であれば予備成形体内
のガスは排除され、A▲l▼溶湯は十分予備成形体に浸
透し得ることが確認されているが、より確実なる浸透を
計るため設定したものである。
ただし、この含浸圧力は予備成形体を形成する強磁性材
料の注入溶湯温度における降伏応力に相当する圧力以下
であることが望ましい、これは、強磁性材料の降伏応力
以下の応力では該強磁性材料内部に歪を残留さすことが
ないからである。
溶湯含浸に先立ち、強磁性材料に施す加熱酸化について
は、No.6,No.36,No.48に示す実施例でわかるよ
うに、本発明条件範囲内温度内の570℃にて強磁性材
料を加熱酸化させた磁性複合材料の磁気特性は、その体
積率が15%,50%,80%と変動しても、効果の面
で特異差は認められずその体積率の増加と共に磁気特性
が高くなる。
そして、No.30,No.36,No.38に示す実施例でわ
かるように、強磁性材料の形態を変えても本発明条件範
囲内温度で加熱酸化された強磁性材料をその内に添下さ
せた磁性複合材料の磁気特性は高い値を示す。
対比のため、大気中における加熱酸化に替り、不活性ガ
ス雰囲気下にて加熱処理したもの(雰囲気欄にてN
たはArと記入の例)は、それと対応する本発明方法の
ものと比較(No.9,10−No.8,No.28,29−No.
27)すると、ほぼ2/3程度の磁気特性しか得られなか
つた。
これら磁性複合材料の内、代表的なものについての断面
を観察したところ、例えばNo.35の実施例のものは、
磁性複合材料の断面模式図である第3図aに示すよう
に、強磁性材料(F)の周囲に酸化被膜(Fo)が認められる
が、A▲l▼(A)との反応相は認められなかつた。
一方、大気中において210℃にて加熱酸化されたNo.
21の実施例のもの、および不活性ガス雰囲気下で加熱
処理されたNo.28の例のものにおいては、磁性複合材
料の断面模式図である第3図bに示すように、Fe(F)
とA▲l▼(A)との反応生成物、すなわち金属間化合物
(AF)が存在し、また強磁性材料(F)の損耗が認められ
た。
また、830℃の温度にて加熱酸化されたNo.43の例
のものにおいては、磁性複合材料の断面模式図である第
3図Cに示すように、強磁性材料(F)の周囲に酸化被膜
(Fo)が認められ、かつA▲l▼(A)との反応相は認めら
れなかつたが、しかし、強磁性材料(F)の酸化による損
耗が激しく、強磁性材料がほとんど消失していることが
判明した。
なお、溶湯含浸に先立っ強磁性材料の加熱酸化につい
て、その実施にあたつてより良く、かつ安定した効果を
得るためには、その加熱温度を400〜600℃の範囲
内に設定されることが望ましい。
上述のように、本発明に係る磁性複合材料はその内に添
加された強磁性材料について、その本来の磁気特性を十
分に発揮させている。
〔発明の効果〕
本発明に係るA▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複合材
料の製造方法は、その製造過程において、その内に添加
する強磁性材料とA▲l▼(またはA▲l▼合金)との
界面反応、すなわち非磁性の金属間化合物(A▲l▼3
・Fe)の生成を、予じめ強磁性材料に形成させた酸化被
膜にて抑制するを得て、A▲l▼の特性を有してなお高
い磁気特性を有す磁性複合材料の製造を可能とするもの
であつて、本発明方法に係る磁性複合材料は、その優れ
た特性により実用モータ回転子や固定子用の磁性体また
高性能磁気遮蔽体その他、磁性を利用する電気製品の分
野において、その軽量化に大きく寄与し得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の大気下での強磁性材料の加熱温度・時
間と磁性複合材料の磁気特性との関係を示すグラフであ
る。第2図は本発明の磁性複合材料の製造するに用いら
れる溶湯含浸装置を示す正断面図である。第3図aは磁
性複合材料の部分断面を示す模式図である。第3図bは
磁性複合材料の部分断面を示す模式図である。第3図c
は磁性複合材料の部分断面を示す模式図である。 1……A▲l▼溶湯,2……予備成形体、3……金型,
4……注湯口,5……プラジヤスリーブ,6……プラン
ジヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 元田 高司 兵庫県神崎郡香寺町溝口225−84 (72)発明者 武林 慶樹 愛知県名古屋市西区稲生町字杁先2200− 154 (72)発明者 尾崎 幸一 愛知県瀬戸市北松山町2丁目183番地

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FeまたはFe合金からなる強磁性材料の
    粉体または繊維状体を予備成形した後、該予備成形体に
    A▲l▼またはA▲l▼合金の溶湯を圧入含浸させるこ
    とにより、前記強磁性材料を体積率で15〜80%含有
    する磁性複合材料を製造する方法において、前記強磁性
    材料を予備成形の前、もしくは後に、大気中にて300
    〜700℃の温度で加熱酸化させ、しかる後、該加熱酸
    化された強磁性材料からなる予備成形体に前記溶湯を圧
    入含浸させることを特徴とするA▲l▼またはA▲l▼
    合金の磁性複合材料の製造方法。
JP9020087A 1987-04-13 1987-04-13 A▲l▼またはA▲l▼合金の磁性複合材料の製造方法 Expired - Lifetime JPH0639643B2 (ja)

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