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JPH0640596B2 - 半導体レ−ザ波長変換方法及び変換装置 - Google Patents
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JPH0640596B2 - 半導体レ−ザ波長変換方法及び変換装置 - Google Patents

半導体レ−ザ波長変換方法及び変換装置

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JPH0640596B2
JPH0640596B2 JP16709187A JP16709187A JPH0640596B2 JP H0640596 B2 JPH0640596 B2 JP H0640596B2 JP 16709187 A JP16709187 A JP 16709187A JP 16709187 A JP16709187 A JP 16709187A JP H0640596 B2 JPH0640596 B2 JP H0640596B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、多波長光源,光パルス幅制御,光パルス打ち
抜き,光論理などの機能実現が可能な半導体レーザ波長
変換方法及び変換装置に関するものであり、光通信,光
交換,光情報処理,光コンピュータの分野に応用され
る。
(従来技術及び発明が解決しようとする問題点) よく知られているように、半導体レーザは通常光を発振
する光源として用いられるが、駆動条件によっては、光
増幅器として用いることができる。信号光パワーの大き
な領域での光増幅動作は本質的に非線形な効果を伴って
おり、例えば、光の波長を変換する波長変換装置として
の機能も有している。
このような、半導体レーザの持つ光増幅機能をベースと
した波長変換装置としては、従来、通常の半導体レー
ザの発振周波数f0のごく近傍に弱いプローブ光(周波
数:f0+δf)を入射する構成、あるいは、通常の半
導体レーザを発振しき値以下にバイアスした光増幅器
に、その利得共振周波数f0に一致させた強いポンプ光と
これから僅かに周波数をずらせた弱いプローブ光(周波
数:f0の+δf)の2光波を入射する構成、半導体レ
ーザの両端面に反射防止膜を施した進行波形の光増幅器
に、同一周波数f0で互いに逆方向に進行する2つの強い
ポンプ光と、ポンプ光のいずれかと同一方向に進行し
て、かつこれから僅かに周波数の異なる弱いプローブ光
(周波数:f0の+δf)の3光波を入射する構成があ
り、共に、入力光の増幅出力とf0の−δfの周波数に波
長変換された信号光が得られることが報告されている
(H. Nakajima and R. Frey: Appl. Phys. Lett.,Vo
l.47,pp. 769 (1985),H. Nakajima and R.Frey: Phy
s. Rev. Lett.,Vol.54, pp.1798(1985),およびG. Agr
awal: Opt. Lett.,Vol.12, No.4, pp.260 (1987))。
しかし、従来の装置では両端面に約30%の反射率を
持つ通常の半導体レーザを用いており、その光増幅の形
態が本質的に両端面間での多重反射を利用する共振形の
増幅器動作であったため、約 100 GHz間隔で点在する縦
モード波長(共振周波数f0)付近の1GHz 程度の狭い帯
域内でしか大きな増幅利得が得られなかった。その結
果、波長変換動作を行える波長域が縦モード波長近傍に
限定されると共に、ポンプ光とプローブ光間の離調周波
数|δf|の増加に対して波長変換の効率が急激に減少
する(例えば、δf=±1GHz で約1/10)という大き
な欠点があった。また、これを安定に動作させるために
は、入力光の周波数を前述の狭い利得帯域内に合わせる
ための周波数同調が不可欠であり、光源及び波長変換装
置の温度、電流を高精度に制御する必要があった。さら
に、従来の装置では共振形の増幅動作であったた
め、構成上は1方向からの光入力であっても共振器内部
では両方向に進む光が存在し、この互いに逆方向に進む
光波間の非線形相互作用により波長変換光が発生してお
り、出力側と入力側の両方向に同程度の光出力が存在し
た。このことは、この波長変換装置を多段に接続して動
作させる場合には、波長変換された信号光の半分しか次
段への入力として利用できないこと、また安定な動作を
得るためには、後段の装置から前段の装置への入力光お
よび信号光の再入射を除去するために光アイソレータを
各段の間に使用する必要があるなど、効率,構成の複雑
さなどの面でも問題があった。
また、従来の装置では、互いに逆方向に進む同一周波
数の2つのポンプ光とこれから周波数の僅かに異なるプ
ローブ光の3つの入力光を必要とする点、また波長変換
出力がプローブ入力光の進行方向と逆方向にしか得られ
ない点など、構成の複雑さ、波長変換装置としての使用
の難しさなどの面で大きな欠点があった。
(発明の目的) 本発明は上記の欠点を改善するために提案されたもの
で、その目的は、利得幅内で動作波長が任意に設定可能
であり、波長変換効率が数GHz以上の広帯域に渡ってほ
ぼ平坦で、同一方向に進む2入力光波の非線形相互作用
により波長変換された信号光が入力光と同一進行方向の
みで得られ、その動作に高精度な温度制御や注入電流の
制御を必要としない、半導体レーザ波長変換方法及び変
換装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明は半導体レーザの
光共振器面に反射防止膜を施した光増幅器に、互いの偏
波面が直交していない、周波数の異なる2光波を同一方
向に入力することにより、入力光の進行方向に波長変換
された出力光を取り出すことを特徴とする半導体レーザ
波長変換方法を発明の要旨とするものである。
さらに本発明は電流注入端子を備えた半導体レーザの光
共振器面に反射防止膜を施した半導体光増幅器及び、そ
の入力側に光合波器を具備することを特徴とする半導体
レーザ波長変換装置を発明の要旨とするものである。
しかして、本発明の特徴と従来の技術との差異は次のよ
うである。
本発明は、半導体レーザの両端面に反射防止膜を施し、
端面反射率を0.1 %以下とした進行波形レーザ増幅器に
おいて、単一通過で大きな信号利得が得られる範囲に注
入電流を設定した上で、周波数が異なるポンプとプロー
ブの2光波の偏波面を一致させ、同一方向に入力するこ
とにより、入力光の進行方向と同一方向に出力光を得る
構成とすることを最も主要な特徴とする。
しかるに従来技術では、先に述べたように、本質的に互
いに逆方向に進む2つのポンプ光とプローブ光の3光波
間の非線形相互作用に基づいて動作するため、入力プロ
ーブ光の進行方向に対して同一方向と逆方向の両方向へ
の出力光、あるいは逆方向のみの出力光を得る構成にな
っている。これに対し、本発明では、入力光に対する一
方向性増幅過程と、同一方向に進行する2光波間の位相
整合に基づく非線形相互作用を用い、入力光の進行方向
と同一方向のみに出力光を得る構成としている点が従来
の技術とは大きく異なるものである。
次に本発明の実施例について説明する。なお実施例は一
つの例示であって、本発明の精神を逸脱しない範囲で、
種々の変更あるいは改良を行いうることは言うまでもな
い。
(実施例) 第1図(a)は、本発明の第1の実施例を説明する図であ
って、図において、11は半導体レーザ、12はキャリア閉
じ込めと光閉じ込めを行う活性層導波路、13,14は半導
体レーザ11への電流注入端子である。15は半導体レーザ
端面に形成した反射防止膜であり、導波路中を伝搬する
導波モードに対する残留反射率が0.1 %以下となるよう
に設計されている。
これを動作するには、まず、半導体レーザ11のpn接合
に対して順方向となるように直流電流を13,14間に印加
する。この時、注入電流を反射防止膜15を形成する前の
半導体レーザ11の元の発振しきい値電流から増加させ、
利得ピーク波長での信号利得を20dB程度あるいはそれ以
上に設定する(第1図(d))。その上で、入力光17とし
て、合波器16により同一光軸上に揃えられた周波数の異
なるポンプとプローブの2光波を、両者の偏波面が共に
半導体レーザの活性層面に対して平行となる状態(TE
偏波)で、同一進行方向に入力すると、その透過方向に
出力光18が取り出される。第1図(b)と(c)は、各々入力
光17と出力光18のスペクトルを模式的に示している。入
力光は強いポンプ光E0in(f0)と弱いプローブ光E1in(f0
+δf)の2波であるのに対し、出力光には、増幅された
ポンプ光とプローブ光出力E0(f0)、E1(f0+δf)の他
に、f0−δfの周波数を持つ新たな信号光電界E2(f0
δf)が含まれている。
上に述べた構成・動作法に従って実験を行い、ファブリ
ペロ・スペクトル分析器を用いて観測した出力光のスペ
クトルを第2図に示す。実験では、反射防止膜により残
留反射率を0.03%まで低減した1.5μm帯のInGaAsP 進
行波形レーザ増幅器を、元と発振しきい値の2.3 倍であ
る80mAにバイアスし、未飽和信号利得が19dBの状態で使
用した。第2図(a),(b)はCWポンプ光とプローブ光を
それぞれ単独で増幅器に入力した場合の出力光スペクト
ルである。ポンプ光とプローブ光の入力パワーは各々87
μW,23μWに設定し、両波の偏波面は増幅器のTE波
に一致させて入力している。この時、単独のポンプ光と
プローブ光に対する増幅利得は、各々、17dB,18
dBに変化しており、この進行波形レーザ増幅器は利得
飽和領域(非線形領域)で動作していることになる。第
2図は(c)〜(g)は、ポンプ光とプローブ光を同時に入射
したときの出力光スペクトルを示す。ここで、ポンプ光
波長は1.515μmに固定し、入力光パワーを一定としな
がらプローブ光波長のみを変化させている。第2図(c)
〜(e)はプローブ光のポンプ光に対する離調周波数δf
が負の場合の、また(f),(g)はδfが正の場合の結果で
あり、プローブ光離調の正負にかかわらず、0.5 mW程
度の波長変換された信号光が得られている。このとき、
プローブ入力光パワーに対する波長変換信号光出力の比
として定義される波長変換効率あるいは波長変換利得は
約13dBであり、非常に高効率な波長変換動作が実現され
ている。第3図はこの実験で得られたポンプ光,プロー
プ光,信号光の各出力をプローブ光のポンプ光に対する
離調δfの関数としてプロットしたものであり、波長変
換された信号光パワーは±1.5 GHzまでの離調に対して
ほぼ平坦な依存性を示す。
この新たな信号光電界E2(f0−δf)の発生機構は、半導
体利得媒質中で増幅されたポンプ光E0とプローブ光E1
間の3次の光非線形相互作用に基づく非縮退4光波混合
過程として解析され、その素過程はE2=χ(3)E0E1 *E0
表される。(ただし、χ(3)3次の非線形光学定数、E1 *
はE1の複数共役電界を表す。)すなわち、E0とE1 *間の
光混合により両者のビート周波数成分δfで活性層中の
注入キャリア密度が変調を受け、その結果生じるキャリ
ア密度の動的回折格子によりポンプ光E0が回折されて、
新しい信号光E2(f0−δf)が生じている。従って、この
波長変換の効率は、E0とE1 *の偏波面のなす角度をθと
すると、|E0E1|cos(θ)に比例するため、本実施例
のように両偏波面を一致させて(θ=0)入力する方法
が最も効果的である。また、この四光波混合で発生する
信号光E2はE1 *に比例するため、プローブ光E1の位相共
役波とも呼ばれる。
次に、この波長変換過程における増幅利得プロファイル
の影響を述べる。反射防止膜15の付与により半導体レー
ザ11は進行波形レーザ増幅器として動作しており、その
増幅信号利得スペクトルは第1図(d)に示すように9000
GHzの広帯域に渡ってなだらかな特性を持つ。従って、
この利得帯域内のどこにポンプ光周波数を設定してもプ
ローブ光のこれに対する離調が数GHzの範囲にある限り
波長変換出力光が得られるとともに、本装置の動作に際
して温度,電流の高精度な制御を必要としない。また、
波長変換光出力の離調特性は、E0とE1 *間の光混合によ
り誘起される注入キャリア密度の変動の周期が注入キャ
リアの応答時間であるキャリア寿命τより短くなるこ
とに伴って、この変動成分が小さくなる効果だけで決ま
り、従来装置の共振形レーザ増幅器でより支配的で
あった増幅利得の狭帯域性による制限が除去されてい
る。さらに、進行波形レーザ増幅器は共振形レーザ増幅
器よりも大きな電流値で動作するため、キャリア寿命の
値自身の従来装置に比べ1/5に減少しており、この両
方の効果で、本装置は波長変換における広帯域離調動作
が可能となっている。第3図の実線,一点鎖線,破線
は、各々、波長変換信号光,プローブ光,ポンプ光に対
する理論値を本実施例装置のτ=0.2 nsに対して示し
たものである。
また、第1図(d)の利得スペクトルには縦モード波長で
の顕著な共振のピークは現れておらず、半導体レーザ11
と反射防止膜15から成る本装置が、入射した光の1回通
過だけで信号利得を得る進行波形レーザ増幅器として動
作していることを表わしている。従って、本実施例のよ
うにポンプ光とプローブ光を同一方向に入力した場合、
出力側端面からの反射により入力側へ逆行する光は存在
しない。さらに、波長変換信号光を生じる素過程はE2
χ(3)E0E1 *E0であるため、その波数ベクトルに対する k
2 =2k0−k1≒k0の位相整合条件から入力ポンプ光と同
一方向に進行する信号光E2しか許されない。このよう
に、一方向性増幅過程と位相整合条件の組合せにより、
出力光は原理的にも入力光の進行方向と同一方向にしか
出力されない構成・動作となっている。なお、両端面の
残留反射率の値として先に0.1%を一応の目安として
示したが、これへの要求条件は光増幅器への注入電流量
によって制御される利得の大きさに強く依存する。一方
向性増幅の度合は第1図(d)の利得スペクトルに現れる
共振効果に起因する利得(第1図(d)に破線で示す)の
波のうち(変調)の大きさとして評価でき、この波うち
の谷の山に対する比(第1図(d)のu′/uを0.5 まで許
容するとすれば、10,20,30dBの信号利得に対して各
々、2.4%,0.25%,0.025 %以下の反射率とする必
要がある。(この時、単一通過利得の大きさは各々,
8.5,18.5,28.5dBである。)反射率が上の値から更に
小さくなれば、この谷と山の比は1に近づき、より高性
能な進行波形光増幅器、より完全な一方向性増幅が得ら
れる。このように、利得を大きくすればするほど反射率
を小さくする必要がある。本実施例で述べた波長変換動
作は低利得域でも実現できるが、高利得域で動作させる
ほど出力が大きく効果も大きいため、反射率値として
は、0.1 〜0.01%に設定することが望ましい。なお、こ
れまで述べてきた両端面の反射率を共に0とした構成以
外にも、0または1以外の任意の値の入力側反射率と0
の出力側反射率を持つ構成でも、入出力光に対する一方
向性増幅が確保されるため、本実施例と同様の波長変換
動作を実現できることは明らかである。本実施例では異
なる波長の2光波を入力する場合の基本動作について詳
述したが、入力波長数は2に限定されず、波長の異なる
2以上の複数の入力光に対しても同様の波長変換動作が
可能である。この場合には、任意の2光波間の非線形相
互作用により波長変換光が発生するため、各入力光の周
波数間隔を等間隔からずらせた配置にする配慮が必要で
ある。
これまでの結果から明らかなように、従来の技術に比べ
て、動作波長域の拡大,波長変換特性の広帯域化,動作
の安定化,構成の簡単化などの面で大きな改善があっ
た。なお、本装置は波長変換を行うと同時に、入力光に
対して出力光は13〜18dB程度の増幅利得を持つことが大
きな特徴であり、後述の他の実施例にあるように他の装
置と組み合わせて使用する場合にもその挿入損失を補償
できる利点がある。また、上の実験例ではポンプ光とプ
ローブ光の両者にCW光を用いたが、E2はE1 *に比例す
るため、プローブ光E1が強度変調光や周波数変調光の場
合でも、プローブ光スペクトルのレプリカが2δfだけ
中心周波数がずれた位置に波長変換される。従って、信
号伝送用の変調された光をプローブ光とし、CWポンプ
光と一緒に入力すれば、光伝送用の波長変換光増幅中継
器としても使用できる。
第4図は本発明の第2の実施例を説明する入出力光スペ
クトルの図であって、(a)に入力光スペクトル、(b)は出
力光スペクトルを示し、第1図(a)と同一の構成を用い
るが、入力のポンプ光とプローブ光の強度をほぼ等しく
設定する点に特徴がある。この場合にはE0inはE1inのポ
ンプ光として働くと同時にプローブ光としても働き、E2
=χ(3)E0E1 *E0の素過程で E2(f0−δf)が発生すると同
時に、E3=χ(3)E1E0 *E1の素過程で E3(f0+2δf)も発
生する。また、これら波長変換光の強度が大きい場合に
は、さらに、 E2(f0−δf)がプローブ光E0に対するポン
プ光として働きE4(f0−2δf)=χ(3)E2E0 *E2を、またE
3(f0+2δf)がプローブ光E1に対するポンプ光として働
きE5(f0+3δf)χ(3)E3E1 *E3をそれぞれ発生する。同
様の過程で、E4の低周波数側にE6,E8,・・・、E5の高
周波側にE7,E9,・・・と同じ周波数間隔δfを持って
新たな波長変換光スペクトルが順次広がっていき、2波
長入力光に対して2波以上の複数の波長変換光が得られ
るという大きな特徴を有している。
第5図は本発明の第1の応用例である多波長光源の構成
を説明する図である。第2の実施例に示したような多波
長出力光を持つ波長変換装置51に、各波長を分離する光
分波器52と、各波長毎に準備された飽和光増幅器53-1,
53-2,・・53-nおよび光変調器54-1,54-2,・・54-n、
最後にこれらを再び合波するための光合波器55を組み合
わせることにより多波長光源を構成することができる。
ここで、56-1,56-2,・・56-nは各光変調器の駆動装置
である。この多波長光源の特徴は、出力光波長が等間隔
に配置され、その波長間隔が波長変換器への2つの入力
光E0inはE1inの周波数差δfだけで決定されることであ
り、光周波数多重(FDM)伝送用の光源として使用で
きる。
第6図(a)は本発明の第2及び第3の応用例の構成を説
明する図であって、61は第1図(a)と同一の構成(11,1
2,13,14,15)を持つ波長変換装置、62は光遅延回
路、63は光合波器、64は光分波器である。これを動作す
るには、2波長入力光(65と66)のどちらか一方(この
図面では66)に遅延時間τを与えた後、両者を光合波器
63で同一光軸上に揃え、波長変換装置61に入力する。そ
の出力光を、入力の2波長を通さず波長変換光のみを通
過させるよう設定された光分波器64(波長フィルタ)に
導き、波長変換光出力67を得る。
第6図(b)は第2の応用例である時間幅可変光パルス発
生器の動作を時間経過に従って説明するための図であ
り、入力光65と66は各々時間幅 tp0, tp1を持つ光パル
スの形で与えられるものとする。65と66の一方がポンプ
光、他方がプローブ光である。(b)図に示すように、2
つの入力光パルスの重なりの時間幅 tp2を持つ光パルス
が出力光67として得られる。これは、この波長変換の素
過程がE2=χ(3)E3E1 *Eで表されるように、入力光E0
とE1 *が同時に存在する時にのみE2が発生するためであ
る。従って、入力光パルス幅 tp0, tp1が比較的長いも
のであっても、光遅延回路62により遅延時間τを変化さ
せることにより任意のパルス幅を持つ出力光を得ること
ができる。
第6図(c)は第3の応用例である光入力による光変調器
動作を時間経過に従って説明するための図であり、入力
光65は被変調光として入力されるモード同期レーザから
の繰り返し一定の時間幅の狭いパルス列、入力光66は65
のパルス繰り返し時間より広い時間幅を持つ変調光であ
る。2つの入力光の時間重なりとして出力が得られるた
め、出力光67は65のパルス列が入力光66で変調された光
波形となる。言い換えれば、パルス打ち抜きが行える。
この時、入力光65のパルス幅が狭くなるほどそのスペク
トル幅が広がるため、65と66の入力光のスペクトルが光
周波数軸上で重ならないように両者の離調δfを大きく
取る必要がある。さらに、入力光65のパルス列の光強度
を入力光66に比べて大きくし、ポンプ光として働かせた
場合には、E2=χ(3)E0E1 *E0の式からポンプ光電界E0
2乗にE2が比例するため、65の入力パルスに比べて出力
のパルス幅は狭くなる。すなわち、この波長変換器は、
光パルス圧縮器として機能する。
第6図(a),(b),(c)では、第1図(b),(c)に示した場
合のように、2入力光のうち一方が他方に比べて光強度
が弱く、1つの波長変換光出力が得られる場合について
説明したが、第4図に示した第2の実施例のように、2
つの入力光強度をほぼ等しく設定して動作させることも
できる。この場合には、分波器64を複数の波長変換光波
長を個別に取り出せるように設定する必要があるが、2
波長入力光に対して、時間幅可変でかつ互いのパルス幅
が揃った複数の光出力を、あるいは、同じパターンで打
ち抜かれた複数の短パルス列を簡単に得ることができ
る。
第7図(a)は本発明の第4の応用例である光論理素子の
構成を説明する図であって、71は第1図(a)と同一の構
成(11,12,13,14,15)を持つ波長変換装置、72は光
合波器、73は光分波器である。入力側では、波長変換を
行うための2波長入力光(74と75)とこれから1000GHz
以上周波数が高い第3の入力光76が光合波器72で同一光
軸上に揃えられ、波長変換装置71に入力される。その出
力光は光分波器73に導かれ、74と75の入力光から生じる
波長変換光出力77、入力74,75の2波長の和からなる出
力光78、入力76の波長のみを持つ出力光79の3つが個別
に取り出される。
第7図(b)は上記光論理素子への入力のスペクトルと進
行波形レーザ増幅器の増幅利得スペクトルとの関係並び
に各入力光の機能を説明するための図である。入力光7
4,75は数GHz程度の間隔で波長変換動作が生じるよう
に配置され、これらが波長変換装置71に入力された時に
は、その増幅利得スペクトルが未飽和時の80から飽和時
の81に変化するようなパワーレベルに設定されているも
のとする。一方、入力光76は単独では利得飽和を生じな
いパワーレベルに設定した上で、飽和時に未飽和利得か
らの減少が大きい光周波数域(入力光76は74,75に比べ
て高周波側)に配置する。入力光76は74,75から少なく
とも1000GHz以上離れているため、この周波数差にはキ
ャリアの変動は追随できず、74と76の間あるいは75と76
の間では波長変換動作は生じない。ここでは、入力光76
は他の入力光74,75によって生じる増幅利得の飽和の状
態を検出するために用いられる。従って、本光論理素子
への入力信号A,Bは入力光74と75の2つであり、入力
光76は後で述べるようにA,Bの入力に対する“否定”
を取るための制御光となる。本実施例の装置で光論理動
作を実現するには、次に説明するように入力光74,75,
76のうちどれか2つ、あるいは3つを同時に入力すれば
よい。
第7図(c)は本装置における光論理動作を時間経過に従
って説明するための図であり、入力光74,75,76は各々
“1”と“0”を表すパルス列として図のように与えら
れているものとする。同図では、各入出力光に対して
“1”と“0”の論理値を対応させる光レベルは異なる
が、これらを規格化した形で示す。まず、入力信号A,
Bとして74と75の2つを入力する場合について説明す
る。図に示すように、両入力光が共に“1”の場合にの
み波長変換が生じ、出力光77には“1”が出力され、入
力のどちらか一方が“0”の場合には“0”が出力され
る。従って、出力77は入力A,Bに対するAND(論
理:A・B)出力を与える。また、光出力78では両入力
光を通すフイルターを使用することにより、両入力光の
和が得られるため両入力光が“0”の時のみ光が存在せ
ず、出力は“0”となる。従って、出力78は入力A,B
に対するOR(論理和:A+B)出力を与える。なお、
この場合には、2入力信号光74,75と同時に制御光76が
存在しても、76は利得飽和が起こらないほど小さな光で
あるため、出力77や78の理論出力結果には影響を与えな
い。
次に、入力信号A(74)と制御光76の2つを入力する場合
について説明する。制御光76に対応する出力光79では、
信号Aに光が存在するとき(“1”)には利得飽和によ
り光出力が減少し(“0”)、逆に信号Aに光が存在し
ない場合には(“0”)、制御光79は大きな未飽和利得
で増幅され79の光出力は増加する(“1”)。従って、
出力79は入力Aに対するNOT(否定:)出力を与え
る。同様に、入力信号B(75)と制御光76の2つを入力し
た場合には、出力79でBの否定が得られる。なお出力76
が“0”のとき、出力79も“0”のままである。
また、入力信号A(74),B(75)と制御光76の3つを同時
に入力した場合には、出力光79のレベルは2入力光がと
もに“0”、どちらか一方が“1”、ともに“1”とな
るに従って減少し、3つの光レベルを持つ。このうち上
の2つの光レベルをこの出力の“1”と“0”の論理レ
ベルと設定すれば、これは入力AとBに対するNOR 出力を与える。また、このうち下の2つの光レベルをこ
の出力の“1”と“0”の論理レベルと設定すれば、入
力AとBに対するNANAD 出力が得られる。先に述べたOR出力や、ここで示した
NOR出力,NAND出力を得るためには、図に示した
ように適当な光レベルに“0”,“1”の論理レベルを
対応させる必要があるが、これは、各々の光レベルに設
定されたしきい値を持つ光双安定素子を各光出力端子に
接続することにより、容易に実現できる。
なお、第7図(a),(b),(c)では第1図(b),(c)に示し
た場合のように、2入力光のうち一方が他方に比べて光
強度が弱く、1つの波長変換光出力が得られる場合につ
いて説明したが、第4図に示す第2図の実施例のよう
に、2つの入力光強度をほぼ等しく設定して動作させる
こともできる。この場合には、分波器73を複数の波長変
換光波長を個別に取り出せるように設定する必要がある
が、2入力A,Bに対するAND出力を複数の光波長で
取り出すことができ、OR出力に比べて光出力の小さい
AND出力端子のファンアウトを大きくできる利点があ
る。
これまでの全ての実施例では、第1図(a)に示すような
活性層と平行な面内で光が導波され共振器を構成する通
常の半導体レーザ11をベースとする波長変換装置につい
て説明を行ってきたが、本発明の主眼である非縮退四光
波混合に基づく高性能な波長変換機能は、高利得,広帯
域な半導体増幅媒質を高効率な光非線形媒質として使用
することにより始めて可能となるものである。従って、
通常の半導体レーザだけでなく、活性層面と垂直方向に
短い光共振器が形成される、いわゆる面発光レーザにお
いても高精度な反射防止膜を施すことにより、高性能な
波長変換装置を実現できることは論を持たない。
(発明の効果) 以上説明したように、半導体レーザの両端面の反射を無
くし、高利得,広帯域な半導体増幅媒質とした進行波形
レーザ増幅器に周波数の異なる2光波を同一進行方向に
入射する本発明の波長変換方法及び装置は、高効率,広
帯域,高安定,一方向性出力等の特徴を持つ高性能な波
長変換動作を実現できるため、多波長光源、時間幅可能
の光パルス発生、光制御による光パルス打ち抜き、光論
理素子に容易に応用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は第1の実施例である本発明装置の構成図、
第1図(b)、(c)は本発明装置に使用する入力光のスペク
トルおよび得られる出力光スペクトル、第1図(d)は本
発明装置の主要部分である進行波形レーザ増幅器の特徴
を最も良く表している広帯域な増幅利得スペクトル、第
2図(a)〜(g)は第1の実施例である波長変換動作を表す
出力光スペクトルの実験結果、第3図は第2図の実験結
果である信号光、ポンプ光,プローブ光出力の離調周波
数に対するプロットであり、波長変換動作の広帯域性を
示す。第4図(a),(b)は第2の実施例である2波以上の
波長変換出力光を得るための波長変換装置の入力光及び
出力光スペクトル、第5図は第1の応用例である多波長
光源の構成図、第6図(a)は第2および第3の応用例の
構成図、第6図(b)は第2の応用例である時間幅可変光
パルス発生器の動作を説明するための図、第6図(c)は
第3の応用例である光変調器の動作を説明するための図
である。第7図(a)は本発明の第4の応用例である光論
理素子の構成図、第7図(b)はその動作を実現するため
に必要な各入力光の配置を説明するための図、第7図
(c)は本装置で実現できる種々の論理動作を説明するた
めの図を示す。 11……半導体レーザ 12……活性層導波路 13,14……電流注入端子 15……反射防止膜 16……合波器 17……入力光 18……出力光 51……2波以上の波長変換出力光を持つ波長変換装置 52……光分波器 53-1,53-2,…53-n……飽和光増幅器 54-1,54-2,…54-n……光変調器 55……光合波器 56-1,56-2,…56-n……光変調器駆動装置 61……波長変換装置 62……光遅延回路 63……光合波器 64……光分波器 65,66……2波長入力光 67……波長変換出力光 71……波長変換装置 72……光合波器 73……光分波器 74,75……波長変換動作に関与する2波長入力光(入力
信号:A,B) 76……高周波側に配置された弱い第3の入力光(制御
光) 77……波長変換出力光(AND出力) 78……入力(74,75)の2波長の和からなる出力光(OR
出力) 79……制御光入力76の出力光(否定出力) 80……入力光がない場合の未飽和利得スペクトル 81……入力光(74,75)がある場合の飽和利得スペクトル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザの光共振器面に反射防止膜を
    施した光増幅器に、互いの偏波面が直交していない、周
    波数の異なる2光波を同一方向に入力することにより、
    入力光の進行方向に波長変換された出力光を取り出すこ
    とを特徴とする半導体レーザ波長変換方法。
  2. 【請求項2】電流注入端子を備えた半導体レーザの光共
    振器面に反射防止膜を施した半導体光増幅器及び、その
    入力側に光合波器を具備することを特徴とする半導体レ
    ーザ波長変換装置。
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