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JPH0660136B2 - N‐ビニルアミドの製造方法 - Google Patents
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JPH0660136B2 - N‐ビニルアミドの製造方法 - Google Patents

N‐ビニルアミドの製造方法

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JPH0660136B2
JPH0660136B2 JP1160989A JP16098989A JPH0660136B2 JP H0660136 B2 JPH0660136 B2 JP H0660136B2 JP 1160989 A JP1160989 A JP 1160989A JP 16098989 A JP16098989 A JP 16098989A JP H0660136 B2 JPH0660136 B2 JP H0660136B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカルボン酸アミドを熱分解してN−ビニルカル
ボン酸アミドを形成することに関する。
ビニルアミドを製造するためのいくつかの異なる方法が
文献に記載されている。典型的には、これらの方法はま
ず、前駆体の形成を包含しており、次にこれを熱分解し
て所望のビニルアミドを得る。
米国特許4,554,377号は触媒を用いず、400〜500℃の温
度でN−(α−メトキシエチル)アセトアミドの熱分解
を経てN−ビニルアセトアミドを調製するための方法を
開示している。同様の方法は日本国特許出願60-199685
号にも開示されている。この方法ではアルコキシエチル
ホルムアミド誘導体を前駆体として生成し、次にこれを
熱分解してN−ビニルホルムアミドを形成させる。
米国特許4,334,097号は、アルコキシエチルアミドおよ
びそのN−アルキル誘導体から、アルコールを除去する
ことによりN−ビニルアミドを合成する方法を開示して
いる。出発物質を気化させ、大気圧または大気圧より低
い圧力で、225〜300℃の温度で、多孔質シリカととも
に、炉の中で熱分解させる。米国特許4,322,271号は、
触媒の存在下または非存在下で、相当するアルコキシ前
駆体から、アルコールを除去することによりN−ビニル
−N−アルキルカルボン酸アミドを調製する方法を開示
している。開示されている触媒は、弱酸性触媒、例えば
Al、Be、ZrおよびWの弱酸性酸化物;Ca、Al、Mo、Bおよび
Wの弱酸性リン酸塩;H型の担持ケイ酸アルミ;および
アンモニウム塩である。温度範囲60〜350℃の液相およ
び気相条件が用いられる。
米国特許4,670,591号は、N−ビニルホルムアミドの前
駆体として使用されるN−α−アルコキシエチルホルム
アミドの調製方法を開示している。この特許は、SiO2
アルミナ、Al2O3、大理石、鉄、銅、MgOまたはZnOのよ
うな触媒上での前駆体の熱分解によるN−ビニルホルム
アミドの調製も開示している。熱分解は、温度範囲300
〜550℃で、大気圧または大気圧より低圧で行なわれ
る。
米国特許3,914,304号は、場合によりN2、ArまたはCO2
ような不活性ガスの存在下で、N−α−アルコキシエチ
ルカルボン酸アミドを熱分解してN−ビニルカルボン酸
アミドを形成させる方法を開示している。ガラス、石
英、陶材磁器材、炭素、グラフアイト、鉄鋼等のような
不活性材料から作成した充填材を使用して反応帯域にお
ける熱伝導が行なわれる。亜鉛、ジルコニウム、トリウ
ム、セリウム、クロム、マグネシウム、アルミニウム等
の圧縮成型された酸化物も使用される。さらに、米国特
許3,531,471号は、Al、Be、Zr、およびWの酸化物、Ca、Al、
BおよびWのリン酸塩および他の類似化合物のような弱
酸性触媒上で気相中、50〜200℃で、アルコキシアルキ
ルアミドを加熱することによるN−ビニル化合物の調製
を開示している。アルコキシアルキルアミドを熱分解す
るための同様の触媒および/または方法は、米国特許3,
377,340号および西独国特許出願1,165,638号に開示され
ている。
米国特許4,578,515号は、固体表面触媒の存在下、約0.1
秒〜1時間、約150〜750℃、好ましくは300〜625℃の範
囲の温度に加熱することによりエチリデンビスホルムア
ミドを熱分解する方法を開示している。熱分解は、ガラ
スまたは大理石片のような非酸性または弱酸性の触媒上
で行なう。大部分は熱伝達媒体として働く他の触媒の例
には、けい藻土、ヒユームドシリカ、ガラス繊維片、シ
リカゲル、成型砂土、炭酸カルシウムおよび鉄鋼が包含
される。N−ビニルアセトアミドまたはN−ビニルホル
ムアミドを製造するための類似の熱分解技術を開示した
関連分献には、米国特許4,490,557号および4,018,826号
が含まれる。
本発明は、式: CH2=CH-NHCOR1 〔式中R1は水素、C1〜C6アルキル基またはC6〜C9アリー
ルまたは置換されたアリール基である〕のN−ビニルア
ミドを、式: 〔式中R1は前記したものであり、R2はC1〜C9アルコキ
シ、カルボキシまたはカルボキシアミド基である〕のカ
ルボン酸アミドの例えば加熱による熱分解により形成す
る方法である。
このようなカルボン酸アミドは、多孔質の水素吸収触媒
の存在下、約150〜350℃の温度までガス状またはそれに
近い状態で加熱される。
本発明の方法は高い変換率および高い選択率で、比較的
低温でN−ビニルアミドを得ることができ、このような
温度においてはシアン化水素副生成物の生成量は少な
い。典型的な従来の熱分解工程とは異なり、本発明の方
法は場合により大気圧またはより高い圧力で行なうこと
ができ、これにより分子の実質自由路が増大するため、
より多くの触媒を使用でき、他の方法と比較してより高
い空間/時間収率が得られる。さらに、本発明の方法は
単一原材料供給または共原料供給のいずれを用いても良
好な熱分解成績が得られる。ビニルアミドの熱分解に関
する従来の方法とは対照的に、本発明の方法はより高い
空間/時間収率、より低い最適温度、および大気圧での
操作を可能にした。伝統的な熱分解方法は典型的にはC
−C結合分裂を包含している。しかしながら本発明の方
法は、Xが典型的にはOまたはNの化合物または場合に
よりE、S、PまたはSiの化合物であるようなC−X結
合の触媒分裂に関与している。本発明の熱分解方法は下
記式に示すようなビニリジン熱分解反応として記載でき
る。
式中X=O、N、S、F、PまたはSi 1つの実施態様において、本発明は、ポリ−(N−ビニ
ルアミン)の製造のための前駆重合体を形成するのに使
用する単量体であるN−ビニルホルムアミドを形成する
ためのエチリデンビス(ホルムアミド)の熱分解方法を
提供する。
本発明はビニルアミド前駆体であるカルボン酸アミドの
熱分解において実質的に改良された反応性および/また
は選択性をもたらすN−ビニルアミドの製造方法であ
る。下記一般式: 〔式中R1は水素、C1〜C6アルキル基またはC6〜C9アリー
ルまたは置換アリール基であり、そしてR2はC1〜C9アル
コキシ、カルボキシまたはカルボキシアミド基である〕
のカルボン酸アミドを、多孔質の水素引抜き触媒(hydr
ogen-abstracting catalyst)の存在下で、約150〜3
50℃の温度にまで加熱され下記式: CH2=CH-NHCOR1 〔式中R1は前記したもの〕のN−ビニルアミドが調製さ
れる。
この方法に用いる特定のカルボン酸アミドの例には、エ
チリデンビス(ホルムアミド)(BIS)、N−(1−メト
キシエチル)ホルムアミド(MEF)、N−(1−エトキシ
エチル)ホルムアミド(EEF)、N−(1−アセトキシエ
チル)ホルムアミド(AEF)、N−(1−メトキシエチ
ル)アセトアミド(MEA)およびN−(1−エトキシエチ
ル)アセトアミド(EEA)が包含される。
本発明の目的のためには、選択率とは所望生成物生成モ
ル数/反応体消費モル数の商を100倍したものとして
定義され、変換率とは、反応体消費モル数/反応体供給
モル数の商を100倍したものとして定義される。収率
は選択率×〔変換率/100〕である。
熱分解工程に適する触媒は多孔質の水素引抜き触媒、例
えば、活性炭、酸化マグネシウム、H3PO4/SiO2を800〜9
00℃で焼して調製したリン酸ケイ素、ピロリン酸スト
ロンチウム、中性または塩基性のカルシウムヒドロキシ
アパタイト、CuCrO2およびLa2O3であるが、好ましい触
媒は活性炭、中性または塩基性のリン酸塩、CuCrO2およ
び酸化マグネシウムである。接触熱分解反応は約150〜3
50℃、好ましくは200〜350℃の範囲の温度で行なわ
れる。反応は液相でも起こり得るが気相の方が好ましい
ため、気相が大部分を占めるようにするために有機原料
の分圧を低くして工程を行なつた場合に最も良い生成物
選択率が得られる。しかしながら気相で反応を行つた場
合でも、触媒細孔内の毛管凝集は典型的に起こる。約3
〜約3000トルまたはそれ以上の全圧が適用できるが、約
1000トルまでの全圧が好ましく、最も高い生成物選択率
が得られる。このような条件を用いることにより、熱分
解した気体生成物が迅速に外部冷却管に移送されて凝集
回収されるため、分解を防止できる。
前記したように、炭素の活性化形態は本発明の反応の好
ましい触媒である。活性炭は、それが主に炭素単体であ
り、その表面は部分的に酸化または還元され、微孔性構
造による極めて大さな表面積を有するという特徴を持つ
ているという点で、他の形態の炭素とは異なつている。
ある場合においては、分解触媒の表面上での有機反応体
の分解により、系内で炭素性の層が形成することがあ
る。この炭素性層も次いでビニリジン熱分解反応の活性
炭型触媒として作用する。
場合により反応をヘリウム、窒素、アルゴンまたはこれ
らの混合物のような不活性ガス希釈剤の存在下で行なつ
てよい。このような不活性希釈剤は、反応器内のカルボ
ン酸アミド分圧を低くし、触媒床との熱交換を促進し、
分子の実質自由路を減少させて触媒の粒子および細孔へ
の移行を増大させ、そして、場合によつては費用のかか
る真空工程を用いる必要がなくなるという点で有利であ
る。本発明の方法で希釈剤を用いる主な目的は、有機ア
ミド分圧を低下させるためであるが、従来技術において
は反応器の目づまりを防止するためや、反応器へ材料を
移行させるための推進ガスとしてのみ、希釈剤が使用さ
れていた。不活性希釈剤はカルボン酸アミドの供給時分
圧を低下させるため、熱分解反応は前記したように大気
圧または他の圧力で行なうことができ、さらに主に気相
反応を維持するために低圧でなければならないのはカル
ボン酸アミド分圧であることから、熱分解反応はなお気
相であり続けることができる。好ましくは不活性ガスは
総供給量(不活性ガスおよび有機原料)に基づいて約20
〜98%モルの量で添加される。ヘリウムが最も良い熱伝
導性を示すが、窒素が最も安価で全般的に好ましい希釈
剤である。ただし希釈剤の使用は単なる好ましい実施態
様であり、他の反応条件に応じて主に気相反応を維持す
るのに真空が必要となる場合もあるが、希釈剤を用いず
に反応を行なうこともできる。さらに、アミドを触媒へ
加える前に有機アミドから酸素をパージすることも有用
である。これにより触媒の寿命が延び、触媒による生産
効率を最大にすることができる。
熱分解するべきカルボン酸アミドは実質的に純粋な形
態、または、合成段階で得られた粗製混合物として使用
できる。さらに、水、エタノール、ホルムアミド(FA
M)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等のような機能的に不
活性の適当な溶媒で希釈してもよい。反応はバツチ工程
または連続工程のいずれで行なつてもよい。連続(流動
反応器)工程のためには、全供給原料の滞留時間は典型
的には約0.01秒〜20分であるが、バツチ工程では滞留
時間を数時間にすることもできる。しかしながら、流動
反応の好ましい滞留時間は約0.01秒〜約2.0秒である。
痕跡量のフエノチアジンまたは類似化合物を凝集液体生
成物に添加してビニル単量体生成物のフリーラジカル開
始反応を防止してもよい。
特定の触媒のみがN−ビニルアミド前駆体のクラツキン
グを有意に向上させることがわかつているため、クラツ
キング指数(cracking index)を設定することによりこの
ような進歩した触媒特性を示す物質を同定・分類した。
さらに、これらの進歩した特性を示す触媒は全て多孔質
水素引抜き物質に分類されるが、このような進歩が得ら
れる機構は十分解明されていない。しかしながら、後記
する表Aに示すとおり、例えばBISをクラツキングする
際の選択率が約70%で変換率が100%までであるよ
うな、カルボン酸アミドクラツキングのための進歩した
触媒特性を示すような触媒は全て一貫して、他のビニル
形成反応体との試験反応で求めた指数が高い値、例えば
約200以上となることがわかつている。このような進
歩した触媒特性を示すことのない物質は低いクラツキン
グ指数、即ち約200未満の値を示す。
クラツキング指数を求めるのに用いたビニル形成反応体
は、エチルビニルエーテル(EVE)およびエタノールを生
成するジエチルアセタール(アセタール=Acetal)、お
よび、イソブチレンおよびメタノールを生成するメチル
−t−ブチルエーテル(MTBE)である。アセタール変換率
が50%より大きい場合には、好ましい触媒は中程度〜
高いEVE選択率および低いMTBE変換率を示すことがわか
つた。即ち、指数は以下のように定義される。
いくつかの例を用いて指数の基となる相異点を説明でき
る。表Aにおけるダルコ(Darco)炭素(活性炭)とTiO2
触媒を比較すると、両触媒とも高いアセタール変換率を
示している。しかしながら、MTBE変換率はわずかに低い
のみであるが、EVE選択率はTiO2よりダルコ炭素の方が
実質的に高い。即ち、活性炭が好ましい触媒でありTiO2
はそうではない。また、カルシウムヒドロキシアパタイ
ト〔Ca/P比=2.2(CaHAP-2.2)〕とTiO2を比較してもわか
る。この場合は、EVE選択率は両触媒で同等である。し
かしながら、この中程度のEVE選択率を示すTiO2触媒は
2倍高値のMTBE変換率も示すため、本発明の反応にとつ
てはCaHAP-2.2よりも劣る触媒となる。活性炭およびCaH
AP-2.2触媒の両方とも、BISのクラツキングについては
高いNVF選択率を示すがTiO2はそうではない。いくつか
の触媒のクラツキング指数を以下の表Aに示す。
前記した表Aのクラツキング指数によれば、カルボン酸
アミドのクラツキングのための進歩した特性を示すよう
な触媒は高いクラツキング指数を示すが、このような進
歩した特性を示さない触媒は低い値のクラツキング指数
を有することが明らかである。推定により、進歩したク
ラツキング特性を示す触媒は約200以上の値のクラツ
キング指数を有すると判断できた。
本発明に従つていくつかの実施例を行なつた。これらの
実施例は本発明を良く説明するためのものであり、限定
的なものではない。
実施例1 ダルコ(DarcoTM)活性炭、ロツト番号0909BJ、クラツキ
ング指数約339の試料5.5ccを粉砕し、24〜32メツシ
ユでふるい、直径1/2″のステンレス鋼製管状流動反応
器に充填した。10〜16メツシユの石英片約9ccより
なる予備触媒床を反応器に入れた。触媒床が均一に加熱
されるように、反応器を従来の炉管に入れた。触媒を2
1トルまでの陰圧に付し、20SCCM N2流下に252℃
まで加熱した。
室温で固体の精製エチリデンビスホルムアミド(BIS)を
175ccのステンレス鋼シリンダー中で120〜130℃に加
熱し、液体をN2圧下、ISCOステンレス鋼ピストンポンプ
へ移した。次に加熱した液体を、100psigに設定した
ドーム型充填逆圧調節器(BPR)を介して4.6cc/時間の速
さで反応器に送り込んだ。分解生成物および21トルの
N2を包んだ反応器流出物を冷水に浸漬したコイル状管を
通過させることにより冷却し、氷に浸漬した丸底フラス
コ中に回収した。液体生成物の組成は、生成物1gをメ
タノール9gおよびN−エチルピペリジン(内部標準物
質)0.15gに加えた後に、ガスクロマトグラフイーで調
べた。上記した条件では、BIS供給量の98%変換率が
得られ、これに基づけばN−ビニルホルムアミド(NVF)
の100モル%選択率が得られた。
実施例2 21トル圧で25SCCM N2下、234℃に加熱された0.2
5ccの石英片予備床とともにダルコ活性炭試料1.0ccを用
いて、前記した実施例1に示した一般的操作に従つて第
2の実験を行なつた。液体の精製BIS原料を9.8cc/時の
速度で供給した。反応器流出物を分析したところBISの
変換率は73%、変換BISからNVFへの選択率は73モル
%であつた。
実施例3 前記において使用したのと同じダルコ活性炭試料1.0cc
を、前記実施例1に示した方法に従い、1020トル圧で、
240SCCM N2下、243℃まで加熱した。BISの供給速
度は10.0cc/時間とした。反応器流出物の分析によれ
ば、96%BIS変換率、41モル%NVF選択率であつた。
実施例4 さらに3回の実験(実験4、5および8)を前記実施例
1に示した一般的操作に従つて実施し、これとともに、
2つの比較実験6および7を行なつた。種々の反応条件
における種々の触媒上での純粋なBISのクラツキングに
おける変換率および生成物選択率を測定した。各実験の
滞留時間は0.14〜0.17秒であつた。全実験を流動反応器
内で行なつた。実験4では、前記した実施例1〜3で用
いたダルコ活性炭と同様の性質と特性を有する市販の活
性炭であるノリツト(Norit)炭素を用いた。さらに、ノ
リツトとダルコの活性炭は同条件下では同様の結果を与
えるため、実施例1の実験1を表1に示すことにより低
アミド分圧での反応の利点が説明できる。各実験の結果
と特定の反応条件を以下の表1に示す。
実施例5 実施例1に記載した24〜32メツシユのダルコ活性炭試料
1.0ccを、10〜16メツシユの石英片の予備床を有する直
径1/4″の316SS管状反応器に充填した。反応器を2
0トルまで陰圧にし、4.5SCCM N2流下で、232℃に加
熱した。米国特許4,578,515Aの記載に従つてアセトアル
デヒドとホルムアミドからBISを合成する際に液体とし
て得た粗製BIS混合物を、ISCOピストンポンプから反応
器へ10.7cc/時の供給速度で送り込んだ。粗製BISは2
2%BIS、58%ホルムアミド、7.5%酢酸、0.6%ギ
酸、1.3ギ酸アンモニウム、および3.6%水の組成であつ
た。得られたクラツキング生成物の組成は、含有される
BISの79%がNVFへの選択率55%で生成物へ変換され
たことを示していた。次に反応器の温度を251℃にま
で上昇させ、その間他の条件は一定に保つた。251℃
の高温では、BIS変換率は86%まで上昇し、NVF選択率
も65%まで上昇した。
実施例6 実施例1に示したようにダルコ活性炭5ccを反応器に充
填した。4SCCM N2で19トル圧下に273℃まで加熱
した後前記実施例5に記載したように10cc/時で粗製
BISの供給を開始した。BISの変換率は100%でありNV
Fの選択率は93%であつた。
実施例7 前記した実施例に示した一般的操作に従つてさらに一連
の実験を行ない、流動反応器中で粗製BIS原料をクラツ
キングした。種々の触媒および反応条件をこれらの実験
に用いたが、変換率および選択率とともに、これらを以
下の表2に報告する。
前記した表2で報告した結果から、本発明の多孔質触媒
が低温、即ち、350℃未満の温度でBISをクラツキン
グするのに有用であることがわかる。しかしながら、温
度、原料圧力、アミド(BIS)分圧等のような反応条件が
反応に顕著に影響することもわかる。特に、大部分液相
が存在すると考えられる実験(実験19〜21)および、BI
S分圧が相対的に高いもの、例えば実験16および17
では、最も悪い結果が得られた。最も好ましくない反応
条件下で行なつた実験19では、長時間の反応ではいく
らかのNVFへの変換も有り得ると考えられるにもかかわ
らず、全くBISの変換が観察されなかつた。
実施例8 種々の反応条件下、種々の多孔質触媒上で、流動反応器
中、希釈したBIS原料を使用してさらにクラツキング実
験29〜41を行なつた。また、10通りの比較実験とし
て、実験42〜51を種々の従来の触媒を用いて行なつた。
各々の触媒と条件、並びに結果を以下の表3に示す。
前記した表3の結果によれば、本発明の触媒が比較例で
用いた従来の触媒より一貫して優れた結果を示すことは
明らかである。さらに、ゼオライト触媒を用いた実験5
1では、最初から高い反応性および高い選択性を示した
活性炭やMgO触媒とは異なり、長時間に渡り進歩したNVF
選択率を示したことにも留意したい。また、ZrO2、TiO2
およびガンマAl2O3もまた流動反応中、延長された時間
にわたり、進歩した選択率(<70%ではあるが)を示し
た。これは容器内に付着した炭素性物質によるものと考
えられる。
実施例9(比較例) 流動反応器中、粗製BIS原料をクラツキングするため
の、本発明の触媒の性能と石英片(従来の触媒)の性能
を比較するために実験を行なつた。前記した実施例5の
一般的実験方法を用いて石英片の実験を行なつた。ダル
コ炭素を用いて、前記した表2の実験11で用いたのと
同様の方法および反応条件を用いた。石英片を用いた実
験の条件および結果を以下の表4に示す。比較し易いよ
うに、ダルコ炭素の結果も表4に併記した。
上記した結果によれば、これらの反応条件下では、好ま
しい従来の石英片よりもダルコ炭素触媒が有意に高いBI
S変換率を示すことが明らかである。
実施例10(比較例) 従来の触媒より本発明の触媒が有利であることをさらに
明確にするため、他のいくつかの比較実験を行なつた。
希釈BIS原料のクラツキングをダルコ炭素およびMgOでそ
れぞれ行なつた前記表3の実験29および30と同様の
反応条件下で、石英片触媒を用いて実験(実験53)を
行なつた。石英片を用いた第2の実験(実験54)も前
記表3の実験31(MgO触媒)と同様の条件下で行なつ
た。より高い温度、即ち400℃での比較を行なうため
に、石英片を用いた実験55を、ダルコ炭素を用いた実
験32と同様の条件下で実施した。粗製BIS原料をクラ
ツキングするのにダルコ炭素を用いた前記表2の実験2
0と同様の条件下で石英片を用いて実験56を行なつ
た。最後に、空胴の管、即ち触媒を充填しない管を用い
て実験57を行なつた。これらの比較例の結果を以下の
表5に示す。
前記した表5の結果によれば、種々の設定の反応条件下
で、好ましい従来の触媒は一貫して本発明の触媒より劣
ることが示されており、実際、石英片の実験は空胴の管
よりも進歩した結果をほとんど示さなかつた。実験32
および55を比較すると、より高温で反応を行なつた場
合、本発明の触媒はもはや進歩した結果を示さないとい
うことがわかる。これは、より高められた温度で触媒上
に形成する生成物の二次的な反応によると考えられる。
実施例11 前記した実施例5に示した一般的操作に従つていくつか
の実験を行なつた(実験58〜65)。BIS/H2O原料を用い
て、それぞれ約648および339の熱分解指数を有す
るMgOおよびダルコ炭素触媒の存在下で反応を行なつ
た。固体BISの溶媒代替物としてホルムアミドではなく
水を用いることにより、原料の使用し易さが増大する。
例えば、雰囲気温度で、水中BIS 44.5重量%の原料は容
易に得られるが、この温度ではわずか約22重量%のBI
Sしかホルムアミドには溶解しない。このような利点に
より、反応器の生産性が向上し、在庫が減少する。ま
た、ホルムアミドとNVFは分離し難いが、水を用いれば
生成したNVF中のホルムアミド量を減少でき、従つて、
分離工程で必要なプレート数も減少する。
800〜900トルの圧力で反応を行なつた。水中41.9〜44.5
%のBISを含有し、99.6%のBIS純度を有する原料をN2
パージし、N2雰囲気下に維持した。2つの比較実験(実
験66および67)も前記した方法に従つて実施した。
Davisonの980-13等級のアルミナ/シリカ(表面積37
5m2/g)を使用して比較実験66を行い、ガンマ−Al2O
3を使用して比較実験67を行なつた。実験58〜67の反
応条件および結果を以下の表6に示す。
前記した表6に示した結果から、MgOまたはダルコ炭素
触媒のいずれの存在下でBIS/H2O原料を反応させた場合
も良好なクラツキング結果が得られることがわかる。1
3%ASまたはガンマ−Al2O3を用いた場合の結果は劣つ
ていた。
実施例12 前記した実施例5の一般的操作に従つていくつかの実験
を行なつた。原料はFAM中20.0重量%BIS(99.6%純度)
とし、触媒はMgOおよびCa/P比1.5〜2.2のカルシウムヒ
ドロキシアパタイトを用いた。CaHAP触媒のCa/P比が増
加するにつれ、水素吸収能も増大するため、触媒はクラ
ツキング工程により適したものとなる。1.67のCa/P比が
CaHAPの中性点であり、これより下の比を有する触媒は
本方法には適さない。触媒は10〜16メツシユのもの
を2.0cc充填した。反応器圧力を約800〜900トルに維持
し、原料はN2パージした後N2雰囲気下に維持した。比較
のため、Davisonの980-13等級のアルミナ/シリカ(熱
分解指数値=6.2)を用いて実験74を行なつた。各々
の反応条件および結果を以下の表7に示す。
前記した表7の結果によれば、MgOおよびCa/P比が1.67
より大きいCaHAP触媒は供にBIS/FAM原料クラツキングに
ついて良好な結果を示したが、アルミナ/シリカ触媒お
よびCa/P比1.59のCaHAP触媒ではNVF選択率は有意に低か
つた。
実施例13 純度95.0%のN−(1−エトキシエチル)ホルムアミド
(EEF)をクラツキングするために実施例5の一般的操作
に従つていくつかの実験を行なつた。実験のいくつかで
はエタノール(EtOH)希釈剤を用いた。反応器圧力800
〜900トルで反応を行ない、EEFまたはEEF/EtOH原料
をN2パージしてN2雰囲気下に維持した。触媒を10〜16メ
ツシユのものを2.0cc充填した。EEF原料については、Al
2O3およびCa/P比1.59のCaHAPを用いて比較実験79およ
び80を行ない、EEF/EtOH原料については、石英片、Al
2O3およびNa2O/Al2O3(全て熱分解指数200未満)を
各々用いて比較実験85〜87を行なつた。実験の反応条件
および結果を以下の表8に示す。
前記した表8の結果から、同様の反応条件下で、本発明
の触媒は比較例の触媒よりもはるかに優れた結果を与え
ることがわかる。
実施例14 粘稠な液体であるN−(1−アセトキシエチル)ホルム
アミド(AEF)を合成し、1H NMRで分析した。はじめに照
合したスペクトルを、さらに13C NMRスペクトルおよび
13C-1Hヘテロ核相関実験により補足した。AEFサンプル
はTHF内部標準法で測定したところ81.8%の純度を有し
ていた。10〜16メツシユのダルコ炭素触媒2.0ccを、10
〜16メツシユの石英片予備床(9.06g)気化剤および後
床担体材としての8.45gとともに9/16″のOD 316ステン
レス鋼管へ充填した。管を下方流動反応器へ組み込み、
390SCCM He流下で275℃に加熱した。次に供給速
度4.0cc/時、全圧850トルで、AEFを加熱された反応
器に送り込んだ。反応器流出物を冷却し、19時間かけ
て試料を回収した。定量分析のために20.0重量%のTEF
を流出物に添加し、試料を1H NMRで分析した。AEF変換
率は100%であり、流動4時間後NVF選択率は平均87.
5%であつた。
実施例15 N−(1−エトキシエチル)アセトアミド(EEA)を粘稠
な液体として調製し、1Hおよび13CのNMRで分析したとこ
ろ、純度は98.5%であつた。EEA19.8重量%を含有する
エタノール性溶液を、EEA15.02gおよびエタノール60.99
gを混合することにより調製した。ガラスびんのヘツド
スペースをN2パージし、キヤツプをしてびんを良く振
り、この操作を繰り返すことにより溶液から酸素を除い
た。HarshawのMgO触媒2.05ccを、10〜16メツシユの石英
片予備床(9.08g)気化剤および後床担体材としての8.1
6gとともに9/16″のOD316ステンレス鋼管へ充填した。
管を下方流動反応器へ組み込み、900SCCM He流下で
275℃に加熱した。次に、流量16.22ml/時、全圧8
50トルでEEAを加熱された反応器へ送り込んだ。反応
器流出物を冷却し、4時間かけて試料を回収した。ガス
クロマトグラフイーによる定量分析のために流出物1.00
gをメタノール9.00gおよびN−メチルピロリドン0.15g
に添加した。EEA変換率は63.3%であり、流動4時間後
のN−ビニルアセトアミド(NVA)選択率は51.8%であつ
た。
実施例16 本発明の一般的クラツキング方法を用いて第3アミドの
クラツキングを試みた。N−(メチル)−N−(1−エ
トキシエチル)−アセトアミド(NEEA)を調製し、NMRで
分析したところ、その純度は42%と推定された。他の
主成分はN−メチルアセトアミドであつた。MEEAアセト
アミド25.01gおよびエタノール45.0gを混合することに
よりMEEAを含有するエタノール溶液を調製した。ガラス
びんのヘツドスペースをN2パージし、キヤツプをしてび
んを良く振り、この操作を繰り返すことにより溶液から
酸素を除いた。HarshawのMgO触媒2.05ccを、10〜16
メツシユの石英片予備床(10.0g)気化剤および後床担
体材としての7.4gとともに9/16″のOD316ステンレ
ス鋼管へ充填した。管を下方流動反応器へ組み込み、9
00SCCH He流下で275℃に加熱した。次に、流量19.
3ml/時、全圧850トルでEEAを加熱された反応器へ送
り込んだ。反応器流出物を冷却し、4時間かけて試料を
回収した。ガスクロマトグラフイーによる定量分析のた
めに、流出物1.00gをメタノール9.00gおよびN−メチル
ピロリドン0.15gに添加した。結果によれば、MEEA変換
は起こらず、本発明の方法が第3アミドには有効でない
ことが明らかであつた。
本発明は、ビニルアミド前駆体であるカルボン酸アミ
ド、特にエチリデンビス(ホルムアミド)をビニル分解
してN−ビニルホルムアミドのようなN−ビニルアミド
を生成するための、低温での効率的な方法を提供する。
本発明の低温工程はホルムアミドのシアン化水素と水へ
のクラツキングが約350℃以上で起こることが知られ
ている(Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Techn
ology、第3版、11巻、p258およびSennewaldの米国特
許3,702,887号参照)ことからも有益な方法である。結
果的に、本発明の方法は、従来の高温での方法の大きな
問題点であつたHCN発生の危険を大きく低減または排除
する。例えば種々の低温(275℃)での実験の反応器流
出物を分析したところ、0.092〜0.129ppmのシアン化物
濃度であつたのに対し、石英および炭素の触媒を用いた
同様の反応ではそれぞれ149ppmおよび3750ppmのシア
ン化物濃度が測定された。前記した比較例によれば、15
0〜350℃の温度で実験した場合、同条件下の従来法に比
べて極めて優れた変換率および/または所望生成物選択
率を本発明はもたらすことが明らかである。
特許を得るに値すると考えられる以上記載した本発明
を、請求範囲においても記載した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/18 27/182 C07C 231/12 233/05 233/65

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の構造式 〔式中、R1は水素、C1〜C6アルキル基またはC6〜C9アリ
    ールまたは置換アリール基でありR2はC1〜C9アルコキ
    シ、カルボキシまたはカルボキシアミド基である〕のカ
    ルボン酸アミドを約150〜350℃の温度にまで加熱するこ
    とにより次の構造式CH2=CH-NHCOR1〔式中、R1は前記し
    たものである〕のN−ビニルアミドを形成させる方法に
    おいて、N−ビニルアミドの高い変換率および/または
    選択率を達成するために上記カルボン酸アミドを活性
    炭、酸化マグネシウム、リン酸ケイ素、ピロリン酸スト
    ロンチウム、中性または塩基性のカルシウムヒドロキシ
    アパタイト、CuCrO2およびLa2O3よりなる群から選択さ
    れる約200またはそれ以上のクラツキング指数を有する
    多孔性触媒の存在下で加熱することを包含する改良方
    法。
  2. 【請求項2】カルボン酸アミドのビニル触媒熱分解の間
    の有機アミドの分圧を低くするために希釈剤として不活
    性ガスを用いる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】約3〜約3000トルの圧力範囲で反応工程を
    行なう請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】カルボン酸アミドが、エチリデンビス(ホ
    ルムアミド)、N−(1−エトキシエチル)ホルムアミ
    ド、N−(1−アセトキシエチル)ホルムアミド、N−
    (1−エトキシエチル)アセトアミド、N−(1−メト
    キシエチル)ホルムアミドおよびN−(1−メトキシエ
    チル)アセトアミドよりなる群から選択される請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】カルボン酸アミドを機能的に不活性の溶媒
    と混合する請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】反応工程をバツチ工程で行なう請求項1記
    載の方法。
  7. 【請求項7】反応工程を流動反応器中の連続工程で行な
    う請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】反応工程を、主に気相で行なう請求項1記
    載の方法。
  9. 【請求項9】有機アミドを触媒に加える前にこのアミド
    から酸素をパージする請求項1記載の方法。
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