JPH0660466B2 - 形状記憶植物繊維系の製造方法 - Google Patents
形状記憶植物繊維系の製造方法Info
- Publication number
- JPH0660466B2 JPH0660466B2 JP1317346A JP31734689A JPH0660466B2 JP H0660466 B2 JPH0660466 B2 JP H0660466B2 JP 1317346 A JP1317346 A JP 1317346A JP 31734689 A JP31734689 A JP 31734689A JP H0660466 B2 JPH0660466 B2 JP H0660466B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shape
- twisting
- shape memory
- fiber yarn
- amide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は形状記憶植物繊維糸の製造方法に関する。
[従来の技術] 植物繊維糸に所定の形状を付与し記憶させる方法とし
て、レーヨンに動物性蛋白を吸着させクロム明ばんで処
理する方法(特開昭60−259677号公報)、線糸
及びレーヨン豆乳を加えた動物性蛋白を吸着させ蒸気セ
ットする方法(特公平1−16951号公報)がある。
て、レーヨンに動物性蛋白を吸着させクロム明ばんで処
理する方法(特開昭60−259677号公報)、線糸
及びレーヨン豆乳を加えた動物性蛋白を吸着させ蒸気セ
ットする方法(特公平1−16951号公報)がある。
[発明が解決しようとする課題] 上記の特許公報に記載された方法はいずれも動物性蛋白
を利用した方法であるが、これらの方法は洗濯や摩擦に
より綿糸やレーヨンに吸着させた動物性蛋白が脱落し形
状記憶性が経時的に低下してしまうという課題がある。
を利用した方法であるが、これらの方法は洗濯や摩擦に
より綿糸やレーヨンに吸着させた動物性蛋白が脱落し形
状記憶性が経時的に低下してしまうという課題がある。
[課題を解決するための手段] 前記課題は、リンアミド系化合物が付着しており、且つ
所定の形状が付与されている植物繊維を、該形状を保持
したまま乾熱処理することを特徴とする形状記憶植物繊
維系の製造方法の発明によって達成された。
所定の形状が付与されている植物繊維を、該形状を保持
したまま乾熱処理することを特徴とする形状記憶植物繊
維系の製造方法の発明によって達成された。
以下、本発明について説明する。
本発明においてリンアミド系化合物が付着される植物繊
維糸の繊維基材であるベース素材は植物繊維であり、そ
の例として木綿、ラミー、リネン等の天然繊維、ビスコ
ースレーヨン、ポリノジック、キュプラ等の再生セルロ
ース繊維が挙げられる。また前記ベース素材以外の繊
維、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリアクリルニ
トリル、スパンデックスのような有機合成繊維、ガラス
繊維、カーボン繊維、シリコーンカーバイド繊維のよう
な無機繊維のいかなるものを混合しても良い。
維糸の繊維基材であるベース素材は植物繊維であり、そ
の例として木綿、ラミー、リネン等の天然繊維、ビスコ
ースレーヨン、ポリノジック、キュプラ等の再生セルロ
ース繊維が挙げられる。また前記ベース素材以外の繊
維、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリアクリルニ
トリル、スパンデックスのような有機合成繊維、ガラス
繊維、カーボン繊維、シリコーンカーバイド繊維のよう
な無機繊維のいかなるものを混合しても良い。
この植物繊維糸に付着されるリンアミド系化合物の例と
しては、アミドホスファゼン系化合物やリン酸アミド系
化合物等があり、この内アミドホスファゼン系化合物
は、 一般式 (式(1) 中、xは3以上の整数である)の環状アミドホ
スファゼン化合物、又は一般式 PnNn(NH2 )2n+2 (2) (式(2) 中、nは正の整数である) 又は一般式 PnNn-1 (NH2 )2 n+3 (3) (式(3) 中、nは2以上の正の整数である)の線状アミ
ドホスファゼン系化合物等で構成される。
しては、アミドホスファゼン系化合物やリン酸アミド系
化合物等があり、この内アミドホスファゼン系化合物
は、 一般式 (式(1) 中、xは3以上の整数である)の環状アミドホ
スファゼン化合物、又は一般式 PnNn(NH2 )2n+2 (2) (式(2) 中、nは正の整数である) 又は一般式 PnNn-1 (NH2 )2 n+3 (3) (式(3) 中、nは2以上の正の整数である)の線状アミ
ドホスファゼン系化合物等で構成される。
一般式(1),(2)及び(3)中、アミド基の一部が
未置換のクロル基、加水分解による水酸基、さらにはメ
トキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ
基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ
基、メチロール基、メトキシメチル基等で置換されてい
るものも含まれる。
未置換のクロル基、加水分解による水酸基、さらにはメ
トキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ
基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ
基、メチロール基、メトキシメチル基等で置換されてい
るものも含まれる。
またリン酸アミド系化合物はリン酸トリアミド、リン酸
トリアミド縮合物及びそれらのアミド基の一部が他の置
換基で置換された形のアミド置換誘導体の1種又は2種
以上で構成される。リン酸トリアミド縮合物の例として
は2分子のリン酸トリアミドから1分子のNH3 を放出
して縮合したイミド2リン酸テトラアミドNH(PO)
2 (NH2 )4 ,3分子のリン酸トリアミドから2分子
のNH3 を放出して縮合したジイミド3リン酸ペンタア
ミド(NH)2 (PO)3 (NH2 )5 ,同様にしてリ
ン酸トリアミドの4分子縮合物、リン酸トリアミドの5
分子縮合物、リン酸トリアミドの6分子縮合物等があげ
られる。
トリアミド縮合物及びそれらのアミド基の一部が他の置
換基で置換された形のアミド置換誘導体の1種又は2種
以上で構成される。リン酸トリアミド縮合物の例として
は2分子のリン酸トリアミドから1分子のNH3 を放出
して縮合したイミド2リン酸テトラアミドNH(PO)
2 (NH2 )4 ,3分子のリン酸トリアミドから2分子
のNH3 を放出して縮合したジイミド3リン酸ペンタア
ミド(NH)2 (PO)3 (NH2 )5 ,同様にしてリ
ン酸トリアミドの4分子縮合物、リン酸トリアミドの5
分子縮合物、リン酸トリアミドの6分子縮合物等があげ
られる。
アミド置換誘導体を用いても良く、その例としては、リ
ン酸アミド及びリン酸トリアミド縮合物のアミド基の一
部が、−OCH3 ,−OC2 H5 ,−OC3 H7 ,−O
C4 H9 −OC5 H11, −NHCH3 ,−NHC2 H5 ,−ONH4 ,−CH2
OH,−CH2 OCH3 等にて置換された形のものがあ
る。
ン酸アミド及びリン酸トリアミド縮合物のアミド基の一
部が、−OCH3 ,−OC2 H5 ,−OC3 H7 ,−O
C4 H9 −OC5 H11, −NHCH3 ,−NHC2 H5 ,−ONH4 ,−CH2
OH,−CH2 OCH3 等にて置換された形のものがあ
る。
また少量の未反応の塩素(−C1)が残存しているも
の、また未反応の塩素(−C1)が加水分解により水酸
基(−OH)になったものもアミド置換誘導体を構成す
る。
の、また未反応の塩素(−C1)が加水分解により水酸
基(−OH)になったものもアミド置換誘導体を構成す
る。
これらリンアミド系化合物は水溶液の形で植物繊維糸に
付着処理されるのが好ましく、かかる水溶液としては、
リンアミド系化合物を中性の水又は酢酸アンモニウム、
塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化マグネシウム等
の中性の化合物の水溶液に溶解したリンアミド系化合物
の中性水溶液;リンアミド系化合物をアンモニア水溶
液、炭酸ソーダ水溶液、苛性ソーダ水溶液、リン酸水素
2アンモニウム水溶液、リン酸ナトリウム水溶液、水酸
化カルシウム水溶液、シュウ酸ナトリウム水溶液などの
アルカリ性水溶液に溶解したリンアミド系化合物のアル
カリ性水溶液;及びリンアミド系化合物をリン酸水溶
液、塩化アンモニウム水溶液、リン酸水素1ナトリウム
水溶液、酢酸水溶液、シュウ酸水溶液、コハク酸水溶液
などの酸性水溶液に溶解したリンアミド系化合物の酸性
水溶液が挙げられる。
付着処理されるのが好ましく、かかる水溶液としては、
リンアミド系化合物を中性の水又は酢酸アンモニウム、
塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化マグネシウム等
の中性の化合物の水溶液に溶解したリンアミド系化合物
の中性水溶液;リンアミド系化合物をアンモニア水溶
液、炭酸ソーダ水溶液、苛性ソーダ水溶液、リン酸水素
2アンモニウム水溶液、リン酸ナトリウム水溶液、水酸
化カルシウム水溶液、シュウ酸ナトリウム水溶液などの
アルカリ性水溶液に溶解したリンアミド系化合物のアル
カリ性水溶液;及びリンアミド系化合物をリン酸水溶
液、塩化アンモニウム水溶液、リン酸水素1ナトリウム
水溶液、酢酸水溶液、シュウ酸水溶液、コハク酸水溶液
などの酸性水溶液に溶解したリンアミド系化合物の酸性
水溶液が挙げられる。
粗製リンアミド系化合物は通常オキシ塩化リンとアンモ
ニアとの脱塩化アンモニウム反応により得られるため、
副生物の塩化アンモニウムを多量に含んでいるが、粗製
リンアミド系化合物の水溶液は好ましい実施態様の1つ
である。リンアミド系化合物の水溶液を熟成して得られ
る水溶液も本発明で用いられるリンアミド系化合物の水
溶液に含まれる。ここに熟成とはリンアミド系化合物の
水溶液に化学変化を与えることをいう。熟成時の水溶液
のpHは酸性、中性、アルカリ性のいずれであってもよ
い。また水溶液中には有機溶媒などの有機化合物、酸、
アルカリ、塩類などの無機化合物が含まれていてもよ
い。アンモニア、アンモニウムイオンを含む水溶液はと
くに好ましい結果を与える。熟成温度は10〜70℃が
好ましく、熟成時間は熟成温度によっても異なるが、好
ましくは1時間以上、特に好ましくは5時間以上とする
のが良い。
ニアとの脱塩化アンモニウム反応により得られるため、
副生物の塩化アンモニウムを多量に含んでいるが、粗製
リンアミド系化合物の水溶液は好ましい実施態様の1つ
である。リンアミド系化合物の水溶液を熟成して得られ
る水溶液も本発明で用いられるリンアミド系化合物の水
溶液に含まれる。ここに熟成とはリンアミド系化合物の
水溶液に化学変化を与えることをいう。熟成時の水溶液
のpHは酸性、中性、アルカリ性のいずれであってもよ
い。また水溶液中には有機溶媒などの有機化合物、酸、
アルカリ、塩類などの無機化合物が含まれていてもよ
い。アンモニア、アンモニウムイオンを含む水溶液はと
くに好ましい結果を与える。熟成温度は10〜70℃が
好ましく、熟成時間は熟成温度によっても異なるが、好
ましくは1時間以上、特に好ましくは5時間以上とする
のが良い。
熟成中においてアミドホスファゼン系化合物は化学変化
を生じるが、このことは熟成前後のアミドホスファゼン
系化合物の31PのNMR曲線の変化によって裏付けられ
る。第1図は、粗製アミドホスファゼン系化合物(日本
曹達(株)製ロットNo.GB−003、純分41.4
%、塩化アンモニウム約58%)の熟成前の31PのNM
R曲線を示し、ピークCは主成分のピークである。第2
図は、第1に31PのNMR曲線を示した粗製アミドホス
ファゼン系化合物を14%のアンモニア水に溶解し、4
00g/の粗製アミドホスファゼン系化合物の濃度と
した水溶液を、50℃にて12時間熟成した後の31Pの
NMR曲線を示す。第2図によれば、第1図に見られた
ピークCは消滅する一方、第1図に見られなかったピー
クAおよびBの発生が見られる。
を生じるが、このことは熟成前後のアミドホスファゼン
系化合物の31PのNMR曲線の変化によって裏付けられ
る。第1図は、粗製アミドホスファゼン系化合物(日本
曹達(株)製ロットNo.GB−003、純分41.4
%、塩化アンモニウム約58%)の熟成前の31PのNM
R曲線を示し、ピークCは主成分のピークである。第2
図は、第1に31PのNMR曲線を示した粗製アミドホス
ファゼン系化合物を14%のアンモニア水に溶解し、4
00g/の粗製アミドホスファゼン系化合物の濃度と
した水溶液を、50℃にて12時間熟成した後の31Pの
NMR曲線を示す。第2図によれば、第1図に見られた
ピークCは消滅する一方、第1図に見られなかったピー
クAおよびBの発生が見られる。
第3図は、粗製リン酸アミド系化合物(日本曹達(株)製
ロットNo.GL−08、純分36.6%、塩化アンモ
ニウム63%の熟成前の31PのNMR曲線を示す。ピー
クD及びEは主成分のピークである。第4図は、第3図
に31PのNMR曲線を示した粗製リン酸アミド系化合物
を10%アンモニア水溶液に溶解し、400g/の粗
製リン酸アミド系化合物の濃度とした水溶液を、50℃
にて50時間熟成した後の31PのNMR曲線を示す。第
4図によれば、第3図に見られたピークD及びEは消失
し、第3図には見られなかったピークF及びGで示され
る成分にほとんど変化している。なお、第4図のピーク
F及びGは、それぞれ第2図のピークA及びBとほぼ同
一ppm値であり、同一物質と推定される。
ロットNo.GL−08、純分36.6%、塩化アンモ
ニウム63%の熟成前の31PのNMR曲線を示す。ピー
クD及びEは主成分のピークである。第4図は、第3図
に31PのNMR曲線を示した粗製リン酸アミド系化合物
を10%アンモニア水溶液に溶解し、400g/の粗
製リン酸アミド系化合物の濃度とした水溶液を、50℃
にて50時間熟成した後の31PのNMR曲線を示す。第
4図によれば、第3図に見られたピークD及びEは消失
し、第3図には見られなかったピークF及びGで示され
る成分にほとんど変化している。なお、第4図のピーク
F及びGは、それぞれ第2図のピークA及びBとほぼ同
一ppm値であり、同一物質と推定される。
上述したように、本発明における植物繊維糸へのリンア
ミド系化合物の付着はリンアミド系化合物(熟成したも
のを含む)の水溶液(以下加工剤溶液という)を用いて
行なうのが好ましく、加工剤溶液は、単独で用いても良
く、リン酸2アンモニウム、塩化アンモニウム、有機ア
ミン塩酸塩、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、硝酸亜鉛、
硼弗化亜鉛、塩酸及びリン酸等の酸性触媒、それに従来
から用いられてきた少量の樹脂加工剤、柔軟剤、撥水剤
及び/又はセルロース架橋剤などを補助成分として添加
することもできる。糸に加工剤溶液を付着させる方法と
しては、糸を加工剤溶液中を走行させる方法、チーズ又
は綛を加工剤溶液中に浸漬し、遠心脱水機などで脱液す
る方法、加工剤溶液を糸に噴霧、塗布する方法などによ
り実施することができる。
ミド系化合物の付着はリンアミド系化合物(熟成したも
のを含む)の水溶液(以下加工剤溶液という)を用いて
行なうのが好ましく、加工剤溶液は、単独で用いても良
く、リン酸2アンモニウム、塩化アンモニウム、有機ア
ミン塩酸塩、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、硝酸亜鉛、
硼弗化亜鉛、塩酸及びリン酸等の酸性触媒、それに従来
から用いられてきた少量の樹脂加工剤、柔軟剤、撥水剤
及び/又はセルロース架橋剤などを補助成分として添加
することもできる。糸に加工剤溶液を付着させる方法と
しては、糸を加工剤溶液中を走行させる方法、チーズ又
は綛を加工剤溶液中に浸漬し、遠心脱水機などで脱液す
る方法、加工剤溶液を糸に噴霧、塗布する方法などによ
り実施することができる。
加工剤溶液の糸への付着量としては、乾燥時(熱処理
前)に糸に対し、リンアミド系化合物の有効成分が2〜
7重量%付着する量が好ましい。加工上りの糸に固着さ
れた加工剤の重量は、糸のリン含有量に比例する。好ま
しい含有量は0.1〜1.5重量%、特に好ましくは
0.5〜1.2重量%である。付着量が少ないと形状記
憶効果も小さくなり、付着量が多いと素材によっては強
力及び自度が低下するからである。加工剤溶液の付着
後、水分を除去するための乾燥方法としては、熱風、赤
外線、遠赤外線、マイクロウェーブ、水蒸気、電気など
の熱源を用い輻射、電熱、対流などの方法により実施す
ることができる。なお、乾燥せずに未乾燥の状態で後続
の乾熱処理工程を行なうこともできる。
前)に糸に対し、リンアミド系化合物の有効成分が2〜
7重量%付着する量が好ましい。加工上りの糸に固着さ
れた加工剤の重量は、糸のリン含有量に比例する。好ま
しい含有量は0.1〜1.5重量%、特に好ましくは
0.5〜1.2重量%である。付着量が少ないと形状記
憶効果も小さくなり、付着量が多いと素材によっては強
力及び自度が低下するからである。加工剤溶液の付着
後、水分を除去するための乾燥方法としては、熱風、赤
外線、遠赤外線、マイクロウェーブ、水蒸気、電気など
の熱源を用い輻射、電熱、対流などの方法により実施す
ることができる。なお、乾燥せずに未乾燥の状態で後続
の乾熱処理工程を行なうこともできる。
本発明における植物繊維糸への所定の形状の付与は、加
撚する方法、ロッドに巻き付ける方法、治具で挟む方法
などにより実施することができる。加撚する方法を採用
する場合、S方向またはZ方向に800〜3,500T
/M加撚した形状とするのが好ましい。
撚する方法、ロッドに巻き付ける方法、治具で挟む方法
などにより実施することができる。加撚する方法を採用
する場合、S方向またはZ方向に800〜3,500T
/M加撚した形状とするのが好ましい。
本発明における植物繊維糸へのリンアミド化合物の付着
および所定の形状の付与は、前者を先に行ない、次いで
後者を後で行なってもよく、また後者を先に行ない、次
いで前者を後で行なってもよい。前者と後者を同時に行
なっても良い。
および所定の形状の付与は、前者を先に行ない、次いで
後者を後で行なってもよく、また後者を先に行ない、次
いで前者を後で行なってもよい。前者と後者を同時に行
なっても良い。
形状を保持したまま又は形状付与と同時の乾熱処理の方
法としては熱風による方法、赤外線、遠赤外線、マイク
ロウェーブによる方法、熱板による方法などがある。1
回の熱処理でも良いし、2回以上の乾熱処理を行っても
良い。好ましい乾熱処理温度は130〜220℃で、好
ましい乾熱処理の時間は1秒〜10分である。この温度
及び時間については糸を損傷しないような条件を適宜選
択すれば良い。乾熱処理により加工剤は、硬化して糸に
固定され、糸は乾熱処理時の形状を記憶する。乾熱処理
後湯洗いなどを行ない糸に付着した水溶性成分を除去す
るのが好ましい。
法としては熱風による方法、赤外線、遠赤外線、マイク
ロウェーブによる方法、熱板による方法などがある。1
回の熱処理でも良いし、2回以上の乾熱処理を行っても
良い。好ましい乾熱処理温度は130〜220℃で、好
ましい乾熱処理の時間は1秒〜10分である。この温度
及び時間については糸を損傷しないような条件を適宜選
択すれば良い。乾熱処理により加工剤は、硬化して糸に
固定され、糸は乾熱処理時の形状を記憶する。乾熱処理
後湯洗いなどを行ない糸に付着した水溶性成分を除去す
るのが好ましい。
この乾熱処理により、所定の形状を有する形状記憶植物
繊維糸が得られ、この形状記憶植物繊維糸は、クリンプ
を少なくとも2個/cmの割合で有する。
繊維糸が得られ、この形状記憶植物繊維糸は、クリンプ
を少なくとも2個/cmの割合で有する。
また乾熱処理後に、糸を加撚方向と反対方向に解撚する
と、加撚状態が形状記憶されているので解撚によりクリ
ンプが発生する。
と、加撚状態が形状記憶されているので解撚によりクリ
ンプが発生する。
本発明で得られた形状記憶植物繊維糸は、リンアミド系
化合物の固着性が良いので、洗濯や摩擦により形状記憶
性が変化しないという顕著な利点を有する。
化合物の固着性が良いので、洗濯や摩擦により形状記憶
性が変化しないという顕著な利点を有する。
後記実施例より明らかなように本発明によれば、45−
150%の形状保持率を有する形状記憶植物繊維が得ら
れる。
150%の形状保持率を有する形状記憶植物繊維が得ら
れる。
[実施例] 以下本発明の実施例について説明する。
実施例1〜4 植物繊維糸として、100%30番手単糸を用い、これ
を加工剤溶液であるリン酸アミド100g/水溶液に
浸漬し、ピックアップ95%に絞液し、乾燥無しで、治
具である直径2mmの木材棒に1列に巻き付けて形状を
付与したのち、150℃で3分間乾熱処理して実施例1
の形状記憶植物繊維糸(硫酸・比色法により測定したリ
ン含有量1.2%)を得た。
を加工剤溶液であるリン酸アミド100g/水溶液に
浸漬し、ピックアップ95%に絞液し、乾燥無しで、治
具である直径2mmの木材棒に1列に巻き付けて形状を
付与したのち、150℃で3分間乾熱処理して実施例1
の形状記憶植物繊維糸(硫酸・比色法により測定したリ
ン含有量1.2%)を得た。
得られた実施例1の形状記憶植物繊維糸のクリンプa
(個/cm)および20℃の水に30分間浸漬、乾燥後
のクリンプ数b(個/cm)を測定し、次式により形状
保持率R(%)を求めた。
(個/cm)および20℃の水に30分間浸漬、乾燥後
のクリンプ数b(個/cm)を測定し、次式により形状
保持率R(%)を求めた。
また実施例1の形状記憶植物繊維糸をネットに入れてJI
S L 0213 103に準じて5回洗濯後のクリンプ数c(個/
cm)も測定した。
S L 0213 103に準じて5回洗濯後のクリンプ数c(個/
cm)も測定した。
さらに実施例1の形状記憶植物繊維糸に100mg荷重
時の長さL1 、1000mg荷重時の長さLを測定し、
次式により伸縮率(%)求めた。
時の長さL1 、1000mg荷重時の長さLを測定し、
次式により伸縮率(%)求めた。
これらの結果は第1表にまとめて示した。
また、第1表に示した植物繊維糸、加工剤溶液および加
工方法を用い、実施例1と同様にして、実施例2〜4の
形状記憶植物繊維糸を得た。これらの形状記憶植物繊維
糸の物性値も第1表に示した。
工方法を用い、実施例1と同様にして、実施例2〜4の
形状記憶植物繊維糸を得た。これらの形状記憶植物繊維
糸の物性値も第1表に示した。
比較例1 リンアミド系化合物を用いなかった点を除くと、実施例
1とほぼ同一の条件で処理した。処理後に得られた植物
繊維糸の物性値を第1表に示した。
1とほぼ同一の条件で処理した。処理後に得られた植物
繊維糸の物性値を第1表に示した。
比較例2 加工剤として、リンアミド系化合物の代わりに、工業用
コラーゲンを用い、実施例1とほぼ同一の条件で処理し
た。処理後得られた植物繊維糸の物性値を第1表に示
す。
コラーゲンを用い、実施例1とほぼ同一の条件で処理し
た。処理後得られた植物繊維糸の物性値を第1表に示
す。
比較例3 加工剤として、リンアミド系化合物の代わりに、防縮加
工剤、グリオキザール樹脂を用い、実施例1とほぼ同一
の条件で処理した。処理後得られた植物繊維糸の物性値
を第1表に示す。
工剤、グリオキザール樹脂を用い、実施例1とほぼ同一
の条件で処理した。処理後得られた植物繊維糸の物性値
を第1表に示す。
第1表により、実施例1〜4の形状記憶植物繊維糸は、
加工上りのクリンプ数aと水浸漬乾燥後のクリンプ数b
から計算される形状保持率Rが50〜60%と高く、ま
た5回洗濯後のクリンプ数cも水浸漬乾燥後のクリンプ
数bと全く変化せず、洗濯後も形状記憶性が保持されて
いることが明らかとなった。また実施例1〜4の形状記
憶植物繊維糸は伸縮率が45〜53%と高い。これに対
して、リンアミド系化合物を用いない比較例1のもの
は、形状保持率Rが39%、5回洗濯後のクリンプ数c
が1.3、伸縮率が15%であり、実施例1のものに比
べて劣っていた。
加工上りのクリンプ数aと水浸漬乾燥後のクリンプ数b
から計算される形状保持率Rが50〜60%と高く、ま
た5回洗濯後のクリンプ数cも水浸漬乾燥後のクリンプ
数bと全く変化せず、洗濯後も形状記憶性が保持されて
いることが明らかとなった。また実施例1〜4の形状記
憶植物繊維糸は伸縮率が45〜53%と高い。これに対
して、リンアミド系化合物を用いない比較例1のもの
は、形状保持率Rが39%、5回洗濯後のクリンプ数c
が1.3、伸縮率が15%であり、実施例1のものに比
べて劣っていた。
またリンアミド系化合物の代わりに工業用コラーゲン、
グリオキザール樹脂をそれぞれ用いた比較例2、3のも
のも形状保持率、5回洗濯後のクリンプ数c、伸縮率が
実施例1のものより劣っていた。
グリオキザール樹脂をそれぞれ用いた比較例2、3のも
のも形状保持率、5回洗濯後のクリンプ数c、伸縮率が
実施例1のものより劣っていた。
実施例5 植物繊維糸として、綿100%20番手双糸を加工剤溶
液に浸漬した後、絞液、さらに加撚および乾熱処理を同
時に行ない、最後に加撚方向と反対方向に解撚した。な
お本実施例で用いた加工剤溶液の詳細、加工処理条件の
詳細などは第2表を参照されたい。
液に浸漬した後、絞液、さらに加撚および乾熱処理を同
時に行ない、最後に加撚方向と反対方向に解撚した。な
お本実施例で用いた加工剤溶液の詳細、加工処理条件の
詳細などは第2表を参照されたい。
第2表より明らかなように、解撚後に得られた本実施例
5の植物繊維糸の加工上りのクリンプ数aは10個/c
mであるが、水浸漬乾燥後のクリンプ数bは15.0個
/cmとなり、クリンプ数が増加した。また5回洗濯後
のクリンプ数cも14.5個/cmであり、洗濯による
形状記憶性の低下は殆んど認められなかった。また伸縮
率も131%と極めて高かった。
5の植物繊維糸の加工上りのクリンプ数aは10個/c
mであるが、水浸漬乾燥後のクリンプ数bは15.0個
/cmとなり、クリンプ数が増加した。また5回洗濯後
のクリンプ数cも14.5個/cmであり、洗濯による
形状記憶性の低下は殆んど認められなかった。また伸縮
率も131%と極めて高かった。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、洗濯や摩擦により
形状記憶性が経時的に低下しにくい形状記憶植物繊維糸
が得られた。
形状記憶性が経時的に低下しにくい形状記憶植物繊維糸
が得られた。
【図面の簡単な説明】 第1図、第2図、第3図および第4図は、本発明におい
てリンアミド系化合物として用いられるアミドホスファ
ゼン系化合物及びリン酸アミド系化合物のNMRスペク
トル図である。
てリンアミド系化合物として用いられるアミドホスファ
ゼン系化合物及びリン酸アミド系化合物のNMRスペク
トル図である。
Claims (4)
- 【請求項1】リンアミド系化合物が付着しており、且つ
所定の形状が付与されている植物繊維糸を、該形状を保
持したまま乾熱処理することを特徴とする形状記憶植物
繊維糸の製造方法。 - 【請求項2】所定の形状の付与を加撚により行ない、加
撚と同時または加撚後に乾熱処理し、その後、加撚方向
と反対方向に解撚する、請求項(1) に記載の形状記憶植
物繊維糸の製造方法。 - 【請求項3】リンアミド系化合物が付着しており、且つ
所定の形状が付与されている植物繊維糸を、該形状を保
持したまま乾熱処理し、45−150%の形状保持率の
形状記憶植物繊維糸を得ることを特徴とする形状記憶植
物繊維糸の製造方法。 - 【請求項4】所定の形状の付与を加撚により行い、加撚
と同時または加撚後に乾撚処理し、その後、加撚方向と
反対方向に解撚する、請求項3に記載の形状記憶植物繊
維糸の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1317346A JPH0660466B2 (ja) | 1989-12-06 | 1989-12-06 | 形状記憶植物繊維系の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1317346A JPH0660466B2 (ja) | 1989-12-06 | 1989-12-06 | 形状記憶植物繊維系の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03180581A JPH03180581A (ja) | 1991-08-06 |
| JPH0660466B2 true JPH0660466B2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=18087199
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1317346A Expired - Lifetime JPH0660466B2 (ja) | 1989-12-06 | 1989-12-06 | 形状記憶植物繊維系の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0660466B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6170075A (ja) * | 1984-09-12 | 1986-04-10 | 水島 繁三郎 | 形状記憶生糸の製造方法 |
| JPS63120173A (ja) * | 1986-06-13 | 1988-05-24 | 日東紡績株式会社 | 編織物の加工方法 |
| JPH01132882A (ja) * | 1987-11-10 | 1989-05-25 | Shigesaburo Mizushima | 植物性繊維の改質加工方法 |
| JPH076132B2 (ja) * | 1988-03-02 | 1995-01-30 | 元久 吉田 | 特殊生地 |
-
1989
- 1989-12-06 JP JP1317346A patent/JPH0660466B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03180581A (ja) | 1991-08-06 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5690874A (en) | Fiber production process | |
| HU203389B (en) | Method for forming the flame proofing of textile materials | |
| CN1124803A (zh) | 织物的阻燃处理 | |
| CN1063914A (zh) | 织物处理方法 | |
| WO1997024285A1 (en) | Reaction products of magnesium acetate and hydrogen peroxide for imparting antibacterial activity to fibrous substrates | |
| JPH0660466B2 (ja) | 形状記憶植物繊維系の製造方法 | |
| JPH0578932A (ja) | 形状記憶蛋白繊維糸の製造方法 | |
| KR101125253B1 (ko) | 음이온 고분자 염과 셀룰로오스로 조성되는 스킨-코어 섬유 및 이의 제조방법 | |
| JPS5813722A (ja) | 活性炭素繊維の製法 | |
| JP4471878B2 (ja) | セルロース系繊維の湿潤発熱加工方法 | |
| JPH0561387B2 (ja) | ||
| US4612013A (en) | Process for the treatment of cellulose acetate fiber | |
| US3918903A (en) | Dehydration process to impart wrinkle resistance to cellulose-containing fibrous materials | |
| JPH04174783A (ja) | セルロース系布帛の染色加工方法 | |
| US4832751A (en) | Method for reduction of endotoxin in cotton lint or dust | |
| JP4249951B2 (ja) | セルロース系繊維の湿潤発熱加工方法 | |
| JPH04316674A (ja) | 加工蛋白繊維糸の製造方法 | |
| US4795674A (en) | Method for treating a fabric and fabric treated thereby | |
| CN105040427A (zh) | 纤维素纤维及其制备方法 | |
| US3932123A (en) | Flameproofing of cotton cellulose with hexamethyl phosphorous triamide | |
| JPH0120267B2 (ja) | ||
| JP3071955B2 (ja) | 羽毛の防炎加工法 | |
| JP2517993B2 (ja) | 布帛の防縮加工用組成物および防縮加工方法 | |
| JPH0397968A (ja) | セルロース系布帛の加工方法 | |
| JPH03193974A (ja) | 布帛の処理方法 |