JPH0671590B2 - 高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶液の処理方法 - Google Patents
高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶液の処理方法Info
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- JPH0671590B2 JPH0671590B2 JP3772091A JP3772091A JPH0671590B2 JP H0671590 B2 JPH0671590 B2 JP H0671590B2 JP 3772091 A JP3772091 A JP 3772091A JP 3772091 A JP3772091 A JP 3772091A JP H0671590 B2 JPH0671590 B2 JP H0671590B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高濃度アルカリ金属塩及
び微量有害金属を含む溶液の処理方法に係り、特に原子
力発電プラント等から排出される低レベル放射性廃液等
の処理に適用され、廃液中からアルカリ金属塩を効率的
に選択分離させて廃棄物の効率的減容化を図る方法に関
する。
び微量有害金属を含む溶液の処理方法に係り、特に原子
力発電プラント等から排出される低レベル放射性廃液等
の処理に適用され、廃液中からアルカリ金属塩を効率的
に選択分離させて廃棄物の効率的減容化を図る方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラント等から排出される低
レベル放射性廃液には、放射性核種等の微量有害金属と
共に非放射性のアルカリ金属塩が多量に含まれている。
従来から、前記廃液の処理に際しては、危険な放射性核
種を封じ込めて廃棄するために、放射性核種とアルカリ
金属塩を含んだ廃液をそのまま蒸発濃縮して減容化を図
った後、それをセメントやアスファルトで密封固化して
所定の施設に貯蔵している。
レベル放射性廃液には、放射性核種等の微量有害金属と
共に非放射性のアルカリ金属塩が多量に含まれている。
従来から、前記廃液の処理に際しては、危険な放射性核
種を封じ込めて廃棄するために、放射性核種とアルカリ
金属塩を含んだ廃液をそのまま蒸発濃縮して減容化を図
った後、それをセメントやアスファルトで密封固化して
所定の施設に貯蔵している。
【0003】ところで、放射性廃棄物は年々増加してお
り、その貯蔵施設のスペース確保が困難になってきてい
る現状から、廃棄物の減容化が急務となっている。そし
て、前記のように廃液をそのまま蒸発濃縮する方法によ
ると、本来危険性のないアルカリ金属塩も放射性核種と
共に濃縮され、放射性核種と比較して圧倒的に多量なア
ルカリ金属塩まで貯蔵対象となるために減容化の大きな
妨げになっている。また、同方法では蒸留濃縮のための
熱量が膨大になり、処理コストが高くなるという欠点も
ある。
り、その貯蔵施設のスペース確保が困難になってきてい
る現状から、廃棄物の減容化が急務となっている。そし
て、前記のように廃液をそのまま蒸発濃縮する方法によ
ると、本来危険性のないアルカリ金属塩も放射性核種と
共に濃縮され、放射性核種と比較して圧倒的に多量なア
ルカリ金属塩まで貯蔵対象となるために減容化の大きな
妨げになっている。また、同方法では蒸留濃縮のための
熱量が膨大になり、処理コストが高くなるという欠点も
ある。
【0004】従って、廃液からアルカリ金属塩のみを除
去してゆき、放射性核種を廃液中に濃縮させてゆくよう
な処理が求められる。この処理手段に適用できる方法と
して、2種以上の物質が混合している溶液から各物質を
選択的に分離する場合に適用されるもので、それらの物
質が溶媒に対して異なる溶解度を有しているときに、溶
媒を加熱蒸発させる過程で飽和濃度以上となった物質を
沈殿析出させ、残りの物質を母液中に残存させながら各
物質を分離してゆく方法がある。しかし、飽和濃度を利
用した同方法での析出選択性は必ずしも良好でなく、前
記の廃液に適用すると、無害なアルカリ金属塩と有害な
放射性核種とが同一飽和濃度で析出してしまうことにな
り、この種の廃液処理に対してはあまり有効でない。
去してゆき、放射性核種を廃液中に濃縮させてゆくよう
な処理が求められる。この処理手段に適用できる方法と
して、2種以上の物質が混合している溶液から各物質を
選択的に分離する場合に適用されるもので、それらの物
質が溶媒に対して異なる溶解度を有しているときに、溶
媒を加熱蒸発させる過程で飽和濃度以上となった物質を
沈殿析出させ、残りの物質を母液中に残存させながら各
物質を分離してゆく方法がある。しかし、飽和濃度を利
用した同方法での析出選択性は必ずしも良好でなく、前
記の廃液に適用すると、無害なアルカリ金属塩と有害な
放射性核種とが同一飽和濃度で析出してしまうことにな
り、この種の廃液処理に対してはあまり有効でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、前
記の低レベル放射性廃液において減容化の妨げになるア
ルカリ金属塩を、放射性核種の混在を抑制しながら事前
に選択的に除去させ、放射性核種のみを濃縮してゆく方
法を提供し、もって、廃棄物処理工程の簡素化と効率化
を図ると共に、処理廃棄物の貯蔵に係る省スペース化を
実現することを目的として創作された。
記の低レベル放射性廃液において減容化の妨げになるア
ルカリ金属塩を、放射性核種の混在を抑制しながら事前
に選択的に除去させ、放射性核種のみを濃縮してゆく方
法を提供し、もって、廃棄物処理工程の簡素化と効率化
を図ると共に、処理廃棄物の貯蔵に係る省スペース化を
実現することを目的として創作された。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、高濃度アルカ
リ金属塩及び微量有害金属を含む溶液に対して、水素イ
オン供給物質とアルコール類を添加し、溶液中のアルカ
リ金属塩を選択的に沈降させて分離除去することを特徴
とした高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶
液の処理方法に係る。また、その処理方法において、水
素イオン供給物質の添加量を溶液の水素イオン濃度指数
(pH)が0〜7となるように設定し、且つアルコール
類の添加量を水素イオン供給物質の添加後の溶液に対し
て容積比で1〜7倍に設定すると、微量有害金属の沈殿
を抑制させながらアルカリ金属塩を完全な沈殿物として
高い選択性で分離除去することができる。
リ金属塩及び微量有害金属を含む溶液に対して、水素イ
オン供給物質とアルコール類を添加し、溶液中のアルカ
リ金属塩を選択的に沈降させて分離除去することを特徴
とした高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶
液の処理方法に係る。また、その処理方法において、水
素イオン供給物質の添加量を溶液の水素イオン濃度指数
(pH)が0〜7となるように設定し、且つアルコール
類の添加量を水素イオン供給物質の添加後の溶液に対し
て容積比で1〜7倍に設定すると、微量有害金属の沈殿
を抑制させながらアルカリ金属塩を完全な沈殿物として
高い選択性で分離除去することができる。
【0007】
【作用】一般に、アルカリ金属塩は高い水溶性を有して
いるが、アルコール類に対してはその溶解度が小さい。
しかし、高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む
溶液に対して単にアルコール類を添加するだけではアル
カリ金属の沈殿物がゲル状になる等のように完全な沈降
分離を行えず、また両成分の選択分離性が悪くなる。。
いるが、アルコール類に対してはその溶解度が小さい。
しかし、高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む
溶液に対して単にアルコール類を添加するだけではアル
カリ金属の沈殿物がゲル状になる等のように完全な沈降
分離を行えず、また両成分の選択分離性が悪くなる。。
【0008】水素イオン供給物質でpHを調整するのは
そのための手順であり、pHは0〜7に調整されること
が望ましい。ここに、pHを0以下にしないのは酸の消
費量が大きくなり過ぎるためであり、また7以上としな
いのはこの場合にもアルカリ金属の沈殿が不完全になる
からである。尚、水素イオン供給物質としては、硝酸や
塩酸等を用いることができる。
そのための手順であり、pHは0〜7に調整されること
が望ましい。ここに、pHを0以下にしないのは酸の消
費量が大きくなり過ぎるためであり、また7以上としな
いのはこの場合にもアルカリ金属の沈殿が不完全になる
からである。尚、水素イオン供給物質としては、硝酸や
塩酸等を用いることができる。
【0009】また、アルコール類の添加量についても、
水素イオン供給物質の添加後の溶液に対して容積比で1
〜7倍とし、望ましくは3〜7倍程度とすることが効果
的である。即ち、添加量が1倍より小さいとアルカリ金
属塩の沈降物が殆ど生成せず、一方、7倍より大きくな
ると沈降量の増加が見られずに、アルコール類を過剰に
消費するだけで効果がないからである。尚、アルコール
類としては、メタノールやエタノール等の水溶性アルコ
ール類を用いることができる。
水素イオン供給物質の添加後の溶液に対して容積比で1
〜7倍とし、望ましくは3〜7倍程度とすることが効果
的である。即ち、添加量が1倍より小さいとアルカリ金
属塩の沈降物が殆ど生成せず、一方、7倍より大きくな
ると沈降量の増加が見られずに、アルコール類を過剰に
消費するだけで効果がないからである。尚、アルコール
類としては、メタノールやエタノール等の水溶性アルコ
ール類を用いることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る各種実施例と参照比較例
に基づいて本発明を詳細に説明する。
に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0011】実施例1;原子力発電プラント等から発生
する低レベル放射性廃液等を模して、アルカリ金属塩の
主成分として硝酸ナトリウム3モルと、その他の成分と
して炭酸ナトリウム1モル、亜硝酸ナトリウム1モル、
苛性ソーダ1モルを純水に溶解させて1000mlと
し、更にこの溶液に対して模擬核種としてCsを100
0ppm分だけ添加した溶液を作成した。そして、その
溶液(以下、「模擬廃液」という)から50mlを採取
し、硝酸を加えてpHを7に調整し、エタノール150
mlを添加したところ、アルカリ金属塩が分離沈降し
た。次に、沈降したアルカリ金属塩を濾過して検出し、
それをエタノールで洗浄した後、純水に溶解させ、その
溶液に硝酸を加えて酸性とした状態で加熱してエタノー
ルを除去した。また、濾液及び前記の洗浄液は硝酸を加
えて酸性とした状態で加熱してエタノールを除去した。
そして、最終的にエタノールを除去した後のそれぞれの
溶液におけるアルカリ金属塩の濃度とCsの濃度とを測
定して分析結果とした。
する低レベル放射性廃液等を模して、アルカリ金属塩の
主成分として硝酸ナトリウム3モルと、その他の成分と
して炭酸ナトリウム1モル、亜硝酸ナトリウム1モル、
苛性ソーダ1モルを純水に溶解させて1000mlと
し、更にこの溶液に対して模擬核種としてCsを100
0ppm分だけ添加した溶液を作成した。そして、その
溶液(以下、「模擬廃液」という)から50mlを採取
し、硝酸を加えてpHを7に調整し、エタノール150
mlを添加したところ、アルカリ金属塩が分離沈降し
た。次に、沈降したアルカリ金属塩を濾過して検出し、
それをエタノールで洗浄した後、純水に溶解させ、その
溶液に硝酸を加えて酸性とした状態で加熱してエタノー
ルを除去した。また、濾液及び前記の洗浄液は硝酸を加
えて酸性とした状態で加熱してエタノールを除去した。
そして、最終的にエタノールを除去した後のそれぞれの
溶液におけるアルカリ金属塩の濃度とCsの濃度とを測
定して分析結果とした。
【0012】実施例2;前記模擬廃液から50mlを採
取し、硝酸を加えてpHを3に調整した後、エタノール
150mlを添加してアルコール金属塩を沈降分離させ
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
取し、硝酸を加えてpHを3に調整した後、エタノール
150mlを添加してアルコール金属塩を沈降分離させ
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
【0013】実施例3;前記模擬廃液から50mlを採
取し、硝酸を加えてpHを1に調整した後、エタノール
150mlを添加してアルコール金属塩を沈降分離させ
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
取し、硝酸を加えてpHを1に調整した後、エタノール
150mlを添加してアルコール金属塩を沈降分離させ
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
【0014】比較例1;前記模擬廃液から50mlを採
取し、この比較例では硝酸を加えない状態(pHが14
の状態)でエタノール150mlを添加した。この結
果、不完全ながらアルコール金属塩が沈降分離したが、
その沈降したアルカリ金属塩を前記の実施例1の場合と
同様に処理した。
取し、この比較例では硝酸を加えない状態(pHが14
の状態)でエタノール150mlを添加した。この結
果、不完全ながらアルコール金属塩が沈降分離したが、
その沈降したアルカリ金属塩を前記の実施例1の場合と
同様に処理した。
【0015】比較例2;前記模擬廃液から50mlを採
取し、硝酸を加えてpHを7に調整した後、エタノール
を添加しない状態で容積比が約1/2になるまで加熱し
て蒸発濃縮させたところアルカリ金属塩が沈降分離し
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
取し、硝酸を加えてpHを7に調整した後、エタノール
を添加しない状態で容積比が約1/2になるまで加熱し
て蒸発濃縮させたところアルカリ金属塩が沈降分離し
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
【0016】比較例3;前記模擬廃液から50mlを採
取し、硝酸を加えてpHを1に調整した後、エタノール
を添加しない状態で容積比が約1/2になるまで加熱し
て蒸発濃縮させたところアルカリ金属塩が沈降分離し
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
取し、硝酸を加えてpHを1に調整した後、エタノール
を添加しない状態で容積比が約1/2になるまで加熱し
て蒸発濃縮させたところアルカリ金属塩が沈降分離し
た。そして、沈降したアルカリ金属塩は前記の実施例1
の場合と同様に処理した。
【0017】比較例4;前記模擬廃液から50mlを採
取し、この比較例では硝酸もエタノールも添加しない状
態で容積比が約1/2になるまで加熱して蒸発濃縮させ
たところアルカリ金属塩が沈降分離した。そして、沈降
したアルカリ金属塩は前記の実施例1の場合と同様に処
理した。
取し、この比較例では硝酸もエタノールも添加しない状
態で容積比が約1/2になるまで加熱して蒸発濃縮させ
たところアルカリ金属塩が沈降分離した。そして、沈降
したアルカリ金属塩は前記の実施例1の場合と同様に処
理した。
【0018】以上の実施例1〜3及び比較例1〜4で得
られた溶液及びその分析結果は次の表1に示される。
られた溶液及びその分析結果は次の表1に示される。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、アルカリ金属塩
の沈降量をみると、実施例1〜3では模擬廃液に含まれ
ているアルカリ金属塩の50〜57%が、比較例1〜4
では同アルカリ金属塩の48〜76%が沈降物として除
去されている。従って、アルカリ金属塩の模擬廃液から
の除去量としては、さほど相違していない。しかしなが
ら、表1のCsの欄についてみると、比較例1〜4にお
いてはその沈降物の中に模擬廃液中のCsが20%以上
もアルカリ金属塩と共に析出しているのに対し、実施例
1〜3においてはCsの析出量が8.65%以下に抑制
されている。即ち、実施例1〜3においては、Csを比
較例1〜4よりその析出量の差分だけ溶液中に残存させ
ながらアルカリ金属塩を分離させることが可能になって
いる。換言すれば、アルカリ金属塩とCsとの選択的分
離性が優れていることになる。また、実施例1〜3にお
ける沈降物が完全な固化沈降物として析出しているのに
対し、硝酸を添加しなかった比較例1においてはゲル状
の不完全な沈降物としてしか析出されない。
の沈降量をみると、実施例1〜3では模擬廃液に含まれ
ているアルカリ金属塩の50〜57%が、比較例1〜4
では同アルカリ金属塩の48〜76%が沈降物として除
去されている。従って、アルカリ金属塩の模擬廃液から
の除去量としては、さほど相違していない。しかしなが
ら、表1のCsの欄についてみると、比較例1〜4にお
いてはその沈降物の中に模擬廃液中のCsが20%以上
もアルカリ金属塩と共に析出しているのに対し、実施例
1〜3においてはCsの析出量が8.65%以下に抑制
されている。即ち、実施例1〜3においては、Csを比
較例1〜4よりその析出量の差分だけ溶液中に残存させ
ながらアルカリ金属塩を分離させることが可能になって
いる。換言すれば、アルカリ金属塩とCsとの選択的分
離性が優れていることになる。また、実施例1〜3にお
ける沈降物が完全な固化沈降物として析出しているのに
対し、硝酸を添加しなかった比較例1においてはゲル状
の不完全な沈降物としてしか析出されない。
【0021】前記の実施例1〜3における選択的分離に
係る優位性は極めて大きい意義を有している。何故な
ら、低レベル放射性廃液の処理においては、放射性核種
等の有害金属のみを含む溶液を減容化して密封固化する
ことが理想的であり、その減容化のために無害なアルカ
リ金属塩を効率よく分離する必要があるからである。
係る優位性は極めて大きい意義を有している。何故な
ら、低レベル放射性廃液の処理においては、放射性核種
等の有害金属のみを含む溶液を減容化して密封固化する
ことが理想的であり、その減容化のために無害なアルカ
リ金属塩を効率よく分離する必要があるからである。
【0022】ところで、前記の実施例1〜3で得られた
沈降物には未だアルカリ金属塩の沈降物に付着したCs
が含まれており、これを除去する必要がある。そのため
には、再度水に溶解させて実施例1〜3と同様の手順を
繰り返して実行すると、最終的に溶液側にCsを残留さ
せてアルカリ金属塩のみを沈降物として分離することが
できる。この場合においても、実施例1〜3の選択分離
性が優れていることにより、比較例の手順を繰り返すよ
りも遥かに少ない回数でアルカリ金属塩のみを分離する
ことができる。また、この場合には水に溶解させる回数
が少なくなるため、溶液側を蒸発濃縮させて減容化する
ための熱量も少なくなり、エネルギーの節減が図れるこ
とになる。
沈降物には未だアルカリ金属塩の沈降物に付着したCs
が含まれており、これを除去する必要がある。そのため
には、再度水に溶解させて実施例1〜3と同様の手順を
繰り返して実行すると、最終的に溶液側にCsを残留さ
せてアルカリ金属塩のみを沈降物として分離することが
できる。この場合においても、実施例1〜3の選択分離
性が優れていることにより、比較例の手順を繰り返すよ
りも遥かに少ない回数でアルカリ金属塩のみを分離する
ことができる。また、この場合には水に溶解させる回数
が少なくなるため、溶液側を蒸発濃縮させて減容化する
ための熱量も少なくなり、エネルギーの節減が図れるこ
とになる。
【0023】更に、本実施例においては、模擬廃液(1
5.6ml)に硝酸(4.4ml)を加えてpHを1に
調整した溶液(実施例3に相当する溶液)を8セット分
用意し、各溶液に対してそれぞれ10ml〜200ml
の範囲(溶液に対して容積比で0.5〜10倍の範囲)
でエタノール量を変化させて添加し、溶液中に残存した
アルカリ金属塩と沈降したアルカリ金属塩の濃度を分析
した。そして、その分析結果は次の表2に示されるよう
になり、また同表に基づいてエタノール添加量に対する
沈降アルカリ金属塩濃度との関係をグラフに示すと図1
のようになる。
5.6ml)に硝酸(4.4ml)を加えてpHを1に
調整した溶液(実施例3に相当する溶液)を8セット分
用意し、各溶液に対してそれぞれ10ml〜200ml
の範囲(溶液に対して容積比で0.5〜10倍の範囲)
でエタノール量を変化させて添加し、溶液中に残存した
アルカリ金属塩と沈降したアルカリ金属塩の濃度を分析
した。そして、その分析結果は次の表2に示されるよう
になり、また同表に基づいてエタノール添加量に対する
沈降アルカリ金属塩濃度との関係をグラフに示すと図1
のようになる。
【0024】
【表2】
【0025】前記の表2及び図1から明らかなように、
エタノールの添加量を溶液に対する容積比で1〜7倍に
するとアルカリ金属塩を沈降させることができ、特に3
〜7倍としたときには多量に沈降析出させることができ
る。尚、添加量が1倍より小さいと殆ど沈降がみられ
ず、また7倍より多く添加しても沈降量の増大が見られ
ず、エタノールの消費量が多くなるだけであった。
エタノールの添加量を溶液に対する容積比で1〜7倍に
するとアルカリ金属塩を沈降させることができ、特に3
〜7倍としたときには多量に沈降析出させることができ
る。尚、添加量が1倍より小さいと殆ど沈降がみられ
ず、また7倍より多く添加しても沈降量の増大が見られ
ず、エタノールの消費量が多くなるだけであった。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明は、高濃度アルカ
リ金属塩及び微量有害金属を含む溶液から高い選択性を
もって高濃度アルカリ金属塩を沈降分離させ、溶液中に
有害金属のみを効率的に濃縮させることを可能にする。
従って、本発明の処理方法を原子力発電プラント等から
排出される低レベル放射性廃液の処理プロセスに適用す
ることにより、危険な放射性核種等と共に安全ではある
が多量のアルカリ金属塩を含んだその廃液からアルカリ
金属塩のみを効率的に分離することを可能にし、従来の
ようにアルカリ金属塩も含めて放射性廃棄物の処理対象
としていた場合に比較して、放射性廃棄物の大幅な減容
化を効率的に促進し、急務となっている貯蔵施設確保の
問題を解消する。また、本発明で使用するアルコール類
は極めて低い温度で揮発すること、及び本発明の優れた
選択性によって完全分離のための繰返し処理工程も少な
いことから、従来のように廃液全てを蒸発濃縮していた
場合と比較して、小さい熱量で処理できることになり、
放射性廃棄物処理工程の省エネルギー化を実現する。
リ金属塩及び微量有害金属を含む溶液から高い選択性を
もって高濃度アルカリ金属塩を沈降分離させ、溶液中に
有害金属のみを効率的に濃縮させることを可能にする。
従って、本発明の処理方法を原子力発電プラント等から
排出される低レベル放射性廃液の処理プロセスに適用す
ることにより、危険な放射性核種等と共に安全ではある
が多量のアルカリ金属塩を含んだその廃液からアルカリ
金属塩のみを効率的に分離することを可能にし、従来の
ようにアルカリ金属塩も含めて放射性廃棄物の処理対象
としていた場合に比較して、放射性廃棄物の大幅な減容
化を効率的に促進し、急務となっている貯蔵施設確保の
問題を解消する。また、本発明で使用するアルコール類
は極めて低い温度で揮発すること、及び本発明の優れた
選択性によって完全分離のための繰返し処理工程も少な
いことから、従来のように廃液全てを蒸発濃縮していた
場合と比較して、小さい熱量で処理できることになり、
放射性廃棄物処理工程の省エネルギー化を実現する。
【図1】溶液へのエタノールの添加量に対する沈降アル
カリ金属塩濃度を示すグラフである。
カリ金属塩濃度を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属
を含む溶液に対して、水素イオン供給物質とアルコール
類を添加し、溶液中のアルカリ金属塩を選択的に沈降さ
せて分離除去することを特徴とした高濃度アルカリ金属
塩及び微量有害金属を含む溶液の処理方法。 - 【請求項2】 水素イオン供給物質の添加量を溶液の水
素イオン濃度指数(pH)が0〜7となるように設定
し、且つアルコール類の添加量を水素イオン供給物質の
添加後の溶液に対して容積比で1〜7倍に設定した請求
項1の高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶
液の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3772091A JPH0671590B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶液の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3772091A JPH0671590B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶液の処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH054089A JPH054089A (ja) | 1993-01-14 |
| JPH0671590B2 true JPH0671590B2 (ja) | 1994-09-14 |
Family
ID=12505348
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3772091A Expired - Lifetime JPH0671590B2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 高濃度アルカリ金属塩及び微量有害金属を含む溶液の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0671590B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ATE442431T1 (de) | 2002-01-15 | 2009-09-15 | Ooo Snp Ob Sopytnaya Vodno Ana | Verfahren zur herstellung einer wasser-alkohol- lísung |
-
1991
- 1991-02-08 JP JP3772091A patent/JPH0671590B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH054089A (ja) | 1993-01-14 |
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