JPH0671842B2 - スチールラジアルタイヤの製造方法 - Google Patents
スチールラジアルタイヤの製造方法Info
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- JPH0671842B2 JPH0671842B2 JP60155161A JP15516185A JPH0671842B2 JP H0671842 B2 JPH0671842 B2 JP H0671842B2 JP 60155161 A JP60155161 A JP 60155161A JP 15516185 A JP15516185 A JP 15516185A JP H0671842 B2 JPH0671842 B2 JP H0671842B2
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Landscapes
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スチールベルト層を有する車両用ラジアル
タイヤの製造方法に係わり、更に詳しくは、そのスチー
ルベルト層を構成するスチールコードとコートゴムとの
接着性を改良した、高温・高湿等の過酷な使用条件に耐
え得るスチールラジアルタイヤの製造方法に関するもの
である。
タイヤの製造方法に係わり、更に詳しくは、そのスチー
ルベルト層を構成するスチールコードとコートゴムとの
接着性を改良した、高温・高湿等の過酷な使用条件に耐
え得るスチールラジアルタイヤの製造方法に関するもの
である。
一般に、乗用車やトラック・バス等に使用されるスチー
ルベルト層を有するラジアルタイヤの耐久性を左右する
要素の一つとして、スチールベルト層を構成するスチー
ルコードとコートゴムとの間の接着性があげられる。
ルベルト層を有するラジアルタイヤの耐久性を左右する
要素の一つとして、スチールベルト層を構成するスチー
ルコードとコートゴムとの間の接着性があげられる。
上記スチールベルト層のスチールコードとコートゴムと
の間の接着性を改良するには、例えば、「ゴム材料選択
のポイント(日本規格協会発行)」の122ページに記さ
れている様に、スチールコードに真鍮鍍金を施し、かつ
コートゴムに有機酸コバルト塩等を添加する方法等が行
なわれている。
の間の接着性を改良するには、例えば、「ゴム材料選択
のポイント(日本規格協会発行)」の122ページに記さ
れている様に、スチールコードに真鍮鍍金を施し、かつ
コートゴムに有機酸コバルト塩等を添加する方法等が行
なわれている。
スチールコードに真鍮鍍金を施した場合には、加硫に際
しスチールベルト層内においてスチールコード付近に存
在するイオウがスチールコードに施された鍍金中の銅又
は亜鉛と化合してCus−又はZns−となり、さらに、この
化合したイオウの一方の結合手がスチールベルト層のコ
ートゴム中のゴムと結合し、これによってスチールコー
ドとコートゴムとの接着性を高めることができる。この
ため、コートゴム中には比較的多量のイオウが配合され
ている。一方、このスチールベルト層の上側に配置され
るトレッドゴム層は、イオウ配合量が多すぎると加硫後
の硬度が高くなりすぎ、トレッドとしての性能を低下さ
せてしまうため、コートゴムのイオウ配合量よりも少な
くしている。したがって、加硫前においてスチールベル
ト層からトレッドゴム層へのイオウの移動が生じ、加硫
時におけるスチールベルト層のイオウ濃度が低下するの
で、スチールコードとコートゴムとの間に良好な接着性
が得られないことになる。
しスチールベルト層内においてスチールコード付近に存
在するイオウがスチールコードに施された鍍金中の銅又
は亜鉛と化合してCus−又はZns−となり、さらに、この
化合したイオウの一方の結合手がスチールベルト層のコ
ートゴム中のゴムと結合し、これによってスチールコー
ドとコートゴムとの接着性を高めることができる。この
ため、コートゴム中には比較的多量のイオウが配合され
ている。一方、このスチールベルト層の上側に配置され
るトレッドゴム層は、イオウ配合量が多すぎると加硫後
の硬度が高くなりすぎ、トレッドとしての性能を低下さ
せてしまうため、コートゴムのイオウ配合量よりも少な
くしている。したがって、加硫前においてスチールベル
ト層からトレッドゴム層へのイオウの移動が生じ、加硫
時におけるスチールベルト層のイオウ濃度が低下するの
で、スチールコードとコートゴムとの間に良好な接着性
が得られないことになる。
特に、2層以上のスチールベルト層を持つタイヤでトレ
ッドゴム層に最も近いスチールベルト層(以下、ラスト
ベルト層と称する)のスチールコード表面のうちトレッ
ド側に向いた面は接着低下が起こり易い。ラストベルト
層では、スチールコードからトレッドゴム層までの間の
コートゴム中のイオウのトレッドゴム層への移行が生じ
るからである。
ッドゴム層に最も近いスチールベルト層(以下、ラスト
ベルト層と称する)のスチールコード表面のうちトレッ
ド側に向いた面は接着低下が起こり易い。ラストベルト
層では、スチールコードからトレッドゴム層までの間の
コートゴム中のイオウのトレッドゴム層への移行が生じ
るからである。
この対策として、特開昭57−4407号公報には、ラストベ
ルト層とトレッドゴム層との間にトレッドゴム層よりも
イオウ濃度の高いアンダートレッド層を配置してラスト
ベルト層を保護することが提案されている。すなわち、
トレッド部をキャップトレッドとアンダートレッドとの
二層構造としている。
ルト層とトレッドゴム層との間にトレッドゴム層よりも
イオウ濃度の高いアンダートレッド層を配置してラスト
ベルト層を保護することが提案されている。すなわち、
トレッド部をキャップトレッドとアンダートレッドとの
二層構造としている。
しかし、この提案によっても、ラストベルト層からトレ
ッドゴム層へのイオウの移行を抑制することは、以下に
説明する理由から完全とはいえなかった。すなわち、ラ
ジアルタイヤの成形において、グリーンタイヤ成型前に
おいては、スチールベルト層とトレッドゴム層とはそれ
ぞれ独立につくられる。具体的には、トレッドゴム層と
スチールベルト層とはそれぞれ別個に成形され、それぞ
れ一定のストック期間を経たのち、これらを貼り合わせ
てグリーンタイヤを成型する。したがって、特開昭57−
4407号公報で提案の方法は、グリーンタイヤ成型前にお
いて、キャップトレッドとアンダートレッドとを貼り合
わせて二層構造のトレッド部を構成すると、このトレッ
ド部をスチールベルト層に貼り合わせるまでのストック
期間中に、イオウ濃度の高いアンダートレッドからイオ
ウ濃度の薄いキャップトレッドへのイオウの移行が生
じ、アンダートレッドのイオウ濃度が希釈されてしま
う。このため、トレッドゴム層をスチールベルト層の外
側に配置してグリーンタイヤとしたときには、イオウ濃
度の高いスチールベルト層からイオウ濃度が希釈されて
しまったアンダートレッドへのイオウの移行が生じてし
まう。
ッドゴム層へのイオウの移行を抑制することは、以下に
説明する理由から完全とはいえなかった。すなわち、ラ
ジアルタイヤの成形において、グリーンタイヤ成型前に
おいては、スチールベルト層とトレッドゴム層とはそれ
ぞれ独立につくられる。具体的には、トレッドゴム層と
スチールベルト層とはそれぞれ別個に成形され、それぞ
れ一定のストック期間を経たのち、これらを貼り合わせ
てグリーンタイヤを成型する。したがって、特開昭57−
4407号公報で提案の方法は、グリーンタイヤ成型前にお
いて、キャップトレッドとアンダートレッドとを貼り合
わせて二層構造のトレッド部を構成すると、このトレッ
ド部をスチールベルト層に貼り合わせるまでのストック
期間中に、イオウ濃度の高いアンダートレッドからイオ
ウ濃度の薄いキャップトレッドへのイオウの移行が生
じ、アンダートレッドのイオウ濃度が希釈されてしま
う。このため、トレッドゴム層をスチールベルト層の外
側に配置してグリーンタイヤとしたときには、イオウ濃
度の高いスチールベルト層からイオウ濃度が希釈されて
しまったアンダートレッドへのイオウの移行が生じてし
まう。
この発明は、係る従来の問題点に着目して案出されたも
ので、その目的とするところは、加硫前においてスチー
ルベルト層からトレッドゴム層へイオウが移行するのを
防止して、スチールベルト層を構成するスチールコード
とコートゴムとの接着性を向上させたスチールラジアル
タイヤの製造方法を提供するものである。
ので、その目的とするところは、加硫前においてスチー
ルベルト層からトレッドゴム層へイオウが移行するのを
防止して、スチールベルト層を構成するスチールコード
とコートゴムとの接着性を向上させたスチールラジアル
タイヤの製造方法を提供するものである。
本発明は、カーカス層の外側に、鍍金が施されたスチー
ルコードからなる少なくとも2層のスチールベルト層を
該スチールベルト層間のコード平均間隔dを0.6mm≦d
≦1.0mm、スチールベルト層のコートゴムの全イオウ分S
Cを2.8重量%<SC<3.6重量%となるようにコードがプ
ライ間で互いに交差するように配置し、ついで、このス
チールベルト層の外側にスチールベルト層とは独立に成
形したトレッドゴム層を該トレッドゴム層の全イオウ分
STが1.0重量%<ST<2.0重量%、SC/ST>1.8となるよう
に配置したグリーンタイヤを成型し、該グリーンタイヤ
を加硫してスチールラジアルタイヤを製造する方法にお
いて、前記トレッドゴム層に最も近接したスチールベル
ト層のトレッドゴム層側のコートゴムの厚さをカーカス
層側のそれよりも厚い偏肉にすると共に、該スチールベ
ルト層のスチールコードからトレッドゴム層までの平均
距離aを0.6mm<a<2.0mmにしたことを特徴とする。
ルコードからなる少なくとも2層のスチールベルト層を
該スチールベルト層間のコード平均間隔dを0.6mm≦d
≦1.0mm、スチールベルト層のコートゴムの全イオウ分S
Cを2.8重量%<SC<3.6重量%となるようにコードがプ
ライ間で互いに交差するように配置し、ついで、このス
チールベルト層の外側にスチールベルト層とは独立に成
形したトレッドゴム層を該トレッドゴム層の全イオウ分
STが1.0重量%<ST<2.0重量%、SC/ST>1.8となるよう
に配置したグリーンタイヤを成型し、該グリーンタイヤ
を加硫してスチールラジアルタイヤを製造する方法にお
いて、前記トレッドゴム層に最も近接したスチールベル
ト層のトレッドゴム層側のコートゴムの厚さをカーカス
層側のそれよりも厚い偏肉にすると共に、該スチールベ
ルト層のスチールコードからトレッドゴム層までの平均
距離aを0.6mm<a<2.0mmにしたことを特徴とする。
このように下記〜としたグリーンタイヤについて、
上記ラストベルト層のコートゴムの平均距離aを隣接す
るスチールベルト層のスチールコード間の距離(間隔
d)の1/2よりも大きい偏肉にすると共に、その平均距
離aを0.6mm<a<2.0mmにしたので、スチールベルト層
のコートゴムからトレッドゴム層へのイオウの移行が抑
えられ、スチールベルト層におけるスチールコードとコ
ートゴムとの接着性の向上が可能となる。
上記ラストベルト層のコートゴムの平均距離aを隣接す
るスチールベルト層のスチールコード間の距離(間隔
d)の1/2よりも大きい偏肉にすると共に、その平均距
離aを0.6mm<a<2.0mmにしたので、スチールベルト層
のコートゴムからトレッドゴム層へのイオウの移行が抑
えられ、スチールベルト層におけるスチールコードとコ
ートゴムとの接着性の向上が可能となる。
0.6mm≦d≦1.0mm 2.8重量%<SC<3.6重量% 1.0重量%<ST<2.0重量% SC/ST>1.8 なお、従来のグリーンタイヤにおいては、これら〜
を満足する場合はあるが、上記のようにスチールベルト
層を偏肉にはしていない。すなわち、従来のグリーンタ
イヤではdとaとの関係はa=d/2のようであった。こ
の発明ではaとdを独立に変化させるものである。
を満足する場合はあるが、上記のようにスチールベルト
層を偏肉にはしていない。すなわち、従来のグリーンタ
イヤではdとaとの関係はa=d/2のようであった。こ
の発明ではaとdを独立に変化させるものである。
以下、図を参照して、この発明の構成につき詳しく説明
する。
する。
この発明で用いるグリーンタイヤは、トレッドゴム層と
カーカス層との間に、コードがプライ間で互いに交差し
たスチールコードからなる少なくとも2層のスチールベ
ルト層を有している。第1図はこのグリーンタイヤの一
部断面を示し、1はトレッドゴム層、2a,2bはトレッド
ゴム層1の内側に設けられたスチールベルト層を示す。
このスチールベルト層2a,2bは、複数本のスチールコー
ド3a,3bとコートゴム4とから構成されている。また前
記スチールベルト層2a,2bの内側には、カーカス層5と
インナーライナ層6とが順次積層されて設けられてい
る。スチールコード3a,3bにはそれぞれ鍍金が施されて
いる。
カーカス層との間に、コードがプライ間で互いに交差し
たスチールコードからなる少なくとも2層のスチールベ
ルト層を有している。第1図はこのグリーンタイヤの一
部断面を示し、1はトレッドゴム層、2a,2bはトレッド
ゴム層1の内側に設けられたスチールベルト層を示す。
このスチールベルト層2a,2bは、複数本のスチールコー
ド3a,3bとコートゴム4とから構成されている。また前
記スチールベルト層2a,2bの内側には、カーカス層5と
インナーライナ層6とが順次積層されて設けられてい
る。スチールコード3a,3bにはそれぞれ鍍金が施されて
いる。
前記トレッドゴム層1と隣接するスチールベルト層2a
(ラストベルト層)には偏肉部Hがあり、従って、スチ
ールベルト層2aは2層目のスチールベルト層2bの肉厚よ
りも厚く形成されている。
(ラストベルト層)には偏肉部Hがあり、従って、スチ
ールベルト層2aは2層目のスチールベルト層2bの肉厚よ
りも厚く形成されている。
このグリーンタイヤを成型するとき、カーカス層5の外
側に、スチールコード3a,3bがプライ間で互いに交差す
るようにスチールベルト層2a,2bを配置し、次いでその
スチールベルト層2aの外側に、予めスチールベルト層と
は独立に成形され、ストックされていたトレッドゴム層
1を配置することにより成型される。また、このグリー
ンタイヤは、下記の〜を満足するように成型され
る。
側に、スチールコード3a,3bがプライ間で互いに交差す
るようにスチールベルト層2a,2bを配置し、次いでその
スチールベルト層2aの外側に、予めスチールベルト層と
は独立に成形され、ストックされていたトレッドゴム層
1を配置することにより成型される。また、このグリー
ンタイヤは、下記の〜を満足するように成型され
る。
スチールベルト層2a,2b間のコード平均間隔dは、
0.6mm≦d≦1.0mmであること。
0.6mm≦d≦1.0mmであること。
間隔dが小さいほど、スチールコードの特性を生かした
プライ間剪断強度(剛性)を大きくすることができる
が、dが0.6mm未満では、荷重下にタイヤが回転すると
きスチールコード3aとスチールコード3bとが互いに接触
して擦り合い、スチールベルト層2a,2b間の剥離が生ず
るおそれがある。一方、dが1.0mmを超えるとベルト剛
性が低下し、層間剪断応力が小さくなるため、車両の操
縦安定性が悪くなるからである。
プライ間剪断強度(剛性)を大きくすることができる
が、dが0.6mm未満では、荷重下にタイヤが回転すると
きスチールコード3aとスチールコード3bとが互いに接触
して擦り合い、スチールベルト層2a,2b間の剥離が生ず
るおそれがある。一方、dが1.0mmを超えるとベルト剛
性が低下し、層間剪断応力が小さくなるため、車両の操
縦安定性が悪くなるからである。
スチールベルト層2a,2bのコートゴム4の全イオウ
分SCは、2.8重量%<SC<3.6重量%であること。
分SCは、2.8重量%<SC<3.6重量%であること。
SCが多いほど、スチールコード/コートゴム間の接着性
は良好となる。しかし、多すぎると、すなわちSC≧3.6
重量%となるとスチールベルト層表面にイオウがブルー
ムし、トレッドゴム層/スチールベルト層間の接着性が
低下する。また、SCが少ないと、すなわちSC≦2.8重量
%となるとスチールベルト層のゴムの硬さ(剛性)が不
足するので、コートゴムとスチールコードとの剛性差が
大となり、スチールコードのコートゴムからのセパレー
ションが生じてしまう。
は良好となる。しかし、多すぎると、すなわちSC≧3.6
重量%となるとスチールベルト層表面にイオウがブルー
ムし、トレッドゴム層/スチールベルト層間の接着性が
低下する。また、SCが少ないと、すなわちSC≦2.8重量
%となるとスチールベルト層のゴムの硬さ(剛性)が不
足するので、コートゴムとスチールコードとの剛性差が
大となり、スチールコードのコートゴムからのセパレー
ションが生じてしまう。
トレッドゴム層1の全イオウ分STは、1.0重量%<S
T<2.0重量%であること。
T<2.0重量%であること。
この範囲内にトレッドゴム層1の破断強度、伸び、耐摩
耗性、耐久性等の最適値があるからである。すなわち、
ST≧2.0重量%ではイオウ量が多すぎてトレッドゴム層
1が硬くなり、トレッドゴム層1の破断強度が低下する
ため、高速走行によりトレッドゴム層1にブロック欠け
が生じてしまう。一方、ST≦1.0重量%では、トレッド
ゴム層1が軟らかすぎ、走行によりトレッドゴム層1が
ヘタリ、発熱したりして耐久性が低下してしまう。
耗性、耐久性等の最適値があるからである。すなわち、
ST≧2.0重量%ではイオウ量が多すぎてトレッドゴム層
1が硬くなり、トレッドゴム層1の破断強度が低下する
ため、高速走行によりトレッドゴム層1にブロック欠け
が生じてしまう。一方、ST≦1.0重量%では、トレッド
ゴム層1が軟らかすぎ、走行によりトレッドゴム層1が
ヘタリ、発熱したりして耐久性が低下してしまう。
SC/ST>1.8であること。
すなわち、上記、で設定した範囲において、スチー
ルベルト層のコートゴムのイオウ分SC(濃度)がトレッ
ドゴム層のイオウ分ST(濃度)よりも多くしてあり、ス
チールベルト層からトレッドゴム層へのイオウの移行が
起こり易い条件にしてある。なお、SC/ST≦1.8である
と、スチールベルト層2a,2bとトレッドゴム層1との間
にイオウ濃度の差が少なくなるので、イオウの移行が殆
ど生じなくなる。
ルベルト層のコートゴムのイオウ分SC(濃度)がトレッ
ドゴム層のイオウ分ST(濃度)よりも多くしてあり、ス
チールベルト層からトレッドゴム層へのイオウの移行が
起こり易い条件にしてある。なお、SC/ST≦1.8である
と、スチールベルト層2a,2bとトレッドゴム層1との間
にイオウ濃度の差が少なくなるので、イオウの移行が殆
ど生じなくなる。
上記〜を満足するグリーンタイヤについて、ス
チールベルト層2aのトレッドゴム層1側のコートゴムの
厚さをカーカス層5側のそれよりも厚い偏肉にし、しか
もそのスチールベルト層2aのスチールコード3aからトレ
ッドゴム層1までの平均距離aを0.6mm<a<2.0mm、好
ましくは0.8mm≦a≦1.0mmにする。すなわち、スチール
ベルト層2aに偏肉部Hを形成している。
チールベルト層2aのトレッドゴム層1側のコートゴムの
厚さをカーカス層5側のそれよりも厚い偏肉にし、しか
もそのスチールベルト層2aのスチールコード3aからトレ
ッドゴム層1までの平均距離aを0.6mm<a<2.0mm、好
ましくは0.8mm≦a≦1.0mmにする。すなわち、スチール
ベルト層2aに偏肉部Hを形成している。
偏肉化し、その平均距離aを大きくしたことにより、加
硫前において、スチールベルト層2aからトレッドゴム層
1へのスチールコード付近のイオウの移行を抑えること
ができる。イオウの移行が抑えられると、スチールベル
ト層2a内のスチールコード付近にイオウが多く存在する
ことになるので、スチールベルト層2aのスチールコード
に施された鍍金中の銅又は亜鉛とイオウとが化合してCu
S−他はZnS−となり、さらに、この化合したイオウの一
方の結合手がスチールベルト層2aのコートゴム中のゴム
と結合することになる。これにより、スチールコードと
コートゴムとの接着性を高めることができる。
硫前において、スチールベルト層2aからトレッドゴム層
1へのスチールコード付近のイオウの移行を抑えること
ができる。イオウの移行が抑えられると、スチールベル
ト層2a内のスチールコード付近にイオウが多く存在する
ことになるので、スチールベルト層2aのスチールコード
に施された鍍金中の銅又は亜鉛とイオウとが化合してCu
S−他はZnS−となり、さらに、この化合したイオウの一
方の結合手がスチールベルト層2aのコートゴム中のゴム
と結合することになる。これにより、スチールコードと
コートゴムとの接着性を高めることができる。
しかし、平均距離aが2.0mm以上となると、厚さに限度
のあるトレッドゴム層1を薄くせざるを得ないため、タ
イヤ回転中のトレッドゴム層1の動きのスチールベルト
層2aへの影響が大となり、トレッドゴム層1とスチール
ベルト層2aとの境界面Xにおける層間耐セパレーション
性が低下してしまう(特に高速走行時)。一方、平均距
離aが0.6mm以下ではスチールコード付近のイオウのト
レッドゴム層1への移行を抑えることが困難となる。
のあるトレッドゴム層1を薄くせざるを得ないため、タ
イヤ回転中のトレッドゴム層1の動きのスチールベルト
層2aへの影響が大となり、トレッドゴム層1とスチール
ベルト層2aとの境界面Xにおける層間耐セパレーション
性が低下してしまう(特に高速走行時)。一方、平均距
離aが0.6mm以下ではスチールコード付近のイオウのト
レッドゴム層1への移行を抑えることが困難となる。
上述したように〜を満足したグリーンタイヤを成型
し、次いでこれを金型に挿入し、加圧加熱を行って加硫
することによりスチールラジアルタイヤを製造する。加
硫は常法によって行えばよい。ここで、スチールラジア
ルタイヤとは、トレッドゴム層1とカーカス層5との間
に、スチールコードからなるベルト層、すなわちスチー
ルベルト層をタイヤ周方向にタイヤ1周に亘って環状に
設けた空気入りタイヤをいう。
し、次いでこれを金型に挿入し、加圧加熱を行って加硫
することによりスチールラジアルタイヤを製造する。加
硫は常法によって行えばよい。ここで、スチールラジア
ルタイヤとは、トレッドゴム層1とカーカス層5との間
に、スチールコードからなるベルト層、すなわちスチー
ルベルト層をタイヤ周方向にタイヤ1周に亘って環状に
設けた空気入りタイヤをいう。
以下、実施例を示す。
実施例1 タイヤは乗用車用タイヤとしてスチールベルト層2枚を
持つ155SR13とトラック・バス用タイヤとしてスチール
ベルト層4枚を持つ1000R20 14PRを選び、スチールコー
ドはそれぞれ真鍮鍍金したものを使用し、トレッドゴム
とスチールベルト層のコートゴムは表−1のものを用い
た。これらのゴムの組成は、それぞれ、従来のタイヤに
おけると同様である。
持つ155SR13とトラック・バス用タイヤとしてスチール
ベルト層4枚を持つ1000R20 14PRを選び、スチールコー
ドはそれぞれ真鍮鍍金したものを使用し、トレッドゴム
とスチールベルト層のコートゴムは表−1のものを用い
た。これらのゴムの組成は、それぞれ、従来のタイヤに
おけると同様である。
なお、全イオウ分は、JIS K6350の方法で測定した。
またd値は、155SR13は0.8mm,1000R20,14PRは0.9mmであ
った。
った。
従来タイヤ1と2では、距離aが各々0.4mmと0.45mmの
ラストベルト層を用いた。本発明タイヤ1,2,3では、距
離aを各々0.65mm,0.95mm,1.50mmとした。比較タイヤ1
では、スチールベルト層と同じゴムを0.6mmのシートと
したものをあらかじめトレッド押出物のスチールベルト
層側に貼り合わせ40℃にて14日間放置したものを使用し
たが、距離aは0.4mmであり、0.6mmのシートと合成して
コートゴムとしては実質上厚さ1.0mmである。
ラストベルト層を用いた。本発明タイヤ1,2,3では、距
離aを各々0.65mm,0.95mm,1.50mmとした。比較タイヤ1
では、スチールベルト層と同じゴムを0.6mmのシートと
したものをあらかじめトレッド押出物のスチールベルト
層側に貼り合わせ40℃にて14日間放置したものを使用し
たが、距離aは0.4mmであり、0.6mmのシートと合成して
コートゴムとしては実質上厚さ1.0mmである。
各タイヤは通常のタイヤ製造工程と同様に成型後直ちに
加硫した。試作したタイヤは熱や水分による影響を見る
ため、70℃湿度98%のスチームオーブン中で30日間放置
と、100℃の空気オーブン中で72時間放置後さらに70℃
湿度98%のスチームオーブン中で30日間放置の2つの条
件で劣化させた。スチールベルト層2aのスチールコード
とコートゴムとの接着性は、トレッドゴムとラストベル
ト層の間の剥離試験を行ない、剥離後のスチールコード
のゴム被覆率で評価し、すなわち、スチールコードのト
レッド側表面がすべてコートゴムで覆われていればゴム
被覆率100%とし、全くコートゴムが付着せずスチール
コードが露出していればゴム被覆率0%とした。このよ
うな条件の下に実験した結果表−2のデータが得られ
た。この実験結果から熱や水分の影響を受けていない新
品タイヤのゴム被覆率では、従来タイヤ1がやや劣る他
はいずれも良好である。
加硫した。試作したタイヤは熱や水分による影響を見る
ため、70℃湿度98%のスチームオーブン中で30日間放置
と、100℃の空気オーブン中で72時間放置後さらに70℃
湿度98%のスチームオーブン中で30日間放置の2つの条
件で劣化させた。スチールベルト層2aのスチールコード
とコートゴムとの接着性は、トレッドゴムとラストベル
ト層の間の剥離試験を行ない、剥離後のスチールコード
のゴム被覆率で評価し、すなわち、スチールコードのト
レッド側表面がすべてコートゴムで覆われていればゴム
被覆率100%とし、全くコートゴムが付着せずスチール
コードが露出していればゴム被覆率0%とした。このよ
うな条件の下に実験した結果表−2のデータが得られ
た。この実験結果から熱や水分の影響を受けていない新
品タイヤのゴム被覆率では、従来タイヤ1がやや劣る他
はいずれも良好である。
しかし70℃湿度98%にて30日間劣化の条件では従来タイ
ヤ1と比較タイヤ1のゴムは被覆率はかなり低下し、本
発明タイヤ1,2はほとんど低下しない。100℃空気中にて
72時間後70℃98%湿度にて30日間劣化の条件でも従来タ
イヤ1,比較タイヤ1に比べ本発明のタイヤ1,2は改良さ
れている。トラック・バス用タイヤは乗用車用タイヤよ
りトレッドが厚く水分の影響を比較的受けにくいが、従
来タイヤ2より本発明タイヤ3は改良されている。
ヤ1と比較タイヤ1のゴムは被覆率はかなり低下し、本
発明タイヤ1,2はほとんど低下しない。100℃空気中にて
72時間後70℃98%湿度にて30日間劣化の条件でも従来タ
イヤ1,比較タイヤ1に比べ本発明のタイヤ1,2は改良さ
れている。トラック・バス用タイヤは乗用車用タイヤよ
りトレッドが厚く水分の影響を比較的受けにくいが、従
来タイヤ2より本発明タイヤ3は改良されている。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、カーカス層の外側
に、鍍金が施されたスチールコードからなる少なくとも
2層のスチールベルト層を該スチールベルト層間のコー
ド平均間隔dを0.6mm≦d≦1.0mm、スチールベルト層の
コートゴムの全イオウ分SCを2.8重量%<SC<3.6重量%
となるようにコードがプライ間で互いに交差するように
配置し、ついで、このスチールベルト層の外側にスチー
ルベルト層とは独立に成形したトレッドゴム層を該トレ
ッドゴム層の全イオウ分STが1.0重量%<ST<2.0重量
%、SC/ST>1.8となるように配置したグリーンタイヤを
成型し、該グリーンタイヤを加硫してスチールラジアル
タイヤを製造する方法において、前記トレッドゴム層に
最も近接したスチールベルト層のトレッドゴム層側のコ
ートゴムの厚さをカーカス層側のそれよりも厚い偏肉に
すると共に、該スチールベルト層のスチールコードから
トレッドゴム層までの平均距離aを0.6mm<a<2.0mmに
したために、スチールベルト層のスチールコード周辺部
のトレッドゴム層へのイオウの移行が抑えられ、スチー
ルベルト層におけるスチールコードとコートゴムとの接
着性が向上する。したがって、加硫後のスチールラジア
ルタイヤは、スチールベルト層におけるスチールコード
のゴム被覆率(%)が高く、高温・高湿下においてスチ
ールコードとコートゴムとの接着劣化が少なく、高温・
高湿等の過酷な使用条件でも高度の耐久性を示すスチー
ルラジアルタイヤにすることができる。
に、鍍金が施されたスチールコードからなる少なくとも
2層のスチールベルト層を該スチールベルト層間のコー
ド平均間隔dを0.6mm≦d≦1.0mm、スチールベルト層の
コートゴムの全イオウ分SCを2.8重量%<SC<3.6重量%
となるようにコードがプライ間で互いに交差するように
配置し、ついで、このスチールベルト層の外側にスチー
ルベルト層とは独立に成形したトレッドゴム層を該トレ
ッドゴム層の全イオウ分STが1.0重量%<ST<2.0重量
%、SC/ST>1.8となるように配置したグリーンタイヤを
成型し、該グリーンタイヤを加硫してスチールラジアル
タイヤを製造する方法において、前記トレッドゴム層に
最も近接したスチールベルト層のトレッドゴム層側のコ
ートゴムの厚さをカーカス層側のそれよりも厚い偏肉に
すると共に、該スチールベルト層のスチールコードから
トレッドゴム層までの平均距離aを0.6mm<a<2.0mmに
したために、スチールベルト層のスチールコード周辺部
のトレッドゴム層へのイオウの移行が抑えられ、スチー
ルベルト層におけるスチールコードとコートゴムとの接
着性が向上する。したがって、加硫後のスチールラジア
ルタイヤは、スチールベルト層におけるスチールコード
のゴム被覆率(%)が高く、高温・高湿下においてスチ
ールコードとコートゴムとの接着劣化が少なく、高温・
高湿等の過酷な使用条件でも高度の耐久性を示すスチー
ルラジアルタイヤにすることができる。
第1図はこの発明で用いるグリーンタイヤの一部断面図
である。 1……トレッドゴム層、2a,2b……スチールベルト層、3
a,3b……スチールコード、a……トレッドゴム層に最も
近接したスチールベルト層のスチールコードからトレッ
ドゴム層までの平均距離、ST……トレッドゴム層の全イ
オウ分、SC……コートゴムの全イオウ分。
である。 1……トレッドゴム層、2a,2b……スチールベルト層、3
a,3b……スチールコード、a……トレッドゴム層に最も
近接したスチールベルト層のスチールコードからトレッ
ドゴム層までの平均距離、ST……トレッドゴム層の全イ
オウ分、SC……コートゴムの全イオウ分。
Claims (1)
- 【請求項1】カーカス層の外側に、鍍金が施されたスチ
ールコードからなる少なくとも2層のスチールベルト層
を該スチールベルト層間のコード平均間隔dを0.6mm≦
d≦1.0mm、スチールベルト層のコートゴムの全イオウ
分SCを2.8重量%<SC<3.6重量%となるようにコードが
プライ間で互いに交差するように配置し、ついで、この
スチールベルト層の外側にスチールベルト層とは独立に
成形したトレッドゴム層を該トレッドゴム層の全イオウ
分STが1.0重量%<ST<2.0重量%、SC/ST>1.8となるよ
うに配置したグリーンタイヤを成型し、該グリーンタイ
ヤを加硫してスチールラジアルタイヤを製造する方法に
おいて、前記トレッドゴム層に最も近接したスチールベ
ルト層のトレッドゴム層側のコートゴムの厚さをカーカ
ス層側のそれよりも厚い偏肉にすると共に、該スチール
ベルト層のスチールコードからトレッドゴム層までの平
均距離aを0.6mm<a<2.0mmにしたスチールラジアルタ
イヤの製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60155161A JPH0671842B2 (ja) | 1985-07-16 | 1985-07-16 | スチールラジアルタイヤの製造方法 |
| KR1019860005726A KR930012097B1 (ko) | 1985-07-16 | 1986-07-15 | 자동차용 래디얼 타이어(Radial Automobile Tire) |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60155161A JPH0671842B2 (ja) | 1985-07-16 | 1985-07-16 | スチールラジアルタイヤの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6218301A JPS6218301A (ja) | 1987-01-27 |
| JPH0671842B2 true JPH0671842B2 (ja) | 1994-09-14 |
Family
ID=15599851
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60155161A Expired - Fee Related JPH0671842B2 (ja) | 1985-07-16 | 1985-07-16 | スチールラジアルタイヤの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0671842B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20150144240A1 (en) * | 2012-05-31 | 2015-05-28 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic Tire |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0671843B2 (ja) * | 1985-07-17 | 1994-09-14 | 横浜ゴム株式会社 | 乗用車用ラジアルタイヤの製造方法 |
| JPS6218302A (ja) * | 1985-07-17 | 1987-01-27 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | ラジアルタイヤ |
| US5605589A (en) * | 1995-03-06 | 1997-02-25 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Pneumatic tire with specified spacing between cords of inner and outer belts |
| JP2021030869A (ja) * | 2019-08-23 | 2021-03-01 | 横浜ゴム株式会社 | 重荷重用空気入りタイヤ |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5225603B2 (ja) * | 1973-04-24 | 1977-07-08 | ||
| JPS602201B2 (ja) * | 1980-06-11 | 1985-01-19 | 横浜ゴム株式会社 | スチ−ルラジアルタイヤ |
-
1985
- 1985-07-16 JP JP60155161A patent/JPH0671842B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20150144240A1 (en) * | 2012-05-31 | 2015-05-28 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic Tire |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6218301A (ja) | 1987-01-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |