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JPH0680565B2 - 導体付き基板 - Google Patents
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JPH0680565B2 - 導体付き基板 - Google Patents

導体付き基板

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JPH0680565B2
JPH0680565B2 JP4129696A JP12969692A JPH0680565B2 JP H0680565 B2 JPH0680565 B2 JP H0680565B2 JP 4129696 A JP4129696 A JP 4129696A JP 12969692 A JP12969692 A JP 12969692A JP H0680565 B2 JPH0680565 B2 JP H0680565B2
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JP
Japan
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transparent conductive
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conductive film
coating
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潔 松本
恵造 松下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電膜上の所要部
分に金属被膜を形成した導体付き基板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】酸化インジウムや酸化錫等を主成分とす
る透明導電膜が、液晶やエレクトロクロミック等の表示
素子の基板の電極や、太陽電池の電極等として広く用い
られている。この透明導電膜上に半田付けを行なった
り、ソケット類の接続端子として用いる際の、強度の補
強や抵抗値の低減等の目的で該透明導電膜上の所要部分
に金属被膜を形成することがしばしば行なわれる。
【0003】この金属被膜の形成方法としては、ニッケ
ル陽イオンの原料として硫酸ニッケル又は塩化ニッケル
を含み、次亜リン酸塩を還元剤として含むメッキ液を用
いていわゆる無電解メッキ法により透明導電膜上にNi-P
メッキ被膜を施す方法が知られている。更に、電解メッ
キ法や金属蒸着法、スパッタ法等による金属被膜の形成
方法も知られている。
【0004】また、基板上への透明導電膜の作成方法と
しては、例えば以下のような方法が知られている。 1)金属インジウム,金属錫または両者の合金をターゲッ
トとして酸素雰囲気中でスパッタし、透明な導電膜を得
る方法。 2)酸化インジウム,酸化錫または両者の混合物を高真空
中で蒸着し、その後空気中にて加熱し、2次焼成を施
し、透明な導電膜を得る方法。 3)酸化インジウム,酸化錫または両者の混合物を低圧の
酸素雰囲気中で蒸着し、透明な導電膜を得る方法。
【0005】しかし、いずれの方法で作成した透明導電
膜においても金属被膜との間に実用上十分な密着強度を
得ることが難しかった。そのため、上述の従来の方法で
作成した透明導電膜を用いて金属被膜との間の密着力を
向上させる方法として、透明導電膜表面を機械的に研磨
する方法、化学的なエッチング処理を施す方法等が提案
されている。これによって、透明導電膜表面に微細な凹
凸を形成し、いわゆるアンカー効果を生じさせようとい
う方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法で基板に作
成した透明導電膜の表面を機械的研磨、化学的エッチン
グなどの方法によって粗面化し密着力を向上させる方法
において、より効果を得たい場合には機械的研磨におけ
る研磨量あるいは化学的エッチングにおけるエッチング
量を増す必要がある。しかし、微細なパタニングを行な
う場合には透明導電膜の一部消失による断線(このよう
な断線は、粗面化の程度にもよるが、ある程度の割合で
発生する。)、あるいは抵抗値の上昇が発生し、粗面化
の程度を増すことには限界がある。
【0007】さらに、機械的研磨は生産性の点でまた処
理表面の均一性の点で難点がある。また、従来の機械的
研磨、化学的エッチングなどの方法によって上昇する金
属被膜との間の密着力は粗面化しない場合に比べてたか
だか30〜50%程度しか大きくならなかった。
【0008】本発明はこのような従来の導体の欠点を解
消するためになされたものであり、透明導電膜の一部消
失あるいは抵抗値の上昇等の現象を発生させることな
く、透明導電膜と金属被膜との密着力を極めて大きくさ
せた導体付き基板を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、酸化イ
ンジウム又は酸化錫のいずれか一方又は双方を主成分と
する透明導電膜を有する基板の透明導電膜の所要部分に
金属被膜を形成した導体付き基板において、透明導電膜
はX線回折法における >222<方向の結晶粒子径が 400Å
以上の膜であることを特徴とする導体付き基板を提供す
る。
【0010】本発明者らは、従来の導体付き基板の透明
導電膜は、機械的研磨あるいは化学的エッチングを施し
ても金属被膜との間の密着力の向上には限界があること
から、密着力の向上を透明導電膜の特性の改善によって
達成するべく研究を進めた。その結果、透明導電膜の結
晶粒子径が 400Åより小さいことがNi-P金属被膜との密
着力が弱かった原因であったことを発見するに至った。
【0011】本発明者らは、この 400Å以上の粒子径を
持つ透明導電膜上に金属被膜を設けた場合、密着力が向
上し、特にNi-P金属被膜との密着力が倍以上の密着力を
示す優れた性質を有することを発見した。
【0012】結晶粒子径が金属被膜との密着力にかかわ
る機構は次のように説明できる。一般に基板と金属メッ
キ被膜との密着力の向上には表面に凹凸を生じさせ、実
効的な接触面積を増大させること、さらにいわゆるアン
カー効果を生じさせるような表面を作成することが有効
であることが知られている。透明導電膜の場合、最表面
の凹凸は結晶粒子径が大きいほど大きいものとなる。
【0013】即ち、構成する結晶粒子をほぼ球形と仮定
した場合、表面の凹凸の大きさは、結晶粒子半径と一致
する。また、結晶粒子径が大きくなると隣り合う粒子間
に微細な空隙を生じるようになり、この空隙が金属被膜
で充填されることにより、アンカー効果を生じることに
なる。
【0014】ここで結晶粒子径が大きい場合、空隙が生
じるようになることは、膜の屈折率を測定することによ
って確認できる。即ち、酸化インジウム単結晶及び酸化
錫単結晶は屈折率2.00を示すが、本発明で高い密着力を
示す粒子径 400Å以上の透明導電膜はこれよりかなり低
い屈折率1.90〜1.93を示す。これは、本発明で用いる透
明導電膜の結晶の充填密度が低く、膜内に多くの空隙を
持っているためである。
【0015】また、従来導体付き基板に用いられた透明
導電膜の屈折率は一般に1.97〜2.00を示し、明確な差が
認められた。以上のように、本発明で用いる透明導電膜
はX線回折法における〉222< 方向の結晶粒子径が 400
Å以上のものと規定したが、金属被膜との密着力が生ず
る機構上からも明確な指標を与えうるものである。
【0016】本発明のX線回折法における〉222< 方向
の結晶粒子径が400 Å以上の透明導電膜は次のようにし
て作成することができる。透明導電膜の材料としては金
属インジウムまたは金属錫もしくは双方を一定比率で混
合した合金を用いる。導電膜形成中チャンバー内には酸
素を導入し、 3×10-3Torr〜 5×10-3Torrとする。酸素
分圧は基板と蒸発源との距離によって変える必要がある
が、蒸着速度を 1〜3Å/secとした場合、平均自由行程
が、基板と蒸発源の距離の10〜50%となるような酸素分
圧とすることが望ましい。これによって、蒸着される金
属インジウムあるいは金属錫は酸素分子とほぼ確実に衝
突し、基板上に蒸着される膜は、酸素分子を膜内に吸蔵
したものとなる。
【0017】従来公知の方法においても蒸着物質として
金属インジウム、または金属錫もしくは双方を一定比率
で混合した合金を用いる透明導電膜の作成方法は多数報
告されているが、蒸着される基板を 300〜 500℃に加熱
することが通常行なわれている。本発明の導体付き基板
では、基板温度を常温〜 100℃に抑えて導電膜を形成す
る。このようにして成膜した導電膜は膜内に多量の酸素
を吸蔵しているために非晶質状態であることをX線回折
像から確認できる。次にこの基板を大気中において200
℃〜500 ℃にて透明化するまで2次酸化を行なう。
【0018】この2次酸化により、導電膜は非晶質状態
から多結晶膜へと移行する。結晶粒の成長には、2次酸
化温度は高温ほど望ましいが、高温領域では酸化を伴な
うので抵抗値が上昇することになる。メッキ被膜との密
着力の向上には〉222< 方向の結晶粒子径が 400Å以上
あれば実用上充分であるので、このような粒子径を得る
2次酸化温度としては 300℃程度が好ましい。
【0019】ここでは、成膜方法として蒸着方法をとり
上げ説明したが、スパッタ法においても同様な効果を得
ることが可能である。スパッタ時の酸素分圧を調整し、
成膜時に多量の酸素を吸蔵させた非晶質膜とすることに
より、2次酸化時の結晶粒の成長を生じさせることがで
きる。
【0020】X線回折法における >222<方向の結晶粒子
径は、例えば、日本化学会編の「実験化学講座4固体物理化
学」 238頁以下, 雑誌「計測技術」1977年11月号86頁及
び89頁,雑誌「色材」1970年第43巻579 頁及び580 頁等
に記載された公知の方法で測定することができる。
【0021】測定法の一例を示せば、結晶粒子径をD,
使用したX線の波長をλ(Cu-Kα線の場合は 1,542
Å),ブラッグ角をθ,純粋に結晶粒子の大きさに基づ
く回折線の拡がりをβとして、結晶粒子径Dは以下の式
から求められる。 D=0.9 λ/(βcos θ)
【0022】また、回折線の拡がりβは次の方法で求め
られる。即ち、まず (101)面の回折プロフィルを、X線
源として40KV,100mAの条件で発生させたCu-Kα線を用い
て測定する。測定条件は、ゴニオメータースピード1/4/
分、チャートスピード 10mm/分、スリット幅はダイバー
ジエンススリット 1/2°、レシービングスリット0.3mm
、スキャタリングスリット 1/2°とする。
【0023】得られたプロフィルにつきバックグラウン
ドから回折ピークまでの高さの 1/2における幅B0を測定
する。図2に示すブラッグ角θの 2倍 2θに対する Kα
1 線、 Kα2 線のスプリット幅Δの関係から、 (101)面
の前記角度 2θに対するスプリット幅Δを読みとる。次
いで上記幅B0及びスプリット幅Δの値に基づいて図3に
示す比Δ/B0と比B/B0の関係から値B を求める。標準試
料として高純度シリコン(純度99.99 %)を用い、上記
スリット条件で各回折プロフィルを測定し半値幅b を求
める。これを角度2θに対してプロットし、該半値幅b
と角度 2θの関係を表すグラフを作る。 (101)面の角度
2θに相当する半値幅b から比b/B を求め、図4に示す
比b/B と比β/Bの関係から回折線の拡がりβを求めるこ
とができる。
【0024】
【実施例】図1の断面図に示すように、ソーダガラス製
基板1 上に蒸着時の酸素分圧を 3×10-3Torrに保って、
In-Sn の8:2 の合金を電子ビーム加熱によって膜厚 500
Åに成形した。基板1 の温度は常温とし、蒸着速度は 5
Å/sec とする。蒸着後、この基板1 を空気中において
300℃にて 1時間熱処理を施した。これによって半透明
状態であったIn-Sn 膜は酸化し、透明化し透明導電膜2
を形成すると同時に、該透明導電膜2 を構成する粒子は
直径 450Å程度まで成長していることがX線回折法によ
って確認された。
【0025】透明導電膜2 を形成したこの基板1 をアル
カリ洗浄し、次に既知の触媒処理、活性化処理を施し
た。その後、次亜リン酸塩を還元剤として含む硫酸ニッ
ケルメッキ溶液を温度80℃に温め、前記基板1 を60秒間
該メッキ溶液に浸漬し、Ni-Pメッキ被膜3 を透明導電膜
2 上の所定位置に2500Åの膜厚で形成した。その後、塩
酸塩化第2鉄混合溶液で透明導電膜2 及びNi-Pメッキ被
膜3 を所定のパターンにエッチングし、さらに硝酸で不
要部分の該Ni-Pメッキ膜3 をエッチングして基板1 上に
導体4 を形成した。
【0026】本実施例の透明導電膜2 とNi-Pメッキ被膜
3 との密着強度を90°ピール法で測定したところ、 1.5
kg/2×2mm の密着強度を示した。この値は実用上充分な
密着強度である。表1に、 >222<方向の結晶粒子径を変
えた透明導電膜とNi-Pメッキ膜とによる導体付き基板の
X線回折法による >222<方向の結晶粒子径(Å)及び90°
ピール法による密着強度(kg/2×2mm)を測定した結果を
示した。 >222<方向の結晶粒子径が 400Åの例では、い
ずれも 1.0kg/2×2mm 以下の密着強度しか得られず、実
用上不充分であった。
【0027】
【表1】
【0028】なお、表1の比較例1〜3は、夫々従来の
技術の欄で説明した3つの透明導電膜の作成方法の1〜
3により作成した。表1の例ではメッキ法による金属被
膜として無電解Ni-Pメッキにつき説明したが、他の金属
によるメッキ被膜でも、透明導電膜の種類により前記実
施例と同様の傾向を示した。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の導体付き
基板においては、酸化インジウム又は酸化錫のいずれか
一方又は双方を主成分とする透明導電膜であって、X線
回折法における >222<方向の結晶粒子径が 400Å以上の
透明導電膜上に、金属被膜を施して導体を形成したの
で、透明導電膜と金属被膜との間に強い密着強度が得ら
れる。
【0030】さらに、透明導電膜を蒸着法又はスパッタ
法により形成することにより大量の研磨あるいはエッチ
ング等を必要とせず、従って透明導電膜の一部消失ある
いは抵抗値の上昇等の現象も発生しにくい。また、生産
性も処理表面の均一性も優れた透明導電膜が得られ、該
透明導電膜上に金属被膜を形成することにより、信頼
性、品質の均一性,生産性の高い導体が得られる。
【0031】本発明の導体付き基板は、透明導電膜上に
大きな密着力で金属被膜を形成してあるので、同一基板
上に透明導電膜を用いた表示部と他の電子回路を接続す
るための回路パターンを設けたいわゆるチップオングラ
スの液晶表示装置などの回路パターンとして用いた場合
に特に優れた効果が得られる。
【0032】本発明は、本発明の効果を損しない範囲内
で種々の応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導体付き基板の一実施例の断面図。
【図2】結晶粒子径の求め方を示すグラフ。
【図3】結晶粒子径の求め方を示すグラフ。
【図4】結晶粒子径の求め方を示すグラフ。
【符号の説明】
1:基板 2:透明導電膜 3:Ni-Pメッキ被膜 4:導体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化インジウム又は酸化錫のいずれか一方
    又は双方を主成分とする透明導電膜を有する基板の透明
    導電膜の所要部分に金属被膜を形成した導体付き基板に
    おいて、透明導電膜はX線回折法における >222<方向の
    結晶粒子径が 400Å以上の膜であることを特徴とする導
    体付き基板。
  2. 【請求項2】透明導電膜は、所定の気圧の酸素雰囲気下
    で金属インジウムもしくは金属錫又はインジウムと錫の
    合金を蒸発又はスパッタさせて形成した特許請求の範囲
    第1項記載の導体付き基板。
  3. 【請求項3】透明導電膜は、該透明導電膜形成体上への
    蒸着又はスパッタ直後は非晶質状態であり、その後加熱
    により多結晶状態に焼成されて成る透明導電膜である特
    許請求の範囲第2項記載の導体付き基板。
  4. 【請求項4】透明導電膜の膜厚は、 200Å〜2000Åであ
    る特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項記載の
    導体付き基板。
  5. 【請求項5】金属被膜は、金属メッキ被膜である特許請
    求の範囲第1項記載の導体付き基板。
  6. 【請求項6】金属被膜はニッケルリンメッキ被膜である
    特許請求の範囲第5項記載の導体付き基板。
  7. 【請求項7】金属被膜の膜厚は 500Åないし 1μmであ
    る特許請求の範囲第1項又は第5項記載の導体付き基
    板。
  8. 【請求項8】金属被膜は2層以上の積層被膜である特許
    請求の範囲第1項又は第5項記載の導体付き基板。
  9. 【請求項9】金属被膜はニッケルリンメッキ被膜上に他
    のメッキ被膜を積層した被膜である特許請求の範囲第8
    項記載の導体付き基板。
  10. 【請求項10】ニッケルリンメッキ被膜上に積層される
    メッキ被膜は、ニッケルボロン金属被膜又は銅メッキ被
    膜又は金メッキ被膜である特許請求の範囲第9項記載の
    導体付き基板。
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