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JPH07100719B2 - コロニ−刺激因子及びその製造法 - Google Patents
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JPH07100719B2 - コロニ−刺激因子及びその製造法 - Google Patents

コロニ−刺激因子及びその製造法

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JPH07100719B2
JPH07100719B2 JP61291294A JP29129486A JPH07100719B2 JP H07100719 B2 JPH07100719 B2 JP H07100719B2 JP 61291294 A JP61291294 A JP 61291294A JP 29129486 A JP29129486 A JP 29129486A JP H07100719 B2 JPH07100719 B2 JP H07100719B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は人尿から分離され、哺乳動物の単球−マクロフ
アージ系細胞のコロニー形成を刺激する新規なコロニー
刺激因子とその製造法に関するものである。
[従来の技術] コロニー刺激因子(以下CSFと略記する)は、哺乳動物
の造血組織、例えば骨髄などに存在する造血幹細胞の分
化・増殖を刺激する造血因子であり、多くのCSFは糖蛋
白質から成つている。これまで、単球−マクロフアージ
系幹細胞に作用する因子(M−CSF又はCSF−1)、顆粒
球−単球系幹細胞に作用する因子(GM−CSF)、顆粒球
系幹細胞に作用する因子(G−CSF)、更に顆粒球、単
球、赤血球及び巨核球に共通な多能性幹細胞に作用する
因子(Multi−CSF、インターロイキン−3又はIL−3)
の4種が知られている。
Multi−CSFを除く上記3種の人由来CSFは、それぞれの
アミノ酸配列をコードする遺伝子cDNAがクローニングさ
れており、蛋白質構造が明らかにされている[G.G.Wong
ら,Science,228巻,810〜815頁,1985年;E.S.Kawasaki
ら、Science,230巻,291−296頁、1985年;S.Nagataら,Na
ture,319巻,415−418頁,1986年]。
人尿中に存在するCSFとしては、単球−マクロフアージ
系細胞に作用する因子(CSF−1又はM−CSF)[S.K.Da
s & E.R.Stanley,Journal of Biological Chemistry,2
57巻,13679〜13684頁,1982年]、顆粒球コロニーを刺激
するHGI−糖蛋白質[特公昭60−30291号公報]及びCSF
−HU[K.Motoyoshiら,Blood,52巻,1012〜1020頁,1978年
及びBlood,60巻,1378〜1386頁,1982年]が報告されてい
る。
それらのうち、単球−マクロフアージ系細胞に作用する
上記CSF−1は完全に鈍化され、またその蛋白質をコー
ドするcDNAがクローニングされている(上記、E.S.Kawa
sakiら)。
鈍化CSF−1の構造は、糖鎖を含む二本のポリペプチド
がジスルフイド結合により、生物学的に活性なホモ2量
体を形成している。この2量体はジスルフイド結合を還
元剤により切断することにより同一の2個のサブユニツ
トを生成する。この生物学的活性を有する糖蛋白質の、
ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミド電気泳動
法により測定した分子量は、45,000〜60,000ダルトンで
ある。また2量体を形成するポリペプチドサブユニツト
の糖鎖を除いた分子量は14,000〜17,000ダルトンであ
る。このCSF−1サブユニツトのアミノ酸配列をコード
していると考えられるcDNAから推定されたアミノ酸数は
224個、分子量26,000ダルトンのポリペプチドである。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは人尿中に、CSF−1と同様に作用するが、
理化学的にCSF−1とは区別される従来知られていなか
つた新規な糖蛋白CSFが存在することを見い出してこれ
を単離し、その理化学的及び生物学的性質を明らかにす
ることにより本発明を完成した。
本発明の目的は、抗ガン剤化学療法による白血球減少
症、免疫不全及び骨髄移植等に治療効果がある新規なCS
Fとその製造法を提供することにある。
即ち、本発明は、下記の理化学的性質を有し、且つ哺乳
動物の単球−マクロフアージ系細胞のコロニー形成刺激
作用を有する糖蛋白よりなる新規なCSFを提供する。
a)分子量 CSF−1と同様に還元剤により同一のサブユニツト2個
に解離されるホモ2量体であり、ドデシル硫酸ナトリウ
ム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動で測定した分子量
が70,000〜90,000ダルトンであつて、還元剤で解離さ
せ、生物活性を消失させたサブユニツトについてドデシ
ル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動で
測定した分子量は35,000〜45,000ダルトンである。
(b)サブユニツトのアミノ酸配列 ホモ2量体を構成するサブユニツト蛋白質は、次に示す
少なくとも189個のアミノ酸配列から成り、 122番目及び140番目のアスパラギン(Asn)はそれぞれ
アスパラギン(Asn)−X−スレオニン(Thr)又はセリ
ン(Ser)で表わされる典型的なN−グリコシド結合部
位を有する。ただしXは任意のアミノ酸を表わす。
c)等電点 ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動法及びシユクロ
ース密度勾配等電点電気泳動法で測定した等電点(pI)
は3.1〜3.7である。
d)糖鎖の構成単糖 加水分解後高速液体クロマトグラフイーで分析し、糖鎖
の構成単糖として、マンノース、ガラクトース、N−ア
セチルグルコサミン及びN−アセチルノイラミン酸が同
定された。
e)円二色性スペクトル 円二色性分散計による遠紫外部CDスペクトルは波長208n
m及び222nmにそれぞれ極少ピークがあり、α−ヘリツク
ス構造を含んでいる。
f)熱安定性 60±0.5℃で60分間加熱しても生物活性は失なわれな
い; g)赤外線吸収スペクトル 第3図に示す赤外線吸収スペクトルを有する。
以上の理化学的性質を有することを特徴とするコロニー
刺激因子を含む人尿をpH8〜9に調整し、不溶物を沈澱
せしめ、その上澄を限外濾過膜で脱塩し、少なくとも20
0倍以上に濃縮した後、pHを6.5〜7.5に調整し、60℃で1
0時間加熱処理し、生ずる沈澱物を遠心除去後、陰イオ
ン交換体に吸着させ、0.2〜0.4M緩衝液で溶出させ、次
いで1〜4M緩衝液中でゲル濾過して分子量70,000ダルト
ン以上の画分を回収し、該画分を疎水性親和体に吸着さ
せて0.5〜1M緩衝液で溶出させ、該溶出物を高速液体ゲ
ル濾過にかけ、分子量70,000〜150,000ダルトンの画分
を回収し、該画分をpH1〜2に調整して逆相高速液体ク
ロマトグラフイーにかけ、有効成分を溶出せしめること
を特徴とするコロニー刺激因子の製造法である。
[発明の具体的な説明] (1)CSFの製造 本発明のCSFは次のようにして製造される。
健康人の尿をpH8.0〜9.0に調整し、尿中の粘性物質を沈
澱・除去し、その上澄を分子量10,000〜50,000ダルトン
を通過させる限外濾過膜を用いて濃縮と脱塩を行う。
少なくとも200倍以上に濃縮(蛋白質濃度として1%(w
/v)以上)した後pHを6.5〜7.5に調整し、60℃で10時間
加熱処理(ウイルス等の不活化)する。形成された沈澱
物を遠心除去し、陰イオン交換体、例えばDEAE−セルロ
ース等、に有効成分を吸着させる。
次に0.05〜0.1Mの緩衝液(pH6.5〜7.5)で該イオン交換
体を洗浄した後0.2〜0.4Mの緩衝液(pH6.5〜7.5)で有
効成分を溶出する。該溶出液を必要ならば限外濾過膜で
濃縮し、1M〜4Mの塩類、例えば硫安、食塩等を含有する
緩衝液(pH6.5〜7.5)で平衡化させたゲル濾過剤、例え
ばSephacryl S−300(Pharmacia社製)でゲル濾過
し、分子量範囲が70,000〜150,000ダルトンの画分を回
収する。次に該画分を上記1M〜4Mの塩含有緩衝液で平衡
化させた疎水性親和体、例えばPhenyl−Sepharose (P
harmacia社製)に吸着させ、0.5〜1.0Mの塩含有緩衝液
(pH6.5〜7.5)で溶出する。該溶出液を限外濾過膜で濃
縮し、高速液体ゲル濾過カラム、例えばTSKG−3000SW
(東洋曹達製)でゲル濾過し、分子量範囲が70,000〜15
0,000ダルトンの画分を回収する。該画分を再度、濃縮
し、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)溶液(pH1〜2)で
平衡化した高速液体逆相カラム、例えば、Hi−Pore RP
−304(バイオラド社製)に吸着させ、0.1%TFAを含む
溶剤、例えばアセトニトリル又はイソプロパノールの直
線濃度勾配溶出法により溶出する。このようにして得ら
れたCSFは、比活性1×108単位/mg・蛋白質以上を有す
る純粋な物質である。
(2)CSFの理化学的性状 以上のようにして製造された本発明のCSFは次のような
理化学的性状を有している。尚、この理化学的性状の試
験には、実施例1の方法により純化したCSFを用いた。
(a)分子量 還元剤の非存在下に、Laemmli(Nature,227巻,680−685
頁,1970年)の方法によるドデシル硫酸ナトリウム・ポ
リアクリルアミド電気泳動で分子量を測定すると、70,0
00〜90,000ダルトンであつた。
次に、0.2Mメルカプトエタノールで還元し、同様の方法
で測定すると、分子量35,000〜45,000ダルトンのサブユ
ニツトに解離した(第1図)。
第1図は、本発明のCSFのドデシル硫酸ナトリウム・ポ
リアクリルアミド電気泳動の泳動図であり、A〜Eは非
還元(2量体)、F,Gは分子量マーカー蛋白質、H〜L
は還元(サブユニツト)を示し、縦軸の数字は分子量
(×103ダルトン)を示す。
(b)サブユニツト蛋白質のアミノ酸配列 NH2−末端アミノ酸配列は、純化CSFを気相アミノ酸シー
ケンサーで常法により分析した。次に純化CSFを6Mグア
ニジンで変性させ、モノヨード酢酸でアルキル化した
後、脱塩し、トリプシン消化を行なつた。トリプシン処
理ペプチドをVydac C−18逆相高速液体クロマトグラフ
イーで分画し、23のペプチド画分を得、各画分をそれぞ
れ気相アミノ酸シーケンサーで分析し、ペプチド断片の
アミノ酸配列を分析した。トリプシン消化ペプチド断片
のアミノ酸配列と本発明者らがクローニングしたmRNAの
塩基配列から、サブユニツト蛋白質のアミノ酸一次構造
を決定した。その結果は表1に示すとおりである。
NH2−末端のアミノ酸であるグルタミン酸から149番目の
グルタミンまでは、公知のCSF−1と同一であるが、150
番目から189番目までの40個のアミノ酸は、公知のそれ
と全く異なつていた。またCOOH−末端アミノ酸であるロ
イシンの次に、少なくとも α,β,γの三個のアミノ酸の存在が定性され、αはス
レオニン、βはトリプトフアン、γはグルタミン酸であ
ることが予測された。122番目と140番目のアスパラギン
は、Asn−X−Ser/Thrの典型的なN−グリコシド結合構
造を有し、この部位で糖鎖を結合しているものと推定さ
れた。ここにXは任意のアミノ酸を示す。
(c)糖鎖の構成単糖 ポリペプチドと結合している糖鎖の構成単糖は、加水分
解して遊離させた後、高速液体クロマトグラフイーで分
析した。アルドース、シアル酸は陰イオン交換カラム、
ヘキソサミンは陽イオン交換カラムでホウ酸緩衝液濃度
勾配溶出法で分画し、シアノアセタミド又はアルギニン
によるポストカラム標識した後、ケイ光法により同定し
た。本CSF分子に含有される糖鎖は不均一であり、定量
することは困難であつたが、構成単糖としてマンノー
ス、ガラクトース、N−アセチルグリコサミン及びN−
アセチルノイラミン酸が同定された。そのモル比はおよ
そ2.5:1.4:2.5:2.1であつた。
(d)等電点 ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動法及びシユクロ
ース密度勾配等電点電気泳動法により、等電点を測定し
た結果、pIは3.1〜3.7であつた。
(e)円二色性(CD)スペクトル 円二色性分散計(JASCO社製J−600)で遠紫外部に於け
るCDスペクトルを測定した(第2図)。
図2は本発明のCSFのCDスペクトルを示し、横軸は波長
(nm)、縦軸は楕円率(mdeg)を示す。波長208nm及び2
22nmにおいて極少ピークがみとめられ、本CSFの二次構
造にα−ヘリツクス構造が含まれているものと推定され
た。
(f)熱安定性 本CSFを1μg/mlの濃度で、希薄緩衝液(pH7.0)に溶解
し、60±0.5℃で60分間加熱し、そのコロニー刺激活性
(後述)を測定したが、活性の低下はほとんど認められ
なかつた。
(g)赤外線吸収スペクトル 本CSFの凍結乾燥粉末について透過測定法(KBr窓)によ
りフーリエ変換赤外分光装置(Nicolet社製5D×C)を
用いて測定した赤外線吸収スペクトルはに示すとおりで
あつた。第3図の横軸は波数(cm-1)を縦軸は透過率を
示す。
本CSFは1650cm-1、1201cm-1及び1133cm-1に強い吸収、1
537cm-1、1432cm-1及び1068cm-1に中程度の吸収を示し
た。
(3)CSFの生物学的活性 前記(2)項と同様に、このコロニー刺激活性及び比活
性の試験には、実施例1の方法により純化したCSFを用
いた。
(a)コロニー刺激活性及び比活性 本発明のCSFのコロニー刺激活性は、マウス骨髄細胞に
よる単層軟寒天ゲルでのコロニー形成試験法で測定し
た。CSF試料を0.3%寒天、20%牛胎児血清(FCS)及び
マウス骨髄細胞1×105個を含むMcCoy′s5A培地1mlと混
合し、7.5%CO2通気下、37℃で7日間培養した。培養
後、50個以上の細胞集塊をコロニーと判定し、形成され
たコロニー数を計測した。コロニー刺激活性は単位で表
現し、1単位は1コロニーを形成させるに必要なCSF量
と規定した。また比活性は、CSF蛋白質1mg当り形成され
るコロニー数(単位)で表わした。その結果、本発明の
CSFは、1.4×108単位/mg・蛋白質の比活性を有してい
た。また形成されたコロニーをヘマトキシリン−エオジ
ン染色して形態学的に分類したところ、95%以上のコロ
ニーが単球−マクロフアージから形成されていた。
(b)in vitro及びin vivoでのマウス骨髄単球−マク
ロフアージ系幹細胞(CFU−M)の増殖に及ぼす促進作
用 b−1)in vitro試験 C57BLマウスの骨髄細胞を平板吸着法にて、非吸着骨髄
細胞とし、20%FCSを含むMcCoy′s5A培地へ1×106個/m
lの濃度に添加し、本発明のCSFを0(対照)、100単位/
ml、500単位/ml、1,000単位/ml及び2,000単位/mlの割合
でそれぞれ加え、7.5%CO2通気下、24時間、37℃で培養
した。培養後、各骨髄細胞を遠心法で洗浄した後、同じ
培地で5倍に希釈し、各群4枚のシヤーレに、それぞれ
CSF1,000単位、0.3%寒天及び20%FCSを含むMcCoy′s5A
培地1mlに対して0.1ml添加し、7.5%CO2通気下、37℃で
7日間培養した。培養後、50個以上の細胞集塊を単球−
マクロフアージ系幹細胞(CFU−M)と判定し、形成さ
れたCFU−M数を計測した。その結果は表2に示すとお
りであつた。
表2に示すようにCSFの添加濃度に依存して、マウス骨
髄細胞中のCFU−M数は増加した。
b−2)in vivo試験 C57BLマウス(5匹/群)に対して体重1kg当り0(生理
食塩液)、80×104単位、160×104単位及び320×104
位CSFを1日1回、連続3日間腹腔内に投与した。投与
終了の翌日に、各マウスにより大腿骨骨髄及び脾臓を摘
出し、骨髄及び脾臓中の単球−マクロフアージ系幹細胞
(CFU−M)数を、1,000単位のCSFを刺激因子とする前
記軟寒天平板法によるコロニー形成試験で測定した。そ
の結果は表3及び表4に示すとおりであつた。
表3及び表4に示す如く、80×104単位/kg体重のCSF投
与により、骨髄及び脾臓でのCFU−Mの増加が認めら
れ、160×104単位/kg体重以上の投与では顕著な増加が
認められた。
以上のような理化学的性質及び生物学的活性を有する本
発明のCSFを公知の類似した物質と比較すると次のとお
りである。
本発明のCSFは、CSF−1と同様に糖鎖を含む二本のポリ
ペプチドがジスルフイド結合し、生物学的に活性なホモ
2量体から構成されていて分子量は、70,000〜90,000ダ
ルトンであり、CSF−1のそれよりも大きい。更に、本
発明のCSFを構成しているサブユニツトのポリペプチド
は、少なくとも189個のアミノ酸から成り、分子量35,00
0〜45,000ダルトンであり、CSF−1のそれの14,000〜1
7,000ダルトンよりも大きい。また、サブユニツトのア
ミノ酸配列をCSF−1と比較すると、NH2−末端の1番か
ら149番目までのアミノ酸配列は同じであつたが、150番
から189番目までのアミノ酸配列はCSF−1のcDNAから推
定されるものと異なつており、CSF−1遺伝子上にコー
ドされていなかつた。従つて、本発明のCSFは、一部CSF
−1と共通性を有するが、遺伝子的にも、構造的にも、
公知のCSF−1とは別個な因子であることが判明した。
次に本発明の実施例を示す。
実施例1 健常人の尿200lをpH8.5に調整し、沈澱物を濾過除去
し、分画分子量50,000ダルトンの限外濾過膜(アミコン
社、H10×50)で濃縮と脱塩を行つた。次に、濃縮液をp
H7.0に調整し、密封容器中で60℃、10時間加熱殺菌し
た。殺菌後、遠心分離(5,000×g 30分間)して沈澱物
を除去した後、0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2)で平衡化し
たDEAE−セルロースと混合し、吸着させた。DEAE−セル
ロースを0.02Mリン酸緩衝液、0.05M食塩添加0.02Mリン
酸緩衝液(pH7.2)で洗浄した後、0.25M食塩添加緩衝液
(pH7.2)で溶出させた。溶出液を限外濾過膜(アミコ
ン社H1P10)で濃縮して、Sephacryl S−300(フアルマ
シア社、φ4×80cm)を用い、1M硫安添加緩衝液(pH7.
2)でゲル濾過した。ゲル濾過での分子量範囲70,000〜1
50,000ダルトンの画分を上記1M硫安添加緩衝液で平衡化
したphenyl−Sepharose4Bカラム(フアルマシア社製、
φ2×20cm)に吸着させ、次いで0.5M硫安添加緩衝液
(pH7.2)で溶出させた。溶出液を限外濾過膜(旭化成
製、NM−3)で濃縮して、TSKG−3,000SWカラム(東洋
曹達製、φ4×600mm×2)で高速液体クロマトグラフ
イーにかけ、分子量範囲70,000〜150,000ダルトンの画
分を得た。この画分を再度濃縮し、Hi−Pore RP−304
(バイオラド社製、φ4×150mm)の逆相カラムで0.1%
トリフルオロ酢酸を含む、アセトニトリル0−100%(p
H2.0)の直線濃度勾配による高速液体クロマトグラフイ
ーにかけ、CSFを溶出し、精製された比活性1.4×108
位/mg・蛋白質のCSFを得た。上記製造工程の各ステツプ
におけるCSFの精製度は表5に示すとおりであつた。
実施例2 実施例1の方法でSephacryl S−300をTSKG−3,000SW
(東洋曹達、HLC−837)、phenyl−Sepharose4BをTSKph
enyl−5pw(東洋曹達)にかえて、全く高速液体クロマ
トグラフイーにより精製した。得られたCSFは、比活性
1.5×108単位/mgであり、回収率も実施例1と同等であ
つた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のCSFのドデシル硫酸ナトリウム・ポリ
アクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)の泳動図であ
り、第2図及び第3図はそれぞれ本発明CSFの遠紫外部C
Dスペクトル及び赤外線吸収スペクトルを示す。 第1図において、 A〜E……非還元物(2量体) F,G……分子量マーカ蛋白質 H〜L……還元物(サブユニツト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳内 延也 東京都中野区南台5−21−10 森永乳業株 式会社中野社宅401 (72)発明者 山田 宗夫 神奈川県川崎市高津区久地752 栄テラス 205号 (72)発明者 横田 肇 東京都港区白金2−5−1−406 (56)参考文献 国際公開87/6954(WO,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】哺乳動物の単球−マクロファージ系細胞の
    コロニー形成刺激作用を有し、次の理化学的性質を有す
    ることを特徴とするコロニー刺激糖蛋白質: a)分子量 同一のサブユニット2個から成るホモ2量体であって、
    ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気
    泳動で測定した分子量が70,000〜90,000ダルトンであ
    り、還元剤で解離させて生物活性を消失させたサブユニ
    ットについてドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルア
    ミドゲル電気泳動で測定した分子量は、35,000〜45,000
    ダルトンである; b)サブユニットのアミノ酸配列 ホモ2量体を構成するサブユニット蛋白質は、以下に示
    す少なくとも189個のアミノ酸配列から成り、122番目及
    び140番目のアスパラギン(Asn)はそれぞれアスパラギ
    ン(Asn)−X−スレオニン(Thr)/セリン(Ser)で
    表わされるN−グリコシド結合部位を有し、ここでXは
    任意のアミノ酸を示す; c)等電点 ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動法及びシュクロ
    ース密度勾配等電点電気泳動法で測定した等電点(pI)
    は3.1〜3.7である; d)糖鎖の構成単糖 加水分解後、高速液体クロマトグラフィーで分析により
    同定された糖鎖の構成単糖は、マンノース、ガラクトー
    ス、N−アセチルグルコサミン及びN−アセチルノイラ
    ミン酸である; e)円二色性スペクトル 円二色性分散計による遠紫外部CDスペクトルは波長208n
    m及び222nmにそれぞれ極少ピークがあり、α−ヘリック
    ス構造を含んでいる; f)熱安定性 60±0.5℃で60分間加熱しても生物活性は失なわれな
    い; g)赤外線吸収スペクトル 赤外線吸収スペクトルにおいて、1650cm-1、1201cm-1
    び1133cm-1に強い吸収、1537cm-1、1432cm-1及び1068cm
    -1に中程度の吸収を示す; h)比活性 1.4×108単位/mg・蛋白質以上の比活性を示す。
  2. 【請求項2】人尿をpH8〜9に調整し、不溶物を沈殿せ
    しめ、その上澄を限外濾過膜で脱塩し、少なくとも200
    倍以上に濃縮した後、pHを6.5〜7.5に調整し、60℃で10
    時間加熱処理し、沈殿物を遠心除去後、陰イオン交換体
    に吸着させ、0.2〜0.4M緩衝液で溶出させ、次いで1〜4
    M緩衝液中でゲル濾過して分子量70,000ダルトン以上の
    画分を回収し、該画分を疎水性親和体に吸着させ、0.5
    〜1Mの緩衝液で溶出させ、該溶出物を高速液体ゲル濾過
    にかけ、分子量70,000〜150,000ダルトンの画分を回収
    し、該画分をpH1〜2に調整して逆相高速液体クロマト
    グラフィーにかけ、有効成分を溶出せしめることを特徴
    とする、哺乳動物の単球−マクロファージ系細胞のコロ
    ニー形成刺激作用を有し次の理化学的性質を有するコロ
    ニー刺激糖蛋白質の製造法: a)分子量 同一のサブユニット2個から成るホモ2量体であって、
    ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気
    泳動で測定した分子量が70,000〜90,000ダルトンであ
    り、還元剤で解離させて生物活性を消失させたサブユニ
    ットについてドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルア
    ミドゲル電気泳動で測定した分子量は、35,000〜45,000
    ダルトンである; b)サブユニットのアミノ酸配列 ホモ2量体を構成するサブユニット蛋白質は、以下に示
    す少なくとも189個のアミノ酸配列から成り、122番目及
    び140番目のアスパラギン(Asn)はそれぞれアスパラギ
    ン(Asn)−X−スレオニン(Thr)/セリン(Ser)で
    表わされるN−グリコシド結合部位を有し、ここでXは
    任意のアミノ酸を示す; c)等電点 ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動法及びシュクロ
    ース密度勾配等電点電気泳動法で測定した等電点(pI)
    は3.1〜3.7である; d)糖鎖の構成単糖 加水分解後、高速液体クロマトグラフィーで分析により
    同定された糖鎖の構成単糖は、マンノース、ガラクトー
    ス、N−アセチルグルコサミン及びN−アセチルノイラ
    ミン酸である; e)円二色性スペクトル 円二色性分散計による遠紫外部CDスペクトルは波長208n
    m及び222nmにそれぞれ極少ピークがあり、α−ヘリック
    ス構造を含んでいる; f)熱安定性 60±0.5℃で60分間加熱しても生物活性は失なわれな
    い; g)赤外線吸収スペクトル 赤外線吸収スペクトルにおいて、1650cm-1、1201cm-1
    び1133cm-1に強い吸収、1537cm-1、1432cm-1及び1068cm
    -1に中程度の吸収を示す; h)比活性 1.4×108単位/mg・蛋白質以上の比活性を示す。
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