JPH07114780B2 - ポリウレタン樹脂製コンドームおよびその製法 - Google Patents
ポリウレタン樹脂製コンドームおよびその製法Info
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- JPH07114780B2 JPH07114780B2 JP4088426A JP8842692A JPH07114780B2 JP H07114780 B2 JPH07114780 B2 JP H07114780B2 JP 4088426 A JP4088426 A JP 4088426A JP 8842692 A JP8842692 A JP 8842692A JP H07114780 B2 JPH07114780 B2 JP H07114780B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は可塑化した熱可塑性ポ
リウレタン樹脂製コンドームおよびその製法に関するも
のである。さらに詳しくは、ポリカーボネート系または
ポリエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂、および可
塑剤に、要すればさらに塩化ビニル樹脂および/または
微粉末合成シリカを添加し、溶剤に溶かして均一溶液と
した後、これに雄型を浸漬し、液中から徐々に引上げ、
型上で熱風を吹き付けて乾燥し、続いて煮沸または水蒸
気加熱後急冷処理し、再び温風で乾燥した後脱型するこ
とを特徴とする、ポリウレタン樹脂製コンドームおよび
その製法に関するものである。
リウレタン樹脂製コンドームおよびその製法に関するも
のである。さらに詳しくは、ポリカーボネート系または
ポリエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂、および可
塑剤に、要すればさらに塩化ビニル樹脂および/または
微粉末合成シリカを添加し、溶剤に溶かして均一溶液と
した後、これに雄型を浸漬し、液中から徐々に引上げ、
型上で熱風を吹き付けて乾燥し、続いて煮沸または水蒸
気加熱後急冷処理し、再び温風で乾燥した後脱型するこ
とを特徴とする、ポリウレタン樹脂製コンドームおよび
その製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンドームで、動物の袋状または管状の
臓器などを用いたもの以外は、従来から専ら天然ゴムラ
テックスを用いて製造されて来たが、材料強度の関係で
一定以上の膜厚を維持する必要があるため、膜厚を下げ
て使用感の少ないものに改良するためには、おのずと限
界があったのであるが、天然ゴム製品と同様に柔軟性を
有しながら、強度的には数段すぐれているポリウレタン
樹脂の使用が提案されている(特許公報 平3−761
44)。しかしこの種の熱硬化形のポリウレタン樹脂を
使用する際には、強度の高いものを得ることは実質的に
困難である上、型上でポリイソシアナートとポリオール
間の反応を行う必要があるため、いったん型表面に付着
させたポリウレタン樹脂原料は、反応が実質的に完了す
るまでの間型上に留め置く必要があり、したがって成形
時間が極めて長くなるため工程をスムーズな一連の流れ
に乗せることができず、天然ゴムラテックスを使用する
場合に比べて経済的に極めて不利になるほか、型上でい
ったん生成したポリウレタン樹脂は再沈殿などの方法に
より徹底的に精製される工程を経ることは不可能である
ため、型上で形成されたコンドームを脱型後に若干の洗
浄を行った程度で実用に供することになり、コンドーム
表面に残存する芳香族アミンによる発癌作用の可能性は
残存することになり、安全性の点で一抹の不安を残す製
品となることは避けられなかった。このような熱硬化形
のポリウレタン樹脂の欠点を補うものとして熱可塑性ポ
リウレタン樹脂を用いる方法も提案されてはいる(特許
公報 昭47−24947)が、この公報にも記載され
ているように、熱可塑性のポリウレタン樹脂で、充分の
強度と満足な柔軟性を兼ね備える樹脂としては、わずか
に特殊のポリエステル系のものくらいしか無いのが現状
であるが、このポリエステル系ポリウレタン樹脂は、本
来加水分解による経時的性能劣化を避けることができ
ず、保存中にカビや雑菌が付着して繁殖するなどの難点
があった。
臓器などを用いたもの以外は、従来から専ら天然ゴムラ
テックスを用いて製造されて来たが、材料強度の関係で
一定以上の膜厚を維持する必要があるため、膜厚を下げ
て使用感の少ないものに改良するためには、おのずと限
界があったのであるが、天然ゴム製品と同様に柔軟性を
有しながら、強度的には数段すぐれているポリウレタン
樹脂の使用が提案されている(特許公報 平3−761
44)。しかしこの種の熱硬化形のポリウレタン樹脂を
使用する際には、強度の高いものを得ることは実質的に
困難である上、型上でポリイソシアナートとポリオール
間の反応を行う必要があるため、いったん型表面に付着
させたポリウレタン樹脂原料は、反応が実質的に完了す
るまでの間型上に留め置く必要があり、したがって成形
時間が極めて長くなるため工程をスムーズな一連の流れ
に乗せることができず、天然ゴムラテックスを使用する
場合に比べて経済的に極めて不利になるほか、型上でい
ったん生成したポリウレタン樹脂は再沈殿などの方法に
より徹底的に精製される工程を経ることは不可能である
ため、型上で形成されたコンドームを脱型後に若干の洗
浄を行った程度で実用に供することになり、コンドーム
表面に残存する芳香族アミンによる発癌作用の可能性は
残存することになり、安全性の点で一抹の不安を残す製
品となることは避けられなかった。このような熱硬化形
のポリウレタン樹脂の欠点を補うものとして熱可塑性ポ
リウレタン樹脂を用いる方法も提案されてはいる(特許
公報 昭47−24947)が、この公報にも記載され
ているように、熱可塑性のポリウレタン樹脂で、充分の
強度と満足な柔軟性を兼ね備える樹脂としては、わずか
に特殊のポリエステル系のものくらいしか無いのが現状
であるが、このポリエステル系ポリウレタン樹脂は、本
来加水分解による経時的性能劣化を避けることができ
ず、保存中にカビや雑菌が付着して繁殖するなどの難点
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コンドーム製造用材料
として従来から使用されている天然ゴムラテックスは強
度上の制約から、膜厚におのずと制限があり、これに代
わるべきポリウレタン樹脂としては、強度が不充分で安
全性にも問題のある熱硬化形のものか、または微生物の
付着や加水分解の避けられない熱可塑性のポリエステル
系ポリウレタン樹脂の他は、強度と柔軟性を兼ね備えた
ものという点で、充分満足できるものは無かった。
として従来から使用されている天然ゴムラテックスは強
度上の制約から、膜厚におのずと制限があり、これに代
わるべきポリウレタン樹脂としては、強度が不充分で安
全性にも問題のある熱硬化形のものか、または微生物の
付着や加水分解の避けられない熱可塑性のポリエステル
系ポリウレタン樹脂の他は、強度と柔軟性を兼ね備えた
ものという点で、充分満足できるものは無かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題点を解決し、高い安全性とコンドームに必要な強度お
よび柔軟性を具備した材料の製造方法として、微生物の
影響を受け難いという点でポリカーボネート系およびポ
リエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂を選び、これ
らに可塑剤を添加し、強度を大きく低下せしめることな
しに柔軟性を付与し、さらに要すれば高重合度のポリ塩
化ビニル樹脂で補強した上、各材料成分間の相溶性向上
のため微粉末合成シリカを加えた材料を、コンドームの
製造に適用する方法およびその煮沸または水蒸気加熱/
急冷処理とその可塑剤との相乗効果につき鋭意研究を重
ね、この発明を完成するに至った。
題点を解決し、高い安全性とコンドームに必要な強度お
よび柔軟性を具備した材料の製造方法として、微生物の
影響を受け難いという点でポリカーボネート系およびポ
リエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂を選び、これ
らに可塑剤を添加し、強度を大きく低下せしめることな
しに柔軟性を付与し、さらに要すれば高重合度のポリ塩
化ビニル樹脂で補強した上、各材料成分間の相溶性向上
のため微粉末合成シリカを加えた材料を、コンドームの
製造に適用する方法およびその煮沸または水蒸気加熱/
急冷処理とその可塑剤との相乗効果につき鋭意研究を重
ね、この発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の構成】すなわちこの発明は、ポリカーボネート
系またはポリエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂、
および可塑剤に、要すればポリ塩化ビニル樹脂、および
/または微粉末合成シリカその他の添加剤を混合し、溶
剤に溶かして均一溶液とし、これに雄型を浸漬した後徐
々に引上げ、熱風を吹き付けて乾燥し、煮沸処理し、急
冷し、温風で乾燥してなることを特徴とする、ポリウレ
タン樹脂製コンドームおよびその製法を提供するもので
ある。この発明のコンドームに有用に使用される代表的
なポリカーボネート系の熱可塑性ポリウレタン樹脂原料
としては、ポリイソシアナートとして4,4´−ジフェ
ニルメタンジイソシアナート(MDI),トルイレンジ
イソシアナート(TDI),イソホロンジイソシアナー
ト(IPDI),4,4′−メチレンビス(シクロヘキ
シルイソシアナート)(HMDI),ヘキサメチレン−
1,6−ジイソシアナート(HDI),などの群から選
んだ1種または2種以上のポリイソシアナートを使用
し、ポリカーボネート系ポリオールとして平均分子量が
500〜5000であり、直鎖状のポリ(1,6−ヘキ
サメチレングリコールカーボネート)、ポリ(1,4−
テトラメチレングリコールカーボネート)、もしくはポ
リ(ジエチレングリコールカーボネート)を主成分と
し、これらの構造単位の一部をより分子量の大きいもの
とか、より嵩高い構造のものに置換して柔軟性のより大
きい材料に改質して使用することができ、上記ヘキサメ
チレングリコールなどの構造単位の一部と置換可能な、
より分子量の大きいもの、より嵩高い構造のものとして
は、ヘプタメチレングリコール、オクタメチレングリコ
ール、1,4−シクロヘキセングリコール、キシリレン
グリコール、ジメチロールシクロヘキサン、ビスヒドロ
キシメチルテトラヒドロフランなどの各種異性体の類の
ものがあり、また同じ目的で主鎖の一部をオリゴアルキ
レングリコール化してカーボネート/グリコール共重合
体とした構造のものに変えて使用することもでき、この
目的で使用することのできるオリゴアルキレングリコー
ルとしては、トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコールなどのオリゴエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリプロピレングリコールなどのオリ
ゴプロピレングリコール、ジ(テトラメチレングリコー
ル)、トリ(テトラメチレングリコール)などのオリゴ
(テトラメチレングリコール)など各種のオリゴアルキ
レングリコールがあり、これら各種のポリカーボネート
グリコールの分子量は、500以下ではコンドーム用材
料としては剛くなりすぎるし、5000以上とすると加
工性が悪くなるなどのため、500〜5000とする必
要がある。この発明に使用することのできる連鎖延長剤
としては、通常の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造に用
いられるエチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ピペラジン、1,4−ジ
アミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、4,4´
−ジシクロヘキシルメタンジアミン、キシリレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、ジブチレントリアミンなど
の各種低分子量ジアミンもしくはトリアミン、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、テトラメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレン
グリコールなどの各種低分子量グリコール類の他、ヒド
ラジンなどの各種低分子量活性水素化合物があり、これ
らの中でも特に嵩高い構造のものを使用すれば、ハード
セグメントの結晶性を低下させるため、樹脂の柔軟性を
向上させる効果が得られるので好ましく、これらポリカ
ーボネート系ポリウレタン樹脂に使用される連鎖延長剤
のほとんどのものは、ポリエーテル系のポリウレタン樹
脂にも同様に使用することができるのは勿論である。こ
の発明のコンドームに使用される代表的なポリエーテル
系の熱可塑性ポリウレタン樹脂の原料として使用される
ジイソシアナートとしては、上記のポリカーボネート系
熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造に使用することができ
るものを、ほとんど同様に使用することができ、ポリエ
ーテル系ポリオールとしては、ポリカーボネート系ポリ
オールの場合と全く同様の理由から、平均分子量が50
0〜5000である、ポリ(1,2−プロピレングリコ
ール)、ポリ(1,4−テトラメチレングリコール)、
ポリ(1,6−ヘキサメチレングリコール)、ポリ
(1,8−オクタメチレングリコール)、もしくはこれ
ら各種グリコールの共重合体グリコール、などを同様に
使用することができる。この発明で使用することができ
るポリカーボネート系またはポリエーテル系の熱可塑性
ポリウレタン樹脂の製造方法としては、要すれば適当な
溶媒の存在下で、一般的な方法によって加熱・攪拌下に
両末端にイソシアナート基を有するプレポリマーを合成
し、次ぎに連鎖延長剤と反応せしめて製造することがで
き、ジブチル錫ジラウレートなどの有機金属系触媒の他
各種の第3級アミン系触媒を添加して、反応を加速する
ことができ、このようにして製造されるポリカーボネー
ト系もしくはポリエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹
脂は、合成後3回以上の再沈殿などによる精製を経て低
分子量の不純物を除去し、安全性を高めたものを使用す
ることが必要である。この発明で使用することのできる
ポリ塩化ビニル樹脂は、平均重合度が少くとも1000
以上であることが好ましく、1800以上であることが
強度維持の上でより好ましく、塩化ビニル樹脂の添加量
については、熱可塑性ポリウレタン樹脂100部(重量
部、以下同じ)に対して200部以下とすることがゴム
弾性を維持する上で好ましく、1部以下では補強や離型
などの添加効果が得られなくなるため、1〜200部と
することが好ましい。この発明で使用することができる
可塑剤としては、工業的にポリ塩化ビニル樹脂の可塑剤
として用いられるものの中から特に安全性の高いものを
選べば、ほとんどのものを同様に用いることができ、例
えばジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジブチルフ
タレート、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート、
ブチルラウリルフタレート、ブチルステアリルフタレー
ト、ジ(2−エチルヘキシル)アゼラエート、ジ(2−
エチルヘキシル)アジペート、トリクレジルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホ
スフェート、ジベンジルエーテル、エポキシ化大豆油の
ほか、以下いずれも液状の合成ゴムで、塩素化ポリイソ
プレン、塩素化ポリエチレン、ブタジエン/ビニルピリ
ジンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル/ブタ
ジエンゴム、スチレン/ブタジエンゴム、ブチルゴム、
水素添加ポリブタジエンなどをあげることができる。こ
の発明で使用することのできるその他の添加剤として
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、殺菌剤など
の各種安定剤の他、滑剤、着色剤、香料、殺精子剤、粒
径が50μm以下の有機もしくは無機系の充填材などを
上げることができる。粒径50μm以上の充填材を使用
すると、コンドームにピンホールを生じ易くなるとか、
溶液中で沈殿し易くなるなどのため、充填材の粒径は5
0μm以下とする必要がある。この発明でコンドームの
成形用に使用することのできる溶剤としては、使用する
各種の材料を同時に溶解または分散せしめ、化学的に安
定であり、毒性が低いものであれば、一般に工業的に使
用されるものから選んで、単独または2成分以上の混合
溶剤として使用することができ、例えばジメチルスルホ
キシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、塩化メチ
レン、アセトニトリル、イソプロピルアルコールなどを
上げることができる。この発明の煮沸後急冷処理は、可
塑剤添加との相乗効果が認められるもので、型を浸漬、
引上げ、乾燥して成型してなるコンドームを、特に脱型
前に処理して引張強度の向上と、柔軟性をさらに増加せ
しめることを可能とした新規の処理方法で、沸騰水また
は100℃前後の水蒸気で加熱し、続いて冷水に投入す
るなどの手段で急冷した後温風で乾燥し、脱型するもの
で、煮沸時間は0.5分以内では充分の効果が得られ
ず、60分以上としても効果に変化が見られなくなるた
め、0.5〜60分とすることが好ましい。
系またはポリエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂、
および可塑剤に、要すればポリ塩化ビニル樹脂、および
/または微粉末合成シリカその他の添加剤を混合し、溶
剤に溶かして均一溶液とし、これに雄型を浸漬した後徐
々に引上げ、熱風を吹き付けて乾燥し、煮沸処理し、急
冷し、温風で乾燥してなることを特徴とする、ポリウレ
タン樹脂製コンドームおよびその製法を提供するもので
ある。この発明のコンドームに有用に使用される代表的
なポリカーボネート系の熱可塑性ポリウレタン樹脂原料
としては、ポリイソシアナートとして4,4´−ジフェ
ニルメタンジイソシアナート(MDI),トルイレンジ
イソシアナート(TDI),イソホロンジイソシアナー
ト(IPDI),4,4′−メチレンビス(シクロヘキ
シルイソシアナート)(HMDI),ヘキサメチレン−
1,6−ジイソシアナート(HDI),などの群から選
んだ1種または2種以上のポリイソシアナートを使用
し、ポリカーボネート系ポリオールとして平均分子量が
500〜5000であり、直鎖状のポリ(1,6−ヘキ
サメチレングリコールカーボネート)、ポリ(1,4−
テトラメチレングリコールカーボネート)、もしくはポ
リ(ジエチレングリコールカーボネート)を主成分と
し、これらの構造単位の一部をより分子量の大きいもの
とか、より嵩高い構造のものに置換して柔軟性のより大
きい材料に改質して使用することができ、上記ヘキサメ
チレングリコールなどの構造単位の一部と置換可能な、
より分子量の大きいもの、より嵩高い構造のものとして
は、ヘプタメチレングリコール、オクタメチレングリコ
ール、1,4−シクロヘキセングリコール、キシリレン
グリコール、ジメチロールシクロヘキサン、ビスヒドロ
キシメチルテトラヒドロフランなどの各種異性体の類の
ものがあり、また同じ目的で主鎖の一部をオリゴアルキ
レングリコール化してカーボネート/グリコール共重合
体とした構造のものに変えて使用することもでき、この
目的で使用することのできるオリゴアルキレングリコー
ルとしては、トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコールなどのオリゴエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリプロピレングリコールなどのオリ
ゴプロピレングリコール、ジ(テトラメチレングリコー
ル)、トリ(テトラメチレングリコール)などのオリゴ
(テトラメチレングリコール)など各種のオリゴアルキ
レングリコールがあり、これら各種のポリカーボネート
グリコールの分子量は、500以下ではコンドーム用材
料としては剛くなりすぎるし、5000以上とすると加
工性が悪くなるなどのため、500〜5000とする必
要がある。この発明に使用することのできる連鎖延長剤
としては、通常の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造に用
いられるエチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ピペラジン、1,4−ジ
アミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、4,4´
−ジシクロヘキシルメタンジアミン、キシリレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、ジブチレントリアミンなど
の各種低分子量ジアミンもしくはトリアミン、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、テトラメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレン
グリコールなどの各種低分子量グリコール類の他、ヒド
ラジンなどの各種低分子量活性水素化合物があり、これ
らの中でも特に嵩高い構造のものを使用すれば、ハード
セグメントの結晶性を低下させるため、樹脂の柔軟性を
向上させる効果が得られるので好ましく、これらポリカ
ーボネート系ポリウレタン樹脂に使用される連鎖延長剤
のほとんどのものは、ポリエーテル系のポリウレタン樹
脂にも同様に使用することができるのは勿論である。こ
の発明のコンドームに使用される代表的なポリエーテル
系の熱可塑性ポリウレタン樹脂の原料として使用される
ジイソシアナートとしては、上記のポリカーボネート系
熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造に使用することができ
るものを、ほとんど同様に使用することができ、ポリエ
ーテル系ポリオールとしては、ポリカーボネート系ポリ
オールの場合と全く同様の理由から、平均分子量が50
0〜5000である、ポリ(1,2−プロピレングリコ
ール)、ポリ(1,4−テトラメチレングリコール)、
ポリ(1,6−ヘキサメチレングリコール)、ポリ
(1,8−オクタメチレングリコール)、もしくはこれ
ら各種グリコールの共重合体グリコール、などを同様に
使用することができる。この発明で使用することができ
るポリカーボネート系またはポリエーテル系の熱可塑性
ポリウレタン樹脂の製造方法としては、要すれば適当な
溶媒の存在下で、一般的な方法によって加熱・攪拌下に
両末端にイソシアナート基を有するプレポリマーを合成
し、次ぎに連鎖延長剤と反応せしめて製造することがで
き、ジブチル錫ジラウレートなどの有機金属系触媒の他
各種の第3級アミン系触媒を添加して、反応を加速する
ことができ、このようにして製造されるポリカーボネー
ト系もしくはポリエーテル系の熱可塑性ポリウレタン樹
脂は、合成後3回以上の再沈殿などによる精製を経て低
分子量の不純物を除去し、安全性を高めたものを使用す
ることが必要である。この発明で使用することのできる
ポリ塩化ビニル樹脂は、平均重合度が少くとも1000
以上であることが好ましく、1800以上であることが
強度維持の上でより好ましく、塩化ビニル樹脂の添加量
については、熱可塑性ポリウレタン樹脂100部(重量
部、以下同じ)に対して200部以下とすることがゴム
弾性を維持する上で好ましく、1部以下では補強や離型
などの添加効果が得られなくなるため、1〜200部と
することが好ましい。この発明で使用することができる
可塑剤としては、工業的にポリ塩化ビニル樹脂の可塑剤
として用いられるものの中から特に安全性の高いものを
選べば、ほとんどのものを同様に用いることができ、例
えばジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジブチルフ
タレート、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート、
ブチルラウリルフタレート、ブチルステアリルフタレー
ト、ジ(2−エチルヘキシル)アゼラエート、ジ(2−
エチルヘキシル)アジペート、トリクレジルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホ
スフェート、ジベンジルエーテル、エポキシ化大豆油の
ほか、以下いずれも液状の合成ゴムで、塩素化ポリイソ
プレン、塩素化ポリエチレン、ブタジエン/ビニルピリ
ジンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル/ブタ
ジエンゴム、スチレン/ブタジエンゴム、ブチルゴム、
水素添加ポリブタジエンなどをあげることができる。こ
の発明で使用することのできるその他の添加剤として
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、殺菌剤など
の各種安定剤の他、滑剤、着色剤、香料、殺精子剤、粒
径が50μm以下の有機もしくは無機系の充填材などを
上げることができる。粒径50μm以上の充填材を使用
すると、コンドームにピンホールを生じ易くなるとか、
溶液中で沈殿し易くなるなどのため、充填材の粒径は5
0μm以下とする必要がある。この発明でコンドームの
成形用に使用することのできる溶剤としては、使用する
各種の材料を同時に溶解または分散せしめ、化学的に安
定であり、毒性が低いものであれば、一般に工業的に使
用されるものから選んで、単独または2成分以上の混合
溶剤として使用することができ、例えばジメチルスルホ
キシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、塩化メチ
レン、アセトニトリル、イソプロピルアルコールなどを
上げることができる。この発明の煮沸後急冷処理は、可
塑剤添加との相乗効果が認められるもので、型を浸漬、
引上げ、乾燥して成型してなるコンドームを、特に脱型
前に処理して引張強度の向上と、柔軟性をさらに増加せ
しめることを可能とした新規の処理方法で、沸騰水また
は100℃前後の水蒸気で加熱し、続いて冷水に投入す
るなどの手段で急冷した後温風で乾燥し、脱型するもの
で、煮沸時間は0.5分以内では充分の効果が得られ
ず、60分以上としても効果に変化が見られなくなるた
め、0.5〜60分とすることが好ましい。
【0006】
【実施例】以下に実施例によってこの発明をさらに具体
的に説明する。 実施例1〜3、比較例1〜2 実施例1においては平均分子量3000のポリ(1,6
−ヘキサメチレングリコールカーボネート)、MDI、
エチレンジアミンから、両末端にイソシアナート基を有
するプレポリマーを経由して、無触媒下ジメチルスルホ
キシド中で合成した熱可塑性ポリウレタン樹脂100部
に対し、ジベンジルエーテル20部、平均重合度200
0の懸濁重合した塩化ビニル樹脂20部、平均粒径2μ
m、最大粒系20μmの微粉末合成シリカ3部、および
消泡剤としてジメチルポリシロキサン系シリコーンオイ
ル0.02部を、ジメチルスルホキシド/テトラヒドロ
フラン(4/1、以下特記なき限り容積比)中に溶解せ
しめて4.6%溶液とし、アルミの芯型にテフロンコー
トした雄型を用いて浸漬/50℃の温風を15分間吹き
付ける乾燥を3回繰り返す操作により成形し、煮沸水に
5分間浸漬し、続いて5℃の水中に投入して急冷し、再
び50℃の乾燥空気を60分間吹き付けて乾燥後脱型
し、物性および透明性を評価し、別に飽和水蒸気中27
℃で3ケ月間放置後測定した引張強度の変化率を評価し
た。その他の実施例および比較例を実施例と同様にして
実施し、比較したが、それらの材料組成を表1に、各例
の評価結果を表2にまとめて示した。
的に説明する。 実施例1〜3、比較例1〜2 実施例1においては平均分子量3000のポリ(1,6
−ヘキサメチレングリコールカーボネート)、MDI、
エチレンジアミンから、両末端にイソシアナート基を有
するプレポリマーを経由して、無触媒下ジメチルスルホ
キシド中で合成した熱可塑性ポリウレタン樹脂100部
に対し、ジベンジルエーテル20部、平均重合度200
0の懸濁重合した塩化ビニル樹脂20部、平均粒径2μ
m、最大粒系20μmの微粉末合成シリカ3部、および
消泡剤としてジメチルポリシロキサン系シリコーンオイ
ル0.02部を、ジメチルスルホキシド/テトラヒドロ
フラン(4/1、以下特記なき限り容積比)中に溶解せ
しめて4.6%溶液とし、アルミの芯型にテフロンコー
トした雄型を用いて浸漬/50℃の温風を15分間吹き
付ける乾燥を3回繰り返す操作により成形し、煮沸水に
5分間浸漬し、続いて5℃の水中に投入して急冷し、再
び50℃の乾燥空気を60分間吹き付けて乾燥後脱型
し、物性および透明性を評価し、別に飽和水蒸気中27
℃で3ケ月間放置後測定した引張強度の変化率を評価し
た。その他の実施例および比較例を実施例と同様にして
実施し、比較したが、それらの材料組成を表1に、各例
の評価結果を表2にまとめて示した。
【0007】
【発明の効果】実施例1〜3により作成したコンドーム
は、表2の物性値が示すように、強度的には従来から生
産されている天然ゴムラテックス製品(比較例2)に比
較して、これを上回る性能を有することが証明されたの
に対し、低分子量のポリエステル系ポリオールをベース
とした熱可塑性ポリウレタン樹脂を使用し、煮沸後急冷
処理を施さなかったものの場合(比較例1)は、塩化ビ
ニル樹脂を添加しなかったため脱型が困難であった上、
強度的に不満足であり、引張応力が高いためにこの用途
への適用は極めて困難であり、飽和水蒸気中での3ケ月
間の保存試験でも、この材料では微生物の繁殖に起因す
ると思われる強度劣化が認められた。総合的評価として
は表2の最右列に示したように、実施例1〜3は比較例
1〜2に比べて極めて良好なコンドームを与えることが
例証されたことから、この発明の有用性が明白なものと
なった。このように、この発明を実施して得られるコン
ドームは、従来の天然ゴムラテックス製のものに比べ
て、引張強度が格段に向上したため、従来品に比較して
膜厚を200〜250μmと、従来品に比較して極めて
薄くして装着感の少いものとすることが可能となり、適
度の柔軟性を有し、無色で透明性に優れたものであるた
め鮮やかな着色も可能となり、天然ゴム製品に見られる
アレルギー原性も無く、微生物が付着し難い材質である
などのため、安全性や保存安定性などの点でも極めて優
れたコンドームの製造を可能にしたものであり、この発
明は真に有意義な発明であるということができる。
は、表2の物性値が示すように、強度的には従来から生
産されている天然ゴムラテックス製品(比較例2)に比
較して、これを上回る性能を有することが証明されたの
に対し、低分子量のポリエステル系ポリオールをベース
とした熱可塑性ポリウレタン樹脂を使用し、煮沸後急冷
処理を施さなかったものの場合(比較例1)は、塩化ビ
ニル樹脂を添加しなかったため脱型が困難であった上、
強度的に不満足であり、引張応力が高いためにこの用途
への適用は極めて困難であり、飽和水蒸気中での3ケ月
間の保存試験でも、この材料では微生物の繁殖に起因す
ると思われる強度劣化が認められた。総合的評価として
は表2の最右列に示したように、実施例1〜3は比較例
1〜2に比べて極めて良好なコンドームを与えることが
例証されたことから、この発明の有用性が明白なものと
なった。このように、この発明を実施して得られるコン
ドームは、従来の天然ゴムラテックス製のものに比べ
て、引張強度が格段に向上したため、従来品に比較して
膜厚を200〜250μmと、従来品に比較して極めて
薄くして装着感の少いものとすることが可能となり、適
度の柔軟性を有し、無色で透明性に優れたものであるた
め鮮やかな着色も可能となり、天然ゴム製品に見られる
アレルギー原性も無く、微生物が付着し難い材質である
などのため、安全性や保存安定性などの点でも極めて優
れたコンドームの製造を可能にしたものであり、この発
明は真に有意義な発明であるということができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリカーボネート系またはポリエーテル
系の熱可塑性ポリウレタン樹脂、可塑剤、およびその他
の添加剤を混合し、溶剤に溶かして均一溶液とし、これ
に雄型を浸漬した後徐々に液中から引き上げ、型上で熱
風または温風を吹き付けて乾燥し、煮沸または水蒸気加
熱後急冷処理し、温風で再び乾燥した後脱型してなるこ
とを特徴とするポリウレタン樹脂製コンドームの製法。 - 【請求項2】 その他の添加剤が、塩化ビニル樹脂およ
び/または微粉末合成シリカを含むことを特徴とする、
請求項1記載のポリウレタン樹脂製コンドームの製法。 - 【請求項3】 請求項1記載の方法によって製造された
ポリウレタン樹脂製コンドーム。 - 【請求項4】 請求項2記載の方法によって製造された
ポリウレタン樹脂製コンドーム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4088426A JPH07114780B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | ポリウレタン樹脂製コンドームおよびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4088426A JPH07114780B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | ポリウレタン樹脂製コンドームおよびその製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06269471A JPH06269471A (ja) | 1994-09-27 |
| JPH07114780B2 true JPH07114780B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=13942461
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4088426A Expired - Lifetime JPH07114780B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | ポリウレタン樹脂製コンドームおよびその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07114780B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE69730242T2 (de) | 1996-11-18 | 2005-08-11 | Munn, Charles S., Chestnut Hill | Unter energieeinwirkung schrumpfende gummiprodukte und hypoallergene gummiprodukte |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5458588A (en) * | 1988-07-19 | 1995-10-17 | Carter-Wallace Inc. | Latex compositions and articles manufactured therefrom |
| JPH0232110A (ja) * | 1988-07-21 | 1990-02-01 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | ウレタン樹脂成型品の製造法 |
-
1992
- 1992-02-27 JP JP4088426A patent/JPH07114780B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06269471A (ja) | 1994-09-27 |
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