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JPH0711520B2 - 細胞の永久標本の作成方法 - Google Patents
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JPH0711520B2 - 細胞の永久標本の作成方法 - Google Patents

細胞の永久標本の作成方法

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JPH0711520B2
JPH0711520B2 JP61226454A JP22645486A JPH0711520B2 JP H0711520 B2 JPH0711520 B2 JP H0711520B2 JP 61226454 A JP61226454 A JP 61226454A JP 22645486 A JP22645486 A JP 22645486A JP H0711520 B2 JPH0711520 B2 JP H0711520B2
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JP
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cells
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alkaline phosphatase
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紘二 難波
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三菱化成株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、細胞、組織など(本明細書では、これらを含
めて細胞という)の永久標本を作成する方法に関する。
(従来の技術) 医学の発展に伴い広い範囲で免疫組織化学染色法が用い
られている。従来、パーオキシダーゼ(以下POXとい
う)で標識した抗体が多用されているが、試料中に存在
するPOXを染色に先立って失活させる操作が必要であ
り、この操作において発生する酸素が細胞や標本を崩壊
することがある。特に、骨髄や末梢血の塗沫標本、リン
パ節のスタンプ標本に応用するときには、細胞の損傷が
著しい。
また、POX標識方法では、安定した色素を生成するベン
チジン系化合物を基質として用いるが、生成色素が褐色
のため、メラニン等の生体内色素との鑑別が困難であ
る。そして、安定した色素を生成する適当な基質は未だ
見いだされていない。
POX以外の標識酵素を用いる方法としては、アルカリフ
ォスファターゼ(以下APという)を用いる方法が知られ
ている。APを用いる方法の利点は、(1)通常のパラフ
ィン包埋切片において試料中に内在する酵素を失活させ
る必要がない。(2)使用基質に発癌性がない。(3)
ナフトール系の基質とジアゾニウム塩とのカップラーの
組み合わせによって色彩対比の優れた色素が得られる。
(4)アルカリ側の反応ため抗原抗体反応の解離の恐れ
が少ない、等が挙げられる。一方、欠点としては、生成
色素が、有機溶媒に可溶性で無水封入ができず、グリセ
リンゼリー等に封入するので、数カ月で褪色が生ずるこ
とである。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来のAPで細胞を標識して標本を作成する方
法の欠点を解消し、非水溶性の樹脂封入を可能にし、褪
色が少なく色素の局在性に優れた永久標本の作成方法を
提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、APで標識した細胞に、APの基質をpH8.2〜8.5
の範囲の緩衝液中で作用させて、生成した反応生成物と
塩基性フクシンのジアゾ化物とを反応させて生成する有
機溶媒不溶性の赤色色素を沈着させ、非水溶性の樹脂封
入剤で封入することを特徴とする細胞の永久標本の作成
方法である。
本発明の方法で染色できる細胞としては、APで標識する
ことのできるものであればいかなる細胞も対象とするこ
とができるが、具体的には、リンパ筋、脾臓、骨髄、肝
臓、腸管、神経、腎臓、内分泌線等の組織および血液、
腹水、脳脊髄液、肺胞洗浄液等の遊離細胞を挙げること
ができる。
また、本発明の方法に用いる試料の形態としては、パラ
フィン包埋切片、凍結切片、塗沫標本、細胞遠心標本等
を挙げることができる。
APで細胞に標識する方法としては、その自体公知の手法
がいずれも適用することができる。例えば、細胞中の抗
原にAPを直接結合して標識する直接法と、細胞中の抗原
に第1次抗体を反応させ、ビオチン化第2次抗体をさら
に反応させ、該第2次抗体に対してAPを結合させて標識
する間接法とがある。
APを抗体に結合する方法としては、例えば、グルタール
アルデヒドや過ヨウ酸酸化法等の化学結合による方法、
AP抗AP法など仲介を介して結合する方法等、公知の手法
をいずれも採用することができる。これらの酵素標識方
法は、例えば酵素抗体法(学際企画出版、昭和60年3月
25日発行)に記載されている。
本発明で使用することのできる第1次抗体としては、家
兎抗ヒト特異抗体(抗ヒトイムノグロブリン、抗ヒトリ
ゾチーム、抗ヒト癌胎児性タンパク、抗ヒトケラチン、
抗ヒト白血球共通抗原)、及び、マウス抗ヒト特異モノ
クロナール抗体等を挙げることができ、また、第2次抗
体としては、山羊抗家兎イムノグロブリン、家兎抗マウ
ス・イムノグロブリン等を挙げることができる。
また、本発明で使用することのできるAPの基質として
は、ナフトールAS-MXリン酸、ナフトールAB-BIリン酸、
αナフチルリン酸、ナフトールAS-GR及びそれらの塩等
を挙げることができる。
さらに、酵素反応生成物と反応させるカップラーとして
用いられる塩基性フクシンは、例えば、下記式で表され
る化合物等を挙げることができる。これらの化合物は、
ジアゾ化して用いる。
上記の発色反応に続いてヘマトキシリンを用いて青色に
核染色することも可能である。この方法は、細胞を赤色
に染色し、核を青色に染色するため、色彩のコトラスト
が鮮明となり、細胞の同定を容易にする。なお、その他
の染色法も、必要に応じて適宜採用することができる。
以上の酵素反応をpH8.2〜8.5の範囲の緩衝液中で行うこ
とにより、抗原抗体反応の解離が抑制され、形成された
色素の拡散を防止することができ、そして、赤色で、し
かも有機溶媒不溶性の反応産物を生成できるので、染色
後の細胞を非水溶性樹脂に封入することが可能となっ
た。
発色反応終了後の細胞は、イソプロピルアルコール等に
より処理し、パラフィン包埋組織については、さらに、
キシロール処理を行い、その他の試料については直接、
エイビー・ウィル・ベッカー社製のダイアテックス、メ
ルク社製エンテランニュー等の非水溶性の樹脂封入剤で
封入する。
(作用) 本発明は、APで標識した細胞のAPを、APの基質に作用さ
せ、生成する反応生成物と塩基性フクシンのジアゾ化物
とを反応させて、有機溶媒不溶性の赤色色素を生成さ
せ、これを細胞に沈着させて細胞を染色し、脱水した後
非水溶性樹脂封入剤で封入して永久標本を作成する方法
である。ここで生成する色素は、細胞に対して局在性に
優れており、細胞に沈着後の色素の拡散もなく、非水溶
性樹脂封入、即ち、無水封入を可能とし、長期間褪色の
ない永久標本の作成を可能とする。また、ヘマトキシリ
ンによる青色の対比核染色するときには、組織の赤色に
対して核の青色が鮮明なコントラストを形成し、細胞の
同定を容易にする。さらに、POX標識による二重染色を
行うことも可能となった。
(実施例1) リンパ筋を20%ホルマリンで固定した後、パラフィンで
包埋した組織を用いて永久標本を作成した。
まず、0.1%ネオプレンのトルエン溶液で前処理し
たスライドグラス上に、上記の包埋組織を4μmの厚さ
に薄切りした切片を伸展させ、キシロールに浸漬して脱
パラフィンした後、リン酸緩衝液で洗浄して試料を調整
した。
次いで、5%正常山羊血清を塗沫して室温で15分間
反応させ、一旦、リン酸緩衝液で洗浄した後、第1次抗
体として家兎抗ヒトイムノグロブリンを塗沫して室温で
60分間反応させ、再び、リン酸緩衝液で洗浄した。そし
て、ビオチン化第2次抗体として、ベクター社製ビオチ
ン化山羊抗家兎イムノグロブリンを塗沫して室温で30分
間反応させ、リン酸緩衝液による洗浄後、さらに、アル
カリフォスファターゼで標識したアビジンとしてはバイ
オイエダ社製アルカリフォスファターゼ標識アビジンを
塗沫して室温で30分間反応させてから、リン酸緩衝液で
洗浄して、AP標識の細胞を得た。
一方、基質としてナフトールAS-BIリン酸10mgを0.2
mlのジメチルホルムアミドに溶解した。また、カップリ
ング液としてフクシンNBの4gを2N塩酸100mlに溶解し、
ろ過して0.1mlのろ液を採取し、4gの亜硝酸ナトリウム
を100mlの蒸留水に溶解し、フクシンNB液と亜硝酸ナト
リウムとを0.1mlづつ採取して混合し、黄褐色の透明液
を得た。この透明液を9.6mgのL-レバミゾールを含む0.2
Mトリス塩酸緩衝液(pH8.5)40mlに溶解し、これに0.2m
lの基質液を加えて撹拌し、次いでろ過した。
得られたろ液に、上記で得たAP標識細胞を浸漬し
て室温で15分間反応させ、リン酸緩衝液で洗浄した後、
20%ホルマリン液で固定して室温で10分間保持し、次い
で、ヘマトキシリン液により室温で2分間処理して核を
青色に染色した。
その後、イソプロピルアルコールで処理してから、
キシロールで脱水し、ダイアテックスで樹脂封入して永
久標本を得た。
このようにして得た永久標本は、赤色に染色され、優れ
た局在性を示し、また、核が青く染色されるために、コ
ントラストが鮮明となり、細胞の同定が一層容易になっ
た。そして、無水封入で、かつ、キシロール不溶性のた
め、長期間褪色が全く見られなかった。
また、脾臓、骨髄、肝臓及び腸管の包埋組織の試料につ
いても、上記を同様にして永久標本を作成したところ、
上記のリンパ筋永久標本と同様の結果を得た。
(実施例2) 骨髄の20%ホルマリン固定後の包埋組織について、実施
例1の手順中の基質として、ナフトールAS-BIリン酸
ナトリウム10mgを直接9.6mgのL-レバミゾールを含む0.2
Mトリス塩酸緩衝液(pH8.5)40mlに溶解したものを用い
た点を除き、実施例1と同様に永久標本を作成した。
得られた標本は、実施例1と同様に鮮やかな対比染色が
なされ、長期間褪色のない、組織の同定の容易な永久標
本を得ることができた。
(実施例3) 末梢血液の塗沫標本を無水アセトンで固定して5分間保
持した後、乾燥し、リン酸緩衝液で洗浄することによ
り、試料を調整した。
次いで、実施例1の〜の手順に従って処理をすすめ
てAP標識細胞を作成し、2重染色を施した後、イソプロ
ピルアルコールで処理し、直ちにダイアテックスで封入
した。
得られた標本は、細胞の損傷もみられず、実施例1と同
様に鮮やかな対比染色がなされ、長期間褪色のない、細
胞同定の容易な永久標本を得ることができた。
また、骨髄の塗沫標本、リンパ筋のスタンプ標本、腹水
の細胞遠心標本、並びに、リンパ筋、脾臓、骨髄、肝臓
及び腸管の凍結切片についても、上記と同様の手順で永
久標本を作成したところ、末梢血液の永久標本と同様の
結果を得た。
(発明の効果) 本発明は、上記の構成を採用することにより、有機溶媒
不溶性の色素で染色することができるので、非水溶性の
樹脂封入を可能とし、長期間褪色しない優れた永久標本
を提供することができるようになった。また、上記色素
は細胞に対して局在性の優れた染色を可能とし、かつ、
この色素は明るい赤色であるため、組織の色と区別が明
瞭となり、青色に核染色するときにはコントラストが鮮
やかになり、細胞の同定が一層容易に行うことができる
ようになった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリフォスファターゼで標識した細胞
    にアルカリフォスファターゼの基質をpH8.2〜8.5の範囲
    の緩衝液中で作用させ、生成した反応生成物と塩基性フ
    クシンのジアゾ化物とを反応させて生成する有機溶媒不
    溶性の赤色色素を沈着させ、非水溶性の樹脂封入剤で封
    入することを特徴とする細胞の永久標本の作成方法。
  2. 【請求項2】細胞中の光源に第1次抗体を反応させ、ビ
    オチン化第2次抗体をさらに反応させ、該第2次抗体に
    対してアルカリフォスファターゼを結合させて標識とし
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の細胞の
    永久標本の作成方法。
  3. 【請求項3】非水溶性樹脂封入剤で封入する以前にヘマ
    トキシリンによる青色の核染色をすることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の細胞の永久標本
    の作成方法。
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TheJournalofHistochemistryandCytochemistry,Vol.32,No.2(1984)(米)P.219−229

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