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JPH07115960B2 - セラミック部材と金属部材との結合方法 - Google Patents
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JPH07115960B2 - セラミック部材と金属部材との結合方法 - Google Patents

セラミック部材と金属部材との結合方法

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JPH07115960B2
JPH07115960B2 JP31484889A JP31484889A JPH07115960B2 JP H07115960 B2 JPH07115960 B2 JP H07115960B2 JP 31484889 A JP31484889 A JP 31484889A JP 31484889 A JP31484889 A JP 31484889A JP H07115960 B2 JPH07115960 B2 JP H07115960B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、セラミック部材と金属部材との結合方法に関
する。
[従来の技術] 一般に、セラミック部材と金属部材とをロウ材を充填し
て嵌合結合する場合、ロウ材の濡れ性が悪いと両部材間
への充填効率が悪く、両部材の結合強度低下や、ロウ材
による応力の緩和が困難なものとなる。
そこで例えば実開昭62−93343号公報のように、セラミ
ック部材と金属部材を接合するに先立って、金属部材の
嵌合部に予め軟質金属をメッキすることによりロウ材の
濡れ性が向上し、前記不具合を解消することが知られて
いる。
[発明が解決しようとする課題] また、一般的にセラミック部材と金属部材とを結合して
得たものを、例えば高温雰囲気下で高速回転することが
要求されるセラミックターボロータとして用いた場合、
実用に耐えうる結合強度を得るためには、前記メッキさ
れた軟質金属の厚みが50〜200μmの範囲内のものが好
ましい。更に前記軟質金属の厚みは、取付部の機械加工
時の寸法公差、形状公差等を考慮に入れると200μm以
上とする必要がある。
しかし金属部材の嵌合部にメッキにより厚みが200μm
以上の軟質金属を形成するためには、メッキ工程に長時
間(15〜25時間)を費やすため、コスト的に非常に不利
なものとなる欠点がある。
ここにおいて本件、出願人は先に出願した特願平1−12
3532号によりセラミック部材と金属部材との結合方法を
提案した。この先行技術は金属部材の凹状嵌合部内面の
応力緩和層を、メッキ層のみで形成する代りに、軟質金
属よりなる肉盛部を形成し、さらにその肉盛部の表出面
を機械加工により削り取り内周加工面を形成し、その表
面にメッキ部を形成したものである。
上記先行技術によるメッキ部は、前記肉盛部の存在によ
り厚みを薄くすることができ、メッキ時間が少なくて済
み、かつ局部的な集中応力を充分に緩和することのでき
る厚さの応力緩和層を形成する工程時間が大幅に短縮で
き製品コストの点でも有利なものとなしたものである。
しかしこの反面メッキ部の膜厚のバラツキ、および不均
一さがそのまま、製品の寸法として残るため、寸法精
度、形状公差の確保が難しい。
本発明は、上記問題点を解決するセラミック部材と金属
部材との結合方法を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本件出願人は前記ロウ材の濡れ性が劣化し、ロウ材の湯
流れが悪くなる原因を研究、実験した結果、例えば金属
部材として用いたインコロイ製の凹状嵌合部の内面に軟
質金属である銅を溶着して肉盛部を形成するとき、肉盛
部中に凹状嵌合部から混入する鉄分が悪影響を及ぼして
いることを発見した。そして肉盛部の表面部における鉄
分の混入量が1重量%以上で発生し、これ以下では発生
しないことを見出して本発明を完成したものである。
すなわち本発明のセラミック部材と金属部材との結合方
法は、金属部材の凹状嵌合部内面に軟質金属よりなる応
力緩和層を形成する工程と、前記金属部材の凹状嵌合部
にセラミック部材の凸状嵌入部を挿入する工程と、前記
金属部材の凹状嵌合部と前記セラミック部材の凸状嵌入
部の間隙にロウ材を充填して結合する工程とよりなるセ
ラミック部材と金属部材との結合方法において、 前記応力緩和層を形成する工程は、前記金属部材の凹状
嵌合部内面に前記軟質金属である銅を溶着させ肉盛部を
形成する第1工程と、 該肉盛部の表出面を機械加工により削り取り、内周加工
面を形成する第2工程と、よりなり、 前記肉盛部に混入される鉄の量をその表面部(表面から
の深さ20μmまでの範囲)において1重量%以下とした
ことを特徴とする。
上記第1工程、第2工程は、金属部材の凹状嵌合部内面
に軟質金属よりなる応力緩和層を形成するためのもので
ある。この応力緩和層は、セラミック部材の凸状嵌入部
を金属部材の凹状嵌合部に結合したとき、結合部の応力
を緩和するためのものである。すなわち、一般にセラミ
ック部材は剛性が高く脆いため、局部的な集中応力が発
生し、そこから破損しやすい。応力緩和層はこの局部的
な集中応力を緩和するものである。
第1工程は、加熱条件を制御しつつ金属部材の凹状嵌合
部内に軟質金属である銅を溶着させ肉盛部を形成するこ
とによって、前記肉盛部に混入される鉄の量を、1重量
%以下としたものである。この肉盛部は、厚さが200μ
m以上に形成される。この肉盛部を形成する軟質金属と
して用いられる銅は、予めリング状の素材として形成
し、この素材を前記金属部材の凹状嵌合部内面にそって
配置した後、高周波加熱装置、超音波溶接装置等により
前記加熱条件で溶融して、凹状嵌合部内面に溶着、肉盛
することができる。
前記加熱条件は、金属部材の材質によって異なるが加熱
温度と加熱時間とを所定条件に制御される。例えばイン
コロイ製の金属部材を用いた場合、銅の最高加熱温度は
1200℃、銅が溶着してからの最長加熱時間は3秒以内と
することによって前記肉盛部に混入される鉄の量を1重
量%以下にできる。
なお、前記鉄の量を1重量%以下とした理由は、第2工
程により凹状嵌合部の前記肉盛部の表出面を機械加工に
より削り取り、形成された内周加工面と、前記凹状嵌合
部に挿入されたセラミック部材の凸状嵌入部との間に、
溶融したロウ材を充填する時、前記内周加工面に対する
ロウ材の濡れ性が良好となり、かつロウ材の湯流れが良
好となり、充填効率が高められ、前記凹状嵌合部と凸状
嵌入部との結合強度が充分なものとなるからである。こ
れによって従来前記湯流れを良好とするため、肉盛部の
表出面を機械加工により削り取り形成された内周加工面
に、銅メッキ層を形成しなくて済む。
第2工程では、上記第1工程で形成された肉盛部を機械
加工により削り取る量は、削り取られた後の肉盛部の厚
み50〜200μmが残るものとすることが好ましい。ま
た、機械加工は、切削あるいは研削等の加工装置を用い
て行うことができる。
[作用] 本発明のセラミック部材と金属部材との結合方法は、金
属部材の凹状嵌合部にセラミック部材の凸状嵌入部を挿
入、結合させるに先立ち金属部材の凹状嵌合部内面に軟
質金属よりなる応力緩和層を形成する場合に実施され、
第1工程、第2工程の順に実施される。
第1工程では、肉盛加工に先立ち軟質金属である銅から
なるリング状の肉盛用素材と、肉盛加工対象となる凹状
嵌合部を予め形成された金属部材とが用意される。そし
て肉盛用素材は、金属部材の凹状嵌合部に配置されると
ともに、加熱条件を制御しつつ前記凹状嵌合部内面に銅
を溶着させ肉盛部を形成させるとともに前記肉盛部に混
入される鉄の量をその表面部において1重量%以下とす
る。
上記第1工程に引続く第2工程では、前記肉盛部の表出
面を機械加工により削り取り内周加工面が形成される。
このようにして金属部材の凹状嵌合部内面には、軟質金
属である銅からなる応力緩和層が形成される。この後、
前記金属部材の凹状嵌合部にセラミック部材の凸状嵌入
部が挿入されるとともに、ロウ材の溶融充填により両部
材が一体的に結合される。
[効果] 本発明の結合方法により金属部材の凸状嵌合部内面に形
成される応力緩和層は、前記肉盛部の表面部に混入され
る鉄の量を1重量%以下としたため、第2工程で形成さ
れた内周加工面に銅メッキ層を形成しなくても、溶融し
たロウ材を充填するとき、内周加工面に対するロウ材の
濡れ性が良好となり、かつロウ材の湯流れが良好となり
ロウ材の充填効率を高めることができる。このため、金
属部材の凹状嵌合部とセラミック部材の結合強度が充分
なものとなる。またこれによって、前記凹状嵌合部に溶
融したロウ材の湯流れを良好とするためのメッキ層を形
成しなくて済み、この分、製造工程及び製造時間の短縮
や材料の節減ができ、製造コストを低減することができ
る。
さらに、前記内周加工面は、前記肉盛部の表出面を機械
加工により削り取り、形成されたものであるため、寸法
精度、形状公差がメッキしたものに比べて向上し、かつ
前記両部材の結合強度も向上する。
[実施例] 本発明の実施例のセラミック部材と金属部材との結合方
法を第1図〜第6図に基づいて説明する。
このセラミック部材と金属部材との結合方法は、第2図
に示すように金属部材1とセラミック部材4とからなり
高温雰囲気下で高速回転することが要求されるセラミッ
クターボロータ6を製造する工程で用いられる。
金属部材1は、鋼材からなる回転軸12と、回転軸12の先
端に溶接により一体的に固着されたインコロイ903製の
金属環14とからなる。
金属環14は、第1図に示すように凹状嵌合部15をもち、
その内面16に軟質金属として銅製の応力緩和層2が形成
されている。この応力緩和層2は、金属環14を回転軸12
の先端に一体的に固着する前に、順に実施される第1工
程、第2工程により形成される。
第1工程では、第3図に示すように、予め凹状嵌合部15
を形成した金属環素材14aが高周波加熱装置のコイル7
の内側で図略の固定載置台に載置される。この金属環素
材14aの形状は中央底面に貫通孔をもつ有底の筒状体で
ある。そしてその凹状嵌合部15の内面16に軟質金属とし
て銅よりなるリング状の肉盛用素材20が配置される。こ
の肉盛用素材20は、断面形状が円形となった直径1.3mm
のものである。そして高周波加熱装置による前記肉盛用
素材20の加熱条件としては加熱最高温度を1200℃とし、
肉盛用素材20が溶融してからの最長加熱時間を1秒とし
た。この結果、肉盛用素材20は、金属環14bの凹状嵌合
部15の内面16に溶着され、第4図に示すように肉盛部21
が形成される。このように加熱条件を制御されつつ形成
された肉盛部21は、全体を100重量%とした場合、肉盛
部21に混入される鉄の量は0.33重量%である。なお肉盛
部21中は、他に凹状嵌合部15より拡散して混入したNi、
Co、Al、Tiが含まれた銅合金から形成されている。
第2工程では、前記高周波加熱装置より取出された金属
環14bに対し、前記肉盛部21の表出面21aを機械加工によ
り第4図に示す二点鎖線のように削り取り表出面側に平
坦な内周加工面22を形成する(第5図参照)。この第2
工程で機械加工に要する時間は約35秒である。
これにより第1図に示すように金属環14の凹状嵌合部15
の内面16には、内周加工面22をもつ肉盛部21よりなる応
力緩和層2が形成される。
このようにして金属環14の凹状嵌合部15の内面16に軟質
金属よりなる厚さtが125μmの応力緩和層2を形成す
る工程が終了した後、第6図に示す凹状嵌合部15にセラ
ミック部材4の凸状嵌入部40を挿入する工程と、前記金
属環14の凹状嵌合部15と前記セラミック部材1の凸状嵌
入部40とを加熱するとともに両者の隙間に溶融したロウ
材3(BAg−8)を流入、充填させた後、ロウ材3の固
化により結合させる工程と、第2図に示す金属環14の底
部外壁面17に当接させた回転軸12の先端部端面12aとを
溶接により一体的に結合する工程とが実施されセラミッ
クターボロータ6が形成される。
本実施例では、金属環14の応力緩和層2の表出面となる
肉盛部21の内周加工面22に、銅メッキ層を形成しなくて
も、前記セラミック部材1の凸状嵌入部40との隙間に溶
融したロウ材3を流入、充填させるとき、第1工程によ
り形成された肉盛部21の表面部に混入される鉄の量は前
記したように0.33重量%であるため、内周加工面22に対
するロウ材3の濡れ性が良好に保持され、ロウ材3が内
周加工面22の表面に沿って速やかに隅々まで移動でき、
95%以上の充填効率が得られた。
また本実施例では、金属環14の応力緩和層2の表出面と
なる肉盛部21の内周加工面22に、銅メッキ層を形成しな
くても済み、第2工程で形成された内周加工面22が製造
寸法となるため、メッキ層を形成することによる不具
合、すなわちメッキの膜厚のバラツキおよび不均一がそ
のまま製品寸法として残るため、寸法精度、形状公差の
確保が難かしかったことを解消でき、寸法精度、形状公
差の確保が容易となる。
(比較例) 比較のため、高周波加熱による肉盛部の最高温度を高
く、および肉盛用素材20が溶融してからの保持時間を長
く設定することにより応力緩和層の銅中の鉄の成分比率
を変えた金属環を作り、セラミック部材と結合をおこな
いロウ材の充填状態を比較した。その結果を表1に示
す。本実施例の銅中の鉄の混入量が1%以下に対して、
鉄の混入量が、これをこえるものは充填率がいずれも低
く良好な結合が得られなかった。
なお、表1で示された鉄の混入量は結合表面から深さ20
μmの範囲におけるものである。
表1で示された充填率は次式で表わされる。
充填率=充填面積/被充填面積×100 =充填された面積/充填すべき結合面積(=πdl) d:結合部の直径 l:結合長さ なお、本実施例では、前記金属部材1として第1図およ
び第2図に示すように凹状嵌合部15に応力緩和層2を形
成した金属環14をセラミック部材4と結合させた後にお
いて、その外周端部に溶接により金属製の回転軸12を一
体的に結合させたものを示したがこれに限定されるもの
ではなく、予め一端部に前記凹状嵌合部15を一体的に形
成した金属製回転軸を用いた場合であってもその作用効
果は同様である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は、本実施例の説明図であり、第1図
は、金属環の凹状嵌合部内に応力緩和層が形成された状
態を示す縦断面図、第2図は、セラミック部材と金属部
材との結合後の使用例を示す部分縦断側面図、第3図
は、金属環の凹状嵌合部内に肉盛用素材が配置された状
態を示す縦断面図、第4図は、金属環の凹状嵌合部内面
に肉盛部が形成された状態を示す縦断面図、第5図は、
第4図における肉盛部を機械加工により削り取り内周加
工面が形成された金属環を示す縦断面図、第6図は、金
属環の凹状嵌合部にセラミック部材の凸状嵌入部が挿入
結合された状態を示す部分拡大縦断面図である。 1……金属部材、2……応力緩和層 3……ロウ材、4……セラミック部材 14……金属環、15……凹状嵌合部 16……凹状嵌合部内面、20……肉盛用素材 21……肉盛部、22……内周加工面 40……凸状嵌入部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属部材の凹状嵌合部内面に軟質金属より
    なる応力緩和層を形成する工程と、前記金属部材の凹状
    嵌合部にセラミック部材の凸状嵌入部を挿入する工程
    と、前記金属部材の凹状嵌合部と前記セラミック部材の
    凸状嵌入部の間隙にロウ材を充填して結合する工程とよ
    りなるセラミック部材と金属部材との結合方法におい
    て、 前記応力緩和層を形成する工程は、加熱条件を制御しつ
    つ前記金属部材の凹状嵌合部内面に前記軟質金属である
    銅を溶着させ肉盛部を形成する第1工程と、 該肉盛部の表出面を機械加工により削り取り、内周加工
    面を形成する第2工程と、よりなり、 前記肉盛部に混入される鉄の量をその表面部において1
    重量%以下としたことを特徴とするセラミック部材と金
    属部材との結合方法。
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