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JPH07116482B2 - 塗料用アルミニウム合金紛末および塗料 - Google Patents
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JPH07116482B2 - 塗料用アルミニウム合金紛末および塗料 - Google Patents

塗料用アルミニウム合金紛末および塗料

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JPH07116482B2 JP63149451A JP14945188A JPH07116482B2 JP H07116482 B2 JPH07116482 B2 JP H07116482B2 JP 63149451 A JP63149451 A JP 63149451A JP 14945188 A JP14945188 A JP 14945188A JP H07116482 B2 JPH07116482 B2 JP H07116482B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、塗料用アルミニウム合金粉末およびこの合金
粉末を含有する塗料に関する。
「従来の技術」 従来、アルミニウム粉末は、熱線の反射、水分の透過防
止などの目的から、屋外の銀色塗料に用いる乾燥性の塗
料の顔料として用いられていた。このアルミニウム粉末
の形状は、幅10μm、長さ30μm、厚さ0.3μmのフレ
ーク状であり、この粉末を樹脂に混合して刷毛塗り、ス
プレー等で塗布すると、アルミニウム粉末が樹脂の硬化
時に生ずる表面張力によって塗布面と平行に積層し(リ
ーフィング現象)、連続したアルミニウム被膜を形成し
て素材を外気から遮断し、耐候性、耐水性、耐湿性を付
与することができる。
しかしながら、上記のアルミニウム粉末は、結晶質のア
ルミニウムからなり、この粉末を含有した塗料では、塩
酸などの酸、食塩などの塩類、カ性ソーダなどのアルカ
リに対しては十分な耐食性が得られないという問題点が
あった。
「発明が解決しようとする課題」 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、良好な塗膜状態を形成できると共
に、より優れた耐候性、耐水性、耐湿性を付与できるよ
うにした塗料用アルミニウム合金粉末および塗料を提供
することにある。
「課題を解決するための手段」 本発明による塗料用アルミニウム合金粉末は、一般式Al
a Mb Xc(ただし、Mは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Zr、Ti、Mo、W、Ca、Li、Mg、Siから選ばれた1種
または2種以上の金属元素、XはY、La、Ce、Sm、Nd、
Hf、Nb、Ta、Mm[ミッシュメタル]から選ばれた1種ま
たは2種以上を元素を表わし、a、b、cは原子%で50
≦a≦95、0.5≦b≦35、0.5≦C≦25である。)で示さ
れる組成を有し、非晶質または非晶質と微細結晶質の混
相からなるアルミニウム合金粉末であって、厚さ0.1〜
5μm、アスペクト比(厚さに対する長径の比)5以
上、短径および長径5〜500μmであることを特徴とす
る。
また、本発明の塗料は、少なくとも塗料用樹脂成分と上
記のアルミニウム合金粉末とを含有することを特徴とす
る。
「作用」 本発明者らは、より優れた塗料用アルミニウム合金粉末
を得るため、種々の組成および組織からなるアルミニウ
ム合金についてその耐食性を検討した。その結果、上記
組成を有するアルミニウム合金の溶湯を急冷凝固して作
った非晶質または非晶質と微細結晶質の混相からなる合
金が、優れた耐食性を有していることがわかった。ま
た、溶湯から直接急冷凝固して作るため、表面光沢にも
優れていることがわかった。その結果、上記組成の非晶
質または非晶質と微細結晶質の混相からなるアルミニウ
ム合金粉末を用いることにより、耐水性、耐候性、耐湿
性などの耐食性により優れた塗料が得られることがわか
った。
なお、上記のアルミニウム合金の組成は、急冷凝固する
ことにより非晶質相を形成しやすい組成であって、上記
組成の範囲を外れると非晶質相の形成が困難となり、そ
の結果、十分な耐食性が得られなくなる。
また、粉末の形状についても、厚さ、アスペクト比、短
径および長径寸法について種々検討した結果、塗膜状態
を良好に維持しつつ、リーフィング現象を効果的に起こ
させて耐食効果を高めるためには、上記範囲とされるこ
とが必要であることがわかった。すなわち、厚さが0.1
μm未満では長期間にわたる耐食性の維持に問題があ
り、厚さが5μmを超えると塗膜の平滑度が悪くなる。
また、短径が5μm以下では粉末相互の重なりが不均一
となり、長径が500μmを超えると塗膜の強度が劣化す
る。さらに、アスペクト比が5未満だとリーフィング現
象が起こりにくくなる。
本発明の塗料は、上記のアルミニウム合金粉末を含有す
るので、塗布したときにリーフィング現象により被塗布
面がアルミニウム合金粉末で覆われ、優れた耐水性、耐
候性、耐湿性が得られる。また、アルミニウムの特性で
ある光反射性にも優れている。
「発明の好ましい態様」 本発明のアルミニウム合金粉末の好ましい製造法として
は、前述した組成を有するアルミニウム合金の溶湯をノ
ズルから流出させ、この溶湯にガスを噴霧することによ
って溶湯の液滴を生成させ、この液滴流方向に配置され
た傘型またはホーン型の回転冷却体の表面に、前記液滴
を凝固しないうちに衝突させて急冷凝固させる方法が挙
げられる。そして、必要に応じて、得られた粉末から前
述した形状特性を有するものを分取すればよい。この方
法によれば、前述した形状特性を有するアルミニウム合
金粉末を70%以上の収率で製造することができる。
本発明の塗料において、アルミニウム合金粉末は5〜20
vol%含有されていることが好ましい。粉末の含有量が5
vol%未満では、塗布の際に塗膜内において基材塗料の
みの部分が多くなり、粉末混入の効果がでない。また、
20vol%を超えると塗膜の強度が弱くなり、クラックや
剥離などを起こしたり、加工密着性が悪くなるため好ま
しくない。
塗料用樹脂成分としては、塗料に用いられる各種の合成
樹脂が自由に使用できるが、例えばビニル樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好まし
く用いられる。ただし、本発明における塗料用樹脂成分
とは、塗布した後に硬化させるものにおいては、それら
の樹脂のモノマーやオリゴマーを含む意味である。
本発明の塗料には、アルミニウム合金粉末と塗料用樹脂
成分の他に、必要に応じて溶剤、硬化剤、顔料、増粘
剤、分散剤、安定剤などを自由に添加することができ
る。溶剤は、使用する樹脂に応じて適宜選択されるが、
例えばキシレン、トルエン、アルコール、アセトン、酢
酸エチルなどが用いられる。また、塗料の形式として
も、溶剤型、エマルジョン型、無溶剤型、粉体型など各
種のものを採用することができる。
本発明の塗料は、例えば刷毛塗り法、スプレー法などの
各種の方法で塗布することができる。この場合、アルミ
ニウム合金粉末を分散させて良好に密着させるために、
塗布に先立って、界面活性剤、カバーリング剤等の表面
処理剤、表面改質剤を用いて表面処理を行なってもよ
い。
「実施例」 第1図には、本発明のアルミニウム合金粉末を製造する
ための装置の一例が示されている。すなわち、図示しな
いルツボにて溶融された合金の溶湯1を流出するノズル
2が設置されており、落下する溶湯1に対して高圧の噴
射ガスを吹き付ける噴霧化ノズル3が設置されている。
噴霧化ノズル3は、ノズル2を囲むように例えば円形に
配置され、多数の噴出口から溶湯1の流れに向けて高速
ガスを噴出する構造となっている。ノズル2の下方に
は、傘型の回転冷却体4がその回転軸をノズル2の直下
からやや横方向にずらして配置されている。
したがって、ノズル2から流出し落下する溶湯1の流れ
に対して、噴霧化ノズル3から高圧の噴出ガスが吹き付
けられ、これによって溶湯1の液滴5が形成される。こ
の液滴5は、下方に向けて広がりながら飛散し、回転冷
却体4の円錐面に衝突し急冷凝固し、偏平化されたフレ
ーク状の合金粉末6が形成される。なお、この実施例に
おいては、回転冷却体4として第2図(a)に示すよう
な傘型のものが用いられているが、第2図(b)に示す
ようなホーン型のものでもよい。
なお、噴霧化ノズル3からの噴射ガス圧は、好ましくは
40kg/cm2以上とされる。また、噴射ガスとしては、例え
ばアルゴン、ヘリウム、窒素、空気あるいは混合ガスな
ど各種のものが使用可能である。さらに、回転冷却体4
は、例えば水冷などの手段によって少なくとも50℃以下
に冷却され、回転数は1000〜20000rpmとされることが好
ましい。
試験例(アルミニウム合金の耐食性評価) 第1表に組成を示す各種アルミニウム合金を真空溶解
後、孔径0.4mmの石英ノズルから、アルゴンガス噴射圧
1.0kg/cm2で噴出し、この溶湯を周速30m/secで回転する
単ロールに衝突させて薄帯を得た。得られた薄帯は、幅
約1mm、厚さ約30μmであり、X線回折およびTEM観察の
結果、いずれも非晶質あるいは非晶質と微細結晶の混相
であることが確認された。
得られた各種の薄帯について、1N−HC1中に30℃で3時
間浸漬後、および1N−NaOH中に30℃で3時間浸漬後にお
ける腐食テストを行なった。評価は、×は溶出したも
の、△は表面に変化が認められたもの、○は表面に変化
が認められなかったもの、という基準で行なった。ま
た、得られた各種の薄帯について、180゜密着曲げがで
きるかどうかにより靭性の評価を行なった。総合評価
は、上記の耐食性および靭性の評価結果から、◎…耐食
性塗料用の合金粉末に好適なもの、×…耐食性塗料用の
合金粉末として不満足なものとした。
また、比較のため、上記の薄帯の他に、市販のAl(4
N)、2024合金、Al−Si合金についても同様なテスト評
価を行なった。これらの結果を第1表(後に記載する)
に示す。
第1表から、本発明において好ましいアルミニウム合金
組成とされるNo.1〜NO.16、塗料用の粉末として使用し
たときに十分な耐食性を付与できるものであることがわ
かる。
実地例 (1)合金粉末の作成 第1図に示した装置を用い、第1表(後に記載する)に
おける試料No.2、5、6、9、11、14、15の組成のアル
ミニウム合金をそれぞれルツボに入れ、1000℃で溶融さ
せて溶湯1とした。
この溶湯1をノズル2から流出滴下させ、滴下する溶湯
1に対して噴霧化ノズル3よりアルゴンガスを100kg/cm
2の圧力で吹き付けて液滴5を形成し、この液滴5を空
中で凝固しないうちにロール経約200mmφ、円錐角度90
゜、回転数7200rpmの回転冷却体に衝突させ、木の葉形
のフレーク状合金粉末6を得た。
試料No.5の合金を用いて上記方法で得られた合金粉末の
90倍の走査型電子顕微鏡写真を第3図に示す。
上記方法で得られたそれぞれの組成の合金粉末を分級
し、第2表に示すような形状特性を有するものを分取し
た。なお、本発明の好ましい態様とされる厚さ0.1〜5
μm、短径および長径5〜500μm、アスペクト比(厚
さに対する長径の比)5以上である粉末の収率は、いず
れも70%を超えていた。
また、試料No.5の合金を用いて得られた粉末について
は、厚さ0.5〜4μm、アスペクト比(厚さに対する長
径の比)10〜100、短径および長径10〜400μmのもの
(試料No.5−1)と、厚さ0.1μm未満、アスペクト比
(厚さに対する長径の比)5以上、短径および長径10〜
400μmのもの(試料No.5−2)と、厚さ0.5〜4μm、
アスペクト比(厚さに対する長径の比)5未満、短径お
よび長径5〜18μmのもの(試料No.9−3)と、球状粉
のもの(試料No.5−4)と、厚さ0.5〜4μm、アスペ
クト比(厚さに対する長径の比)5以上、長径500μm
を超えるもの(試料No.5−5)とをそれぞれ調製した。
さらに、比較のため、市販の塗料に用いられているAl
(4N)の粉末を用意した(試料No.19)。この粉末は、
厚さ0.3μm、アスペクト比(厚さに対する長径の比)
5以上、短径および長径50μm未満である。
(2)塗料の調製 樹脂バインダとしてアクリル樹脂85Vol%、上記で得ら
れたそれぞれの金属粉末15Vol%を混合して塗料を作成
した。
(3)塗膜性能の評価 厚さ3mm、幅20mm、長さ50mmのSS41鋼板を用意し、サン
ドブラスト処理した後、トリクレン中で超音波洗浄し、
上記で調製したそれぞれの塗料を塗膜の厚さが100μm
前後になるように刷毛塗り塗装した。乾燥後、塗膜状態
を観察すると共に、耐食性テストを行なった。耐食性テ
ストは、20℃の王水中に浸漬して母材が溶出する時間を
調べることによって行なった。この結果を第2表(後に
記載する)に示す。
第2表から、非晶質あるいは非晶質と微細結晶の混相か
らなるアルミニウム合金粉末を含有する試料No.2、5−
1、5−2、5−3、5−5、6、9、11、14、15は、
従来のAl(4N)粉末を含有する試料No.19に比べて優れ
た耐食性が得られることがわかる。しかし、塗膜状態や
耐食性を評価すると、厚さ0.1〜5μm、短径および長
径5〜500μm、アスペクト比(厚さに対する長径の
比)5以上の範囲とされた粉末を含有する試料No.2、5
−1、6、9、11、14、15が特に好ましいことがわか
る。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によるアルミニウム合金粉
末は、特性の組成を有し、非晶質または非晶質と微細結
晶質の混相からなるので、耐食性に優れている。また、
特定の形状特性を有するので、塗膜の状態を良好に維持
しつつ、リーフィング現象を効果的に起こさせることが
できる。したがって、このアルミニウム合金粉末を含有
する本発明の塗料は、塗膜状態を良好に維持しつつ、優
れた耐水性、耐候性、耐湿性を付与することができる。
また、アルミニウムの特性である光反射性にも優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のアルミニウム合金粉末を製造するため
の装置の一例を示す概略断面図、第2図(a)、(b)
は同装置で用いられる回転冷却体のそれぞれ異なる例を
示す図、第3図は本発明の実施例で得られた非晶質合金
粉末の粒子構造を示す90倍の走査型電子顕微鏡写真であ
る。 図中、1は溶湯、2はノズル、3は噴霧化ノズル、4は
回転冷却体、5は液滴、6はフレーク状の合金粉末であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市川内無番地 川内住宅11― 806 (72)発明者 小口 昌弘 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内 (72)発明者 原川 義夫 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式Ala Mb Xc(ただし、Mは、V、C
    r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Ti、Mo、W、Ca、Li、M
    g、Siから選ばれた1種または2種以上の金属元素、X
    はY、La、Ce、Sm、Nd、Hf、Nb、Ta、Mm[ミッシュメタ
    ル]から選ばれた1種または2種以上の元素を表わし、
    a、b、cは原子%で50≦a≦95、0.5≦b≦35、0.5≦
    C≦25である。)で示される組成を有し、非晶質または
    非晶質と微細結晶質の混相からなるアルミニウム合金粉
    末であって、厚さ0.1〜5μm、アスペクト比(厚さに
    対する長径の比)5以上、短径および長径5〜500μm
    であることを特徴とする塗料用アルミニウム合金粉末。
  2. 【請求項2】少なくとも塗料用樹脂成分と請求項1記載
    のアルミニウム合金粉末とを含有することを特徴とする
    塗料。
  3. 【請求項3】前記アルミニウム合金粉末を5〜20vol%
    含有する請求項2記載の塗料。
  4. 【請求項4】前記塗料用樹脂成分がビニル樹脂、アクリ
    ル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂から選ばれた
    ものである請求項2または3記載の塗料。
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