JPH07117533B2 - トランスフエリンおよびその用途 - Google Patents
トランスフエリンおよびその用途Info
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- JPH07117533B2 JPH07117533B2 JP60190336A JP19033685A JPH07117533B2 JP H07117533 B2 JPH07117533 B2 JP H07117533B2 JP 60190336 A JP60190336 A JP 60190336A JP 19033685 A JP19033685 A JP 19033685A JP H07117533 B2 JPH07117533 B2 JP H07117533B2
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- transferrin
- serum
- transferrins
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- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/575—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ひとを含む動物の黒色腫および他の悪性腫
瘍の早期診断に有用な特異的トランスフェリンおよびそ
の類似体、それに対する抗体、並びにそれらの用途に関
するものである。
瘍の早期診断に有用な特異的トランスフェリンおよびそ
の類似体、それに対する抗体、並びにそれらの用途に関
するものである。
[発明の背景] 発がんの機構は複雑を極めており、前がん状態を含めて
がんの早期診断に役立つようながん患者の特異的化合物
の検出とその微量定量は、目下世界で急務となってい
る。近年、CEA(胎児性がん抗原)、α−フエトプロテ
ィンに代表される如き物質が、がんの早期診断に既に実
用化されている。
がんの早期診断に役立つようながん患者の特異的化合物
の検出とその微量定量は、目下世界で急務となってい
る。近年、CEA(胎児性がん抗原)、α−フエトプロテ
ィンに代表される如き物質が、がんの早期診断に既に実
用化されている。
[発明の経緯および構成] この発明者らは、先に、黒色マウスC57BLを用いて自然
発生黒色腫(B−16メラノーマ)を、人工的に同系統の
マウスのみならず異種の動物の肝臓にも随時移植するこ
とに成功した(特願昭60−11903号)。通常がんの移植
は同系統の実験動物同志を用いる場合にのみ可能である
ことが通説である。特異な例として、ヌードマウス等の
微弱免疫能の動物に予め放射線照射をほどこしてさらに
免疫能を低下させることにより、異種がん細胞の移植に
成功した例があるが、この方法は動物一般に拡張するこ
とができない。したがって、この発明者が成功した、任
意の異種動物に黒色腫瘤の一部を移封する方法は従来全
く例を見ない方法である。この方法を用いることによっ
て、黒色腫瘤のみでなく、任意の腫瘤を実験動物(例え
ばアルビノ系ラット、アルビノ系マウス、家兎等)に随
時移封することが可能となった。
発生黒色腫(B−16メラノーマ)を、人工的に同系統の
マウスのみならず異種の動物の肝臓にも随時移植するこ
とに成功した(特願昭60−11903号)。通常がんの移植
は同系統の実験動物同志を用いる場合にのみ可能である
ことが通説である。特異な例として、ヌードマウス等の
微弱免疫能の動物に予め放射線照射をほどこしてさらに
免疫能を低下させることにより、異種がん細胞の移植に
成功した例があるが、この方法は動物一般に拡張するこ
とができない。したがって、この発明者が成功した、任
意の異種動物に黒色腫瘤の一部を移封する方法は従来全
く例を見ない方法である。この方法を用いることによっ
て、黒色腫瘤のみでなく、任意の腫瘤を実験動物(例え
ばアルビノ系ラット、アルビノ系マウス、家兎等)に随
時移封することが可能となった。
この発明者らは、上記の移封手術後、移封動物の肝臓、
血清、肝臓内で増殖を開始した新黒色腫瘤を材料として
高次構造を保った状態で可溶性蛋白(分子量100万〜1
万)を電気泳動的に分画して詳細に調べたところ、驚く
べきことに、血清中、移封肝臓内ならびに新発育腫瘤内
に、それぞれ黒色腫に独自のトランスフェリンが著明に
増加していることを見出した。このトランスフェリン
は、分子量約9万、pI値は6.0付近で、健康齧歯類の持
つ正常トランスフェリンに近似であるが、pI値について
はやや高い値を有する。
血清、肝臓内で増殖を開始した新黒色腫瘤を材料として
高次構造を保った状態で可溶性蛋白(分子量100万〜1
万)を電気泳動的に分画して詳細に調べたところ、驚く
べきことに、血清中、移封肝臓内ならびに新発育腫瘤内
に、それぞれ黒色腫に独自のトランスフェリンが著明に
増加していることを見出した。このトランスフェリン
は、分子量約9万、pI値は6.0付近で、健康齧歯類の持
つ正常トランスフェリンに近似であるが、pI値について
はやや高い値を有する。
この物質は、日立高速液体クロマトグラフを用いて測定
しアミノ酸組成、分子量およびpI値がひと正常トランス
フェリンの対応値に近似することによって、トランスフ
ェリンの一種であることが確認された。
しアミノ酸組成、分子量およびpI値がひと正常トランス
フェリンの対応値に近似することによって、トランスフ
ェリンの一種であることが確認された。
上記のように、特異的トランスフェリンおよびその立体
異性体は、黒色腫の肝内新増殖によって著明に各関連部
分で増加するが、とくにトランスフェリンの生産器官で
ある肝への黒色腫瘤の移封が最も効果的であった。しか
し、同一系統であれば(例えばB−16メラノーマのC57B
Lへの移植)、腫瘍細胞懸濁液を腋下付近の皮下に注入
することによっても、新腫瘤の発育に伴って血清中に上
記トランスフェリンの増加を認めた。
異性体は、黒色腫の肝内新増殖によって著明に各関連部
分で増加するが、とくにトランスフェリンの生産器官で
ある肝への黒色腫瘤の移封が最も効果的であった。しか
し、同一系統であれば(例えばB−16メラノーマのC57B
Lへの移植)、腫瘍細胞懸濁液を腋下付近の皮下に注入
することによっても、新腫瘤の発育に伴って血清中に上
記トランスフェリンの増加を認めた。
異種動物において異系統黒色腫を新しく増殖させること
を随意に行うことは従来全く不可能であって、これを成
功させることによって、任意に、例えばひと黒色腫をア
ルビノ系ラット、マウス等の肝に移封し増殖させること
が可能とされるところとなった。
を随意に行うことは従来全く不可能であって、これを成
功させることによって、任意に、例えばひと黒色腫をア
ルビノ系ラット、マウス等の肝に移封し増殖させること
が可能とされるところとなった。
このような方法によって確認された、主として血清中に
出現する特異的トランスフェリンならびにその類似体
(以下、トランスフェリン類という)は、SDS(ドデシ
ル硫酸ナトリウムの略称)およびメルカプトエタノール
等を用いる前処理により、分子量約6万と3万の2つの
構成成分に分離する。これは、C57BLマウスの肝にB−1
6メラノーマを移封することによって増加させたトラン
スフェリン類(立体異性体を含む)に関する研究で明ら
かとなった。
出現する特異的トランスフェリンならびにその類似体
(以下、トランスフェリン類という)は、SDS(ドデシ
ル硫酸ナトリウムの略称)およびメルカプトエタノール
等を用いる前処理により、分子量約6万と3万の2つの
構成成分に分離する。これは、C57BLマウスの肝にB−1
6メラノーマを移封することによって増加させたトラン
スフェリン類(立体異性体を含む)に関する研究で明ら
かとなった。
このような血清中の特異的トランスフェリン類の増加
は、癌腫瘤発育に伴って著しくなることが認められ、ア
ルブミンに対する含有量(g/ml)の比(Tf/Alb)が0.5
以上、さらには1.0を超える値に達する(実施例1参
照)。このことは、がんの早期診断の標的として極めて
重要である。
は、癌腫瘤発育に伴って著しくなることが認められ、ア
ルブミンに対する含有量(g/ml)の比(Tf/Alb)が0.5
以上、さらには1.0を超える値に達する(実施例1参
照)。このことは、がんの早期診断の標的として極めて
重要である。
すなわち、ひと血清を採取し、C57BLマウスの肝内にひ
と黒色腫瘍を種として生産させた血清中腫瘤特異なトラ
ンスフェリンおよびその類似物質を対照として用い、こ
の対照に対して被検体のひと血清中のトランスフェリン
を同定定量することは、現在のラジオイムノアッセイ
(放射性同位体希釈法)によって極めて容易に実施でき
る。とくに、特異的トランスフェリンを原料としたモノ
クロナール抗体の生産ならびに、遺伝子操作による大量
生産も容易である。
と黒色腫瘍を種として生産させた血清中腫瘤特異なトラ
ンスフェリンおよびその類似物質を対照として用い、こ
の対照に対して被検体のひと血清中のトランスフェリン
を同定定量することは、現在のラジオイムノアッセイ
(放射性同位体希釈法)によって極めて容易に実施でき
る。とくに、特異的トランスフェリンを原料としたモノ
クロナール抗体の生産ならびに、遺伝子操作による大量
生産も容易である。
したがって、この発明は、(1)悪性腫瘍の発育に伴っ
て動物(ひとを除く)体内に増加するトランスフェリン
類(トランスフェリン、その起源動物を異にする類似
体、立体異性体、および同一の作用または抗原決定基を
有する均等物)を含む動物血清、および(2)上記特異
的トランスフェリン類を抗原として動物(温血動物、特
にほ乳動物)に産生させた抗体を提供するものである。
て動物(ひとを除く)体内に増加するトランスフェリン
類(トランスフェリン、その起源動物を異にする類似
体、立体異性体、および同一の作用または抗原決定基を
有する均等物)を含む動物血清、および(2)上記特異
的トランスフェリン類を抗原として動物(温血動物、特
にほ乳動物)に産生させた抗体を提供するものである。
トランスフェリン類は、高マンノーズ型の末端シアル酸
を含む糖蛋白であるが、その立体分子構造はまだ確認さ
れていない。しかし、この発明のトランスフェリンはpI
値が対照動物からのトランスフェリン類とあきらかに異
なることによって識別できる。
を含む糖蛋白であるが、その立体分子構造はまだ確認さ
れていない。しかし、この発明のトランスフェリンはpI
値が対照動物からのトランスフェリン類とあきらかに異
なることによって識別できる。
この発明は、トランスフェリン類およびそれに対する抗
体の発見を基礎とするものであって、その他の要素、例
えば物質の生産法、精製法、同定法、標識法、定量法お
よびそれに用いる溶媒、試薬、器具等は、すべて同種の
方法に従来から使用されているものを適用することがで
きるが、これを簡単に説明すると次の通りである。
体の発見を基礎とするものであって、その他の要素、例
えば物質の生産法、精製法、同定法、標識法、定量法お
よびそれに用いる溶媒、試薬、器具等は、すべて同種の
方法に従来から使用されているものを適用することがで
きるが、これを簡単に説明すると次の通りである。
トランスフェリン類の産生は、悪性腫瘍(例えば黒色
腫)を同種または異種の実験動物(例えば、好ましくは
アルビノ系のラット、マウス等の哺乳類)の体内(好ま
しくは肝)に移植し増殖させることによって行なわれ
る。肝臓は特殊な血液循環系をもち、血洞からなるの
で、肝組織を切開すると出血が止まらず、多量出血をま
ねき、たとえ止血をしても術後の経過はよくない。すな
わち、肝切開後の肝組織は炎症が生じ、炎症に伴う浮
腫、リンパ球、白血球が手術部位に集まる現象が見られ
る。浮腫組織は死滅し、リンパ球、白血球がその清掃を
行うという図式となる。このため手術部位の肝組織およ
び移植癌細胞は、致死的な障害を受け、腫瘍細胞群の発
育は著しく阻害される。この点は、移植に際して、特願
昭60−11903号の記載にしたがって、フイブリノーゲ
ン、フイブロネクチン、第XIII因子、プラスノーゲン、
アプロチニン、トロンビンおよび塩化カルシウムからな
る組織活性亢進剤を適用することによって防止できる。
抗体の産生は、常法に従って、異種の実験動物に特異的
トランスフェリン類を含む血清を注入して行う。
腫)を同種または異種の実験動物(例えば、好ましくは
アルビノ系のラット、マウス等の哺乳類)の体内(好ま
しくは肝)に移植し増殖させることによって行なわれ
る。肝臓は特殊な血液循環系をもち、血洞からなるの
で、肝組織を切開すると出血が止まらず、多量出血をま
ねき、たとえ止血をしても術後の経過はよくない。すな
わち、肝切開後の肝組織は炎症が生じ、炎症に伴う浮
腫、リンパ球、白血球が手術部位に集まる現象が見られ
る。浮腫組織は死滅し、リンパ球、白血球がその清掃を
行うという図式となる。このため手術部位の肝組織およ
び移植癌細胞は、致死的な障害を受け、腫瘍細胞群の発
育は著しく阻害される。この点は、移植に際して、特願
昭60−11903号の記載にしたがって、フイブリノーゲ
ン、フイブロネクチン、第XIII因子、プラスノーゲン、
アプロチニン、トロンビンおよび塩化カルシウムからな
る組織活性亢進剤を適用することによって防止できる。
抗体の産生は、常法に従って、異種の実験動物に特異的
トランスフェリン類を含む血清を注入して行う。
トランスフェリンおよび抗体は血清中に蓄積されるの
で、これを採取するにあたっては、動物から得た血清
を、蛋白質の分画に常用される手段、例えば塩析、ゲル
クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー等の手
段の組合わせにより処理して、トランスフェリンまたは
抗体を精製する。これらは通常凍結乾燥品として保存す
る。トランスフェリンの同定は、例えば分子量、等電
点、アミノ酸組成等によって行い、抗体の同定は特異的
トランスフェリンとの特異的反応によって行う。これら
の測定法は当業界が周知である。
で、これを採取するにあたっては、動物から得た血清
を、蛋白質の分画に常用される手段、例えば塩析、ゲル
クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー等の手
段の組合わせにより処理して、トランスフェリンまたは
抗体を精製する。これらは通常凍結乾燥品として保存す
る。トランスフェリンの同定は、例えば分子量、等電
点、アミノ酸組成等によって行い、抗体の同定は特異的
トランスフェリンとの特異的反応によって行う。これら
の測定法は当業界が周知である。
標識としては、例えば同位元素(放射性)、蛍光剤、酵
素等が用いられる。放射性同位元素としては、よう素、
テクネチウム等が含まれる。同位元素を蛋白質に結合
(コンジュゲート)させる方法は周知である。蛍光剤と
しては、例えばフルオレスセイン系の化合物、ローダミ
ン系の化合物等が用いられる。酵素としては、β−ガラ
クトシダーゼ、アルカリホスファターゼ等が用いられ
る。
素等が用いられる。放射性同位元素としては、よう素、
テクネチウム等が含まれる。同位元素を蛋白質に結合
(コンジュゲート)させる方法は周知である。蛍光剤と
しては、例えばフルオレスセイン系の化合物、ローダミ
ン系の化合物等が用いられる。酵素としては、β−ガラ
クトシダーゼ、アルカリホスファターゼ等が用いられ
る。
定量法は、通常抗原抗体反応を利用して行う。これに
は、ホモジニアス法およびヘテロジニアス法を組む種々
の方法があり、多くの方法が公知である。
は、ホモジニアス法およびヘテロジニアス法を組む種々
の方法があり、多くの方法が公知である。
溶媒としては、一般に水が用いられるが、これにはpH緩
衝剤、蛋白質安定剤(例えば多糖類)、保存剤等を含ま
せることができる。器具としては、フラスコ、試料び
ん、試験管、ガラスフィルター、等を用いることがで
き、これらは共栓つきであってもよい。溶媒および器具
は、必要なものを1組にして、トランスフェリン、抗体
および必要に応じて標識と共にパッケージすることがで
きる。
衝剤、蛋白質安定剤(例えば多糖類)、保存剤等を含ま
せることができる。器具としては、フラスコ、試料び
ん、試験管、ガラスフィルター、等を用いることがで
き、これらは共栓つきであってもよい。溶媒および器具
は、必要なものを1組にして、トランスフェリン、抗体
および必要に応じて標識と共にパッケージすることがで
きる。
このようにして、この発明によると、血清試料に標識を
付したトランスフェリンおよび抗体を加え、トランスフ
ェリンと抗体の反応生成物について標識を測定すること
からなる、悪性腫瘍(がん)の検出法を行うことができ
る。
付したトランスフェリンおよび抗体を加え、トランスフ
ェリンと抗体の反応生成物について標識を測定すること
からなる、悪性腫瘍(がん)の検出法を行うことができ
る。
[実施例] 以下、この発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1(トランスフェリンの製造) B−16メラノーマ悪性腫瘍(同型のまま)をC57BLマウ
スの腋下に移植し、増殖させた後採取し、ハンクス液を
適当容量加えてけんだくし、800rpm、15分間遠心した。
遠心上清液を捨て、遠心管底部の細胞画分に、トロンビ
ンを適当量加えたフイブリノーゲンを主剤とするアルブ
ミンけんだく液を1滴滴下すると、数分後固型化した。
この細胞塊をC57BLマウス、ヌードマウス、SD系ラット
の肝内にそれぞれ移植した。2週間後にこれらの動物の
血清を出来るだけ採取した。この血清を、塩析法を主体
としゲル濾過法を併用して分画し、等電点5.5〜6.7分子
量9000〜100000の画分を精製したところ、移植に用いた
動物の種類に関係するところ少なく、移植に供したB−
16メラノーマに特異的なトランスフェリンが得られるこ
とがわかった。血清100mlについて7gの蛋白画分中約30
%の目的物質を得た。
スの腋下に移植し、増殖させた後採取し、ハンクス液を
適当容量加えてけんだくし、800rpm、15分間遠心した。
遠心上清液を捨て、遠心管底部の細胞画分に、トロンビ
ンを適当量加えたフイブリノーゲンを主剤とするアルブ
ミンけんだく液を1滴滴下すると、数分後固型化した。
この細胞塊をC57BLマウス、ヌードマウス、SD系ラット
の肝内にそれぞれ移植した。2週間後にこれらの動物の
血清を出来るだけ採取した。この血清を、塩析法を主体
としゲル濾過法を併用して分画し、等電点5.5〜6.7分子
量9000〜100000の画分を精製したところ、移植に用いた
動物の種類に関係するところ少なく、移植に供したB−
16メラノーマに特異的なトランスフェリンが得られるこ
とがわかった。血清100mlについて7gの蛋白画分中約30
%の目的物質を得た。
黒色腫B−16メラノーマ細胞をC57BLマウスの腋下に注
入した場合および同腫瘍の腫瘤をC57BLマウスの肝内に
移植した場合のマウス血清中アルブミン含量に対するト
ランスフェリン類の含有率(トランスフェリン類/アル
ブミン)は次の通りであった。
入した場合および同腫瘍の腫瘤をC57BLマウスの肝内に
移植した場合のマウス血清中アルブミン含量に対するト
ランスフェリン類の含有率(トランスフェリン類/アル
ブミン)は次の通りであった。
また、上記の場合において肝新黒色腫内のトランスフェ
リン類のアルブミン比は次の通りであった。
リン類のアルブミン比は次の通りであった。
実施例2(標識トランスフェリンの製造) 実施例1で得たトランスフェリン10mgを、クロラミンT
法により125I−NaI 100mCiで標識し、5mCi/10mgの高比
放射能を有する標識トランスフェリンを得た。
法により125I−NaI 100mCiで標識し、5mCi/10mgの高比
放射能を有する標識トランスフェリンを得た。
実施例3(トランスフェリンのアミノ酸組成) 実施例1で得たトランスフェリンのアミノ酸組成を、83
5形日立高速アミノ酸分析計(ニンヒドリン法、4φ×1
50、120分サイクル)により分析した。結果は次の通り
である。
5形日立高速アミノ酸分析計(ニンヒドリン法、4φ×1
50、120分サイクル)により分析した。結果は次の通り
である。
C57BL 参考(ひと) Asp 67 71 Thr 34 25 Ser 35 35 Glu 62 53 Gly 52 46 Ala 51 51 Val 46 40 Met 4 8 Ile 20 14 Leu 54 52 Tyr 21 24 Phe 35 27 Lys 54 49 His 19 17 Arg 26 23 Pro 47 36 実施例4(トランスフェリンの電気泳動) ミクロ2次元電気泳動は、一次元目に等電点電気泳動を
行った。両性担体であるLKB社製アンフォラインpH3.5〜
10を含む4%ポリアクリルアミドゲルを用いそれぞれ血
清試料1μを添加し、1度に8サンプルを8mA定電流
で300Vに上昇するまで泳動し、さらに300V定電圧で30分
間泳動した。2次元目は、4〜17%グラジエントポリア
クリルアミドゲルを用い、pH8.3トリス・グリシン緩衝
液で約2時間泳動した。泳動後ただちに、CBB R−250
0.1%−50%メタノール−7%酢酸を含む染色固定液
で染色し、7%酢酸で脱染した。
行った。両性担体であるLKB社製アンフォラインpH3.5〜
10を含む4%ポリアクリルアミドゲルを用いそれぞれ血
清試料1μを添加し、1度に8サンプルを8mA定電流
で300Vに上昇するまで泳動し、さらに300V定電圧で30分
間泳動した。2次元目は、4〜17%グラジエントポリア
クリルアミドゲルを用い、pH8.3トリス・グリシン緩衝
液で約2時間泳動した。泳動後ただちに、CBB R−250
0.1%−50%メタノール−7%酢酸を含む染色固定液
で染色し、7%酢酸で脱染した。
SDS電気泳動法は次のように行った。
サンプルをSDS処理し、その約10〜20μを0.1%SDSを
含む12%ポリアクリルアミドゲルを用い、トリス−グリ
シン緩衝液(0.1%SDS含有)により40mAで6時間泳動し
た。
含む12%ポリアクリルアミドゲルを用い、トリス−グリ
シン緩衝液(0.1%SDS含有)により40mAで6時間泳動し
た。
結果は第1図に示す通りである。なお、第1図中、□は
血清のパターンと(量的に)対応しているもの、■はAR
G像において肝臓に黒化が認められるが、がんには黒化
が認められないもの、■はARG像において、がんには黒
化が認められるが、肝臓には黒化が認められないもの、
●は3%以下で検出された蛋白、・はごく僅かに検出さ
れた蛋白、*はがんにおいて顕著な黒化が認められたも
の、**はがんにおいて最も強い黒化が認められたも
の、***は肝臓では黒化が認められないが、がんにお
いて特異的に黒化が認められたもの、Tfはトランスフェ
リンを示す。
血清のパターンと(量的に)対応しているもの、■はAR
G像において肝臓に黒化が認められるが、がんには黒化
が認められないもの、■はARG像において、がんには黒
化が認められるが、肝臓には黒化が認められないもの、
●は3%以下で検出された蛋白、・はごく僅かに検出さ
れた蛋白、*はがんにおいて顕著な黒化が認められたも
の、**はがんにおいて最も強い黒化が認められたも
の、***は肝臓では黒化が認められないが、がんにお
いて特異的に黒化が認められたもの、Tfはトランスフェ
リンを示す。
実施例5(抗トランスフェリン抗体) 実施例1で得たトランスフェリンの1mg/ml生理食塩水け
んだく液を作成し、WSAアジュバントを加え、家兎の付
節に注射をくり返した。2か月後採血し、放置した後遠
心して上清として血清を得、これを電気泳動またはゲル
濾過で分画してトランスフェリンと特異反応を示すフラ
クションを集め、凍結乾燥して抗体を得た。
んだく液を作成し、WSAアジュバントを加え、家兎の付
節に注射をくり返した。2か月後採血し、放置した後遠
心して上清として血清を得、これを電気泳動またはゲル
濾過で分画してトランスフェリンと特異反応を示すフラ
クションを集め、凍結乾燥して抗体を得た。
この抗体は、常法または実施例2の方法にならって標識
した。
した。
標識後、約100倍量のアルブミンを加え、さらにマルト
ースを5%になるように加えた後、凍結乾燥して診断剤
とした。
ースを5%になるように加えた後、凍結乾燥して診断剤
とした。
実施例6(血清トランスフェリンの定量) B−16メラノーマ担がんマウスの血液を50μ採取し、
20μの血清を得た。この血清に125I−腫瘍トランスフ
ェリンを加えて100000cpm(標識トランスフェリンとし
て1.1×104dpm/10mgの比放射能)とした。実施例5で得
たトランスフェリン抗体をセファデックスG−100に吸
着させたグラスフイルター上に上記血清を載せた後1時
間インキュベーションした。これを遠心分離管(セント
リコン)にセットして、5000rpmで1時間遠心分離する
ことにより濾渣をグラスフイルター上に得た。このグラ
スフイルター上に生理食塩水を加えて再び遠心すること
により濾渣を洗浄した。十分な洗浄後このフイルターを
小試験管に入れ、アロカオートウェル型シンチレーショ
ンカウンタによって、フイルター上の濾渣が有する放射
能を計測した。
20μの血清を得た。この血清に125I−腫瘍トランスフ
ェリンを加えて100000cpm(標識トランスフェリンとし
て1.1×104dpm/10mgの比放射能)とした。実施例5で得
たトランスフェリン抗体をセファデックスG−100に吸
着させたグラスフイルター上に上記血清を載せた後1時
間インキュベーションした。これを遠心分離管(セント
リコン)にセットして、5000rpmで1時間遠心分離する
ことにより濾渣をグラスフイルター上に得た。このグラ
スフイルター上に生理食塩水を加えて再び遠心すること
により濾渣を洗浄した。十分な洗浄後このフイルターを
小試験管に入れ、アロカオートウェル型シンチレーショ
ンカウンタによって、フイルター上の濾渣が有する放射
能を計測した。
計測値は下表の通りである。
このようにして、血中腫瘍トランスフェリン濃度が容
易、正確かつ迅速に定量できた。
易、正確かつ迅速に定量できた。
第1図は、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動パター
ン上で分離された可溶性蛋白の分子量および含有量を示
す。
ン上で分離された可溶性蛋白の分子量および含有量を示
す。
フロントページの続き (72)発明者 宍戸 亮 東京都世田谷区新町2−12―7 (72)発明者 重松 昭世 千葉県習志野市秋津3丁目2番14号―1 (56)参考文献 「生化学辞典 第1版」第881頁「トラ ンスフェリン」の項 東京化学同人発行 (1984)
Claims (8)
- 【請求項1】分子量が約9万〜10万、等電点が5.5〜6.7
である特異的トランスフェリン類が、腫瘍の増殖によっ
て増加したものであり、アルブミンの含有量(g/ml)の
0.5倍以上含まれる動物(ひとを除く)血清。 - 【請求項2】前記特異的トランスフェリン類が正常トラ
ンスフェリンより多く含まれる、特許請求の範囲第1項
記載の血清。 - 【請求項3】前記腫瘍が、異種または異なる系統の動物
の腫瘍の移封によって生じたものである、特許請求の範
囲第1項記載の血清。 - 【請求項4】前記腫瘍が、異種または異なる系統の動物
の腫瘍の肝への移封によって生じたものである、特許請
求の範囲第1項記載の血清。 - 【請求項5】前記特異的トランスフェリン類が、ドデシ
ル硫酸ナトリウムおよびメルカプトエタノールを用いて
処理することにより、分子量約6万と約3万の成分に分
離されることができる、特許請求の範囲第1または2項
記載の血清。 - 【請求項6】凍結乾燥された、特許請求の範囲第1〜6
項のいずれか1項記載の血清。 - 【請求項7】分子量が9万〜10万、等電点が5.5〜6.7で
ある特異的トランスフェリン類が、腫瘍の増殖によって
増加したものであり、アルブミンの含有量(g/ml)の0.
5倍以上含まれる動物(ひとを除く)血清を、異種の実
験動物に注入して産生される抗体。 - 【請求項8】前記腫瘍が、異種または異なる系統の動物
の腫瘍の肝への移封によって生じたものである、特許請
求の範囲第7項記載の抗体。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60190336A JPH07117533B2 (ja) | 1985-08-28 | 1985-08-28 | トランスフエリンおよびその用途 |
| EP86111822A EP0213595A3 (en) | 1985-08-28 | 1986-08-26 | New transferrins and use thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60190336A JPH07117533B2 (ja) | 1985-08-28 | 1985-08-28 | トランスフエリンおよびその用途 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6248700A JPS6248700A (ja) | 1987-03-03 |
| JPH07117533B2 true JPH07117533B2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=16256494
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60190336A Expired - Lifetime JPH07117533B2 (ja) | 1985-08-28 | 1985-08-28 | トランスフエリンおよびその用途 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0213595A3 (ja) |
| JP (1) | JPH07117533B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8772490B2 (en) | 2010-12-22 | 2014-07-08 | Meiji Seika Pharma Co., Ltd. | Optically active diazabicyclooctane derivatives and process for preparing the same |
| RU2693898C2 (ru) | 2012-05-30 | 2019-07-05 | Мейдзи Сейка Фарма Ко., Лтд. | НОВЫЙ ИНГИБИТОР бета-ЛАКТАМАЗЫ И СПОСОБ ЕГО ПОЛУЧЕНИЯ |
| DK3050883T3 (da) | 2013-09-24 | 2020-05-25 | Meiji Seika Pharma Co Ltd | Fremgangsmåde til fremstilling af diazabicyclooctanderivater og mellemprodukter |
| EP3613740A1 (en) | 2013-10-08 | 2020-02-26 | Meiji Seika Pharma Co., Ltd. | Preparation of a diazabicyclooctane derivative |
| RU2732129C2 (ru) | 2014-12-05 | 2020-09-11 | Мейдзи Сейка Фарма Ко., Лтд. | Способ производства кристаллов производного диазабициклооктана и стабильного лиофилизированного препарата |
-
1985
- 1985-08-28 JP JP60190336A patent/JPH07117533B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1986
- 1986-08-26 EP EP86111822A patent/EP0213595A3/en not_active Withdrawn
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 「生化学辞典第1版」第881頁「トランスフェリン」の項東京化学同人発行(1984) |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6248700A (ja) | 1987-03-03 |
| EP0213595A3 (en) | 1989-05-24 |
| EP0213595A2 (en) | 1987-03-11 |
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