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JPH07122641B2 - 車速決定方法 - Google Patents
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JPH07122641B2 - 車速決定方法 - Google Patents

車速決定方法

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JPH07122641B2
JPH07122641B2 JP61024573A JP2457386A JPH07122641B2 JP H07122641 B2 JPH07122641 B2 JP H07122641B2 JP 61024573 A JP61024573 A JP 61024573A JP 2457386 A JP2457386 A JP 2457386A JP H07122641 B2 JPH07122641 B2 JP H07122641B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車速検出方法に関し、特に、走行中の車両の車
輪に加速時のスピン或いは制動時のスリップまたはロッ
クが生じた場合などにおける車速を決定する方法に関す
るものである。
従来技術および問題点 前後左右に4個の車輪を備えた車両においては、通常、
プロペラシャフトなどの回転速度に基づいて車速が決定
されている。このような車両においては、駆動輪にたと
えば加速時のスピン或いは制動時のスリップやロックな
どの回転速度差が生じると現実の車速と大きく異なった
車速が検出される。このような場合には、予め求められ
た関係から車速に基づいて後輪の舵角や車輪のスキッド
などを制御する車両においては、正常な制御作動が行わ
れないおそれがあった。
これに対し、特開昭57−147061号公報に記載されている
ように、3つ以上の車輪からそれぞれ求められた3種類
以上の車輪の速度が相互に等しくないときには、速度の
最大な車輪群と速度の最小な車輪群とを除いた残りの車
輪群の速度の平均値を車速とする車速決定方法が提案さ
れている。これによれば、車輪のスリップやロックが発
生しているときには、そのスリップやロックが発生して
いる車輪からの速度が除外され得るので、比較的精度の
よい車速が決定される特徴がある。
しかしながら、そのような従来の車速決定方法でも、未
だ充分な精度が得られない場合があった。すなわち、各
車輪に対応する複数の車輪速度のうち、速度の最大な車
輪群と速度の最小な車輪群とを除いた残りの車輪群の速
度の平均値を車速とする形式の特開昭57−147061号公報
に記載の車速決定方法では、最大値および最小値を一律
に除去して残りを平均することから、制動時において最
も信頼性の高い値である最大値が除去され、且つ加速時
においても最も信頼性の高い値である最小値が除去され
ることになり、決定された車速値に充分な精度が得られ
ないのである。また、たとえば2以上の車輪にスリップ
またはロックが発生するような制動操作状態やたとえば
2以上の車輪にスリップまたはスピンが発生するような
加速操作状態では、上記従来の車速決定方法では、スリ
ップなどによる異常値を含む車輪群の速度の平均値を車
速とせざるを得ず、充分な精度が得られないのである。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、
その目的とするところは、高精度の車速が得られる車速
決定方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところ
は、前後左右に4個の車輪を備えた車両の車速決定方法
であって、(i)その4個の車輪の回転速度に基づいて
少なくとも3種以上の複数種類の車速を求め、(ii)そ
の3種以上の車速相互に速度差が生じたときにはその車
輪の制動時のスリップまたはロック、および車輪の加速
時のスリップまたはスピンであるか否かをそれぞれ判定
し、 (iii)その車輪の制動時のスリップまたはロックと判
定した場合には前記複数種類の車速のうちの最大値を、
その車輪の加速時のスリップまたはスピンと判定した場
合には前記複数種類の車速のうちの最小値を、前記車両
の車速として決定することにある。
作用 このようにすれば、制動時において車輪のスリップまた
はロックが発生した状態では、複数種類の車輪速度のう
ちの最大値を車速として決定するが、加速時において車
輪のスリップまたはスピンが発生した状態では、複数種
類の車輪速度のうちの最小値を車速として決定する。こ
のため、車両の制動操作時と車両の加速操作時とのそれ
ぞれにおいて、たとえ2以上の車輪にスリップなどが発
生しても、正確な車速が得られるのである。車両の制動
装置はその操作時において各車輪の回転を制動するもの
であるから、少なくとも1つ以上の車輪にスリップまた
はロックが発生するような制動操作状態では、各車輪の
回転速度に基づいて求められた複数種類の車速のうちの
最も大きい値の車速に最も近いと推定されるからであ
る。また、車両の加速操作時には複数の駆動輪が回転駆
動されるのであるから、少なくとも1つ以上の車輪にス
リップ或いはスピンが発生するような車両の加速操作状
態では、各車輪の回転速度に基づいて求められた複数種
類の車速のうちの最も小さい値が真の車速に最も近いと
推定されるからである。
ここで、上記車輪の制動時のロックとは制動により車輪
が完全に停止している状態、車輪の制動時のスリップと
は制動または減速操作により車輪と路面との間でスリッ
プし且つロックに至る前の状態、車輪の加速時のスピン
とは車輪が完全に空転している状態、車輪の加速時のス
リップとは車輪と路面との間でスリップし且つスピンに
至る前の状態を示している。
発明の効果 したがって、本発明によれば、制動時において車輪のス
リップまたはロックが発生した状態では、複数種類の車
輪速度のうちの最大値を車速として決定するが、加速時
において車輪のスリップまたはスピンが発生した状態で
は、複数種類の車輪速度のうちの最小値を車速として決
定するので、たとえ2以上の車輪にスリップなどが発生
しても、正確な車速が得られるのである。同時に、この
ようにして求められた車速に基づく後輪舵角制御やスキ
ッド制御の信頼性も高められるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を示す図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図に示す車両10は所謂4輪操舵(4WS)形式のもの
であって、車両10の前部には図示しないステアリングホ
イールにより操舵可能な左右一対の車輪12、14が設けら
れており、車両の後部にも前輪12、14の操舵と関連して
自動的に操舵される左右一対の後輪16、18が設けられて
いる。本実施例では、トランスミッション20の出力がそ
の出力軸26、プロペラシャフト22、および差動歯車装置
24を介して後輪16、18へ伝達されるようになっており、
上記トランスミッション20の出力軸26近傍にはその回転
速度を検出するための回転センサ28が配設されている。
回転センサ28は、第2図に示すように、出力軸26に固定
された速度検出用歯車30の外周部に多数形成された歯の
通過を検出し、単位時間あたりの通過歯数に対応した周
波数のパルス信号PV0を出力する。第3図に示すよう
に、回転センサ28からのパルス信号PV0は車速Vnを逐次
決定するための演算装置34のI/Oポート36へ波形整形器4
4を介して供給される。また、車両10には、遊動回転す
る左右の前輪12、14の回転速度を直接的に検出するため
の回転センサ60および62が設けられており、それら回転
センサ60および62から回転信号PV1およびPV2が波形整形
器44を介してI/Oポート36へ出力されるようになってい
る。
演算装置24は、所謂マイクロコンピュータであって、通
常、後輪16,18の舵角制御装置を兼ねている。演算装置3
4は、データバスラインを介して互いに接続されたCPU、
ROM、RAMなどを備えており、CPUはRAMの記憶機能を利用
しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って入力信
号を処理して車速Vnを算出する。
一方、前記車両10には、その前輪12、14の操舵角を検出
するための前輪舵角検出装置46が設けられており、前輪
12、14の舵角δを表す信号Sδがその前輪舵角検出
装置46から前記I/Oポート36に供給される。また、車両1
0には、ブレーキペダルの操作を検出するためのブレー
キペダルスイッチ48が設けられており、そのブレーキペ
ダルスイッチ48からはブレーキ操作信号BRがI/Oポート3
6に供給される。また、エンジン50には、エンジン回転
速度を検出するためのエンジン回転センサ52、およびス
ロットル弁開度を検出するためのスロットルセンサ54が
それぞれ設けられており、エンジン回転信号SEおよびス
ロットル信号THがI/Oポート36に供給される。
前記CPUはROMに予め記憶された関係から、実際の車速Vn
および前輪の操舵角δに基づいて、後輪16、18の前輪
12、14に対する操舵方向および操舵角を決定し、この操
舵方向および操舵角が得られるように、後輪用操舵アク
チュエータ38を作動させるための駆動信号DDをI/Oポー
ト36からD/A変換器39および後輪転舵用の増幅器40を介
して油圧制御装置42へ供給する。これにより油圧制御装
置42内に設けられた制御弁が作動させられて後輪用操舵
アクチュエータ38に作動油圧が供給され、後輪用操舵ア
クチュエータ38により後輪16、18の舵角が変更される。
以下、本実施例の作動を第4図、第5図、第6図、およ
び第7図のフローチャートに従って説明する。
先ず、前記ステップSS1が実行されて初回のサイクルか
否かが判断される。初回でなければステップSS2を経る
ことなくステップSS3が実行されるが、初回であればス
テップSS2が実行されて各カウンタおよびフラグがクリ
アされた後、ステップSS3において各車輪の回転速度に
対応した車速データが算出される。ステップSS3では、
前記パルス信号PV0、PV1、PV2に基づき、車速v0が次式
(1)にしたがって、車染v1、v2が次式(2)に従って
それぞれ算出される。
v0=f・2πr/G・H ・・・(1) 但し、fはパルス信号PV0の周波数、Hは速度検出用歯
車30の歯数、Gは差動歯車装置の変速比、rは車輪の半
径である。
vi=f・2πr/H ・・・(2) 但し、fはパルス信号PViの周波数、Hは車輪に設けら
れた速度検出用歯車の歯数、rは車輪の半径、iはvの
添字で1乃至2の整数である。
ステップSS4では、車両の低速走行を検出するために、
ステップSS3で算出された車速v0(n・Δt)、v1(n
・Δt)、v2(n・Δt)の平均値〔=(2v0+v1
v2)/4〕が予め定められた一定の小さな値Va、たとえば
5km/hよりも大きいか否かが判断される。Δtは車速算
出周期であり、nは今回の周期を示す整数である。上記
ステップSS4における判断が否定された場合には、第7
図に示すステップSS21以下が実行される。すなわち、ス
テップSS21では車速Vnの値がVaに置換されるとともに、
ステップSS22ではこの小さな車速Vaに基づいて後輪舵角
が変更され、そしてステップSS23にて時間Δtだけ待機
させられた後、前記ステップSS3以下が繰り返し実行さ
れる。なお、上記ステップSS22では、たとえば第8図に
示す予めROMに記憶された関係が用いられて、先ず、こ
の関係から車速Vnに基づいて後輪16、18の前輪12、14に
対する操舵率を示す係数Kが求められるとともに、その
後、入力信号Sδに基づいて決定された前輪舵角δ
と上記係数Kとから次式(3)にしたがって後輪舵角δ
が求められる。そして、この後輪舵角δが得られる
ように駆動信号DDがD/A変換器39および増幅器40を介し
て油圧制御弁装置42へ供給されるのである。
δ=K(Vn)・δ ・・・(3) 前記ステップSS4における判断が肯定された場合、すな
わち車速v0(n・Δt)が予め定められた一定の小さな
値Vaよりも大きい場合には、ステップSS5において車両
がコーナリング状態であるか否か、すなわち旋回走行中
であるか否かが判断される。この判断は信号Sδが表
す前輪舵角δが予め定められた一定値δを超えたか
否かによって行われる。この一定値δたとえばステア
リングホイールの45度の操作角に対応する舵角である。
上記ステップSS5において車両がコーナリング中でない
と判断された場合には、ステップSS6においてコーナリ
ングフラグFcがリセットされるとともに、ステップSS7
が実行されて車輪の加速時のスリップまたはスピンの有
無が判断される。この車輪の加速時のスリップまたはス
ピンは後輪(駆動輪)の回転加速度、すなわち今回のサ
イクルにおいて求められた車速と前回とサイクルにおい
て求められた車速との差〔v0(n・Δt)−v0{(n−
1)・Δt}〕が予め定められた一定の値αよりも大
きいことをもって判断される。この値αは車輪と路面
との滑りが生じない範囲における最大回転加速度と同等
以下の回転加速度に決定されている。上記スリップSS7
において車輪の加速時のスリップまたはスピンが検出さ
れない場合にはステップSS8が実行されて車輪の制動時
のスリップまたはロックの有無が判断される。この判断
は、信号PV0に基づく回転加速度〔2v0{(n−1)・Δ
t}−2v0(n・Δt)〕、信号PV1に基づく回転加速度
〔v1{(n−1)・Δt}−v1(n・Δt)〕、信号PV
2に基づく回転加速度〔v2{(n−1)・Δt}−v
2(n・Δt)〕の平均値が予め定められた一定の値β
よりも大きいことをもって判断される。この値β
車輪と路面との滑りが生じない範囲における最小回転加
速度と同等以上の回転加速度に決定されている。
上記ステップSS7およびステップSS8において車輪の制動
時のスリップまたはロックおよび加速時のスリップまた
はスピンが検出されない場合には、ステップSS9が実行
されて今回のサイクルにおいて算出された3種の車速デ
ータv0(n・Δt)、v1(n・Δt)、v2(n・Δt)
の内の中間値が仮車速Vn′として採用される。そして、
それら3種の車速データを相互に比較し、一つの車速が
仮車速Vn′、換言すれば各車速の中間値よりも予め定め
られた一定の割合をこえたことをもって車速検出の異常
が判断される。すなわち、第6図に示すステップSS10に
おいてレジスタiの内容から1が減算され、且つステッ
プSS11においてレジスタiの内容に1が加算された後、
ステップSS12が実行されてレジスタiの内容が3に到達
したか否かが判断される。当初は到達しないのでステッ
プSS13が実行されて車速検出が異常状態であるか否かが
判断される。
この判断には次式(4)が用いられる。但し、rは0.1
(10%)程度の値が用いられる。
|vi−Vn′|>γ ・・・(4) 当初はレジスタiの内容が0であるのでステップSS13に
おける判断にはv0が用いられる。この判断が否定される
とステップSS14においてフラグFTbがリセットされた
後、再びステップSS11が実行されてレジスタiの内容に
1が加算されて今度はステップSS13における判断にはv1
が用いられる。この判断が否定されると上記と同様にレ
ジスタiの内容が2とされてステップSS13における判断
にはv2が用いられる。このようにして各車速データの中
間値に対するばらつきが一定の範囲内にあると判断され
るとステップSS11においてレジスタiの内容が3とされ
るので、ステップSS12における判断が肯定され、ステッ
プSS15においてレジスタiの内容から1が減算された
後、第7図に示すステップSS16が実行される。
ステップSS16では車速検出が異常、すなわち回転センサ
28の故障、速度検出用歯車30の欠けなどの異常であるこ
とを表すフラグFTaが1であるか否か、すなわちフラグF
Taがセットされているか否かが判断される。車速検出が
異常でなければステップSS17が実行されて車速Vnが決定
される。この車速Vnの決定は、仮車速Vn′と、前回の車
速Vn-1に車速の最大変化値αmax・Δtを加えた値と、
前回の車速Vn-1に車速の最小変化値αmin・Δtを加え
た値とからなる3種類の値から中間値を選択することに
よって実行され、車速Vnが新たな選択値に更新される。
上記αmaxおよびαminは車輪と路面との滑りが生じない
範囲における車両の最大加速度および最小加速度であ
り、上記車速の最大変化値および最小変化値は車輪と路
面との滑りが生じない状態における時間Δtあたりの車
速の最大変化幅および最小変化幅である。この結果、回
転センサ28の故障等により異常に大きい値或いは異常に
小さい値の車速v0(n・Δt)が入力されても、車速Vn
が現実にあり得る最大値或いは最小値に制限されるの
で、車速Vnに基づいて行われる制御の異常動作が防止さ
れる。
そして、ステップSS18が実行されることによりその車速
Vnがそれ以前に決定された仮車速Vn′と同一であるか否
かが判断される。同一であれば正常な状態であるので、
ステップSS20が実行されて車速Vnが前記Vaよりも小さい
か否かが判断される。この判断が肯定された場合には前
述のステップSS21以下が実行されるが、否定された場合
にはステップSS22以下が実行されることにより、ステッ
プSS17において決定された車速Vnに基づいて後輪の舵角
が決定される。
しかし、前記ステップSS18において、ステップSS17にお
いて決定された車速VnがステップSS9において決定され
た仮車速Vn′と同じでないと判断された場合には、車速
検出の異常状態であるので、ステップSS19が実行されて
車速Vnが制限される。すなわち、この時点で現実にあり
得る最大車速(=Vn-1+αmax・Δt)と、最小車速
(=Vn-1+αmin・Δt)と、〔Vn-1+min(Δv0,Δv
1,Δv2)〕との値の内の中間値が選択される。このmin
(Δv0,Δv1,Δv2)は各車速の変化量Δv0,Δv1,Δv2
の値の中で前記ステップSS13において(4)式から異常
と判定されたものを除いて残りの最小値を示すものであ
る。
前記ステップSS13における判断が肯定された場合には、
ステップSS24が実行されてタイマカウンタT2の係数内容
に1が加算されるとともに、ステップSS25が実行されて
タイマカウンタT2の内容が予め設定された一定の値Tb
到達したか否かが判断される。この一定の値Tbはたとえ
ば10秒に相当する値である。ステップSS13において車染
検出の異常値が判定されても10秒間持続しない間はステ
ップSS25に於ける判断が否定されるので、正常時と同様
にステップSS11以下が実行される。10秒間持続した場合
にはステップSS25に於ける判断が肯定されるので、ステ
ップSS26が実行されてフラグFTbがセットされ、その後
ステップSS27において車速検出の異常値が判定されてか
ら20秒間持続したか否かが判断される。未だ20秒間持続
しない場合にはステップSS28においてフラグFTaがセッ
トされた後、正常時と同様にステップSS11以下が実行さ
れる。しかし、この場合には、前記のようにステップSS
19が実行されて異常値が除かれた状態で車速Vnが決定さ
れ、この車速Vnで後輪舵角の制御が実行される。
ステップSS27の判断が肯定された場合には、車速検出の
異常値が判定されてから20秒間持続した状態であるの
で、回転センサの破損などの車速検出の異常と判断され
る。このため、ステップSS29が実行されて車速検出の異
常を表す警報表示が図示しない表示器において行われる
とともに、その異常を示すフラグFTaがセットされる。
その場合には、前記ステップSS16における判断が肯定さ
れるので、ステップSS30が実行されてコーナリングフラ
グFcに基づいて車両10がコーナリング中であるか否かが
判断される。車両10がコーナリング中でない場合には、
ステップSS31において車速Vnを予め定められた一定の車
速V0に置換する。この一定の車速V0はたとえば100km/h
であり、このようにすることによって車速検出異常時の
後輪舵角制御の異常動作を防止する。しかし、後述のス
テップSS40においてコーナリングフラグFcがセットされ
た後は上述ステップSS30における判断が肯定されるの
で、ステップSS32が実行されて車速Vnを前回のサイクル
において採用された車速Vn-1に固定する。すなわち、車
速Vnの更新を阻止するのである。これにより、車速検出
異常時には車両の旋回走行中において後輪舵角制御に用
いられる車速Vnの変化が防止され、運転者の意に反した
後輪舵角変化が解消される。
前記ステップSS7において車輪の加速時のステップまた
はスピンが検出された場合には、ステップSS33が実行さ
れることにより、仮車速Vn′が次式(5)から決定さ
れ、その後ステップSS17以下が実行される。このように
仮車速Vn′を異常値を除いた最小値とすることにより、
車輪の加速時のスリップやスピンなどにより高く検出さ
れやすい状態下で実際の車速に近似した車速とする。あ
る車輪に加速時のスリップやスピンが生じた場合には、
各車輪に対応して算出された複数種類の車速の内ではス
リップやスピンが生じていないか或いはスリップの程度
が少ない車輪の回転速度に基づく車速が現実の車速に最
も近似しているので、求められた複数種類の車速の内の
最小値を仮車速Vn′に採用すればこのような車輪の回転
異常時でも比較的正確な車速を決定することができる。
Vn′=min〔(v1+v2)/2,v0〕 ・・・(5) 但し、minは〔〕中の値から異常値を除いた後の最小
値を示すものである。
前記ステップSS8において車輪の制動時のステップまた
はロックが検出された場合には、ステップSS34が実行さ
れて仮車速Vn′が次式(6)から決定され、この後ステ
ップSS35において再度車輪の制動時のスリップまたはロ
ックが判定される。このように仮車速Vn′を異常値を除
いた最大値とすることにより、車輪の制動時のスリップ
またはロックなどにより低く検出されやすい状態下で実
際の車速に近似させる。ある車輪に制動時のスリップや
ロックが生じた場合には、各車輪の回転速度に対応した
複数種類の車速の内では未だスリップやロックが生じて
いないか或いはスリップの程度が少ない車輪の回転速度
に基づく車速や現実の車速に最も近似しているため、求
められた複数種類の車速の内の最大値を仮車速Vn′に採
用すればこのような車輪の回転異常時でも比較的正確な
車速を決定することができる。
Vn′=max〔(v1+v2)/2,v0〕 ・・・(6) 但し、上記max〔〕中の値から異常値を除いた後の最
大値を示すものである。
ステップSS35における判断は、ステップSS8の場合と異
なり、採用した仮車速の変化率(Vn′−Vn-1)が予め定
められた一定値βを超えたか否かによって判断され
る。この判断が肯定されると本当の車輪の制動時のスリ
ップまたはロックと判定されて、ステップSS36によりロ
ックフラグFLがセットされた後前記ステップSS22以下が
実行される。しかし、上記ステップSS35における判断が
否定されると、ステップSS37においてコーナリングフラ
グFcの内容が判断される。車両10のコーナリング中であ
る場合にはステップSS38においてロックフラグFLの内容
が判断され、車輪のスリップやロック中でない場合には
前記ステップSS17以下が実行されるが、車輪のスリップ
またはロック中である場合にはステップSS36によりロッ
クフラグFLがセットされる。また、ステップSS37におけ
る判断が否定されると、ステップSS39が実行されてロッ
クフラグFLがリセットされた後、前記ステップSS17以下
が実行される。
このように、ステップSS35の判断が否定されたとき、す
なわち車輪の制動時のスリップまたはロックが解消され
た状態でも、車両10のコーナリング中ではロックフラグ
FLがリセットされないので、車速Vnはスリップ中または
ロック中と同様に決定され、これに基づいて後輪舵角が
制御されるようになっている。このため、車両10のコー
ナリング中では、車速検出異常時と同様に車速Vnが前回
のサイクルにおける値Vn-1に固定されて、運転者の意に
反した後輪舵角の変化が防止されている。
前記ステップSS5において車両10がコーナリング中であ
ると判断された場合には、ステップSS40が実行されるこ
とによりコーナリングフラグFcがセットされるととも
に、前記ステップSS7と同様のステップSS41が実行され
て車輪の加速中のスリップまたはスピンが判断されると
ともに、前記ステップSS8と同様のステップSS42が実行
されて車輪の制動中のスリップまたはロックが判断され
る。車輪の加速中のスリップまたはスピンおよび車輪の
制動中のスリップまたはロックがいずれも生じていない
場合にはステップSS43において次式(7)にしたがって
仮車速Vn′が決定された後、前記ステップSS17以下が実
行される。
Vn′=〔v0+(v1+v2)/2〕/2 ・・・(7) 上式から明らかなようにステップSS43では各車速データ
の平均値が仮車速として求められるのである。しかし、
車輪の加速中のスリップまたはスピンと判断された場合
にはステップSS44が実行されて前記ステップSS33と同様
の式にしたがって仮車速Vn′が求められた後、前記ステ
ップSS17以下が実行される。また、車輪の制動時のスリ
ップまたはロックと判断された場合にはステップSS45が
実行されて前記ステップSS34と同様の式にしたがって仮
車速Vn′が求められた後、前記ステップSS35以下が実行
される。
上述のように、本実施例によれば、車両10の走行中にお
いて車輪の制動時のスリップまたはロックが生じた場合
には、複数種類求められた車速〔(v1+v2)/2,v0〕の
内の最大値が仮車速Vn′、すなわちステップSS17のリミ
ッタ処理後では車速Vnとして決定されるので、実際の車
速に近似した車速が求められる。また、車両10の走行中
において車輪の加速時のスリップまたはスピンが生じた
場合には、複数種類求められた車速の内の最小値が仮車
速Vn′、すなわちステップSS17のリミッタ処理後では車
速Vnとして決定されるので、実際の車速に近似した車速
が求められる。したがって、車輪相互の回転速度差が生
じても比較的正確な車速が得られるので、後輪舵角制御
の正常な制御作動を維持することができる。このような
効果は、車両が予め求められた関係から車速に基づいて
車輪のスキッドなどを制御する場合でも同様に得られる
のである。
なお、本実施例の車両10は後輪駆動方式であるが、前輪
駆動方式であっても本発明が適用される。この場合に
は、回転センサ60および62が後輪16、18の回転速度を検
出するために設けられる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、前述の実
施例と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略す
る。
本実施例においては、第9図および第10図に示すよう
に、車両10には、回転センサ28に替えて各左右の後輪1
6、18の回転速度をそれぞれ検出するための回転センサ6
4および66が更に設けられており、それら回転センサ64
および66から信号PV3およびPV4がI/Oポート36へ供給さ
れる。
本実施例の演算装置34では、第11図、第12図、第13図、
および第14図に示すフローチャートにしたがって車速Vn
が決定され、かつその車速Vnにて後輪舵角が制御され
る。なお、本実施例のフローチャートのステップ構成は
前記第4乃至7図に示すフローチャートと同様であり、
一部のステップの内容が異なるのみであるので、以下そ
の異なるステップについて説明する。
ステップST3では、信号PV1、PV2、PV3、およびPV4に対
応した車速データv1(n・Δt)、v2(n・Δt)、v3
(n・Δt)、およびv4(n・Δt)が前記ステップSS
3の場合と同様にそれぞれ算出され、車両の低速走行を
検出するためのステップST4においてはそれら算出され
た各車速の平均値(=1/4Σvi)が予め定められた一定
の値Vaよりも大きいか否かが判断される。
ステップST7およびST41における車輪の加速中のスリッ
プまたはスピンの判断は、駆動輪(本実施例では車輪1
6、18)の回転速度に基づく車速v3およびv4の平均車速
bの変化率〔=b(n・Δt)−b{(n−1)・Δ
t}、但しb=1/2(v3+v4)〕が予め定められた一定
の値αを超えたことをもって行われる。なお、車両が
前輪駆動方式である場合には、車速v1およびv2の平均車
速aの変化率〔=a(n・Δt)−a{(n−1)・Δ
t}、但しa=1/2(v1+v2)〕が予め定められた一定
の値αを超えたことをもって行われる。また、車両が
4輪駆動方式の場合には、4種類の車速viの平均車速の
変化率〔=1/4・Σvi(n・Δt−1/4・Σvi{(n−
1)・Δt}、但しiは添字であって1乃至4の整数〕
が予め定められた一定の値αを超えたことをもって行
われる。
また、ステップST8およびST42の車輪の制動時のスリッ
プまたはロックの判断は、4種類の車速viの平均値の変
化率〔=1/4・Σvi(n・Δt)−1/4・Σvi{(n−
1)・Δt}〕が予め定められた一定の値βを超えた
ことをもって行われる。
仮車速Vn′の決定は以下のように行われる。先ず、車両
10が直進走行中であって車輪が正常に回転している状態
では、ステップST9に示すように、算出された4種類の
車速vi、すなわちv1、v2、v3、およびv4のうちの中間の
2値の平均値とする。また、車両10が直進中であって車
輪の加速時のスリップまたはスピン状態では、ステップ
ST33に示されるように、4種類の車速v1、v2、v3、およ
びv4のうちの異常値を除いたものの最小値を採る。ま
た、車両10が直進中であって車輪の制動時のスリップま
たはロック状態では、ステップST34に示されるように、
4種類の車速v1、v2、v3、およびv4のうちの異常値を除
いたものの最大値を採る。しかし、車両10がコーナリン
グ中であって車輪が正常に回転している状態では、ステ
ップST43に示すように、左へ旋回する状態(δ<0)
では、車速e〔=1/2(v1+v4)〕、車速e′〔=f×v
1/v2、但しf=1/2(v2+v3)〕、車速e″〔=f×v3/
v4〕のうち異常値を除いたものの上記の順の最初のもの
を優先的に採る。しかし、右へ旋回する状態(δ
0)では、車速f〔=1/2(v2+v3)〕、車速f′〔=
e×v2/v1、〕、車速f″〔=e×v4/v3〕のうち異常値
を除いたものの上記の順の最初のものを優先的に採る。
また、車両10がコーナリング中であって車輪の加速時の
スリップまたはスピン状態では、ステップST44に示され
るように、前記の値e、f、a、bの内の異常値を除い
たものの最小値が採られる。また、車両10がコーナリン
グ中であって車輪の制動時のスリップまたはロック状態
では、ステップST45に示されるように、前記の値e、
f、a、bの内の異常値を除いたものの最大値が採られ
る。
ステップST9において仮車速Vn′が決定された後には、
ステップST10が実行されてレジスタiの内容が0にクリ
アされるとともに、ステップST11が実行されてそのレジ
スタiの内容に1が加算される。そして、ステップST12
においてレジスタiの内容が4に到達したか否かが判断
される。当初は到達しないのでステップST13が実行され
て前記ステップSS13と同様のステップST13が実行されて
車速v1が上記仮車速Vn′に対して予め定められた一定の
割合を超えたか否かによって車速検出が異常となったか
ら逐次判断される。その後ステップST14、ST11、ST12を
経て次の車速v2について再び判断される。各車速viにつ
いての判断が終了するとレジスタiの内容が4に到達す
るので、ステップST15以下が実行される。しかし、上記
ステップST13において車速検出が異常と判断された場合
には、前記実施例と同様にその持続時間が20秒を超える
かがステップST27によって判断され、超えた場合には異
常値の対応する回転センサなどの故障であるのでフラグ
FTaをセットするとともに、前述の実施例と同様の異常
時の対応をする。
このように、本実施例においても、車両10の走行中にお
いて車輪の制動時のスリップまたはロックが生じた場合
には、複数種類求められた車速データ(v1,v2,v3,v4
あるいはe,f,a,b)の内の最大値が仮車速Vn′、すなわ
ちステップST17のリミッタ処理後では車速Vnとして決定
されるので、実際の車速に近似した車速が求められる。
また、車両10の走行中において車輪の加速時のスリップ
またはスピンが生じた場合には、複数種類求められた上
記車速の内の最小値が仮車速Vn′、すなわちステップST
17のリミッタ処理後では車速Vnとして決定されるので、
実際の車速に近似した車速が求められる。したがって、
車輪相互の回転速度差が生じても比較的正確な車速が得
られるので、後輪舵角制御の正常な制御作動を維持する
ことができる。このような効果は、車両が予め求められ
た関係から車速に基づいて車輪のスキッドなどを制御す
る場合でも同様に得られるのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される車両の要部を説明する図で
ある。第2図は第1図の車両に備えられる回転センサの
取り付け部分を示す図である。第3図は第1図の車両に
備えられる電子制御回路の構成を示す図である。第4
図、第5図、第6図、および第7図は第3図の電子制御
回路の作動を説明するためのフローチャートである。第
8図は第1図の車両の後輪の舵角を制御するために第3
図の電子制御回路において予め記憶された関係を示す図
である。第9図および第10図は本発明の他の実施例にお
ける第1図および第3図に相当する図である。第11図、
第12図、第13図、第14図は、第9図および第10図に示す
実施例の作動を説明するためのフローチャートである。 10:車両 12,14:車輪(前輪) 16,18:車輪(後輪)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後左右に4個の車輪を備えた車両の車速
    決定方法であって、 前記4個の車輪の回転速度に基づいて少なくとも3種以
    上の複数種類の車速を求め、 該3種以上の車速相互に速度差が生じたときには該車輪
    の制動時のスリップまたはロック、および車輪の加速時
    のスリップまたはスピンであるか否かをそれぞれ判定
    し、 該車輪の制動時のスリップまたはロックと判定した場合
    には前記複数種類の車速のうちの最大値を、該車輪の加
    速時のスリップまたはスピンと判定した場合には前記複
    数種類の車速のうちの最小値を、前記車両の車速として
    決定する ことを特徴とする車速決定方法。
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