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JPH0712923B2 - 炭素質メソフェ−ス成形体の製造方法 - Google Patents
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JPH0712923B2 - 炭素質メソフェ−ス成形体の製造方法 - Google Patents

炭素質メソフェ−ス成形体の製造方法

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JPH0712923B2
JPH0712923B2 JP62165017A JP16501787A JPH0712923B2 JP H0712923 B2 JPH0712923 B2 JP H0712923B2 JP 62165017 A JP62165017 A JP 62165017A JP 16501787 A JP16501787 A JP 16501787A JP H0712923 B2 JPH0712923 B2 JP H0712923B2
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acid
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mesophase
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泰弘 山田
健 今村
茂示 萩原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はイオン等の分離剤、吸着剤等として有用な炭素
質メソフェース成形体の製造法に関する。
(従来の技術) 一般の炭素材料は骨材コークス粉をバインダーと混練
し、成形、焼成することにより製造される。バインダー
との混練物は半固体状であるため、製造される炭素材の
形状は円筒、角状等の単純なものである。したがって、
所望の形状を持つ炭素材とするためには主として機械加
工が施される。一次焼成品がそのまま製品となることは
少なく、大部分は加工によって製品化されている。
ピッチ等の重質歴青物の熱処理による炭素への移行段階
(炭素化過程)で生成する炭素質メソフェースや生コー
クスは塊状、粒状固体であるが、有機物であるためその
まま加圧成形が可能であり、この成形体を焼成すること
によって主として高密度炭素材が製造されている。
(発明が解決しようとする問題点) 炭素質メソフェースや生コークスは上記のように未だ有
機物ではあるが、塊状または粒状であるため成形可能な
形状は一般の炭素材と同様に単純なものであり、複雑な
形状の成形体にすることはできない。また、有機物では
あるが、特別な処理を行わない限り、溶解させる溶剤は
なく、しかも、加熱しても溶融しない。
このようなことから、炭素質メソフェースや生コークス
はこれを加圧成形して、高密度炭素材の製造原料以外に
特に大きな用途は見出されていないのが現状である。そ
こで、本発明者らは先に水、有機溶剤に不溶な炭素質メ
ソフェースに親水性基を導入することにより、水、有機
溶剤に可溶な両親媒性炭素質メソフェースが製造され得
ることを見い出した。これにより、固体である炭素質メ
ソフェースを液体と同様に取り扱うことが可能となり、
しかも化学的修飾が容易に行うことが出来ることを見い
出し、本発明をなすに至った。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明の要旨は炭素質メソフェースを成形し
て炭素質メソフェース成形体を製造するとき、水、有機
溶剤に可溶な親水性基を持つ両親媒性炭素質メソフェー
スを架橋処理することを特徴とする炭素質メソフェース
成形体の製造方法に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、成形のための炭素質メソフェースとし
ては両親媒性炭素質メソフェースが用いられる。
この両親媒性炭素質メソフェースは水、有機溶媒の両者
に可溶な炭素質メソフェースである意であり、原料の炭
素質メソフェースから次のような方法によって得られ
る。この原料の炭素質メソフェースは熱処理した重質歴
青物を室温で偏光顕微鏡により観察される光学的異方性
相を重質歴青物に対して良溶媒であるキノリン、アント
ラセン油のような芳香族系油の不溶成分として分離した
もの、あるいは、重質歴青物を全重異方性相に変換させ
たものが用いられる。なお、熱処理した重質歴青物中の
光学的異方性相を単に異方性相という。本来、炭素質メ
ソフェースとは光学的等方性相である重質歴青物の熱処
理によって生成した光学的異方性相とそれを分離して得
たものを含めた総称として使用されるが、ここでは原料
の炭素質メソフェースとして光学的等方性相を実質的に
含まない光学的異方性相をいう。
(1)原料炭素質メソフェースの調製 炭素質メソフェースの調製はタールやプッチ等の重質歴
青物の熱処理と分離によって行われる。用いられる重質
歴青物を例示すると、石炭系ではコールタール、コール
タールピッチおよび石炭液化物である。石油系では原油
の蒸溜残さ油、ナフサの熱分解により副生するタール、
流動接触分解(FCC)法で副生するタール、オイルサン
ドやオイルシェールの重質成分である。その他、ポリ塩
化ビニル(PVC)等の合成高分子も用いうる。
これらの重質歴青物は約350〜500℃の範囲の温度で、好
ましくは400〜500℃で熱処理する。この温度および保持
時間は得られる炭素質メソフェースの性状、特にその元
素分析値で決められる。すなわち、構成元素の内、水素
量が15重量%以上含有するのが好適である。この値以下
の水素含有量の炭素質メソフェースからは両親媒性炭素
質メソフェースの収率が低下する。
熱処理した重質歴青物はその中に光学的等方性相を含む
場合はキノリン、アントラセン油のような芳香族系油を
加え、加熱して溶解、分散させる。そして、ろ過、遠心
分離によって可溶成分を分離し、不溶成分として炭素質
メソフェースを得るか、または重質歴青物を加熱して溶
融し、これを静置して異方性相を沈降させ、これを分離
することによって炭素質メソフェースが得られる。熱処
理した重質歴青物が実質的にすべて光学的異方性相であ
る場合はそのまま炭素質メソフェースとして用いられ
る。この炭素質メソフェースにはキノリン、芳香族系油
に可溶な成分を含む場合はこれらの溶剤で処理してもよ
い。
(2)両親媒性炭素質メソフェースの製造 ついで得られた炭素質メソフェースに親水性基が導入さ
れる。この親水性基としてはニトロ基、スルホン酸基、
水酸基、カルボン酸基およびアミノ基等が挙げられる。
これらの基を導入するためのニトロ化、スルホン化、酸
化、アミノ化等の処理方法を例示すると次のようにな
る。
(a)ニトロ化処理 反応試薬として濃硫酸と濃硝酸の混酸、あるいは濃硝酸
を用いるのが一般的である。混酸である硫酸と硝酸の混
合割合は好ましくは2:1〜1:2mol比である。炭素質メソ
フェース1gに対して混酸20ml以上加え、0〜150℃で10
〜300分間程度処理する。このとき、攪拌、静置のいず
れでもよい。時間経過後、多量の水中に移し、反応を停
止させる。
(b)スルホン化処理 反応試薬として、濃硫酸と発煙硫酸の混合物を用いるの
が一般的である。濃硫酸のみを用いた場合はスルホン酸
基の導入は行われるが、両溶媒性炭素質メソフェースの
収率が非常に低いので好ましくない。濃硫酸に対する発
煙硫酸の混合割合は10〜100%(容量比)程度である。
炭素質メソフェース1gに対して20ml以上の混合物を加
え、50〜150℃で、30分以上処理する。処理後、そのま
まろ過するか、あるいは多量の水中に移して反応を停止
させる。
(c)酸化処理 この処理には酸化窒素、オゾン、水蒸気等を用いる気相
法と過酸化水素または過酸化水素と酢酸等を用いる
液相法のような固体炭素の表面酸化処理に用いられる方
法から選ぶのが一般的である。例えば液相法の場合、
濃度30〜35%の過酸化水素20ml以上を炭素質メソフェー
ス1gに加え、80〜100℃で60分以上加熱処理する。ま
た、の場合は酢酸に炭素質メソフェース1gを懸濁さ
せ、攪拌しながら30〜35%濃度の過酸化水素20ml以上を
滴下しながら加える。全量加えた後、80〜100℃で60分
以上加熱処理する。
(d)アミノ化処理 アミノ基の導入は上記のニトロ化処理したものを還元処
理により、ニトロ基をアミノ基に変換させることにより
行う。用いられるニトロ化処理物はニトロ化した炭素質
メソフェースあるいはこれから本発明によって得られる
両親媒性炭素質メソフェースである。これらのニトロ化
物の還元処理は通常の還元反応である鉄、亜鉛、スズ等
金属粉末と酸、アルカリ中、約100℃に加熱処理によっ
て行う。この処理によりニトロ基は化学量論的にアミノ
基に変換できる。
以上の方法によって、(a)の場合はニトロ基およびカ
ルボン酸基、(b)ではスルホン酸基、(c)では水酸
基とカルボン酸基、(d)ではアミノ基が主として導入
される。これらの反応物を多量の水中に移して反応を停
止させ、静置すると、炭素質メソフェースは沈降する。
上澄み液の色は反応条件によって異なる。すなわち、温
和な条件で処理したときはほとんど着色していないが、
条件が厳しいときはわずかに着色する。このことは、反
応物を水に移した状態では上澄み液のpHは2程度以下で
あり、この水に溶解する炭素質メソフェースの成分は少
量であるとみられる。
本発明においては上記の親水性基を導入した炭素質メソ
フェースを水または有機溶剤に溶解させて、得られる溶
解物より目的とする両親媒性炭素質メソフェースを得
る。
水に溶解させる場合は上記の反応後、水に懸濁させたも
のにアルカリ水溶液を加えてpHを調整して行う。用いら
れるアルカリはアルカリ金属塩、アンモニア水溶液が好
ましい。アルカリ水溶液を加えたときの炭素質メソフェ
ースの溶解量はニトロ化反応等の反応条件と懸濁液のpH
に依存する。反応条件が厳しい程、低いpH領域で炭素質
メソフェースの全量が可溶化する。上記のアルカリ水溶
液でpHを4〜14に調整した後、ろ過、遠心分離等で未溶
解の炭素質メソフェースを除く。なお、懸濁液のpHは12
以上にしても溶解量は特に大きく変らない。
このようにして得られたアルカリ可溶分は酸を加えてpH
をより酸性領域にまで低下させると析出するので、これ
を採取することによって両親媒性炭素質メソフェースが
得られる。なお、析出させる酸性域のpH値は反応条件に
よって異なる。例えば、ニトロ化反応では100℃で反応
させた場合、pHは約2程度で析出し、静置によって析出
物が沈降した後の上澄み液はほとんど無色であるが、15
0℃で反応させた場合はpH=1以下に調製しても上澄み
液は着色しており、完全には析出させることはできな
い。また、過酸化水素による酸化処理物ではpHが2では
ほとんど析出せず、1以下で上澄み液が無色になるほど
析出、沈降するが、反応条件が厳しい場合は析出させる
ことができない成分が存在する。
一方、有機溶剤による処理は上記反応処理後のものをそ
のまま有機溶剤中に移すか、あるいは反応処理後、水に
懸濁させた後、ろ過、遠心分離等によって反応試薬を除
いた炭素質メソフェースを有機溶剤に加えて溶解させ
る。用いられる有機溶剤はケトン類、エステル類、エー
テル類、アルコール類、有機酸類、含窒素化合物、スル
ホキシド等の極性基をもつものから選ばれる。
例えば、ケトン、エステル類はアセトン、メチルエチル
ケトン、酢酸エチルであり、エーテル類はテトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテルであり、アルコール類はメタノール、エタノー
ル、エチレングリコール、グリセリンであり、有機酸類
はギ酸、酢酸、フェノール、クレゾールであり、含窒素
化合物はエチレンジアミン、アニリン、ピリジン、ジメ
チルホルムアミド、ニトロメタンであり、スルホキシド
はジメチルスルホキシドであり、導入した親水性基の種
類等によって適宜選択し得る。
上記の親水性基を導入した炭素質メソフェースはこれら
の有機溶剤にはほとんど全量溶解するが、反応の種類、
条件によっては未溶解の炭素質メソフェースが残存する
場合がある。このときはろ過、遠心分離等によって未溶
解炭素質メソフェースを除く。有機溶剤に溶解させたも
のは蒸溜等で有機溶剤を除去することによって、その残
さとして両親媒性炭素質メソフェースが得られる。
このようにして得られる両親媒性炭素質メソフェースの
収率は未溶解炭素質メソフェースがほとんど存在せず、
かつ、酸性域で全量析出した場合は100%以上となる。
これは、官能基の導入によるもので、通常、その増加率
は30〜40%である。なお、本発明で示す溶解とは固体粒
子である炭素質メソフェースを処理してアルカリ水溶液
または有機溶剤に溶解操作したものをろ過によって未溶
解炭素質メソフェースと分離するが、このとき、目開き
の大きさが0.5μm以下のフィルターを通過したものを
指す(溶解操作を行ったとき、その溶液での炭素質メソ
フェースの成分が真性溶液であるのか、あるいはコロイ
ド状態であるのかは必ずしも明らかでない。)。
(3)両親媒性炭素質メソフェース 得られる両親媒性炭素質メソフェースは水を含有してい
るときは泥状またはスラリー状であるが、乾燥すると塊
状となる。この塊状物の破断面は黒色のガラス状鏡面を
呈し、炭素質メソフェースのそれが灰黒色の乱反射面を
持つ物とは異にする。また、この塊状物は再びアルカリ
水溶液または有機溶剤に加えると、完全に溶解し、酸に
よってpHを低下させるか、溶剤を除去すると析出する。
偏光顕微鏡観察では原料炭素質メソフェースが光学的異
方性であるのに対し、これは等方性を示し、分子は配向
していないことがわかる(メソフェースの実体は変更さ
れていないと考えられる)。
元素組成は酸素、窒素、硫黄のヘテロ元素を多く含有す
る。なお、これらの量は反応によって異なるので、実施
例で詳しく述べる。また、赤外線吸収スペクトルによっ
て官能基を調べてみると、炭素質メソフェースでは約30
30cm-1、750〜900cm-1の芳香族水素に帰属される吸収と
約2920cm-1の脂肪族水素に帰属される吸収スペクトルが
観測されるのに対し、両親媒性炭素質メソフェースでは
芳香族と脂肪族水素の吸収は非常に弱く、場合によって
はほとんど観測されない。それと共に、約1700cm-1のカ
ルボニル基、3500〜3000cm-1の水酸基、約1560、1340cm
-1のニトロ基、1230、1180cm-1付近のスルホン酸基、34
10、3500cm-1のアミノ基に帰属される吸収が新たに出現
する。
不活性ガス中で熱処理したとき液相を経由することなく
炭素化される(固相炭化)。1000℃まで熱処理したとき
の炭素化物の収率は約50〜70重量%である。この値は炭
素質メソフェースのそれが約90重量%であるのに対し少
ない。これは導入した官能基の脱離によるもので、熱天
秤によって加熱過程での重量変化を調べてみると、約25
0〜350℃で多くの重量減少があり、この温度範囲で導入
した官能基が脱離したことによると考えられる。
次に、この両親媒性炭素質メソフェースを架橋処理を行
う。この架橋処理は炭素質メソフェースの変性を生じな
い雰囲気、温度(通常400℃以下、好適には200℃以下)
の条件下で行うことができる。
例えば、化学的方法による場合には両親媒性炭素質メソ
フェースの持つ親水性基の種類、得られる成形体の用途
等によって、適宜選択し得るが、親水性基が水酸基、カ
ルボキシル基、アミノ基などの活性水素を有する場合は
縮合反応または附加反応型のイオン機構による架橋処理
が一般的である。架橋剤としてはポリビニルアルコール
(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデ
ン、エポキシ等から選定する。
化学的方法での架橋処理によりフイルムを得る場合につ
いて例示すると、次のようである。両親媒性炭素質メソ
フェースはその調製方法によって、上記のように導入さ
れる親水性基が異なる。例えばニトロ化反応によるもの
であると、導入される基はニトロ基、カルボン酸基、水
酸基であり、スルホン化反応であるとスルホン酸基のみ
である。このように、親水性基が異なるので、これらの
親水性基と反応する架橋剤を使用する必要がある。この
架橋剤にPVAを用いた場合、PVAの持つ水酸基と両親媒性
炭素質メソフェースの水酸基の脱水反応によってエーテ
ル結合が生じ、架橋する。両親媒性炭素質メソフェース
は上記のようにpH4〜14において水に可溶であるので、
両親媒性炭素質メソフェースを調製する際、アルカリ溶
液に溶解させたものを用いる場合には、この水溶液にPV
A粉末をそのままかあるいは水に溶解させたものを加え
る。両親媒性炭素質メソフェースが酸で析出させたもの
を用いるときは、アルカリ水溶液を加えて溶解させる。
このときPVAの添加はアルカリ水溶液の添加の前後何れ
でもよい。ついで、酸を加えてpHを約2以下にする。こ
れによって、両親媒性炭素質メソフェースはゲル化す
る。これを好適には約30℃以上の温度に加熱する。加熱
したものをろ過によって、水、過剰のPVAを除くと共
に、フイルム状とする。ついで、ろ紙と共にPH=1程度
以下の酸性水溶液に入れ、70〜100℃程度に加熱して、
反応をある程度進行させる。この加熱処理によりフイル
ム状のものはろ紙から剥離させても形状は保持される。
フィルム状のものはろ紙から剥離させた場合にはポリ四
フッ化エチレン(“テフロン”)製板のような乾燥させ
ても接着しない材質の板上で、約50〜100℃で数時間保
持する。この操作で完全に脱水反応を行わせる。このよ
うな方法で得られたフイルムはアルカリ水溶液の中に入
れても溶解しない。
上記のように、両親媒性炭素質メソフェースの持つ親水
性基の種類によって架橋剤の種類を選択しうるが、親水
性基と反応する基を持つものであるのならばその種類、
反応条件は特に限定されるものではない。
また、架橋は、成形性等の点から成形後に行うのが一般
的であるが、必ずしもこれに限定されない。
本発明において、成形体の形状は任意のものを選ぶこと
ができ、上記のようなフィルム(薄膜)以外に、板状、
ブロック状等を、成形法自体は流し込み成形等の常法に
より目的に応じて得ることができる。
また、本発明においては、炭素成形体を形成させる際
に、磁場(たとえば1〜10KG)を付与することにより、
分子は磁場方向と平行に配向させることができるので、
分子の配列のより整った成形体を得ることができる。
(実施例) 以下、参考例及び実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。
参考例1 コールタールピッチ(軟化点78℃、ベンゼン不溶分38.1
重量%、キノリン不溶分3.8重量%)を約2倍量のキノ
リン中に入れ、90℃に加熱して、溶解、分散させた。こ
れをガラスフィルター(No.4)で減圧ろ過した。ろ液は
減圧蒸溜して、その残さとしてキノリン不溶成分を含有
しないピッチを得た。このピッチ約400gを500mlのガラ
ス製円筒型容器に入れ、窒素ガス気流中、攪拌しなが
ら、430℃で所定時間加熱処理した。この熱処理時間は
熱処理したピッチのキノリン不溶成分量が約30、50およ
び90重量%になるように調整した。すなわち、30重量%
では25分、50重量%では45分、90重量%では120分であ
った。このようにして熱処理したピッチを約2倍量のキ
ノリンに加え、90℃に加熱して溶解、分散させた。これ
を遠心器で不溶成分を沈降させ、上澄みを除いた。沈殿
物には新たなキノリンを加え、90℃に加熱した後、遠心
器で沈降操作を行った。この操作を繰り返してキノリン
が僅かに着色する程度(5〜8回)まで不溶成分を洗浄
した。ついで、ベンゼンで数回洗浄し、更にアセトンで
洗浄してキノリンを除き、乾燥して不溶成分を得た。こ
のようにして得た不溶成分量は熱処理ピッチに対して、
それぞれ29.1、50.6および86.7重量%であった。これら
の不溶成分の内、29.1と50.6重量%のものは更に約3倍
量のキノリンに入れ、約300℃に加熱し、キノリンの還
流(キノリンの沸点238℃)下で3時間保持した。これ
を90℃でキノリンで十分洗浄した。次いで、ベンゼン、
アセトンで洗浄してキノリンを除き、乾燥した。このよ
うにして得られた不溶成分を炭素質メソフェースとし
た。なお、以下、これらの炭素質メソフェースをそれぞ
れCP(30)238Q1、CP(50)238Q1およびCP(90)90Q1と
呼ぶが、CPはコールタールピッチの略号、( )内の数
値は90℃で熱処理したピッチのキノリン不溶成分量であ
り、次の数値、記号は炭素質メソフェースを調製したと
きの温度、キノリン不溶成分の略号である。
さらに、上記と同様の原料コールターピッチを450℃
で、180分および300分間熱処理して全量固化させた。こ
れをそのまま粉砕するか、あるいは、450℃で300分処理
したものを約3倍量のキノリン中で約300℃に加熱し、
キノリンの還流下、3時間処理して得たキノリン不溶成
分を炭素質メソフェースとした。なお、これらの炭素質
メソフェースはそれぞれCP(450〜180)、CP(450〜30
0)およびCP(450〜300)238Q1と呼ぶ。
以上の操作で得られた炭素質メソフェースは42メッシュ
(0.35mm)以下に粉砕し、これを用いて以下の実験を行
った。表1に炭素質メソフェースの元素組成を示す。
(a)ニトロ化反応 炭素質メソフェース1gを200ml容量の三角フラスコに入
れ、これに97%濃硫酸と68%濃硝酸の混酸20mlを加えた
後、100℃の油浴中で60分間加熱した。時間経過後、直
ちに油浴から取り出し、約300mlの水中に移して反応を
停止させた。これに1規定のNaOH水溶液を加えてpHを12
に調整した。ついで、この溶液を遠心器により不溶成分
を沈降させ、上澄みは目開き0.45μmのメンブランフィ
ルターで減圧ろ過した。不溶成分はpH=12のNaOHの水溶
液で全量フィルター上に洗い出し、ろ過し、最後に少量
の蒸溜水で不溶成分を洗浄した後、乾燥し、秤量した。
フィルターを通過した溶液にHCl水溶液を加え、pHを0.7
〜1.0に調整した。これを一昼夜静置すると可溶成分が
析出し、沈降したので、遠心器により析出物を沈降さ
せ、上澄みを目開き0.45μmのメンブランフィルターで
減圧ろ過し、析出物はpH=1のHCl水溶液でフィルター
上に全量洗い出し、乾燥した。この析出物はろ過した段
階では泥状であり、乾燥することにより粒状となった。
上記と同様の操作を反応温度、時間および濃硫酸と濃硝
酸の混合割合を変えた混酸で行い、目開き0.45μmのメ
ンブランフィルターを通過した成分を可溶成分であると
して、用いた炭素質メソフェースの量から不溶成分量の
差を炭素質メソフェースに対する百分率で求め、この値
を溶解率とした。また、可溶成分をpH調整によって析出
させ、乾燥した析出物、すなわち、両親媒性炭素質メソ
フェースの量を析出物として、得られた結果をまとめて
表2に示す。
次に、CPBM(50)238QIの炭素質メソフェース1gを三角
フラスコに入れ、これに97%濃硫酸と64%濃硝酸の70:3
0(容量比)の混酸20mlを加え、100℃、60分間処理し
た。室温まで冷却した後、300mlの水に移した。この水
溶液のpHは約1.5であったので、1規定NaOH水溶液を加
えてpHが10、8、6、4および2に調整した。これを遠
心沈降させた後、上澄みは目開き0.45μmのメンブラン
フィルターで減圧ろ過し、沈殿物はHClまたはNaOHでpH
を調整したそれぞれの水溶液で全量フィルター上に洗い
出し、少量の蒸溜水で洗浄した後、乾燥、秤量した。ろ
液はHCl水溶液でpH=0.7〜10に調整し、一昼夜静置した
後、析出物を遠心沈降させた後、同様のフィルターで減
圧ろ過し、乾燥、秤量した。
このようにして求めた不溶成分量、溶解率および析出物
量をまとめて表3に示す。
更に、炭素質メソフェースとしてCPBM(50)238QIを用
い、その1gを三角フラスコに採取し、これに97%濃硫酸
と64%濃硝酸の70:30(容量比)の混酸20mlを加え、100
℃、60分間処理した。ついで、約300mlの水に移し、1
規定NaOH水溶液でpH=12に調整した後、目開き0.45μm
のメンブランフィルターで減圧ろ過した。得られたろ液
を一昼夜静置したが沈殿物は全く認められなかった。つ
いで、遠沈管に移し、遠心器で13000回転、60分間遠心
沈降させたが、この場合も沈降したものはなかった。
これらのろ液を6個調製し、それぞれにHCl水溶液を加
え、pHを8、6、4、3、2および1に調整した後、一
昼夜静置した。この結果、pH=4以上のものは外観上沈
降している様子は認められなかったが、pH=3では析出
物が沈降しているが、上澄み液はかなり濃い赤褐色であ
った。pH=2以下では完全に沈降物が分離し、上澄み液
はわずかに黄色であった。
粒度の影響を調べるために、炭素質メソフェースとして
CP(90)90QIの24−42メッシュ(0.35〜0.7mm)および1
4〜24メッシュ(0.7〜1.17mm)を用い、97%濃硫酸と64
%濃硝酸の70:30(容量比)の混酸中、100℃、60分間処
理した。ついで、上記表2の場合と同様の操作によって
不溶成分量、溶解率および析出物の量を求め、その結果
を表4に示す。
(b)スルホン化 炭素質メソフェースとしてCPBM(50)238QIを用い、そ
の1gを三角フラスコに入れ、これに97%濃硫酸と30%発
煙硫酸の混酸20mlを加えた。ついで、100℃に加熱した
油浴中で60分間保持した後、油浴から取り出し、室温ま
で冷却した。これを300mlの水に徐々に移した後、1規
定のNaOH水溶液をpHが12に達するまで加えた。そして、
目開き0.45μmのメンブランフィルター上の不溶成分は
pH=12のNaOH水溶液で洗浄した後、少量の蒸溜水で洗浄
し、乾燥し、秤量した。ろ液はHCl水溶液を加えてpH0.7
〜1.0に調整した後、一昼夜静置した。析出物が沈降し
ていることを確認した後、遠心器により析出物を沈降さ
せ、上澄みを0.45μmのフィルターで減圧ろ過した。遠
沈管中の沈降物にpH=1のHCl水溶液を加え、攪拌した
後、遠心沈降させた。この操作を数回繰り返した後、全
量フィルター上に移して減圧ろ過し、乾燥した。ろ過し
たものは泥状であり、乾燥したものは1〜5mmの粒状で
あった。
更に、上記と同様の炭素質メソフェース1gを三角フラス
コに入れ、これに30%発煙硫酸20ml加え、100℃、60分
間処理した。そして、室温まで冷却した後、目開き0.5
μmのポリ四フッ化エチレン(“テフロン”)製メンブ
ランフィルターで減圧ろ過した。全量少量の30%発煙硫
酸でフィルター上に移した後、少量の蒸溜水で洗浄し、
乾燥、秤量した。
このようにして得られた不溶成分量、溶解率および析出
物の量をまとめて表5に示す。
(c)酸化処理 (1)過酸化水素による方法 炭素質メソフェースとしてCPBM(50)238QIを用いた。
この1gを200ml容量の三角フラスコに入れ、これに35%
濃度の過酸化水素(H2O2)水を加え、還流冷却管を付け
て100℃の油浴中で、60分および180分間処理した。時間
経過後、室温まで冷却し、300mlの水中に移した。この
水溶液のpHは約2.3であったので、1規定のNaOH水溶液
によりpHを12、10、8、6および4に調整した後、一昼
夜静置した。ついで、遠心沈殿器により不溶成分を沈降
させ、上澄みは目開き0.45μmのメンブランフィルター
で減圧ろ過した。沈降物は同一のpHの水溶液で洗浄した
後、全量フィルター上に移し、少量の蒸溜水で洗浄した
後、乾燥、秤量した。ろ液はHCl水溶液でpHを0.7〜1.0
に調整し、一昼夜静置した後、遠心沈殿器で析出物を沈
降させた後、0.45μmのフィルターでろ過、洗浄し、乾
燥、秤量した。
このようにして、得られた不溶成分量、溶解率、析出物
の量をまとめて表6に示す。
上記と同様にして過酸化水素で100℃、180分処理し、pH
=12に調整した後、ろ過したろ液にHCl水溶液を加え、p
Hを8、6、4、2および1に調整した。これを一昼夜
静置し、その沈降状態を調べた。その結果、pH/2以上の
ものでは全体が黒色で、傾斜して底部を調べたが、沈降
物の存在は認められなかった。pH=1のものでは外観
上、沈降物の生成が認められたが、上澄み液は暗赤黄色
であり、これを遠心器で沈降、分離させたが、上澄み液
は同様の色相であった。
(2)過酸化水素と酢酸による方法 上記と同様の炭素質メソフェース1gと氷酢酸25mlを300m
lの三角フラスコに入れ、これに35%濃度の過酸化水素
水20mlをかくはんしながら滴下して加えた。ついで、冷
却管を付け、100℃で60分間処理した。処理後、約300ml
の水中に移し、1規定のNaOH水溶液を加えてpHを調整
し、遠心器により不溶成分を沈降させた。上澄みは目開
き0.45μmのメンブランフィルターで減圧ろ過し、不溶
成分は同一のpH水溶液で全量フィルター上に洗い出し、
洗浄した後、少量の蒸溜水で洗浄し、乾燥、秤量した。
ろ液はHCl水溶液でpH=7.7〜1.0に調整し、一昼夜静置
した後、遠心器で析出物を沈降させ、上澄みを0.45μm
のフィルターで減圧ろ過し、ついで、析出物を全量フィ
ルター上に移し、洗浄、乾燥、秤量した。
このようにして得られた不溶成分量、溶解率、析出物の
量を表7に示す。
(d)アミノ化処理 炭素質メソフェースとしてCPBM(50)238QIを用い、そ
の1gを三角フラスコに入れ、これに97%濃硫酸と68%濃
硝酸の70:30(容量比)の混酸20ml加えた後、100℃、60
分間加熱した。次いで、約300mlの水中に移して反応を
停止させた。静置することにより、処理物は沈降するの
で、上澄みはデカンテーションで除き、沈殿物を減圧ろ
過し、少量の水で洗浄した後、乾燥してニトロ化物を得
た。この1gを300mlの三角フラスコに採取し、スズ粉末
を2gと酢酸100mlを加え、攪拌しながら、36%塩酸20ml
を徐々に加えた。塩酸を全量加えた後、沸騰水浴中で60
分間加熱した。室温まで冷却後、減圧ろ過し、少量の水
で洗浄し、乾燥した。このものの収率は87.3%であり、
元素組成は炭素73.6%、水素2.3%、窒素6.1%、硫黄0.
8%、酸素16.7%であった。更に赤外線吸収スペクトル
から、ニトロ化物では約1540、1380cm-1のN=0の伸縮
振動に帰属される吸収が認められるのに対し、還元処理
したものではこれらの吸収は認められず、約3410、3500
cm-1および約700〜900cm-1のブロードな吸収が認めら
れ、これはアミンの吸収に帰属される。
還元処理したもの0.5gをpH=12のNaOH水溶液100ml中に
入れ、攪拌した後、目開き0.45μmのメンブランフィル
ターで減圧ろ過し、フィルター上のものを少量の水で洗
浄し、乾燥した。ろ液には塩酸水溶液を加えてpH=1と
し、1昼夜静置した後、目開き0.45μmのメンブランフ
ィルターで減圧ろ過し、少量の水で洗浄したあと、乾燥
した。この結果、フィルター上の不溶成分量は0.1%で
あり、溶解率99.9%となる。また、析出物は91.6%であ
った。析出物の元素組成は炭素73.3%、水素2.4%、窒
素6.1%、硫黄0.8%、酸素16.8%であり、赤外線スペク
トルは還元処理物と同様であった。
参考例2 参考例1で用いた炭素質メソフェース、CPBM(50)238Q
Iを97%硫酸と67%硝酸の70:30(容量比)の混酸によ
り、100℃、60分間処理した。これを多量の水に移し、
そのまま目開き0.45μmのメンブランフィルターにより
減圧ろ過した。そして、蒸溜水でろ液のpHが4に達する
まで洗浄した後、乾燥した。この収率は138.6wt%であ
った。
この0.5gとメチルエチルケトン(MEK)50mlを200ml容量
の三角フラスコに入れ、密せんした後、30℃で5時間振
とうした。ついで、目開き0.5μmの“テフロン”製メ
ンブランフィルターで減圧ろ過し、最後に少量のMEKで
洗浄し、乾燥、秤量した。この結果、フィルター上に留
まる不溶成分は存在せず、全量可溶化した。
これと同様の方法によって有機溶剤を変えて不溶成分量
を求めた結果を表8に示す。
また、表6の実験番号33(100℃、180分、pH12)により
得られた酸化物についても同様な方法により不溶成分量
を求めた(表8)。
参考例3 炭素質メソフェースとして工業規模のデイレードコーカ
ーで製造された未仮焼コークス(グリーンコークスまた
は生コークスと呼ばれる)とこれを窒素気流中、600、7
00および800℃でそれぞれ60分間熱処理したものを用い
た。これらの元素分析値を表9に示した。
これらを100〜270メッシュ(0.05〜0.15mm)に粉砕し、
その1gを97%濃硫酸と67%濃硝酸の70:30(容量比)の
混酸20ml中、100℃、60分間処理した。ついで、参考例
1の表2の場合と同様の操作によって、不溶成分量、溶
解率および析出物の量を求めた。その結果を表9に示し
た。
参考例4 炭素質メソフェースを調製する原料として、石油系重質
歴青物であるナフサの熱分解時に副生するタールを10mm
Hgの減圧下、250℃まで蒸溜した残さのピッチを用い
た。このピッチ約400gを500ml容量のガラス製円筒容器
に入れ、430℃、90分間熱処理した。ついで、約3倍量
のキノリン中、90℃で溶解、分散させた後、遠心器で不
溶成分を沈降させ、上澄みはデカンテーションで除き、
不溶成分に新たなキノリンを加えて90℃に加熱し、遠心
器で不溶成分を沈降させた。この操作をキノリンがわず
かに着色する程度まで繰り返して不溶成分を洗浄した
後、ベンゼン、アセトンで洗浄してキノリンを除き、乾
燥した。このようにして得られたキノリン不溶成分を炭
素質メソフェースとした。収率は38.3重量%であり、元
素分析値は炭素93.9wt%、水素4.4wt%、窒素0.1wt%、
硫黄0.2wt%、酸素1.3wt%であった。
この炭素質メソフェースを0.15〜0.35mmに粉砕し、その
1gを実施例1と同様にして、97%硫酸と67%硝酸の混酸
(70:30、容量比)20ml中、100℃、60分度処理してニト
ロ化反応を行った。反応物は約300mlの水中に移し、1
規定のNaOH水溶液でpH=12に調整し、遠心器で不溶成分
を沈降させた。上澄み液は目開き0.45μmのメンブラン
フィルターで減圧ろ過し、ついで、不溶成分を同一のpH
水溶液で全量フィルター上に移し、最後に少量の蒸溜水
で洗浄し、乾燥、秤量した。ろ液はHCl水溶液でpHを0.7
〜1.0に調整し、一昼夜静置した後、遠心器で析出物を
沈降させた。析出物はpH=1のHCl水溶液で洗浄し、0.4
5μmのフィルターでろ過し、乾燥、秤量した。
このようにして得られた不溶成分量から溶解率を求めた
結果、不溶成分量は0.1重量%以下の痕跡程度であり、
溶解率は100重量%となり、析出物の量は135.8重量%で
あった。
実施例1 参考例1の表6、実験番号33で得られた両親媒性炭素質
メソフェースの元素組成は炭素58.4%、水素2.5%、窒
素0.5%、硫黄0.4%、酸素28.3%であった。また、この
両親媒性炭素質メソフェースを0.1規定水酸化ナトリウ
ムおよび0.1規定炭酸水素ナトリュウム水溶液によりイ
オンの総交換容量、強酸量および弱酸量を求めるとそれ
ぞれ6.72、2.58、4.14meq/gであった。強酸量はカルボ
キシル基、弱酸量は水酸基に相当する。
この両親媒性炭素質メソフェース0.03gとPVA(重合度20
00)0.02gを200ml三角フラスコに入れ、これに1規定水
酸化ナトリウム水溶液3ml加え、攪拌、溶解させた。つ
いで、1規定塩酸水溶液6ml加え、70℃で6分間加熱し
た。これを、目開き0.5μmのテフロン製メンブランフ
ィルター(ろ過面積96cm2)を用いて、ろ過することに
よりフィルム状とした。ついで、ろ紙と共に1規定塩酸
水溶液を入れたビーカーに移し、90℃で60分間加熱した
後、電気コンロ上で加熱、沸騰させた。この操作でフィ
ルムはろ紙から剥離するので、冷却後、テフロン製板上
に拡げ、乾燥器中、80℃で3時間乾燥した。このものは
黒色のわずかに柔軟性を持ち、厚さ約50μmの平滑な面
のフィルムであった。これを水に入れると非常に柔軟性
のあるものとなった。また、イオンの総交換容量は2.33
meq/gであった。
実施例2 参考例1の表2、実験番号2で得られた両親媒性炭素質
メソフェースの元素組成は炭素51.6%、水素2.0%、窒
素6.2%、硫黄1.0%、酸素31.0%であり、赤外線吸収ス
ペクトルからニトロ基、カルボニル基、水酸基の吸収が
認められた。また、イオンの総交換容量は5.83meq/gで
あった。
この両親媒性炭素質メソフェース0.3gをエポキシ樹脂
(“アラルダイドM")0.5gに加え、良く混合した後、
“テフロン”製板上に薄く塗布した。ついで、180℃で
8時間加熱処理した。冷却後、硬化していたので、ナイ
フで“テフロン”製板から剥離した。このものは表面光
沢のあるフィルムであった。
(発明の効果) 本発明によると、本来固体である炭素質メソフェースを
液体と同様な自由な形状可能であり、イオン交換能の機
能を持つ成形体が製造できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 47/12 A C04B 35/52 C10C 3/02 6958−4H (72)発明者 本田 英昌 東京都杉並区和田3丁目29番23号 審査官 穀山 紀子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素質メソフェースを成形して炭素質メソ
    フェース成形体を製造するに際し、炭素質メソフェース
    に親水性基を導入してなる、水および有機溶媒に可溶な
    両親媒性炭素質メソフェースを架橋処理することを特徴
    とする炭素質メソフェース成形体の製造方法。
JP62165017A 1987-07-01 1987-07-01 炭素質メソフェ−ス成形体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0712923B2 (ja)

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