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JPH0714735B2 - 開封容易な蓋 - Google Patents
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JPH0714735B2 - 開封容易な蓋 - Google Patents

開封容易な蓋

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JPH0714735B2
JPH0714735B2 JP62152514A JP15251487A JPH0714735B2 JP H0714735 B2 JPH0714735 B2 JP H0714735B2 JP 62152514 A JP62152514 A JP 62152514A JP 15251487 A JP15251487 A JP 15251487A JP H0714735 B2 JPH0714735 B2 JP H0714735B2
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heat
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秀夫 倉島
道雄 渡辺
一磨 久世
民雄 藤原
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は開封容易な蓋に関し、さらに詳しくは、容器本
体のフランジ部との間に環状のヒートシール部を形成し
て、容器本体を密封するための開封容易な蓋であって、
特にレトルト殺菌処理用の密封容器に適する開封容易な
蓋に関する。
(従来の技術) 蓋をヒートシールすることにより密封された密封容器で
あって、レトルト殺菌処理用のもののヒートシール強度
(厚生省告示第17号第3(4)「熱封緘強度試験)」に
もとづいて測定される引剥強度)は、2.3kg/15mm(幅)
以上でなければならないと義務づけられている(厚生省
告示第17号(57年告示20号で一部改訂))。
そのためこのタイプの密封容器のヒートシール強度は通
常約3kg/mm(幅)である。一方ヒートシール部を手指で
普通の大人が引剥そうとする場合、容易に引剥ぐことが
できるときの引剥ぎ抵抗は約1.5kg以下である。
そのため蓋のヒートシール部の外側に設けられた通常の
舌片状の摘みタブを半径方向上内方に引上げてヒートシ
ール部を引剥ぐことは、初期引剥ぎ抵抗が上記値を越え
るので、不可能ないし至難である。
この対策として、特開昭57-114462号公報には、ヒート
シール部の内側全周に沿いスコア部が形成された開封容
易な蓋が提案されている。このスコア部を引裂いて開口
する手段として、スコア部の一部に刃物等で切口をつけ
た後、切口の中心寄りの部分を指で摘んで引張り上げる
か、もしくはスコア部の内側に、その鋭い刃先がスコア
部の真上にくるように摘み片を接着して、刃先によりス
コア部に切口をつけた後、摘み片を引張り上げることが
示されている。
しかし前者の場合は、手元に刃物等がない場合は開口が
できないか、至難であるので、必ずしも開封容易な蓋と
はいえず、また後者の場合は、蓋に接着した摘み片を設
けなければならないのでコスト高となるという問題を生
ずる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、レトルト殺菌処理に耐えるヒートシール強度
でヒートシールされた場合であっても、開封のさい刃物
等あるいは接着された摘み片を必要とせず、低コスト
な、ヒートシールにより密封された密封容器の開封容易
な蓋を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 特許請求の範囲第1項記載の開封容易な蓋は、容器本体
のフランジ部との間に環状のヒートシール部を形成して
密封を行なうための開封容易な蓋において、該蓋は引裂
き可能な材料よりなり、かつ外方に突出した摘みタブを
有しており、該タブの、該ヒートシール部の引剥ぎ方向
に対して上流側にある側縁の基部の近傍部は、該近傍部
の延長線と該ヒートシール部の外縁との交点における該
外縁の接線と、該引剥ぎ方向の上流側において、50〜75
度の角度をなすように延びており、かつ該ヒートシール
部の内縁近傍に沿ってスコア部が、該タブの、該引剥ぎ
方向に対して下流側にある側縁の基部を通る半径の近傍
部からスタートして、前記上流側にある側縁の基部の近
傍部の延長線を若干越えるまで位置まで、該引剥ぎ方向
に延びて形成されていることを特徴とする。
特許請求の範囲第2項記載の開封容易な蓋は、容器本体
のフランジ部との間に環状のヒートシール部を形成して
密封を行なうための開封容易な蓋において、該蓋は引裂
き可能な材料よりなり、かつ外方に突出した摘みタブを
有しており、該タブの、該ヒートシール部の引剥ぎ方向
に対して上流側にある側縁の基部の近傍部は、該近傍部
の延長線と該ヒートシール部の外縁との交点における該
外縁の接線と、該引剥ぎ方向の上流側において、50〜75
度の角度をなすように延びており、かつスコア部が、該
ヒートシール部の内縁と小間隔をおいて、タブの、前記
上流側にある側縁の基部の近傍部の延長線を通って、該
引剥ぎ方向に該ヒートシール部の少なくとも約1/2の長
さに沿って形成されていることを特徴とする。
特許請求の範囲第3項記載の開封容易な蓋は、容器本体
のフランジ部との間に環状のヒートシール部を形成して
密封を行なうための開封容易な蓋において、該蓋は引裂
き可能な材料よりなり、かつ外方に突出した摘みタブを
有しており、該タブの、該ヒートシール部の引剥ぎ方向
に対して上流側にある側縁の近傍部は、該近傍部の延長
線と該ヒートシール部の外縁との交点における該外縁の
接線と、該引剥ぎ方向の上流側において、50〜75度の角
度をなすように延びており、かつ該タブの前記上流側に
ある側縁の基部の近傍部に平行な該蓋の直径と、該直径
に直交する該蓋の直径により形成される象限内のうち、
該タブを含む象限と中心対称に位置する象限に、開封の
さい前記上流側にある側縁の基部よりスタートする引裂
き線の進行を停止させるための引裂き不能部が設けられ
ていることを特徴とする。
特許請求の範囲第4項記載の開封容易な蓋は、容器本体
のフランジ部との間に環状のヒートシール部を形成して
密封を行なうための開封容易な蓋において、該蓋は引裂
き可能な材料よりなり、かつ外方に突出した複数の摘み
タブを有しており、該タブの、該ヒートシール部の引剥
ぎ方向に対して上流側にある側縁の基部の近傍部は、該
近傍部の延長線と該ヒートシール部の外縁との交点にお
ける該外縁の接線と、該引剥ぎ方向の上流側において、
50〜75度の角度をなすように延びており、かつ該ヒート
シール部の引剥ぎが進行する側からみた、隣り合う該タ
ブの該基部のなす中心角が約180度以下であることを特
徴とする。
右手利きの者が多いので、引剥ぎ方向は通常時計回り方
向である。しかし必要に応じ時計反対回り方向であって
もよい。以下の(作用)および(実施例)においては、
引剥ぎ方向が時計回り方向の場合について説明する。
ヒートシール部の半径方向幅は通常約2〜6mmである。
ヒートシール部のヒートシール強度の最大値は、約4kg/
15mm(幅)である。
特許請求の範囲第3項記載の開封容易な蓋において、フ
ランジ部が隅丸四角形の場合は、両対角線の交点が蓋の
中心となる。
(作用) 特許請求の範囲各項に記載の開封容易な蓋は、引裂き可
能な材料よりなり、かつ外方に突出した摘みタブを有し
ており、摘みタブの、ヒートシール部の引剥ぎ方向に対
して上流側にある側縁の基部の近傍部は、その延長線と
ヒートシール部の外縁との交点における該外縁の接線
と、引剥ぎ方向の上流側において、50〜75度の角度をな
すように延びている。
開封にさいして、右手指で摘みタブの、引剥ぎ方向、す
なわち時計回り方向に対して上流側にある側縁、すなわ
ち手前右方の側縁側を摘んで時計回り方向に向って引張
り上げると、上記側縁の基部より、該側縁の基部近傍部
の延長線の方向にほぼ沿って初期引裂きが進行し、初期
引裂き線はヒートシール部の外縁に衝き当たる(基部近
傍において、蓋の外周縁が若干の間隔をおいてヒートシ
ール部の外側にある場合)。
ヒートシール部の半径方向幅は通常約2〜6mmであるの
で、ヒートシール部のヒートシール強度が2.3kg/15mm
(幅)以上の場合、例えば3kg/15mm(幅)の場合は、周
方向にヒートシール部を引剥ぐに要する力は、0.4〜1.0
kgであって、手指で容易に引剥げる程度である。
一方初期引剥ぎ線がヒートシール部の外縁に衝き当たっ
た点(基部の近傍部の延長線とヒートシール部の外縁と
の交点にほぼ対応する)における、ヒートシール部の外
縁における接線と、初期引裂き線は時計回り方向の上流
側において50〜75度の鋭角をなして交わっている。
そのため右手指の引張り上げにさらに続けると、ヒート
シール部を斜左方向に向う引裂き線の横断と、横断した
引裂き線の部分を起点とする時計回り方向へのヒートシ
ール部の剥離がほぼ同時に起こる。
上記の交わり角度が50度より小さいと、初期引裂き線は
ヒートシール部の外縁に沿って進行して、ヒートシール
部を横断することができないので、開封が行なわれな
い。一方上記角度が75度より大きいと、ヒートシール部
の引剥ぎ力が加わる、初期引裂き線の左側の部分の幅が
15mmを越えるので、引剥ぎに要する力が3.0kgを越える
ため、手指によるヒートシール部の剥離が困難となり、
従って初期引裂き線の進行は外縁で停止して、開封が行
なわれなくなる(第21頁第6〜16行、および後述の実験
例参照)。
特許請求の範囲第1項記載の開封容易な蓋の場合は、ヒ
ートシール部の内縁近傍に沿ってスコア部が、タブの、
引剥ぎ方向に対して下流側にある側縁の基部を通る半径
の近傍部からスタートして、引剥ぎ方向に対して上流側
にある側縁の基部の近傍部の延長線を若干越える位置ま
で、引剥ぎ方向、すなわち時計回り方向に延びて形成さ
れている。
そのため引続いてタブを時計回り方向に引張り上げる
と、ヒートシール部の引剥ぎが左側のタブ側縁(引剥ぎ
方向に対して下流側にある側縁)の基部を通る半径近傍
まで達したとき、基部からほぼ半径方向に引裂きが始ま
り、形成された引裂き線はスコア部に合流し、以降スコ
ア部に沿う引裂きが進行し、スコア部の引裂きが、右側
のタブ側縁の基部の近傍部の延長線、すなわち延長線に
ほぼ沿う引裂き線と交わった時点で開封が終了する。
以上のように、開封初期、すなわち上記合流以降の開封
は、スコア部のみを引裂くたけでよいのであるから、全
体としての開封に要する力が僅かである。
スコア部はヒートシール部の内縁近傍に沿って形成され
ているので、開封後フランジ部上に残った蓋部分がフラ
ンジ部の内方に突出することは殆どない。
特許請求の範囲第2項記載の開封容易な蓋の場合は、ス
コア部が、ヒートシール部の内縁と小間隔をおいて、タ
ブの引剥ぎ方向に対して上流側にある側縁の基部の近傍
部の延長線を通って、引剥ぎ方向にヒートシール部の少
なくとも約1/2の長さに沿って形成されている。
開封にさいしては、初期引裂き線がヒートシール部を横
断した後、さらにタブの引張上げを続けると、横断した
引裂き線はスコア部に合流し、以後タブの時計回り方向
への引張り上げと共に、ヒートシール部の剥離とスコア
部の引裂きが同時に進行して、スコア部の引裂きがその
終点に達した後は、ヒートシール部の剥離のみが行なわ
れて開封が終了する。
ヒートシール部の内縁とスコア部間の間隔が小さすぎる
と、引裂きがほぼ矢印A方向(第12図)に進行して引剥
ぎによる開封が不可能になり、一方上記間隔が大き過ぎ
ると、スコア部が前記延長線を通らなくなるか、もしく
は通ったとしても引裂きがほぼ矢印B方向(第12図)に
進行して、矢張り開封ができなくなるおそれが生ずる。
一方スコア部がヒートシール部の全長の約1/2より小さ
い長さのみに沿っている場合は、例えば第12図の矢印C
方向に引裂きが進行して開封ができなくなるおそれが生
ずる。
以上のように、開封の際ヒートシール部の全長が引剥が
されるので、特許請求の範囲第1項記載の開封容易な蓋
に比べて、開封後のフランジ部上面の外観が綺麗である
(第6図,第14図参照)。
特許請求の範囲第3項記載の開封容易な蓋の場合は、タ
ブの引剥ぎ方向に対して上流側にある側縁の基部の近傍
部に平行な蓋の直径と、この直径に直交する直径により
形成される象限のうち、タブを含む象限と中心対称に位
置する象限に、開封の際、上流側にあるタブ側縁の基部
よりスタートする引裂き線の進行を停止させるための引
裂き不能部が設けられている。
開封にさいしては、初期引裂き線がヒートシール部を横
断した後、さらにタブの引張り上げを続けると、横断し
た引裂き線は前記中心対称に位置する象限の方向に進行
し、引裂き不能部に衝き当たって、進行は停止する。こ
の衝き当たった点が一種の支点となって、ヒートシール
部の内側の蓋部分と一緒にヒートシール部が時計回り方
向に引剥がされて完全開口が行なわれる。従って特許請
求の範囲第1項,第2項に記載の開封容易な蓋に比べ
て、スコア部を形成する手間を必ずしも必要としない。
特許請求の範囲第4項記載の開封容易な蓋の場合は、複
数の外方に突出したタブが設けられており、かつヒート
シール部の引剥ぎが進行する側からみた、隣り合うタブ
の基部のなす中心角が約180度以下になっている。
開封にさいしては、最初の(第1の)タブを引き上げ
て、初期引裂き線がヒートシール部を横断した後、さら
にタブの引張り上げを続けると、ヒートシール部の内側
の蓋部分が、初期引裂き線に続いて、ほぼ時計回り方向
に引裂かれながらヒートシール部が引剥がされる。
そして最初のタブの基部と、下流側にある次の(第2
の)タブの基部とのなす、引剥ぎが進行する側からみた
中心角が約180度以下であるので、引裂き線がヒートシ
ール部に衝き当たる前に、ヒートシール部の引剥ぎは次
のタブの基部の位置に達する。その時点で次のタブを時
計回り方向に引張り上げることにより完全開口を行なう
ことができる。従ってこの場合も、スコア部を形成する
手間を必ずしも必要としない。また特許請求の範囲第3
項記載の開封容易な蓋のように、引裂き不能部を設ける
必要もない。
上記中心角が約180度を越える場合は、最初のタブによ
るヒートシール部の引剥ぎが次のタブの基部の位置に達
する前に、最初のタブによる引裂き線がヒートシール部
に衝き当たり、ヒートシール部を横断するので、上記引
裂き線の左方の蓋部分のみが開口して、右方の蓋部分は
ヒートシールされたまま残るので、不完全開口となる。
(実施例) 先づ特許請求の範囲第1項記載の開封容易な蓋について
説明する。
第1図,第2図において、1は密封容器であって、フラ
ンジ部2aを有するカップ状の容器本体2に内容物3を充
填した後、フランジ部2aに蓋4をヒートシールして、円
環状のヒートシール部5(第3図参照)を形成すること
によって密封してなるものである。
蓋4は第3図に示すように、外面側より厚さ12μmのポ
リエチレンテレフタレート層4x、厚さ15μmの2軸延伸
ナイロン6の層4y、厚さ20μmの軟質サルミニュウム箔
層4a、および厚さ50μmのポリプロピレン層4wよりなる
積層体(各層は図示されない接着剤層によって互いに接
着されている)より、後述の摘みタブ6を備えるよう打
抜き形成されたものであり、この積層体の引裂き強度は
0.3kgであり、手指の力で比較的容易に引裂くことがで
きる。
容器本体2は第3図に示すように、内面側より厚さ70μ
mのポリプロピレン層2x、厚さ75μmの鉄箔層2yおよび
厚さ40μmのポリプロピレン層2zよりなっている。フラ
ンジ部2aにおける内面のポリプロピレン層2xは、蓋4の
内面のポリプロピレン層4wと、2.3kg/mm(幅)以上の、
例えば3kg/mm(幅)の引剥強度を有する、半径方向幅3m
mのヒートシール部5を形成している。ヒートシール部
5は蓋4の外周縁4aよりも若干内側に形成されている。
蓋4は、外側に突出した摘みタブ6を有する。タブ6の
時計回り方向に対して上流側にある側縁、すなわち図の
右側の側縁7の基部7aの近傍部7bは、その延長線8とヒ
ートシール部5の外縁5aとの交点9における外縁5aの接
線10の、時計回り方向上流側においてなす角度θが50〜
75度より好ましくは55〜70度になるように延びている。
側縁7に対向する、図の左側の側縁12は、側縁7に平行
に延びている。
蓋7の上面には、ヒートシール部5の内縁5bの近傍に沿
って、スコア部11が、タブの時計回り方向に対して下流
側にある側縁12の基部12aを通る半径13の近傍部15から
スタートして、側縁7の基部近傍部7bの延長線8を若干
越える位置16まで時計回り方向に延びて形成されてい
る。
スコア部11はアルミニュウム箔層4zが露出しない範囲
で、できるだけ深く形成されることが望ましい。図示さ
れないが、スコア部は蓋4の内面側、もしくは外面およ
び内面の両側に形成されていてもよい。またスコア部11
とヒートシール部5の内縁5b間の半径方向間隔は約1〜
4mmであることが望ましい。
開封にさいしては、右手指でタブ6の右側の側縁7側を
摘んで時計回り方向に向って引張り上げると、第4図に
示すように、基部7aより延長線8の方向にほぼ沿って初
期引裂きが進行し、初期引裂き線17aはヒートシール部
5の外縁5aに衝き当たる。
このさいヒートシール部5には初期引裂き線17aの左側
の数mm程度(例えば3mm)の周方向幅の部分のみに、ほ
ぼ半径方向の引剥ぎ力が加わるのみである。ヒートシー
ル強度が3kg/15mm(幅)の場合、3mmを引剥ぐのに要す
る力は0.6kgであるので、上記の幅部分は容易に引剥が
されると同時に、ヒートシール部5を斜左方向に横断し
た後、ほぼ半径方向に引裂きが進行して、引裂き線17が
形成される。
角度θが50度より小さいと、初期引裂き線17aはヒート
シール部5の外縁5aに沿って進行して、ヒートシール部
5を横断することができないので、開封が行なわれな
い。一方角度θが75度より大きいと、ヒートシール部5
の引剥ぎ力が加わる、初期引裂き線17aの左側の部分の
幅が15mmを越えるので、引剥ぎに要する力が3.0kgを越
えるため、手指によるヒートシール部5の剥離が困難と
なり、従って初期引裂き線17aの進行は外縁5aで停止し
て、開封が行なわれなくなる。
次いで第4図の矢印方向にタブ6を引張り上げると、ヒ
ートシール部5にはその周方向に引剥ぎ力が加わるが、
ヒートシール部5の半径方向幅は小さい(この場合3m
m)ので、ヒートシール部は容易に引剥がされる。
ヒートシール部5の引剥ぎが左側の側縁12の基部12aを
通る半径13近傍まで達したとき、第5図に示すように、
基部12aからほぼ半径方向に引裂きが始まり、引裂き線1
8はスコア部11に合流し、タブ6の矢印方向への引張り
上げを続けると、スコア部11に沿う引裂きが進行し、こ
の引裂きはスコア部11が引裂き線17と交わる位置19まで
進行して、第6図に示すように完全開口が行なわれる。
なお11′はスコア部11の引裂き跡を示す。
第7図に示すように、基部7aより、側縁7の基部近傍部
7bの延長線方向に、ヒートシール部5の外縁5a近傍まで
延びるスコア部20を形成すると、タブ6を引上げるさい
の初期引裂きが容易になる。スコア部20の代わりに切り
込み線を形成するか、第8図に示すように上記延長線方
向に延びるノッチ21を形成する場合は初期引裂きが不要
になる。
第9図に示すように、左端縁22aが基部7aより前記延長
線に沿って延びるヒートシール部22を形成する場合も、
初期引裂きが容易になる。また第7図に示すように、側
縁12の基部12aより、ほぼ半径方向にヒートシール部の
外縁5a近傍まで延びるスコア部23(切り込み線、ノッチ
等であってもよい)を形成する場合は、基部12aを通る
引裂き線18の形成が容易になる。第10図はヒートシール
部5の外縁5aが蓋4の外周縁4aとほぼ一致する場合の例
を示したものである。
第11図に示すように、摘みタブ6′の時計回り方向に対
して上流側の側縁7′の基部7′aの近傍部7′bが曲
線のときは、この曲線の基部7′aにおける接線8′
が、延長線8に対応する。また図示されないが、ヒート
シール部が隅丸四角形の場合であって基部近傍部7bの延
長線8と交わるヒートシール部が、直線状に延びている
部分の場合は、ヒートシール部の外縁が接線が対応す
る。
次に特許請求の範囲第2項記載の開封容易な蓋の実施例
である第12図の蓋24について説明する。第1図,第2図
と同一符号の部分は同様の部分を示す。第13図以降の図
面についても同様である。
蓋24のスコア部11は、ヒートシール部5の内縁5bと小間
隔をおいて、かつタブの側縁7の基部近傍部7bの延長線
8よりスタートして、時計回り方向に内縁5bの少なくと
も約1/2の長さ、より好ましくは少なくとも約2/3の長さ
に沿って形成されている。
スコア部11と内縁5b間の半径方向間隔dは約3〜20mm、
より望ましくは約5〜10mmであることが好ましい。スコ
ア部11は全周にわたり形成されていてもよい。また間隔
dは周方向に前記範囲内で変動してもよい。
開封にさいしては、第1図の蓋4の場合と同様にしてタ
ブ6を引張り上げると、第13図に示すように、延長線8
にほぼ沿ってヒートシール部5を斜左方に横断する引裂
き線25が形成され、引裂き線25はスコア部11と交点26に
おいて衝き当たる。そのまま時計回り方向へのタブの引
張り上げを続けると、スコア部11は交点26を起点として
引裂かれ、引裂き跡11′を形成しながら、引裂き跡11′
の外側の蓋部分が引剥がされる。
このようにしてスコア部11の引裂きがスコア部11の終点
27に達した後は、スコア部11の内側の舌状の蓋部分は拘
束されることなくほぼ自由になっているので、タブ6の
時計回り方向の引張り上げをさらに続けても、終点27を
越えて蓋が引裂かれることなく、蓋全体と共にヒートシ
ール部5が引剥がされ、第14図に示すように、フランジ
部2aが全周にわたり露出した完全開口が行なわれる。
次に特許請求の範囲第3項記載の開封容易な蓋の実施例
である第15図の蓋34について説明する。
蓋34の、タブ6の側縁7の基部近傍部に平行な蓋の直径
35と、直径35と直交する直径36に形成される4つの象限
のうち、タブ6を含む象限と中心対称の位置にある象限
37内に、台形状の引裂き不能部38が形成されている。
引裂き不能部38は、例えば蓋の上面又は下面に、一軸延
伸方向が台形の底辺方向であるポリプロピレン等のプラ
スチック片(厚さは例えば50mm)を接着することによっ
て形成される。引裂き不能部38の前線38aは好ましくは
蓋中心Oの近くに設けられている。
この場合はスコア部が形成されていないので、タブ6を
引張り上げて時計回り方向にヒートシール部5を引剥ぐ
と、ヒートシール部を斜左方向に横断した引裂き線39
は、以後第16図に示すように、蓋中心Oの上方を通って
象限37内に進行する。
引裂き不能部38がない場合は、引裂き線39は1点鎖線で
示す仮想線39′に沿ってヒートシール部を越えてしま
い、以後のヒートシール部5の引剥ぎは困難ないし不可
能になる。しかし引裂き不能部38が設けられている場合
は、引裂き線39と前線38aとの交点40で引裂きは停止
し、それ以後は、交点40が1種の支点となって、ヒート
シール部5は時計回り方向に引剥がされ、最終的には特
許請求の範囲第2項記載の開封容易な蓋24の場合と同様
に、第14図に示すような完全開口が行なわれる。なお引
裂き線39にほぼ沿うようにスコア部が予め形成されてい
てもよい。
なお引裂き不能部38は、象限37の隣の象限まで若干延び
ていてもよい。
次に特許請求の範囲第4項記載の開封容易な蓋の実施例
である第17図の蓋44について説明する。この場合は、タ
ブ6が2個、中心対称に設けられている。従って引剥ぎ
が進行する側からみた、各タブ6,6の基部7a,7aのなす中
心角δは180度である。
開封に当たり、図の下方のタブ6を時計回り方向に引張
り上げると、ヒートシール部5を斜左方に横断して、第
18図に示すように、引裂き線45が進行するが、引裂き線
45がヒートシール部5に衝き当たる前に、図の上方のタ
ブ6の基部近傍部7bの延長線8の位置までヒートシール
部5は引剥がされる。
従ってそれ以後は図の上方のタブ6を時計回り方向に引
張り上げることによりヒートシール部5を全周にわたり
引剥いで、特許請求の範囲第2項記載の開封容易な蓋24
の場合と同様に、第14図に示すような完全開口が行なわ
れる。タブ6は、2個以上、例えば中心対称に3個設け
られていてもよい。
なお図示されないが、第12図のスコア部11に対応するス
コア部、もしくは引裂き線45にほぼ沿うようなスコア部
が予め形成されていてもよい。
次に摘みタブ6の上流側にある側縁7の基部7aの近傍部
7bと、基部7aにおけるヒートシール部の外縁5aの接線10
の引剥ぎ方向の上流側においてなす角度θの開封性に及
ぼす影響を調べるため行なった実験例について説明す
る。
内面側より厚さ70μmのポリプロピレン層2x、厚さ75μ
mの鉄箔層2yおよび厚さ40μmのポリプロピレン層2zに
よって構成される積層体(各層は図示されない接着剤層
によって互いに接着されている:第3図参照)より、高
さ40mm、胴部上端部の外径64mm、接地部の直径54mm、フ
ランジ部2aの幅6mmの、第2図に示すタイプの容器本体
2を絞り成型によって形成した。
また外面側より厚さ12μmのポリエチレンテレフタレー
ト層4x、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6の層4y、厚さ
20μmの軟質アルミニュウム箔層4a、および厚さ50μm
のポリプロピレン層4wよりなる積層体(各層は図示され
ない接着剤層によって互いに接着されている)より、角
度θが、35度、45度、60度、80度、90度の5種類の摘み
タブ6を備える、第1図に示すタイプの蓋4を打抜き形
成した。ヒートシール部5の内縁5bと、スコア部11との
間の半径方向間隔は2mmであった。
この容器本体2のフランジ部2aに、各蓋4をヒートシー
ルして半径方向幅3mmのヒートシール部5を有する密封
容器1を作製した。ヒートシール部5の外縁5aと、蓋4
の外周縁4aとの半径方向距離は3mmであった。ヒートシ
ール部5の引剥強度は3.8kg/15mm(幅)であった。
角度θが35度である第19図に示す蓋4の場合、右手指で
摘みタブ6の右側の側縁7側を摘んで時計回り方向に向
って引張り上げると、側縁7の延長線に沿って、基部7a
から交点9まで容易に引裂かれた。しかし接線10と側縁
7のなす角度が小さく楔効果が大きいためと、ヒートシ
ール部5の引剥強度が大きいためと考えられるが、引裂
き線17はヒートシール部5を横断せず、第20図に示すよ
うに、交点9からヒートシール部5の外縁5aの一部に沿
って引裂きが進行して、最終的には摘みタブ6のみ蓋4
からちぎれて、開封はできなかった。
角度θが45度である蓋4の場合は、ヒートシール部5が
少し剥がれたが、引裂き線17はヒートシール部5を横断
することができず、引裂きはヒートシール部5の一部お
よびその外縁5aの周方向に沿って進行して、やはり開封
はできなかった。
角度θが60度である蓋4の場合は、第4図、第5図およ
び第6図に示す順序で、満足な開封が行なわれた。
角度θが80度である第21図に示す蓋4の場合は、右手指
でタブ6の右側の側縁7側を摘んで時計回り方向に向っ
て引張り上げると、側縁7の延長線に沿って基部7aから
交点9まで引裂かれた。しかし角度θがかなり大きいの
で、第22図に示すように、ヒートシール部5には引裂き
線17の左側のかなり長い周方向幅に亘って(摘みタブ6
の幅の約半分である約6mmの)周方向幅の部分に、ほぼ
半径方向の引剥ぎ力が加わるので、引剥ぎに要する力が
大きくなったためと思われるが、普通の女性や子供では
開封ができなかった。
角度θが90度である蓋4の場合は、第23図に示すよう
に、摘みタブ6を蓋4の中心に向って引張り上げるの
で、引裂き線17,17′が形成された後、摘みタブ6がヒ
ートシール部5の外縁5aに接する全幅に亘ってヒートシ
ール部5を引剥がなければならない。そのため引剥ぎに
要する力が大きく、通常の大人でも開封はできなかっ
た。
(発明の効果) 特許請求の範囲各項に記載の開封容易な蓋は、適用され
る密封容器がレトルト殺菌処理に耐えるものであって、
容器本体のフランジ部との間のヒートシール強度が2.3k
g/15mm(幅)以上の場合であっても、刃物等あるいは接
着された鋭い刃先を有する摘み片を用いることなく容易
に開封でき、かつ上記接着された摘み片を設けた開封容
易な蓋に比べて、低コストであるという効果を奏する。
特許請求の範囲第1項記載の開封容易な蓋は、開封初期
以降の開封は、スコア部のみを引裂くたけでよいのであ
るから、全体としての開封に要する力が僅かでよいとい
う利点を有する。
特許請求の範囲第2項記載の開封容易な蓋は、開封の
際、ヒートシール部の全長が引剥がされるので、開封後
のフランジ部上面の外観が綺麗であるという利点を有す
る。
特許請求の範囲第3項記載の開封容易な蓋は、特許請求
の範囲第2項記載の開封容易な蓋の利点に加えて、スコ
ア部を形成する手間を必ずしも必要としないというメリ
ットを有する。
特許請求の範囲第4項記載の開封容易な蓋は、特許請求
の範囲第3項記載の開封容易な蓋のメリットに加えて、
引裂き不能部を設ける手間を必要としないという長所を
有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、特許請求の範囲第1項記載の発明の実施例で
ある開封容易な蓋によって容器本体が密封されてなる密
封容器の平面図、第2図は第1図のII-IIに沿う縦断面
図、第3図は第2図のp部の要部拡大図面、第4図、第
5図および第6図はそれぞれ、第1図の蓋の開封初期、
途中および終了後の状態を示す平面図、第7図、第8
図、第9図、第10図および第11図はそれぞれ、本発明の
開封容易な蓋のタブ近傍部の第1図と異なる、第1、第
2、第3、第4および第5の態様を示す平面図、第12図
は特許請求の範囲第2項記載の発明の実施例である開封
容易な蓋の第1図に対応する平面図、第13図および第14
図はそれぞれ、第12図の蓋の開封途中および終了後の状
態を示す平面図、第15図は特許請求の範囲第3項記載の
発明の実施例である開封容易な蓋の第1図に対応する平
面図、第16図は第15図の蓋の開封途中の状態を示す平面
図、第17図は特許請求の範囲第4項記載の開封容易な蓋
の第1図に対応する平面図、第18図は第17図の蓋の開封
途中の状態を示す平面図、第19図は第1の比較例である
蓋の第1図に対応する平面図、第20図は第19図の蓋の摘
みタブを引張り上げた後の状態を示す平面図、第21図は
第2の比較例である蓋の第1図に対応する平面図、第22
図は第21図の蓋の摘みタブを引張り上げた後の状態を示
す平面図、第23図は、第3の比較例である蓋の摘みタブ
を引張り上げた後の状態を示す平面図である。 2……容器本体、2a……フランジ部、4……開封容易な
蓋、5……ヒートシール部、5a……外縁、5b……内縁、
6、6′……摘みタブ、7……上流側にある側縁、7a…
…基部、7b……基部の近傍部、8、8′……延長線、9
……交点、10……接線、11……スコア部、12……下流側
にある側縁、12a……基部、13……半径、15……半径の
近傍部、16……延長線を若干越える位置、24……開封容
易な蓋、35……直径、36……直径、37……中心対称に位
置する象限、38……引裂き不能部、39……引裂き線、44
……開封容易な蓋。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器本体のフランジ部との間に環状のヒー
    トシール部を形成して密封を行なうための開封容易な蓋
    において、該蓋は引裂き可能な材料よりなり、かつ外方
    に突出した摘みタブを有しており、該タブの、該ヒート
    シール部の引剥ぎ方向に対して上流側にある側縁の基部
    の近傍部は、該近傍部の延長線と該ヒートシール部の外
    縁との交点における該外縁の接線と、該引剥ぎ方向の上
    流側において、50〜75度の角度をなすように延びてお
    り、かつ該ヒートシール部の内縁近傍に沿ってスコア部
    が、該タブの、該引剥ぎ方向に対して下流側にある側縁
    の基部を通る半径の近傍部からスタートして、前記上流
    側にある側縁の基部の近傍部の該延長線を若干越える位
    置まで、該引剥ぎ方向に延びて形成されていることを特
    徴とする開封容易な蓋。
  2. 【請求項2】容器本体のフランジ部との間に環状のヒー
    トシール部を形成して密封を行なうための開封容易な蓋
    において、該蓋は引裂き可能な材料よりなり、かつ外方
    に突出した摘みタブを有しており、該タブの、該ヒート
    シール部の引剥ぎ方向に対して上流側にある側縁の基部
    の近傍部は、該近傍部の延長線と該ヒートシール部の外
    縁との交点における該外縁の接線と、該引剥ぎ方向の上
    流側において、50〜75度の角度をなすように延びてお
    り、かつスコア部が、該ヒートシール部の内縁と小間隔
    をおいて、タブの、前記上流側にある側縁の基部の近傍
    部の延長線を通って、該引剥ぎ方向に該ヒートシール部
    の少なくとも約1/2の長さに沿って形成されていること
    を特徴とする開封容易な蓋。
  3. 【請求項3】容器本体のフランジ部との間に環状のヒー
    トシール部を形成して密封を行なうための開封容易な蓋
    において、該蓋は引裂き可能な材料よりなり、かつ外方
    に突出した摘みタブを有しており、該タブの、該ヒート
    シール部の引剥ぎ方向に対して上流側にある側縁の近傍
    部は、該近傍部の延長線と該ヒートシール部の外縁との
    交点における該外縁の接線と、該引剥ぎ方向の上流側に
    おいて、50〜75度の角度をなすように延びており、かつ
    該タブの前記上流側にある側縁の基部の近傍部に平行な
    該蓋の直径と、該直径に直交する該蓋の直径により形成
    される象限のうち、該タブを含む象限と中心対称に位置
    する象限に、開封のさい前記上流側にある側縁の基部よ
    りスタートする引裂き線の進行を停止させるための引裂
    き不能部が設けられていることを特徴とする開封容易な
    蓋。
  4. 【請求項4】容器本体のフランジ部との間に環状のヒー
    トシール部を形成して密封を行なうための開封容易な蓋
    において、該蓋は引裂き可能な材料よりなり、かつ外方
    に突出した複数の摘みタブを有しており、該タブの、該
    ヒートシール部の引剥ぎ方向に対して上流側にある側縁
    の基部の近傍部は、該近傍部の延長線と該ヒートシール
    部の外縁との交点における該外縁の接線と、該引剥ぎ方
    向の上流側において、50〜75度の角度をなすように延び
    ており、かつ該ヒートシール部の引剥ぎが進行する側か
    らみた、隣り合う該タブの該基部のなす中心角が約180
    度以下であることを特徴とする開封容易な蓋。
JP62152514A 1987-06-19 1987-06-19 開封容易な蓋 Expired - Lifetime JPH0714735B2 (ja)

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