JPH0715264B2 - 超音速空気取入装置 - Google Patents
超音速空気取入装置Info
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- JPH0715264B2 JPH0715264B2 JP2117089A JP2117089A JPH0715264B2 JP H0715264 B2 JPH0715264 B2 JP H0715264B2 JP 2117089 A JP2117089 A JP 2117089A JP 2117089 A JP2117089 A JP 2117089A JP H0715264 B2 JPH0715264 B2 JP H0715264B2
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Description
(産業上の利用分野) この発明は、例えばマッハ5以上の、いわゆる極超音速
で飛ぶ飛翔体の空気吸入エンジンに用いるのに好適な超
音速空気取入装置に関するものである。 (従来の技術) 超音速空気取入装置は、例えば昭和58年4月に丸善が発
行した「日本航空宇宙学会編・航空宇宙工学便覧・増補
版」の第208頁に記載されている。 超音速空気取入装置は、ラバール管により構成される内
部圧縮方式と、傾斜板(ランプ)や中心体(ショック・
コーン等)を用いる外部圧縮方式とに大別されており、
両者のうち、総圧回復等の効率が良く且つ亜音速を含む
広い速度域での使用に対処することが容易である外部圧
縮方式によるものが多くの超音速機に実用化されてい
る。 上記した外部圧縮方式の超音速空気取入装置は、例えば
第4図に示すように、外筒100の前端部分において、前
部ランプ101とこれに連続する後部ランプ102とを備える
と共に、後部ランプ102の後端から下流側に流路103を形
成する可動板104を備えている。前記両ランプ101,102に
は、リンク機構105を介して二つのアクチュエータ106,1
07が連結してあり、前記可動板104にも別のアクチュエ
ータ108が連結してある。前記後部ランプ102の後方に
は、外筒100内において前記流路103を下流へ向けて漸次
拡大する隔壁109が設けてある。なお、前記流路103は、
図示しないエンジン側に連通している。 上記の超音速空気取入装置は、図中の矢印で示す方向の
超音速気流内において、各ランプ101,102の前縁から可
動板104に向けて斜衝撃波S1,S2を形成すると共に、流
路103内に垂直衝撃波S3を形成し、流入空気をこれらの
衝撃波S1〜S3により減速・圧縮してエンジンに供給す
る。また、外部圧縮方式の超音速空気取入装置では、流
路103におけるスロート部のマッハ数を1.2〜1.3に保つ
と、垂直衝撃波が同スロート部に位置して安定した臨界
状態となり、このとき最も効率が高い。このため、超音
速空気取入装置は、空気流量の変化(あるいはエンジン
の出力増減)に応じて、各アクチュエータ106〜108の作
動により各ランプ101,102の角度や流路103の開口面積を
変化させ、各衝撃波S1〜S3の位置ならびにスロート部の
マッハ数が安定し続けるように制御する。なお、上記し
たような超音速空気取入装置は、最大速度がマッハ2.5
程度の航空機に用いられている。 (発明が解決しようとする課題) ここで、近年では、空気吸入エンジンを使用してマッハ
5以上で飛翔する極超音速機の開発が進められている。
ところが、前述したような外部圧縮方式の超音速空気取
入装置では、空気流量が過大になると、二つの斜衝撃波
S1,S2だけで充分に減速することができなくなり、垂直
衝撃波S3がスロート部から後退した超臨界状態となって
効率が急減する。そこで、極超音速用の空気取入装置と
して、例えばランプ数を増加することによって斜衝撃波
の発生数を増加させ、充分な減速・圧縮作用を得るとと
もに垂直衝撃波の安定化を図るようにしたものが提案さ
れているが、この場合には各ランプの駆動装置がより一
層複雑になり、これらの装置をさらに高精度で制御せね
ばならないという問題点があり、このような問題点を解
決することが課題になっていた。 (発明の目的) この発明は、上記したような従来の課題に着目して成さ
れたもので、構造が簡単であり、マッハ5を越える極超
音速域での使用にも良好に対処することができる超音速
空気取入装置を提供することを目的としている。
で飛ぶ飛翔体の空気吸入エンジンに用いるのに好適な超
音速空気取入装置に関するものである。 (従来の技術) 超音速空気取入装置は、例えば昭和58年4月に丸善が発
行した「日本航空宇宙学会編・航空宇宙工学便覧・増補
版」の第208頁に記載されている。 超音速空気取入装置は、ラバール管により構成される内
部圧縮方式と、傾斜板(ランプ)や中心体(ショック・
コーン等)を用いる外部圧縮方式とに大別されており、
両者のうち、総圧回復等の効率が良く且つ亜音速を含む
広い速度域での使用に対処することが容易である外部圧
縮方式によるものが多くの超音速機に実用化されてい
る。 上記した外部圧縮方式の超音速空気取入装置は、例えば
第4図に示すように、外筒100の前端部分において、前
部ランプ101とこれに連続する後部ランプ102とを備える
と共に、後部ランプ102の後端から下流側に流路103を形
成する可動板104を備えている。前記両ランプ101,102に
は、リンク機構105を介して二つのアクチュエータ106,1
07が連結してあり、前記可動板104にも別のアクチュエ
ータ108が連結してある。前記後部ランプ102の後方に
は、外筒100内において前記流路103を下流へ向けて漸次
拡大する隔壁109が設けてある。なお、前記流路103は、
図示しないエンジン側に連通している。 上記の超音速空気取入装置は、図中の矢印で示す方向の
超音速気流内において、各ランプ101,102の前縁から可
動板104に向けて斜衝撃波S1,S2を形成すると共に、流
路103内に垂直衝撃波S3を形成し、流入空気をこれらの
衝撃波S1〜S3により減速・圧縮してエンジンに供給す
る。また、外部圧縮方式の超音速空気取入装置では、流
路103におけるスロート部のマッハ数を1.2〜1.3に保つ
と、垂直衝撃波が同スロート部に位置して安定した臨界
状態となり、このとき最も効率が高い。このため、超音
速空気取入装置は、空気流量の変化(あるいはエンジン
の出力増減)に応じて、各アクチュエータ106〜108の作
動により各ランプ101,102の角度や流路103の開口面積を
変化させ、各衝撃波S1〜S3の位置ならびにスロート部の
マッハ数が安定し続けるように制御する。なお、上記し
たような超音速空気取入装置は、最大速度がマッハ2.5
程度の航空機に用いられている。 (発明が解決しようとする課題) ここで、近年では、空気吸入エンジンを使用してマッハ
5以上で飛翔する極超音速機の開発が進められている。
ところが、前述したような外部圧縮方式の超音速空気取
入装置では、空気流量が過大になると、二つの斜衝撃波
S1,S2だけで充分に減速することができなくなり、垂直
衝撃波S3がスロート部から後退した超臨界状態となって
効率が急減する。そこで、極超音速用の空気取入装置と
して、例えばランプ数を増加することによって斜衝撃波
の発生数を増加させ、充分な減速・圧縮作用を得るとと
もに垂直衝撃波の安定化を図るようにしたものが提案さ
れているが、この場合には各ランプの駆動装置がより一
層複雑になり、これらの装置をさらに高精度で制御せね
ばならないという問題点があり、このような問題点を解
決することが課題になっていた。 (発明の目的) この発明は、上記したような従来の課題に着目して成さ
れたもので、構造が簡単であり、マッハ5を越える極超
音速域での使用にも良好に対処することができる超音速
空気取入装置を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) この発明による超音速空気取入装置は、空気の流れ方向
に平行な第1案内部とその下流側の端部に所定の角度を
成して連続する第2案内部とを有するとともに前記流れ
方向およびその反対方向に往復動可能な制御板と、前記
制御板に対向するとともに下流端部側を中心に角度調整
可能な傾斜板とを備え、前記第1案内部と傾斜板との間
に下流に向けて断面積が漸次減少する収縮用流路を形成
すると共に、前記第1案内部の下流端部と傾斜板との間
にスロート部を形成し、且つ前記第2案内部と傾斜板と
の間に下流に向けて断面積が漸次増大する拡散用流路を
形成した構成とすることにより、上記構成を従来の課題
を解決するための手段としている。 (発明の作用) この発明による超音速空気取入装置は、前記制御板と第
一の斜衝撃波を形成する傾斜板との間に、流入空気の収
縮・拡散を行うラバール管状の流路を形成しており、内
部圧縮方式と外部圧縮方式とを混合させた作用がある。 つまり、当該超音速空気取入装置は、超音速気流内にお
いて、傾斜板の前縁に第一の斜衝撃波を形成し、この斜
衝撃波を通して偏向された気流で第1案内部に第二の斜
衝撃波を形成し、以後、収縮用流路内で反射する状態に
順次斜衝撃波を形成することにより、これらの斜衝撃波
によって流入空気を音速に近い超音速域まで減速させ且
つ圧縮する。そして、スロート部の通過に伴う空気の加
速・膨張により、拡散用流路内において前記スロート部
のやや下流に垂直衝撃波を形成し、この垂直衝撃波を通
して流入空気を亜音速域まで減速させ且つ圧縮してエン
ジン側へ供給する。 また、空気流量の変化(エンジン出力の増減)に応じ
て、制御板および傾斜板を駆動することにより、スロー
ト部の開口面積や斜衝撃波の数を制御し、エンジン側に
おける総圧回復率を高く保ち続ける。 (実施例) 以下、この発明を図面に基づいて説明する。 第1図〜第3図は、この発明の一実施例を説明する図で
ある。 すなわち、超音速空気取入装置は、第3図に示すよう
に、例えばマッハ5程度の巡航速度で飛翔する飛翔体1
において、その尾部に搭載した空気吸入エンジンに対し
て設けてあり、前記飛翔体1の胴体下部に開口してい
る。この超音速空気取入装置は、第1図および第2図に
示すように、制御板2とその下面側に対向する傾斜板3
とを備え、さらにこの実施例では前記制御板2の前側
(各図上では左側)に基板4を備えている。 前記制御板2は、各図中の矢印で示す空気の流れ方向に
平行な第1案内部11と、その下流側の端部から上向きに
所定の角度を成して連続する第2案内部12とを有してい
る。この場合、前記第1案内部11に対する第2案内部12
の角度は、傾斜板3の傾斜角度よりも充分に大きい。ま
た、前記基板4は、空気の流れ方向に平行な底壁部5
と、底壁部5の下流端部から前記第2案内部12と平行に
立上がる隔壁部6と、隔壁部6の上端から下流方向へ延
出する上壁部7とを有している。上記の制御板2および
基板4は、第1案内部11の前縁が底壁部5の下面に沿っ
て延出し、前記底壁部5の前縁が飛翔体1の胴体下面に
沿って延出した状態になっている。 さらに、前記基板4の隔壁部6には、飛翔体1側に一端
を固定した第1アクチュエータ(例えば油圧シリンダ)
8の他端が連結してあり、前記制御板2の第2案内部12
には、前記隔壁部6に一端を固定した第2アクチュエー
タ9の他端が連結してある。これらの第1・第2アクチ
ュエータ8,9は、飛翔体1の機軸と平行に配設してあ
る。したがって、第1アクチュエータ8を駆動すると、
基板4とともに制御板2が先の空気の流れ方向およびそ
の反対方向に往復動し、第2アクチュエータ9を駆動す
ると、基板4に対して制御板2が往復動する。 前記傾斜板3は、その下流端部が飛翔体1の尾部外壁1a
に枢着してあって、前方に下り傾斜を成し、前記基板4
の底壁部5に対向する延出長さを有している。また、前
記傾斜板3は、両側に上向きの側壁(第1図中に仮想線
で示す)3aを有し、この側壁3aの上端には、飛翔体1側
に一端を固定した第3アクチュエータ10の他端が連結し
てある。これにより前記傾斜板3は、下流端部を中心に
して、空気の流れ方向に対向して角度調整可能になって
いる。 上記の制御板2、基板4および傾斜板3は、第1案内部
11および底壁部5と傾斜板3との間に、下流に向けて面
積が漸次減少する収縮用流路13を形成すると共に、第1
案内部11の下流端部と同傾斜板3との間にスロート部14
を形成し、且つ第2案内部12と同傾斜板3との間に、下
流に向けて面積が漸次増大する拡散用流路15を形成して
おり、全体としてラバール管状の流路を形成している。 なお、拡散用流路15の下流側には、前記尾部外壁1aおよ
び胴体内隔壁1b等によってエンジン搭載部16が形成して
ある。このエンジン搭載部16には、例えばターボジェッ
トエンジンやターボファンエンジンが収容可能であるほ
か、ラムジェットエンジンを適用する場合には燃焼室が
構成されるようになっており、エンジン型式が特に限定
されることは無い。また、エンジン搭載部16の後方に
は、複数の可動部材17a〜17cおよびノズル駆動用アクチ
ュエータ18等から構成される可変ノズル19が設けてあ
る。 次に、一様流内における上記超音速空気取入装置の作用
を説明する。 超音速気流は、飛翔体1の下面と平行に流れている。そ
こで、とくに第2図に示すように、傾斜板3を空気の流
速に適合した傾斜角δに設定すると、前記傾斜板3の前
縁から第一のの斜衝撃波S1が発生する。この第一の斜衝
撃波S1を通過した空気は、図中の矢印A方向で示すよう
に、前記傾斜角δに等しい偏角にて向きを換えて傾斜板
3と平行に流れ、なお且つ減速するとともに圧縮され、
さらに、第1案内部11に第二の斜衝撃波S2を発生させ
る。この第二の斜衝撃波S2を通過した空気は、図中の矢
印Bで示す如く偏向して第1案内部11と平行に流れ、さ
らに減速・圧縮される。このようにして、当該超音速空
気取入装置は、収縮用流路13内で反射する状態で斜衝撃
波S1〜S4を連続的に発生させ、これらの斜衝撃波S1〜S4
により流入空気を減速させ且つ圧縮してスロート部14に
通す。このとき、スロート部14では、主として第2アク
チュエータ9の作動で制御板2を移動させることによ
り、当該スロート部14における流速が適正な値(例えば
マッハ1,2程度)となるように開口面積H0を制御する。
そして、当該超音速空気取入装置は、スロート部14の通
過に伴う空気の加速・膨張により、拡散用流路15内にお
いて前記スロート部14のやや下流に垂直衝撃波S5を発生
させ、この垂直衝撃波S5を通して空気を亜音速域まで減
速させるとともに圧縮してエンジンに供給する。 また、空気の流入量が増加した場合には、斜衝撃波角が
小さくなるとともに発生数が減少するため、第3アクチ
ュエータ10の作動で傾斜板3を回動して傾斜角δを増大
させる。これにより、斜衝撃波角の増大とともに発生数
を増加させることができ、垂直衝撃波S5およびエンジン
側での総圧回復率が安定し続ける。このとき、制御板2
を移動させてスロート部14の開口面積H0を制御すること
も当然あり得る。さらに、空気の流入量が減少した場合
には、前記傾斜角δを小さくすれば良く、このように当
該超音速空気取入装置は、傾斜板3と制御板2による簡
単な制御でありながら、空気の流入量に応じて斜衝撃波
数を容易に増減し得る。 ここで、上記の超音速空気取入装置は、傾斜板3による
斜衝撃波の発生という外部圧縮方式の作用を有する一方
で、内部圧縮方式の特徴であるラバール管状の流路を有
しており、その「始動」にあたっては、垂直衝撃波S5を
スロート部14のさらに下流に呑み込み保持する。 この場合には、制御板2および基板4を上流側へ移動さ
せて、スロート開口面積H0を当該装置前部の空気捕獲面
積H1に近づけ、飛行マッハ数の小さい状態では傾斜板3
を回動させて前記捕獲面積H1を小さくすることにより、
垂直衝撃波S5を呑み込み保持する。このとき、当該超音
速空気取入装置は、外部圧縮方式による斜衝撃波の作用
を有するため、単純形の内部圧縮方式のように僅かのじ
ょう乱で不始動状態になる心配が無く、安定した始動を
行うことができる。また、始動後には、傾斜板3の傾斜
角δを増大し且つ捕獲面積H1を増大し、スロート部14の
流速が適正の値になるまでスロート開口面積H0を減少さ
せることにより、前述した作用と同様の定常作動とな
る。さらに、定常作動の状態から急加速等の出力増加を
行なう場合には、予め傾斜角δを減少させて捕獲面積H1
を小さくし、始動時のように垂直衝撃波S5をスロート部
14よりも下流に呑み込んだ状態にして出力を増加し、飛
行マッハ数の増加とともに、そのマッハ数に応じた傾斜
角δよりもやや低目となるように傾斜板3の回動を追従
させる。 なお、上記した制御板2、基板4および傾斜板3の制御
は、エンジンの要求空気量、エンジンノズルの開度ある
いは大気の総温度などの様々な条件に基づいて行われる
ことはもちろんである。また、地上におけるエンジン始
動や、飛翔中の急加減速による余剰空気の処理等のため
に、吸気用ドアやダンプ・ドアあるいはバイパス・ドア
などを適所に設けることがあり、このほか、飛翔体の胴
体等に沿って発達する境界層の制御手段などを設けるこ
ともある。さらに、上記実施例では、制御板2の前方に
基板4を設けた構成とし、始動の前後には基板4ととも
に制御板2を駆動し、作動時には制御板2を駆動してス
ロート部14を制御するようにしたが、一枚の制御板によ
る構成とすることも良い。
に平行な第1案内部とその下流側の端部に所定の角度を
成して連続する第2案内部とを有するとともに前記流れ
方向およびその反対方向に往復動可能な制御板と、前記
制御板に対向するとともに下流端部側を中心に角度調整
可能な傾斜板とを備え、前記第1案内部と傾斜板との間
に下流に向けて断面積が漸次減少する収縮用流路を形成
すると共に、前記第1案内部の下流端部と傾斜板との間
にスロート部を形成し、且つ前記第2案内部と傾斜板と
の間に下流に向けて断面積が漸次増大する拡散用流路を
形成した構成とすることにより、上記構成を従来の課題
を解決するための手段としている。 (発明の作用) この発明による超音速空気取入装置は、前記制御板と第
一の斜衝撃波を形成する傾斜板との間に、流入空気の収
縮・拡散を行うラバール管状の流路を形成しており、内
部圧縮方式と外部圧縮方式とを混合させた作用がある。 つまり、当該超音速空気取入装置は、超音速気流内にお
いて、傾斜板の前縁に第一の斜衝撃波を形成し、この斜
衝撃波を通して偏向された気流で第1案内部に第二の斜
衝撃波を形成し、以後、収縮用流路内で反射する状態に
順次斜衝撃波を形成することにより、これらの斜衝撃波
によって流入空気を音速に近い超音速域まで減速させ且
つ圧縮する。そして、スロート部の通過に伴う空気の加
速・膨張により、拡散用流路内において前記スロート部
のやや下流に垂直衝撃波を形成し、この垂直衝撃波を通
して流入空気を亜音速域まで減速させ且つ圧縮してエン
ジン側へ供給する。 また、空気流量の変化(エンジン出力の増減)に応じ
て、制御板および傾斜板を駆動することにより、スロー
ト部の開口面積や斜衝撃波の数を制御し、エンジン側に
おける総圧回復率を高く保ち続ける。 (実施例) 以下、この発明を図面に基づいて説明する。 第1図〜第3図は、この発明の一実施例を説明する図で
ある。 すなわち、超音速空気取入装置は、第3図に示すよう
に、例えばマッハ5程度の巡航速度で飛翔する飛翔体1
において、その尾部に搭載した空気吸入エンジンに対し
て設けてあり、前記飛翔体1の胴体下部に開口してい
る。この超音速空気取入装置は、第1図および第2図に
示すように、制御板2とその下面側に対向する傾斜板3
とを備え、さらにこの実施例では前記制御板2の前側
(各図上では左側)に基板4を備えている。 前記制御板2は、各図中の矢印で示す空気の流れ方向に
平行な第1案内部11と、その下流側の端部から上向きに
所定の角度を成して連続する第2案内部12とを有してい
る。この場合、前記第1案内部11に対する第2案内部12
の角度は、傾斜板3の傾斜角度よりも充分に大きい。ま
た、前記基板4は、空気の流れ方向に平行な底壁部5
と、底壁部5の下流端部から前記第2案内部12と平行に
立上がる隔壁部6と、隔壁部6の上端から下流方向へ延
出する上壁部7とを有している。上記の制御板2および
基板4は、第1案内部11の前縁が底壁部5の下面に沿っ
て延出し、前記底壁部5の前縁が飛翔体1の胴体下面に
沿って延出した状態になっている。 さらに、前記基板4の隔壁部6には、飛翔体1側に一端
を固定した第1アクチュエータ(例えば油圧シリンダ)
8の他端が連結してあり、前記制御板2の第2案内部12
には、前記隔壁部6に一端を固定した第2アクチュエー
タ9の他端が連結してある。これらの第1・第2アクチ
ュエータ8,9は、飛翔体1の機軸と平行に配設してあ
る。したがって、第1アクチュエータ8を駆動すると、
基板4とともに制御板2が先の空気の流れ方向およびそ
の反対方向に往復動し、第2アクチュエータ9を駆動す
ると、基板4に対して制御板2が往復動する。 前記傾斜板3は、その下流端部が飛翔体1の尾部外壁1a
に枢着してあって、前方に下り傾斜を成し、前記基板4
の底壁部5に対向する延出長さを有している。また、前
記傾斜板3は、両側に上向きの側壁(第1図中に仮想線
で示す)3aを有し、この側壁3aの上端には、飛翔体1側
に一端を固定した第3アクチュエータ10の他端が連結し
てある。これにより前記傾斜板3は、下流端部を中心に
して、空気の流れ方向に対向して角度調整可能になって
いる。 上記の制御板2、基板4および傾斜板3は、第1案内部
11および底壁部5と傾斜板3との間に、下流に向けて面
積が漸次減少する収縮用流路13を形成すると共に、第1
案内部11の下流端部と同傾斜板3との間にスロート部14
を形成し、且つ第2案内部12と同傾斜板3との間に、下
流に向けて面積が漸次増大する拡散用流路15を形成して
おり、全体としてラバール管状の流路を形成している。 なお、拡散用流路15の下流側には、前記尾部外壁1aおよ
び胴体内隔壁1b等によってエンジン搭載部16が形成して
ある。このエンジン搭載部16には、例えばターボジェッ
トエンジンやターボファンエンジンが収容可能であるほ
か、ラムジェットエンジンを適用する場合には燃焼室が
構成されるようになっており、エンジン型式が特に限定
されることは無い。また、エンジン搭載部16の後方に
は、複数の可動部材17a〜17cおよびノズル駆動用アクチ
ュエータ18等から構成される可変ノズル19が設けてあ
る。 次に、一様流内における上記超音速空気取入装置の作用
を説明する。 超音速気流は、飛翔体1の下面と平行に流れている。そ
こで、とくに第2図に示すように、傾斜板3を空気の流
速に適合した傾斜角δに設定すると、前記傾斜板3の前
縁から第一のの斜衝撃波S1が発生する。この第一の斜衝
撃波S1を通過した空気は、図中の矢印A方向で示すよう
に、前記傾斜角δに等しい偏角にて向きを換えて傾斜板
3と平行に流れ、なお且つ減速するとともに圧縮され、
さらに、第1案内部11に第二の斜衝撃波S2を発生させ
る。この第二の斜衝撃波S2を通過した空気は、図中の矢
印Bで示す如く偏向して第1案内部11と平行に流れ、さ
らに減速・圧縮される。このようにして、当該超音速空
気取入装置は、収縮用流路13内で反射する状態で斜衝撃
波S1〜S4を連続的に発生させ、これらの斜衝撃波S1〜S4
により流入空気を減速させ且つ圧縮してスロート部14に
通す。このとき、スロート部14では、主として第2アク
チュエータ9の作動で制御板2を移動させることによ
り、当該スロート部14における流速が適正な値(例えば
マッハ1,2程度)となるように開口面積H0を制御する。
そして、当該超音速空気取入装置は、スロート部14の通
過に伴う空気の加速・膨張により、拡散用流路15内にお
いて前記スロート部14のやや下流に垂直衝撃波S5を発生
させ、この垂直衝撃波S5を通して空気を亜音速域まで減
速させるとともに圧縮してエンジンに供給する。 また、空気の流入量が増加した場合には、斜衝撃波角が
小さくなるとともに発生数が減少するため、第3アクチ
ュエータ10の作動で傾斜板3を回動して傾斜角δを増大
させる。これにより、斜衝撃波角の増大とともに発生数
を増加させることができ、垂直衝撃波S5およびエンジン
側での総圧回復率が安定し続ける。このとき、制御板2
を移動させてスロート部14の開口面積H0を制御すること
も当然あり得る。さらに、空気の流入量が減少した場合
には、前記傾斜角δを小さくすれば良く、このように当
該超音速空気取入装置は、傾斜板3と制御板2による簡
単な制御でありながら、空気の流入量に応じて斜衝撃波
数を容易に増減し得る。 ここで、上記の超音速空気取入装置は、傾斜板3による
斜衝撃波の発生という外部圧縮方式の作用を有する一方
で、内部圧縮方式の特徴であるラバール管状の流路を有
しており、その「始動」にあたっては、垂直衝撃波S5を
スロート部14のさらに下流に呑み込み保持する。 この場合には、制御板2および基板4を上流側へ移動さ
せて、スロート開口面積H0を当該装置前部の空気捕獲面
積H1に近づけ、飛行マッハ数の小さい状態では傾斜板3
を回動させて前記捕獲面積H1を小さくすることにより、
垂直衝撃波S5を呑み込み保持する。このとき、当該超音
速空気取入装置は、外部圧縮方式による斜衝撃波の作用
を有するため、単純形の内部圧縮方式のように僅かのじ
ょう乱で不始動状態になる心配が無く、安定した始動を
行うことができる。また、始動後には、傾斜板3の傾斜
角δを増大し且つ捕獲面積H1を増大し、スロート部14の
流速が適正の値になるまでスロート開口面積H0を減少さ
せることにより、前述した作用と同様の定常作動とな
る。さらに、定常作動の状態から急加速等の出力増加を
行なう場合には、予め傾斜角δを減少させて捕獲面積H1
を小さくし、始動時のように垂直衝撃波S5をスロート部
14よりも下流に呑み込んだ状態にして出力を増加し、飛
行マッハ数の増加とともに、そのマッハ数に応じた傾斜
角δよりもやや低目となるように傾斜板3の回動を追従
させる。 なお、上記した制御板2、基板4および傾斜板3の制御
は、エンジンの要求空気量、エンジンノズルの開度ある
いは大気の総温度などの様々な条件に基づいて行われる
ことはもちろんである。また、地上におけるエンジン始
動や、飛翔中の急加減速による余剰空気の処理等のため
に、吸気用ドアやダンプ・ドアあるいはバイパス・ドア
などを適所に設けることがあり、このほか、飛翔体の胴
体等に沿って発達する境界層の制御手段などを設けるこ
ともある。さらに、上記実施例では、制御板2の前方に
基板4を設けた構成とし、始動の前後には基板4ととも
に制御板2を駆動し、作動時には制御板2を駆動してス
ロート部14を制御するようにしたが、一枚の制御板によ
る構成とすることも良い。
以上説明してきたように、この発明の超音速空気取入装
置は、空気の流れ方向に平行な第1案内部とその下流側
の端部に所定の角度を成して連続する第2案内部とを有
するとともに前記流れ方向およびその反対方向に往復動
可能な制御板と、前記制御板に対向するとともに下流端
部側を中心に角度調整可能な傾斜板とを備え、前記第1
案内部と傾斜板との間に下流に向けて断面積が漸次減少
する収縮用流路を形成すると共に、前記第1案内部の下
流端部と傾斜板との間にスロート部を形成し、且つ前記
第2案内部と傾斜板との間に下流に向けて断面積が漸次
増大する拡散用流路を形成した構成としたため、空気の
流入量の変化に応じて斜衝撃波の発生数を容易に増減す
ることができるので、広い速度域において総圧回復率を
高く保つことが可能となり、例えばマッハ5を越える極
超音速域での使用にも良好に対処することができ、その
うえ、構造が簡単であり、高精度での制御の容易化や軽
量化を実現することができるなどの優れた効果を有す
る。
置は、空気の流れ方向に平行な第1案内部とその下流側
の端部に所定の角度を成して連続する第2案内部とを有
するとともに前記流れ方向およびその反対方向に往復動
可能な制御板と、前記制御板に対向するとともに下流端
部側を中心に角度調整可能な傾斜板とを備え、前記第1
案内部と傾斜板との間に下流に向けて断面積が漸次減少
する収縮用流路を形成すると共に、前記第1案内部の下
流端部と傾斜板との間にスロート部を形成し、且つ前記
第2案内部と傾斜板との間に下流に向けて断面積が漸次
増大する拡散用流路を形成した構成としたため、空気の
流入量の変化に応じて斜衝撃波の発生数を容易に増減す
ることができるので、広い速度域において総圧回復率を
高く保つことが可能となり、例えばマッハ5を越える極
超音速域での使用にも良好に対処することができ、その
うえ、構造が簡単であり、高精度での制御の容易化や軽
量化を実現することができるなどの優れた効果を有す
る。
第1図はこの発明の一実施例に基づく超音速空気取入装
置を説明する断面説明図、第2図は超音速空気取入装置
の定常作動状態を説明する断面説明図、第3図は超音速
空気取入装置を備えた飛翔体の一例を説明する斜視図、
第4図は従来の超音速空気取入装置を説明する断面説明
図である。 2…制御板、3…傾斜板、11…第1案内部、12…第2案
内部、13…収縮用流路、14…スロート部、15…拡散用流
路。
置を説明する断面説明図、第2図は超音速空気取入装置
の定常作動状態を説明する断面説明図、第3図は超音速
空気取入装置を備えた飛翔体の一例を説明する斜視図、
第4図は従来の超音速空気取入装置を説明する断面説明
図である。 2…制御板、3…傾斜板、11…第1案内部、12…第2案
内部、13…収縮用流路、14…スロート部、15…拡散用流
路。
Claims (1)
- 【請求項1】空気の流れ方向に平行な第1案内部とその
下流側の端部に所定の角度を成して連続する第2案内部
とを有するとともに前記流れ方向およびその反対方向に
往復動可能な制御板と、前記制御板に対向するとともに
下流端部側を中心に角度調整可能な傾斜板とを備え、前
記第1案内部と傾斜板との間に下流に向けて断面積が漸
次減少する収縮用流路を形成すると共に、前記第1案内
部の下流端部と傾斜板との間にスロート部を形成し、且
つ前記第2案内部と傾斜板との間に下流に向けて断面積
が漸次増大する拡散用流路を形成したことを特徴とする
超音速空気取入装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2117089A JPH0715264B2 (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 超音速空気取入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2117089A JPH0715264B2 (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 超音速空気取入装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02201033A JPH02201033A (ja) | 1990-08-09 |
| JPH0715264B2 true JPH0715264B2 (ja) | 1995-02-22 |
Family
ID=12047447
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2117089A Expired - Fee Related JPH0715264B2 (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 超音速空気取入装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0715264B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2829188B1 (fr) * | 2001-09-04 | 2006-02-10 | Aerospatiale Matra Missiles | Statoreacteur pour aeronef a vol supersonique et hypersonique |
| JP6037818B2 (ja) * | 2012-12-21 | 2016-12-07 | 三菱重工業株式会社 | ジェットエンジン |
| JP7001489B2 (ja) | 2018-02-09 | 2022-01-19 | 三菱重工業株式会社 | スクラムジェットエンジン及び飛翔体 |
-
1989
- 1989-01-31 JP JP2117089A patent/JPH0715264B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02201033A (ja) | 1990-08-09 |
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