JPH0715294B2 - ディスクブレーキ用ローター - Google Patents
ディスクブレーキ用ローターInfo
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- JPH0715294B2 JPH0715294B2 JP63233778A JP23377888A JPH0715294B2 JP H0715294 B2 JPH0715294 B2 JP H0715294B2 JP 63233778 A JP63233778 A JP 63233778A JP 23377888 A JP23377888 A JP 23377888A JP H0715294 B2 JPH0715294 B2 JP H0715294B2
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Description
(産業上の利用分野) 本発明は、耐熱亀裂性,制振性および耐摩耗性に優れて
おり、とくに自動車などの車両のディスクブレーキ装置
に利用されるディスクブレーキ用ローターに関するもの
である。 (従来の技術) 一般に、車両のディスクブレーキ用ローターとしては、
例えば、第1図に示すような構造をもつものがある。こ
のディスクブレーキ用ローター1は、摺動部2と締結部
3とをそなえ、摺動部2には通風孔2aを有していると共
に締結部3には複数の取付け用ボルト孔3aを有している
ものである(この種のディスクブレーキ用ローターに関
しては、例えば、「新編 自動車工学便覧<第5編>昭
和57年11月26日 社団法人 自動車技術会発行の第2−
13頁〜第2−14頁に記載されている。)。 (発明が解決しようとする課題) ところで、近年の高速道路網の整備充実による車両の高
速化に伴い、高速走行時点からの制動の繰り返しを行う
ような使用のされかたが多くなってきており、特に高速
道路が発達しそして速度制限のない欧州等の地域で見受
けられ、従来のローター材質であるJIS FC25(ねずみ鋳
鉄)を素材としたディスクブレーキ用ローターでは摺動
部に熱亀裂が発生する可能性が絶無とはいえず、亀裂に
よるローター表面の荒れによってローター/パッド間の
摩擦が操舵装置を介して運転者に振動として伝達される
可能性もある。 また、制動時のいわゆるブレーキ鳴きは、ブレーキにか
かわる問題としてあるが、熱亀裂性を解決したとして
も、鳴き特性が損なわれる結果となってはならない。さ
らに、高速走行時からの制動のくりかえしによって、ロ
ーターの耐摩耗性が問題になることが多い。 したがって、とくに高速車のディスクブレーキ用ロータ
ーは、優れた耐熱亀裂性,耐摩耗性を持つことととも
に、鳴きすなわち制振性が損なわれないものであること
が望まれており、このようなディスクブレーキ用ロータ
ーに適する素材の開発が望まれているという課題があっ
た。 (発明の目的) 本発明は、上述したような要望にかんがみてなされたも
ので、耐熱亀裂性,制振性および耐摩耗性に優れたディ
スクブレーキ用ローターを提供することを目的としてい
る。
おり、とくに自動車などの車両のディスクブレーキ装置
に利用されるディスクブレーキ用ローターに関するもの
である。 (従来の技術) 一般に、車両のディスクブレーキ用ローターとしては、
例えば、第1図に示すような構造をもつものがある。こ
のディスクブレーキ用ローター1は、摺動部2と締結部
3とをそなえ、摺動部2には通風孔2aを有していると共
に締結部3には複数の取付け用ボルト孔3aを有している
ものである(この種のディスクブレーキ用ローターに関
しては、例えば、「新編 自動車工学便覧<第5編>昭
和57年11月26日 社団法人 自動車技術会発行の第2−
13頁〜第2−14頁に記載されている。)。 (発明が解決しようとする課題) ところで、近年の高速道路網の整備充実による車両の高
速化に伴い、高速走行時点からの制動の繰り返しを行う
ような使用のされかたが多くなってきており、特に高速
道路が発達しそして速度制限のない欧州等の地域で見受
けられ、従来のローター材質であるJIS FC25(ねずみ鋳
鉄)を素材としたディスクブレーキ用ローターでは摺動
部に熱亀裂が発生する可能性が絶無とはいえず、亀裂に
よるローター表面の荒れによってローター/パッド間の
摩擦が操舵装置を介して運転者に振動として伝達される
可能性もある。 また、制動時のいわゆるブレーキ鳴きは、ブレーキにか
かわる問題としてあるが、熱亀裂性を解決したとして
も、鳴き特性が損なわれる結果となってはならない。さ
らに、高速走行時からの制動のくりかえしによって、ロ
ーターの耐摩耗性が問題になることが多い。 したがって、とくに高速車のディスクブレーキ用ロータ
ーは、優れた耐熱亀裂性,耐摩耗性を持つことととも
に、鳴きすなわち制振性が損なわれないものであること
が望まれており、このようなディスクブレーキ用ロータ
ーに適する素材の開発が望まれているという課題があっ
た。 (発明の目的) 本発明は、上述したような要望にかんがみてなされたも
ので、耐熱亀裂性,制振性および耐摩耗性に優れたディ
スクブレーキ用ローターを提供することを目的としてい
る。
(課題を解決するための手段) 本発明に係るディスクブレーキ用ローターは、重量比率
で、C:3.5〜4.0%、Si:1.6〜2.0%、Mn:0.5〜0.8%、M
o:0.4〜1.2%、必要に応じてTi:0.05〜0.10%を含み、
残部Feおよび不純物よりなり、基地組織がパーライトで
ある片状黒鉛鋳鉄から成る構成としたことを特徴として
おり、このようなディスクブレーキ用ローターの構成を
上述した従来の課題を解決するための手段としている。 以下、本発明に係るディスクブレーキ用ローターについ
てさらに詳細に説明する。 一般に、鋳鉄の耐熱亀裂性は、高温強度,ヤング率,熱
伝導性,熱膨張率等が関与することが知られている。す
なわち、耐熱亀裂性は、熱負荷時の材料強度,熱負荷に
よって生じる歪みを拘束された状態での体積変化による
熱応力で決まる。ただし、これらの材料特性が耐熱亀裂
性に影響する度合いは、部品によって大きく異なり、部
品によって必要となる材料強度が異なる。そこで、ディ
スクブレーキ用ローターの耐熱亀裂性に必要な材料特性
を検討し、この発明を完成するに至ったものである。 本発明者らの検討によれば、ディスクブレーキ用ロータ
ーの耐熱亀裂性に最も必要な特性は、熱伝導率の向上で
あり、単なる強度の向上はローターの熱亀裂性にほとん
ど影響しないことが明らかにされた。また、一般に、鋳
鉄において、熱伝導率を上げることは強度を低下させる
方向となるため、熱伝導率を向上させるとともに、熱伝
導率の向上しろをそこなうことなく、強度の補填を行う
必要があることも明らかにされた。さらには、強度補填
を行うための添加元素もローターの熱亀裂発生温度で有
効な強度補填を行える元素である必要があることも明ら
かとされた。 上記の検討によって発明されたディスクブレーキ用ロー
ターを構成する素材の成分組成(重量%)の限定理由を
説明する。 C:3.5〜4.0% 一般にCは鋳鉄の熱伝導率を向上させる元素であり、本
発明に係るディスクブレーキ用ローターの素材において
必要なC量は3.5%以上である。しかし、C量が4.0%を
超えると共晶点を超えた組成となるため粗大な黒鉛が析
出し、強度が低下するため、耐熱亀裂性が損なわれるこ
ととなる。そこで、C量は3.5〜4.0%に定めた。 Si:1.6〜2.0% Siは鋳鉄の基地組織中に固溶し、熱伝導率を低下させる
ため、2.0%を超えて添加することはできない。また、
良好な片状黒鉛を析出させ、良好な耐摩耗性を保つため
には、1.6%以上の添加が必要である。そこで、Si量は
1.6〜2.0%に定めた。 Mn:0.5〜0.8% Mnはローターとして必要な強度を保つために0.5%以上
の添加が必要であり、また、添加量が0.8%を超えたも
のとなると基地中に靭性に有害なMnSが析出する。そこ
で、Mn量は0.5〜0.8%に定めた。 Mo:0.4〜1.2% Moはローターの強度補填のために必要な元素であり、Mo
以外の元素ではローターの耐熱亀裂性確保のための強度
補填には有効でない。そして、強度補填に有効な添加量
は0.4%以上であるが、1.2%を超えるとコスト的に添加
量に見合った改善効果が得られないばかりか、耐熱亀裂
性に有害な炭化物や鋳造欠陥が発生しやすくなる。そこ
で、Mo量は0.4〜1.2%に定めた。 Ti:0.05〜0.10% Tiはこれを必要に応じて添加することにより、さらに優
れた耐摩耗性を付与しうることも明らかになった。この
際、Ti量は0.05%以上添加しないとその効果はなく、ま
た、0.10%を超えると片状黒鉛が微細化し、耐摩耗性の
効果が薄れることとなるので、添加する場合には0.05〜
0.10%に定めた。 (発明の作用) 本発明に係るディスクブレーキ用ローターは、上記の成
分組成を有し、さらに基地組織がパーライトである片状
黒鉛鋳鉄から成っているものであるので、高速走行時か
らの繰り返し制動によっても、耐熱亀裂性,耐摩耗性に
優れ、さらには制振性もあわせもつため、制動時の鳴き
発生も小さいディスクブレーキ用ローターとなってい
る。 (実施例) 本実施例に用いたディスクブレーキ用ローターの素材と
なる鋳鉄の組成を比較のディスクブレーキ用ローターの
素材となる鋳鉄の組成とともに第1表に示す。 本実施例に用いた鋳鉄は、いずれも片状黒鉛鋳鉄であ
り、第1図に示した形状のディスクブレーキ用ローター
1を試作した。そして、ここで製作した各ディスクブレ
ーキ用ローター1の組織を調べたところ、第2図ないし
第7図に示すものであり、本実施例のディスクブレーキ
用ローター1はいずれも基地組織がパーライトである片
状黒鉛鋳鉄であった。 次に、試作したディスクブレーキ用ローター1をブレー
キ・ダイナモ試験機に組み込み、時速260kmに相当する
回転数からブレーキ・パッドを押し付け、30秒で停止さ
せる試験を100サイクル繰り返す過酷な高速制動試験を
行った。この高速制動試験に用いたブレーキ・パッド
は、スチール・ファイバーおよび芳香族ポリアミド(商
品名:ケプラー)ファイバーを使ったいわゆるノンアス
ベスト(ロースチール)系のブレーキ・パッドである。 そして、試験後のディスクブレーキ用ローター1におけ
る亀裂の発生状況を亀裂検査用の亀裂着食材を用いて調
査した。 その結果を第2表に示す。 また、各ディスクブレーキ用ローター1に対しては、上
記の高速制動試験のほか、0.6gのパッド押し付け力で、
時速100kmから停止までの制動を100回繰り返す試験を行
った後のローター表面の摩耗量を測定した。その結果を
第2表に合わせて示した。 第2表に示すように、本発明品No.1〜3のディスクブレ
ーキ用ローター1は、現行のJIS FC25からなる比較品N
o.4のディスクブレーキ用ローター1よりもはるかに優
れた耐熱亀裂性を示すことが確認された。また、合金元
素を添加し、強度を向上させた比較品No.5,6のディスク
ブレーキ用ローター1は、いずれも熱亀裂性において、
現行のJIS FC25からなる比較品No.4よりも劣る結果とな
り、強度を単に上げただけでは熱亀裂性は向上せず、熱
伝導性が劣るためかえって現行のJIS FC25からなるもの
よりも劣る結果となることがわかった。 また、本発明のディスクブレーキ用ローター1は、現行
のディスクブレーキ用ローター1よりもローター摩耗量
が少なく、耐摩耗性に優れることが確認された。そし
て、このローター摩耗量についていえば、本発明品のう
ちでも、Tiを添加した本発明品No.3の耐摩耗性が特に優
れる結果となり、Tiの添加により耐摩耗性をさらに向上
させることも可能であることが確認された。 また、ブレーキの制動性(ブレーキのきき)を示すロー
ター/パッド間の摩擦係数は、本発明品とすることによ
っても、現行のJIS FC25と変わることはなく、制動性が
本発明品の採用により低下することのないことが確かめ
られた。 本発明に係るディスクブレーキ用ローター1の制振性を
確認するため、ローターより板状の試験片を切り出し、
振動減衰能を測定した。その結果も合わせて第2表に示
した。第2表に示すように、本発明品の振動減衰能は、
現行のJIS FC25よりも優れた値となった。これは、本発
明品が耐熱亀裂性を上げるために、高C量としているこ
とから、結果的に振動減衰能も優れた値となったもので
ある。したがって、本発明品は制振性にも優れることが
確認された。
で、C:3.5〜4.0%、Si:1.6〜2.0%、Mn:0.5〜0.8%、M
o:0.4〜1.2%、必要に応じてTi:0.05〜0.10%を含み、
残部Feおよび不純物よりなり、基地組織がパーライトで
ある片状黒鉛鋳鉄から成る構成としたことを特徴として
おり、このようなディスクブレーキ用ローターの構成を
上述した従来の課題を解決するための手段としている。 以下、本発明に係るディスクブレーキ用ローターについ
てさらに詳細に説明する。 一般に、鋳鉄の耐熱亀裂性は、高温強度,ヤング率,熱
伝導性,熱膨張率等が関与することが知られている。す
なわち、耐熱亀裂性は、熱負荷時の材料強度,熱負荷に
よって生じる歪みを拘束された状態での体積変化による
熱応力で決まる。ただし、これらの材料特性が耐熱亀裂
性に影響する度合いは、部品によって大きく異なり、部
品によって必要となる材料強度が異なる。そこで、ディ
スクブレーキ用ローターの耐熱亀裂性に必要な材料特性
を検討し、この発明を完成するに至ったものである。 本発明者らの検討によれば、ディスクブレーキ用ロータ
ーの耐熱亀裂性に最も必要な特性は、熱伝導率の向上で
あり、単なる強度の向上はローターの熱亀裂性にほとん
ど影響しないことが明らかにされた。また、一般に、鋳
鉄において、熱伝導率を上げることは強度を低下させる
方向となるため、熱伝導率を向上させるとともに、熱伝
導率の向上しろをそこなうことなく、強度の補填を行う
必要があることも明らかにされた。さらには、強度補填
を行うための添加元素もローターの熱亀裂発生温度で有
効な強度補填を行える元素である必要があることも明ら
かとされた。 上記の検討によって発明されたディスクブレーキ用ロー
ターを構成する素材の成分組成(重量%)の限定理由を
説明する。 C:3.5〜4.0% 一般にCは鋳鉄の熱伝導率を向上させる元素であり、本
発明に係るディスクブレーキ用ローターの素材において
必要なC量は3.5%以上である。しかし、C量が4.0%を
超えると共晶点を超えた組成となるため粗大な黒鉛が析
出し、強度が低下するため、耐熱亀裂性が損なわれるこ
ととなる。そこで、C量は3.5〜4.0%に定めた。 Si:1.6〜2.0% Siは鋳鉄の基地組織中に固溶し、熱伝導率を低下させる
ため、2.0%を超えて添加することはできない。また、
良好な片状黒鉛を析出させ、良好な耐摩耗性を保つため
には、1.6%以上の添加が必要である。そこで、Si量は
1.6〜2.0%に定めた。 Mn:0.5〜0.8% Mnはローターとして必要な強度を保つために0.5%以上
の添加が必要であり、また、添加量が0.8%を超えたも
のとなると基地中に靭性に有害なMnSが析出する。そこ
で、Mn量は0.5〜0.8%に定めた。 Mo:0.4〜1.2% Moはローターの強度補填のために必要な元素であり、Mo
以外の元素ではローターの耐熱亀裂性確保のための強度
補填には有効でない。そして、強度補填に有効な添加量
は0.4%以上であるが、1.2%を超えるとコスト的に添加
量に見合った改善効果が得られないばかりか、耐熱亀裂
性に有害な炭化物や鋳造欠陥が発生しやすくなる。そこ
で、Mo量は0.4〜1.2%に定めた。 Ti:0.05〜0.10% Tiはこれを必要に応じて添加することにより、さらに優
れた耐摩耗性を付与しうることも明らかになった。この
際、Ti量は0.05%以上添加しないとその効果はなく、ま
た、0.10%を超えると片状黒鉛が微細化し、耐摩耗性の
効果が薄れることとなるので、添加する場合には0.05〜
0.10%に定めた。 (発明の作用) 本発明に係るディスクブレーキ用ローターは、上記の成
分組成を有し、さらに基地組織がパーライトである片状
黒鉛鋳鉄から成っているものであるので、高速走行時か
らの繰り返し制動によっても、耐熱亀裂性,耐摩耗性に
優れ、さらには制振性もあわせもつため、制動時の鳴き
発生も小さいディスクブレーキ用ローターとなってい
る。 (実施例) 本実施例に用いたディスクブレーキ用ローターの素材と
なる鋳鉄の組成を比較のディスクブレーキ用ローターの
素材となる鋳鉄の組成とともに第1表に示す。 本実施例に用いた鋳鉄は、いずれも片状黒鉛鋳鉄であ
り、第1図に示した形状のディスクブレーキ用ローター
1を試作した。そして、ここで製作した各ディスクブレ
ーキ用ローター1の組織を調べたところ、第2図ないし
第7図に示すものであり、本実施例のディスクブレーキ
用ローター1はいずれも基地組織がパーライトである片
状黒鉛鋳鉄であった。 次に、試作したディスクブレーキ用ローター1をブレー
キ・ダイナモ試験機に組み込み、時速260kmに相当する
回転数からブレーキ・パッドを押し付け、30秒で停止さ
せる試験を100サイクル繰り返す過酷な高速制動試験を
行った。この高速制動試験に用いたブレーキ・パッド
は、スチール・ファイバーおよび芳香族ポリアミド(商
品名:ケプラー)ファイバーを使ったいわゆるノンアス
ベスト(ロースチール)系のブレーキ・パッドである。 そして、試験後のディスクブレーキ用ローター1におけ
る亀裂の発生状況を亀裂検査用の亀裂着食材を用いて調
査した。 その結果を第2表に示す。 また、各ディスクブレーキ用ローター1に対しては、上
記の高速制動試験のほか、0.6gのパッド押し付け力で、
時速100kmから停止までの制動を100回繰り返す試験を行
った後のローター表面の摩耗量を測定した。その結果を
第2表に合わせて示した。 第2表に示すように、本発明品No.1〜3のディスクブレ
ーキ用ローター1は、現行のJIS FC25からなる比較品N
o.4のディスクブレーキ用ローター1よりもはるかに優
れた耐熱亀裂性を示すことが確認された。また、合金元
素を添加し、強度を向上させた比較品No.5,6のディスク
ブレーキ用ローター1は、いずれも熱亀裂性において、
現行のJIS FC25からなる比較品No.4よりも劣る結果とな
り、強度を単に上げただけでは熱亀裂性は向上せず、熱
伝導性が劣るためかえって現行のJIS FC25からなるもの
よりも劣る結果となることがわかった。 また、本発明のディスクブレーキ用ローター1は、現行
のディスクブレーキ用ローター1よりもローター摩耗量
が少なく、耐摩耗性に優れることが確認された。そし
て、このローター摩耗量についていえば、本発明品のう
ちでも、Tiを添加した本発明品No.3の耐摩耗性が特に優
れる結果となり、Tiの添加により耐摩耗性をさらに向上
させることも可能であることが確認された。 また、ブレーキの制動性(ブレーキのきき)を示すロー
ター/パッド間の摩擦係数は、本発明品とすることによ
っても、現行のJIS FC25と変わることはなく、制動性が
本発明品の採用により低下することのないことが確かめ
られた。 本発明に係るディスクブレーキ用ローター1の制振性を
確認するため、ローターより板状の試験片を切り出し、
振動減衰能を測定した。その結果も合わせて第2表に示
した。第2表に示すように、本発明品の振動減衰能は、
現行のJIS FC25よりも優れた値となった。これは、本発
明品が耐熱亀裂性を上げるために、高C量としているこ
とから、結果的に振動減衰能も優れた値となったもので
ある。したがって、本発明品は制振性にも優れることが
確認された。
以上説明してきたように、本発明に係るディスクブレー
キ用ローターは、重量比率で、C:3.5〜4.0%、Si:1.6〜
2.0%、Mn:0.5〜0.8%、Mo:0.4〜1.2%、必要に応じてT
i:0.05〜0.10%を含み、残部Feおよび不純物よりなり、
基地組織がパーライトである片状黒鉛鋳鉄から成るもの
であるので、耐熱亀裂性,制振性,耐摩耗性に優れたデ
ィスクブレーキ用ローターであり、とくに高速走行時点
からの制動を繰り返し行うような使用のされかたをした
ときでも摺動部に熱亀裂を発生することがなく、制動時
の鳴き発生も小さいものとすることができるという著し
く優れた効果がもたらされる。
キ用ローターは、重量比率で、C:3.5〜4.0%、Si:1.6〜
2.0%、Mn:0.5〜0.8%、Mo:0.4〜1.2%、必要に応じてT
i:0.05〜0.10%を含み、残部Feおよび不純物よりなり、
基地組織がパーライトである片状黒鉛鋳鉄から成るもの
であるので、耐熱亀裂性,制振性,耐摩耗性に優れたデ
ィスクブレーキ用ローターであり、とくに高速走行時点
からの制動を繰り返し行うような使用のされかたをした
ときでも摺動部に熱亀裂を発生することがなく、制動時
の鳴き発生も小さいものとすることができるという著し
く優れた効果がもたらされる。
第1図はディスクブレーキ用ローターの構造を例示する
説明図、第2図,第3図,第4図,第5図,第6図およ
び第7図はそれぞれ本発明品No.1,No.2,No.3,比較品No.
4,No.5およびNo.6のディスクブレーキ用ローターの金属
組織を示す金属顕微鏡写真(いずれも100倍)である。 1…ディスクブレーキ用ローター、2…摺動部、3…締
結部。
説明図、第2図,第3図,第4図,第5図,第6図およ
び第7図はそれぞれ本発明品No.1,No.2,No.3,比較品No.
4,No.5およびNo.6のディスクブレーキ用ローターの金属
組織を示す金属顕微鏡写真(いずれも100倍)である。 1…ディスクブレーキ用ローター、2…摺動部、3…締
結部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小澤 昭彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 松井 弘道 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−435(JP,A) 特開 昭60−155645(JP,A) 特開 昭60−230961(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】重量比率で、C:3.5〜4.0%、Si:1.6〜2.0
%、Mn:0.5〜0.8%、Mo:0.4〜1.2%、必要に応じてTi:
0.05〜0.10%を含み、残部Feおよび不純物よりなり、基
地組織がパーライトである片状黒鉛鋳鉄から成ることを
特徴とする耐熱亀裂性,制振性および耐摩耗性に優れた
ディスクブレーキ用ローター。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63233778A JPH0715294B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | ディスクブレーキ用ローター |
| EP19890117415 EP0360254A3 (en) | 1988-09-20 | 1989-09-20 | Friction device |
| US08/029,296 US5323883A (en) | 1988-09-20 | 1993-03-08 | Friction device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63233778A JPH0715294B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | ディスクブレーキ用ローター |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0285526A JPH0285526A (ja) | 1990-03-27 |
| JPH0715294B2 true JPH0715294B2 (ja) | 1995-02-22 |
Family
ID=16960422
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63233778A Expired - Fee Related JPH0715294B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | ディスクブレーキ用ローター |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0715294B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116356210B (zh) * | 2023-04-03 | 2024-10-18 | 烟台乐泰汽车配件有限公司 | 一种刹车盘及其制备方法 |
-
1988
- 1988-09-20 JP JP63233778A patent/JPH0715294B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0285526A (ja) | 1990-03-27 |
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