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JPH0716435B2 - ヒトリンホトキシン - Google Patents
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JPH0716435B2 - ヒトリンホトキシン - Google Patents

ヒトリンホトキシン

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JPH0716435B2
JPH0716435B2 JP58136681A JP13668183A JPH0716435B2 JP H0716435 B2 JPH0716435 B2 JP H0716435B2 JP 58136681 A JP58136681 A JP 58136681A JP 13668183 A JP13668183 A JP 13668183A JP H0716435 B2 JPH0716435 B2 JP H0716435B2
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ジエネンテツク・インコ−ポレイテツド
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、最初リンパ球から不純形で抽出され抗腫瘍活
性を有すると考えられている1種のタンパクたるリンホ
カインに係る。より詳細には本発明はヒトリンホカイン
の均質調製物たるリンホトキシン及びその製法に係る。
リンホカインは、刺激リンパ球から産生される生物学的
に活性のホルモン様ペプチド又はタンパクである。この
ようなリンホカインの特性及び機能については細胞傷害
活性を示す特性及び機能をも含めて種々に研究されてき
た。リンホトキシンは、マイトジエン又は抗原により刺
激されたリンパ球から産生されるのみでなく該リンパ球
由来の組織カルチヤー(組織培養)中で増殖する細胞系
(セルライン)からも産生される1種のリンホカインで
ある。
リンホトキシンは免疫系の調節に関与しており(1)、
腫瘍細胞の増殖をin vivo(2−7)及びin vitro(8
−10)の双方に於いて抑制すると報告されている。in v
itro条件では同一種から得られた細胞に対し正常細胞よ
りも腫瘍細胞をより強力に抑制する(11−15)。また、
リンホトキシン調製物はUV又は化学的発癌物質により誘
発される細胞形質転換を抑制することが判明した(16−
17)。リンホトキシンのin vitro活性は後述する如き多
数の方法により検定され得る。これらの方法を適宜利用
して粗抽出物からリンホトキシンを精製する方法を探求
し得る。人間に於けるin vivoテストでも粗リンホトキ
シン調製物が腫瘍減縮に有効であることが知見された
(5,7)。
従来の研究では、リンパ球又はリンパ球由来の細胞系か
ら調製された比較的不純な細胞上清の画分が使用されて
いた。多数の研究所が精製形のリンホトキシンの製造に
着手したが顕著な成功は得られなかつた(18−24)。本
発明によつて初めて哺乳類の抗腫瘍剤として有用なヒト
リンホトキシンタンパクの均質調製物が提供される。
1つの角度から見た本発明の目的は、ヒトリンホトキシ
ン自体並びにリンホトキシンの天然及び天然に等しい薬
剤的に許容し得る塩及び薬剤的に許容し得る誘導体を実
質的に均質な形状で提供することである。均質性なる用
語は、従来の定義で使用されておりヒト由来の他のタン
パクが実質的に存在しないという意味をも含む。更にN
−末端のアミノ酸配列によつてヒトリンホトキシンの特
性決定が行なわれる。
本発明は更に、前記リンホトキシンを含有する薬剤組成
物及び該薬剤組成物を抗腫瘍剤として投与するために使
用する方法に係る。
別の角度から見た本発明の目的は均質なヒトリンホトキ
シンの製法を提供することである。
A 定義及び略号 リンホトキシン中のアミノ酸の配列は、標準IUPACによ
るアミノ酸“残基”を示す3文字略号によつて示され
る。“残基”はアミノ酸配列内での機能的意味を有す
る。配列の本体部では残基及びその略号は1つのN−水
素及びカルボキシルの−OHが除去されたアミノ酸を示
す。末端位置では残基は適当な水素又は水酸基を含むと
理解される。従つて、Ala1−Ala2−Ala3なる配列に於い
を示す。
本文中のキラルなアミノ酸残基は全て、特に注釈が無け
れば天然配置又はL形配置である。ペプチド配列は全て
従来通り左側にN−末端、右側にC−末端を有するよう
に示される。
“リンホトキシン”は単離ペプチド配列の形状又は複数
個の該ペプチド鎖の集合体として存在し得ると考えられ
る。本発明により得られた結果から三量体の存在も推定
される。更に或る種の条件下では別の集合体も存在する
かも知れない。本文中の“リンホトキシン”なる用語
は、ペプチド単鎖及び生物学的に活性の該単鎖集合体の
双方を包含する。
本文中の“ペプチド”及び“タンパク”なる用語は互換
的に使用されており、いずれもアミノ酸重合体を意味す
る。タンパクが大きくペプチドが小さいという従来のサ
イズによる区別は採用しなかつた。理由は、両者間の境
界に関する定説が十分に確立していないためである。
“アミノ酸残基”とは通常、タンパク中の20種のコード
アミノ酸の1種から誘導された前記に定義の残基を意味
する。しかし乍ら該残基は、後述の如き誘導体を形成す
べく修飾され得る。
本文中の“塩”なる用語は、ポリペプチド鎖のカルボキ
シル基の塩及びポリペプチド鎖のアミノ基の酸付加塩の
双方を意味する。
カルボキシル基の塩はそれ自体公知の手段により無機又
は有機の塩基と共に形成され得る。無機塩は例えばナト
リウム、カルシウム、アンモニウム、鉄又は亜鉛等の塩
を含む。有機塩基との塩は例えばアミン類例えばトリエ
タノールアミン、アルギニン又はリジン、ピペリジン、
カフエイン、プロカイン(procaine)等と共に形成され
た塩を含む。
酸付加塩は例えば、塩酸もしくは硫酸の如き無機酸との
塩又は酢酸もしくはシユウ酸の如き有機酸との塩を含
む。
残基上に側鎖として生じる官能基又はN−もしくはC−
末端基から公知手段により誘導体を製造することも可能
でありこれらの誘導体は(後述の如く)薬剤的に許容さ
れ得るものである限り本発明に包含される。これらの誘
導体は例えば、カルボキシル基の脂肪族エステル類、ア
ンモニア又は第一もしくは第二アミン類との反応による
カルボキシル基のアミド類、アシル基(例えばアルカノ
イル基又はカルボキシルアロイル(carboxylic arogl)
基)と共に形成されたポリペプチドのアミノ基の誘導体
たるN−アシル誘導体、又は、アシル基と共に形成され
たヒドロキシル基の誘導体(例えばセリル又はトレオニ
ル残基の誘導体)たるO−アシル誘導体を含む。
本発明に包含される塩及び誘導体の条件は“薬剤的に許
容され得る”ことである。即ち、リンホトキシンの活性
を破壊せず同時に該塩及び誘導体を含有する組成物を有
毒性にしないことが必要である。
使用技術に関して多数の略号が使用されるであろうが、
これらはいずれも当業者に公知である。詳細には“DEAE
セルロースクロマトグラフイー”は、クロマトグラフイ
ーカラムに充填するためのイオン交換担体としてジエチ
ルアミノエチルセルロースを使用したクロマトグラフイ
ーを意味する。高いpH値のときカラムは陰イオン交換体
でありマイナスの残基がカラムに付着する。pHを下げる
か又はより好ましくはpHを一定にして塩勾配を用いるこ
とによつて溶出を達成し得る。
“PAGE"はポリアクリルアミドゲル上で行なわれる電気
泳動でありタンパク又はペプチドを電荷に基いて分離す
る。ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)をゲルに添加する
と(SDS−PAGE)、SDSの表面活性の結果ペプチド又はタ
ンパク上にサイズの関数として均一な負電荷が得られ
る。その結果、分子サイズに基いた分離が行なわれる。
自然PAGE(native−PAGE)はSDSを使用しないPAGEの使
用を意味しておりこの場合タンパクは電荷に基いて分離
される。
“等電点電気泳動”は、電極間でpH勾配が維持され各タ
ンパク等電点に停止即ち「フオーカス」せしめる自然PA
GEの形状で行なわれる。しかし乍ら他の担体好ましくは
例えばデキストラン、典型的にはウルトロデクスUltrod
ex−LKBも使用し得る。
更に本発明にとつて特に重要な別のクロマトグラフイー
担体が使用される。レンズ豆から単離されたレクチンた
る“レンズ豆レクチン”は、ガラクトシル残基とマンノ
シル残基とを有する糖タンパクを選択的に保持し得る。
糖溶液を与えて溶出が達成され得るがこの特定担体の場
合、溶液はガラクトース又はマンノースの溶液でなけれ
ばならない。
適当な条件下で好ましくは微粒樹脂を収納した細孔(na
rrow bore)カラムを使用し分離効率を良くするために
加圧下で処理して、即ち高圧液体クロマトグラフイー
(HPLC)によつてクロマトグラフプロセスを実施し得
る。
濃縮及び塩除去は本発明で使用されるクロマトグラフ即
ち分離技術を確実にするための常用の予処理である。塩
除去は例えば透析もしくはゲル過、又は比較的最近開
発された技術たる調節多孔ガラス(CPG)によつて行な
われ得る。
多数のゲル過及び濃縮技術が使用され得る。ある種の
市販材料が特に有用である。“ペリコンPellicon"膜は
ミリポア社Millipore Inc.ベツドフオードにより製造さ
れたポリスルホンから成るシート状材料である。“アミ
コンAmicon"膜はアミコンAmiconにより製造された同じ
くポリスルホンから成る同様の材料である。これらの材
料は小分子を透過し大分子を保持し得る。従つて、大分
子を容易に通過せしめるが小分子の通過を阻止するモレ
キユラーシーブと逆の作用を行なう。ペリコン及びアミ
コンはいずれも所望の巨大分子構造から小分子を“
除”し得る濃縮手段として有用である。
クラマトグラフで処理するための溶液の濃縮の望ましい
程度は主として処理実施適性に従属する。イオン交換又
は他の総イオン強度に依存する技術が使用されるときは
塩除去が必要である。これらの準備方法及び特定の分離
プロセスに於ける該準備の必要度は当業界で十分に公知
である。
本発明に於いてリンホトキシンのソースとして使用され
る細胞はリンパ球又はそのトランスホーマントである。
文献によればリンホトキシンは、鉱油誘導により転化さ
れた“バツフイコート白血球”の調節物、即ち、ゴール
デンハムスター又はモルモツトの腹膜白血球(17)並び
にヒトリンパ球様(lymphoid)細胞系PRMI 1788,B−21
及びMOLT(25)の如きリンパ芽球の調製物中に存在す
る。
“特異的活性”とは、サンプル中のタンパク重量に関す
る標準リンホトキシンアツセイに於けるタンパクの活性
を意味する。公知の開示に説明されている如くリンホト
キシン活性は、後述のアツセイプロセスによつて目標細
胞の50%溶解を生起するのに必要なリンホトキシンの量
を示す“ユニツト”に換算して測定される。いくつかの
標準アツセイプロセスの使用が可能である。本文中に詳
細に説明するアツセイプロセスはマウス線維芽細胞の溶
解を媒介する能力に基づく検定であり該能力は染色能力
として測定される。
付加的プロセスは、三重水素化チミジンで標識されたネ
ズミのアルフア−L−929−線維芽細胞、リンホトキシ
ン感受性細胞株(26)からトリチウムを放出させる処理
を含む。特異的活性を定義すべく使用される“ユニツ
ト”は、測定されるmgタンパクと同じくアツセイプロセ
ス次第で変化するかも知れない。本文中で定義される
“特異的活性”はユニツト/mgタンパクであり、この場
合“ユニツト”は後述のアツセイにより測定されmgタン
パクはブラツドフオードBradfordの方法(後出)により
測定される。
本発明方法により製造されたリンホトキシンに関する
“不純物”は、正常細胞環境中又は粗抽出物、過物も
しくは遠心物中でリンホトキシンに混雑した物質を意味
する。
B.精製プロセスの好ましい実施態様 均質リンホトキシンの全製造プロセスが第1図に要約さ
れており、該プロセスの好ましい実施態様の1例を以下
に説明する。
(1) 組織培養及び採取 ヒトリンパ芽球様(lymphoblastoid)細胞系RPMI 1788
をATCC(No.CCL156)から入手し、アービン・サイエン
テイフイツクIrvine Scientific、サンタアナ、カルフ
オルニアから得た400mlのRPMI−1640培地に於いて種(s
eed)カルチヤーを増殖させた。該培地は10mM HEPESと
5%の仔牛胎児血清とを含んでおり、培地1ml当り6×1
04細胞/mlの濃度で細胞が接種されていた。培地400mlの
増殖に2のローラボトルを使用した。37℃で5日間維
持しカルチヤーの細胞濃度が2×106/mlに到達したとき
細胞を採取し血清を含まないRPMI−1640培地で2回洗浄
した。次に、10mMのHEPESと1%のペニシリン−ストレ
プトマイシンとを含んでおり血清を含まないRPMI−1640
培地に5×105細胞/mlの濃度で細胞を移植した。(該培
地は血清を含まないので汚染タンパク量が減少しリンホ
トキシンの精製を助ける)。400mlの細胞懸濁液を2
のローラボトル並びに各々15及び10のスピナーフラス
コ(ベルコグラス社Belco Glass Co.,ヴアインランド,
N.J.)に入れた。いくつかの例では該フラスコに代えて
2のローラボトルを使用した。65時間後、リンホトキ
シン活性を有する培地を採取した。
ローラボトルとスピナーフラスコとの双方から得た細胞
懸濁液をプールした。ポール・トリニテイ・マイクロ社
Pall Trinity Micro Corp.,コートランド、ニユーヨー
ク、製の3μMのシールクリーンSealkleenフイルタに
通して該プールから細胞菌体を除去した(第1図のステ
ツプ1)。透明液を更に以下の如く濃縮し透析した
(ステツプ2)。
(2) 液の濃縮及び透析 限界分子量(molecular weight cut−off)10,000のペ
リコンPellicon膜(ミリポア社Millipore Company製)
で4℃にて液を約20倍に濃縮した。濃縮サンプルを更
に、透析用に設定した同じペリコンを使用し、pH7.8の5
mMのリン酸塩バツフアに対して透析した。サンプルの導
電率が透析バツフアの導電率に達したときペリコン膜を
バツフアで完全に洗浄しタンパク全部を回収した。
特異的活性を定量するために得られた濃縮物をステツプ
3乃至6に従つて処理しリンホトキシン活性を検定し
た。
典型的なテストによれば第1図の濃縮物(I)の特異的
活性はタンパクmg当り2,000−3,000ユニツトのオーダで
あることが知見された。分子サイズを測定するためのセ
フアクリルSephacryl S−300カラムクロマトグラフイー
は、約70,000ダルトンに単一活性ピークを生じた。
(3) DEAEセルロースクロマトグラフイー 濃縮物(I)をpH7.8の5mMのリン酸塩バツフアで平衡さ
せたDEAE−52セルロースカラムを用いるDEAEセルロース
クロマトグラフイーで処理した(ステツプ3)。サンプ
ルの充填後カラムを平衡バツフアで洗浄し次に0−0.3M
の直線塩化ナトリウム勾配で溶出した。
前記に定義したような特異的活性を最も多く有する画分
を選択することによつて活性画分を同定した。急峻な単
一活性ピークが第2図に示す如く約0.1MのNaClで溶出し
た。典型的には第1図の活性画分(I)はタンパクmg当
り20,000−30,000−ユニツトのオーダの特異的活性を有
していた。これは10倍の精製に相当する。
(4) 等電点電気泳動 次に限界分子量10,000(PM−10)の膜を備えたアミコン
Amicon撹拌槽を使用して活性画分を濃縮した(第1図の
ステツプ4)。
濃縮物(II)を2.5mMのトリスTris及び20mMのグリシ
ン、pH8.2、対して透析しpH5−8の範囲の両性電解質担
体アンフオリンAmpholineを含むデキストラン平坦層(U
ltrodex−LKB)に流した(ステツプ5)。プレパラテイ
ブ(調製用)等電点電気泳動に使用した基本装置はLKB
(2117Mltiphor)の製品であつた。pH勾配を形成する前
にサンプルをゲル層全体と混合した。ゲル層の両側に電
極片を配置し8Wの一定電力を用い8℃で15−20時間に亘
りゲル層の長手方向に沿つた電気泳動を継続した。分割
グリツドでゲル層を分割し各部分をスパーテルで取出す
ことによつて集速ゾーン(focused zone)を収集した。
50mMの炭酸水素アンモニウムを使用する複数の小型使い
捨てカラムに於いて各ゲル部分からのタンパクの溶出を
行なつた。溶出画分について280nmで吸光度、リンホト
キシン活性及びpHを測定した。
第3図は、得られた活性、タンパク及びpHの変化曲線
(プロフイル)を示す。タンパクはゲル層全体に拡散し
ているが塩基性pH領域に比較して酸性pH領域により多く
のタンパク汚染物が観察される。リンホトキシン活性は
pH5.5乃至6.5の範囲に拡散していた。アンフオリンが存
在するので活性画分のタンパク濃度の正確な定量は難し
く、従つて、等電点電気泳動ステツプで得られた精製の
程度を算定することはできなかつた。しかし乍らこのス
テツプで得られた活性の回収はかなり定量的であつた。
(5) レンズ豆レクチンクロマトグラフイー リンホトキシン活性を含む等電点電気泳動溶出液のプー
ルをpH7.8の10mMのリン酸塩バツフアで平衡させたレン
ズ豆レクチン(Pharmacia)カラムで処理した(ステツ
プ6)。サンプルの充填後カラムを平衡バツフアで洗浄
し次に10mMのリン酸塩バツフアを溶媒とする50mM又は10
0mMのアルフア−メチルマンノシド(αMM)の溶液で溶
出した。得られた結果を第4図に示す。リンホトキシン
活性が無いタンパクの95%より多くが最初にカラムで
過され、カラム平衡バツフア(10mMのリン酸塩バツフ
ア、pH7.8)で洗浄しても活性が溶出しなかつた。カラ
ムを50−100mMのアルフア−メチルマンノシドに接触さ
せると殆んどタンパクを含まない高い活性ピークが溶出
した。このステツプで90%より多い活性ユニツトが回収
された。活性画分は10乃至100ミリオンユニツト/mgのオ
ーダの特異的活性を有していた。
C.精製リンホトキシンの特性決定 レンズ豆レクチンカラムから溶出した活性画分を更に以
下の技術で分析し以下の如く特性を決定した。
(1) ゲル過 ゲル透過クロマトグラフイーは(第5図に示す如く)6
4,000ダルトンに単一ピークを示した。レンズ豆レクチ
ンカラムから得た活性画分を、NaCl0.5Mを含有する10mM
のリン酸塩バツフアを溶出溶媒として予め平衡させたセ
フアデツクスSephadex G−100カラム(フアルマシア・
フアイン・ケミカルPharmacia Fine Chemicals,ピスキ
ヤタウエー,N.J.)処理した。溶出パターンを牛血清ア
ルブミン(BSA)、卵アルブミン(OA)、炭酸脱水酵素
(CA)及びダイズトリプシン阻害剤(STI)と比較し
た。64,000ダルトンの範囲のリンホトキシン(HLT)の
溶出は、以下の結果から明らかな如く個々のペプチドの
集合を示す。
(2) HPLCクロマトグラフイー HPLCクロマトグラフイーは第6図に示す如く実質的に均
質な調製物を示した。
レンズ豆レクチンカラムからの活性画分をPM−10膜を使
用したアミコン撹拌槽で濃縮し、シンクロパツクSynchr
opak RP−Pカラム(25cm×4.1mm、シンクロム社Synchr
om Inc.,リンデン,インデイアナ)にかけた。スペクト
ラフイジクスSpectra Physies SP8000高圧液体クロマト
グラフイーを使用し210nm及び280nmの吸光度で流出液を
モニタした。溶出条件としては25℃で0.1%トリフルオ
ロ酢酸から70%のアセトニトリルを含む0.1%トリフル
オロ酢酸までの直線勾配及び1ml/分の流速を使用した。
約50%のアセトニトリル濃度で溶出する主タンパクピー
クが得られる(第6図)。更に12.5%SDS−PAGEで処理
すると、該画分は分子量20,000のタンパクを含有してい
る。HPLCのこの20Kピーク以外に、43%及び51%のアセ
トニトリルで溶出する各々分子量15K及び70Kの副次的ピ
ークが存在していた。HPLC溶媒はリンホトキシン分子を
失活させると考えられるので20,000分子量バンドの活性
を定量することはできなかつた。
(3) SDS−PAGE SDS−PAGEによればタンパクの大部分は約20,000ダルト
ンの推定サイズに適合していた(第7図)。第8図に示
す如くリンホトキシン活性はこの20,000ダルトンの画分
に対応していた。レムリLaemmli等の方法(27)により
濃度12.5乃至15%の分析用アクリルアミドゲルを使用し
てSDS−PAGEを実施した。該方法は引用によつて本文中
に包含される。
(4) 自然PAGE 自然PAGEの場合でも、以後SDS−PAGEにより定量すると
約20,000MWのピークが生じた。
レンズ豆レクチンカラムからの活性画分をレムリ等の自
然PAGEプロセス(27)に少し変更を加えたプロセスで処
理した。(厚み1.5乃至4mmの)調製用ゲル(厚み0.75mm
の)分析用ゲルとは、ゲル分析用の7.5%のアクリルア
ミドとゲル重層(スタツキング)用の4%のアクリルア
ミドとから構成された。双方の場合に使用された流動バ
ツフアはpH6.8の25mMのトリスであつた。分析用ゲルは2
2mAの定電流で処理され調製用ゲルは定温度下で100mAで
処理された。
電気泳動テストの終了時に、引用によつて本文中に包含
される銀染色(28)でゲル上のタンパクを可視化しRf0.
33の拡散バンドを得た。第9図はこれらの結果をより詳
細に説明する。この図では、ゲルをスライスしこれらの
スライスを自然PAGEからの50mMの炭酸アンモニウムバツ
フア中で4℃に一晩維持して溶出を行なうとリンホトキ
シン活性がRf0.33のゲルスライスに対応するという別の
実験によつてタンパクを定量した結果が示されている。
該ゲルスライスからの溶出液をSDS−PAGEカラムで処理
すると、リンホトキシン活性を有する溶出液のみが20,0
00MWのバンドを生じた。
(5) トリプシン消化及びペプチドの単離による分析 精製されたリンホトキシン調製物をトリプシンTPCK(ウ
オーシントンWorthington)で消化した。即ち、pH8の50
mMの炭酸水素アモニウムバツフア中で1部のトリプシン
と20部のタンパクとを使用し室温で24時間処理した。断
片は約15,000及び5,000の分子量を有していた。
加水分解終了後、スペクトラ・フイジクスSpectra Phys
ics SP−8000クロマトグラフを使用し25℃のリクロソー
ブLichrosorb RP−18カラム(25cm×4.6mm、EM reagent
s,シンシナテイ,オハイオ)でHPLCクロマトグラフにか
けた。0.1%のトリフルオロ酢酸から50%のアセトニト
リルを含む0.1%のトリフルオロ酢酸までの直線勾配と2
ml/分の流速とを用いた溶出後に210nmと280nmとに於い
てピークを検出した。(以後のアミノ酸配列解析のため
に各ピークを収集し凍結乾燥して−20℃で保存した)。
第10図に示す如く、アセトニトリル濃度42.3%及び48.4
%に於いて夫々溶出する2つのピークT−1及びT−2
が観察された。これらの2つのピークの各々の分子サイ
ズをSDS−PAGE(第11図)で定量するとT−1では15,00
0、T−2では5,000であつた。210nm及び280nmの双方に
於いてMWが小さいピークT−2の方がピークT−1より
も高い吸光度を示した。
トリプシン加水分解の完了を確認するために、加水分解
調製物の少量のサンプルをSDS−PAGEにかけ20,000ダル
トンバンドが検出されず15,000及び5,000ダルトンのバ
ンドに代替されたことを確認した。
更に、前記の如くトリプシン消化によつて形成された物
質はリンホトキシン活性を示す。
(6) 自動アミノ酸配列解析 トリプシンで処理しないインタクトな断片とトリプシン
消化断片との双方の配列を決定するために自動アミノ酸
配列決定技術を使用した。即ちサンプルを0.6mlの0.2M
酢酸に懸濁させ、4mgのポリブレンと100nMのノルロイシ
ンを予め塗布しておいたベツクマンBeckman 890Cシーケ
ンサのカツプに懸濁液を移した。ダブリユ・コールW.Ko
hr等(29)に記載のプログラムに準じて1ml/分の流速で
超微小球(ultrasphere)ODS(25cm×4.6mm,5μM)カ
ラムを使用しフエニルチオヒダネーシヨン(phenyl thi
ohydanation,PTH)アミノ酸を同定した。該プログラム
は引用により本文中に包含される。
インタクトなタンパクとトリプシン消化断片との双方に
ついて得られた結果を第12図に示す。第12図の如く、配
列中のいくつかの位置を確実に同定することはできなか
つた。しかし乍ら15K断片(T−1)がインタクトなリ
ンホトキシンのN−末端部分に対応することを示すため
の十分な同定が達成された。
前記の例は、本発明を限定するものではなく本発明を説
明するためのものである。出発物質として別の細胞系を
使用すること及び等価のクロマトグラフ方法を使用する
ことはいずれも可能である。レンズ豆レクチンクロマト
グラフイーの使用によつて最高度の精製が達成されると
判断される。従つて当該ステツプを含んでさえいれば、
準備ステツプはかなり任意に選択することができる。リ
ンホトキシンの単離プロセスに於いてレンズ豆レクチン
はこれまで使用されていなかつた。しかし乍ら、前記の
如き一貫プロセスの結果、実質的に純粋なタンパクが得
られる。
D. リンホトキシン活性の検定プロセス スポフオードSpofford(30)の細胞溶解アツセイに変更
を加えた方法を用い精製中のリンホトキシン活性をモニ
タした。該アツセイは引用によつて本文中に包含され
る。要約すればマイトマイシンCを存在させたマイクロ
タイタープレートでマウスL−929線維芽細胞を増殖さ
せた。12−18時間後に、順次希釈したリンホトキシン検
定用サンプル0.125mlを各ウエルに添加した。48時間
後、プレートを洗浄し、リンホトキシンにより誘発され
た細胞の溶解をプレートに付着した細胞として検出する
ために、1%のクリスタルバイオレツトを含むメタノー
ル:水溶液(容量比1:4)でプレートを染色した。染色
の濃さを肉眼及び分光測光により観察した。後者は、ダ
イナテツクDynatechスペクトロホトメータを使用し450n
m及び570nm透過の吸光度にて行なわれた。培地のみを含
むマイクロタイターウエルに塗抹された細胞を溶解0%
に設定し、3Mの塩酸グアニジン溶液が含まれた場合を溶
解100%の終点とした。各ウエルに塗抹された12,000の
細胞の50%を溶解させるに必要なリンホトキシンの量を
1ユニツトと定義する。
E. タンパクの定量 精製中のタンパク濃度をブラツドフオードBradford(3
1)の方法によつて測定した。該方法は引用によつて本
文中に包含される。要約すれば0.8mlの被検定サンプル
をBio−Rad Labs,リツチモンド,カルフオルニアの試薬
濃縮溶液0.2mlと混合した、パーキンエルマーPerkin El
merスペクトロホトメータModel 55Bを使用し反応混合物
を595nmで測定した。該アツセイは牛血清アルブミン2
−20μgの間で直線状であつた。更に最終精製段階中に
は、280nm及び206nmに於ける吸光度から又はSDS−ポリ
アクリルアミドゲルの銀染色からのタンパクのおよその
推定量を得た。該推定量は最終的にタンパク配列決定サ
イクルの各々に於いて現われた種々のアミノ酸残基のナ
ノモルによつて確認された。
F. 効用及び用量用法 リンホトキシン又はその塩又はその誘導体又はその活性
成分は、抗腫瘍活性を示す薬剤に許容されたいかなる用
法で投与されてもよい。これらの用法として経口投与、
非経口投与もしくは局所投与及びその他の全身性用法が
ある。局所注射又は静脈注射が好ましい。活性成分は例
えば活性であることが判明しているリンホトキシンのト
リプシン消化物をも含む。このような消化物がこの種の
この目的の薬剤組成物の活性成分として使用できない理
由は存在しない。
所望の用法次第で組成物は固体、半固体又は液体の剤
形、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、散薬、液薬、懸濁
液等の形状で使用され得る。好ましくは毎回正確な用量
を投与するのに適した単位用量の剤形で使用され得る。
組成物は従来の薬剤担体又は賦形剤とリンホトキシン又
は薬剤的に許容され得るその塩もしくは誘導体とを含有
しており更に別の薬物、薬剤、担体、アジユバンド等を
含有し得る。前記の如き賦形剤は、別のタンパク例えば
ヒト血清アルブミン又は血漿製剤を含み得る。
活性化合物の投与量は勿論、治療される患者、病状の程
度、投与方式及び担当医師の判断等に左右されるであろ
う。しかし乍ら有効用量は0.007乃至7ng/kg/日の範囲で
あり、好ましくは0.07乃至0.7ng/kg/日である。
固体組成物用の従来の無毒性固体担体としては例えば、
薬剤グレードのマンニトール、乳糖デンプン又はステア
リン酸マグネシウムがある。薬剤として投与可能な液体
組生物は、例えば、前記の如きリンホトキシンと任意の
薬剤アジユバンドとを例えば水、生理食塩水、水性デキ
ストロース、グリセロール、エタノール等の如き担体に
例えば溶解又は分散させ溶液又は懸濁液を得ることによ
つて調製され得る。投与される薬剤組成物は所望に応じ
て更に、少量の無毒性補助物質例えば湿潤剤、乳化剤、
pH緩衝剤等、例えば酢酸ナトリウム又はモノラウリン酸
ソルビタンを含有し得る。前記の如き剤形の実際の調製
方法は、例えばレミントンズ・フアーマシユーテイカル
・サイエンスRemington′s Pharmaceutical Sciences,
マツク・パプリツシング・カンパニーMack Publishing
Company,イーストン,ペンシルヴアニア,15版、1975
年、の参照により当業者に公知又は明白であろう。いず
れにしても、投与される組成物即ち配合物は、治療され
る患者の病状を軽減すべく有効量のリンホトキシンを含
有するであろう。
G. 参考文献 添付の文献目録及び本文中の参考文献は、本発明の理解
を助けるために引用されたものである。従つて引用事項
は本文中に包含される。
文献目録 1. Evans,Cancer Immunology and Immunotherapy 12,1
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6)
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従つて行なわれるリンホトキシン精製
の好ましい具体例の概略説明図、 第2図は0−0.3M NaCl勾配を使用したDEAEセルロース
(DE−52)精製ステツプで得られた溶出パターンの説明
図であり、活性が約0.1Mで溶出し多量のタンパクは保持
されていることを示す図、 第3図は典型的調製物に於いて得られた等電点電気泳動
パターン図、 第4図はレンズ豆レクチン精製ステツプで得られた溶出
パターン図であり、リンホトキシン溶出以前にリンホト
キシン活性を持たない全タンパクの95%より多くがカラ
ムにより過されることを示す図、 第5図はSephadex G−100からのリンホトキシン活性の
溶出プロフイルを示す図であり、挿入図は分子量既知の
タンパクたるダイズトリプシン阻害剤と炭酸脱水酵素と
卵白アルブミンと牛血清アルブミンとを使用した較正曲
線を示しており、最大サイズの決定にはブルーデキスト
ランが使用された図、 第6図は、レンズ豆レクチンカラムから得られた精製リ
ンホトキシン画分の分析に使用されたHBLCの結果を示す
図、 第7図はSDS−PAGEにより決定されたレンズ豆レクチン
活性画分のサイズ分布の図であり、第5図のゲル過ス
テツプから得た20K画分を用いた標準も含まれている
図、 第8図は第7図のSDS−PAGEからのリンホトキシン活性
の溶出プロフイルであり上部画面は第7図のカラムCの
ゲルを使用した結果を示しており、下部画面はバツフア
のみを使用した対照(第7図のカラムE)を示しており
ダイフロント(dye front)に対応するアーチフアクト
であると考えられる僅かな活性が示された図、 第9a図及び第9b図は、精製リンホトキシンの自然PAGEに
より得られたRf0.33画分の活性定量及びSDS−PAGEによ
る分析を示す図であり、第9a図は、精製リンホトキシン
の自然PAGE処理後のゲルスライスの活性を示す図であ
り、第9b図上段はスライスのサイズを示しており、第9b
図下段はオリジンを示している図、 第10図は、均質リンホトキシンのトリプシン消化物のHP
LC溶出パターン図、 第11図は、第10図の画分のSDS−PAGE分子量分析を示す
図、 第12図は、精製リンホトキシンのトリプシン消化物から
得た断片のアミノ酸配列決定の結果を示すヒトリンホト
キシンの部分的アミノ酸配列の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Mol,Immunol.,16(9) 671−679(1979) Int.J.Cancer.27(1)45 −49(1981) J.Chromatogr.,235 (2),427−437(1982) 石川邦彦編「別冊蛋白質核酸酵素アフィ ニティクロマトとアフィニティラベル」 (昭和55年3月1日発行)共立出版P.21 −28,197

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) リンホトキシンを産生するセルカ
    ルチャーから抽出物、、上清又は濾液を生成し、 (b) 前記抽出物、上清又は濾液をレンズ豆レクチン
    吸収剤で処理し、 (c) 吸収剤からリンホトキシンを選択的に溶出させ
    るステップを含むヒトリンホトキシンの製法。
  2. 【請求項2】ステップ(b)以前に付加的等電点電気泳
    動ステップが含まれる特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】ステップ(b)以前に付加的DEAE−セルロ
    ースクロマトグラフィーステップが含まれる特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】等電点電気泳動ステップ以前又は以後に付
    加的DEAE−セルロースクロマトグラフィーステップが含
    まれる特許請求の範囲第2項に記載の方法。
  5. 【請求項5】セルカルチャーがヒトリンパ芽球様細胞系
    のセルカルチャーである特許請求の範囲第1項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】細胞系がRPMI 1788(ATCC No.CCL 15
    6)である特許請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】セルカルチャーが血清を含まない培地に於
    いて増殖される特許請求の範囲第1項乃至第6項のいず
    れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】(a) リンホトキシンを産生するセルカ
    ルチャーからの抽出物、上清又は濾液を濃縮し、濃縮物
    を透析して透析物を生成し、 (b) 透析物をDEAE−セルロースクロマトグラフィー
    処理し、 (c) ステップ(b)で得られたリンホトキシン含有
    画分を濃縮処理し、 (d) ステップ(c)で得られた濃縮物を等電点電気
    泳動処理してリンホトキシン含有画分を生成し、 (e) ステップ(d)で得られたリンホトキシン含有
    画分をレンズ豆レクチンクロマトグラフィー処理し、 (f) ステップ(e)で得られたリンホトキシン吸着
    レンズ豆レクチンカラムからリンホトキシンを回収する
    ステップを含むヒトリンホトキシンの製法。
  9. 【請求項9】セルカルチャーがヒトリンパ芽球様細胞系
    のセルカルチャーである特許請求の範囲第8項に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】細胞系がRPMI 1788(ATCC No.CCL 15
    6)である特許請求の範囲第9項に記載の方法。
  11. 【請求項11】セルカルチャーが血清を含まない培地中
    で増殖される特許請求の範囲第8項に記載の方法。
  12. 【請求項12】ステップ(b)に於ける透析がペリコン
    を使用して行なわれる特許請求の範囲第8項乃至第11項
    のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】ステップ(f)に於いてリンホトキシン
    がマンノース又はガラクトース含有溶液を用いる選択的
    溶出により得られる特許請求の範囲第8項乃至第11項の
    いずれかに記載の方法。
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