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JPH0725772B2 - 第▲iii▼―a族有機金属化合物の製造方法 - Google Patents
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JPH0725772B2 - 第▲iii▼―a族有機金属化合物の製造方法 - Google Patents

第▲iii▼―a族有機金属化合物の製造方法

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JPH0725772B2
JPH0725772B2 JP31868788A JP31868788A JPH0725772B2 JP H0725772 B2 JPH0725772 B2 JP H0725772B2 JP 31868788 A JP31868788 A JP 31868788A JP 31868788 A JP31868788 A JP 31868788A JP H0725772 B2 JPH0725772 B2 JP H0725772B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、次式 M1R (上式中、M1は、周期表第III−A族の元素を表してお
り、各Rは、独立して水素原子、ヒドロカルビル基およ
びそれらの組み合せから選ばれ、そして「a」は、M1
原子価によって決定される整数、特に、3を表す)で示
される揮発性有機金属化合物の製造または精製方法に関
する。
〔技術的背景〕
周期表の第III−A族元素を有する有機金属化合物、特
にこれらの元素の低級アルキル化合物は、化学的蒸着に
よって支持体上にそれらの構成元素の化合物を累積せし
めるために広く使用されている。例えば、ヒ化ガリウム
半導体層は、トリメチルガリウムのようなガリウム源の
蒸気およびアルシンのようなヒ素源の蒸気を、適当な支
持体の存在下において高温で組み合わせることにより支
持体上に蒸着されてきた。同様の方法を使用して、他の
第III−A族化合物、例えば、リン化インジウムがトリ
メチルインジウムとホスフィンから調製されている。第
III族−第V族化合物は、バブラーから液状で供給され
るのが好ましく、それらはキャリアーガス流中で蒸発さ
れ、蒸着室に輸送されている。従って、この様式の輪送
では、第III−A族化合物の有機金属は、揮発性であ
り、かつ約0℃〜150℃間のいずれかの温度で液体であ
ることが望まれる。
化学的蒸着用の第III−A族源化合物、特に、第III族−
第V族化合物の調製用化合物は、電子工学および他に要
求される用途に必要な等級の被膜を製造するためには、
特別に純粋であることが必要である。これらの化合物
が、バブラーから液状で輸送されるときには、不揮発性
不純物はバブラー装置内で蒸発されず、従って支持体ま
で輸送されないので特別な意義をもたない。しかしなが
ら、揮発性不純物は、蒸着室内に運び込まれるので化学
的蒸着源化合物中で極小化されていなければならない。
揮発性不純物の100万分の数部でさえも、蒸着フィルム
の特性に重大な影響を示し得る。例えば、ジョーンズ
(Jones)らの“Analysis of High Purity Metalorgani
cs by ICP Emission Spectrometry",Journal of Crysta
l Growth,Vol.77,47〜54ページ(1986)、特に、その第
47ページ、第1欄を参照のこと(なお、この論文は、先
行技術文献とは認められない)。
多くの妨害溶媒および有機金属化合物が揮発性であり、
これらを物理的手段で分離することが困難であることが
一種の劣化因子である。例えば、前述のジョーンズらの
文献は、蒸留によって第III−A族アルキル化合物から
揮発性の微量不純物を除去することが困難であることを
指摘する。第III−A族アルキル化合物の有機性の汚染
の具体的な一例は、エーテル溶媒中で製造されるトリア
ルキルインジウム類の複合化エーテルの存在にある。こ
のエーテルは、緊密に複合体化しているので分離ができ
ない。この複合体化したエーテルの分離を目的とする従
前の試みは、殆どの目的生成物を浪費しそしてすべての
複合体化したエーテルを除去できない高温で繰り返し蒸
留することを包含している。有機金属性の汚染の具体例
は、テトラメチルシランのようなアルキルシランまたは
ジメチル亜鉛のような第II−B族アルキル化物の存在に
ある。
前述のジョーンズらの文献は、1,2−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)エタンで目的の有機金属化合物の不揮発性
アダクトを形成することによって、有機金属性および有
機性の不純物から第III−A族有機金属化合物を分離し
得ることを教示する。エーテル、他の有機性の不純物な
らびに錫、ケイ素および亜鉛などの有機金属を包含する
前記のようなアダクトを形成しない物質は、それらが揮
発性であり、かつアダクトでないため、その後の蒸発お
よび除去が可能である。目的化合物は、その後、不揮発
性1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンから分離
して蒸留され、次いで回収される。
ジョーンズらの方法の重大な問題点は、アダクトを加熱
することによって分解しなければならないことである。
アダクトの分解温度が高い場合には、目的化合物の分解
温度に接近するかまたは凌駕する可能性が生ずる。第二
の問題点は、ジョーンズらのアダクト化剤が、第III−
A族元素以外の元素の揮発性有機金属化合物とアダクト
を形成することである。目的の有機金属化合物のアダク
トより実質的により高い温度で目的化合物以外のアダク
トが分解されない限り、目的の有機金属アダクトを分解
するときに、前述の妨害化合物が解離するであろう。従
って、ジョーンズらの方法は、望ましくない不純物すべ
てを分離することができないに相違ない。
約100万分の1部未満の不純物を含有するもの(かかる
化合物は、少なくとも99.9999%純粋であることを示
す、「シックスナイン」または「シックスN」と称され
る)として種々の第III−A族アルキル類が市販されて
いる。他の表示法では、1ppm未満の不純物を含むものと
してそれらを称する。不揮発性不純物が揮発性のものよ
り重要性が少なく、揮発性不純物は一般に測定されてい
ないので、これらの化合物の主張された純度が、フィル
ムの化学的蒸着に対する実用性に直結していなかった。
揮発性不純物(溶媒以外)は、試料を分析する間を通じ
て該不純物が保持されるように特別な注意をしながら誘
導結合型プラズマ原子発光分光器分析を使用して測定す
ることができる(Barnesらに対して1987年8月25日付で
発行された米国特許第4,688,935号明細書参照、なお本
文献は、引用することにより本明細書の内容となる)。
揮発性不純物(溶媒を含有する)は、また、質量分光器
により測定することもでき、該不純物が分析中の試料に
残存することを示す。かかる分析は、市販の物質が至適
純度でなかったことを示した。これらの物質は、不揮発
性成分に関しては「シックスナイン」の純度を有する
が、アルキルシリコンや(ガリウム化合物に対する)ア
ルキル亜鉛のような揮発性成分に関しては「ファイブナ
イン」以下の純度を有すると一般に信じられている。
〔定 義〕
本明細書で使用する語語は、それぞれ以下のように定義
される。
M1と称する周期表の第III−A族元素とは、ホウ素、ア
ルミニウム、ガリウム、インジウムおよびタリウムをい
い、これらの中で第III族−第V族化合物を調製するた
めには、通常アルミニウム、ガリウムおよびインジウム
が好ましい。
M2と称する周期表第I−A族および第II−A族元素と
は、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウムおよびラジウムをい
う。これらの中では、リチウム、ナトリウム、カリウム
およびマグネシウムが好ましく、リチウムが最も好まし
い。アンモニウムもまた、M2の定義内に入る。
周期表の第II−B族の元素としては、亜鉛、カドミウム
および水銀が挙げられ、これらはM3と称されている。
周期表の第I−A族の元素は、しばしばM4と称して周期
表の第II−A族の元素と識別している。
「ヒドロカルビル基」は、第III−A族金属と有機金属
化合物を形成するすべての有機基として広く定義されて
いる。特に好ましいヒドロカルビル基はアルキル基であ
り、就中、低級アルキル基(1〜4個の炭素原子を有す
るものとして定義される)が好ましい。具体的には、メ
チル、エチル、プロピルおよびブチル基のすべての異性
体が、好ましいヒドロカルビル基類である。他に例示さ
れるヒドロカルビル基としては、好ましくは約5〜12個
の炭素原子を有する飽和されたもしくは飽和されていな
いシクロアルキル基、最も好ましくはシクロペンタジエ
ニル基、アリール、好ましくはフェニルもしくは1以上
のアルキル基で置換されているフェニル基、ならびに窒
素、酸素または他のヘテロ原子によって置換されている
前記のいずれかの基が挙げられる。
「a」とは、M1の原子価によって決定される整数であっ
て、具体的には、整数3をいう。「b」とは、M2の原子
価によって決定される整数であって、具体的には、M2
それぞれ周期表の第I−A族から選ばれるときには整数
1を意味し、第II−A族から選ばれるときには整数2を
いう。
「X」とは、限定されるものではないが、ハロゲン化
物、カルボン酸塩(例えば、アセテート)、ニトレー
ト、好ましくはハロゲン化物、最も好ましくは、純粋
に、そして第III−A族化合物の塩化物が比較的安価に
商業的に入手し得るので塩化物を包含する陰イオンを意
味する。
「蒸留」とは、混合物の成分をそれらの1以上のものに
選択的に蒸発(昇華を含む)そして蒸気として分離輸送
することによって分離するすべての工程を包含するもの
をいう。従って、蒸留は、蒸気を集なかったり凝集しな
い工程をも包含する。
「微量不純物」とは、目的化合物の約20ppm未満として
存在する検出可能な不純物をいう。
「実質的に…を含まない」とは、前記に特定した不純物
を100万分の1部未満含むことをいう。
「100万分の1部」とは、ppmと略称され、不純物を含む
化合物全体の重量100万部当たりに占める不純物の重量
をいう。
2種類の化合物が「分離可能」とは、分離可能な化合物
のいずれか一方に影響を与える化学反応実施することな
く、蒸留のごとき物理的分離手段によって1のものが他
のものから実質的に遊離状態になり得る場合をいう。化
合物が「分離不能」とは、前述の手段により分離できな
い場合をいう。
「溶媒」とは、懸濁物またはスラリーの液体媒体ならび
に実際的な溶液の液体媒体を包含する広義のものをい
う。本明細書に記載されるすべての溶媒および物質(材
料)は、無水物である。
「複合化溶媒」とは、蒸留による分解に抵抗性を有する
複合体を形成するため、目的化合物から分離不能なもの
をいう。他のすべての溶媒は、「複合化しない」溶媒で
ある。この観点で、最も主要な複合化溶媒は、エーテル
である。本発明の目的に沿う複合化しない溶媒の具体例
としては、酸素、窒素またはイオウ原子のごとき電子供
与性原子を含まないすべての溶媒が挙げられる。許容さ
れ得る複合化しない溶媒には、脂肪族炭化水素(例え
ば、ペンタンまたはヘキサン)、塩素化脂肪族溶媒(例
えば、クロロホルム、または四塩化炭素)、芳香族溶媒
(例えば、ベンゼンまたはナフタレン)、脂肪族置換芳
香族溶媒(例えば、トルエンまたはキシレン)、および
ヘテロ原子置換芳香族溶媒(例えば、クロルベンゼン)
などが包含される。
「エーテル」とは、実施例ではジエチルエーテルを意味
する。そのほかの箇所では、「エーテル」は、複合化溶
媒であるその他のエーテル(テトラヒドロフランのごと
き環状エーテルを含む)をも包含する。
「揮発性」化合物とは、30ミリトル以下の室温の蒸気圧
を有するものをいう。
「製造」とは、化合物そのものを製造することか、また
はその化合物のアダクトを形成し、分離し、次いで分解
することにより所定の調製化合物を精製することをい
う。
〔発明の要約〕
本発明の目的の一つは、好ましくは1ppm未満の総揮発性
有機金属不純物を有する第III−A族有機金属化合物を
製造するにある。
本発明の第1の態様は、次式 M1R で示される化合物の製造方法であって、この方法の第1
工程では、次式 [M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b で示される不揮発性中間体(アダクト)が製造される。
このアダクトは、除去される揮発性不純物の存在下で形
成され、そしてこの不純物は、一度アダクトが形成され
ると目的化合物から分離不能となるものである。アダク
ト(いずれかの複合化エーテルを含む)と共存する揮発
性不純物は、その後、その蒸発およびそれらの蒸気を前
記中間体から分離することによって除去される。次に、
このアダクトを分解して目的化合物を形成する。分解
は、次の反応式 c[M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b+dM1X→eM1
R+fM2X (上反応式中、Xは、いずれかの適当な陰イオン、好ま
しくはハロゲン原子を表しており、そしてc,d,eおよび
fは均衡を保つ整数を表す)で示される反応に従って行
われることが好ましい。
最後に、二次蒸留工程が実施され、残存する有機金属
(特に、アルキルシリコン)不純物から目的化合物が分
離される。
驚くべきことに、本発明によれば、ジョーンズらが、
「目的の揮発性有機金属化合物から揮発性有機金属化合
物の微量の不純物を蒸留では除去できない」と教示する
こととは逆に、残存するアルキルシリコン類および他の
不純物が蒸留によって除去できることが判った。
本発明の方法における利点の一つは、分解剤が目的化合
物の金属化合物であるので、目的化合物の収率が高まる
ことである。この反応を利用する第二の利点は、分解生
成物が揮発性の目的化合物および、不揮発性の第I−A
族または第II−A族金属化合物であることである。この
揮発性生成物は、分解反応の2種類の生成物の揮発性差
を利用して、蒸留法によって容易に分離することができ
る。本方法の第三の利点は、アダクトを分解しそして目
的化合物を分離するために、すべてを加熱に頼らなくて
もよいことである。先行技術のアダクト処理方法と非類
似の点は、本発明では、殆んどの場合に室温またはより
低い温度でさえもアダクトを分解することができること
である。
第四番目のものとしては、分解剤としてM1の化合物を使
用するので、汚染物として残留する可能性のある他の金
属を導入することが避られる。
前述の方法における中間体は、種々の方法で形成するこ
とができる。いくつかの合成例は、本明細書で後述す
る。
本発明の第二の態様としては、揮発性の第III−A族有
機金属化合物を揮発性の第II−B族有機金属化合物から
分離するための方法が挙げられる。本方法の利点の一つ
は、前記第一の方法における最初の工程と同様である。
この分離方法の第一の工程は、1種類以上の揮発性の第
II−B族化合物の微量不純物などを含有する揮発性の第
III−A族化合物を供給することによって実施される。
前記第III−A族化合物および微量不純物は、それぞれ
次式で示される。
M1R および M3R2 この混合物は、M1化合物に関して理論量より少ない一定
量のアダクト化剤と反応せしめられる。M1化合物のアダ
クト形成能は、M3化合物のアダクト形成をわずかに上ま
わることが好ましい。従って、その結果、次式 [M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b で示されるアダクトの選択的形成が生ずる。
少量のM1R2および実質的にすべての微量M3Rが未反応
残渣として残存する。これらの両出発原料は揮発性であ
り、一方アダクトは不揮発性であるので、これらの出発
原料は、蒸留によってアダクトから除去することができ
る。次に、前述のようにアダクトを分解し、目的化合物
(M1R)を蒸留によって不揮発性の分解生成物から採
取することができる。
〔好ましい態様の記述〕
第一工程は、次式 [M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b で示される不揮発性中間体を形成するものである。この
アダクトは、種々の方法で形成することができる。
ある態様では、出発原料は目的化合物の不純な変種であ
る。この場合には、アダクトの形成と最終的なその分解
が精製方法となる。中間体は、次の反応式 bM1R+M2R→[M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b で示される反応に従って、M2の有機金属化合物と目的化
合物とを反応せしめることによって、不純な目的化合物
から形成することができる。
この反応では、好ましいアダクト化剤(M2R)は、ア
ルキルリチウム(好ましくはメチルリチウム)であり、
前述の反応に従って第II−B族および第III−A族の揮
発性有機金属化合物と複合体を形成する。このものは、
不揮発性アダクトを生成する他の元素の揮発性化合物と
反応しない。他の元素の不揮発性化合物がその後も残存
するとはいえ、他の元素の揮発性化合物は蒸留によって
前記アダクトから容易に除去することができ、次いでそ
のアダクトを分解しそして揮発性の目的化合物が蒸留に
よって分離される。
これらのアダクト化剤の他の利点は、結果的にはいずれ
かの反応体がエーテルにより複合化されるが、中間体に
おいてはエーテルがより緩く複合化されているので、ア
ダクトを温和に加熱することによってそのエーテルを除
去することができることにある。例えエーテルが複合化
されるとはいえ、それが蒸留によって中間体から除去で
きるとの観点から、本発明の目的では分離可能な不純物
であると解される。
不純な出発原料から同様な目的化合物の中間体を形成す
る第二の方法は、次の反応式 cM4+dM1R→c[M1R(a+1)]▲ ▼[M4+b
+eM1 (上反応式中、c,dおよびeは、均衡を保つのに必要な
値の整数を表しており、そしてM4は、第II−A族を除外
する第I−A族金属から選ばれる金属を表す)で示され
る反応に従って金属M4と出発原料を反応せしめることで
ある。この方法は、一般に、中間体形成について前述し
た第一の反応よりも劣る。目的化合物のいくつかは、こ
の方法の終りにおいても再生されないので、不揮発性生
成物の一つは目的化合物の遊離金属である。この問題点
は、遊離金属を再利用してアルキル金属または他の化合
物に再生することで軽減することができる。この方法を
実施するときには、M4としてリチウムまたはナトリウム
が好ましい。
中間体を形成する第三の方法は、次の反応式 で示される反応を実施することによる。
この方法においては、好ましいアルキル金属は、またア
ルキルリチウム、最も好ましくはメチルリチウムであ
る。好ましいM1X反応体は、目的化合物の金属塩化物
である。この反応の利点は、最初に一般的な発火性化合
物M1Rを形成することなく、非発火性反応体(M1X
から一般的な非発火性アダクトが形成されることであ
る。この方法は、精製よりむしろ純粋な化合物の形成方
法である。
次の工程は、形成された中間体を彩取するために、蒸留
することによってすべての揮発性不純物からそれを単離
することである。この工程は、不揮発性アダクトを形成
しない揮発性出発原料を除去することができる。また、
溶媒の蒸発および除去に対する特定の妨害物も存在しな
いので、複合化しない溶媒を除去することもできる。証
拠というほどでないが、アダクトとエーテルの複合体
は、目的の有機金属化合物とエーテルとの複合体と分離
が困難である程近似しないので、複合化溶媒(特にエー
テル)は、この工程によって除去される。このことは、
目的化合物がインジウム化合物である場合には特にはっ
きりしていて、この化合物はエーテル溶媒中でのみ概し
て形成され、そしてエーテルから分離不能である。この
エーテルは、アダクトが形成される前に会合することに
より[M1R(a+1)イオンよりはむしろアダクト
の[M2+bイオンと緩く複合化すると解することがで
きる。
揮発性不純物と出発原料の分離は、反応生成物を加熱す
るか、アダクトを保持する容器を部分的にかもしくは完
全に減圧するか、またはこれらの方法を組み合わせるこ
とによって実施することができる。
揮発性不純物を除去した後、アダクトを分解して不揮発
性のアダクトの残分から揮発性の目的化合物を採取す
る。
本明細書の技術的背景の項に前述したアダクト化方法を
実施する場合には、中間体の分解方法がその加熱による
ことが許容されるときを除いてあまり好ましくない。こ
の方法を実施するには、別のアダクト化方法の不利益も
また予期することができる。
前記アダクトを分解する好ましい方法は、アダクトをあ
る試薬と反応せしめることである。好ましい試薬(M1X
)は、それが目的化合物の金属化合物であるならば収
率を高めることもできる。中間体を分解するための好ま
しい反応式は次の通りである。
すなわち、 c[M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b+dM1X→eM1
R+fM2X なお、上反応式中、c,d,eおよびfは均衡を保つために
必要な整数を表す。
M1Xを添加することによってアダクトが形成される場
合には、そのアダクトは、また、追加量の同一の試薬を
添加することによって分解することができる。従って、
この形成および分解様式を利用する場合には、最初に過
剰量のアダクト形成剤を添加することは重要でなく、こ
れによって目的化合物の早期再生を避け得る。しかしな
がら、この注意事項は臨界的でなく、例えば、アダクト
が形成されるときに目的化合物の一部が形成される場合
は、揮発性不純物を除去する工程中で目的物を採取する
ことができる。
最後に、分解工程に次いで蒸留することによって微量不
純物は除去される。蒸留ポットは、目的化合物が溶融す
るのに十分なだけ加熱し、目的化合物から微量不純物を
留去する。この二次蒸留工程の予期し得ない態様は、蒸
留によって多量の不純物を直接除去することができず、
アダクトの形成および分解工程によって除去しなければ
ならないとしても、二次蒸留工程によって実質的に微量
不純物を含まない目的化合物を与えることができること
である。
以下に、トリメチルインジウム(InMe3)を例にとり、
本発明の方法を詳細に説明する。
工程A:InCl3/Et2OとMeLi/Et2Oをエーテルの還流温度、
すなわち36℃において反応させ、LiInMe4を形成する。
この還流はMeLiの添加速度によって維持する。
工程B:LiInMe4のエーテル溶液をデカントした後、大気
圧蒸留によって、40〜45℃においてほとんどのエーテル
を除去する。最後の溶媒は圧力を200〜400トール、そし
て最後には100トール以下に下げることによって除去す
る。こうして得た固体LiInMe4を120℃/0.1mmHgにおいて
5〜10時間乾燥する。次いで粉砕した後、120〜130℃/
0.1mmHgにおいて15〜20時間焼成する。
工程C:この中間体を、ベンゼンの存在下、InCl3と反応
させることにより分解する。この反応は、反応温度を80
℃以下に維持して行われる。
工程D:次いで生成物であるMe3Inを50℃/0.1mmHgにおい
て昇華させる。次いで真空下、90〜110℃の油浴におい
て5〜15分維持し、さらに昇華させる。
本発明の第二の態様は、揮発性の第III−A族有機金属
化合物から、第II−B族の不純物の分離方法である。こ
の方法は、前述した方法の一つを実施するかまたはいず
れ他の目的においてこれらの有機金属化合物を分離する
ための予備処理として使用することができる。
最初の工程は、主要部分の第III−A族化合物と揮発性
の第II−B族有機金属化合物の混合物を提供することに
ある。目的化合物および微量不純物は、それぞれ次式 M1R および M3R2 で示される。
この混合物のそれぞれの成分は、揮発性であるので、目
的化合物が実質的に微量不純物を含まないように物理的
手段によってこれらの成分を分離することは困難であ
る。理論量より少量のアダクト化剤とこの混合物を反応
せしめる。このアダクト化剤は、前述した中間体を形成
し得るような前述したいずれかの反応体または反応体類
の組み合わせであることができる。
この方法の特定の態様は、両化合物が共存する場合、M1
の化合物がM3の化合物より一層容易に複合体を形成する
ものである。理論量より少量のアダクト化剤が使用され
るならば、存在するM1の化合物のみがアダクトを形成す
るであろう。
次に、揮発成分が前記のごとくアダクトから分離され
る。M3の化合物は複合体を形成できず、そして揮発性で
あるので、他の揮発性不純物に用いられるような分離方
法によってそれらは除去される。その後、前述したよう
なアダクトの分解によって目的のM1の化合物は再生され
る。前記アダクトの分解生成物は、M1の有機金属化合物
であり、実質的にM3の化合物を含まない。
〔実施例〕
次の例により本発明の種々の態様を具体的に説明する
が、これによって本発明の範囲が限定されるものでな
い。
なお、例におけるすべての操作は真空中かまたは窒素も
しくはアルゴンガスの不活性雰囲気下で実施した。ま
た、ここに記載されるすべての反応体および生成物は無
水物である。
例1.InMe3の製造 (1) LiInMe4の製造 本項では次の反応を実施した(「Me」はメチル基を表
す)。
グローブ・バッグ中で、予め排気しそして窒素を充填し
た12の三つ口フラスコにInCl31500g(6.78モル)を量
り込んだ。この12のフラスコを加熱マントル中に設置
し、大きなジャクスタンド上に置いた。次に、1の滴
下漏斗、機械的な攪拌器、および46cm(18インチ)のビ
グロー(Vigreux)・カラムをクライゼン・ヘッド(Cla
isen head)によって12のフラスコの5の三つ口受
け器に備え付けた(「ビグロー」および「クライゼン」
が商標であるとは信じられない)。前記5の受け器を
窒素バブラーに連接した。1の滴下漏斗にステンレス
鋼チューブを介してメチルリチウム(1.5モル、低いハ
ロゲン化物、ジエチルエーテル中)源に連接した。
MeLiがハロゲン化炭素製グリースに対して反応性を有す
るので、滴下漏斗の滴下未口をグリース接合部の下方ま
で延ばした。
約2のジエチルエーテルを12のフラスコにサイホン
で移し、InCl3との攪拌可能なスラリーを調製した。
5の受け器およびドライアイス・コンデンサーを、イ
ソプロパノール(IPA)およびドライアイスの混合物で
冷却した後、MeLiの添加を開始した。還流下で反応を継
続し、ビグロー・カラムでエーテルを蒸留して前記5
の受け器中に集めた。この反応は、反応熱が還流を維持
するのに十分であったので、反応フラスコを加熱する必
要がなかった。
MeLiの添加は、Incl3の1モル当たり4.4モルのMeLiにな
るまで続けた。MeLi濃度は、標準酸溶液(0.1Nの塩酸)
で数10mlの既知量を滴定することによって測定した。12
の反応フラスコが一杯になった時、MeLiの添加を停止
し、加熱マントルを使用して還流するまで反応混合物を
加熱することによってエーテルを留去する必要があっ
た。蒸留したエーテルをサイホンで吸い出す方法により
受け器を数度空にした。MeLi溶液の総量は、約20(In
Cl3の1モル当たり4.4モルのMeLi)であった。
12の反応フラスコにMeLiを添加した後、滴下漏斗を取
り外し、遮断バルブを備えた窒素入口管と交換した。反
応フラスコを加熱マントルで加熱し、反応混合物が5
以下になるまでエーテルを留去し続けた。この時点で、
攪拌を停止し、反応混合物を一夜静置した。
反応フラスコからビグロー・カラム、クライゼン・ヘッ
ドおよび受け器を取り外した。反応混合物は、オレンジ
色の溶液の下方に沈んだ白色沈澱(LiClおよびメチルリ
チウムのポリマー)から成っていた。
(2) LiInMe4の真空乾燥 三つ口のガラス製の蓋(Oリングシール)を有する5
のステンレス鋼製ケットルヘッド(Kettlehead)型乾燥
フラスコに、遮断バルブを有する窒素入口管および攪拌
棒を装備した。この乾燥フラスコを、5のドライアイ
ス・コンデンサーを備えた三つ口受け器にU字管で連接
した。コンデンサーに、バルブ、液体窒素溜、真空ゲー
ジ、第二バルブおよび真空ポンプをこの順に配列して真
空チューブで連接した加熱/攪拌台およびジャクスタン
ドを組み合わせた装置上に設置した油浴中で前記ステン
レス鋼製の乾燥フラスコを加熱した。この装置を排気
し、数度窒素を充填した。
前記(1)の反応混合物を含有する12の反応フラスコ
を取り上げ、LiClおよび過剰のポリマー状のMeLiがまっ
たく吸い出されないように注意しながら、前記5のス
テンレス鋼製の乾燥フラスコ中に無反応性の柔軟性のあ
るチューブを介して前記オレンジ色の溶液をサイホンで
移した。
12の反応フラスコからエーテル中LiInMe4(中間体)
のオレンジ色溶液の大部分を除去した後、そのフラスコ
にエーテル2〜3を導入して前記沈澱を洗浄した。こ
の混合物を少なくとも1時間攪拌した後、一夜静置し
た。
一方、エーテルを除去するために前記5の乾燥フラス
コを徐々に真空にした。エーテルの蒸発による熱損失を
補うために油浴の温度を約30℃に維持した。受け器およ
びコンデンサーを、ドライアイス/IPAのスラリーで冷却
した。この工程を通じて、蒸留したエーテルを受け器か
ら断続的に抜き出した。
5の乾燥フラスコ中の物質容量が2より少なくなる
まで減少した後、前記12の反応フラスコから洗い取っ
た薄い黄色の上澄を、再びその底から沈澱が遊離しない
ように注意しながら前記5の乾燥フラスコ中に移し
た。
乾燥を始めるに当たり、再び徐々に真空にし、油浴の温
度を徐々に高めた。この操作を十分な真空が得られるま
で続け、次いで油浴の温度を120℃にした。十分な真空
下かつ120℃に数時間維持してLiInMe4を乾燥した。次
に、5のフラスコ上の入口管遮断バルブを介して窒素
をその装置に充填した後、室温に冷却した。
この5のステンレス鋼製の乾燥フラスコから、U字管
および受け器を取り外した。機械的な攪拌装置および遮
断バルブを有する2つの窒素入口管を備えた空の5の
三つ口ガラス製フラスコ、ステンレス鋼製モーターおよ
び乳棒、漏斗ならびにスパチュラと一緒に、前記ステン
レス鋼製のフラスコをグローブ・バッグ中に移した。こ
のステンレス鋼製の乾燥フラスコからガラス蓋を取り去
り、モーターおよび乳棒を用いて淡褐色の固体LiInMe4
アダクトを微粉末になるまですり潰した。アダクトをす
り潰した後、前記5のガラス製フラスコ中に移した。
LiInMe4を含有するフラスコを油浴中に設置し、 次いで真空チューブを備えた液体窒素溜に直接連接し
た。そのフラスコを十分に真空にし、次いで油浴の温度
を120℃まで上昇せしめた。これらの条件下で2時間以
上LiInMe4を乾燥した後、窒素をその5のフラスコに
充填し、室温まで冷却した。その後、次の反応に使用す
るInCl3の計算量を決定するために、乾燥LiInMe4を秤量
した。
(3) LiInMe4の分解 前記(2)で調製した乾燥LiInMe4を秤量し、最後の反
応に必要なInCl3の重量を計算した。
グローブ・バッグ中で、2の一つ口フラスコ中にInCl
3の理論量を量り込んだ。このフラスコに、末端に雄型
接合部と小さなフラスコを備えた約2フィートの長さの
大きな直径を有する一本のチューブを装備した。このLi
InMe4を含有する5のフラスコに約2のベンゼンを
流し込んで攪拌可能なスラリーを得た。その5のフラ
スコを油浴中に設置し、その一つの口にY字管を装備
し、これにドライアイス・コンデンサーおよびサーモウ
ェル固定した。InCl3フラスコに連接したチューブの末
端から小さな「ダミー(dummy)」フラスコ取り去り、
そのチューブの末端上の雄型接合部を前記5のフラス
コに連接した。LiInMe4/ベンゼンスラリー中に一度に少
しずつInCl3を移した。この移す速度は、反応温度がベ
ンゼンの還流温度(80℃)より低く維持されるようにし
た。InCl3の既知小量を添加する間、InCl3がベンゼン蒸
気で湿りそしてチューブ内が詰らないように前記チュー
ブを緊密に遮断した。InCl3の添加には数時間要した。
InCl3の添加が終了した後、反応混合物を攪拌しながら
室温まで冷却した。InCl3添加フラスコおよびチューブ
取り外し、遮断バルブを有する窒素入口管を取り付け
た。Y字管、ドライアイス・コンデンサーおよびサーモ
ウェルを取り外した。
(4) 蒸留によるベンゼンおよび微量不純物の除去 前記(3)の5の反応フラスコに、ウェストコット
(Westcott)水冷式コンデンサーにより3の受け器に
連接された46cm(18インチ)のビグロー・カラム装備し
た(ウェストコットは商標であるとは信じられない)。
受け器を氷浴中で冷却し、大気圧で反応混合物からベン
ゼンを留去した。油浴を約110℃に維持し、加熱温度は
約80〜83℃であった。殆どのベンゼンを留去した後、反
応混合物は増粘性を示した。溶融した反応混合物の水準
の上方に攪拌羽根が浮遊するように、攪拌棒を数インチ
引き上げ、反応フラスコを一夜冷却する間、その位置に
攪拌棒を固定した。
翌日、InMe3,LiClおよびベンゼンの固体混合物を含有す
る5の反応フラスコから攪拌棒を取り外した。攪拌棒
を含む3の三つ口フラスコおよびドライアイス・コン
デンサーをU字管を用いて前記5のフラスコに連接し
た。U字管は、加熱テープを巻き付けた。バルブ、液体
窒素溜、圧力ゲージ、バルブおよび真空ポンプに(この
順序で)真空チューブによってドライアイス・コンデン
サーを連接した。
室温下で前記の系を真空にした。受け器およびコンデン
サーを室温に維持した。蒸発してくるすべてのベンゼン
を液体窒素溜中に流した。前記の溜が凍結したベンゼン
で詰ってきたら、溜の両側のバルブを閉じ、それを液体
窒素から離し、その溜の底にベンゼンを溶解した後、そ
の溜を液体窒素のジュワー(Dewar)フラスコに戻した
(「ジュワー」は商標であるとは信じられない)。
油浴を30〜35℃に温め5のフラスコ中のベンゼンを凍
結状態に維持し、またU字管は加熱テープを温めること
によりその中でベンゼンが凍結することを防いだ。受け
器中にInMe3の結晶が集まり始めた時、その受け器およ
びコンデンサーをドライアイス/IPAで冷却した。油浴の
温度を50℃に高め、昇華を続けた。
InMe3の1kgが昇華されるまでに約9日要した。前述の操
作を毎朝始めることでInMe3から微量のベンゼンを除去
した。昇華処理の数日後、反応混合物を冷却しながらそ
の朝のうちにスパチュラで注意しながらその混合物を細
かく砕いた。連日の昇華処理後、5のフラスコ上の窒
素入口管を介してその装置に窒素を充填した。その5
のフラスコ中にほんの微量の淡褐色固体LiClが残留する
だけとなった時に、昇華を終了した。
(5) 微量不純物の再昇華と分離 InMe3の最初の昇華に用いた装置を分解し、次いで昇華
したInMe3および攪拌棒の入った3のフラスコを小さ
なドライアイス・コンデンサーを備えた1の受け器と
U字管によって連接した。この装置を最初の昇華につい
て記載したのと同様に組み立てた。
U字管上の加熱テープを温めた。一方、InMe3を完全に
溶融するため、大気圧下で3のフラスコを油浴中で90
〜110℃に加熱した。溶融InMe3は、攪拌棒で攪拌した。
受け器およびコンデンサーは、ドライアイス/IPAで冷却
した。次に、3フラスコ上の窒素入口管バルブを閉
じ、InMe3が泡立ち始めるまでその系を徐々に減圧し
た。系の減圧は、受け器中に約20〜30gの物質が集まる
まで注意深く続けた。この時点で装置は、3のフラス
コを窒素で充填し、一夜室温で冷却した。
初留分を含有する1の受け器を、ドライアイス・コン
デンサーを備えた3の三つ口フラスコと交換した。再
び昇華を開始し、最初の昇華について記載した始動操作
を続けた。加熱フラスコ中に約50gの物質だけが残存す
るまで昇華を続けた。2回目の昇華処理を、最初の昇華
と同様な方法で同じ回数実施した。
最初の昇華処理のように、毎朝その系を十分に真空とし
た後、しばらくして−78℃に冷却した。この操作は、In
Me3から微量のベンゼンの除去を助長した。
前記昇華が完了した後、その系を窒素充填しそして分解
した。二度昇華InMe3を含有する3のフラスコに窒素
遮断バルブを装備した。一夜室温にInMe3を温めた後、
3のフラスコに液体窒素溜を直結し、室温で1時間十
分な真空にした。その後、3のフラスコを乾燥箱中に
入れ、真空下のまま保存した。
生成物を誘導結合プラズマ原子発光分光器で分析したと
ころ。ほんの1ppmのシリコンを含むことが分った。
(6) InPフィルムの成長 前記(5)の生成物およびホスフィン・ガスを大気圧下
の気相エピタクシー方法によりリン化インジウム半導体
層を成長せしめ、次いでこの層の電気特性について試験
した。77゜Kにおける該層の電子移動度(cm2/V.s.)
は、131,000であった。この値は、今まで得られた値の
最高のものと解され、原料化合物中の溶媒および有機金
属不純物濃度が極端に低いことを示す。
例2.トリメチルガリウムからZnおよびSiの除去 (1) LiGaMe4の調製 次の反応を実施した。
まず最初に、出発原料トリメチルガリウム(TMG)を、
誘導結合型プラズマ原子発光分光器(ICP)によってシ
リコンおよび亜鉛の不純物について分析した。揮発性ア
ルキルシリコン化合物の平均値は42ppmであり、揮発性
アルキル亜鉛化合物は約5ppmであることが分った。これ
らの不純物の各検出限界は、約0.5ppmであった。
12のステンレス鋼ケトルヘッドフラスコに、三つ口の
ガラス蓋、O−リングシール、磁気攪拌棒、および1
の添加漏斗を装備した。このフラスコを0.5mmHg圧(66N
/cm2)に排気した。1207mlのTMG(1363g、11.87モル)
を短長なホースを通して供給タンクから滴下漏斗を介し
て前記フラスコに添加した。その後、添加漏斗を介し、
約2日間かけてTMGに約11モルのMeLi(エーテル中約1.3
M、8.45)を添加した。反応は発熱性であった。
MeLiの添加が終了した時点で、その12のフラスコにド
ライアイス・コンデンサーを備えた3の受け器、液体
窒素溜および真空ポンプを(この順序で)連接した。フ
ラスコ中のアダクトが乾燥するまでエーテルを蒸発せし
めた。最終的なポット温度および圧は、それぞれ120℃
および0.4mmHg(53N/cm2)であった。次に、装置に窒素
を充填し、フラスコからアダクトを取り出しそして窒素
気流下ですり潰した。その後、同じ装置中で約1時間、
110℃および0.3mmHg(40N/m2)圧で乾燥した。液体窒素
溜中に少量の未反応TMGが単離し、理論量のMeLiよりわ
ずかに少い量のMeLiが最初に添加されたことを確認し
た。そして、LiGaMe4 1607g(11.75モル)が単離され
た。
(2) TMGの再製 3LiGaMe4+GaCl3→4GaMe3+3LiCl 前記(1)の生成物1598g(11.68モル)を12の三つ口
ガラス製のフラスコに量り込んだ。トルエン3.79(1
ガロン)をそのフラスコにサイホンで導入し、さらに該
フラスコに固定した滴下漏斗中にトルエン325mlを入れ
た。滴下漏斗のトルエン中で3.89モルのGaCl3(685g)
を溶融しそして溶解し、GaCl3のアンプルおよび滴下漏
斗の上部からGaCl3を洗い落とすためにさらにトルエン
(約255ml)を使用した。この塩化ガリウム/トルエン
溶液を、約2時間かけてフラスコ中のアダクトに加え
た。
(3) TMGの粗蒸留 前記12のフラスコに、蒸留管(真空ジャケットを施
し、銀メッキした有効なステンレス鋼製の充填剤を充填
している)、クライゼン・ヘッドおよびドライアイス・
コンデンサーを備えた1の初留受け器を装備した。12
のフラスコを油浴で加熱し、受け器は−78℃に維持し
た。ポットの温度が約50℃になり、そのヘッドの温度が
約55℃になった時、TMGが受け器中に留出してきた。初
留として約50mlのTMGを集めた。この初留をICPで分析し
たところ、亜鉛は検出されないが約3ppmのシリコンを含
むことが分った。
初留の受け器を5の受け器(フラスコ)と交換した
後、TMGの主要画分をヘッド温度85〜106℃、ポット温度
100〜116℃に加熱して蒸留した。約2.5のTMGが採取さ
れた。
(4) 二次蒸留 部分的に取り離したヘッドを備える20段の気泡型カラム
および1の初流受け器を蒸留フラスコ上に組み立て、
再びTMGを蒸留した。ポット温度を80℃に設定し、ヘッ
ド温度を55℃に設定した。初留100mlを回収した。この
初留をICPで分析したところ、シリコンおよび亜鉛は検
出されなかった。大きな受け器を取り付け、TMGの主要
画分を81〜109℃のポット温度により、55〜56℃のヘッ
ド温度で蒸留した。最後に、後留を第三の受け器に採取
した。ポット残渣を分析用にサンプリングした。
主要画分の分析は、ポット残渣の分析と同様にシリコン
および亜鉛が検出できない量であることを示した。
理論量より少ないMeLiをTMGと反応させた場合にも、揮
発性の亜鉛化合物(および他のすべての揮発性第II−B
族化合物)が除去されることをこの例は示した。本発明
者らは、亜鉛はこれらの条件下で複合体を形成せず、ア
ダクトを乾燥せしめる時に留去されるものと解する。こ
の例は、また、出発原料中の揮発性アルキルシリコン
が、一連のアダクト形成および二次蒸留による分解によ
って、殆ど完全に除去されることも示す。
例3.GaCl3からLiGaMe4の調製 次の反応式に従った。
5の三つ口フラスコに、1の滴下漏斗、機械的攪拌
器およびドライアイス・コンデンサーを取り付けた。一
時的に滴下漏斗を取り外した後、GaCl3 250g(1.42モ
ル)を溶融し、フラスコに流し込んだ。脱気したエーテ
ル400mlを滴下漏斗から徐々にフラスコに添加してGaCl3
を溶解した。この溶解は、発熱性であった。次に、エー
テル中に溶解した1.3MのMeLi 4.4(約5.7モル)を、
滴下漏斗にMeLiタンクを連接した銅製のチューブを介し
て前記フラスコに添加した。反応は発熱性であり、その
ため、MeLiを添加する間中その反応混合物は還流した。
添加が終了した後、反応混合物を攪拌し室温まで放冷し
た。次に、この混合物を濾過して沈澱を分離し、濾液を
乾燥せしめた。得られた生成物(LiGaMe4)は、褐色固
体であった。このものを、0.5mmHg(66N/m2)より低い
圧にし、そして温度を127℃までに約8時間維持するこ
とによって、生成物から揮発性物質を除去した。次に、
乾燥生成物をすり潰し、秤量したところ、131g(収率、
67%)のLiGaMe4を形成していた。
150℃から出発し、1分当たり3℃の割合で少量サンプ
ルを加熱することにより揮発性についてLiGaMe4を試験
した。220℃では、溶融または分解の徴候はまったく認
められなかった。それは289℃で分解し始めるが、溶融
しなかった。
例4.AlEt3の精製 (1) NaAlEt4の調製 次の反応を実施した(注、「Et」はエチル基を意味す
る)。
5の三つ口フラスコを排気し、窒素を充填した。グロ
ーブ・バッグ中で、このフラスコにトルエン中に懸濁し
た金属ナトリウム130g(5.6モル)を添加した。次に、
そのフラスコに磁気攪拌棒、ドライアイス・コンデンサ
ーおよび1の滴下漏斗を連接した後、それを油浴中に
設置した。フラスコに約3のトルエンを添加した後、
前記滴下漏斗をAlEt3 540ml(3.95モル)で満たした。
油浴を70〜75℃に加熱し、次いでAlEt3を2時間かけて
徐々に添加した。発熱反応が開始した時点で油浴の加熱
を停止した。添加が完了した後、フラスコを100℃に加
熱し、次いで、冷却しそして3日静置した。このフラス
コを攪拌しながら65〜70℃に加熱し、次いで攪拌を停止
して残存するNaおよび金属Al副生成物を沈澱せしめた。
上澄液を移しそして温かいまま5のフラスコ中に加圧
濾過し、遊離金属を分離した。濾液を冷却し、結晶性の
沈澱を生ぜしめた。濾液を、−78℃の浴中で冷却し、さ
らに沈澱を起こした後、上澄液を廃棄した。真空下〔最
終の真空度は、1mmHg(133N/m2)より低い〕で2時間、
70℃にてトルエンをとばした。結晶NaAlEt4をフラスコ
から採取し、スパチュラで砕いた後、その沈澱物を70〜
75℃、0.5mmHg(66N/m2)圧下に約4時間乾燥し、次い
でモーターおよび乳棒ですり潰した。
263g(1.58モル)のNaAlEt4が単離された。このものの
融点は、122℃〜123℃であった。なお、文献値〔J.Gen.
Chem.U.S.S.R.,Vol.32,688ページ(1962)参照〕は、12
2゜〜124℃である。
(2) AlEt3の再製 次の反応式に従った。
3NaAlEt4+AlCl3→4AlEt3+3NaCl グローブ・バッグ中の小さなフラスコにAlCl3 65g(0.4
9モル)を量り込んだ。チューブをフラスコに接続した
(その他端は、ダミーフラスコ中に一時的に挿入されて
いるすりガラス製の雄型固部を有する)。
3の三つ口フラスコ中で約1のベンゼンでNaAlEt4
263g(1.58モル)をスラリー状にした。前記チューブの
雄型固部を三つ口フラスコの一つの口に挿入し、約30分
かけて少量ずつAlCl3を三つ口フラスコに移した。スラ
リーの固体成分は、微細で軽質の塩の沈澱に変化した。
揮発分を約15時間、真空下で60〜80℃にて沈澱物から留
出させた。沈澱物は廃棄した。ポット温度20゜〜45℃で
AlEt3からベンゼンを真空蒸留分離した。第二の受け器
に取り替え、AlEt3およびいくらかのベンゼンを再度蒸
留した(ポットの残渣は、実質的に固体からなる)。さ
らに、前記第二の受け器(フラスコ)を真空(0.2mmHg,
27N/cm2)下で60℃に3時間維持することによって、ベ
ンゼンを除去した。二次蒸留は実施しなかった。
生成物(AlEt3)のICP分析は、約5ppmの揮発性アルキル
シリコンの存在を示した。
この例は、アダクトの形成および分解工程を実施したと
しても、二次蒸留工程を実施しない場合には、反応生成
物中に好ましくない濃度のアルキルシリコンが残存する
ことを示している。この例は、また、目的化合物からア
ダクトを形成するための他の反応の一例を示すものであ
る。
例5.TMGのマグネシウム・アダクト 次の反応を実施しそして最終生成物は、例2と同様に精
製した。
Me2Mg+2Me3Ga→Mg(GaMe4 3Mg(GaMe4+2GaCl3→8GaMe3+3MgCl2 最初の反応は、亜鉛不純物のアダクトの形成を避けるた
めにわずかに過剰モル量のMe3Gaと不足したモル量のMe2
Mgとを用いて実施した。ICP分析は、揮発性亜鉛および
シリコン化合物の量は検出できないこと(それぞれ0.5p
pm未満)を示した。
例6.他の第III族アルキルの精製 次の反応を実施しそして最終生成物は、例2と同様に精
製した。
MeLi+Et3Ga→LiGaMeEt (x+y=4) 3LiGaMeEt+GaCl3→3GaMeEt+3LiCl (z+w=3) 別の方法で表現すると、前記生成物は、次の種の混合物
である。
GaMe3 GaMe2Et GaMeEt2 GaEt3 上記混合物を分解副生成物から蒸留分離する場合には、
実質的にGaMe3およびGaEt3(それぞれ約55℃および104
℃で沸騰する)の混合物に転化し、次いで蒸留によって
分離することができる。
亜鉛不純物のアダクトの形成を避けるために最初の工程
でわずかに過剰モルのEt3Gaが使用された。ICP分析は、
生成物中のシリコンおよび亜鉛の量が検出できないもの
であることを示した。
フロントページの続き (72)発明者 スティーブン ジェイ.マンズィック アメリカ合衆国,ニューハンプシャー 03865,プレイストウ,ケラー アベニュ 3 (72)発明者 トーマス ミッチェル アメリカ合衆国,マサチューセッツ 02054,ミリス,メイプル アベニュ 4 (56)参考文献 特開 昭62−132888(JP,A) 特開 昭62−185090(JP,A) 特開 平2−67230(JP,A) 特表 昭61−502056(JP,A)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】総量1ppm未満の揮発性金属化合物の不純物
    を含む次式 M1R (上式中、M1は、周期表第III−A族の元素を表してお
    り、各Rは、独立して水素原子、ヒドロカルビル基およ
    びそれらの組み合せから選ばれ、そしてaは、整数3を
    表す)で示される生成物の製造方法であって、 A.揮発性有機金属不純物を含む次式 [M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b (上式中、M1は、周期表第III−A族の元素を表してお
    り、M2は、周期表第I−A族および第II−A族の元素な
    らびにアンモニウムから選ばれ、aは、整数3を表して
    おり、bは、整数1または2から選ばれ、そして各R
    は、独立してヒドロカルビル基、水素原子およびそれら
    の組み合せから選ばれる)で示される不揮発性中間体を
    形成する工程、 B.前記中間体から前記揮発性不純物の大部分を留去し、
    前記揮発性有機不純物の残渣を含む前記中間体を与える
    工程、 C.次の反応式 c[M1R(a+1)]▲ ▼[M2+b+dM1X→eM1
    R+fM2X (上反応式中、c,d,eおよびfは、均衡を保つように選
    ばれる整数を表しており、そしてXは、陰イオンを表
    す)で示される反応に従って前記中間体を分解し、これ
    により前記残渣が混ざっている前記M1Rを供給する工
    程、ならびに D.前記残渣が混ざっている前記MRを液状から二次蒸留
    し、これにより前記生成物が前記残渣を1ppm未満含むよ
    うに前記MRの前記残渣を選択的に蒸留分離する工程、
    を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】M1が、インジウムである請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】M1が、ガリウムである請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】M1が、アルミニウムである請求項1記載の
    方法。
  5. 【請求項5】各Rが、アルキル基である請求項1記載の
    方法。
  6. 【請求項6】M1Rが、トリメチルインジウムである請
    求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】M2が、リチウムである請求項1記載の方
    法。
  8. 【請求項8】Xが、塩化物イオンである請求項1記載の
    方法。
  9. 【請求項9】前記方法の生成物が、0.5ppm未満のケイ素
    および亜鉛を含む請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】前記方法の生成物が、0.5ppm未満の揮発
    性有機金属不純物を含む請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】前記方法の生成物が、77゜Kにおいて少
    なくとも131,000cm2/V.s.の電子の移動度を有する半導
    体層を成長せしめるために適するものである請求項1記
    載の方法。
  12. 【請求項12】前記形成工程が、次式 M1R で示される不純な出発原料を理論量未満のアダクト化剤
    と反応せしめて、前記不揮発性中間体を優先的に形成す
    るものである請求項1記載の方法。
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