JPH0726985B2 - 電力ケーブルの絶縁劣化診断法 - Google Patents
電力ケーブルの絶縁劣化診断法Info
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- JPH0726985B2 JPH0726985B2 JP63039236A JP3923688A JPH0726985B2 JP H0726985 B2 JPH0726985 B2 JP H0726985B2 JP 63039236 A JP63039236 A JP 63039236A JP 3923688 A JP3923688 A JP 3923688A JP H0726985 B2 JPH0726985 B2 JP H0726985B2
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R27/00—Arrangements for measuring resistance, reactance, impedance, or electric characteristics derived therefrom
- G01R27/02—Measuring real or complex resistance, reactance, impedance, or other two-pole characteristics derived therefrom, e.g. time constant
- G01R27/16—Measuring impedance of element or network through which a current is passing from another source, e.g. cable, power line
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-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
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- Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電力ケーブルの絶縁劣化診断法に関し、特に、
ゴム、プラスチック等を絶縁体とする電力ケーブルの絶
縁劣化を活線下で判定する電力ケーブルの絶縁劣化診断
法に関する。
ゴム、プラスチック等を絶縁体とする電力ケーブルの絶
縁劣化を活線下で判定する電力ケーブルの絶縁劣化診断
法に関する。
ゴム、プラスチック絶縁電力ケーブル(以下、「ゴム、
プラスチックケーブル」という)の絶縁劣化は、主とし
て水トリーに代表される浸水課電劣化によることが明ら
かとなっている。従って、ゴム、プラスチックケーブル
の絶縁劣化による絶縁破壊事故を未然に防止するために
はこの水トリーに代表される絶縁劣化状態を検出できる
方法が必要となる。ゴム、プラスチックケーブルの絶縁
劣化の判定方法として、被試験ケーブルに直流高電圧を
印加して絶縁体を流れる直流もれ電流を測定する方法
や、直流電圧を印加し、印加停止後の電荷の挙動を調べ
る方法がある。しかしながら、これはいずれも送電を停
止した後に測定を実施する方法であり、運転状態(活線
下)でのケーブルの絶縁劣化診断に適用することはでき
なかった。また、これらの方法はいずれも直流高電圧を
被試験ケーブルに印加するため、絶縁劣化の進行度合に
よっては測定中に絶縁破壊を起こしたり、劣化を進行さ
せることがあった。
プラスチックケーブル」という)の絶縁劣化は、主とし
て水トリーに代表される浸水課電劣化によることが明ら
かとなっている。従って、ゴム、プラスチックケーブル
の絶縁劣化による絶縁破壊事故を未然に防止するために
はこの水トリーに代表される絶縁劣化状態を検出できる
方法が必要となる。ゴム、プラスチックケーブルの絶縁
劣化の判定方法として、被試験ケーブルに直流高電圧を
印加して絶縁体を流れる直流もれ電流を測定する方法
や、直流電圧を印加し、印加停止後の電荷の挙動を調べ
る方法がある。しかしながら、これはいずれも送電を停
止した後に測定を実施する方法であり、運転状態(活線
下)でのケーブルの絶縁劣化診断に適用することはでき
なかった。また、これらの方法はいずれも直流高電圧を
被試験ケーブルに印加するため、絶縁劣化の進行度合に
よっては測定中に絶縁破壊を起こしたり、劣化を進行さ
せることがあった。
これらの実情に鑑み、本発明者ちは鋭意、研究に努めた
結果、水トリー劣化した架橋ポリエチレン絶縁ビニルシ
ースケーブル(以下、「CVケーブル」という)に交流電
圧を印加すると、充電電流中に直流電流成分が発生する
ことを発見し、さらに、この直流成分の大きさや極性等
を利用することにより、CVケーブルの絶縁劣化を活線下
で判定できることを確認した。この方法はケーブルの接
地線を利用するものであり、そのため極めて安全、か
つ、有効な方法である。しかしながら、この方法を現場
測定に適用した場合、測定された直流電流成分に基づい
てケーブルの劣化を判別するには、多くの経験と労力が
必要であった。事実、布設状態で測定される直流成分の
値はnA〜μAと広範囲にわたっている。従って、製造直
後および布設当初には2000MΩ以上の絶縁抵抗値を有し
たケーブルの防食層(以下、「シース」という)が長期
間の運転のうちに劣化し、その絶縁抵抗値が低下する
と、大地から微小な迷走電流が流入する場合がある。特
に、nAオーダの直流成分がケーブルからの劣化信号であ
るか、大地からの迷走電流の影響をうけているものであ
るかを判定する必要があり、このために、シースの絶縁
抵抗を測定したり、被試験ケーブルのシースに対して直
流電位を形成する電源や機器類の有無を調査する必要が
あり、これらの作業を行うのに多大な労力を費やした。
また、上記調査により実測値が迷走電流の影響を受けて
いることが判明した場合には、ケーブルからの直流成分
と大地からの迷走電流を分離し、ケーブルからの直流成
分の値によりケーブルの絶縁劣化を判定する必要があっ
た。
結果、水トリー劣化した架橋ポリエチレン絶縁ビニルシ
ースケーブル(以下、「CVケーブル」という)に交流電
圧を印加すると、充電電流中に直流電流成分が発生する
ことを発見し、さらに、この直流成分の大きさや極性等
を利用することにより、CVケーブルの絶縁劣化を活線下
で判定できることを確認した。この方法はケーブルの接
地線を利用するものであり、そのため極めて安全、か
つ、有効な方法である。しかしながら、この方法を現場
測定に適用した場合、測定された直流電流成分に基づい
てケーブルの劣化を判別するには、多くの経験と労力が
必要であった。事実、布設状態で測定される直流成分の
値はnA〜μAと広範囲にわたっている。従って、製造直
後および布設当初には2000MΩ以上の絶縁抵抗値を有し
たケーブルの防食層(以下、「シース」という)が長期
間の運転のうちに劣化し、その絶縁抵抗値が低下する
と、大地から微小な迷走電流が流入する場合がある。特
に、nAオーダの直流成分がケーブルからの劣化信号であ
るか、大地からの迷走電流の影響をうけているものであ
るかを判定する必要があり、このために、シースの絶縁
抵抗を測定したり、被試験ケーブルのシースに対して直
流電位を形成する電源や機器類の有無を調査する必要が
あり、これらの作業を行うのに多大な労力を費やした。
また、上記調査により実測値が迷走電流の影響を受けて
いることが判明した場合には、ケーブルからの直流成分
と大地からの迷走電流を分離し、ケーブルからの直流成
分の値によりケーブルの絶縁劣化を判定する必要があっ
た。
そこで、特願昭61−286972号(昭和61年12月2日出願)
において、水トリーの発生したケーブルからの劣化信号
である直流電流成分を正確に測定できる電力ケーブルの
絶縁劣化判定法を提案した。
において、水トリーの発生したケーブルからの劣化信号
である直流電流成分を正確に測定できる電力ケーブルの
絶縁劣化判定法を提案した。
この電力ケーブルの絶縁劣化判定法は、活線化にあるゴ
ム・プラスチックケーブルの金属遮蔽層と大地間に抵抗
を介して正と負の直流電力をそれぞれ印加して正と負の
直流電流成分を判定し、一方、金属遮蔽層と大地間に抵
抗を介さず、かつ、直流電圧を印加しない時に流れる直
流電流成分を測定し、このようにして得た三つの直流電
流成分を用いた演算により、ゴム・プラスチックケーブ
ルの充電電流中に含まれる直流電流成分と大地からの迷
走電流を分離し、その上でこの直流電流成分値からゴム
・プラスチックケーブルの絶縁劣化の状態を判定するも
のである。
ム・プラスチックケーブルの金属遮蔽層と大地間に抵抗
を介して正と負の直流電力をそれぞれ印加して正と負の
直流電流成分を判定し、一方、金属遮蔽層と大地間に抵
抗を介さず、かつ、直流電圧を印加しない時に流れる直
流電流成分を測定し、このようにして得た三つの直流電
流成分を用いた演算により、ゴム・プラスチックケーブ
ルの充電電流中に含まれる直流電流成分と大地からの迷
走電流を分離し、その上でこの直流電流成分値からゴム
・プラスチックケーブルの絶縁劣化の状態を判定するも
のである。
しかし、特願昭61−286972号によって提案された電力ケ
ーブルの絶縁劣化判定法によると、直流電流成分の正確
な測定は可能であるが、三つの直流電流成分を判定しな
ければならないため、測定作業が煩わしく、また、三つ
の直流電流成分に基づいた演算によって直流電流成分と
大地からの迷走電流を分離しているため、演算量の減少
に限界がある。
ーブルの絶縁劣化判定法によると、直流電流成分の正確
な測定は可能であるが、三つの直流電流成分を判定しな
ければならないため、測定作業が煩わしく、また、三つ
の直流電流成分に基づいた演算によって直流電流成分と
大地からの迷走電流を分離しているため、演算量の減少
に限界がある。
従って、本発明の目的は絶縁劣化の診断に必要な測定作
業を削減できる電力ケーブルの絶縁劣化診断法を提供す
ることである。
業を削減できる電力ケーブルの絶縁劣化診断法を提供す
ることである。
本発明の他の目的は演算量が少なく簡単な演算によって
大地からの迷走電流を算出することができる電力ケーブ
ルの絶縁劣化診断法を提供することである。
大地からの迷走電流を算出することができる電力ケーブ
ルの絶縁劣化診断法を提供することである。
本発明は上記した目的を実現するため、活線下にあるケ
ーブルの金属遮蔽層から大地に向かって流れる零相電流
を測定し、この零相電流のゼロクロス時間の測定によ
り、大地からの迷走電流を算出し、次いでケーブルの金
属遮蔽相と大地間にローパスフィルタを接続して直流成
分を測定し、この直流成分と迷走電流から演算したケー
ブルからの直流電流の値をもってケーブルの絶縁劣化を
判定する。
ーブルの金属遮蔽層から大地に向かって流れる零相電流
を測定し、この零相電流のゼロクロス時間の測定によ
り、大地からの迷走電流を算出し、次いでケーブルの金
属遮蔽相と大地間にローパスフィルタを接続して直流成
分を測定し、この直流成分と迷走電流から演算したケー
ブルからの直流電流の値をもってケーブルの絶縁劣化を
判定する。
即ち、本発明の電力ケーブルの絶縁劣化診断法は以下の
測定および演算の段階を有する。
測定および演算の段階を有する。
(1)大地からの迷走電流Isが重畳した零相電流の波形の
測定 活線下にある電力ケーブルの一括接地線に流れる充電電
流の波形を測定する。
測定 活線下にある電力ケーブルの一括接地線に流れる充電電
流の波形を測定する。
(2)迷走電流Isの算出 前記充電電流のゼロクロス点に基づいて大地からの迷走
電流Isを算出する。
電流Isを算出する。
(3)直流電流成分Idcの測定 ローパスフィルタを通して流れる直流電流成分Idcを測
定する。
定する。
(4)真の直流電流成分IdcRの算出 前述の迷走電流Isおよび直流電流成分Idcに基づいて、 IdcR=Idc−Is の演算を行うことによって真の直流電流成分IdcRを算出
する。
する。
(5)絶縁劣化の判定 真の直流電流成分IdcRに基づいて活線下にある電力ケー
ブルの絶縁劣化を判定する。
ブルの絶縁劣化を判定する。
以下、本発明の電力ケーブルの絶縁劣化診断法を説明す
る前に、前述した特願昭61−286972号において提案した
電力ケーブルの絶縁劣化判定法を簡単に説明する。
る前に、前述した特願昭61−286972号において提案した
電力ケーブルの絶縁劣化判定法を簡単に説明する。
第4図において、1は高圧母線、2は被測定CVケーブ
ル、3は静電容量、4は直流電源装置、5はローパスフ
ィルタ、6は電流検出抵抗であり、4の直流電源装置は
第5図に述べる電流制限抵抗R、直流電源Eおよび開閉
器Sw1、Sw2から構成されている。
ル、3は静電容量、4は直流電源装置、5はローパスフ
ィルタ、6は電流検出抵抗であり、4の直流電源装置は
第5図に述べる電流制限抵抗R、直流電源Eおよび開閉
器Sw1、Sw2から構成されている。
第5図は第4図の等価回路を示し、ケーブルからの発生
している直流電流成分をIdc、シースの絶縁抵抗をRs、
シースと大地間の電位差をEs、ローパスフィルタ部の直
流抵抗をr、電流検出抵抗をRd、また、直流電源装置4
における電流制限装置をR、直流印加電源をE、開閉器
をSw1及びSw2とする。
している直流電流成分をIdc、シースの絶縁抵抗をRs、
シースと大地間の電位差をEs、ローパスフィルタ部の直
流抵抗をr、電流検出抵抗をRd、また、直流電源装置4
における電流制限装置をR、直流印加電源をE、開閉器
をSw1及びSw2とする。
ここで、電流検出装置をRdの端子電圧を測定することに
より直流電流成分を測定することができる。
より直流電流成分を測定することができる。
以上の回路において、直流電圧印加時に測定される直流
電流成分Ioは、開閉器Sw1を閉じ、開閉器Sw2を開放する
ことにより、また、直流電圧印加時の正の直流電流成分
I(+E)、および負の直流電流成分I(−E)は、開
閉器Sw1を開放し、開閉器Sw2を閉じることによって得ら
れる。ここで、正の直流電流成分I(+E)、負の直流
電流成分I(−E)は、それぞれ正の直流電圧(+
E)、負の直流電圧(−E)を印加した時に測定される
直流電流成分である。
電流成分Ioは、開閉器Sw1を閉じ、開閉器Sw2を開放する
ことにより、また、直流電圧印加時の正の直流電流成分
I(+E)、および負の直流電流成分I(−E)は、開
閉器Sw1を開放し、開閉器Sw2を閉じることによって得ら
れる。ここで、正の直流電流成分I(+E)、負の直流
電流成分I(−E)は、それぞれ正の直流電圧(+
E)、負の直流電圧(−E)を印加した時に測定される
直流電流成分である。
この直流電流成分Io、正の直流電流成分I(+E)、負
の直流電流成分I(−E)は、それぞれ次の式で表せ
る。
の直流電流成分I(−E)は、それぞれ次の式で表せ
る。
ここで、(1)、(2)、(3)式において、Io、I(+E)、
I(−E)は測定値、Rs、Rd、r、R、Eは予め設定さ
れた既知の値である。
I(−E)は測定値、Rs、Rd、r、R、Eは予め設定さ
れた既知の値である。
これまでの数多くの実験により、シース絶縁抵抗Rsが10
0KΩ未満の場合には、シースは金属遮蔽層まで到達する
損傷を受けていることが明らかとなっている。
0KΩ未満の場合には、シースは金属遮蔽層まで到達する
損傷を受けていることが明らかとなっている。
従って、シースが長期間のうちに絶縁劣化し、当該シー
スの絶縁抵抗が100KΩ程度にまで低下した領域、即ち、
Rs≧100KΩにおける場合について、(1)、(2)、(3)式を
解けば十分である。
スの絶縁抵抗が100KΩ程度にまで低下した領域、即ち、
Rs≧100KΩにおける場合について、(1)、(2)、(3)式を
解けば十分である。
また、電流検出抵抗Rdは、直流電流成分測定時の時定数
等に起因する測定誤差を避けるため、100KΩ以下に選ぶ
必要がある。従って、上記したRs≧100KΩ、Rd≦100KΩ
という条件から(1)式は、次式で近似できる。
等に起因する測定誤差を避けるため、100KΩ以下に選ぶ
必要がある。従って、上記したRs≧100KΩ、Rd≦100KΩ
という条件から(1)式は、次式で近似できる。
即ち、(1′)より、ケーブルからの直流電流成分Idc
は、次式で表せる。
は、次式で表せる。
(4)式の右辺の第2項がシースを通して測定される迷走
電流Isであり、次式で表せる。
電流Isであり、次式で表せる。
ケーブルからの直流電流成分Idcおよび迷走電流Isを算
出するには、(4)、(5)式中のRs、Esを求めると、それぞ
れ次式となる。
出するには、(4)、(5)式中のRs、Esを求めると、それぞ
れ次式となる。
次に、本発明の電力ケーブルの絶縁劣化診断法を詳細に
説明する。
説明する。
第1図は水トリー劣化ケーブルに交流電圧を印加した時
の交流電流の波形である。本発明は以下の発見に立脚す
る。即ち、第1図に示したように、水トリー劣化ケーブ
ルの充電電波波形11がピーク値近傍で非対象な歪み波形
を含んでいる。これを第2図(a)、(b)、(c)で説明す
る。正および負の電圧が交番する交流電圧13を水トリー
劣化ケーブルに印加する。被試験ケーブルは導体14の外
周に内部半導電層15を有し、その外周に絶縁体16および
外部半導電層18が設けられている。絶縁体16には水トリ
ー17が発生している。水トリー17側に負のサイクルの電
圧が加わると、水トリー17先端から負の電荷19が注入さ
れ、次に正のサイクルの電圧が加わると、負電荷19の一
部が水トリー19側への吸い上げられたり、ホール20の注
入によって一部の負電荷19の中和が起こる。このように
して負のサイクルと正のサイクルでは電荷19、20の挙動
が異なるため、電波波形は非対称となる。この水トリー
劣化ケーブルの充電電流11をローパスフィルタに通すこ
とにより直流成分が検出されることになる。電波波形の
歪みはピーク値近傍で起こるため、正常ケーブルの充電
電流波形と同様に直流成分の発生しているケーブルの電
流波形において直流的なずれは生じない。すなわち、水
トリー劣化ケーブルの充電電流波形は、印加電圧波形と
同様な対称な電流波形に非対称成分が重畳された波形と
なる。
の交流電流の波形である。本発明は以下の発見に立脚す
る。即ち、第1図に示したように、水トリー劣化ケーブ
ルの充電電波波形11がピーク値近傍で非対象な歪み波形
を含んでいる。これを第2図(a)、(b)、(c)で説明す
る。正および負の電圧が交番する交流電圧13を水トリー
劣化ケーブルに印加する。被試験ケーブルは導体14の外
周に内部半導電層15を有し、その外周に絶縁体16および
外部半導電層18が設けられている。絶縁体16には水トリ
ー17が発生している。水トリー17側に負のサイクルの電
圧が加わると、水トリー17先端から負の電荷19が注入さ
れ、次に正のサイクルの電圧が加わると、負電荷19の一
部が水トリー19側への吸い上げられたり、ホール20の注
入によって一部の負電荷19の中和が起こる。このように
して負のサイクルと正のサイクルでは電荷19、20の挙動
が異なるため、電波波形は非対称となる。この水トリー
劣化ケーブルの充電電流11をローパスフィルタに通すこ
とにより直流成分が検出されることになる。電波波形の
歪みはピーク値近傍で起こるため、正常ケーブルの充電
電流波形と同様に直流成分の発生しているケーブルの電
流波形において直流的なずれは生じない。すなわち、水
トリー劣化ケーブルの充電電流波形は、印加電圧波形と
同様な対称な電流波形に非対称成分が重畳された波形と
なる。
第3図は実線路のケーブルの一括接地線に流れる電流を
示し、零相電流Iと大地からの迷走電流Is(地電位分)
が重畳されたものとなる。ここで、12Aは迷走電流Isが
重畳された零相電流Ioの零レベルであり、12Bは迷走電
流Isを減算した充電電流の零レベルである。Imは充電電
流の波高値を示し、零相電流Ioは零レベル12Aと時間
t0、t1、t2………においてクロスする。また、波高値Im
の充電電流の周期Tは(10+10)msecであり、Δtは零
レベル12A、12Bとのクロスポイントの時間差である。
示し、零相電流Iと大地からの迷走電流Is(地電位分)
が重畳されたものとなる。ここで、12Aは迷走電流Isが
重畳された零相電流Ioの零レベルであり、12Bは迷走電
流Isを減算した充電電流の零レベルである。Imは充電電
流の波高値を示し、零相電流Ioは零レベル12Aと時間
t0、t1、t2………においてクロスする。また、波高値Im
の充電電流の周期Tは(10+10)msecであり、Δtは零
レベル12A、12Bとのクロスポイントの時間差である。
従って、地電位の影響がある場合には接地線に流れる電
流をローパスフィルタを通して測定した直流成分Idcは
水トリー劣化ケーブルからの劣化信号である真の直流成
分IdcRと迷走電流Isの和となり、Isが誤差となって現れ
る。
流をローパスフィルタを通して測定した直流成分Idcは
水トリー劣化ケーブルからの劣化信号である真の直流成
分IdcRと迷走電流Isの和となり、Isが誤差となって現れ
る。
第3図より迷走電流Isは(1)式で表せる。
ここで、Δt=1/2〔10−(t2−t1)〕=1/2〔(t1−
t0)−10〕である。
t0)−10〕である。
従って、零相電流波形のゼロクロス(t0、t1、t2)部を
拡大し、t0、t1、t2を測定することにより、(1)式から
ケーブル遮蔽相と大地間の電位差によって流れる迷走電
流Isを求めることができる。
拡大し、t0、t1、t2を測定することにより、(1)式から
ケーブル遮蔽相と大地間の電位差によって流れる迷走電
流Isを求めることができる。
上記した方法により、実配電線路において運転状態にあ
る6KV CVケーブルの接地線から直流成分Idcおよび迷走
電流Isの測定を行い、ケーブルからの直流成分IdcRを求
めた。測定後、当該ケーブルを撤去した後、実験室にお
いてケーブルを大地から絶縁して迷走電流の流入しない
状態で実線路と等しい交流電圧を印加し、ケーブルから
の真の直流成分IdcRを測定した。更に、当該ケーブルの
絶縁劣化状態を調べるため、交流破壊試験を実施した。
この後、ケーブルを解体し、水トリーの発生状況を調べ
た。
る6KV CVケーブルの接地線から直流成分Idcおよび迷走
電流Isの測定を行い、ケーブルからの直流成分IdcRを求
めた。測定後、当該ケーブルを撤去した後、実験室にお
いてケーブルを大地から絶縁して迷走電流の流入しない
状態で実線路と等しい交流電圧を印加し、ケーブルから
の真の直流成分IdcRを測定した。更に、当該ケーブルの
絶縁劣化状態を調べるため、交流破壊試験を実施した。
この後、ケーブルを解体し、水トリーの発生状況を調べ
た。
以下に上記した測定の実施例を示す。第1表は試験に供
したケーブルの詳細であり、第2表は実施結果である。
第2表から明らかなように、本発明による方法では大地
から迷走電流Isが正確に測定でき、ケーブルからの真の
直流成分IdcRが正確に求めることができる。
したケーブルの詳細であり、第2表は実施結果である。
第2表から明らかなように、本発明による方法では大地
から迷走電流Isが正確に測定でき、ケーブルからの真の
直流成分IdcRが正確に求めることができる。
直流成分が測定されたケーブルには水トリーが発生して
おり、交流絶縁破壊電圧も低下している。また、ケーブ
ルからの直流成分の値が大きくなるとともにケーブル中
に発生している水トリー長は大きくなり、かつ、絶縁破
壊電圧の低下も大きくなっている。
おり、交流絶縁破壊電圧も低下している。また、ケーブ
ルからの直流成分の値が大きくなるとともにケーブル中
に発生している水トリー長は大きくなり、かつ、絶縁破
壊電圧の低下も大きくなっている。
以上のことから、本発明による方法により、活線下のケ
ーブルからの劣化信号である直流成分を精度良く測定で
き、ケーブルの絶縁劣化状態を正確に判定できるといえ
る。
ーブルからの劣化信号である直流成分を精度良く測定で
き、ケーブルの絶縁劣化状態を正確に判定できるといえ
る。
以上、CVケーブルの場合の実施例について述べたが、本
発明による方法はBNケーブル等のゴム・プラスチックケ
ーブル全般に適用できることはいうまでもない。
発明による方法はBNケーブル等のゴム・プラスチックケ
ーブル全般に適用できることはいうまでもない。
また、第3図において、実線路の3心ケーブルの一括接
地線に流れる零相電流波形から迷走電流を求め、迷走電
流を減算することによりケーブルからの真の直流成分を
求める方法について述べたが、本発明をCVTあるいは単
心ケーブルに適用できることは自明である。
地線に流れる零相電流波形から迷走電流を求め、迷走電
流を減算することによりケーブルからの真の直流成分を
求める方法について述べたが、本発明をCVTあるいは単
心ケーブルに適用できることは自明である。
以上説明した通り、本発明の電力ケーブルの絶縁劣化診
断法によると、前記した従来技術の欠点を解消し、活線
下にある電力ケーブルの絶縁劣化を精度良く判定するこ
とができる。しかも、測定作業および演算量の削減が可
能である。従って、その実用的価値は極めて大きい。高
度情報化社会へと急速に移りつつある我国において、電
力の安全供給は不可欠なものとなっているが、このうよ
な状況下にあってケーブルの不測の事故によって引き起
こされる停電は重大な社会問題となりかねない。本発明
により従来の絶縁劣化判定技術の不完全さを解消し、ケ
ーブルの水トリー劣化による絶縁劣化状態を略完全に判
定できるといえる。従って、未然にケーブルの更新や改
修、また、回路切替が可能となり、不測の絶縁破壊事故
を防止することができる。この効果は計り知れないもの
である。
断法によると、前記した従来技術の欠点を解消し、活線
下にある電力ケーブルの絶縁劣化を精度良く判定するこ
とができる。しかも、測定作業および演算量の削減が可
能である。従って、その実用的価値は極めて大きい。高
度情報化社会へと急速に移りつつある我国において、電
力の安全供給は不可欠なものとなっているが、このうよ
な状況下にあってケーブルの不測の事故によって引き起
こされる停電は重大な社会問題となりかねない。本発明
により従来の絶縁劣化判定技術の不完全さを解消し、ケ
ーブルの水トリー劣化による絶縁劣化状態を略完全に判
定できるといえる。従って、未然にケーブルの更新や改
修、また、回路切替が可能となり、不測の絶縁破壊事故
を防止することができる。この効果は計り知れないもの
である。
第1図は交流課電した水トリー劣化ケーブルの充電電流
の波形図、第2図(a)、(b)、(c)は水トリー劣化ケーブ
ルの交流課電下での電荷の挙動と充電電流波形を示す説
明図、第3図は迷走電流が重畳された場合の零相電流の
波形図、第4図および第5図は特願昭61−286972号によ
って提案された電力ケーブルの絶縁劣化判定法を示す説
明図。 符号の説明 11……充電電流の波形 12A……0レベル 12B……迷走電流の影響が無い場合の0レベル 13……電圧波形 14……ケーブル導体 15……ケーブル内部半導電層 16……ケーブル絶縁層 17……水トリー 18……ケーブル外部半導電層 19……負電荷 20……ホール(正電荷) Im……充電電流の波高値 Is……迷走電流 t0、t1、t2……ゼロクロス時間 Δt……時間差 Io……零相電流波形
の波形図、第2図(a)、(b)、(c)は水トリー劣化ケーブ
ルの交流課電下での電荷の挙動と充電電流波形を示す説
明図、第3図は迷走電流が重畳された場合の零相電流の
波形図、第4図および第5図は特願昭61−286972号によ
って提案された電力ケーブルの絶縁劣化判定法を示す説
明図。 符号の説明 11……充電電流の波形 12A……0レベル 12B……迷走電流の影響が無い場合の0レベル 13……電圧波形 14……ケーブル導体 15……ケーブル内部半導電層 16……ケーブル絶縁層 17……水トリー 18……ケーブル外部半導電層 19……負電荷 20……ホール(正電荷) Im……充電電流の波高値 Is……迷走電流 t0、t1、t2……ゼロクロス時間 Δt……時間差 Io……零相電流波形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 忠禧 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 丸茂 守忠 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内
Claims (2)
- 【請求項1】電力ケーブルのゴム、プラスチック等の絶
縁体に発生する水トリーに基づく絶縁劣化を判定する電
力ケーブルの絶縁劣化診断法において、 金属遮蔽層から接地線を通して大地へ流れる充電電流を
測定し、 前記充電電流に基づいて大地からの迷走電流を算出し、 ローパスフィルタを通して流れる直流電流成分を測定
し、 前記直流電流成分から前記迷走電流を減算して真の直流
電流成分を算出し、この真の直流電流成分によって前記
絶縁劣化を判定することを特徴とする電力ケーブルの絶
縁劣化診断法。 - 【請求項2】前記迷走電流は前記充電電流の波高値、零
クロスポイント、および周期に基づいて算出される請求
項第1項記載の電力ケーブルの絶縁劣化診断法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63039236A JPH0726985B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 電力ケーブルの絶縁劣化診断法 |
| GB8903878A GB2216276B (en) | 1988-02-22 | 1989-02-21 | Method for diagnosing an insulation deterioration of a power cable |
| US07/489,800 US4980645A (en) | 1988-02-22 | 1990-03-05 | Method for diagnosing an insulation deterioration of a power cable |
| SG891/92A SG89192G (en) | 1988-02-22 | 1992-09-04 | Method for diagnosing an insulation deterioration of a power cable |
| HK831/92A HK83192A (en) | 1988-02-22 | 1992-10-29 | Method for diagnosing an insulation deterioration of a power cable |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63039236A JPH0726985B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 電力ケーブルの絶縁劣化診断法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01213581A JPH01213581A (ja) | 1989-08-28 |
| JPH0726985B2 true JPH0726985B2 (ja) | 1995-03-29 |
Family
ID=12547495
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63039236A Expired - Fee Related JPH0726985B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 電力ケーブルの絶縁劣化診断法 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4980645A (ja) |
| JP (1) | JPH0726985B2 (ja) |
| GB (1) | GB2216276B (ja) |
| HK (1) | HK83192A (ja) |
| SG (1) | SG89192G (ja) |
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| US5206597A (en) * | 1990-08-27 | 1993-04-27 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Capacitive moisture detection apparatus |
| FR2669739B1 (fr) * | 1990-11-28 | 1993-03-19 | Merlin Gerin | Controleur d'isolement a precision amelioree. |
| US5920170A (en) * | 1992-10-08 | 1999-07-06 | Yamanashi | Numerical control apparatus and numerical control method |
| JP2535292B2 (ja) * | 1992-10-23 | 1996-09-18 | 大電株式会社 | ケ―ブルの絶縁性能の低下を診断する方法 |
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| DE102012219151A1 (de) * | 2011-10-28 | 2013-05-02 | Robert Bosch Gmbh | Vorrichtung und Verfahren zur Erkennung eines Flüssigkeitseintrags in ein Gehäuse |
| EA029622B1 (ru) * | 2015-07-09 | 2018-04-30 | Белорусский Национальный Технический Университет | Устройство контроля технического состояния кабелей |
| RU2632566C2 (ru) * | 2016-03-15 | 2017-10-05 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Мурманский государственный технический университет" (ФГБОУ ВПО "МГТУ") | Способ определения качества резиновой изоляции кабелей |
| US9835672B1 (en) * | 2016-12-06 | 2017-12-05 | Elecsys International Corporation | Power line assessment using a virtual circuit |
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| US4099117A (en) * | 1976-04-26 | 1978-07-04 | Dick Gaut | Method and apparatus for measuring the quality of insulation on a buried pipeline and the quantity of metal oxide present at breaks in the insulation |
| JPS6042419B2 (ja) * | 1979-11-14 | 1985-09-21 | 東洋通信機株式会社 | 絶縁抵抗測定装置 |
| JPS59202077A (ja) * | 1983-04-30 | 1984-11-15 | Hitachi Cable Ltd | 電力ケ−ブルの絶縁劣化診断法 |
| JPS59202075A (ja) * | 1983-04-30 | 1984-11-15 | Hitachi Cable Ltd | 電力ケ−ブルの絶縁劣化診断法 |
| JPS61234371A (ja) * | 1985-04-10 | 1986-10-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ケ−ブルの絶縁性能判定方法 |
| JPS61243375A (ja) * | 1985-04-19 | 1986-10-29 | Tokyo Electric Power Co Inc:The | 電力ケ−ブルの絶縁体劣化診断法 |
| JPS63139261A (ja) * | 1986-12-02 | 1988-06-11 | Hitachi Cable Ltd | 活線下にある電力ケ−ブルの絶縁劣化判定法 |
| US4833415A (en) * | 1988-01-11 | 1989-05-23 | Ali Nourai | Apparatus and method for detecting current leakage through insulating structure |
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1988
- 1988-02-22 JP JP63039236A patent/JPH0726985B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1989
- 1989-02-21 GB GB8903878A patent/GB2216276B/en not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-03-05 US US07/489,800 patent/US4980645A/en not_active Expired - Fee Related
-
1992
- 1992-09-04 SG SG891/92A patent/SG89192G/en unknown
- 1992-10-29 HK HK831/92A patent/HK83192A/xx not_active IP Right Cessation
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01213581A (ja) | 1989-08-28 |
| GB8903878D0 (en) | 1989-04-05 |
| HK83192A (en) | 1992-11-06 |
| SG89192G (en) | 1992-12-04 |
| US4980645A (en) | 1990-12-25 |
| GB2216276A (en) | 1989-10-04 |
| GB2216276B (en) | 1992-04-08 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |