JPH072898B2 - フエノ−ル系樹脂成形材料 - Google Patents
フエノ−ル系樹脂成形材料Info
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- JPH072898B2 JPH072898B2 JP62075659A JP7565987A JPH072898B2 JP H072898 B2 JPH072898 B2 JP H072898B2 JP 62075659 A JP62075659 A JP 62075659A JP 7565987 A JP7565987 A JP 7565987A JP H072898 B2 JPH072898 B2 JP H072898B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なフエノール系樹脂成形材料、さらに詳し
くは、摺動材や動力伝達材などの成形用として好適なフ
エノール系樹脂成形材料に関するものである。
くは、摺動材や動力伝達材などの成形用として好適なフ
エノール系樹脂成形材料に関するものである。
従来の技術 従来、軸受、軸受ブツシユ、ローラー、スリーブなどの
摺動材や、ギヤ、カム、チエーン、ベルト、プーリー、
ステーター、インペラーのような動力伝達材などに使用
される成形材料としては、例えば、ポリアセタール樹
脂、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂、変性ポリアミド樹
脂、あるいは、ガラス繊維を基材としたフエノール樹脂
成形材料が知られている。
摺動材や、ギヤ、カム、チエーン、ベルト、プーリー、
ステーター、インペラーのような動力伝達材などに使用
される成形材料としては、例えば、ポリアセタール樹
脂、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂、変性ポリアミド樹
脂、あるいは、ガラス繊維を基材としたフエノール樹脂
成形材料が知られている。
ところで、このような摺動材や動力伝達材などに使用さ
れる成形材料には、一般に、(1)衝撃強度及び曲げ強
度が高いこと、(2)繰り返し衝撃強度に対して十分に
耐えうること、(3)耐摩耗性が高く、摩擦力が適度に
小さいこと、(4)耐熱性が高いこと、(5)曲げ弾性
率が適度に低いこと、などの物性が要求される。
れる成形材料には、一般に、(1)衝撃強度及び曲げ強
度が高いこと、(2)繰り返し衝撃強度に対して十分に
耐えうること、(3)耐摩耗性が高く、摩擦力が適度に
小さいこと、(4)耐熱性が高いこと、(5)曲げ弾性
率が適度に低いこと、などの物性が要求される。
しかしながら、前記物性中には、例えば曲げ強度と衝撃
強度との関係のように相反するものがあるため、これら
の物性すべてを高いレベルで同時に満足させることは事
実上不可能に近く、そのような材料も見当らないのが現
状である。
強度との関係のように相反するものがあるため、これら
の物性すべてを高いレベルで同時に満足させることは事
実上不可能に近く、そのような材料も見当らないのが現
状である。
例えば、前記ポリアセタール樹脂は熱可塑性樹脂である
ため、耐熱性が低く、高速で回転した際に表面が溶解し
たり、クリープするなどの欠点を有しており、しかも、
曲げ強度と衝撃強度とのバランスはとれているものの両
者の値は低くなつている。
ため、耐熱性が低く、高速で回転した際に表面が溶解し
たり、クリープするなどの欠点を有しており、しかも、
曲げ強度と衝撃強度とのバランスはとれているものの両
者の値は低くなつている。
また、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂及び変性ポリアミ
ド樹脂は、ガラス繊維で強化されてはいるが、母地が熱
可塑性樹脂であるため、高温あるいは高速回転時におい
て表面が溶融して滑りを生じたり、クリープするのを免
れないし、また、曲げ弾性率が高いことから、使用時の
不快な摩擦音が騒音につながるなどの欠点がある。
ド樹脂は、ガラス繊維で強化されてはいるが、母地が熱
可塑性樹脂であるため、高温あるいは高速回転時におい
て表面が溶融して滑りを生じたり、クリープするのを免
れないし、また、曲げ弾性率が高いことから、使用時の
不快な摩擦音が騒音につながるなどの欠点がある。
一方、前記ガラス繊維基材のフエノール樹脂成形材料に
おいては、曲げ強度は極めて高いものの、材料の伸びが
極めて小さいため、衝撃強度がわずか2〜5kg・cm/cm程
度と低い上に、ガラス繊維が材料の伸びに対応できない
ため、繰り返し衝撃に対して十分に耐えることができ
ず、さらに、動力伝達材とした場合、回転などに際し
て、騒音を発生するなどの欠点を有している。
おいては、曲げ強度は極めて高いものの、材料の伸びが
極めて小さいため、衝撃強度がわずか2〜5kg・cm/cm程
度と低い上に、ガラス繊維が材料の伸びに対応できない
ため、繰り返し衝撃に対して十分に耐えることができ
ず、さらに、動力伝達材とした場合、回転などに際し
て、騒音を発生するなどの欠点を有している。
本発明者らは、先に変性フェノール樹脂に、6g/デニー
ル以上の引張強度を有し、かつ12g以上の強力を有する
繊維質基材と未加硫又は部分加硫のゴムとを配合した動
力伝達材用フェノール樹脂成形材料を開発したが(特開
昭62−54754号公報)、この成形材料は、衝撃強度及び
曲げ強度が高く、繰り返し衝撃に対し十分に耐え、耐熱
性も優れ、曲げ弾性率が低いという動力伝達材として好
適な物性を示すものの、使用時に不快な摩擦音を生じ、
騒音発生の原因となるという欠点は改善されていなかっ
た。
ル以上の引張強度を有し、かつ12g以上の強力を有する
繊維質基材と未加硫又は部分加硫のゴムとを配合した動
力伝達材用フェノール樹脂成形材料を開発したが(特開
昭62−54754号公報)、この成形材料は、衝撃強度及び
曲げ強度が高く、繰り返し衝撃に対し十分に耐え、耐熱
性も優れ、曲げ弾性率が低いという動力伝達材として好
適な物性を示すものの、使用時に不快な摩擦音を生じ、
騒音発生の原因となるという欠点は改善されていなかっ
た。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、このような従来技術が有する欠点を克服し、
衝撃強度及び曲げ強度が高く、繰り返し衝撃に対しても
十分に耐え、かつ優れた耐熱性を有する上に、曲げ弾性
率が低いという相反する特性を同時に満足し、しかも摩
擦音を十分に消去しうるような高いレベルで物性バラン
スのとれた、摺動材や動力伝達材などに好適に用いられ
るフエノール系樹脂成形材料を提供することを目的とし
てなされたものである。
衝撃強度及び曲げ強度が高く、繰り返し衝撃に対しても
十分に耐え、かつ優れた耐熱性を有する上に、曲げ弾性
率が低いという相反する特性を同時に満足し、しかも摩
擦音を十分に消去しうるような高いレベルで物性バラン
スのとれた、摺動材や動力伝達材などに好適に用いられ
るフエノール系樹脂成形材料を提供することを目的とし
てなされたものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、摺動材や動力伝達材などに要求される物
性が高いレベルでバランスのとれたフエノール系樹脂成
形材料を開発するために鋭意研究を重ねた結果、フエノ
ール系樹脂に、ゴム成分、特定の引張強度と強力を有す
る繊維質基材及び摩擦調節剤を所定の割合で配合し、均
一に分散させることにより、前記目的を達成しうること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
つた。
性が高いレベルでバランスのとれたフエノール系樹脂成
形材料を開発するために鋭意研究を重ねた結果、フエノ
ール系樹脂に、ゴム成分、特定の引張強度と強力を有す
る繊維質基材及び摩擦調節剤を所定の割合で配合し、均
一に分散させることにより、前記目的を達成しうること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
つた。
すなわち、本発明は、(A)フェノール系樹脂100重量
部当りゴム成分3〜70重量部を含むマトリックス100重
量部に対し、(B)6g/デニール以上の引張強度を有
し、かつ12g以上の強力を有する繊維質基材10〜125重量
部と(C)摩擦調節剤1〜70重量部とを配合させて成る
フエノール系樹脂成形材料を提供するものである。
部当りゴム成分3〜70重量部を含むマトリックス100重
量部に対し、(B)6g/デニール以上の引張強度を有
し、かつ12g以上の強力を有する繊維質基材10〜125重量
部と(C)摩擦調節剤1〜70重量部とを配合させて成る
フエノール系樹脂成形材料を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明成形材料において、(A)成分を構成するフエノ
ール系樹脂としては、例えば変性又は未変性タイプのノ
ボラツク型、レゾール型あるいはベンジリツクエーテル
型のフエノール樹脂などが挙げられる。前記変性フエノ
ール樹脂としては、例えばアルキル変性フエノール樹脂
やトール油変性フエノール樹脂などを用いることができ
るが、特に好適なものとしては、カシユー油に含まれて
いるカルドール、アナカルド酸及びカルダノール(以
下、カルドールなどと略称する)の中から選ばれた少な
くとも1種で変性されたフエノール樹脂が挙げられる。
このようなフエノール系樹脂は、これに加えられるゴム
成分に対して、強力な接着力と優れた相溶性を有するた
めに、ゴム成分とのブレンドにおいて、強固に結合され
たミクロな海島構造を形成し、したがつて、衝撃強度及
び曲げ強度が共に高い値でバランスした成形材料を与え
る。
ール系樹脂としては、例えば変性又は未変性タイプのノ
ボラツク型、レゾール型あるいはベンジリツクエーテル
型のフエノール樹脂などが挙げられる。前記変性フエノ
ール樹脂としては、例えばアルキル変性フエノール樹脂
やトール油変性フエノール樹脂などを用いることができ
るが、特に好適なものとしては、カシユー油に含まれて
いるカルドール、アナカルド酸及びカルダノール(以
下、カルドールなどと略称する)の中から選ばれた少な
くとも1種で変性されたフエノール樹脂が挙げられる。
このようなフエノール系樹脂は、これに加えられるゴム
成分に対して、強力な接着力と優れた相溶性を有するた
めに、ゴム成分とのブレンドにおいて、強固に結合され
たミクロな海島構造を形成し、したがつて、衝撃強度及
び曲げ強度が共に高い値でバランスした成形材料を与え
る。
前記カルドールなどの単独又は併用にて変性する場合、
フエノール、クレゾール、レゾルシンなどのフエノール
類100重量部に対して、カルドールなどを10〜100重量
部、好ましくは15〜70重量部の範囲で使用するのがよ
い。この変性量が10重量部未満ではゴム成分との相溶性
が悪く、成形材料の曲げ強度及び衝撃強度が低いので好
ましくないし、一方、100重量部を超えると成形材料の
曲げ強度が低下し、かつ、耐熱性も悪くなる。
フエノール、クレゾール、レゾルシンなどのフエノール
類100重量部に対して、カルドールなどを10〜100重量
部、好ましくは15〜70重量部の範囲で使用するのがよ
い。この変性量が10重量部未満ではゴム成分との相溶性
が悪く、成形材料の曲げ強度及び衝撃強度が低いので好
ましくないし、一方、100重量部を超えると成形材料の
曲げ強度が低下し、かつ、耐熱性も悪くなる。
以上説明した変性及び未変性のフエノール系樹脂は単独
又は2種以上混合して使用でき、特に未変性フエノール
樹脂とカルドールなどによる変性フエノール樹脂とを併
用する場合は、加えられるゴム成分との相溶性を考慮し
て、両者の混合割合を適宜選択することが望ましい。
又は2種以上混合して使用でき、特に未変性フエノール
樹脂とカルドールなどによる変性フエノール樹脂とを併
用する場合は、加えられるゴム成分との相溶性を考慮し
て、両者の混合割合を適宜選択することが望ましい。
前記フエノール系樹脂とマトリツクスを形成するゴム成
分は、該フエノール系樹脂100重量部に対し3〜70重量
部、好ましくは、5〜50重量部の範囲で配合することが
望ましい。このゴム成分の配合割合が3重量部未満で
は、得られる成形材料の衝撃強度が十分に向上せず、一
方、70重量部を超えると、高温時の曲げ強度の低下が大
きく耐熱クリープ性が悪くなる。
分は、該フエノール系樹脂100重量部に対し3〜70重量
部、好ましくは、5〜50重量部の範囲で配合することが
望ましい。このゴム成分の配合割合が3重量部未満で
は、得られる成形材料の衝撃強度が十分に向上せず、一
方、70重量部を超えると、高温時の曲げ強度の低下が大
きく耐熱クリープ性が悪くなる。
該ゴム成分としては、未加硫あるいは加硫されたアクリ
ロニトリル‐ブタジエンゴム(NBR)や、カルボキシ変
性アクリロニトリル‐ブタジエンゴム(C-NBR)、クロ
ロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、塩化ゴムなどの比
較的高極性のゴムが好適であり、これらは単独又は組み
合わせて使用できる。また、このゴム成分は、イオウ、
パーオキシド、樹脂加硫剤などの加硫剤及び加硫促進
剤、加硫助剤を添加することによつて、フエノール樹脂
の混練、硬化過程で架橋してもよい。このような架橋ゴ
ム成分を含むフエノール樹脂成形品は特に加熱環境下に
おいても好適に使用しうるという特徴を有している。
ロニトリル‐ブタジエンゴム(NBR)や、カルボキシ変
性アクリロニトリル‐ブタジエンゴム(C-NBR)、クロ
ロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、塩化ゴムなどの比
較的高極性のゴムが好適であり、これらは単独又は組み
合わせて使用できる。また、このゴム成分は、イオウ、
パーオキシド、樹脂加硫剤などの加硫剤及び加硫促進
剤、加硫助剤を添加することによつて、フエノール樹脂
の混練、硬化過程で架橋してもよい。このような架橋ゴ
ム成分を含むフエノール樹脂成形品は特に加熱環境下に
おいても好適に使用しうるという特徴を有している。
前記ゴム成分の中で、カルボキシル変性アクリロニトリ
ル‐ブタジエンゴム(C-NBR)は、特にフエノール樹脂
との相溶性に優れ、ゴムが該樹脂中に均一に分散するた
め高い強度を与えることができる上に、このC-NBRの使
用によつて、前記変性フエノール樹脂と未変性フエノー
ル樹脂併用の場合の、未変性フエノール樹脂の使用率を
高めることも可能であるし、また、未変性フエノール樹
脂単独でも構成可能となる。
ル‐ブタジエンゴム(C-NBR)は、特にフエノール樹脂
との相溶性に優れ、ゴムが該樹脂中に均一に分散するた
め高い強度を与えることができる上に、このC-NBRの使
用によつて、前記変性フエノール樹脂と未変性フエノー
ル樹脂併用の場合の、未変性フエノール樹脂の使用率を
高めることも可能であるし、また、未変性フエノール樹
脂単独でも構成可能となる。
本発明成形材料において、(B)成分として用いられる
繊維質基材は、6g/デニール以上の引張強度を有し、か
つ12g以上、好ましくは30g以上の強力を有することが必
要である。このような条件を満たさない繊維質基材、例
えば12g以上の強力を有するが、引張強度が6g/デニール
未満のもの〔例えば引張強度2〜3g/デニール、強力12g
のレーヨンチヨツプドストランド(以下、レーヨンチヨ
ツプと略称する)〕では、衝撃強度及び曲げ強度の向上
が不十分であり、また6g/デニール未満の引張強度を有
し、かつ12g未満の強度を有するものでは、衝撃強度及
び曲げ強度が低く、本発明の目的が達成されない。該繊
維質基材の形状については、特に制限はなく、例えば繊
維、撚り糸、チツプ状クロス、クロスなどの形状のもの
を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
繊維質基材は、6g/デニール以上の引張強度を有し、か
つ12g以上、好ましくは30g以上の強力を有することが必
要である。このような条件を満たさない繊維質基材、例
えば12g以上の強力を有するが、引張強度が6g/デニール
未満のもの〔例えば引張強度2〜3g/デニール、強力12g
のレーヨンチヨツプドストランド(以下、レーヨンチヨ
ツプと略称する)〕では、衝撃強度及び曲げ強度の向上
が不十分であり、また6g/デニール未満の引張強度を有
し、かつ12g未満の強度を有するものでは、衝撃強度及
び曲げ強度が低く、本発明の目的が達成されない。該繊
維質基材の形状については、特に制限はなく、例えば繊
維、撚り糸、チツプ状クロス、クロスなどの形状のもの
を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
前記のように、ゴム‐フエノール系樹脂マトリツクスを
強化するために用いられる繊維質基材の必須要件は、繊
維のヤング率でも引張強度単独でもなく、引張強度と強
力との両方を満足させることである。これは同じ引張強
度を有する繊維でも、樹脂に対して同重量部使用した場
合、繊維径を大きくして強力を大にしただけで衝撃強度
が著しく向上すること、あるいは綿チツプなどの強力は
大きいにもかかわらず、引張強度が小さいため、衝撃強
度の向上効果が極めて小さいことからも明らかである。
強化するために用いられる繊維質基材の必須要件は、繊
維のヤング率でも引張強度単独でもなく、引張強度と強
力との両方を満足させることである。これは同じ引張強
度を有する繊維でも、樹脂に対して同重量部使用した場
合、繊維径を大きくして強力を大にしただけで衝撃強度
が著しく向上すること、あるいは綿チツプなどの強力は
大きいにもかかわらず、引張強度が小さいため、衝撃強
度の向上効果が極めて小さいことからも明らかである。
なお、ここで引張強度とは一定の太さに対する強さのこ
とであり、単位面積当りの荷重で表わされ、単位は繊
維、撚り糸、チツプ状クロス及びクロスに共通して単繊
維のg/デニールで示される。また、強力とは、太さを考
えないで単にそのものの強さを意味し、該引張強度にそ
の太さ(デニール)を掛けて得られる荷重であり、単位
はgで表わしている。
とであり、単位面積当りの荷重で表わされ、単位は繊
維、撚り糸、チツプ状クロス及びクロスに共通して単繊
維のg/デニールで示される。また、強力とは、太さを考
えないで単にそのものの強さを意味し、該引張強度にそ
の太さ(デニール)を掛けて得られる荷重であり、単位
はgで表わしている。
本発明で用いられる繊維質基材としては、例えばポリビ
ニルアルコール繊維(以下、ビニロン繊維と略称す
る)、ポリアミド繊維(以下、ナイロン繊維と略称す
る)、レーヨン繊維、ラミー、亜麻、大麻などのセルロ
ース系繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維などの有
機繊維から成るものが好適であり、これらは単独で用い
てもよいし、2種以上組み合わせ用いてもよい。また、
繊維質基材として、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、
鉱物繊維などの無機繊維を利用する場合は、前記有機繊
維と併用するのが好ましく、このような無機繊維を単独
で用いると例えばVベルト用ブロツクに利用した場合で
は、プーリー表面を損傷させたり、比重が大きいためブ
ロツクが重くなつて大きな遠心力を発生したり、さらに
はプーリー表面との摩擦係数が大きすぎて、大きな摩擦
音を発生するなどの問題が生じる。その場合の無機繊維
の使用量は全繊維中の70重量%以下、好ましくは50重量
%以下に設定するのがよい。また、前記各種の繊維のな
かでも、レーヨン繊維、亜麻、大麻などの麻、アラミド
繊維、あるいは併用されるカーボン繊維やガラス繊維
は、高温でも弾性率の温度依存性が小さく、該繊維から
成る繊維質基材を配合して得られるフエノール系樹脂成
形材料は、曲げ強度などの物性が高温においても低下が
少ないため、加熱環境下においても十分使用可能である
ので、特に好適である。
ニルアルコール繊維(以下、ビニロン繊維と略称す
る)、ポリアミド繊維(以下、ナイロン繊維と略称す
る)、レーヨン繊維、ラミー、亜麻、大麻などのセルロ
ース系繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維などの有
機繊維から成るものが好適であり、これらは単独で用い
てもよいし、2種以上組み合わせ用いてもよい。また、
繊維質基材として、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、
鉱物繊維などの無機繊維を利用する場合は、前記有機繊
維と併用するのが好ましく、このような無機繊維を単独
で用いると例えばVベルト用ブロツクに利用した場合で
は、プーリー表面を損傷させたり、比重が大きいためブ
ロツクが重くなつて大きな遠心力を発生したり、さらに
はプーリー表面との摩擦係数が大きすぎて、大きな摩擦
音を発生するなどの問題が生じる。その場合の無機繊維
の使用量は全繊維中の70重量%以下、好ましくは50重量
%以下に設定するのがよい。また、前記各種の繊維のな
かでも、レーヨン繊維、亜麻、大麻などの麻、アラミド
繊維、あるいは併用されるカーボン繊維やガラス繊維
は、高温でも弾性率の温度依存性が小さく、該繊維から
成る繊維質基材を配合して得られるフエノール系樹脂成
形材料は、曲げ強度などの物性が高温においても低下が
少ないため、加熱環境下においても十分使用可能である
ので、特に好適である。
さらに、前記アラミド繊維の中でも、式 で示される構成単位と、式 で示される構成単位とを、実質上モル比1:1の割合で含
有するもの〔テクノーラ 、帝人(株)製〕で繊維質基
材として使用すると、成形材料製造時及び成形時におけ
る該繊維の切断率が低いため、高い衝撃強度が得られ、
したがつて、高温時の曲げ弾性率をさらに向上させるた
めに、ゴム成分の配合割合を低くする場合は、この繊維
を単独又は併用すると、特に良い結果が得られ、望まし
いものとなる。
有するもの〔テクノーラ 、帝人(株)製〕で繊維質基
材として使用すると、成形材料製造時及び成形時におけ
る該繊維の切断率が低いため、高い衝撃強度が得られ、
したがつて、高温時の曲げ弾性率をさらに向上させるた
めに、ゴム成分の配合割合を低くする場合は、この繊維
を単独又は併用すると、特に良い結果が得られ、望まし
いものとなる。
繊維質基材として、ガラス繊維を用いる場合には、シラ
ン系カツプリング剤などで表面処理したのち使用するこ
とが望ましく、またアラミド繊維、ポリエステル繊維、
炭素繊維などを用いる場合には、これらは樹脂との反応
性に乏しいので、公知の方法で前処理したのち、レゾル
シノール樹脂、レゾール型フエノール樹脂、エポキシ樹
脂などで表面処理して使用することが望ましい。さら
に、この繊維質基材は、前記したように繊維、撚り糸、
チツプ状クロス、クロスなどの形状で使用され、その繊
維長については特に制限はないが、1〜10mmの範囲のも
が好適である。また、撚り糸、チツプ状クロス、クロス
などはそのまま使用してもよいが、接着剤で固めて使用
することが好ましい。
ン系カツプリング剤などで表面処理したのち使用するこ
とが望ましく、またアラミド繊維、ポリエステル繊維、
炭素繊維などを用いる場合には、これらは樹脂との反応
性に乏しいので、公知の方法で前処理したのち、レゾル
シノール樹脂、レゾール型フエノール樹脂、エポキシ樹
脂などで表面処理して使用することが望ましい。さら
に、この繊維質基材は、前記したように繊維、撚り糸、
チツプ状クロス、クロスなどの形状で使用され、その繊
維長については特に制限はないが、1〜10mmの範囲のも
が好適である。また、撚り糸、チツプ状クロス、クロス
などはそのまま使用してもよいが、接着剤で固めて使用
することが好ましい。
本発明成形材料におけるこの繊維質基材の配合割合は、
前記(A)成分のマトリツクス100重量部に対して、10
〜125重量部、好ましくは20〜80重量部の範囲で選ばれ
る。この配合量が10重量部未満では衝撃強度及び曲げ強
度の向上が不十分であるし、また125重量部を超えると
成形が困難となつて実用に適さない。
前記(A)成分のマトリツクス100重量部に対して、10
〜125重量部、好ましくは20〜80重量部の範囲で選ばれ
る。この配合量が10重量部未満では衝撃強度及び曲げ強
度の向上が不十分であるし、また125重量部を超えると
成形が困難となつて実用に適さない。
本発明成形材料において、(c)成分として用いられる
摩擦調節剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン(以下PTFEと略称する)、パーフルオロアルコキシテ
トラフルオロエチレンなどのフツ素系樹脂、グラフアイ
ト、二硫化モリブデン、カーボンウイスカーなどが挙げ
られるが、これらの中でフツ素系樹脂が好適であり、粉
末状態で使用される。これらの摩擦調節剤はそれぞれ単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
摩擦調節剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン(以下PTFEと略称する)、パーフルオロアルコキシテ
トラフルオロエチレンなどのフツ素系樹脂、グラフアイ
ト、二硫化モリブデン、カーボンウイスカーなどが挙げ
られるが、これらの中でフツ素系樹脂が好適であり、粉
末状態で使用される。これらの摩擦調節剤はそれぞれ単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
前記摩擦調節剤は、静摩擦係数を下げ、動摩擦係数をあ
まり下げずに、動力伝達能力をそこなうことなく摺動特
性を向上させ、騒音を低下させるなどの作用を有するも
のと考えられる。
まり下げずに、動力伝達能力をそこなうことなく摺動特
性を向上させ、騒音を低下させるなどの作用を有するも
のと考えられる。
本発明成形材料における前記摩擦調節剤の配合割合は、
(A)成分のマトリツクス100重量部に対して1〜70重
量部、好ましくは3〜40重量部の範囲で選ばれる。この
配合割合が1重量部未満では摩擦音の消去や十分な摺動
性が得られず、一方70重量部を超えると強度や摩擦係数
の低下をもたらし、動力伝達材などに使用した場合には
伝達能力を低下させ、さらには成形材料がコスト高にな
るので好ましくない。
(A)成分のマトリツクス100重量部に対して1〜70重
量部、好ましくは3〜40重量部の範囲で選ばれる。この
配合割合が1重量部未満では摩擦音の消去や十分な摺動
性が得られず、一方70重量部を超えると強度や摩擦係数
の低下をもたらし、動力伝達材などに使用した場合には
伝達能力を低下させ、さらには成形材料がコスト高にな
るので好ましくない。
本発明成形材料には、前記必須成分以外に、必要に応じ
本発明の目的をそこなわない範囲で各種添加剤、例えば
耐摩耗性、等方収縮性、成形性などを改良するための炭
酸カルシウム、シリカ、タルク、クレー、ウオラストナ
イト、チタン酸カリウムなどの無機質粉体や、硬化剤、
硬化触媒、離型剤などを添加することができる。
本発明の目的をそこなわない範囲で各種添加剤、例えば
耐摩耗性、等方収縮性、成形性などを改良するための炭
酸カルシウム、シリカ、タルク、クレー、ウオラストナ
イト、チタン酸カリウムなどの無機質粉体や、硬化剤、
硬化触媒、離型剤などを添加することができる。
本発明のフエノール系樹脂成形材料は、通常用いられて
いる方法、例えばフエノール系樹脂、ゴム成分、繊維質
基材、摩擦調節剤及び必要に応じて加えられる各種添加
剤を、それぞれ所定の割合で混合し、これをヘンシエル
ミキサーなどで均一分散混合したのち、熱ロールで混練
後、シート化し、次いで、このシート状材料を粗砕、粉
砕、又は造粒して成形可能なものにする、といつた方法
により製造することができる。
いる方法、例えばフエノール系樹脂、ゴム成分、繊維質
基材、摩擦調節剤及び必要に応じて加えられる各種添加
剤を、それぞれ所定の割合で混合し、これをヘンシエル
ミキサーなどで均一分散混合したのち、熱ロールで混練
後、シート化し、次いで、このシート状材料を粗砕、粉
砕、又は造粒して成形可能なものにする、といつた方法
により製造することができる。
このようにして得られたフエノール系樹脂成形材料の成
形方法については特に制限はなく、従来慣用されている
方法の中から任意の方法を用いることができる。
形方法については特に制限はなく、従来慣用されている
方法の中から任意の方法を用いることができる。
なお、ゴム成分を架橋するには、未加硫ゴムに適当量の
架橋剤、架橋促進剤を加え、ロールで混練後、これを成
形材料に配合すればよい。
架橋剤、架橋促進剤を加え、ロールで混練後、これを成
形材料に配合すればよい。
作用 このようにして得られた本発明のフエノール系樹脂成形
材料は、前記の剛直なフエノール系樹脂に、未加硫ゴム
又は一部加硫されたゴムと引張強度及び強力の大きな繊
維基材と摩擦調節剤とが均一に分散し、かつ強い接着力
で結合している。
材料は、前記の剛直なフエノール系樹脂に、未加硫ゴム
又は一部加硫されたゴムと引張強度及び強力の大きな繊
維基材と摩擦調節剤とが均一に分散し、かつ強い接着力
で結合している。
ここで、該接着力について説明すれば、この接着力が弱
い場合は、たとえ繊維補強の度合を高めても、衝撃強度
は向上するが、曲げ強度は小さくなり、また未加硫ゴム
又は一部加硫されたゴム、すなわちゴム成分を増やして
衝撃強度を高めても、同様に曲げ強度が著減するという
事実から、該ゴム成分とフエノール系樹脂との接着強度
を高めることが必須要件であることが分つた。
い場合は、たとえ繊維補強の度合を高めても、衝撃強度
は向上するが、曲げ強度は小さくなり、また未加硫ゴム
又は一部加硫されたゴム、すなわちゴム成分を増やして
衝撃強度を高めても、同様に曲げ強度が著減するという
事実から、該ゴム成分とフエノール系樹脂との接着強度
を高めることが必須要件であることが分つた。
また、繊維質基材と該フエノール系樹脂との強い接着力
について説明すれば、ビニロン繊維、ナイロン繊維、レ
ーヨン繊維、及び麻などはその一部は混練中に、多くは
成形中に該フエノール系樹脂とその表面が反応し合つて
強い化学結合で結ばれ、ガラス繊維はシラン系カツプリ
ング剤処理により、またポリエステル繊維、アラミド繊
維及びカーボン繊維などは前処理したのち、前記接着剤
で表面処理することによつてフエノール系樹脂と強い接
着力で結ばれた場合にのみ本発明の目的を達成しうるこ
とから、繊維質基剤が該フエノール系樹脂と強い接着力
で結合していることも必須要件であることが分つた。こ
の繊維質基材とフエノール系樹脂との強い結合力が繰り
返し衝撃強度を増加させるのに有効である。
について説明すれば、ビニロン繊維、ナイロン繊維、レ
ーヨン繊維、及び麻などはその一部は混練中に、多くは
成形中に該フエノール系樹脂とその表面が反応し合つて
強い化学結合で結ばれ、ガラス繊維はシラン系カツプリ
ング剤処理により、またポリエステル繊維、アラミド繊
維及びカーボン繊維などは前処理したのち、前記接着剤
で表面処理することによつてフエノール系樹脂と強い接
着力で結ばれた場合にのみ本発明の目的を達成しうるこ
とから、繊維質基剤が該フエノール系樹脂と強い接着力
で結合していることも必須要件であることが分つた。こ
の繊維質基材とフエノール系樹脂との強い結合力が繰り
返し衝撃強度を増加させるのに有効である。
これらのことから、得られる成形品は衝撃強度及び繰り
返し衝撃強度が向上したものとなる。
返し衝撃強度が向上したものとなる。
また、レーヨン繊維、麻、表面処理されたアラミド繊維
あるいは、ガラス繊維から成る繊維質基材や一部加硫さ
れたゴムは、高温でも弾性率の温度依存性が小さく、特
に曲げ強度及び曲げ弾性率などの高温時の物性の低下を
抑制するのに有効である。
あるいは、ガラス繊維から成る繊維質基材や一部加硫さ
れたゴムは、高温でも弾性率の温度依存性が小さく、特
に曲げ強度及び曲げ弾性率などの高温時の物性の低下を
抑制するのに有効である。
さらに、撚り糸、チツプ状クロス及びクロスを接着剤で
固めて使用することにより、撚り糸、チツプ状クロス及
びクロスが材料製造中に解けるのが防止され、またこれ
らの繊維の縦方向、横方向への引張強度や協力が高めら
る。
固めて使用することにより、撚り糸、チツプ状クロス及
びクロスが材料製造中に解けるのが防止され、またこれ
らの繊維の縦方向、横方向への引張強度や協力が高めら
る。
また、摩擦調節剤の添加は、静摩擦係数を下げ、動摩擦
係数をあまり下げずに動力伝達能力をそこなうことな
く、摺動特性を向上させ、さらには騒音を低下させるな
どの効果が得られる。
係数をあまり下げずに動力伝達能力をそこなうことな
く、摺動特性を向上させ、さらには騒音を低下させるな
どの効果が得られる。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によつてなんら限定されるものではな
い。
発明はこれらの例によつてなんら限定されるものではな
い。
なお、フエノール系樹脂成形材料の物性は次に示す方法
に従つて測定した。
に従つて測定した。
(1) 衝撃強度、曲げ強度及び曲げ弾性率 JIS K6911に準ずる。ここで衝撃強度とはノツチ付アイ
ゾツト衝撃強度であり、その試験片は金型により成形時
にノツチを設けたものを使用した。
ゾツト衝撃強度であり、その試験片は金型により成形時
にノツチを設けたものを使用した。
また、曲げ強度及び弾性率は、10mm角棒を使用して、支
点間距離64mm、荷重速度2mm/minの条件で測定した。
点間距離64mm、荷重速度2mm/minの条件で測定した。
(2) 動摩擦係数及び摩耗係数 ジヤーナル試験機を使用して、以下の条件にて測定し
た。
た。
a) テストピース形状、寸法 内径8φ、外径12φ、長さ8mmの円筒状成形品 b) 試験条件 荷 重 2.5kgf 線速度 20m/min 相手材 SUS304 クリアランス 60〜70μm 温 度 80±3℃ 摺動時間 2hr. また、伝達能力試験、ベルトの耐久試験及び騒音試験に
ついては下記ベルト仕様、試験条件にて行つた。
ついては下記ベルト仕様、試験条件にて行つた。
(イ) Vベルトの寸法 Vブロツクの厚み 4.8mm 上幅 45mm、角度26゜ 取付けピツチ 5.0mm Vベルトの周長 750mm(Vブロツク…150個) Vブロツクは厚さ2mmのアルミニウム合金から成る補強
部材がインサート成形されている。
部材がインサート成形されている。
(ロ) Vベルトの伝達能力試験 駆動プーリー(ピツチ径70mm)と従動プーリー(ピツチ
径160mm)との間に試料Vベルトを巻回し、駆動プーリ
ー回転数2500r.p.m、軸荷重250kgで伝達トルクを変え、
スリツプ率を測定した。スリツプ率2%のときの伝達ト
ルクより次式でST値を求め、これを伝達能力とした。
径160mm)との間に試料Vベルトを巻回し、駆動プーリ
ー回転数2500r.p.m、軸荷重250kgで伝達トルクを変え、
スリツプ率を測定した。スリツプ率2%のときの伝達ト
ルクより次式でST値を求め、これを伝達能力とした。
ST=T/r.rθ T:2%スリツプ時の伝達トルク(kg・m) r:有効半径(m) θ:ベルト巻付角(ラジアン) (ハ) Vベルトの耐久試験 伝達能力試験と同様のプーリーレイアウトで、駆動プー
リー回転数2500r.p.m、軸荷重250kg、入力トルク4.5kg
・m、ベルト走行時の雰囲気温度90℃で試験した。
リー回転数2500r.p.m、軸荷重250kg、入力トルク4.5kg
・m、ベルト走行時の雰囲気温度90℃で試験した。
(ニ) Vベルトの騒音試験 伝達能力試験と同じレイアウトで、駆動プーリー回転数
1000r.p.m、軸荷重100kg、無負荷で走行させ、所定位置
(L1=50mm、L2=100mm)で騒音計24により全騒音レベ
ルを測定した。
1000r.p.m、軸荷重100kg、無負荷で走行させ、所定位置
(L1=50mm、L2=100mm)で騒音計24により全騒音レベ
ルを測定した。
製造例 変性フエノール樹脂の製造 フエノール 100重量部 92%パラホルムアルデヒド 87重量部 カシユー油(カーダライトD−10、伊藤精油製)40重量
部 シユウ酸 0.5重量部 上記全原料を温度計、かきまぜ機及びコンデンサーを備
えた四ツ口フラスコに仕込み、内容物を120℃まで昇温
させ完全溶解させたのち、100℃で3時間、還流下に縮
合反応を行つた。次いで常圧下に200℃まで昇温させて
脱水を行つたのち、フラスコから内容物を取り出し、冷
却してカシユー変性フエノール樹脂を得た。得られた該
樹脂の軟化点は60℃、ヘキサ10%でのフローは67mm/125
℃、ゲルタイムは40秒/150℃であつた。本樹脂を樹脂A
とする。
部 シユウ酸 0.5重量部 上記全原料を温度計、かきまぜ機及びコンデンサーを備
えた四ツ口フラスコに仕込み、内容物を120℃まで昇温
させ完全溶解させたのち、100℃で3時間、還流下に縮
合反応を行つた。次いで常圧下に200℃まで昇温させて
脱水を行つたのち、フラスコから内容物を取り出し、冷
却してカシユー変性フエノール樹脂を得た。得られた該
樹脂の軟化点は60℃、ヘキサ10%でのフローは67mm/125
℃、ゲルタイムは40秒/150℃であつた。本樹脂を樹脂A
とする。
実施例1 変性フエノール樹脂(樹脂A) 67重量部 ヘキサメチレンテトラミン 10重量部 NBR(日本ゼオン製ニツポール1041) 23重量部 炭酸カルシウム 7.5重量部 ステアリン酸カルシウム 2重量部 ビニロンチヨツプ(引張強度7.8g/デニール、強力46.8g
繊維長6mm) 20重量部 アラミド繊維(帝人株式会社製テクノーラ引張強度25g/
デニール強力37g、繊維長3mm) 18重量部 PTFE粉末 7.5重量部 上記配合物を適量の溶剤とともにヘンシエルミキサーに
て均一分散混合し、熱ロール上(95℃/85℃)で4〜5
分間混練を行いシート状にして取り出した。このシート
状材料を適当な大きさにカツトし、成形可能なフエノー
ル樹脂系成形材料を得た。
繊維長6mm) 20重量部 アラミド繊維(帝人株式会社製テクノーラ引張強度25g/
デニール強力37g、繊維長3mm) 18重量部 PTFE粉末 7.5重量部 上記配合物を適量の溶剤とともにヘンシエルミキサーに
て均一分散混合し、熱ロール上(95℃/85℃)で4〜5
分間混練を行いシート状にして取り出した。このシート
状材料を適当な大きさにカツトし、成形可能なフエノー
ル樹脂系成形材料を得た。
該成形材料を常法による移送成形にて試験用のテストピ
ースを作成し、衝撃強度、曲げ強度、曲げ弾性率、動摩
擦係数及び摩耗係数を測定した。その結果を第1表に示
す。
ースを作成し、衝撃強度、曲げ強度、曲げ弾性率、動摩
擦係数及び摩耗係数を測定した。その結果を第1表に示
す。
実施例2〜5 第1表に示す配合割合で実施例1と同様にして成形材料
を作成し、テストピース成形後同様の物性測定を行つ
た。その結果を第1表に示す。
を作成し、テストピース成形後同様の物性測定を行つ
た。その結果を第1表に示す。
なお、原材料のテクノーラ〔帝人(株)製〕はエポキシ
樹脂にて表面処理したものをそれぞれ使用した。
樹脂にて表面処理したものをそれぞれ使用した。
比較例1 ポリアセタール樹脂(ジユラコンM−90…ポリプラスチ
ツク(株)製)を使用して、実施例1〜5と同様に動摩
擦係数と摩耗係数を測定した。その結果を第1表に示し
た。なお、その他の物性はカタログ値を参考までに記載
した。
ツク(株)製)を使用して、実施例1〜5と同様に動摩
擦係数と摩耗係数を測定した。その結果を第1表に示し
た。なお、その他の物性はカタログ値を参考までに記載
した。
実施例6〜9 第2表に示す配合割合で実施例1と同様にして成形材料
を作成し、テストピース成形後、衝撃強度、曲げ強度、
曲げ弾性率の測定、及びVベルトによる各性能試験を行
つた。その結果を第2表に示す。
を作成し、テストピース成形後、衝撃強度、曲げ強度、
曲げ弾性率の測定、及びVベルトによる各性能試験を行
つた。その結果を第2表に示す。
比較例2〜5 第3表に示す配合割合で、実施例1と同様にして成形材
料を作成し、テストピース成形後各性能試験を行つた
(比較例2〜4)。またガラス繊維強化芳香族ポリアミ
ド樹脂についても、同様に各性能試験を行つた(比較例
5)。これらの結果を第3表に示す。
料を作成し、テストピース成形後各性能試験を行つた
(比較例2〜4)。またガラス繊維強化芳香族ポリアミ
ド樹脂についても、同様に各性能試験を行つた(比較例
5)。これらの結果を第3表に示す。
なお、比較例5の、ガラス繊維強化芳香族ポリアミド樹
脂(レニー1022、三菱ガス化学(株)製)についてのV
ベルトに使用するVブロツクは、熱可塑性樹脂用射出成
形機を用いて常法により射出成形にて成形した。
脂(レニー1022、三菱ガス化学(株)製)についてのV
ベルトに使用するVブロツクは、熱可塑性樹脂用射出成
形機を用いて常法により射出成形にて成形した。
また、ガラス繊維シランカツプリング剤にて表面処理さ
れたものを使用した。
れたものを使用した。
発明の効果 以上、説明したように、本発明のフエノール系樹脂成形
材料は、衝撃強度及び曲げ強度が高く、繰り返し衝撃に
対して十分に耐え、しかも、耐熱性に優れるなど、本
来、相反する特性を同時に兼備し、物性バランスがとれ
ており、かつ、摩擦係数が小さいものとなつているため
摺動材や動力伝達材などに好適に使用できる。
材料は、衝撃強度及び曲げ強度が高く、繰り返し衝撃に
対して十分に耐え、しかも、耐熱性に優れるなど、本
来、相反する特性を同時に兼備し、物性バランスがとれ
ており、かつ、摩擦係数が小さいものとなつているため
摺動材や動力伝達材などに好適に使用できる。
例えば、実施例に示したように、本発明のフエノール系
樹脂成形材料で円筒状成形品を形成し、摺動用軸受とし
て使用した場合、該軸受は高温、高荷重下の破損や軸受
表面の溶融などが発生せず機械的強度や耐熱性に優れた
摺動用軸受となつている。
樹脂成形材料で円筒状成形品を形成し、摺動用軸受とし
て使用した場合、該軸受は高温、高荷重下の破損や軸受
表面の溶融などが発生せず機械的強度や耐熱性に優れた
摺動用軸受となつている。
また、同様にVブロツクを形成し、動力伝達材としての
Vベルトを構成した場合、該Vベルトは高温高速運転時
のVブロツク表面の溶融やVベルト回転時の衝撃による
Vブロツクの破損がなく、高速、高温、高荷重に耐える
長寿命ベルトとなつている。さらには、摩擦調節剤を使
用しているため、その滑性作用により騒音の低減された
Vベルトが得られている。
Vベルトを構成した場合、該Vベルトは高温高速運転時
のVブロツク表面の溶融やVベルト回転時の衝撃による
Vブロツクの破損がなく、高速、高温、高荷重に耐える
長寿命ベルトとなつている。さらには、摩擦調節剤を使
用しているため、その滑性作用により騒音の低減された
Vベルトが得られている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 21:00) (72)発明者 西田 健次 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 (72)発明者 野中 敬三 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−54754(JP,A)
Claims (8)
- 【請求項1】(A)フェノール系樹脂100重量部当りゴ
ム成分3〜70重量部を含むマトリックス100重量部に対
し、(B)6g/デニール以上の引張強度を有し、かつ12g
以上の強力を有する繊維質基材10〜125重量部と(C)
摩擦調節剤1〜70重量部とを配合させて成るフェノール
系樹脂成形材料。 - 【請求項2】フェノール系樹脂がカルドール、アナカル
ド酸及びカルダノールの中から選ばれた少なくとも1種
で変性されたフェノール樹脂である特許請求の範囲第1
項記載の成形材料。 - 【請求項3】ゴム成分がクロロプレンゴム、アクリロニ
トリル‐ブタジエンゴム及びカルボキシ変性アクリロニ
トリル‐ブタジエンゴムの中から選ばれた少なくとも1
種である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の成形材
料。 - 【請求項4】繊維質基材が有機繊維又は無機繊維70重量
%以下を含有する有機繊維と無機繊維との組合せから成
るものである特許請求の範囲第1項ないし第3項のいず
れかに記載の成形材料。 - 【請求項5】有機繊維がポリビニルアルコール繊維、ポ
リアミド繊維、セルロース系繊維、ポリエステル繊維及
びアラミド繊維の中から選ばれた少なくとも1種である
特許請求の範囲第4項記載の成形材料。 - 【請求項6】アラミド繊維が、式 で示される構成単位と、式 で示される構成単位とを、実質上モル比1:1の割合で含
有するものである特許請求の範囲第5項記載の成形材
料。 - 【請求項7】無機繊維が炭素繊維、ガラス繊維、金属繊
維及び鉱物繊維の中から選ばれた少なくとも1種である
特許請求の範囲第4項記載の成形材料。 - 【請求項8】摩擦調節剤がフッ素系樹脂粉末又はグラフ
ァイト粉末である特許請求の範囲第1項ないし第7項の
いずれかに記載の成形材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62075659A JPH072898B2 (ja) | 1987-03-28 | 1987-03-28 | フエノ−ル系樹脂成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62075659A JPH072898B2 (ja) | 1987-03-28 | 1987-03-28 | フエノ−ル系樹脂成形材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63241060A JPS63241060A (ja) | 1988-10-06 |
| JPH072898B2 true JPH072898B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=13582577
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62075659A Expired - Lifetime JPH072898B2 (ja) | 1987-03-28 | 1987-03-28 | フエノ−ル系樹脂成形材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH072898B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5026216B2 (ja) * | 2007-10-09 | 2012-09-12 | オイレス工業株式会社 | 摺動部材用繊維強化樹脂組成物及び積層摺動部材 |
| JP2012197376A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | フェノール樹脂成形材料 |
| JP2012207098A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 表面処理炭素繊維及びフェノール樹脂成形材料 |
| US9181351B2 (en) | 2011-04-04 | 2015-11-10 | Nec Corporation | Cellulose resin and process for producing the same |
| JP5935796B2 (ja) | 2011-04-04 | 2016-06-15 | 日本電気株式会社 | セルロース系樹脂およびその製造方法 |
| WO2014024992A1 (ja) * | 2012-08-10 | 2014-02-13 | 旭有機材工業株式会社 | 摺動部材用成形材料及び摺動部材 |
| JP5964174B2 (ja) * | 2012-08-10 | 2016-08-03 | 旭有機材株式会社 | 摺動部材用成形材料、その製造方法及び摺動部材 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6254754A (ja) * | 1985-09-04 | 1987-03-10 | Asahi Organic Chem Ind Co Ltd | 動力伝達材用フエノ−ル樹脂成形材料 |
-
1987
- 1987-03-28 JP JP62075659A patent/JPH072898B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63241060A (ja) | 1988-10-06 |
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