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JPH0730080B2 - フタロシアニン誘導体 - Google Patents
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JPH0730080B2 - フタロシアニン誘導体 - Google Patents

フタロシアニン誘導体

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JPH0730080B2
JPH0730080B2 JP20168787A JP20168787A JPH0730080B2 JP H0730080 B2 JPH0730080 B2 JP H0730080B2 JP 20168787 A JP20168787 A JP 20168787A JP 20168787 A JP20168787 A JP 20168787A JP H0730080 B2 JPH0730080 B2 JP H0730080B2
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less carbon
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phthalocyanine
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淳孝 重原
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    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フタロシアニン誘導体に関し、更に詳しくは
フタロシアニン二量体、三量体、四量体及び5量体に関
する。
〔従来の技術〕
従来、(金属)フタロシアニン(以下MPc)は耐候性の
高い色剤として汎用され、また近年、有機光半導体(以
下OPC)としてエレクトロフォトグラフィーの電荷発生
層の部材として使用されている。
ところが半導体レーザーが発振可能な波長領域は780〜8
30nmであるのに対し、従来のMPcは該波長領域よりやや
短波長域に吸収波長帯を有する。そのため従来のMPcをO
PCとして用いる場合に、MPcの吸収波長帯と半導体レー
ザーの発振可能な波長領域のマッチングが問題となって
いる。
そこで、従来結晶型、粒径、スタッキング、などを制御
することによりMPcの吸収波長領域を長波長化する試み
がなされている(例えばR.O.ロウトフィー(Loutfy)
他、J.イメージサイエンス(Image Science)、29、116
(1985)〕。しかし、それらの吸収特性は不十分なもの
であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕 そこで本発明の目的は、半導体レーザーの発振可能な長
波領域中に吸収波長帯(感度)を有する、OPCとして有
用なフタロシアニン誘導体及びその製造法を提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、一般式(I)、(II)、(III)及び(IV)
で表わされるフタロシアニン誘導体に関する。
(式中R1〜R12は、水素原子、t−ブチル基、炭素数20
以下の直鎖又は分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖
又は分岐アルキルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ
基、炭素数20以下のアラルキロキシ基、炭素数20以下の
アリールチオ基又は炭素数20以下のアラルキルチオ基で
あり、M1又はM2は2つの水素原子、錯体を形成しうる2
価の金属イオン又は3〜6価の金属イオンと対アニオン
との組合せであって価数が+2である金属イオンとアニ
オンの組合せであるか、又は、R1とR2、R3とR4、R5
R6、R7とR8、R9とR10及びR11とR12から選ばれる1〜3
つの組が一般式(V) (式中R13〜R18は水素原子、t−ブチル基、炭素数20以
下の直鎖又は分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖又
は分岐アルキルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ
基、炭素数20以下のアラルキロキシ基、炭素数20以下の
アリールチオ基又は炭素数20以下のアラルキルチオ基で
あり、M3は2つの水素原子、錯体を形成しうる2価の金
属イオン又は3〜6価の金属イオンと対アニオンとの組
合せであって価数が+2である金属イオンとアニオンの
組合せである。) で表わされるフタロシアニン誘導体基である。) (式中R21とR22、R23とR24、R25とR26、R31とR32及びR
33とR34から選ばれる2つの組が前記一般式(V)で表
わされるフタロシアニン誘導体基であり、前記一般式
(V)のフタロシアニン誘導体基以外のR19〜R34は、水
素原子、t−ブチル基、炭素数20以下の直鎖又は分岐ア
ルコキシ基、炭素数20以下の直鎖又は分岐アルキルチオ
基、炭素数20以下のアリーロキシ基、炭素数20以下のア
ラルキロキシ基、炭素数20以下のアリールチオ基又は炭
素数20以下のアラルキルチオ基であり、M4〜M6は2つの
水素原子、錯体を形成しうる2価の金属イオン又は3〜
6価の金属イオンと対アニオンとの組合せであって価数
が+2である金属イオンとアニオンの組合せである。) (式中、R39とR40、R41とR42、R43とR44、R45とR46、R
47とR48及びR49とR50から選ばれる2つの組が一般式
(V)で表わされるフタロシアニン誘導体であり、前記
一般式(V)のフタロシアニン誘導体基以外のR35〜R50
は、水素原子、t−ブチル基、炭素数20以下の直鎖又は
分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖又は分岐アルキ
ルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ基、炭素数20以
下のアラルキロキシ基、炭素数20以下のアリールチオ基
又は炭素数20以下のアラルキルチオ基であり、M7〜M9
2つの水素原子、錯体を形成しうる2価の金属イオン又
は3〜6価の金属イオンと対アニオンとの組合せであっ
て価数が+2である金属イオンとアニオンの組合せであ
る。) (式中、R51〜R66は水素原子、t−ブチル基、炭素数20
以下の直鎖又は分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖
又は分岐アルキルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ
基、炭素数20以下のアラルキロキシ基、炭素数20以下の
アリールチオ基又は炭素数20以下のアラルキルチオ基で
あるか、又はR51とR52の組が前記一般式(V)のフタロ
シアニン誘導体基であり、M11又はM14は2つの水素原
子、錯体を形成しうる2価の金属イオン又は3〜6価の
金属イオンと対アニオンとの組合せであって価数が+2
である金属イオンとアニオンの組合せである。) 本発明の一般式(I)〜(IV)の化合物及び一般式
(V)のフタロシアニン誘導体基中の官能基の具体例を
示す。
「炭素数20以下の直鎖又は分岐アルコキシ基」としては
例えばメトキシ(C1)、エトキシ(C2)、n−プロポキ
シ(C3)、i−プロポキシ(C3)、n−ブトキシ
(C4)、i−ブトキシ(C4)、t−ブトキシ(C4)、n
−ペンチロキシ(C5)、2−メチルブトキシ(C5)、3
−メチルブトキシ(C5)、neo−ペンチロキシ(C5)、
n−デカノキシ(C10)、n−ヘキサデカノキシ
(C16)、n−ドコキシ(C20)などを挙げることができ
る。
「炭素数20以下の直鎖又は分岐アルキルチオ基」として
は例えばメチルチオ(C1)、エチルチオ(C2)、n−プ
ロピルチオ(C3)、i−プロピルチオ(C3)、n−ブチ
ルチオ(C4)、i−ブチルチオ(C4)、t−ブチルチオ
(C4)、n−ペンチルチオ(C5)、2−メチルブチルチ
オ(C5)、3−メチルブチルチオ(C5)、neo−ベンチ
ルチオ(C5)、n−デカニルチオ(C10)、n−ヘキサ
デカニルチオ(C16)、n−エイコシルチオ(C20)等を
挙げることができる。
「炭素数20以下のアリーロキシ基」としては、例えばフ
ェノキシ(C6)、o−メチルフェノキシ(C7)、m−メ
チルフェノキシ(C7)、p−メチルフェノキシ(C7)、
2,6−ジメチルフェノキシ(C8)、α−ネフチロキシ(C
10)、β−ナフチロキシ(C10)、o−フェニルフェノ
キシ(C12)、m−フェニルフェノキシ(C12)、p−フ
ェニルフェノキシ(C12)、2,6−ジフェニルフェノキシ
(C18)等を挙げることができる。
「炭素数20以下のアラルキロキシ基」としては例えばベ
ンジロキシ(C7)、フェニルエトキシ(C8)、1−ナフ
チルエトキシ(C12)等を挙げることができる。
「炭素数20以下のアリールチオ基」としては例えばフェ
ニルチオ(C6)、α−ナフチルチオ(C10)、β−ナフ
チルチオ(C10)等を挙げることができる。
「炭素数20以下のアラルキルチオ基」としては例えばベ
ンジルチオ(C7)等を挙げることができる。
本発明の一般式(I)〜(IV)の化合物及び一般式
(V)のフタロシアニン誘導体基中のM1〜M14の具体例
を以下に示す。
「錯体を形成し得る2価の金属イオン」としては、例え
ば2価の遷移金属イオン「Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zu
2+、Hg2+、Pb2+、Cd2+など(但しこれに限るものではな
い)を挙げることができる。
「3〜6価の金属イオンと対アニオンとの組合せであっ
て価数が+2である金属イオンとアニオンの組合せ(該
組合せは、錯体を形成し得る)」としては以下の(a)
〜(d)の組合せが挙げられる。
(a)3価の金属イオン+陰イオン(M3+−X-) 例えば、3価の金属イオンM3+が、Al3+、Mn3+、Cr3+、C
o3+、希土類金属イオン(Ce,Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Lu)3+など(但しこれに限るものではない)
であって、陰イオンX-は、ハロゲン(F-、Cl-、Br-
X-)、擬ハロゲン(CN-、SCN-)、0H-、NO3 -、ClO4 -、H
SO4 -、CF3SO3 -など(但しこれに限るものではない)で
あるものを挙げることができる。
(b)4価の金属イオン+陰イオン(M4+−(X-)2) 例えば、4価の金属イオンM4+が、Si4+、Ge4+、Ti4+、V
4+など(但しこれに限るものではない)であって、陰イ
オンがX-またはX2-が、ハロゲン(F-、Cl-、Br-
X-)、擬ハロゲン(CN-、SCN-)、0H-、NO3 -、ClO4 -、H
SO4 -、CF3SO3 -など(但しこれに限るものではない)、
あるいはO2-、S2-、Se2-、SO4 2-など(但しこれに限る
ものではない)であるものを挙げることができる。
(c)5価の金属イオン+陰イオン〔M5+−(X-)3、M5+
−(X2-)・XまたはM5+−X3-〕 例えば、5価の金属イオンが、V5+、Nb5+、Ta5+、M
o5+、W5+、Re5+など(但しこれに限るものではない)で
あって、陰イオンX-またはX2-あるいはX3-が、ハロゲン
(F-、Cl-、Br-、X-)、擬ハロゲン(CN-、SCN-)、0
H-、NO3 -、ClO4 -、HSO4 -、CF3SO3 -またはO2-、S2-、Se
2-、SO4 2-あるいはPO4 3-など(但しこれに限るものでは
ない)であるものを挙げることができる。
(d)6価の金属イオン+陰イオン〔M6+−(X-)4、M6+
−(X2-)・(X-)2、M5+−(X2-)2またはM6+−(X3-)・
(X-〕 例えば、5価の金属イオンが、U6+、Mo6+、W6+など(但
しこれに限るものではない)であって、陰イオンX-また
はX2-あるいはX3-が、ハロゲン(F-、Cl-、Br-、X-)、
擬ハロゲン(CN-、SCN-)、0H-、NO3 -、ClO4 -、HSO4 -
CF3SO3 -またはO2-、S2-、Se2-、SO4 2-あるいはPO4 3-
ど(但しこれに限るものではない)であるものを挙げる
ことができる。
以下本発明のフタロシアニン誘導体の製造法について説
明する。
(二量体) 本発明のフタロシアニン二量体は、一般式(I)で表わ
される化合物であって、R1〜R12のいずれもが一般式
(V)で表わされるフタロシアニン誘導体基でない化合
物である。
本発明のフタロシアニン二量体の製造法の例を、スキー
ム1に従って説明する。
オクタシアノフタロシアニンの合成に関して述べている
D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle.G.Meyer:Makromol.Chem.,
181、2127(1980)〕を参考にして、4,5−ジ置換フタロ
ニトリルとテトラシアノベンゼンとの3:1混合物を例え
ば脱水イソプロピルアルコール等の溶媒中、希薄条件下
でリチウムイソプロピラート存在下に反応させ、相当す
るジシアノフタロシアニン誘導体を合成する〔スキーム
1、工程(1)〕。
この反応の結果、未反応物、環状にならなかった直線状
縮合物、シアノ基を全く含まないMPc誘導体、ジシアノ
フタロシアニン誘導体、テトラシアノフタロシアニン誘
導体、ヘキサシアノフタロシアニン誘導体、オクタシア
ノフタロシアニン、の混合物が得られる。前2者は未精
製固体よりメタノールを用いた抽出で除き、残るMPc混
合物をアルミナないしシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより分離してジシアノフタロシアニン誘導体を単
離する。但し、この時のカラム部材および展開溶媒は、
Ra、Rbの種類によって異なる。
次に、M1が上述した金属イオンの場合は、式(1)で得
たジシアノフタロシアニン誘導体を例えばジメチルフォ
ルムアミドに溶解または分散させ、過剰の金属塩酸塩な
いし金属酢酸塩またはアセチルアセトン錯体あるいは金
属カルボニルと80〜150℃で反応させると中心金属が導
入される。但し、金属塩酸塩ないし金属酢酸塩を用いる
時には、当量のピリジンを存在させることが金属の導入
を完全に行なうという観点から好ましい。過剰の金属塩
ないし副生成物はメタノール洗浄により取り除くことが
できる。
このようにして得た中心金属の導入されたまたは無金属
のジシアノフタロシアニン誘導体を脱水メタノール/N−
メチルピロリドン等量混合溶媒中、ナトリウムメチラー
ト存在下にアンモニアガスを付加させてビス(ジイミノ
イソインドレニン)誘導体とする(スキーム1、工程
(2)〕。
他方、これと全く同じ要領で、但し溶液に脱水メタノー
ルを用いて、式(3)のようにジイミノイソインドレニ
ン誘導体を調製する。式(3)において置換基が水素原
子でない場合は特開昭61−207431号に詳細が開示されて
いる方法に従い、式(4)の反応で出発物質である4,
(5)−(ジ)置換フタロニトリルを合成する。
工程(2)と同様の要領で、但し溶液に脱水メタノール
を用いて、ジイミノイソインドレニン誘導体を合成する
〔スキーム1、工程(3)〕。尚、工程(3)の変量で
あるモノ又はジ置換フタロニトリルは、特開昭61−2074
31号に開示された方法により以下に示すように合成する
ことができる。
次に工程(3)で得たジイミノイソインドレニノフタロ
シアニン誘導体1等量に対して、工程(3)で得たジイ
ミノインドレニン誘導体を9〜15等量(但し、M2が金属
イオンである場合はM2の金属塩を12.5等量以上)脱水N,
N−ジメチルアミノ−2−エタノールに溶解し、不活性
ガス雰囲気下、沸点環流を行なうと目的のフタロシアニ
ン二量体が黒緑色沈殿として遊離する〔スキーム1、工
程(4)〕。
工程(4)においてはジイミノイソインドレニン誘導体
を過剰に用いたほうが目的物の収量がよい。これはジイ
ミノイソインドレニン誘導体自体の環化反応が速いため
にビス(ジイミノイソインドレニン)誘導体と反応せず
に終了することに起因すると考えられる、従って上述の
ジイミノイソインドレニン誘導体等量は過剰なほうが好
ましく、特に12〜14等量程度が最も好ましい。金属塩は
20当量以上は必要でなく、最も好ましくは15〜18当量で
ある。黒緑色沈殿として得られる未精製物は、未反応、
環状にならなかった直線状縮合物、およびテトラー置換
MPc誘導体を不純物として含む。未精製物はジメチルフ
ォルムアミドによる抽出、次にRa、Rb、Re、RfがHの時
は10-5torr以上の高真空下に300℃以上400℃以下にて真
空処理することにより、又、Ra、Rb、Re、RfがHでない
場合はアルミナないしシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより分離して、目的のフタロシアニン二量体を収
率良く単離できる。但し、この時のカラム部材および展
開溶媒は、Ra、Rb、Re、Rfの種類によって異なる。
(三量体) 本発明のフタロシアニン三量体は一般式(I)の化合物
であって、R3とR4又はR5とR6の組いずれか1つが一般式
(V)のフタロシアニン誘導体基である化合物である。
本発明のフタロシアニン三量体の製造法を、スキーム2
に従って説明する。
オクタシアノフタロシアニンの合成に関して述べている
D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle.G.Meyer:Makromol.Chem.,
181、2127(1980)〕を参考にして、4,5−ジ置換フタロ
ニトリルとテトラシアノベンゼンとの当量混合物を例え
ば脱水イソプロピルアルコール等の溶媒中、希薄条件下
でリチウムイソプロビラート存在下に反応させ、相当す
るテトラシアノフタロシアニン誘導体を合成する〔スキ
ーム2、工程(5)〕。
この反応の結果、未反応物、環状にならなかった直線状
縮合物、シアノ基を全く含まないMPc誘導体、ジシアノ
フタロシアニン誘導体、テトラシアノフタロシアニン誘
導体、ヘキサシアノフタロシアニン誘導体、オクタシア
ノフタロシアニン、の混合物が得られる。前2者は未精
製固体よりメタノールを用いた抽出で除き、残るMPc混
合物をアルミナないしシリカゲルクロマトグラフィーに
より分離してテトラシアノフタロシアニン誘導体を単離
する。但し、この時のカラム部材および展開溶媒は、
Ra、Rbの種類によって異なる。
次に、M1が上述した金属イオンの場合は、工程(5)で
得たテトラシアフタロシアニン誘導体を例えばジメチル
フォルムアミドに溶解または分散させ、過剰の金属塩酸
塩または金属酢酸塩またはアセチルアセトン錯体あるい
は金属カルボニルと80〜150℃で反応させると中心金属
が導入される。但し、金属塩酸塩ないし金属酢酸塩を用
いる時には、当量のピリジンを存在させることが金属の
導入を完全に行なうという観点から好ましい。過剰の金
属塩ないし副生成物はメタノール洗浄により取り除くこ
とができる。
このようにして得た中心金属の導入されたまたは無金属
のテトラシアノフタロシアニン誘導体を脱水メタノール
/N−メチルピロリドン等量混合溶媒中、ナトリウムメチ
ラート存在下にアンモニアガスを付加させてビス(ジイ
ミノイソインドレニン)誘導体とする(スキーム2、工
程(6)〕。
次に工程(6)で得たビス(ジイミノイソインドレニ
ン)誘導体1当量に対し、前記工程(3)で得たジイミ
ノイソインドレニン誘導体を6〜12当量(但し、M2、M3
が金属イオンである場合は〔M2の金属塩+M3の金属塩〕
を12.5当量以上)を脱水N,N−ジメチルアミノ−2−エ
タノールに溶解し、不活性ガス雰囲気下、沸点還流を行
なうと目的のフタロシアニン三量体が黒緑色沈殿として
遊離する〔スキーム2、工程(7)〕。
この際、ジイミノイソインドレニン誘導体を過剰に用い
たほうが目的物の収量がよく、これはジイミノイソイン
ドレニン誘導体自体の環化反応が速いためにビス(ジイ
ミノイソインドレニン)誘導体を反応せずに終了するこ
とに起因すると考えられる。従って上述のジイミノイソ
インドレニン誘導体当量は過剰なほうが好ましく、特に
10〜12当量程度が最も好ましい。金属塩は20当量以上は
必要でなく、最も好ましくは15〜18当量である。黒緑色
沈殿として得られる未精製物は、未反応物、環状になら
なかった直線状縮合物、およびテトラ−置換MPc誘導体
を不純物として含む。これらはジメチルフォルムアミド
による抽出、次にRa〜RfがHの時は10-5torr以上の高真
空下に300℃以上400℃以下にて真空処理するが、Ra〜Rf
がHでない場合はアルミナないしジシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより分離して、目的のフタロシアニ
ン三量体を収率良く単離できる。但し、この時のカラム
部材および展開溶媒は、Ra〜Rfの種類によって異なる。
なお、仕込の金属イオン種をM2′、M3′とするとき、
M2′≠M3′である場合、形成されるフタロシアニン三量
体は〔M2=M2′、M3=M2′〕、〔M2=M3′、M3
M3′〕。〔M2=M2′、M3=M3′〕の三種類の混合物によ
り、これらはRa〜Rfが適当な置換基である場合にはさら
にHPLCで分割される。例えばRa〜Rfの全てが−Hである
不溶性のフタロシアニン三量体の場合は、この三種類の
混合物は分離できない。
(四量体) 本発明のフタロシアニン四量体は、一般式(I)の化合
物であってR3とR4及びR9とR10、R3とR4及びR5とR6、R3
とR4及びR7とR8、R1とR2及びR11とR12、並びにR1とR2
びR7とR8の組の組合せうちいずれかの組合せ(2つの組
からなる)が一般式(V)のフタロシアニン誘導体基で
ある化合物、及び一般式(IV)の化合物であって、R51
〜R66が一般式(V)のフタロシアニン誘導体基でない
化合物である。
以下にR3とR4及びR5とR6の組の両方が一般式(V)のフ
タロシアニン誘導体基である場合についてその製造法を
スキーム3に従って説明する。
オクタシアノフタロシアニンの合成に関して述べている
D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle.G.Meyer:Makromol.Chem.,
181、2127(1980)〕を参考にして、式(9)に示すよ
うにテトラシアノベンゼン(TCB)をフタロニトリル(P
N)ないし4−置換フタロニトリル(RPN)と脱水イソプ
ロピルアルコール中、希薄条件下でリチウムイソプロピ
ラート存在下に反応させ、相当するヘキサシアノフタロ
シアニンを合成する〔スキーム3、工程(8)〕。TCB
とPNまたはRPNのモル比は3〜4:1が適当であり、好まし
くは3.3:1〜3.5:1である。
この反応の結果、未反応物、環状にならなかった直線状
縮合物、RPNのみが環化縮合したフタロシアニン、ジシ
アノフタロシアニン、テトラシアノフタロシアニン、ヘ
キサシアノフタロシアニン(目的物)、オクタシアノフ
タロシアニン、の混合物が得られる。前2者は未精製固
体よりメタノールを用いた抽出で除去できる。次に、フ
タロシアニン混合物からジメチルフォルムアミド(DM
F)によりソックスレー抽出を行うとフタロシアニンの
みが固体のまま残り、さらに中性アルミナカラムクロマ
トグラフィー(Grade-111、クロロフォルム/メタノー
ル/DMF=1:1:1にて流出)で分離を行うと、第三成分に
目的とするヘキサシアノフタロシアニンが得られる。
次に、M1が上述した金属イオンの場合は、得られたヘキ
サシアノフタロシアニンをDMFに溶解させ、過剰の金属
塩酸塩または金属酢酸塩またはアセチルアセトン錯体あ
るいは金属カルボニルと80〜150℃で反応させると中心
金属が導入される。但し、金属塩酸塩ないし金属酢酸塩
を用いる時には、当量のピリジンを存在させたほうが導
入を完全に行なえ易い。過剰の金属塩ないし副生成物は
メタノール洗浄により取り除くことができる。
このようにして得た中心金属の導入された、または無金
属のヘキサシアノフタロシアニン誘導体を脱水メタノー
ル/N−メチルピロリドン等量混合溶媒中、ナトリウムメ
チラート存在下にアンモニアガスを付加させてトリス
(ジイミノイソインドレニン)誘導体とする(スキーム
3、工程(9)〕。
次に工程(9)で得たトリス(ジイミノイソインドレニ
ン)フタロシアニン誘導体1当量に対し、前記工程
(3)で得たジイミノイソインドレニン誘導体を15〜20
当量(但し、M2〜M4が金属イオンである場合は金属塩の
総量として12当量以上)を脱水N,N−ジメチルアミノ−
2−エタノールに溶解し、不活性ガス雰囲気下、沸点還
流を行なうと目的のフタロシアニン四量体が黒緑色沈殿
として遊離する〔スキーム3、工程(10)〕。
この際、ジイミノイソインドレニン誘導体を過剰に用い
たほうが目的物の収量がよく、これはジイミノイソイン
ドレニン誘導体自体の環化反応が速いためにトリス(ジ
イミノイソインドレニン)フタロシアニン誘導体と反応
せずに終了することに起因すると考えられる。従って上
述のジイミノイソインドレニン誘導体当量は過剰なほう
が好ましく、特に17〜18当量程度が最も好ましい。金属
塩は16当量以上は必要でなく、最も好ましくは13〜14当
量である。黒緑色沈殿として得られる未精製物は、未反
応物、環状にならなかった直線状縮合物、および(金
属)フタロシアニンまたは(金属)テトラR置換フタロ
シアニンを不純物として含む。未精製物の精製は以下の
ようにして行う。未精製物はDMFによる抽出、次にRa、R
b、Re、RfがHの時は10-5torr以上の高真空下に300℃以
上400℃以下にて真空処理してジイミノイソインドレニ
ンの単独環化縮合により生成する(金属)フタロシアニ
ンを昇華し去る。Ra、Rb、Re、RfがHでない場合はアル
ミナないしシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
分離して、目的のフタロシアニン四量体を収率良く単離
できる。但し、この時のカラム部材および展開溶媒は、
Ra、Rb、Re、Rfの種類によって異なる。
工程(10)において、M2〜M4に異なる金属を導入する目
的で2種類以上の金属塩を用いた時は、形成される金属
フタロシアニン四量体は、目的物の他に中心金属の種類
及び配置の異なるものが副成できる、このとき、Ra
Rb、Re、RfがHでなければ例えばHPLCなどの手段でおの
おのを分離えきるが、Ra、Rb、Re、RfがHの時は分離で
きない。しかしながら、混合物のままで用いたとして
も、本発明の波及効果をなんら妨げるものではない。こ
の価値は変わらない。
(五量体) 本発明のフタロシアニン五量体は、一般式(I)の化合
物であって、R1とR2、R3とR4及びR5とR6の3組、R1
R2、R5とR6及びR9とR10の3組、R1とR2、R3とR4及びR11
とR12の3組、R1とR2、R3とR4及びR7とR8の3組がそれ
ぞれ一般式(V)のフタロシアニン誘導体基ある化合
物、一般式(II)及び(III)で表わされる化合物及び
一般式(IV)の化合物であってR51とR52の組が一般式
(V)のフタロシアニン誘導体基である化合物である。
以下一般式(I)の化合物であって、R1とR2、R3とR4
びR5とR6の3組が一般式(V)のフタロシアニン誘導体
基である化合物を例に、その製造法をスキーム4に従っ
て説明する。
オクタシアノフタロシアニンの合成に関して述べている
D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle.G.Meyer:Makromol.Chem.,
181、2127(1980)〕を参考にして、式(3)に示すよ
うにテトラシアノベンゼンを脱水イソプロピルアルコー
ル中、希薄条件下でリチウムイソプロピラート存在下に
反応させ、相当するオクタシアノフタロシアニンを合成
する〔スキーム4、工程(11)〕。この反応の結果、未
反応物、環状にならなかった直線状縮合物、オクタシア
ノフタロシアニン、の混合物が得られる。前2者は未精
製固体よりメタノールを用いた抽出で除去できる。
次に、M1が上述した金属イオンの場合は、工程(11)で
得たオクタシアノフタロシアニンをジメチルフォルムア
ミドに溶解させ、過剰の金属塩酸塩または金属酢酸塩ま
たはアセチルアセトン錯体あるいは金属カルボニルと80
〜150℃で反応させると中心金属が導入される。但し、
金属塩酸塩ないし金属酢酸塩を用いる時には、当量のピ
リジンを存在させたほうが導入を完全に行る。過剰の金
属塩ないし副生成物はメタノール洗浄により取り除くこ
とができる。
このようにして得た中心金属の導入されたまたは無金属
のオクタシアノフタロシアニン誘導体を脱水メタノール
/N−メチルピロリドン等量混合溶媒中、ナトリウムメチ
ラート存在下にアンモニアガスを付加させてテトラキス
(ジイミノイソインドレニン)誘導体とする(スキーム
4、工程(12)〕。
次に工程(12)で得たテトラキス(ジイミノイソインド
レニン)フタロシアニン誘導体1当量に対し、前記工程
(3)で得たジイミノイソインドレニン誘導体を20〜25
当量、M2〜M5が金属イオンであるばあいは金属イオン塩
の総量として15当量以上を脱水N,N−ジメチルアミノ−
2−エタノールに溶解し、不活性ガス雰囲気下、沸点還
流を行なうと目的のフタロシアニン二量体が黒緑色沈殿
として遊離する〔スキーム4、工程(13)〕。
この際、ジイミノイソインドレニン誘導体を過剰に用い
たほうが目的物の収量がよく、これはジイミノイソイン
ドレニン誘導体自体の環化反応が速いためにテトラキス
(ジイミノイソインドレニン)フタロシアニン誘導体と
反応せずに終了することに起因すると考えられる。従っ
て上述のジイミノイソインドレニン誘導体当量は過剰な
ほうが好ましく、特に22〜24当量程度が最も好ましい。
金属塩は20当量以上は必要でなく、最も好ましくは15〜
15当量である。黒緑色沈殿として得られる未精製物は、
未反応物、環状にならなかった直線状縮合物、および目
的物以外のMPcを不純物として含むが、これらのジメチ
ルフォルムアミドによる抽出、次にRe、RfがHの時は10
-5torr以上の高真空下に300℃以上400℃以下にて真空処
理するか、R1〜R24がHでない場合はアルミナないしシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して、目
的のフタロシアニン二量体を収率良く単離できる。
但し、この時のカラム部材および展開溶媒は、Re、Rf
種類によって異なる。
工程(13)において、M2〜M5に異なる金属を導入する目
的で2種類の金属塩を用いた時は、形成される金属フタ
ロシアニン五量体は、目的物の他に中心金属の種類及び
配置の異なるものが副成する。このとき、Re、RfがHで
なければ例えばHPLCなどの手段でおのおのを分離できる
が、Re、RfがHの時は分離できない。しかしながら、混
合物のままで用いたとしても、本発明の波及効果をなん
ら妨げるものではなく、その価値は変わらない。
〔発明の効果〕
本発明のフタロシアニン二量体、三量体、四量体及び五
量体は、p−型半導体の性質を有し、かつ吸収波長領域
が750〜1000nmの近赤外領域に及んでいるため、レーザ
ー記録材料、レーザープリンタ材料などに好適である。
また、複核金属錯体の形式を取っているため、多電子酸
化還元反応が可能であり、例えば電気化学的触媒に用い
ることができる。
次に、実施例を持って本発明を説明するが、それに先立
ち各出発物質の合成例を示す。
(フタロシアニン二量体) 合成例1 D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle.G.Meyer:Makromol.Chem.,
181、2127(1980)〕に従い、o−フタロニトリル(以
下PNと略、19.73g、0.15mol)とテトラシアノベンゼン
(以下TCBと略、8.91g、0.05mol)をイソプロピルアル
コール2.5l中、リチウムイソプロピラート(3.3g、0.05
mol)の存在下に4時間沸点還流・反応させ、精製する
沈殿をろ集した(収量14.5g)。ソックスレーにてメタ
ノールを溶媒に用い、48時間不純物を抽出し去った後、
残りをn−メチルピロリドン(以下NMPと略)に溶解
し、中性アルミナカラム(Grade-111、90メッシュ、φ
7.5×25cm)にて同溶媒で展開し、少量の第一、第二着
色バンドを流出し去った後、第三着色主流分をそれぞれ
分取した。減圧濃縮した後、大量のメタノール中に投じ
て沈殿させ、ろ集、減圧乾燥した。分析の結果、第三着
色部は式(I)のジシアノフタロシアニンであることが
わかった。
(1)収量10.5g FD-mass:m+/e=565(Mw=564.57) IR:νCN2240,νring1605,1495cm-1 元素分析(カッコ内計算値、以下同様) C72.41(72.33)H2.78(2.86)N24.81(24.81)% 合成例2 実施例1で得た化合物(1)0.57g(1m mol)を200mlの
ジメチルフォルムアミド(以下DMFと略)に溶解し、十
分にアルゴン置換してから12m molのピリジン(以下Py
と略)及び塩化第1銅を加え、70℃にて17時間反応させ
た。減圧濃縮後、溶液を大量のメタノール中に投じ、生
成する沈殿をろ集した。得られた固体をソックスレーに
てメタノールを溶媒に用い、48時間不純物を抽出し去っ
た後、減圧乾燥した。分析の結果、式(2)の銅テトラ
シアノフタロシアニンであることがわかった。
(2)収量0.52g FD-mass:m+/e=626(Mw=626.10) 元素分析 C65.17(65.23)H2.32(2.25)N22.39(23.37)% 合成例3 合成例2と全く同様に、但し塩化第一銅のかわりに無水
酢酸ニッケルを用いた。生成物を分析した結果、式
(3)で示される化合物であることがわかった。
(3)収量0.55g FD-mass:m+/e=622(Mw=621.242) 元素分析 C65.77(65.74)H2.31(2.27)N22.66(22.55)% 合成例4 o−ジブロモベンゼンに対するt−ブチルクロリド/Al
Cl3の通常のフリーデル・クラフツ反応(文献:s.A.Nikh
alenko他、Z.Obs.Khim.,41、2735〜2739(1971))によ
って4−(t−ブチル)−o−ジブロモベンゼンを得、
さらにシアン化第一銅とのBr/CN置換反応により4−
(t−ブチル)−o−フタロニトリルを得た。PNのかわ
りにこの4−(t−ブチル)−o−フタロニトリル0.1m
olを用いた他は、合成例1と全く同様に合成反応を行な
い、溶剤にクロロフォルム/NMP(1/1)混合溶媒を用い
たほかは全く同様にカラム分割を行ない、同様に第三着
色主流分をそれぞれ分取した。それぞれ減圧濃縮した
後、大量のメタノール中に投じて沈殿させ、ろ集、減圧
乾燥した。分析の結果、第三着色部は式(4)のジシア
ノフタロシアニンであることがわかった。
(4)収量17.25g FD-mass:m+/e=733(Mw=732.89) IR:νC-H3015,νCN2240,νring1605,1495cm-1 元素分析 C75.41(75.39)H5.40(5.50)N19.19(19.11)% 合成例5 合成例4で得た化合物(4)0.67g(1mmol)を用い、塩
化第一銅の代りにビスアセチルアセトバナジウム(IV)
オキシド1.2mmolを使用した他の合成例2は全く同様に
して中心金属を導入し、同様に処理して化合物(5)を
得た。
(5)収量0.51g FD-mass:m+/e=798(Mw=797.82) 元素分析 C69.33(69.25)H4.84(4.80)N17.53(17.56)% 合成例6 特開昭61−207431号に開示されている方法に従い、4−
ニトロフタロニトリル(50g、0.29mol)と1.2倍当量の
n−プロピルアルコールを1.2倍当量のジアザビシクロ
ウンデセン(DBUと略)とを200mlの脱水DMF中、不活性
雰囲気下に75℃、12時間反応させ、減圧濃縮後、1.2lの
冷6N−HClに投じ、クロロフォルムで抽出、有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、クロロフ
ォルムにてシリカゲルカラム(100メッシュ、φ10×35c
m)で展開し、第1透明流出部を採取し、減圧濃縮・乾
燥して目的の4−(n−プロポキシ)フタロニトリル3
5.5gを得た。
合成例7 実施例6と全く同様に、但しn−プロピルアルコールの
かわりにフェノール、チオフェノール、ベンジルアルコ
ール、n−ヘキサデシルアルコール、neo−ペンチルア
ルコールを用いて、それぞれ4−(フェノキシ)フタロ
ニトリル、4−(チオフェニル)フタロニトリル、4−
(ベンジロキシ)フタロニトリル、4−(ヘキサデカノ
キシ)フタロニトリル、4−(neo−ベントキシ)フタ
ロニトリルをそれぞれ48.5g、52.7g、42.6g、44.1g、4
0.9gを得た。
合成例8 o−フタロニトリル20gを200mlの脱水メタノールに溶解
し、激しく乾燥アンモニアガスを通じたのち、50mlの脱
水メタノールに0.2gの金属ナトリウムを溶解させたアル
コラート溶液を加え、室温で1時間、沸点還流下で2時
間反応させ、30℃以下で減圧留去してジイミノイソイン
ドレニン(以下、6と略)21gを得た。このものは強吸
湿性であり、機器分析が行なえないのでIR2200cm-1付近
のνCNの消失、それにかわる3400、1600〜1750cm-1のイ
ミノ吸収帯の出現から確認した。
合成例9 合成例6、7に記載の4−置換フタロニトリル類の内、
置換基がエーテル結合を含むものは合成例8と全く同様
に、置換基がチオエーテル結合を含むものは溶剤にメタ
ノール/テトラヒドロフラン(1/1)の混合溶媒を用い
て合成例8と同様にして、それぞれ5−(n−プロポキ
シ)ジイミノイソインドレニン(以下7と略)、5−
(フェノキシ)ジイミノイソインドレニン(以下8と
略)、5−(チオフェニル)ジイミノイソインドレニン
(以下9と略)、5−(ベンジロキシ)ジイミノイソイ
ンドレニン(以下10と略)、5−(n−ヘキサデカノキ
シ)ジイミノイソインドレニン(以下11と略)、5−
(neo−ペントキシ)ジイミノイソインドレニン(以下1
2と略)を得た。収率は定量的であり、いずれも95%以
上であった。同様にこれらは強吸湿性であり、機器分析
が行なえないのでIR2200cm-1付近のνCNの消失、それに
かわる3400、1600〜1750cm-1のイミノ吸収帯の出現から
確認した。
合成例11 化合物1の全量を最小量のメタノール/NMP混合溶媒に溶
解し、乾燥アンモニアガスを激しく通じ、ニトリル基に
対し0.2当量のリチウムメチラードを加え、アンモニア
の流量を1分間200ml程度としたのち、80℃にて反応さ
せた。適当な時間をおいて反応混合物の一部をサンプリ
ングし、減圧乾燥したのちIRスペクトルを観測し、2200
cm-1付近の付近のνCNの消失、それにかわる3400、1600
〜1750cm-1のイミノ吸収帯の出現が完結するまで反応を
続けた(約48時間を要した)。溶媒を50℃以下で減圧溜
去し、(13)で示すジイミノイソインドレニノフタロシ
アニン誘導体を定量的に得た。このものはたはり強吸湿
性であり、他の機器分析は行なえない。
合成例12 化合物(2)〜(5)に関し、合成例11と全く同様にし
て相当するジイミノイソインドレニノフタロシアニン誘
導体(14)〜(17)を定量的に得た。これらはやはり強
吸湿性であり、IR以外の機器分析は行なえない。
R:H,M:Cu;(14)((2)より誘導) R:H,M:Ni;(15)((3)より誘導) R:t-butyl,M:H2;(16)((4)より誘導) R:t-butyl,M:V=0;(17)((4)より誘導) 実施例1 化合物(13)5.7g(10mmol)、(6)21.8g(0.15mol)
を最少量の(約80ml)N,N−ジメチルアミノ2−エタノ
ール(以下DMAEと略)に溶解させ、乾燥アルゴン雰囲気
下に18時間沸点還流した。黒緑色沈殿の析出した溶液を
50℃程度まで冷却し、大量の冷メタノール(約1)中
に投じ、黒緑色沈殿をろ集した。これをソックスレー抽
出器に移し、メタノールにて還流液に色がつかなくなる
まで抽出した。乾燥後のFD-massスペクトルより、この
ものは目的物とメタルフリーフタロシアニンの混合物で
あることが分かった。次に、2.5・10-5torr、325℃にて
減圧加熱し、メタルフリーフタロシアニンを昇華させて
除去した。収量2.31g。分析の結果、式(2−a)のフ
タロシアニン二量体であることがわかった。なお、近赤
外〜赤外領域にかけて深い吸収帯を有するため、IRスペ
クトルは観測できなかった。
(2−a) FD-mass:m+/e=952(Mw=950.98) 可視吸収スペクトルλmax=782,840,920nm (KBrペレット) 元素分析 C73.28(73.25)H3.21(4.80)N23.51(23.57) 実施例2 化合物(14)6.3g(10mmol)、化合物(6)21.8g(0.1
5mol)、ビス(アセチルアセトナト)マンガン17.55g
(0.15mol)を用いた他は実施例1と同様に反応、同様
に処理し、式(2−b)のフタロシアニン二量体を得
た。収量2.76g。
(2−b) FD-mass:m+/e=1066(Mw=1065.44) 可視吸収スペクトルλmax=794,856,932nm (KBrペレット) 元素分析 C65.45(65.39)H2.52(2.46)N21.02(21.03)Cu5.82
(5.96)Mn5.19(5.16) 実施例3〜9 実施例1と同様にして、但し第1表の仕込・反応条件に
て相当するフタロシアニン二量体(2−c)〜(2−
i)を得た。また、それらの分析結果を第2表にまとめ
た。
(2−c)M1=Ni、M2=Co、R1〜R4=H、R5〜R12の奇
数または偶数番号のいずれかが−OC3H7基、 (2−d)M1=H2、M2=AlCl、R1〜R4の奇数または偶数
番号のいずれかがt−ブチル基、R5〜R12の奇数または
偶数番号のいずれかが−o−フェニル基、 (2−e)M1=V0、M2=Zn、R1〜R4の奇数または偶数番
号のいずれかがt−ブチル基、R5〜R12の奇数または偶
数番号のいずれかが−S−フェニル基、 (2−f)M1=H2、M2=SnCl2、R1〜R4=H、R5〜R12
奇数または偶数番号のいずれかが−o−ベンジル基、 (2−g)M1=H2、M2=ErCl、R1〜R4=H、R5〜R12
奇数または偶数番号のいずれかが−OC16H33基、 (2−h)M1=H2、M2=Fe、R1〜R4=H、R5〜R12の奇
数または偶数番号のいずれかが−neo−C15H11基、 (2−i)M1=H2、M2=VOCl、R1〜R4=H、R5〜R12
奇数または偶数番号のいずれかが−neo−OC3H7基、 (フタロシアニン三量体) 合成例13 D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle.G.Meyer:Makromol.Chem.,
181、2127(1980)〕に従い、o−フタロニトリル(以
下PNと略、13.15g、0.1mol)とテトラシアノベンゼン
(以下TCBと略、17.82g、0.1mol)をイソプロピルアル
コール2.5l中、リチウムイソプロピラート(3.3g、0.05
mol)の存在下に4時間沸点還流・反応させ、精製する
沈殿をろ集した(収量15.5g)。ソックスレーにてメタ
ノールを溶媒に用い、48時間不純物を抽出し去った後、
残りをn−メチルピロリドン(以下NMPと略)に溶解
し、中性アルミナカラム(Grade-111、90メッシュ、φ
7.5×25cm)にて同溶媒で展開し、少量の第一着色バン
ドを流出し去った後、第二、第三着色主流分をそれぞれ
分取した。それぞれ減圧濃縮した後、大量のメタノール
中に投じて沈殿させ、ろ集、減圧乾燥した。分析の結
果、第二着色部、第三着色部はそれぞれ式(18)、(1
9)のテトラシアノフタロシアニンであることがわかっ
た。
(18)収量9.4g FD-mass:m+/e=615(Mw=614.6) 1/2(m+/e)=308 IR:νCN2240,νring1605,1495cm-1 元素分析(カッコ内計算値、以下同様) C70.41(70.35)H2.28(2.30)N27.31(27.35)% (19)収量3.7g FD-mass:m+/e=615(Mw=614.6) 1/2(m+/e)=308(点線Aで切断) =360(点線Bで切断) =255(同上) IR:νCN2240,220,νring1605,1495cm-1 元素分析 C70.38(70.35)H2.41(2.30)N27.21(27.35)% 合成例13 合成例12で得た化合物(18)及び(19)をそれぞれ0.61
g(1mmol)、200mlずつのジメチルフォルムアミド(以
下DMFと略)に溶解し、十分にアルゴン置換いてから1.2
mmolずつのピチジン(以下Pyと略)及び塩化第一銅をそ
れぞれに加え、70℃にて17時間反応させた。減圧濃縮
後、溶液をそれぞれ大量のメタノール中に投じ、生成す
る沈殿をと集した。得られた固体をそれぞれソックスレ
ーにてメタノールを溶媒に用い、48時間不純物を抽出し
去った後、減圧乾燥いた。分析の結果、それぞれ式(2
0)、(21)の銅テトラシアノフタロシアニンであるこ
とがわっかった。
(20)収量0.52g FD-mass:m+/e=676(Mw=676.13) 1/2(m+/e)=338 元素分析 C63.95(63.86)H1.82(1.79)N24.79(24.86)% (21)収量0.54g FD-mass:m+/e=676(Mw=676.13) 1/2(m+/e)=338 =390 =286 元素分析 C63.82(63.86)H1.84(1.79)N24.82(24.86)% 合成例14 合成例13と全く同様に、但し塩化第一銅のかわりに無水
酢酸ニッケルを用いた。生成物を分析した結果、式(2
2)及び(23)で示される化合物があることがわかっ
た。
(22)収量0.55g FD-mass:m+/e=670(Mw=669.25) 1/2(m+/e)=335 元素分析 C64.57(64.61)H1.81(1.80)N25.06(25.12)% (23)収量0.57g FD-mass:m+/e=670(Mw=669.25) 1/2(m+/e)=335 =387 =283 元素分析 C64.63(64.61)H1.81(1.80)N25.17(25.12)% 合成例15 o−ジブロモベンゼンに対するt−ブチルクロリド/Al
Cl3の通常のヅリーデル・クラフツ反応(文献:S.A.Nikh
alenko他、Z.Obs.Khim.,41、2735〜2739(1971))によ
って4−(t−ブチル)−o−ジブロモベンゼンを得、
さらにシアン化第一銅とのBr/CN置換反応により4−
(t−ブチル)−o−フタロニトリルを得た。PNのかわ
りにこの4−(t−ブチル)−o−フタロニトリル0.1m
olを用いた他は、合成例1と全く同様に合成反応を行な
い、溶剤にクロロフォルム/NMP(1/1)混合溶媒を用い
たほかは全く同様にカラム分割を行ない、同様に、第
二、第三着色主流分をそれぞれ分取した。それぞれ減圧
濃縮した後、大量のメタノール中に投じて沈殿させ、ろ
集、減圧濃縮した。分析の結果、第二着色部、第三着色
部はそれぞれ式(24)、(25)のテトラシアノフタロシ
アニンであることがわかった。
(24)収量17.25g FD-mass:m+/e=729(Mw=728.82) 1/2(m+/e)=365 IR:νC-H3015,νCN2240,νring1605,1495cm-1 元素分析 C72.56(72.51)H4.40(4.43)N23.01(23.06)% (25)収量2.68g FD-mass:m+/e=729(Mw=728.82) 1/2(m+/e)=365(点線Aでの切断) =417(点線Bでの切断) =313(同上) IR:νC-H3015,νCN2240,2225,νring1605,1495cm-1 元素分析 C72.52(72.51)H4.37(4.43)N23.11(23.06)% 合成例16 合成例15で得た化合物(24)、(25)それぞれ0.67g(1
mmol)を用い、塩化第一銅の代りにビスアセチルアセト
ナトバナジウム(IV)オキシド1.2mmolを使用した他は
合成例13と全く同様にして中心金属を導入し、同様に処
理して化合物(26)、(27)を得た。
(26)収量0.51g FD-mass:m+/e=796(Mw=795.76) 1/2(m+/e)=398 元素分析 C66.43(66.41)H3.84(3.80)N29.73(29.79)% (27)収量0.49g FD-mass:m+/e=796(Mw=795.76) 1/2(m+/e)=398 =450 =346 元素分析 C66.47(66.41)H3.72(3.80)N29.81(29.79)% 合成例17 特開昭61−207431号に開示されている方法に従い、4−
ニトロフタロニトリル(50g、0.29mol)と1.2倍当量の
n−プロピルアルコールを1.2倍当量のジアザビシクロ
ウンデセン(DBUと略)を200mlの脱水DMF中、不活性雰
囲気下に75℃、12時間反応させ、減圧濃縮後、1.2lの冷
6N−HClに投じ、クロロフォルムで抽出、有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、クロロフォ
ルムにてシリカゲルカラム(100メッシュ、φ10×35c
m)で展開し、第一透明流出部を採取し、減圧濃縮・乾
燥して目的の4−(n−プロポキシ)フタロニトリル3
5.5gを得た。
合成例18 合成例17と全く同様に、但しn−プロピルアルコールの
かわりにフェノール、チオフェノール、ベンジルアルコ
ール、n−ヘキサデシルアルコール、neo−ペンチルア
ルコールを用いて、それぞれ4−(フェノキシ)フタロ
ニトリル、4−(チオフェニル)フタロニトリル、4−
(ベンジロキシ)フタロニトリル、4−(ヘキサデカノ
キシ)フタロニトリル、4−(neo−ベントキシ)フタ
ロニトリルをそれぞれ48.5g、52.7g、42.6g、44.1g、4
0.9gを得た。
合成例19 o−フタロニトリル20gを200mlの脱水メタノールに溶解
し、激しく乾燥アンモニアガスを通じたのち、50mlの脱
水メタノールに0.2gの金属ナトリウムを溶解させたアル
コラート溶液を加え、室温で1時間、沸点還流下で2時
間反応させ、30℃以下で減圧留去してジイミノイソイン
ドレニン(以下、28と略)21gを得た。このものは強吸
湿性であり、機器分析が行なえないのでIR2200cm-1付近
のνCNの消失、それにかわる3400、1600〜1750cm-1のイ
ミノ吸収帯の出現から確認した。
合成例20 合成例17、18に記載の4−置換フタロニトリル類の内、
置換基がエーテル結合を含むものは合成例19と全く同様
に、置換基がチオエーテル結合を含むものは溶剤にメタ
ノール/テトラヒドロフラン(1/1)の混合溶媒を用い
て合成例19と同様にして、それぞれ5−(n−プロポキ
シ)ジイミノイソインドレニン(以下29と略)、5−
(フェノキシ)ジイミノイソインドレニン(以下30と
略)、5−(チオフェニル)ジイミノイソインドレニン
(以下31と略)、5−(ベンジロキシ)ジイミノイソイ
ンドレニン(以下32と略)、5−(n−ヘキサデカノキ
シ)ジイミノイソインドレニン(以下33と略)、5−
(neo−ベントキシ)ジイミノイソインドレニン(以下3
4と略)を得た。収率は定量的であり、いずれも95%以
上であった。同様にこれらは強吸収性であり、機器分析
が行なえないので1R2200cm-1付近のνCNの消失、それに
かわる3400、1600〜1750cm-1のイミノ吸収帯の出現から
確認した。
合成例21 化合物(18)の全量を最小量のメタノール/NMP混合溶媒
に溶解し、乾燥アンモニアガスを激しく通じ、ニトリル
基に対し0.2当量のリチウムメチラートを加え、アンモ
ニアの流量を1分間200ml程度としたのち、80℃にて反
応させた。適当な時間をおいて反応混合物の一部をサン
プリングし、減圧乾燥したのちIRスペクトルを観測し、
2200cm-1付近のνCNの消失、それにかわる3400、1600〜
1750cm-1のイミノ吸収帯の出現が完結するまで反応を続
けた(約48時間を要した)。溶媒を50℃以下で減圧溜去
し、(35)で示すビス(ジイミノイソインドレニン)誘
導体を定量的に得た。このものはやはり強吸湿性であ
り、他の機器分析は行なえない。
合成例22 化合物(19)〜(27)に関し、合成例21と全く同様にし
て相当するビス(ジイミノイソインドレニン)誘導体
(36)〜(44)と定量的に得た。これらはやはり強吸湿
性であり、IR以外の機器分析は行なえない。
R:H,M:H2;(36)((19)により誘導) R:H,M:Cu;(38)((21)により誘導) R:H,M:Ni;(40)((23)により誘導) R:t-butyl,M:H2;(42)((25)より誘導) R:t-butyl,M:V=0;(41)((27)より誘導) R:H,M:Cu;(37)((20)により誘導) R:H,M:Ni;(39)((22)により誘導) R:t-butyl,M:H2;(41)((24)より誘導) R:t-butyl,M:V=0;(43)((36)より誘導) 実施例10 化合物(35)6.49g(10mmol)、(28)14.5g(0.1mol)
を最小量の(約80ml)N,N−ジメチルアミノ2−エタノ
ール(以下DMAEと略)に溶解させ、乾燥アルゴンガス雰
囲気下に18時間沸点還流した。黒緑色沈殿の析出した溶
液を50℃まで冷却し、大量の冷メタノール(約1)中
に投じ、黒緑色沈殿をろ集した。これをソックスレー抽
出器に移し、メタノールにて還流液に色がつかなくなる
まで抽出した。乾燥後のFD-massスペクトルより、この
ものは目的物とメタルフリーフタロシアニンの混合物で
あることが分かった。次に、2.5・10-5torr、325℃にて
減圧加熱し、メタルフリーフタロシアニンを昇華させて
除去した。収量2.15g。分析の結果、式(3−a)のフ
タロシアニン三量体であることがわかった。なお、近赤
外〜赤外領域にかけて深い吸収帯を有するため、IRスペ
クトルは観測できなかった。
(3−a) FD-massスペクトルm+/e=1388(Mw=1387.42) 可視吸収スペクトルλmax=782,840,920nm (KBrペレット) 元素分析 C72.78(72.72)H3.01(3.05)N24.21(24.23) 実施例11 化合物(31)6.49g(10mmol)、化合物(28)14.5g(0.
1mol)、ビス(アセチルアセトナト)マンガン17.55g
(0.15mol)を用いた他は実施例1と同様に反応、同様
に処理し、式(3−b)のフタロシアニン三量体を得
た。収量2.89g。
(3−b) FD-massスペクトルm+/e=1496(Mw=1495.28) 可視吸収スペクトルλmax=802,866,934nm (KBrペレット) 元素分析 C67.40(67.47)H2.52(2.56)N22.52(22.48)Mn7.56
(7.49) 実施例12〜18 実施例10と同様にして、但し第3表の仕込・反応条件に
て相当するフタロシアニン三量体(3−c)〜(3−
i)を得た。また、それらの分析結果を第4表にまとめ
た。
(3−c)M1=Cu、M2=M3=Co、R1〜R4=H、R5〜R16
の奇数または偶数番号のいずれかが−OC3H7基、 (3−d)M1=Cu、M2=M3=AlCl、R1〜R1〜R4=H、R5
〜R16の奇数または偶数番号のいずれかが−O−フェニ
ル基、 (3−e)M1=Ni、M2=M3=Zn、R1〜R4=H、R5〜R16
の奇数または偶数番号のいずれかが−S−フェニル基、 (3−f)M1=Ni、M2=M3=SnCl2、R1〜R4=H、R5〜R
16の奇数または偶数番号のいずれかが−O−ベンジル
基、 (3−g)M1=H2、M2=M3=ErCl、R1〜R4の奇数または
偶数番号のいずれかがt−ブチル、R5〜R16の奇数また
は偶数番号のいずれかが−OC16H33基、 (3−h)M1=VO、M2=M3=Fe、R1〜R4の奇数または偶
数番号のいずれかがt−ブチル、R5〜R16の奇数または
偶数番号のいずれかが‐neo-C5H11基、 (3−i)M1=VO、M2=M3=VOCl2、R1〜R4の奇数また
は偶数番号のいずれかがt−ブチル、R5〜R16の奇数ま
たは偶数番号のいずれかが‐neo-OC3H7基、 実施例19 化合物(44)8.3g(10mmol)、化合物(29)20.3g(0.1
mol)、ビス(アセチルアセトナト)マンガン8.8g(0.0
75mol)、さらにジオキソビス(アセチルアセトナト)
モリブデン22.81g(0.075mol)を用いた他は実施例10と
同様に反応、同様に処理した。この後、FD-massスペク
トルにより、得られた黒緑色固体は、〔M1=VO、M2=M
n、M3=MoO2〕〔M1=VO、M2=M3=Mn〕〔M1=VO、M2=M
3=MnO2〕の3種類のフタロシアニン三量体の混合物で
あることがわかったため、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(80〜100メッシュ、φ7.5×35cm)、クロロフ
ォルム/メタノール/水(65/24/1)にて添加し、僅か
な量の着色不純物バンドを流出し去った後、第一〜第三
着色バンドをおおまかに分取した(完全には分離しな
い)。次にHPLC(Lichosorb RP-2カラム、クロろフォル
ム/DMF/メタノール60/5/35、3ml/min、37kg/cm2)によ
りそれぞれの主流分を別々に分離走査を行ない、それぞ
れの主流分を単離・減圧濃縮・乾燥した。分析の結果、
第一〜第三主流分は、それぞれ(3−j)、(3−
k)、(3−l)の構造のフタロシアニン三量体である
ことがわかった。
(3−j)収量0.89g FD-mass(m+/e)=2128(Mw=2176.89) 元素分析 C59.64(59.59)H4.33(4.26)N15.37(15.44)V2.33
(2.34)Mo8.88(8.81) (3−k)収量1.05g FD-mass(m+/e)=2105(Mw=2103.89) 元素分析 C61.62(61.66)H4.53(4.41)N15.87(15.98)V2.43
(2.42)Mn2.66(2.61)Mo4.51(4.56) (3−l)収量0.72g FD-mass(m+/e)=2032(Mw=2030.89) 元素分析 C63.72(63.87)H4.53(4.57)N16.77(16.55)V2.43
(2.50)Mn5.46(5.41) (フタロシアニン四量体) 合成例23 D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle,G.Meyer:Mahromol.Chem.,
181、2127(1980)〕に従い、テトラシアノベンゼン
(以下TCBと略、8.91g、0.05ml)およびフタロニトリル
(以下PNと略、25.63g、0.20mol)をイソプロピルアル
コール2.5l中、リチウムイソプロピラート(3.3g、0.05
mol)の存在下に4時間沸点還流・反応させ、生成する
沈殿をろ集した(収量19.5g)。ソックスレーにてメタ
ノールを溶媒に用い、48時間不純物を抽出し去った後、
残をn−メチルピロリドン(以下NMPと略)に溶解し、
中性アルミナカラム(Grade-111、90メッシュ、φ7.5×
25cm)にて同溶媒で展開し、着色主流分を分取した。後
の分析結果より第二主流分が目的のヘキサシアノフタロ
シアニンであったので、その部分を減圧濃縮した後、大
量のメタノール中に投じて沈殿させ、ろ集、減圧乾燥し
た。
(45)収量17.5g FD-mass(m+/e)=665(Mw=664.61) IR:νCN2235,2240 νring1605,1495cm-1 元素分析(カッコ内計算値、以下同様) C68.71(68.67)H1.78(1.82)N29.45(29.51)% 合成例24 合成例23で得た化合物(45)1.28g(2mmol)を200mlの
ジメチルフォルムアミド(以下DMFと略)に溶解し、十
分にアルゴン置換してから2.4mmolずつのピリジン(以
下Pyと略)及び塩化第一銅を加え、70℃にて17時間反応
させた。減圧濃縮後、溶液を大量のメタノール中に投
じ、生成する沈殿をろ集した。得られた固体をそれぞれ
ソックスレーにメタノールを溶媒に用い、48時間不純物
を抽出し去った後、減圧乾燥した。分析の結果、式(4
6)の銅ヘキサシアノフタロシアニンであることがわか
った。
(46)収量1.16g FD-mass:m+/e=727(Mw=726.14) 元素分析 C62.90(62.86)H1.42(1.39)N26.92(27.01)Cu8.77
(8.75)% 合成例25 合成例24と全く同様に、但し塩化第一銅のかわりに無水
酢酸ニッケルを用いた。生成物を分析した結果、式(4
7)で示される化合物があることがわかった。
(47)収量1.07g FD-mass:m+/e=722(Mw=721.28) 元素分析 C63.37(63.28)H1.42(1.40)N27.49(27.40)Ni8.22
(8.14) 合成例26 合成例23で得た化合物(45)1.28g(2mmol)を用い、塩
化第一銅の代りにビスアセチルアセトナトバナジウム
(IV)オキシド2.3mmolを使用した他は合成例24と全く
同様にして中心金属を導入し、同様に処理して化合物
(48)を得た。
(48)収量1.25g FD-mass:m+/e=730(Mw=729.54) 元素分析 C62.61(62.56)H1.44(1.44)N26.93(26.88)V7.05
(6.98)% 合成例27 特開昭61−207431号に開示されている方法に従い、4−
ニトロフタロニトリル(50g、0.29mol)と1.2倍当量の
n−プロピルアルコールを1.2倍当量のジアザビシクロ
ウンデセン(DBUと略)とを200mlの脱水DMF中、不活性
雰囲気下に75℃、12時間反応させ、減圧濃縮後、1.2lの
冷6N−HClに投じ、クロロフォルムで抽出、有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥して後、減圧濃縮し、クロロフ
ォルムにてシリカゲルカラム(100メッシュ、φ10×35c
m)で展開し、第1透明流出部を採取し、減圧濃縮・乾
燥して目的の4−(n−プロポキシ)フタロニトリル3
5.5gを得た。
合成例28 合成例5と全く同様に、但しn−プロピルアルコールの
かわりにフェノール、チオフェノール、ベンジルアルコ
ール、n−ヘキサデシルアルコール、neo−ペンチルア
ルコールを用いて、それぞれ4−(フェノキシ)フタロ
ニトリル、4−(チオフェニル)フタロニトリル、4−
(ベンジロキシ)フタロニトリル、4−(ヘキサデカノ
キシ)フタロニトリル、4−(neo−ベントキシ)フタ
ロニトリルをそれぞれ48.5g、52.7g、42.6g、44.1g、4
0.9gを得た。
合成例29 o−ジブロモベンゼンに対するt−ブチロクロリド/Al
Cl3の通常のフリーデル・クラフツ反応(文献:S.A.Nikh
alenko他、Z.Obs.Khim.,41、2735〜2739(1971))によ
って4−(t−ブチル)−o−ジブロモベンゼンを得、
さらにシアン化第一銅とのBr/CN置換反応により4−
(t−ブチル)−o−フタロニトリルを得た。
合成例30 o−フタロニトリル20gを200mlの脱水メタノールに溶解
し、激しく乾燥アンモニアガスを通じたのち、50mlの脱
水メタノールに0.2gの金属ナトリウムを溶解させたアル
コラート溶液を加え、室温で1時間、沸点還流下で2時
間反応させ、30℃以下で減圧留去してジイミノイソイン
ドレニン(以下、49と略)21gを得た。このものは強吸
湿性であり、機器分析が行なえないのでIR2200cm-1付近
のνCNの消失、それにかわる3400、1600〜1750cm-1のイ
ミノ吸収帯の出現から確認した。
合成例31 合成例28、29、30に記載の4−置換フタロニトリル類の
うち、置換基がt−ブチルであるか、あるいはエーテル
結合を含むものは合成例8と全く同様に、置換基がチオ
エーテル結合を含むものは溶剤にメタノール/テトラヒ
ドロフラン(1/1)の混合溶媒を用いて合成例30と同様
にして、それぞれ5−(n−プロポキシ)ジイミノイソ
インドレニン(以下50と略)、5−(フェノキシ)ジイ
ミノイソインドレニン(以下51と略)、5−(チオフェ
ニル)ジイミノイソインドレニン(以下52と略)、5−
(ベンジロキシ)ジイミノイソインドレニン(以下53と
略)、5−(n−ヘキサデカノキシ)ジイミノイソイン
ドレニン(以下54と略)、5−(neo−ペントキシ)ジ
イミノイソインドレニン(以下55と略)、5−(t−ブ
チル)ジイミノイソインドレニン(以下56と略)を得
た。収率は定量的であり、いずれも95%以上であった。
同様にこれらは強吸湿性であり、機器分析が行なえない
のでIR2200cm-1付近のνCNの消失、それにかわる3400、
1600〜1750cm-1のイミノ吸収帯の出現から確認した。
合成例32 化合物(45)10gを最小量のメタノール/NMP混合溶媒に
溶解し、乾燥アンモニアガスを激しく通じ、ニトリル基
に対し0.2当量のリチウムメチラートを加え、アンモニ
アの流量を1分間200ml程度としたのち、80℃にて反応
させた。適当な時間をおいて反応混合物の一部をサンプ
リングし、減圧乾燥したのちIRスペクトルを観測し、22
00cm-1付近のνCNの消失、それにかわる3400、1600〜17
50cm-1のイミノ吸収帯の出現が完結するまで反応を続け
た(約48時間を要した)。溶媒を50℃以下で減圧溜去
し、(57)で示すトリス(ジイミノイソインドレニン)
フタロシアニンを定量的に得た。このものはやはり強吸
湿性であり、他の機器分析は行なえない。
合成例33 化合物(46)〜(50)に関し、合成例32と全く同様にし
て相当するトリス(ジイミノイソインドレニン)フタロ
シアニン誘導体(58)〜(60)を定量的に得た。これら
はやはり強吸湿性であり、IR以外の機器分析は行なえな
い。
M:Cu;(58)((46)より誘導) M:Ni;(59)((47)より誘導) M:V=O;(60)((48)より誘導) 実施例20 化合物(57)7.2g(10mmol)、(49)26.19g(0.18mo
l)を最少量の(約80ml)N,N−ジメチルアミノ−2−エ
タノール(以下DMAEと略)に溶解させ、乾燥アルゴン雰
囲気下に18時間沸点還流した。黒緑色沈殿の析出した溶
液を50℃程度まで冷却し、大量の冷メタノール(1)
中に投じ、黒緑色沈殿をろ集した。これをソックスレー
抽出器に移し、メタノールにて還流液に色がつかなくな
るまで抽出した。乾燥後のFD-massスペクトルより、こ
のものは目的物とメタルフリーフタロシアニンの混合物
であることが分かった。次に、2.5・10-5torr、325℃に
て減圧加熱し、メタルフリーフタロシアニンを昇華させ
て除去した。収量2.43g。分析の結果、式(4−a)の
フタロシアニン四量体であることがわかった。なお、近
赤外〜赤外領域にかけて深い吸収帯を有するため、IRス
ペクトルは観測できなかった。
(M1〜M4=2H) (4−a) FD-massスペクトルm+/e=1825(Mw=1823.86) 可視吸収スペクトルλmax=828,9550,977nm (KBrペレット) 元素分析 C72.49(72.44)H3.01(2.98)N24.61(24.58) 実施例21 化合物(58)7.8g(10mmol)、化合物(49)26.19g(0.
18mol)、ビス(アセチルアセトナト)マンガン16.38g
(0.14mol)を用いた他は実施例20と同様に反応、同様
に処理し、式(4−b)のフタロシアニン四量体〔式
(4−a)と同一の一般式を有し、M1=Cu、M2〜M4=M
n〕を得た。収量2.55g。
(4−b) FD-massスペクトルm+/e=2101(Mw=2099.095) 可視吸収スペクトルλmax=890,961,982nm (KBrペレット) 元素分析 C63.02(62.94)H2.22(2.21)N21.28(21.35)Cu3.12
(3.03)Mn7.73(7.85) 実施例22〜27 実施例20と同様にして、但し第5表の仕込・反応条件に
て相当するフタロシアニン五量体(4−c)〜(4−
h)を得た。また、それらの分析結果を第6表にまとめ
た。
(4−c)M1=Ni、M2〜M4=Co、R1=R2=H、R2〜R20
の奇数または偶数番号のいずれかがフェノキシ基、 (4−d)M1=VO、M2〜M4=AlCl、R1=R2=H、R3〜R
20の奇数または偶数番号のいずれかが−S−フェニル
基、 (4−e)M1=VO、M2〜M4=Zn、R1=R2=H、R3〜R20
の奇数または偶数番号のいずれかが−O−ベンジル基、 (4−f)M1=Cu、M2〜M4=Sn、R1=R2=H、R3〜R20
の奇数または偶数番号のいずれかが−OC16H33基、 (4−g)M1=Cu、M2〜M4=Er、R1=R3=H、R3〜R20
の奇数または偶数番号のいずれかが‐neo-C5H11基、 (3−h)M1=Cu、M2〜M4=Fe、R1=R2=H、R3〜R20
の奇数または偶数番号のいずれかがtert−ブチル基、 実施例28 ジイミノイソインドレニン(50)を366.3g(1.8mol)、
化合物(58)を77.7g(0.1mol)、酢酸ニッケル127.3g
(0.72mol)、酢酸亜鉛132.1g(0.72mol)、酢酸コバル
ト127.5g(0.72mol)、を750mlのN,N−ジメチルアミノ
エタノールに溶解し、乾燥アルゴン雰囲気下に攪拌しな
がら沸点還流させた。得られた沈殿混じりの黒緑色溶液
100mlに濃縮し、1.5lのメタノール中に投じ、黒緑色沈
殿をろ集した。これを最小量のクロロフォルムに溶解さ
せ、約2lのメタノール中に攪拌しながら滴下し生成した
黒緑色沈殿をろ集、乾燥した。この後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(200mesh、φ10×40cm、クロロ
フォルム)にて着色成分についておおよそ3成分に分離
した。分析の結果第一成分はテトラプロポキシ金属フタ
ロシアニン(中心金属にNi、Zn、Coのいずれかを有する
(50)の単独環化縮合物)であり、第三成分は原点吸着
であってポリ(リニヤ−フタロシアニン)であったの
で、第二成分(Rf=0.35、シリカゲル200mesh薄層クロ
ルト、クロロフォルム)に関し、HPLC分割を行った。そ
の結果を第7表にまとめた。但し、第7表に示した他に
分離・分析ができないほどの微量成分が種認められた。
(フタロシアニン五量体) 合成例34 D.Wohrleらの報告〔D.Wohrle,G.Meyer:Mahromol.Chem.,
181、2127(1980)〕 に従い、テトラシアノベンゼン(以下TCBと略、8.91g、
0.05mol)をイソプロピルアルコール2.5l中、リチウム
イソプロピラート(3.3g、0.05mol)の存在下に4時間
沸点還流・反応させ、生成する沈殿をろ集した(収量1
4.5g)。ソックスレーにてメタノールを溶媒に用い、48
時間不純物を抽出し去った後、残をn−メチルピロリド
ン(以下NMPと略)に溶解し、中性アルミナカラム(Gra
de-111、90メッシュ、φ7.5×25cm)にて同溶媒で展開
し、第一着色主流分を分取した。減圧濃縮した後、大量
のメタノール中に投じて沈殿させ、ろ集、減圧乾燥し
た。分析の結果、第一着色部は式(61)のオクタシアノ
フタロシアニンであることがわかった。
(61)収量11.5g FD-mass:m2/e=713(Mw=712.62) IR:νCN2240,νring1605,1495cm-1 元素分析(カッコ内計算値、以下同様) C67.41(67.42)H1.08(1.13)N31.51(31.45)% 合成例35 合成例34で得た化合物(61)0.71g(1mmol)を200mlの
ジメチルフォルムアミド(以下DMFと略)に溶解し、十
分にアルゴン置換してから1.2mmolずつのピリジン(以
下Pyと略)及び塩化第一銅を加え、70℃にて17時間反応
させた。減圧濃縮後、溶液を大量のメタノール中に投
じ、生成する沈殿をろ集した。得られた固体をそれぞれ
ソックスレーにメタノールを溶媒に用い、48時間不純物
を抽出し去った後、減圧乾燥した。分析の結果、銅オク
タシアノフタロシアニン(62)〔(61)と同一の一般式
でM1=Cu〕であることがわかった。
(62)収量0.54g FD-mass:m+/e=775(Mw=774.145) 元素分析 C62.10(62.06)H0.82(0.78)N28.92(28.59)% 合成例36 合成例24と同様に、但し塩化第一銅のかわりに無水酢酸
ニッケルを用いた。生成物を分析した結果、化合物(6
3)〔(61)と同一の一般式でM1=Ni〕であることがわ
かった。
(63)収量0.57g FD-mass:m+/e=770(Mw=769.29) 元素分析 C62.57(62.45)H0.81(0.79)N29.16(29.13)% 合成例37 合成例34で得た化合物(61)0.67g(1mmol)を用い、塩
化第一銅の代りにビスアセチルアセトナトバナジウム
(IV)オキシド1.2mmolを使用した他は合成例2と全く
同様にして中心金属を導入し、同様に処理して化合物
(64)〔(61)と同一の一般式でM1=V=O〕を得た。
(64)収量0.50g FD-mass:m+/e=778(Mw=774.54) 元素分析 C61.83(61.79)H0.84(0.78)N28.93(28.82)% 合成例38 特開昭61−207431号に開示されている方法に従い、4−
ニトロフタロニトリル(50g、0.29mol)と1.2倍当量の
n−プロピルアルコールを1.2倍当量のジアザビシクロ
ウンデセン(DBUと略)とを200mlの脱水DMF中、不活性
雰囲気下に75℃、12時間反応させ、減圧濃縮後、1.2lの
冷6N−HClに投じ、クロロフォルムで抽出、有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥して後、減圧濃縮し、クロロフ
ォルムにてシリカゲルカラム(100メッシュ、φ10×35c
m)で展開し、第1透明流出部を採取し、減圧濃縮・乾
燥して目的の4−(n−プロポキシ)フタロニトリル3
5.5gを得た。
合成例39 合成例38と全く同様に、但しn−プロピルアルコールの
かわりにフェノール、チオフェノール、ベンジルアルコ
ール、n−ヘキサデシルアルコール、neo−ペンチルア
ルコールを用いて、それぞれ4−(フェノキシ)フタロ
ニトリル、4−(チオフェニル)フタロニトリル、4−
(ベンジロキシ)フタロニトリル、4−(ヘキサデカノ
キシ)フタロニトリル、4−(neo−ベントキシ)フタ
ロニトリルをそれぞれ48.5g、52.7g、42.6g、44.1g、4
0.9gを得た。
合成例40 o−ジブロモベンゼンに対するt−ブチロクロリド/Al
Cl3の通常のフリーデル・クラフツ反応(文献:S.A.Nikh
alenko他、Z.Obs.Khim.,41、2735〜2739(1971))によ
って4−(t−ブチル)−o−ジブロモベンゼンを得、
さらにシアン化第一銅とのBr/CN置換反応により4−
(t−ブチル)−o−フタロニトリルを得た。
合成例41 o−フタロニトリル20gを200mlの脱水メタノールに溶解
し、激しく乾燥アンモニアガスを通じたのち、50mlの脱
水メタノールに0.2gの金属ナトリウムを溶解させたアル
コラート溶液を加え、室温で1時間、沸点還流下で2時
間反応させ、30℃以下で減圧留去してジイミノイソイン
ドレニン(以下、Vと略)21gを得た。このものは強吸
湿性であり、機器分析が行なえないのでIR2200cm-1付近
のνCNの消失、それにかわる3400、1600〜1750cm-1のイ
ミノ吸収帯の出現から確認した。
合成例42 合成例39、40、41に記載の4−置換フタロニトリル類の
うち、置換基がt−ブチルであるか、あるいはエーテル
結合を含むものは合成例41と全く同様に、置換基がチオ
エーテル結合を含むものは溶剤にメタノール/テトラヒ
ドロフラン(1/1)の混合溶媒を用いて合成例41と同様
にして、それぞれ5−(n−プロポキシ)ジイミノイソ
インドレニン(以下66と略)、5−(フェノキシ)ジイ
ミノイソインドレニン(以下67と略)、5−(チオフェ
ニル)ジイミノイソインドレニン(以下68と略)、5−
(ベンジロキシ)ジイミノイソインドレニン(以下69と
略)、5−(n−ヘキサデカノキシ)ジイミノイソイン
ドレニン(以下70と略)、5−(neo−ペントキシ)ジ
イミノイソインドレニン(以下71と略)、5−(t−ブ
チル)ジイミノイソインドレニン(以下72と略)を得
た。収率は定量的であり、いずれも95%以上であった。
同様にこれらは強吸湿性であり、機器分析が行なえない
のでIR2200cm-1付近のνCNの消失、それにかわる3400、
1600〜1750cm-1のイミノ吸収帯の出現から確認した。
合成例43 化合物(61)の全量を最小量のメタノール/NMP混合溶媒
に溶解し、乾燥アンモニアガスを激しく通じ、ニトリル
基に対し0.2当量のリチウムメチラートを加え、アンモ
ニアの流量を1分間200ml程度としたのち、80℃にて反
応させた。適当な時間をおいて反応混合物の一部をサン
プリングし、減圧乾燥したのちIRスペクトルを観測し、
2200cm-1付近のνCNの消失、それにかわる3400、1600〜
1750cm-1のイミノ吸収帯の出現が完結するまで反応を続
けた(約48時間を要した)。溶媒を50℃以下で減圧溜去
し、(68)で示すテトラキス(ジイミノイソインドレニ
ン)フタロシアニンを定量的に得た。このものはやはり
強吸湿性であり、他の機器分析は行なえない。
合成例44 化合物(62)〜(64)に関し、合成例43と全く同様にし
て相当するテトラキス(ジイミノイソインドレニン)フ
タロシアニン誘導体(74)〜(76)を定量的に得た
〔(68)と同一の一般式〕。これらはやはり強吸湿性で
あり、IR以外の機器分析は行なえない。
M1:Cu;(74)((62)より誘導) M1:Ni;(75)((63)より誘導) M2:V=O;(76)((64)より誘導) 実施例29 化合物(73)7.2g(10mmol)、V29.1g(0.20mol)を最
少量の(約80ml)N,N−ジメチルアミノ−2−エタノー
ル(以下DMAEと略)に溶解させ、乾燥アルゴン雰囲気下
に18時間沸点還流した。黒緑色沈殿の析出した溶液を50
℃程度まで冷却し、大量の冷メタノール(1)中に投
じ、黒緑色沈殿をろ集した。これをソックスレー抽出器
に移し、メタノールにて還流液に色がつかなくなるまで
抽出した。乾燥後のFD-massスペクトルより、このもの
は目的物とメタルフリーフタロシアニンの混合物である
ことが分かった。次に、2.5・10-5torr、325℃にて減圧
加熱し、メタルフリーフタロシアニンを昇華させて除去
した。収量2.51g。分析の結果、式(5−a)のフタロ
シアニン五量体であることがわかった。なお、近赤外〜
赤外領域にかけて深い吸収帯を有するため、IRスペクト
ルは観測できなかった。
(5−a) FD-massスペクトルm+/e=2268(Mw=2266.34) 可視吸収スペクトルλmax=832,960,980nm (KBrペレット) 元素分析 C72.18(72.08)H3.11(3.20)N24.71(24.72) 実施例30 化合物(74)7.8g(10mmol)、化合物(65)29.1g(0.2
0mol)、ビス(アセチルアセトナト)マンガン29.25g
(0.25mol)を用いた他は実施例29と同様に反応、同様
に処理し、フタロシアニン五量体(5−b)〔(5−
a)と同一の一般式、M1=Cu、M2〜M5=Mn〕を得た。収
量2.76g。
(5−b) FD-massスペクトルm+/e=2541(Mw=2539.56) 可視吸収スペクトルλmax=894,956,982nm (KBrペレット) 元素分析 C64.45(64.32)H2.42(2.46)N21.98(22.06)Cu2.42
(2.50)Mn8.73(8.65) 実施例31〜36 実施例29と同様にして、但し第8表の仕込・反応条件に
て相当するフタロシアニン五量体(5−c)〜(5−
h)を得た。また、それらの分析結果を第9表にまとめ
た。
(5−c)M1=Ni、M2〜M5=Co、R1〜R24の奇数または
偶数番号のいずれかが−O−フェニル基、 (5−d)M1=VO、M2〜M5=AlCl、R1〜R24の奇数また
は偶数番号のいずれかが−S−フェニル基、 (5−e)M1=Cu、M2〜M5=Zn、R1〜R24の奇数または
偶数番号のいずれかが−O−ベンジル基、 (5−f)M1=Cu、M2〜M5=SnCl2、R1〜R24の奇数また
は偶数番号のいずれかが−OC16H33基、 (5−g)M1=Cu、M2〜M5=ErCl、R1〜R24の奇数また
は偶数番号のいずれかが‐neo-C5H11基、 (5−h)M1=Cu、M2〜M5=Fe、R1〜R24の奇数または
偶数番号のいずれかがtert−ブチル基、 実施例37 ジイミノイソインドレニンVIを162.8g(0.8mol)、化合
物XIVを84.4g(0.1mol)、酢酸ニッケル127.3g(0.72mo
l)、酢酸亜鉛132.1g(0.72mol)、酢酸コバルト127.5g
(0.72mol)、ビスアセチルアセトナトオキソバナジウ
ム190.9g(0.72mol)、を750mlのN,N−ジメチルアミノ
エタノールに溶解し、乾燥アルゴン雰囲気下に攪拌しな
がら沸点還流させた。得られた沈殿混じりの黒緑色溶液
100mlに濃縮し、1.5lのメタノール中に投じ、黒緑色沈
殿をろ集した。これを最小量のクロロフォルムに溶解さ
せ、約2lのメタノール中に攪拌しながら滴下し、生成し
た黒緑色沈殿をろ集、乾燥した。この後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(200mesh、φ10×40cm、クロ
ロフォルム)にて着色成分についておおよそ3成分に分
離した。分析の結果第一成分はテトラプロポキシ金属フ
タロシアニン(中心金属にNi、Zn、Co、V=Oのいずれ
かを有するVIの単独環化縮合物)であり、第三成分は原
点吸着であってポリ(リニヤ−フタロシアニン)であっ
たので、第二成分(Rf=0.35、シリカゲル200mesh薄層
クロルト、クロロフォルム)に関し、HPLC分割を行っ
た。その結果を第10表にまとめた。但し、第10表に示し
た他に分離・分析ができないほどの微量成分17が種認め
られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)、(II)、(III)及び(I
    V)で表わされるフタロシアニン誘導体。 (式中R1〜R12は、水素原子、t−ブチル基、炭素数20
    以下の直鎖又は分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖
    又は分岐アルキルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ
    基、炭素数20以下のアラルキロキシ基、炭素数20以下の
    アリールチオ基又は炭素数20以下のアラルキルチオ基で
    あり、M1又はM2は2つの水素原子、錯体を形成しうる2
    価の金属イオン又は3〜6価の金属イオンと対アニオン
    との組合せであって価数が+2である金属イオンとアニ
    オンの組合せであるか、又はR1とR2、R3とR4、R5とR6
    R7とR8、R9とR10及びR11とR12から選ばれる1〜3つの
    組が一般式(V) (式中、R13〜R18は水素原子、t−ブチル基、炭素数20
    以下の直鎖又は分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖
    又は分岐アルキルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ
    基、炭素数20以下のアラルキロキシ基、炭素数20以下の
    アリールチオ基又は炭素数20以下のアラルキルチオ基で
    あり、M3は2つの水素原子、錯体を形成しうる2価の金
    属イオン又は3〜6価の金属イオンと対アニオンとの組
    合せであって価数が+2である金属イオンとアニオンの
    組合せである。) で表わされるフタロシアニン誘導体基である。) (式中R21とR22、R23とR24、R25とR26、R31とR32及びR
    33とR34から選ばれる2つの組が前記一般式(V)で表
    わされるフタロシアニン誘導体基であり、前記一般式
    (V)のフタロシアニン誘導体基以外のR19〜R34は、水
    素原子、t−ブチル基、炭素数20以下の直鎖又は分岐ア
    ルコキシ基、炭素数20以下の直鎖又は分岐アルキルチオ
    基、炭素数20以下のアリーロキシ基、炭素数20以下のア
    ラルキロキシ基、炭素数20以下のアリールチオ基又は炭
    素数20以下のアラルキルチオ基であり、M4〜M6は2つの
    水素原子、錯体を形成しうる2価の金属イオン又は3〜
    6価の金属イオンと対アニオンとの組合せであって価数
    が+2である金属イオンとアニオンの組合せである。) (式中、R39とR40、R41とR42、R43とR44、R45とR46、R
    47とR48及びR49とR50から選ばれる2つの組が前記一般
    式(V)で表わされるフタロシアニン誘導体基であり、
    前記一般式(V)のフタロシアニン誘導体基以外のR35
    〜R50は、水素原子、t−ブチル基、炭素数20以下の直
    鎖又は分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖又は分岐
    アルキルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ基、炭素
    数20以下のアラルキロキシ基、炭素数20以下のアリール
    チオ基又は炭素数20以下のアラルキルチオ基であり、M7
    〜M9は2つの水素原子、錯体を形成しうる2価の金属イ
    オン又は3〜6価の金属イオンと対アニオンとの組合せ
    であって価数が+2である金属イオンとアニオンの組合
    せである。) (式中、R51〜R66は水素原子、t−ブチル基、炭素数20
    以下の直鎖又は分岐アルコキシ基、炭素数20以下の直鎖
    又は分岐アルキルチオ基、炭素数20以下のアリーロキシ
    基、炭素数20以下のアラルキロキシ基、炭素数20以下の
    アリールチオ基又は炭素数20以下のアラルキルチオ基で
    あるか、又はR51とR52の組が前記一般式(V)のフタロ
    シアニン誘導体基であり、M11又はM14は2つの水素原
    子、錯体を形成しうる2価の金属イオン又は3〜6価の
    金属イオンと対アニオンとの組合せであって価数が+2
    である金属イオンとアニオンの組合せである。)
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