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JPH0734626B2 - 電源系統のオンライン安定化制御方法 - Google Patents
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JPH0734626B2 - 電源系統のオンライン安定化制御方法 - Google Patents

電源系統のオンライン安定化制御方法

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JPH0734626B2
JPH0734626B2 JP1310393A JP31039389A JPH0734626B2 JP H0734626 B2 JPH0734626 B2 JP H0734626B2 JP 1310393 A JP1310393 A JP 1310393A JP 31039389 A JP31039389 A JP 31039389A JP H0734626 B2 JPH0734626 B2 JP H0734626B2
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健 柳橋
和弘 富沢
秀治 押田
忠弘 合田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複数の発電機と負荷とから構成される電力系統
が、電源線事故等により主系統に対して過渡的に不安定
となるのを未然に防止する電源系統のオンライン安定化
制御方法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、電力系統においては電源の大容量化、遠隔集中化
に伴い、大擾乱発生時における電源系統の安定度が低下
する傾向にある。大容量の電源発電機群が脱調し主系統
から解列した場合には供給面で大きな支障を来すことが
予想される。そのため、種々の安定化対策が開発され、
適用されてきている。
第5図は、例えば昭和63年電気学会電力技術研究会議論
文PE−88−98、鈴木,柳橋他「大容量電源系統のオンラ
イン安定化制御方式」、1988.7.29に示された従来の電
源系統のオンライン安定化制御方法を説明するための基
本系統モデル図で、1は対象とする電源系統において運
転中の発電機を並列インピーダンス法によって1台に等
価集約した等価発電機、2は対象電源系統から電力を供
給されている主系統を等価的に表した仮想無限大母線、
3はノード・アドミッタンス行列で等価発電機1と仮想
無限大母線2の事故クリア後における電気的結合を2×
2のノード・アドミッタンス行列で表したものである。
次に動作について説明する。まず、第5図において、対
象電源系統内の負荷は極めて小さいと仮定してノード・
アドミッタンス行列3の等価発電機側自己コンダクタン
ス分G11および伝達コンダクタンス分G12を無視すること
により、等価発電機1の有効電力Peは次式によって近似
できる。
但し、 Eg:等価発電機1の内部電圧の大きさ δ:等価発電機1の内部電圧移送角 E0:仮想無限大母線2の電圧の大きさ B12:ノード・アドミッタンス行列3の伝達サセプタンス
分 ここで、等価発電機1の内部電圧(内部リアクタンス背
後電圧)を一定と考え、仮想無限大母線2の周波数偏差
は常に零、また伝達サセプタンス分B12は時間によらず
一定と仮定すると、(1)式のP(=EgE0B12)は時間
によらない定数となり次式によって与えられる。
但し、 Pe:等価発電機1の有効電力出力(対象発電機群の合計
値) Δω:等価発電機1の角周波数偏差 M:等価発電機1の慣性定数(対象発電機群の合計値) Pm:等価発電機1の機械的入力(すなわち等価発電機の
事故発生直前の有効電力出力(対象発電機群の合計
値)) ωo:基準角周波数(rad/s) また、Pe,M,Pmはすべて同じ系統基準容量をベースとし
てたPu量(単位法表現)である。
(2)式左右の構成要素はすべて等価発電機1の有効電
力出力Peより計算できる。一方、(1)式で与えられる
定数Pは純粋sinカーブとして表現された電力相差角曲
線のピーク値に相当する。従って、事故クリア後におけ
る等価発電機1の有効電力Peのオンライン・データを使
って(2)式より定数Pを算出すれば、事故状態や系統
状態に適応した電力相差曲線が得られることになる。
電力相差角曲線が得られれば、以下のようにエネルギー
法(等面積法)によって、安定度や必要な安定化制御量
を予測的に把握することができる。
事故クリア後、数10ms間における各サンプリング時点で
計算した定数pの平均値に等価発電機の初期内部電圧Eg
(0)を乗じたものをPcorとし、これを定数Pの推定
値として用いる。事故発生時点を起点として安定化制御
想定完了時刻をtshとすると、安定化制御(発電機遮
断)想定完了時刻tshの運動エネルギーVk、安定化制御
想定完了時刻後の臨界エネルギーVcのオンライン算出値
は次式によって与えられる。
Vk(ωoM/2){Δω(tsh)/ωo} ……(4) なお、(4)式中のΔω(tsh)を求める時間積分は台
形近似等を用いて数値的に実行する。また、P<Pmの
場合は臨界エネルギーVc=0として安定化制御なしでは
不安定と判断する。
(4)および(5)式よりオンラインで算出された運動
エネルギーVk、臨界エネルギーVcを使って安定判別は次
式によって行う。
この(6)式で不安定と判別された場合には、やはり定
数Pのオンライン推定値Pcorを使って、次のように安
定化制御量(発電機遮断量)が決定できる。
第5図の系統を更に第6図のようにモデル化する。第6
図において、Xgは母線Nから等価発電機側を見たトラン
スリアクタンスxtと発電機内部リアクタンス(直軸次過
渡リアクタンス)xd″との和、xsは母線Nから主系統
側を見た短絡リアクタンスのオンライン推定値で、次に
示す(7)式より算出できる。これらの量も、系統基準
容量ベースのpu値とする。
Xgの値は、事故前の発電機並列状態より、事前のオンラ
イン・データとして把握することができる。xsは定数
Pのオンライン推定値Pcorを用い、また等価発電機の
初期内部電圧の大きさEg(0)と、無限大母線電圧の大
きさE0を1.0puと仮定することによって、次式より求め
ることができる。
xs=Eg(0)/Pcor−xg ……(7) 今、第6図に等価発電機1を構成する対象発電機群の一
部を遮断し、等価発電機1の慣性定数がMb、機械的入力
がPmb、発電機側リアクタンスがXgbにそれぞれ変化した
とする。また、Eg(0),xsは遮断によって変化しな
いと仮定すると、想定遮断実施後における電力相差角曲
線のピーク値Pcorbは次式によって与えられる。
以上より、想定遮断実施与における運動エネルギーと臨
界エネルギーの再評価値Vkb,Vcbは次式により算出でき
る。
Vkb=(ωoMb/2){Δω(tsh)} ……(9) (9),(10)式を用いて少ない遮断量の制御パターン
より順にVkb,Vcbを計算してゆき、 Vkb<Vcb ……(11) を満足する最も少ない発電機遮断量を安定化制御量のオ
ンライン算出値として決定し、その分の遮断を実施す
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の電源系統のオンライン安定化制御方法は以上のよ
うに行われているので、対象とする電源系統内の負荷が
極めて小さいと仮定して、ノード・アドミッタンス行列
要素のコンダクタンス分を無視することにより、臨界エ
ネルギーVcのオンライン算出のベースとなる電力相差角
曲線を純粋なsinカーブとみなしているため、対象とす
る電源系統内の負荷が大きく、電源相差角曲線が純粋な
sinカーブで表現できないような場合には、算出された
安定化制御量の誤差が大きくなるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解消するためになされた
もので、対象とする電源系統内の負荷の大小に関わら
ず、過渡安定度維持に必要な安定化制御をオンラインで
精度よく行える電源系統のオンライン安定化制御方法を
得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に関る電源系統のオンライン安定化制御方法
は、ノード・アドミッタンス行列要素の等価発電機側自
己コンダクタンス分G11と等価発電機内部電圧の大きさE
gの2乗との積Eg2G11をP1(第1の演算値)とし、前記
ノード・アドミッタンス行列要素の伝達サセプタンス分
B12と、等価発電機内部電圧の大きさEg仮想層無限大母
線電圧の大きさE0との積EgE0E12をP2(第2の演算値)
とし、事故クリア後の数10m sec間の発電機出力のオン
ライン・データを使用してP1,P2の値を推定し、前記第
1および第2の推定値P1 ,P2 をベースにエネルギー
法を適用して安定判別および安定化制量を決定し、前記
安定判別の結果、不安定の場合には安定化制御量分の発
電機を対象発電機の中から選択手段するようにしたもの
である。
〔作 用〕
この発明における第1および第2の推定値P1 ,P
2 は、事故クリア直後化極めて短時間の発電機有効電
力出力および無効電力出力のオンライン・データを用い
て推定し、しかも電荷の影響は推進値P1 に大きく反映
されるので、電力相差角曲線を、 Pe=P1 +P2 sinδ と表すことにより、安定判別しきい値である臨界エネル
ギーが対象電源系統内の負荷の大小に関係なく、系統条
件、事故条件に適応してオンライン算出できるようにな
り、精度の高い安定化制御が行える。
〔発明の実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。ま
ず、本発明の基本原理を従来例で示した第5図を用いて
説明する。図において、ノード・アドミッタンス行列3
を構成する各要素は事故クリア後における送電線(主と
して対象電源系統から主系統へ電力を送る電源線)の等
価正相インピーダンス、対象電源系統から主系統側を見
た短絡インピーダンスおよび対象電源系統内の負荷(定
インピーダンス表現)等をまとめて表してあるものとす
る。図の系統モデルにおいて、等価発電機1の有効電力
出力Peおよび無効電力出力Qeは、それぞれ次の各式で与
えられる。
Pe=Eg2G11+EgE0B12sinδ+EgE0B12cosδ ……(12) Qe=−Eg2G11−EgE0B12cosδ+EgE0B12sinδ ……(13) 上式においてEgは等価発電機1の内部電圧の大きさ、δ
はこの内部電圧の位相角(仮想無限大母線電圧位相を基
準)、E0は仮想無限大母線2の電圧の大きさ、G11はノ
ード・アドミッタンス行列3の等価発電機側自己コンダ
クンス、B11は同じく自己サセプタンス分、G12は同じく
伝達コンダクタンス分、B12は同じく伝達サセプタンス
分である。なお、これらの各量の単位は、δはrad、そ
の他はすべてある同一の系統基準容量をベースとしたpu
とする。また、M,Pm,Pe,Qeも同じ系統基準容量ベースの
pu量とする(但し、Mの単位はsec)。また、M,Pm,Pe,Q
eは対象発電機群の合計値、Egは対象発電機群の容量重
み付平均値とする。
ここで、オンライン安定化制御の性格上、なるべく制御
ロジックを簡単化する必要があるので、以下の仮定を設
ける。
発電機の内部電圧(内部リアクタンス背後電圧)一
定モデルで表す。内部リアクタンスとしては、直軸次過
渡リアクタンスxd″を採用する。
仮想無限大母線電圧は常に1.0∠0゜で固定。
仮想無限大母線電圧の周波数偏差は常に0Hzで固
定。
ノード・アドミッタンス行列要素は時間によらず一
定。
伝達コンダクタンス分G12は無視する。また、(1
2),(13)式において、 と定義する(ここで、P1を第1の演算値と、P2を第2の
演算値と言う)。仮定,および(14)式より、(1
2),(13)式は次のように書き変えられる。
Pe=P1+P2sinδ ……(15) Qe=P3−P2cosδ ……(16) 仮定,,に基づいて(15),(16)式の周辺を時
間tで微分すると、 dPe/dt=P2cosδ・dδ/dt=P2cosδ・Δω ……(17) dQe/dt=P2sinδ・dδ/dt=P2sinδ・Δω ……(18) (15),(18)式よりP2sinδを消去すると次式を得
る。
P1=Pe−(1/Δω)・(dQe/dt) ……(19) また、(17),(18)式の両辺を2乗して、辺々を加算
すると、 (19),(20)式の右辺で、Peに関する項はすべて発電
機端子で測定可能な量である。Δωについても、Pmを一
定と仮定し、 右辺における積分を、Peのサンプリング時点ごとに台形
近似等を用いて数値的に実行していけば、オンライン的
に把握することができる(事故発生時点を時間基準Osと
する)。Qeについては、厳密には発電機内部の無効電力
出力であるが、値そのものではなく変化率を用いている
ので、内部と端子でdQe/dtがほぼ等しいと仮定する。変
化率dPe/dt,dQe/dtについては、例えばPe,Qeの3点サン
プリングデータより、その変化を2次式で近似し、その
1次微分式より算出することができる。
以上よりP1,P2は共に発電機端子で測定可能の量から計
算できることになる。例えば事故クリア後、数10ms間に
おける各サンプリング時点ごとに(19),(20)式より
算出したP1,P2のサンプリング期間中の平均値を、その
オンライン推定値という意味で、P1 ,P2 と表す。こ
れらの値を(15)式に代入することにより、事故クリア
後の系統状態に適応した電力相差角曲線が、 Pe=P1 ,P2 sinδ ……(22) と得られることになる。
事故クリア後、Peがその初期レベルPmまで復帰してこな
い厳しい事故にも対応できるように、運動エネルギーVk
の算出時点は判定化制御(対象発電機の一部遮断)想定
完了時刻tshとする。このVkは、 でオンライン算出できる。一方、このVkに対応した臨界
エネルギーVcは、(22)式の推定電力相差曲線を利用し
て、次式よりオンライン算出できる(第1図参照)。
なお、事故クリア時刻tfから安定化制御想定完了時刻ts
hまでの遅れ時間が長くなると、必要制御量が増加する
恐れがある。そのような場合は、データ・サンプリング
を適当な時刻tdse(tf<tdse<tsh)で打切り、それか
らtshまでのPeの変化は最小二乗法等によって1〜2次
式で近似し、(23)式のΔω(tsh)や(24)式のPe(t
sh)はこの近似式より予測した値を用いればよい。
(23)式,(24)式よりオンライン算出したVk,Vcを用
いて、安定判別を次式のように行う(P1 +P2 <Pmの
場合はVc=0とする)。
この(25)式より不安定と判別された場合には、やはり
オンライン推定値P1 ,P2 とエネルギー法の考え方に
基づき、以下のように安定化制御量(対象発電機群の一
部遮断量)を決定する。
第5図の基本系統モデルが第3図の系統モデルと等価で
あるとする。第2図においてgLは母線Nの対地コンダク
タンス、Xsは母線Nから仮想無限大母線2までのリアク
タンス、Xgは母線Nから等価発電機1側を見たリアクタ
ンスで、等価発電機1の内部リアクタンスXd″と昇圧ト
ランス・リアクタンスXtの和で与えられる(いずれも系
統基準容量ベースのpu量)。
第5図と第2図の系統が等価であるならば、 G11=gLXs2/{(gLXgXs)+(Xg+Xs)} ……(26) B12=(Xg+Xs)/{(gLXgXs)+(Xg+Xs)} ……(27) が成立つ。一方、前記仮定,,と(14)式よりG
11,B12は、 G11=P1 /Eg2,B12=P2 /Eg ……(28) で求められる。Egは初期状態、すなわち事故発生直前の
等価発電機の内部電圧の大きさとし、下式より事前のオ
ンライン・データとして把握しておく。
(26),(27)式より、 と定義すれば、下式が導かれる。
Xs3+(Xg−1/B12)Xs2 +k2Xg2XS+k2Xg3=0 ……(31) gL=k(Xg2+Xs)/XS 2 ……(32) Xg,B12およびkは既知定数なので、(31)式はリアクタ
ンスXsに関する3次方程式となる。これをカルダノ法な
どを用いて代数的に解き、最も妥当な根をXsのオンライ
ン算出値として採用する。リアクタンスXsの値が決まれ
ば、(32)式よりgLの値も算出できる。これらXs,gL
値は、対象発電機の一部遮断によって変化しないものと
する。
第2図の系統モデルにおいて、対象発電機の一部遮断を
想定して、等価発電機1のMがMb、PmがPmbおよびXgがX
gbにそれぞれ変化したとする。Egは遮断によって変化し
ないと仮定すると、遮断想定後におけるP1 ,P2 は、
(26)〜(28)式を参照して次のように与えられる。
P1b=Eg2gLXs2/{(gLXgbXs) +(Xgb+Xs)} ……(33) P2b=Eg(Xgb+Xs)/{(gLXgbXs) +(Xgb+Xs)} ……(34) これらより遮断想定後の電力相差角曲線が、 Peb=P1b+P2bsinδ ……(35) と得られる。以上Mb、Pmbおよび(35)式より、遮断想
定後の運動エネルギーVkbと臨界エネルギーVcbは次のよ
うに算出できる。
Vk=(ωoMb/2){Δω(tsh)/ωo} ……(36) (33)〜(37)式を用いて、少ない遮断パターンから順
にVkb,Vcbを計算していき、 Vkb<Vcb ……(38) を満足する最も少ない発電機遮断量を、安定化制御量と
決定し、その量分の発電機を対象発電機群より選択遮断
する。
次に、以上述べた電源系統のオンライン安定化制御方法
に基づいた電源系統安定化装置の一実施例とその動作を
第3図を参照して説明する。
図において、1A〜1Nは制御対象となる電源系統を構成す
る運転発電機群、4A〜4Nは運転発電機群1A〜1Nの昇圧ト
ランス、5A〜5Nは発電機群1A〜1Nの低圧側母線、51は電
源系統内の変電所母線、6A,6Bは運転発電機群1A〜1Nの
電力を主系統側に送電する電源線、52Aは電源系統と主
系統の接続点にあたる変電所の低圧側母線、41は同変電
所のメイン・トランス、52Bは同変電所の高圧側母線、6
1A,61B,62A,62Bは主系統内の基幹送電線、7A〜7Nは昇圧
トランス4A〜4Nの遮断器、8は電源系統安定化装置、81
A〜81Nは運転発電機群1A〜1Nの電気的出力を計測するた
めのセンサ、82A〜82Nはその計測された電気的出力デー
タを電源系統安定化装置8に入力するためのコントロー
ル・ケーブル、83A〜83Nは電源系統安定化装置8からト
リップ信号を遮断器7A〜7Nに出力するためのコントロー
ル・ケーブル、84A〜84Nは母線5A〜5Nの電圧を計測する
ためのセンサ、85A〜85Nはこの電圧データを電源系統安
定化装置8に入力するためのコントロール・ケーブル、
86は変電所母線51の電圧を計測するためのセンサ、87は
センサ86の電圧データを電源系統安定化装置8に入力す
るためのコントロール・ケーブル、9は対象電源系統内
の負荷である。
次に本装置の動作について説明する。運転発電機群1A〜
1Nの有効電力出力、無効電力および端子電圧データは、
常時センサ81A〜81N,84A〜84Nで計測され、3〜5ms程度
のサンプリング間隔で、コントロール・ケーブル82A〜8
2N,85A〜85Nを介して電源系統安定化装置8に入力され
る。電源系統安定化装置8では常にこれらのデータを用
いて、等価発電機の機械的入力pm、慣性定数M、内部リ
アクタンスXd″、トランス・リアクタンスXTおよび(2
9)式から計算される内部電圧の大きさEgを事前のオン
ライン・データとして算出、把握しておく。
例えば電源線6A,6B内で地絡事故が発生した場合、有効
電力出力データ、または電圧データがある設定値以上変
化(減少)したことをキックとして、電源系統安定化装
置8は起動状態に入り、第4図に示したフローチャート
に従って安定化制御の処理を行う。
すなわち、第4図において、ステップST1は事故発生装
置による装置起動ブロック、ステップST2は事故発生時
点を時間基準とするための時刻リセットの処理ブロッ
ク、ステップST3は事故クリア後、運転発電気群1A〜1N
の有効,無効電力出力のオンライン・データを用いて、
(19)〜(21)式より各サンプリング時点ごとのP1,P2
を算出する処理ブロック、ステップST4は時刻が安定判
別実施、安定化制御量決定時刻t1であるか否かの判断ブ
ロックで、この条件を満足するまでステップST3によるP
1,P2の演算がくり返され、その結果はすべてメモリ上に
ストアされる。またt1は事故クリア後60〜70msec程度に
設定する。時刻がt1となった時点で、メモリ上にストア
したP1,P2の値より、その平均値を求め、P1 ,P2 とす
る処理ブロックステップST5に移行する。ステップST6は
このP1 ,P2 と事故中にサンプリングしてメモリ上に
ストアしてある発電機有効電力出力データPe(t)を用
いて、(23),(24)式より運動エネルギーVk、臨界エ
ネルギーVcを算出する処理ブロック、ステップST7はス
テップST6で算出されたVk,Vcの値を用いて安定判別を実
施する判断ブロックで、Vk<Vcで安定と判別した場合に
は、安定度監視、補正制御の処理ルーチンステップST10
に進む。
Vk≧Vcで不安定と判別した場合には、安定化制御量決定
の処理ブロックステップST8に移行し、(26)〜(38)
式より安定化に必要な最適な発電機遮断量を算出し、そ
の量分の制御対象発電機を記憶しておく。時刻が安定化
制御信号出力時刻t2となった時点で処理ブロックステッ
プST9に移行し、制御対象発電機へトリップ信号を出力
する。なお、t2は事故クリア後80〜90ms程度に設定す
る。センサ86で計測され、コントロール・ケーブル87を
介して電源系統安定化装置8内のストッパー・リレーに
入力された母線51の電圧データより得られる電圧、また
は周波数等のフェノール・セーフ要素が、事前に設定し
た事故検出条件を満足している場合に、上記制御対象発
電機へとトリップ信号はコントロール・ケーブル83A〜8
3Nを介して遮断機7A〜7Nの内で該当するものに到達し、
安定化制御が完了する。
その後、周波数や位相角など適当なパラメータと方式を
用いた安定度監視、補正制御の処理ルーチンステップST
10に入り、対象電源系統の過渡安定度が維持されたこと
を確認した後、装置停止ブロックステップST11に進み、
処理を終了する。
なお、上記実施例では単一の電源系統への適用例を示し
たが、複数の発電所から構成される広域電源系統に対し
ても、各発電所に上記実施例と同等な装置を配置し、各
装置間で情報のやりとりを行えば、不安定モードの判定
およびそのモードに対応した安定化制御量の決定が行え
る。また、電源系統だけでなく、夜間の揚水系統に対し
ても本方法は適用可能である。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、運転発電機端子で測
定可能な量だけを使って、負荷の影響を考慮した形で対
象電源系統の過渡安定度維持に必要な発電機遮断量をオ
ンライン的に算出できるようにしたので、対象電源系統
内の負荷の大小に関係なく、事故条件や系統条件に適応
した精度の高い安定化制御が実施できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は運動エネルギーと臨界エネルギーの概念を電力
相差角曲線上で説明したエネルギー関数概念図、第2図
は安定化制御量を決定するための第5図と等価な系統モ
デル図、第3図はこの発明の一実施例における電源系統
安定化装置の構成図、第4図は第3図の安定化装置にお
ける安定化制御の処理フローチャート、第5図はこの発
明および従来の電源系統安定化制御方法の基本原理を説
明するための系統モデル図、第6図は同じく従来方法に
おける安定化制御量決定用系統モデル図である。 1,1A〜1Nは発電機、2は無限大母線、3はノード・アド
ミッタンス行列、8は電源系統安定化装置である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富沢 和弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 押田 秀治 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2 号 三菱電機株式社社制御製作所内 (72)発明者 合田 忠弘 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2 号 三菱電機株式社社制御製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源系統で運転中の発電機を1台の等価発
    電機として集約し、その等価発電機のノード・アドミッ
    タンス行列要素を介して当該等価発電機と仮想無限大母
    線を接続した基本系統モデルが過度的に不安定になるの
    を防止する電源系統のオンライン安定化制御方法におい
    て、電源系統内で発生した事故の復帰を確認すると、上
    記等価発電機における事故発生前後の有効電力と事故発
    生後の無効電力に基づいて、上記ノード・アドミッタン
    ス行列要素の等価発電機側自己コンダクタンス分と当該
    等価発電機の内部電圧の大きさの2乗値との積に相当す
    る第1の演算値を演算するとともに、上記ノード・アド
    ミッタンス行列要素の伝達サセプタンス分と当該等価発
    電機の内部電圧の大きさと仮想無限大母線電圧の大きさ
    との積に相当する第2の演算値を演算する一方、上記等
    価発電機における事故発生前後の有効電力に基づいて発
    電機遮断の想定完了時刻の運動エネルギーを演算すると
    ともに、上記第1及び第2の演算値に基づいて上記運動
    エネルギーに対応する臨界エネルギーを演算し、その運
    動エネルギーが臨界エネルギーより大きい場合には、適
    宜運転中の発電機の一部遮断を想定して上記第1及び第
    2の演算値、並びに上記運動エネルギーと臨界エネルギ
    ーを演算し、その運動エネルギーが臨界エネルギーより
    大きくならない範囲で最も少ない発電機遮断量を上記第
    1及び第2の演算値に基づいて決定し、運転中の発電機
    の内からその発電機遮断量に見合った発電機を選択遮断
    することを特徴とする電源系統のオンライン安定化制御
    方法。
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