JPH0740488B2 - 熱電池用正極合剤の製造法およびそれを用いた熱電池 - Google Patents
熱電池用正極合剤の製造法およびそれを用いた熱電池Info
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- JPH0740488B2 JPH0740488B2 JP63299841A JP29984188A JPH0740488B2 JP H0740488 B2 JPH0740488 B2 JP H0740488B2 JP 63299841 A JP63299841 A JP 63299841A JP 29984188 A JP29984188 A JP 29984188A JP H0740488 B2 JPH0740488 B2 JP H0740488B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はリチウム/二硫化鉄系熱電池のスパイク電圧を
抑制し、放電電圧の平坦化に関するものである。
抑制し、放電電圧の平坦化に関するものである。
従来の技術 熱電池は常温で不活性であるが、高温に加熱する活性化
して、外部へ電力を供給し得るようになる電池で、貯蔵
型電池の一種である。従って、10年あるいはそれ以上の
貯蔵後においても製造直後と何ら電池特性が変ることな
く使用できるため、各種緊急用電源に利用されている。
また、高温で作動させるために電極反応が進み易いので
大電流放電性に優れる、使用希望時には簡単な操作で起
動信号を入れてやると、瞬時に電力を取出せる等の特徴
を有している。一方、使用される機器側の電圧範囲の制
限が厳しくなる傾向にあり、出来る限り作動電圧が平坦
であることが望まれている。
して、外部へ電力を供給し得るようになる電池で、貯蔵
型電池の一種である。従って、10年あるいはそれ以上の
貯蔵後においても製造直後と何ら電池特性が変ることな
く使用できるため、各種緊急用電源に利用されている。
また、高温で作動させるために電極反応が進み易いので
大電流放電性に優れる、使用希望時には簡単な操作で起
動信号を入れてやると、瞬時に電力を取出せる等の特徴
を有している。一方、使用される機器側の電圧範囲の制
限が厳しくなる傾向にあり、出来る限り作動電圧が平坦
であることが望まれている。
熱電池においてこの具体的現象は、熱電池へ起動信号を
入れ、発熱剤を燃焼し、素電池を加熱した時、電圧が立
上がり始めた初期状態に現われる、一次的な高電圧であ
り、これを一般的にスパイク電圧と称している。すなわ
ち起動信号を加えた後0.5〜2秒間位に生じる瞬時的な
ピーク電圧を指し、その後直ぐに安定電圧となる電圧パ
ターンとなる現象を言っている。この様な電圧特性を有
する電池を使用して機器設計をすると、電気回路上の安
全を考慮し高耐圧部品を用いねばならないので、機器が
大型化,重量化してしまう。
入れ、発熱剤を燃焼し、素電池を加熱した時、電圧が立
上がり始めた初期状態に現われる、一次的な高電圧であ
り、これを一般的にスパイク電圧と称している。すなわ
ち起動信号を加えた後0.5〜2秒間位に生じる瞬時的な
ピーク電圧を指し、その後直ぐに安定電圧となる電圧パ
ターンとなる現象を言っている。この様な電圧特性を有
する電池を使用して機器設計をすると、電気回路上の安
全を考慮し高耐圧部品を用いねばならないので、機器が
大型化,重量化してしまう。
スパイク電圧の発生原因は、正極活物質の二硫化鉄(Fe
S2)の粉体表面に僅かながら形成されている酸化物や硫
酸塩の被膜によるものと考えられる。これは硫酸鉄(Fe
SO4)をポリ硫化アルカリと共に封管中で加熱反応させ
てFeS2を生成したり、鉄(Fe)粉を亜硫酸アルカリと共
に反応させてFeS2を製造するときに、FeS2の表面に酸化
鉄,硫酸鉄が形成もしくは残留するからである。FeS2に
対しこれらの化合物は電位が高く、放電により表面被膜
が破れるとFeS2の安定電圧となる。
S2)の粉体表面に僅かながら形成されている酸化物や硫
酸塩の被膜によるものと考えられる。これは硫酸鉄(Fe
SO4)をポリ硫化アルカリと共に封管中で加熱反応させ
てFeS2を生成したり、鉄(Fe)粉を亜硫酸アルカリと共
に反応させてFeS2を製造するときに、FeS2の表面に酸化
鉄,硫酸鉄が形成もしくは残留するからである。FeS2に
対しこれらの化合物は電位が高く、放電により表面被膜
が破れるとFeS2の安定電圧となる。
表面被膜層のあるFeS2と、表面被膜層のない単結晶FeS2
の比較において、前者はスパイク電圧の発生が見られる
が、後者のFeS2は見られない事が証明されている。そこ
で、従来検討された内容は次の3点であった。
の比較において、前者はスパイク電圧の発生が見られる
が、後者のFeS2は見られない事が証明されている。そこ
で、従来検討された内容は次の3点であった。
(1)未処理FeS2に硫化水素ガス(H2S)を流しながら3
50℃で加熱反応し、表面不純物をFeS2化する。
50℃で加熱反応し、表面不純物をFeS2化する。
(2)FeS(硫化鉄)とLi2S(硫化リチウム)を加熱反
応により合成させたLixFeS2を用いる。
応により合成させたLixFeS2を用いる。
(3)脱酸化剤として2ケイ化カルシウム(CaSi2)粉
末を添加する。
末を添加する。
発明が解決しようとする課題 上記(1)は、SAND79−0090,1979に示す先行技術であ
り、H2Sガスを流しながら(フローティング)350℃で30
分間電気炉中にて焼成することで、FeS2表面のFe2O3やF
eSO4を純粋なFeS2に変化させ、電圧上昇要因を除去する
ものであるが、放出する有毒性のあるH2Sガスの後処理
装置を必要とする。(2)は、International Power So
urces Symposium(IPSS),P677,1986年に示された方法
であり、Li2Sが湿度に対して非常に敏感な性質を有して
いるため、取扱い作業中にLiOHとH2Sに分解しやすく、
悪臭を放ち健康に悪い影響を与える。
り、H2Sガスを流しながら(フローティング)350℃で30
分間電気炉中にて焼成することで、FeS2表面のFe2O3やF
eSO4を純粋なFeS2に変化させ、電圧上昇要因を除去する
ものであるが、放出する有毒性のあるH2Sガスの後処理
装置を必要とする。(2)は、International Power So
urces Symposium(IPSS),P677,1986年に示された方法
であり、Li2Sが湿度に対して非常に敏感な性質を有して
いるため、取扱い作業中にLiOHとH2Sに分解しやすく、
悪臭を放ち健康に悪い影響を与える。
(3)は、同IPSS,1982に記述されているCaSi2粉末をFe
S2に対し3〜5重量%添加した粉末混合物に、溶融塩電
解質粉末,溶融塩−2酸化ケイ素粉末を加え均一な正極
合剤粉末とした後、減圧乾燥を経て電池に用いられてい
たが、CaSi2の添加による容量低下、電圧波形に二段変
化が生じるという課題があった。
S2に対し3〜5重量%添加した粉末混合物に、溶融塩電
解質粉末,溶融塩−2酸化ケイ素粉末を加え均一な正極
合剤粉末とした後、減圧乾燥を経て電池に用いられてい
たが、CaSi2の添加による容量低下、電圧波形に二段変
化が生じるという課題があった。
本発明は、上記のような従来の課題を解消するため、前
記(3)のCaSi2の添加方法に着目して正極容量の低下
がなく、かつ電圧波形に優れ、更にスパイク電圧を極力
抑制したリチウム/二硫化鉄系熱電池を実現させ、合せ
て正極合剤の容易な処理法を提供することを目的とす
る。
記(3)のCaSi2の添加方法に着目して正極容量の低下
がなく、かつ電圧波形に優れ、更にスパイク電圧を極力
抑制したリチウム/二硫化鉄系熱電池を実現させ、合せ
て正極合剤の容易な処理法を提供することを目的とす
る。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、未処理二硫化鉄と
溶融塩電解質と2ケイ化カルシウムをそれぞれ粉体で、
必要に応じてこれにさらに電解質を含有した無機バイン
ダーを加えて混合攪拌する工程と、この合剤をアルゴ
ン,窒素またはこれらの混合ガスを流通させた高温炉で
加熱処理する工程と、同炉内で冷却する工程と、乾燥雰
囲気中で処理済み正極合剤を粉砕する工程を経て正極合
剤粉末を得るものである。
溶融塩電解質と2ケイ化カルシウムをそれぞれ粉体で、
必要に応じてこれにさらに電解質を含有した無機バイン
ダーを加えて混合攪拌する工程と、この合剤をアルゴ
ン,窒素またはこれらの混合ガスを流通させた高温炉で
加熱処理する工程と、同炉内で冷却する工程と、乾燥雰
囲気中で処理済み正極合剤を粉砕する工程を経て正極合
剤粉末を得るものである。
なお、電池としては負極にはリチウム又はリチウム合金
を使用し、電解質層に溶融塩電解質を保持させた酸化マ
グネシウム(MgO)の粉末成型体を用い、そして正極層
に本発明の正極合剤を粉末成型層とした3層からなる素
電池と、テルミット反応を利用した発熱剤を組合せてLi
/FeS2系熱電池に構成する。
を使用し、電解質層に溶融塩電解質を保持させた酸化マ
グネシウム(MgO)の粉末成型体を用い、そして正極層
に本発明の正極合剤を粉末成型層とした3層からなる素
電池と、テルミット反応を利用した発熱剤を組合せてLi
/FeS2系熱電池に構成する。
作用 この製造法と前記の熱電池を用いれば、従来のようなス
パイク電圧は小さく抑制され、作動電圧が平坦化され
る。すなわち、FeS2の表面に形成されていた鉄酸化物や
鉄硫酸塩等の不純物は、熱処理中にCaSi2と反応して被
膜が除去され、活性なFeS2表面に変るためである。CaSi
2の添加量は出来る限り少量で効果を得られるよう量的
に制限してスパイク電圧以外への悪影響が出ないよう配
慮を行なう。添加量がFeS2に対し1.5重量%を越え2.0重
量%以上になると、顕著に二段波の放電カーブが発生
し、放電寿命の低下も表われてくるので、0.2〜1.5重量
%の範囲がよい。
パイク電圧は小さく抑制され、作動電圧が平坦化され
る。すなわち、FeS2の表面に形成されていた鉄酸化物や
鉄硫酸塩等の不純物は、熱処理中にCaSi2と反応して被
膜が除去され、活性なFeS2表面に変るためである。CaSi
2の添加量は出来る限り少量で効果を得られるよう量的
に制限してスパイク電圧以外への悪影響が出ないよう配
慮を行なう。添加量がFeS2に対し1.5重量%を越え2.0重
量%以上になると、顕著に二段波の放電カーブが発生
し、放電寿命の低下も表われてくるので、0.2〜1.5重量
%の範囲がよい。
アルゴンや窒素をフローティングして高温焼成炉中で正
極混合物を熱処理すると、不活性雰囲気下でFeS2表面の
不純物は溶融塩の効果を受けてCaSi2との反応を促進し
易くなり、少ない添加量で処理効果を大きく出来る。従
って、放電寿命への影響も受けることなく、初期のスパ
イク電圧のみを取除くことができる。
極混合物を熱処理すると、不活性雰囲気下でFeS2表面の
不純物は溶融塩の効果を受けてCaSi2との反応を促進し
易くなり、少ない添加量で処理効果を大きく出来る。従
って、放電寿命への影響も受けることなく、初期のスパ
イク電圧のみを取除くことができる。
尚、従来のようにFeS2粉末,電解質粉末,CaSi2粉末を
ただ単に機械的に混合しただけの正極合剤を用いて、素
電池の正極層を形成した場合に比べ、本発明品を正極層
とした場合には、成型密度が高まり、素電池の薄形化に
よって電池のエネルギー密度(Wh/l)が改善出来る作用
も有する。
ただ単に機械的に混合しただけの正極合剤を用いて、素
電池の正極層を形成した場合に比べ、本発明品を正極層
とした場合には、成型密度が高まり、素電池の薄形化に
よって電池のエネルギー密度(Wh/l)が改善出来る作用
も有する。
以上のように、製造が容易で、スパイク電圧が抑制され
た平坦な放電カーブが得られ、放電寿命に影響ない、エ
ネルギー密度の改善された熱電池を構成できることとな
る。
た平坦な放電カーブが得られ、放電寿命に影響ない、エ
ネルギー密度の改善された熱電池を構成できることとな
る。
実施例 以下に、本発明の実施例を第1図,第2図および第3図
を用いて説明する。
を用いて説明する。
第1図は正極合剤の製造工程図を示す。図において、Fe
S2粉末を69重量%(以下同じ)、塩化リチウム−塩化カ
リウム(LiCl−KCl,融点352℃)溶融塩電解質(Eで表
示)粉末10%,LiCl−KCl溶融塩電解質を二酸化ケイ素
(SiO2)バインダーに保持させた粉末(EBで表示)20
%、CaSi2の100メッシュパス粉末0.5%をそれぞれ秤取
し総量1Kgとする。次に、ボールミル容器に入れ密封
し、1時間回転して均一混合粉末を得る。これをパイレ
ックスガラス容器に移し、不活性ガスが流通するフロー
ティング方式の電気炉中に入れ、アルゴン(Ar)ガスを
前記合剤1Kg当り5〜50l/minのガス流量で流し続け、電
気炉を昇温し電解質の融点以上の370〜500℃間で1時間
保持する。こののち、Arガスを流し続けながら冷却し、
100℃以下で容器を引出し、乾燥雰囲気中に移す。この
状態では、比較的くずれ易い塊状となっており、乳鉢等
で粉砕し50〜250メッシュに整粒して正極合剤とする。
尚ここで、EBを用いたが、E比率を若干増量して除去し
てもよく、またArガスの替りに窒素ガス(N2)又はArと
N2との混合ガスを流してもよい。
S2粉末を69重量%(以下同じ)、塩化リチウム−塩化カ
リウム(LiCl−KCl,融点352℃)溶融塩電解質(Eで表
示)粉末10%,LiCl−KCl溶融塩電解質を二酸化ケイ素
(SiO2)バインダーに保持させた粉末(EBで表示)20
%、CaSi2の100メッシュパス粉末0.5%をそれぞれ秤取
し総量1Kgとする。次に、ボールミル容器に入れ密封
し、1時間回転して均一混合粉末を得る。これをパイレ
ックスガラス容器に移し、不活性ガスが流通するフロー
ティング方式の電気炉中に入れ、アルゴン(Ar)ガスを
前記合剤1Kg当り5〜50l/minのガス流量で流し続け、電
気炉を昇温し電解質の融点以上の370〜500℃間で1時間
保持する。こののち、Arガスを流し続けながら冷却し、
100℃以下で容器を引出し、乾燥雰囲気中に移す。この
状態では、比較的くずれ易い塊状となっており、乳鉢等
で粉砕し50〜250メッシュに整粒して正極合剤とする。
尚ここで、EBを用いたが、E比率を若干増量して除去し
てもよく、またArガスの替りに窒素ガス(N2)又はArと
N2との混合ガスを流してもよい。
フローティングガス量は、仕込み量1Kgに対し5l/minよ
り少ない場合は炉内に空気の混入の心配があって、FeS2
が鉄酸化物を生成する危険があり、一方50l/min以上で
は経済的に不利となる。
り少ない場合は炉内に空気の混入の心配があって、FeS2
が鉄酸化物を生成する危険があり、一方50l/min以上で
は経済的に不利となる。
また、高温炉の温度は電解質にLiCl−KCl溶融塩を用い
た場合、370℃下限、500℃上限が特性上好ましく、370
℃以下では温度調整バラツキによってCaSi2の効果が小
さく、500℃以上ではFeS2が徐々に分解するので放電特
性を劣下させる。
た場合、370℃下限、500℃上限が特性上好ましく、370
℃以下では温度調整バラツキによってCaSi2の効果が小
さく、500℃以上ではFeS2が徐々に分解するので放電特
性を劣下させる。
第2図は、本発明の第1図に示した正極合剤層を用いた
素電池の断面図を示す。
素電池の断面図を示す。
1は正極合剤層であり放電電気量と利用率の関係に応じ
て適量が決定され、規定量秤取し金型内に入れ、低圧の
予備成型ののち、LiCl−KCl50%を含浸処理したMgOバイ
ンダーからなる電解質粉末を定量秤取して重ねて入れ、
高圧で本成型を行なって電解質層2を形成すると共に、
2層一体ペレットを得る。3は負極カップ、4は負極カ
ップ3の内面に配置した純リチウムと鉄粉の一体混合層
もしくはリチウム・アルミニウム合金とEからなる負極
活物質層でこの2つを合せ負極5と呼び、前記ペレット
と組合せ素電池とする。
て適量が決定され、規定量秤取し金型内に入れ、低圧の
予備成型ののち、LiCl−KCl50%を含浸処理したMgOバイ
ンダーからなる電解質粉末を定量秤取して重ねて入れ、
高圧で本成型を行なって電解質層2を形成すると共に、
2層一体ペレットを得る。3は負極カップ、4は負極カ
ップ3の内面に配置した純リチウムと鉄粉の一体混合層
もしくはリチウム・アルミニウム合金とEからなる負極
活物質層でこの2つを合せ負極5と呼び、前記ペレット
と組合せ素電池とする。
第3図は、第1図の製造法を用いた正極合剤、第2図の
素電池を用いた積層型熱電池の縦断面図である。
素電池を用いた積層型熱電池の縦断面図である。
6は第2図の素電池で必要数を直列に積層構成すること
で容易に所望の電圧が得られ、過塩素酸カリウムと鉄粉
との均一混合物からなる発熱剤7と交互に積層する。8,
9は前記積層体の上・下部に配置した蓄熱剤層であり、
例えば硫酸リチウムと塩化ナトリウムの混合塩とSiO2バ
インダーからなる層で495℃で凝固潜熱を発生して素電
池スタック温度を長時間保持させ、電池の長寿命化に不
可欠の蓄熱材である。10は点火器でそのリード線は一対
の起動用端子11に接続され、この端子よりパルス電流を
通電すると火炎を発してヒートパッド12を燃焼し、その
火炎は導火帯13に燃焼伝ぱさせる。14、15は正,負極出
力端子でスタックの最上部と最下部から取出した内部リ
ード線16,17と接続する。18は断熱層でMIN−K と呼ば
れる高性能の無機質断熱材を用いてスタックを包囲し
た。19は電池蓋、20は電池ケースでいずれもステンレス
鋼からなり、それらの嵌合部を溶接密封する。
で容易に所望の電圧が得られ、過塩素酸カリウムと鉄粉
との均一混合物からなる発熱剤7と交互に積層する。8,
9は前記積層体の上・下部に配置した蓄熱剤層であり、
例えば硫酸リチウムと塩化ナトリウムの混合塩とSiO2バ
インダーからなる層で495℃で凝固潜熱を発生して素電
池スタック温度を長時間保持させ、電池の長寿命化に不
可欠の蓄熱材である。10は点火器でそのリード線は一対
の起動用端子11に接続され、この端子よりパルス電流を
通電すると火炎を発してヒートパッド12を燃焼し、その
火炎は導火帯13に燃焼伝ぱさせる。14、15は正,負極出
力端子でスタックの最上部と最下部から取出した内部リ
ード線16,17と接続する。18は断熱層でMIN−K と呼ば
れる高性能の無機質断熱材を用いてスタックを包囲し
た。19は電池蓋、20は電池ケースでいずれもステンレス
鋼からなり、それらの嵌合部を溶接密封する。
本発明を用いた積層型電池は、一対の起動用端子11から
パルス電流を通電することにより、点火器10,ヒートパ
ッド12,導火帯13,発熱剤7の順に燃焼し、素電池6を加
熱して起動する。素電池は約500℃に昇温し、LiCl−KCl
電解質が溶融すると、本発明の正極合剤層は放電開始し
て、スパイク電圧の抑制された平坦な出力電圧を供給す
る。
パルス電流を通電することにより、点火器10,ヒートパ
ッド12,導火帯13,発熱剤7の順に燃焼し、素電池6を加
熱して起動する。素電池は約500℃に昇温し、LiCl−KCl
電解質が溶融すると、本発明の正極合剤層は放電開始し
て、スパイク電圧の抑制された平坦な出力電圧を供給す
る。
次に本実施例の効果を調べた結果を述べる。第4図は、
素電池直径75mm,電池外径95mm,電池高さ90mmの電池形状
における100mA/cm2電流密度の放電試験結果を示す。素
電池直列数15,平均作動電圧2V/セルである。
素電池直径75mm,電池外径95mm,電池高さ90mmの電池形状
における100mA/cm2電流密度の放電試験結果を示す。素
電池直列数15,平均作動電圧2V/セルである。
図中Aは、本発明実施例の放電カーブを示し、CaSi2の
添加比は0.5%である。Bは従来例1を示し、CaSi2無添
加,熱処理工程のない粉末混合のみで作られた正極合剤
を用いた電池である。Cは従来例2を示し、CaSi25%
添加、熱処理工程のない粉末混合のみで作られた正極合
剤を用いた電池である。電池Bは作動直後に生じるスパ
イク電圧が35Vを示した後急落して約30Vで安定的な電圧
を維持、25V以上の持続時間は15分以上である。電池C
はスパイク電圧が抑制されて32Vとなるが、電圧2段
波、電圧傾斜の増大、持続時間の短縮が生じるという結
果であった。本発明例Aは、スパイク電圧は完璧に取除
かれていないものの31.5Vと実用的に問題のない値まで
改善され、電圧2段波および持続時間への影響もなく、
電圧の平坦性が改良されるという効果を示した。
添加比は0.5%である。Bは従来例1を示し、CaSi2無添
加,熱処理工程のない粉末混合のみで作られた正極合剤
を用いた電池である。Cは従来例2を示し、CaSi25%
添加、熱処理工程のない粉末混合のみで作られた正極合
剤を用いた電池である。電池Bは作動直後に生じるスパ
イク電圧が35Vを示した後急落して約30Vで安定的な電圧
を維持、25V以上の持続時間は15分以上である。電池C
はスパイク電圧が抑制されて32Vとなるが、電圧2段
波、電圧傾斜の増大、持続時間の短縮が生じるという結
果であった。本発明例Aは、スパイク電圧は完璧に取除
かれていないものの31.5Vと実用的に問題のない値まで
改善され、電圧2段波および持続時間への影響もなく、
電圧の平坦性が改良されるという効果を示した。
第5図は、本発明の方法を用いて、FeS2,CaSi2,E,EBの
組成を変化し、CaSi2の添加比率がスパイク電圧とスタ
ック高さに与える影響を調べる目的で実施した。従来例
1では正極合剤の充填密度がやや低く層厚みが厚くなる
ため、15枚の素電池と16枚の発熱剤からなるスタック高
さは47mmであった。試料No.1〜7は熱処理によって正極
合剤,粒子間が固くしまるようになり充填密度が高まる
効果が得られ、正極合剤層が従来例1よりも薄く成型で
きるので、スタック高さは約1.7mm低くなった。また、
スパイク電圧は従来例1と同組成で熱処理を施した試料
No.1は逆に上昇したが、0.1〜5%の範囲で添加した試
料No.2〜12はいずれも低下傾向を示し、特に0.3〜1.5%
の範囲の試料No.3〜7はスパイク電圧、スタック高さの
両方の効果も得られ実用的であった。試料No.8〜12は放
電反応に直接関与しないCaSi2が電池抵抗として悪効果
となり、添加効果よりも作動電圧の低下、素電池厚みの
増加によるスタック高さの増加となって実用的な範囲で
なかった。
組成を変化し、CaSi2の添加比率がスパイク電圧とスタ
ック高さに与える影響を調べる目的で実施した。従来例
1では正極合剤の充填密度がやや低く層厚みが厚くなる
ため、15枚の素電池と16枚の発熱剤からなるスタック高
さは47mmであった。試料No.1〜7は熱処理によって正極
合剤,粒子間が固くしまるようになり充填密度が高まる
効果が得られ、正極合剤層が従来例1よりも薄く成型で
きるので、スタック高さは約1.7mm低くなった。また、
スパイク電圧は従来例1と同組成で熱処理を施した試料
No.1は逆に上昇したが、0.1〜5%の範囲で添加した試
料No.2〜12はいずれも低下傾向を示し、特に0.3〜1.5%
の範囲の試料No.3〜7はスパイク電圧、スタック高さの
両方の効果も得られ実用的であった。試料No.8〜12は放
電反応に直接関与しないCaSi2が電池抵抗として悪効果
となり、添加効果よりも作動電圧の低下、素電池厚みの
増加によるスタック高さの増加となって実用的な範囲で
なかった。
本実施例ではFeS2,CaSi2,E,EBを同時に混合する例につ
いて記述したが、次のような工程を経た場合も同様の効
果が得られる。
いて記述したが、次のような工程を経た場合も同様の効
果が得られる。
a)FeS2とCaSi2を所望組成で混合し、これをArガスフ
ローティング電気炉で焼成し、冷却後取出して、E,EBを
加え再混合したものを、再びArガスフローティング電気
炉中で焼成,冷却,粉砕を行なう方法。
ローティング電気炉で焼成し、冷却後取出して、E,EBを
加え再混合したものを、再びArガスフローティング電気
炉中で焼成,冷却,粉砕を行なう方法。
b)FeS2とCaSi2とEの3種類とし、混合,焼成,冷
却,粉砕を行なう方法で、EBを削除した一部の電解質を
Eに増量させる。
却,粉砕を行なう方法で、EBを削除した一部の電解質を
Eに増量させる。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、2ケイ化カルシウムを
ただ単に正極合剤に粉末状で混ぜ込むだけではなく、粉
末で混合した後、Arガス,窒素ガス又はこれらの混合ガ
スを流通させた高温炉中で加熱処理後、同炉内で冷却、
のち乾燥雰囲気で粉砕した各工程を経た正極合剤粉末を
素電池の正極合剤層に成型して使用し、そして発熱剤と
組合せた本発明の積層型電池は、起動初期に生じる一次
的なスパイク状高電圧が抑制され、作動電圧の平坦化が
得られる。更にCaSi2量が0.3〜1.5重量%の範囲の同処
理工程を経た正極合剤は、放電持続時間が同等であり、
成型密度が大きくなるのでスタック高さが低くなって電
池の小型化が図れる。かつ、製造工程も簡単で量産時の
不都合も生じないという効果が得られる。
ただ単に正極合剤に粉末状で混ぜ込むだけではなく、粉
末で混合した後、Arガス,窒素ガス又はこれらの混合ガ
スを流通させた高温炉中で加熱処理後、同炉内で冷却、
のち乾燥雰囲気で粉砕した各工程を経た正極合剤粉末を
素電池の正極合剤層に成型して使用し、そして発熱剤と
組合せた本発明の積層型電池は、起動初期に生じる一次
的なスパイク状高電圧が抑制され、作動電圧の平坦化が
得られる。更にCaSi2量が0.3〜1.5重量%の範囲の同処
理工程を経た正極合剤は、放電持続時間が同等であり、
成型密度が大きくなるのでスタック高さが低くなって電
池の小型化が図れる。かつ、製造工程も簡単で量産時の
不都合も生じないという効果が得られる。
第1図は本発明の実施例を示す正極合剤の製造工程図、
第2図は同合剤を成型し正極合剤層として構成した素電
池の断面図、第3図は第2図の素電池を直列構成した本
発明の積層型熱電池の断面図、第4図は本発明の実施例
および従来例の放電カーブの比較図、第5図は合剤組成
とスパイク電圧,スタック高さの特性傾向図である。 1……正極合剤層、2……電解質層、5……負極、6…
…素電池、7……発熱剤。
第2図は同合剤を成型し正極合剤層として構成した素電
池の断面図、第3図は第2図の素電池を直列構成した本
発明の積層型熱電池の断面図、第4図は本発明の実施例
および従来例の放電カーブの比較図、第5図は合剤組成
とスパイク電圧,スタック高さの特性傾向図である。 1……正極合剤層、2……電解質層、5……負極、6…
…素電池、7……発熱剤。
Claims (5)
- 【請求項1】リチウム又はリチウム合金を用いた負極,
溶融塩を用いた電解質層、二硫化鉄を用いた正極を有す
る熱電池において、少なくとも二硫化鉄と溶融塩と2ケ
イ化カルシウムを含む正極合剤を均質に混合攪拌する工
程と、アルゴン,窒素またはそれらの混合ガスを流通さ
せた高温炉中で加熱処理する工程と、同炉内で冷却する
工程とを経た後、乾燥雰囲気中で粉砕する工程とからな
る熱電池用正極合剤の製造法。 - 【請求項2】2ケイ化カルシウムの添加量が、二硫化鉄
に対して0.30重量%以上、1.50重量%以下の範囲である
特許請求の範囲第1項記載の熱電池用正極合剤の製造
法。 - 【請求項3】流通ガス量は、正極合剤の仕込み量1Kgに
対して、5〜50l/minの流量である特許請求の範囲第1
項記載の熱電池用正極合剤の製造法。 - 【請求項4】熱処理温度が370〜500℃の範囲である特許
請求の範囲第1項記載の熱電池用正極合剤の製造法。 - 【請求項5】特許請求の範囲第1項記載の熱電池用正極
合剤粉末を一定量秤取し、金型内で加圧成型した正極合
剤層を正極に用いた熱電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63299841A JPH0740488B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | 熱電池用正極合剤の製造法およびそれを用いた熱電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63299841A JPH0740488B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | 熱電池用正極合剤の製造法およびそれを用いた熱電池 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02144855A JPH02144855A (ja) | 1990-06-04 |
| JPH0740488B2 true JPH0740488B2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=17877574
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63299841A Expired - Lifetime JPH0740488B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | 熱電池用正極合剤の製造法およびそれを用いた熱電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0740488B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8124274B2 (en) | 2003-11-21 | 2012-02-28 | Eveready Battery Company, Inc. | High discharge capacity lithium battery |
| JP6724927B2 (ja) * | 2015-10-29 | 2020-07-15 | 株式会社豊田自動織機 | シリコン材料の製造方法 |
| CN115810732B (zh) * | 2022-12-15 | 2025-07-15 | 贵州梅岭电源有限公司 | 一种热电池用高比能高热稳定性正极材料及其制备方法 |
-
1988
- 1988-11-28 JP JP63299841A patent/JPH0740488B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02144855A (ja) | 1990-06-04 |
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