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JPH0742280B2 - γ−ラクトン誘導体およびその製造法 - Google Patents
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JPH0742280B2 - γ−ラクトン誘導体およびその製造法 - Google Patents

γ−ラクトン誘導体およびその製造法

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JPH0742280B2
JPH0742280B2 JP24105486A JP24105486A JPH0742280B2 JP H0742280 B2 JPH0742280 B2 JP H0742280B2 JP 24105486 A JP24105486 A JP 24105486A JP 24105486 A JP24105486 A JP 24105486A JP H0742280 B2 JPH0742280 B2 JP H0742280B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、抗生物質(例えば、スタフィロマイシン)生
産開始期において、その生成系の形成を誘起する物質も
しくはその原料として有用なγ−ラクトン誘導体および
その製造法に関する。
従来の技術 放線菌の抗生物質の生産や耐性、形態分化などを調節す
るホルモン様物質が最近数種分離されている。
例えば、ストレプトミセス・グリセウス(Streptomyces
griseus)が生産するA−factorは、ストレプトマイシ
ンの生産と耐性、また胞子着生などの形態分化を制御す
る物質である。[ドクレディ・アカデミィ・ノウク・エ
スエスエスアール(Doklady Akademii Nauk SSSR)177,
232−235(1967)参照]また、ストレプトミセス・グリ
セウスのアントラサイクリン生産のブロックミュータン
トに、その生産を回復させるインデューサーを、ストレ
プトミセス・ビリドクロモゲネス(Streptomyces virid
ochromogenes),ストレプトミセス・ビキネンシス(St
reptomyces bikinensis)およびストレプトミセス・シ
アネオフスカツス(Streptomyces cyaneofuscatus)等
が生産する。[ジャーナル・オブ・アンチビオティクス
(Journal of Antibiotics)35,1722−1723(1982);
バイオテクノロジカル・レター(Biotechnological Let
ter),591−596(1983)参照] 発明が解決しようとしている問題点 ペプタイド系抗生物質は家畜の肥育効果剤などとして広
く用いられているが、これらの抗生物質の培養力価は他
の抗生物質のそれらと比較した時、かなり低いものが多
く、化合物の生産性に問題がある。培養力価を向上させ
るための種々の基礎的研究は従来の発酵技術を駆使して
行われているが、本特許で示すような技術は未だ未知の
分野が多く、これを克服して実用化技術を確立すれば上
記抗生物質の生産性向上に資すものと思われる。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記の様な事情に鑑み研究した結果、あ
る種の微生物が抗生物質スタフィロマイシンの生産を誘
導する新規のγ−ラクトン誘導体を産生すること、また
該γ−ラクトン誘導体を合成法により製造できることな
どを知り、このγ−ラクトン誘導体のうち後述の化合物
(II)をバージニエ・ブタノライドと称することとし、
後述の化合物(II)においてRがメチルの化合物をバー
ジニエ・ブタノライドB,Rが水素の化合物をバージニエ
・ブタノライドCとそれぞれ命名した。
本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに研究した
結果、本発明を完成した。
すなわち本発明は、 (1)一般式 [式中、Rは水素またはメチルを、Aは を、Xは保護されていてもよい水酸基をそれぞれ示
す。]で表されるγ−ラクトン誘導体(化合物
(I))、 (2)ストレプトミセス属に属し、一般式 [式中、Rは前記と同意義を有する。]で表されるバー
ジニエ・ブタノライド(化合物(II))を生産する能力
を有する微生物を培地に培養し、培養物中にバージニエ
・ブタノライドを生成蓄積せしめ、これを採取すること
を特徴とするバージニエ・ブタノライドの製造法および (3)一般式 [式中、RおよびXは前記と同意義を有する。]で表さ
れる化合物(III)を還元し、必要に応じて保護基を脱
離させることを特徴とする化合物(II)の製造法に関す
る。
上記Xで示される保護されていてもよい水酸基における
保護基としては、たとえばトリメチルシリル,ベンジル
オキシカルボニル,アセチル等が挙げられ、なかでもト
リメチルシリルが好ましい。
本発明方法で使用される化合物(II)を生産する菌とし
ては、ストレプトミセス属に属し、化合物(II)を産生
する能力を有する微生物であればいずれの菌でもよい。
その例としては、たとえばストレプトミセス・バージニ
エ(Streptomyces virginiae)が挙げられる。その具体
例としてはATCCリスト収載菌であるストレプトミセス・
バージニエACTT 13161が挙げられる。
本発明方法に用いられるストレプトミセス属細菌は一般
にその性状が変化しやすく、たとえば紫外線,X線,化学
薬品(例、ニトロソグアニジン,エチルメタンスルホン
酸)などを用いる人工変異手段で容易に変異しうるもの
であるが、どの様な変異株であっても、本発明の対象と
する化合物(II)の生産能を有するものはすべて本発明
方法に使用することができる。
化合物(II)を生産する菌の培養に際しては、炭素源と
しては、たとえばグルコース,麦芽糖,乳糖,廃糖密,
油脂類(例、グリセリン,大豆油,オリーブ油など),
有基酸類(例、クエン酸,コハク酸,グルコン酸など)
など菌が資化しうるものが適宜用いられる。窒素源とし
ては、たとえばカゼイン酵素分解物[例、バクト・カシ
トン(ディフコ社製,米国)]大豆粉,棉実粉,コーン
・スティープ・リカー,乾燥酵母,酵母エキス,肉エキ
ス,ペプトン,尿素,硫酸アンモニウム,硝酸アンモニ
ウム,塩化アンモニウム,リン酸アンモニウムなどの有
機窒素化合物や無機窒素化合物が利用できる。また、無
機塩としては、たとえば塩化ナトリウム,塩化カリウ
ム,炭酸カルシウム,硫酸マグネシウム,リン酸一カリ
ウム、リン酸二カリウム,リン酸二ナトリウムなどの通
常細菌の培養に必要な無機塩類が単独もしくは適宜、組
合せて使用される。
さらにシリコーンオイルやポリアルキレングリコールエ
ーテルなどの消泡剤や界面活性剤を培地に添加してもよ
い。その他菌の発育を助け、化合物(II)の生産を促進
するような有機物や無機物を適宜に添加してもよい。
培養方法としては、固体培養でも液体培養でもよい。液
体培養の場合は静置培養,撹拌培養,振盪培養,通気培
養などいずれを実施してもよいが、とくに通気撹拌培養
が好ましい。又培養温度は約20℃ないし37℃の範囲が好
ましく、さらに好ましくは約24℃ないし28℃であり、培
地のpHは約5ないし8の範囲、さらに好ましくは約6な
いし8の範囲であり、約18時間ないし66時間、好ましく
は約18時間ないし48時間培養する。
培養物から目的とする化合物(II)を採取するには微生
物の生産する代謝物をその微生物の培養物から採取する
のに通常使用される分離手段が適宜利用される。たとえ
ば化合物(II)は主として培養ろ液中に含まれるので、
まず培養液にろ過補助剤を加えてろ過あるいは遠心分離
によって、菌体を除去する。得られた培養ろ液を適宜の
有機溶媒(例えば酢酸エチル,クロロフォルム等)有効
成分を抽出する。次に抽出区分を適宜の担体に接触させ
て有効成分を吸着させ、適宜の溶媒で有効成分を脱着さ
せ、分別採取する手段が有利に利用させる。また、抽出
液中の不純物を除くため、アルカリ性水溶液で抽出液を
処理してもよい。クロマトグラフィーの担体としてはア
ルミナ,シリカゲル,粉末セルロース,吸着性樹脂など
化合物の吸着性の差を利用、または非水性陰イオン交換
樹脂など化合物の官能基の差を利用,あるいは非水性セ
ファデックスなど化合物の分子量の差を利用するものな
どが有利に用いられる。これら担体から目的とする化合
物を溶出するためには担体の種類,性質によって組み合
せが異なるが、有機溶媒たとえばアルコール(例、メタ
ノール,iso−プロパノール等),クロロフォルム,酢酸
エチル,n−ヘキサンなどあるいはそれらを適宜組み合わ
せて用いられる。
またこれらのクロマトグラフィーによって得られた活性
成分を含む粗物質を分取用高速液体クロマトグラフィー
に付し、精製品を得る事も行われる。
さらに詳述すると、培養ろ液から酢酸エチルなどで抽出
された抽出物を、n−ヘキサン−メタノール−水系で分
液して、ワックス類を除き、メタノール−水層に水酸化
カリウムを加えて加熱還流して、不純物を加水分解し、
溶液を酸性にして酢酸エチルで抽出する。抽出物を担体
として非水性陰イオン交換樹脂たとえばアンバーリスト
A−21(オルガノ社製,米国)等あるいは吸着性担体で
あるアルミナ(メルク社製,米国)等を用いたクロマト
グラフィーに付すと有効成分は吸着され、メタノール,
酢酸エチルあるいはこれらを組合せたものにより溶出さ
れる。分画された溶出区分は濃縮,溶倍に溶解させる等
により油状物質として精製される。かくして得られた油
状物質の純度が悪い場合、さらに精製するためには高速
液体クロマトグラフィー法(HPLC)が有利に利用され
る。用いられる担体としてはたとえばシリカゲル(Prep
PAKTM−500,ウォーターズ社製,米国)およびオクタデ
シル・シリカゲル(ODS,半井化学社製)等が挙げられ,
移動層としてはそれぞれn−ヘキサン−iso−プロパノ
ール系およびメタノール−水系が用いられる。
後述の実施例1で得られたバージニエ・ブタノライドB
およびCの物理化学的性状は次の通りである。
[1]バージニエ・ブタノライドB 1)外観:無色油状物質 2)円二色性(CD)スペクトル:メタノール中で214〜2
18nm付近に+のコットン効果を示す。
3)マス・スペクトル(EI−MS): m/z 230(M+) 4)分子式:C12H22O4 5)紫外部吸収(UV)スペクトル:メタノール中、末端
吸収 6)1H核磁気共鳴(NMR)スペクトル:CDCl3中、270MHz,
δppm 4.40(1H,dd),4.10(2H,ddおよびm),3.73(1H,m),
2.85(1H,m),2.52(1H,dd),1.61−1.11(4H,m),0.89
(1H,d),0.88(1H,t)(ただし、dd:double doublet,
m:multiplet,d:doublet,t:tripletを表わす) 7)13C NMRスペクトル:CDCl3中,68MHz,δppm 178.46,71.22,69.42,63.27,48.06,38.13,34.39,32.68,3
2.45,29.32,19.23,11.32 [2]バージニエ・ブタノライドC 1)外観:無色油状物質 2)CDスペクトル:メタノール中で214〜218nm付近に+
のコットン効果を示す。
3)マス・スペクトル(EI−MS):m/z 216(M+) 4)分子式:C11H20O4 5)UVスペクトル:メタノール中、末端吸収 6)1H NMRスペクトル:CDCl3中、270MHz,δppm 4.42(1H,dd),4.14(1H,m),4.10(1H,dd),3.74(1H,
m),2.87(1H,m),2.57(1H,dd),1.64−1.32(3H,m),
1.32(1H,m),0.90(1H,t) 7)13C NMRスペクトル:68MHz,CDCl3中,δppm 178.39,70.89,69.33,63.41,48.07,38.16,34.83,31.60,2
5.49,22.57,13.98 次に本発明の化合物(I)の製造法について述べる。
化合物(I)のうちAが でかつXが保護された水酸基である化合物(以下、化合
物(IV)と称する)は、一般式(V) [式中、Xは保護された水酸基を示す。]で表される化
合物(V)と、一般式(VI) [式中、Rは前記と同意義を有する。]で表される化合
物(VI)とをリチウムジイソプロピルアミド(LDA)を
用いて縮合反応させることにより得られる。反応温度は
室温〜−100℃好ましくは0℃〜−80℃で、反応溶媒は
テトラヒドロフラン(THF),ジエチルエーテル,ジメ
トキシエタンなどが用いられる。
ここで、化合物(V)においてXがトリメチルシリルオ
キシメチルである化合物は、テトラヘドロン・レターズ
(Tetrahedron Letters)22,No.35,3431−3432収載の公
知化合物であり、Xがトリメチルシリルオキシメチル以
外の保護基である化合物も、自体公知の方法により同様
に得られる。また上記化合物(VI)の合成には低級脂肪
酸のカルボン酸基ハライドに変換する一般的な方法が用
いられる。
また化合物(V)は下記方法によっても製造できる。す
なわち、一般式 [式中、Yは低級アルキルを示す。]で表される化合物
を水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)存在下において反
応させ式 で表される化合物を得た後、該化合物を保護することに
より得られる。
上記式中、Yで示される低級アルキルとしては、炭素数
1ないし2のものが好ましく、例としてメチル,エチル
等が挙げられる。
また保護基としては前記したものと同様の保護基が挙げ
られる。
NaBH4による還元反応はメタノール,エタノールあるい
はTHFなどの溶媒中で行われ、反応温度は0℃〜50℃、
好ましくは10〜40℃で、反応時間は30分〜6時間好まし
くは1〜3時間である。NaBH4の添加量は原料化合物に
対して約0.25モルであることが望ましい。
水酸基の保護基導入および脱離に関しては自体公知の方
法[T.W.Greene著,プロテクティブ・グループス・イン
・オルガニック・シンセシス(Protective groups in o
rganic synthesis)p.10,John Wiley & Sons,1981]に
よって行うことが出来る。
さらに、化合物(I)のうちAが でかつXが水酸基である化合物、すなわち化合物(II)
は、化合物(III)のうちXが水酸基である化合物(以
下、化合物(VII)と称する)を還元反応に付すことに
より得られる。反応の溶媒にはアルコール類たとえばメ
タノール,エタノールなどを用いるのが望ましく、反応
温度は−10℃〜50℃,好ましくは10℃〜35℃で反応時間
は15分〜4時間,好ましくは30分〜2時間である。NaBH
4の量は原料化合物に対して約1.5モルが望ましい。
かくして得られる目的化合物(I)は、自体公知の手段
たとえば濃縮,転溶,溶媒抽出,分留,クロマトグラフ
ィーなどにより単離精製することができる。
このようにして得られる化合物(I)のうち、化合物
(II)は、抗生物質(例えば、スタフィロマイシン)生
産開始期において、その生成系を誘起する物質として有
用であり、また化合物(IV)および(VII)は化合物(I
I)の原料として有用である。
実施例 以下に、参考例および実施例をあげてさらに本発明を詳
細に説明するが、これによって本発明が限定されるもの
ではない。なおパーセント(%)は特にことわりのない
限り重量/容量パーセントを示す。
参考例1 3−ヒドロキシメチルブタノライド(化合物(6))の
製造 500ml溶のナスフラスコにジエチルホルミルサクシネー
ト(5)49.61gをとり、エタノール200mlを加える。氷
浴中で撹拌しつつ、NaBH49.28gを少量ずつ添加する。添
加後、冷却管をつけて室温で2時間撹拌した。得られた
反応液に4NHClを適量加え、酸性状態にして生成する沈
澱を吸引ろ過して除去し、得られたろ液を源圧濃縮し
て、酢酸エチルで抽出し、抽出部を無水芒硝で乾燥して
濃縮後30.83gのオイルが得られた。このオイルにメタノ
ール120mlおよび水40mlを加え、溶液を撹拌しつつ炭酸
カリウム15gを少量ずつ加えて溶解させた。この溶液を1
10℃のオイルバス上で2時間加熱還流した後、再度4NHC
lを適量加えて酸性にし、反応液を濃縮して残渣を酢酸
エチルで抽出し、無水芒硝で乾燥し、濃縮すると20.79g
のオイルが得られた。これを200gのシリカゲルカラムに
CH2Cl2で吸着させ、CH2Cl2−MeOH(9:1,V/V)で溶出
し、14.46gのオイルを得た。このオイルを減圧蒸留し、
3−ヒドロキシメチルブタノライド(6)が6.24g得ら
れた。
化合物(6)の物性1 H−NMRスペクトル:60MHz,δppm,CDCl3中 下記のシグナルが認められる。
4.6〜4.0(2H,m) 3.61 (2H,d) 3.0〜2.3(3H,m) IRスペクトル(液膜法) 主な吸収を示す波数(cm-1):3400,1770 参考例2 3−トリメチルシリルオキシメチルブタノライド(化合
物(1))の製造 参考例1で得られた化合物(6)6.2gをピリジン6mlに
溶解し、氷冷下、ヘキサメチルジシラザン[((CH33
Si)2NH]6mlを加え、次にトリメチルシリルクロライド
((CH33SiCl)6mlを滴下した。滴下後、密栓して2
時間撹拌後、反応液にベンゼン−n−ヘキサン(1:1)
の混液を600ml加え生成する沈澱をろ別後、ろ液を濃
縮,乾固すると化合物(6)のトリメチルシリルエーテ
ル体(1)(8.2g)が得られた。
化合物(1)の物性1 H−NMRスペクトル:60MHz,δppm,CDCl3中 下記のシグナルが認められる。
4.5〜4.1(2H,m) 3.6 (2H,d) 3.0〜2.3(3H,m) 0.14 (9H,s) IRスペクトル(液膜法) 主な吸収を示す波長(cm-1):1780 実施例1 ISP−2寒天(デイフコ社製,米国)斜面上に生育した
ストレプトミセス・バージニエATCC 13161を下記組成
(a)の培地500mlを含む2容坂口フラスコに接種し
て、28℃で24時間往復振盪培養した。
培地組成(a) バクト・カシトン(ディフコ社製,米国) 7.5g 酵母エキス(ディフコ社製,米国) 7.5g グリセリン 15.0g 塩化ナトリウム 2.5g 蒸留水 1 pH 6.5 この培養液全量を下記組成(b)の培地30を含む容量
50のタンクに接種し、28℃,通気1vvm,撹拌280rpm,内
圧1kg/cm2の条件下で24時間培養した。
培地組成(b) ポリペプトン(大五栄養化学(株)社製) 7.5g 粉末酵母エキス(大五栄養化学(株)社製) 7.5g グリセリン 15.0g 塩化ナトリウム 2.5g 蒸留水 1 pH 6.5 この培養液全量を下記組成(b)1200を含む容量2000
のタンクに接種し、28℃,通気1vvm,撹拌140rpm,内圧
1kg/cm2の条件下で24時間培養した。
上記で得られた培養液1150を2N硫酸でpH5.0〜6.0に調
整後、ろ過助剤を加え、ろ過,水洗してろ液1280(pH
5.7)を得た。ろ液をpH3.0に調整後、ろ液量の1/3容量
の酢酸エチルで抽出して酢酸エチル層320を得た。こ
れを1/3容量の水で洗って得られた酢酸エチル層315を
減圧濃縮して318.8gの抽出物を得た。
上記得られた酢酸エチル抽出物をメタノール−水(9:
1)に溶解し、n−ヘキサン2を用いて抽出し、ワッ
クス成分をn−ヘキサン層に除去した後、メタノール−
水層3リットルに水酸化カリウム40gを添加し、1晩放
置後50℃で1時間加熱還流した。塩酸で酸性にして酢酸
エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して抽
出物166.6gが得られた。
得られた抽出物に対して、非水系陰イオン交換樹脂アン
バーリストA−21(3kg,オルガノ社製)のカラムクロマ
トグラフィーを行った。メタノールによる溶出液を分画
し、活性区分を濃縮して35.90gのオイルを得た。
次にアルミナ(700g,メルク社製,米国)をカラムに充
填し、カラムクロマトグラフィーを行った。酢酸エチル
−メタノール(8:2)による溶出液を分画し、活性区分
を濃縮して21.87gのオイルが得られた。これをn−ヘキ
サン−iso−プロパノール(8:2)に溶かし不溶なものを
取り除き、可溶部に16.6gのオイルを得た。次に分取用
高速液体クロマトグラフィーを、シリカゲルカラム(Pr
ep PAKTM−500/SILICA,ウオータース社製,米国)で行
った。条件は、次の通り。
機器:システム ウオータース社製 移動相:n−ヘキサン:iso−プロパノール(8:2) 流速:100ml/min カラム圧:20atm 検出計:RI 活性分画が存在したので、濃縮し2.01gのオイルを得
た。
次に、再びシリカゲルカラムを用いて、上記と同じ条件
で精製を行った。活性のピークが存在したので濃縮し、
461mgのオイルを得た。
さらにODSカラムを用いて、下記条件のHPLCで精製し
た。
機器:トライローターV,ユビデック−100−V,RID−300,
RC−250(日本分光社製) カラム:コスモシル5C18(半井化学社製) 移動相:メタノール:水(1:1) 検出器:RI及びUV210nm HPLCの溶出パターンを、第3図に示す。溶出液を分画し
たところ、活性を持つ画分が3つ存在し、溶出の早い分
画にバージニエ・ブタノライドCおよびBが得られた。
それぞれのB,C画分をまとめて濃縮し、HPLCによる精製
を繰り返して、バージニエ・ブタノライドB 1.271mg,C
1.210mgが得られた。
実施例2 2−ヘキサノイル−3−トリメチルシリルオキシメチル
ブタノライド(化合物(2))の製造 テトラヒドロフラン(THF)80ml中で3.61mlのジイソプ
ロピルアミン,n−ブチルリチウム(1.05M,n−ヘキサン
溶液)25.70mlを−78℃で反応させてリチウムジイソプ
ロピルアミド(LDA)を調製した。この溶液に化合物
(1)2.20gTHFに溶解して滴下した。滴下後1時間15
分,−78℃で撹拌した。次にヘキサノイルクロライド1.
64mlを、温度を−78℃に保ちながら滴下後1時間、−78
℃で反応させた後、冷却を中止して、温度を0℃に上昇
させた。得られた反応液を15mlの酢酸と100mlの氷水に
あけ、CH2Cl2で抽出した。CH2Cl2層を集めて濃縮し、残
渣に再度200mlのCH2Cl2を加えて、飽和重曹水で抽出
し、少量の水でCH2Cl2層を洗浄後、芒硝上で乾燥,濃縮
して3.05gのオイル状化合物(2)を得た。
実施例3 2−ヘキサノイル−3−ヒドロキシメチルブタノライド
(化合物(3))の製造 実施例2で得られた化合物(2)3.05gをエタノール40m
lおよび水10mlの混液中で30分間加熱還流した。反応液
を濃縮し得られた粗反応生成物2.51gをシリカゲルカラ
ム(20g)上でn−ヘキサン−エーテル系の溶媒を用い
て展開し、n−ヘキサン−エーテル(1:1)の画分に化
合物(3)0.67gが得られた。
化合物(3)の物性1 H−NMRスペクトル:60MHz,δppm,CDCl3中 下記のシグナルが認められる。
4.6〜3.9(2H,m) 3.5〜3.8(2H,dd) 3.4〜2.9(2H,m) 2.6〜2.9(2H,dt) 2.0〜1 (6H,m) 0.9 (3H,t) IRスペクトル(液膜法) 主な吸収を示す波数(cm-1): 3450,1770,1720 実施例4 3−ヒドロキシメチル−2−(1′−ヒドロキシヘキシ
ル)ブタノライド(化合物(4))の製造 実施例3で得られた化合物(3)200mg(0.93mmol)を2
0mlのメタノールに溶解したものに、氷冷下(−5
℃),水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)13.4mg(1.5当
量)を加え、室温で1時間反応させた。この反応液に4N
HCl適量を加えて酸性にし、生じた沈澱を吸引ろ過して
除去し、ろ液を濃縮後、酢酸エチルで抽出し、芒硝で乾
燥させた後溶媒を留去して化合物(4)175.28mgが得ら
れた。
化合物(4)の物性1 H−NMRスペクトル:60MHz,δppm,CDCl3中 下記のシグナルが認められる。
4.6〜3.9(3H,m) 3.8〜3.6(2H,dd) 3.0〜2.3(2H,m) 2.0〜1.1(8H,m) 0.9 (3H,t) 発明の効果 本発明のγ−ラクトン誘導体は、抗生物質(例えばスタ
フィロマイシン)生産開始期において、その生成系を誘
起する物質もしくはその原料として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、実施例1で得られたバージニエ
・ブタノライドBおよびCの1H−NMRスペクトルを、第
3図は実施例1においてODSカラムを用いたHPLCの溶出
パターンをそれぞれ示し、第3図中のBおよびCは、バ
ージニエ・ブタノライド活性成分の溶出画分を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Rは水素またはメチルを、Aは を、Xは保護されていてもよい水酸基をそれぞれ示
    す。]で表されるγ−ラクトン誘導体。
  2. 【請求項2】ストレプトミセス属に属し、一般式 [式中、Rは水素またはメチルを示す。]で表されるバ
    ージニエ・ブタノライドを生産する能力を有する微生物
    を培地に培養し、培養物中にバージニエ・ブタノライド
    を生成蓄積せしめ、これを採取することを特徴とするバ
    ージニエ・ブタノライドの製造法。
  3. 【請求項3】一般式 [式中、Rは水素またはメチルを、Xは保護されていて
    もよい水酸基をそれぞれ示す。]で表される化合物を還
    元し、必要に応じて保護基を脱離させることを特徴とす
    る一般式 [式中、Rは前記と同意義を有する。]で表される化合
    物の製造法。
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