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JPH0749549B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
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JPH0749549B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH0749549B2
JPH0749549B2 JP23450887A JP23450887A JPH0749549B2 JP H0749549 B2 JPH0749549 B2 JP H0749549B2 JP 23450887 A JP23450887 A JP 23450887A JP 23450887 A JP23450887 A JP 23450887A JP H0749549 B2 JPH0749549 B2 JP H0749549B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な硬化液組成物に関する。
従来の技術及びその問題点 従来、常温乃至100℃の比較的低い温度で架橋硬化でき
る組成物としてアルコキシシラン基を含有するアクリル
系樹脂に、アルミニウムキレート化合物を配合した組成
物が公知である(特開昭60−67553号)。
しかしながら、上記従来の組成物には、低温硬化性、塗
膜の耐薬品性、耐水性に優れるものの塗膜の機械的特性
や塗料貯蔵安定性等が必ずしも充分ではないという欠点
があった。即ち、高度の機械的特性例えば耐衝撃性、耐
屈曲性等が要求される場合にアルミニウムキレート化合
物の種類、量、アルコキシシラン基の含有量、アクリル
系樹脂の分子量等の調節だけでは限界があり、そのため
用途が制限されたり、塗料貯蔵安定性、塗面状態、耐候
性等も充分ではないという欠点があった。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記欠点を解消するべく鋭意研究を重ねた
結果、特定の共重合体を分散安定剤樹脂とする特定の重
合体粒子の非水分散液に、架橋反応硬化剤であるキレー
ト化合物を配合することにより、低温硬化性、塗膜の耐
薬品性、耐水性に優れた上で塗膜が高度の機械的特性を
有し且つ塗料貯蔵安定性、塗面状態、耐候性等も充分な
硬化性組成物が得られることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
即ち本発明は、一般式 〔式中、Aは を示す。
R1は水素原子又はメチル基を、R2は炭素数1〜6の2価
の脂肪族飽和炭化水素基を、R3及びR4は同一又は異なっ
てフエニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1
〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルキル基
をそれぞれ示す。nは1〜100の整数を示す。〕 で表わされる化合物であるアルコキシシラン基含有ビニ
ル単量体と水酸基含有不飽和単量体とを必須単量体成分
として得られる共重合体を分散安定剤樹脂として用い、
該樹脂存在下有機液体中でラジカル重合性不飽和単量体
を重合させて得られる該有機液体に不溶性の重合体粒子
の非水分散液に、架橋反応硬化剤であるキレート化合物
を配合することを特徴とする硬化性組成物に係る。
本発明においては、上記特定の共重合体を分散安定剤樹
脂として用いる。当該共重合体の必須単量体である一般
式(I)の化合物において、nは好ましくは1〜10であ
る。
一般式(I)において、R2によつて示される炭素数1〜
6の2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分
枝状のアルキレン基例えばメチレン、エチレン、プロピ
レン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、2,3−ブチレ
ン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。R3及び
R4で示される炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖
又は分枝状のアルキル基例えばメチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキスル基等を
挙げることができ、R5で示される炭素数1〜10のアルキ
ル基としてはこれらの他に更にn−ヘプチル、1−メチ
ルペンチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、n−
ノニル、n−デシル等を挙げることができる。R3及びR4
で示される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、直鎖
又は分枝状のアルコキシ基例えばメトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペン
トキシ、イソペントキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘ
キスルオキシ、n−オクチルオキシ等を挙げることがで
きる。また、一般式(I)において、nが2以上のと
き、R3同志及びR4同志は、同じであつても異なっていて
も良い。
本発明における一般式(I)の化合物の内、Aが であるものとしては、例えばγ−(メタ)アクリロキシ
エチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフエニルジメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフエニル
ジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフ
エニルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルフエニルメチルメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルフエニルメチルエト
キシシラン、 を挙げることができる。
また、一般式(I)の化合物の内、Aが であるものとしては、例えば 等を挙げることができる。
これらの一般式(I)の化合物の内、特に、アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピ
ルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリ−
n−ブトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、メタクリロキシプロピルメチルジ−n−ブト
キシシラン等が好適である。
また、本発明において分散安定剤樹脂として用いる前記
特定の共重合体の他の必須単量体である水酸基含有不飽
和単量体は、該共重合体の親水性を強めて一般式(I)
の化合物に由来するアルコキシシラン基の加水分解を促
進し、又架橋反応硬化剤であるキレート化合物と反応す
る官能基として作用するものである。
該水酸基含有不飽和単量体の好ましいものとしては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素
数2〜8のヒドロキシアルキルエステル;ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレン
グリコール等のポリエーテルポリオールと(メタ)アク
リル酸等の不飽和カルボン酸とのモノエステル;上記
(メタ)アクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアルキ
ルエステルと上記ポリエーテルポリオールとのモノエー
テル;上記(メタ)アクリル酸の炭素数2〜8のヒドロ
キシアルキルエステルとε−カプロラクトン、γ−バレ
ロラクトン等のラクトン類との付加物;(メタ)アクリ
ル酸等のα,β−不飽和カルボ酸と「カージユラE10」
(シエル石油化学(株)製、商品名、バーサテイツク酸
のグリシジルエステルの組成物)やエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のα
−オレフインエポキシドのようなモノエポキシ化合物と
の付加物;グリシジル(メタ)アクリレートと酢酸、プ
ロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸、ラウリン酸、
ステアリン酸等の脂肪酸類のような一塩基酸との付加
物;無水マレイン酸や無水イタコン酸のような酸無水基
含有不飽和化合物とエチレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類
とのモノエステル化物又はジエステル化物;ヒドロキシ
エチルビニルエーテルのようなヒドロキシアルキルビニ
ルエーテル類;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートのような塩素を含むもの等を挙げるこ
とができる。
本発明において、分散安定剤樹脂として用いる共重合体
は、一般式(I)で表わされるアルコキシシラン基含有
ビニル単量体の少なくとも一種と水酸基含有不飽和単量
体の少なくとも一種とを必須単量体成分として得られる
共重合体である。これら必須単量体の使用割合は、広い
範囲から選択できるが、通常、一般式(I)の単量体が
使用単量体中1〜99重量%程度好ましくは5〜30重量%
程度、水酸基含有不飽和単量体が使用単量体中1〜99重
量%程度好ましくは3〜30重量%程度とするのが適当で
ある。前者の割合が1重量%未満の(後者の割合が99重
量%を越える)場合や前者の割合が99重量%を越える
(後者の割合が1重量%未満の)割合は、何れも硬化性
が低下し塗膜の化学的、機械的特性が低下する傾向にあ
るので好ましくない。
また、当該共重合体においては、必要に応じて、更に他
の重合性単量体を用いることができる。かかる単量体と
しては、塗膜に要求される性能に応じて適宜選択できる
が、共重合性、有機液体に対する溶解性等の観点から長
鎖ビニル系単量体が好適である。好ましく使用できる他
の重合性単量体としては、例えば、n−ブチル(メタ)
アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert
−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数
4〜18のアルキル又はシクロアルキルエステル;メトキ
シブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリル酸のアルコキシアルキルエステ
ル;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族アルコー
ルの(メタ)アクリル酸とのエステル;グリシジル(メ
タ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸のヒドロキシ
アルキルエステルとカプリン酸、ラウリン酸、リノール
酸、オレイン酸等のモノカルボン酸化合物との付加物;
(メタ)アクリル酸と「カージユラE10」等のモノエポ
キシ化合物との付加物;スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン、p−tere−
ブチルスチレン等のビニル芳香族化合物;イタコン酸、
無水イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、シトラコン酸等の(メタ)アクリル酸
以外のα,β−不飽和カルボン酸とブチルアルコール、
ペンチルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルア
ルコール、ステアリルアルコール等の炭素数4〜18のモ
ノアルコールとのモノ又はジエステル類;「ビスコート
8F」、「ビスコート8FM」、「ビスコート3F」、「ビス
コート3FM」(何れも大阪有機化学(株)製、商品名、
側鎖にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート類)、
パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、パ
ーフルオロヘキシルエチレン等のフッ素原子含有化合物
等を挙げることができる。
本発明において用いる分散安定剤樹脂を製造するための
共重合は、通常ラジカル重合開始剤を用いて行なわれ
る。使用可能なラジカル重合開始剤としては、例えば2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、
tert−ブチルパーオクトエート、tert−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物系開始剤等
が挙げられ、これら重合開始剤は一般に重合に供される
単量体100重量部当り0.2〜10重量部程度、好ましくは0.
5〜5重量部の範囲内で使用できる。重合時の反応温度
は、通常60〜160℃程度の範囲内の温度を用いるのが適
当であり、通常1〜15時間程度で反応が終了する。
本発明において分散安定剤樹脂として用いる共重合体の
分子量は、通常、重量平均分子量で約5000〜100000程度
(数平均分子量で約1000〜60000程度)、好ましくは約5
000〜50000程度の範囲内とするのが好適である。分子量
が約5000より小さいと分散粒子の安定化が不充分で凝
集、沈降を起こしやすい傾向にあり、他方分子量が約10
0000を越える場合には粘度が著しく高くなり取扱が困難
になることがあるので好ましくない。
本発明において用いる分散安定剤樹脂は、単独で使用し
ても、異なる共重合組成、分子量のものを2種以上組合
せて用いても良く、更には必要に応じて他の分散安定剤
例えばブチルエーテル化メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、アルキド樹脂、一般式(I)の化合物を共重合体成
分として含まない一般のアクリル樹脂等の少量と併用す
ることも可能である。
本発明においては、上記分散安定剤樹脂の存在下に有機
液体中でラジカル重合性不飽和単量体を重合させて、該
有機液体に不溶性の重合体粒子の非水分散液を調製す
る。
上記重合に使用される有機液体としては、該重合により
生成する分散重合体粒子は実質的に溶解しないが、上記
安定剤樹脂及び該ラジカル重合性不飽和単量体に対して
は良溶媒となる有機液体が包含される。かかる有機液体
の具体例としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の
脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素;メチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、
オクチルアルコール等のアルコール類;セロソルブ、ブ
チルセロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル等のエーテル類;メチルイソブチルケトン、ジイソ
ブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルヘキシルケ
トン、エチルブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、
酢酸イソブチル、酢酸アミル、2−エチルヘキシルアセ
テート等のエステル類等を挙げることができる。これら
の有機液体は、それぞれ単独で使用してもよく、2種以
上混合して用いることもできるが、一般には、脂肪族炭
化水素を主体とし、これに適宜芳香族炭化水素やアルコ
ール類、エーテル類、ケトン類又はエステル類等を組合
せたものが好適に使用される。
上記重合に供されるラジカル重合性不飽和単量体として
は、重合性に優れ且つ分散安定剤樹脂の単量体成分とし
て用いた単量体の有する炭素数よりも炭素数の小さいも
のを使用するのが、分散重合体粒子として形成されやす
い点から好適である。このようなラジカル重合性不飽和
単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブ
チル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜
18のアルキル又はシクロアルキルエステル;メトキシブ
チル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)ア
クリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸のアルコキシアルキルエステル;ベ
ンジル(メタ)アクリレート等の芳香族アルコールの
(メタ)アクリル酸とのエステル;グリシジル(メタ)
アクリレートと酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、p−
tert−ブチル安息香酸等の炭素数2〜18のモノカルボン
酸化合物との付加物;(メタ)アクリル酸と「カージユ
ラE10」等のモノエポキシ化合物との付加物;スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロル
スチレン、p−tert−ブチルスチレン等のビニル芳香族
化合物:イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等
の(メタ)アクリル酸以外のα,β−不飽和カルボン酸
とメチルアルコール、ブチルアルコール、ヘキシルアル
コール、ステアリルアルコール等の炭素数1〜18のモノ
アルコールとのモノ又はジエステル類;「ビスコート8
F」、「ビスコート8FM」、「ビスコート3F」、「ビスコ
ート3FM」(何れも大阪有機化学(株)製、商品名、側
鎖にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート類)、パ
ーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、パー
フルオロヘキシルエチレン等のフッ素原子含有化合物;
(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基含有不飽和化合
物;酢酸ビニル、安息香酸ビニル、「ベオバ(VEOV
A)」(シエル(株)製)のようなビニルエステル類;n
−ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、メチ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類;1,6−ヘキサン
ジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパンのトリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン
等のポリビニル化合物;エチレン、プロピレン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン等のα−オレフイン系化合物等を
挙げることができる。重合体粒子を形成する単量体成分
は、前記の通り、分散安定剤樹脂の単量体成分の炭素数
よりも炭素数が小さいものを組合せることによつて粒子
成分を安定に形成することができるが、この観点から特
に好ましいものは、炭素数8以下望ましくは4以下の
(メタ)アクリル酸エステル類、ビニル芳香族化合物、
(メタ)アクリロニトリル等である。
これらのラジカル重合性不飽和単量体は、一種単独で又
は二種以上の適宜併用で使用することができる。
上記ラジカル重合性不飽和単量体の重合は、通常ラジカ
ル重合開始剤を用いて行なわれる。使用可能なラジカル
重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウリルパーオキサイド、tert−ブチルパーオクト
エート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート等の過酸化物系開始剤等が挙げられ、これら重合
開始剤は一般に重合に供される単量体100重量部当り0.2
〜10重量部程度、好ましくは0.5〜5重量部の範囲内で
使用できる。上記重合の際に存在させる分散安定剤樹脂
の使用割合は、該樹脂の種類等に応じて広い範囲から選
択できるが、一般には分散安定剤樹脂100重量部に対し
てラジカル重合性不飽和単量体を3〜240重量部程度好
ましくは5〜82重量部とするのが適当である。更に、有
機液体中における分散安定剤樹脂とラジカル重合性不飽
和単量体との合計濃度は、一般に30〜70重量%程度好ま
しくは30〜60重量%とするのが適当である。
重合は、それ自体公知の方法で行なうことができ、重合
時の反応温度としては通常60〜160℃程度の範囲内とす
るのが適当であり、通常1〜15時間程度で反応が終了す
る。
かくして液相が有機液体に分散安定剤樹脂が溶解したも
のであり、固相がラジカル重合性不飽和単量体が重合し
た重合体粒子である安定な非水分酸液が得られる。重合
体粒子の粒子径は、通常約0.1〜1.0μmの範囲である。
粒子径がこの範囲より小さくなるとワニスの粘度が高く
なり、他方粒子径がこの範囲より大きくなると貯蔵中に
粒子が膨潤又は凝集したりするので好ましくない。
本発明においては、上記非水分散液中の分散安定剤樹脂
と重合体粒子とを結合させることによつて、貯蔵安定性
及び機械的特性を更に向上させることができる。尚、結
合した場合にも外観上の分散状態に変化は殆んど無く、
重合体粒子の粒子径も上記範囲内にある。
分散安定剤樹脂と重合体粒子とを結合させる方法として
は、例えば、予め分散安定剤樹脂を製造する段階におい
て水酸基、酸基、酸無水基、エポキシ基、メチロール
基、イソシアネート基、アミド基、アミノ基等の官能基
を有する単量体成分を一部共重合させておき、更に重合
体粒子を形成する単量体成分として上記官能基を反応す
る水酸基、酸基、酸無水基、エポキシ基、メチロール
基、イソシアネート基、アミド基、アミノ基等の官能基
を有する単量体を用いることによつて行なうことができ
る。これらの組合せとしては、例えばイソシアネート基
と水酸基、イソシアネート基とメチロール基、エポキシ
基と酸(無水)基、エポキシ基とアミノ基、イソシアネ
ート基とアミド基、酸(無水)基と水酸基等が挙げられ
る。
このような官能基を有する単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、シ
トラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;
グリシジル(メタ)アクリレート、ビニルグリシジルエ
ーテル、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含
有化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル化(メ
タ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド等のカルボン酸アミ
ド系化合物;p−スチレンスルホンアミド、N−メチル−
p−スチレンスルホンアミド、N,N−ジメチル−p−ス
チレンスルホンアミド等のスルホン酸アミド基含有化合
物;(メタ)アクリル酸−tert−ブチルアミノエチル等
のアミノ基含有化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートとリン酸又はリン酸エステル類との縮合物、
グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有
する化合物のグリシジル基にリン酸又はリン酸エステル
類を付加させたもの等のリン酸基含有化合物;2−アクリ
ルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸等のスルホ
ン酸基含有化合物;m−イソプロペニル−α,α−ジメチ
ルベンゾイルイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート又はトリレンジイソシアネートとヒドロキシ(メ
タ)アクリレートとの等モル付加物、イソシアノエチル
メタクリレート等のイソシアネート基含有化合物等を挙
げることができる。
また、分散安定剤樹脂と重合体粒子とを結合させる別の
方法として、重合性二重結合を有する分散安定剤樹脂の
存在下でラジカル重合性不飽和単量体を重合させること
によつて行なうことができる。分散安定剤樹脂への重合
性二重結合の導入は、例えば、該樹脂の共重合成分とし
てカルボン酸、リン酸、スルホン酸等の酸基含有単量体
を用い、この酸基にグリシジル(メタ)アクリレート、
アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有不飽和
単量体を反応せしめることによつて行なうことができる
が、勿論逆にグリシジル基を該樹脂に含有させておいて
これに酸基含有不飽和単量体を反応せしめることによつ
ても行なうことができる。これらの反応は、従来公知の
条件に従うことができる。
また、分散安定剤樹脂と重合体粒子とを結合させる更に
別の方法として、分散安定剤樹脂と重合体粒子とにお互
いに反応しない官能基を導入した非水分散液を製造した
後、このものに両者を結合させる結合剤を配合すること
によつても行なうことができる。具体的には、例えば水
酸基含有分散安定剤樹脂及び有機液体の存在下で水酸基
含有不飽和単量体の単独又は他の不飽和単量体との混合
物を重合させて、両者に水酸基を含有する非水分酸液を
製造した後、ポリイソシアネート化合物等を配合して常
温では数日間、60〜100℃程度では1〜5時間程度反応
させることによつて行なうことができる。ポリイソシア
ネート化合物としては、分子中に1個以上のイソシアネ
ート基を有するものであれば何れも使用でき、例えばト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート等の芳
香族ジイソシアネート又はそれらの水素化物;ヘキサメ
チレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダ
イマー酸(トール油脂肪酸の二量化物)ジイソシアネー
ト等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシア
ネート等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。ま
た、上記の配合の組合せ以外にも、酸基を含有する分散
安定剤樹脂及び重合体粒子とポリエポキシドとの組合
せ、エポキシ基を含有する分散安定剤樹脂及び重合体粒
子とポリカルボン酸との組合せ、エポキシ基又はイソシ
アネート基を含有する分散安定剤樹脂及び重合体粒子と
ポリサルフアイド化合物との組合せ等で行なうことがで
きる。ポリエポキシドとしては、例えばビスフエノール
A型エポキシ樹脂、ビスフエノールF型エポキシ樹脂、
ノボラツク型エポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル系
樹脂等;ポリカルボン酸としては、例えばアジピン酸、
セバチン酸、アゼライン酸、イソフタル酸等;ポリサル
フアイドとしてはペンタメチレンジサルフアイド、ヘキ
サメチレンジサルフアイド、ポリ(エチレンジサルフア
イド)等が挙げられる。
以上の様にして、分散安定剤樹脂と重合体粒子と化学的
に結合させることができるが、この際に各種官能基や重
合性二重結合を分散安定剤樹脂及び/又は重合性粒子に
導入する量は、該樹脂及び/又は粒子の一分子中に平均
して少なくとも0.1個とすれば充分である。
尚、本発明で用いる分散安定剤樹脂中の水酸基含有不飽
和単量体の使用量は、前述の通り、使用単量体中1〜99
重量%程度であるが、該水酸基を重合体粒子と反応させ
る場合には反応後の該樹脂中の水酸基含有不飽和単量体
成分が1〜99重量%の範囲になるように使用量を調整す
れば良い。
このようにして得られる非水分散液は、分散安定剤樹脂
と重合体粒子とが化学的に結合していることから貯蔵安
定性に優れ、しかも形成された塗膜は化学的、機械的に
優れた性質を示す。
本発明硬化性組成物は、上記非水分散液に架橋反応硬化
剤であるキレート化合物を配合したものである。該キレ
ート化合物は、組成物に優れた低温硬化性を付与するも
のである。即ち、分散安定剤樹脂中の一般式(I)の単
量体に由来するアルコキシ基が、水分の存在下、該キレ
ート化合物を触媒として加水分解してシラノール基を生
じ、次いでシラノール基同志が脱水縮合やキレート化合
物を介して結合することにより架橋して低温硬化するも
のである。
本発明において使用するキレート化合物としては、アル
ミニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、
ジルコニウムキレート化合物が好ましい。また、これら
のキレート化合物のなかでも、ケト・エノール互変異性
体を構成し得る化合物を安定なキレート環を形成する配
位子として含むキレート化合物が好ましい。
ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物として
は、β−ジケトン類(アセチルアセトン等)、アセト酢
酸エステル類(アセト酢酸メチル等)、マロン酸エステ
ル類(マロン酸エチル等)、及びβ位に水酸基を有する
ケトン類(ダイアセトンアルコール等)、β位に水酸基
を有するアルデヒド類(サリチルアルデヒド等)、β位
に水酸基を有するエステル類(サリチル酸メチル)等を
使用することができる。特に、アセト酢酸エステル類、
β−ジケトン類を使用すると好適な結果が得られる。
アルミニウムキレート化合物は、例えば 一般式 〔式中、R6は、炭素数1〜20のアルキル基又はアルケニ
ル基を示す。〕 で表わされるアルミニウムアルコラート類1モルに対
し、上記ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物
を通常3モル以下程度のモル比で混合し、必要に応じて
加熱することにより好適に調製することができる。
炭素数1〜20のアルキル基としては、前記炭素数1〜10
のアルキル基に加えて、ウンデシル、ドデシル、トリデ
シル、テトラデシル、オクタデシル基等を、アルケニル
基としては、ビニル、アリル基等をそれぞれ例示でき
る。
一般式(II)で表わされるアルミニウムアルコラート類
としては、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウム
トリエトキシド、アルミニウムトリ−n−プロポキシ
ド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウム
トリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリイソブトキシ
ド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウ
ムトリ−tert−ブトキシド等があり、特にアルミニウム
トリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−sec−ブト
キシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド等を使用す
るのが好ましい。
チタニウムキレート化合物は、例えば 一般式 〔式中、nは0〜10の整数、R7は炭素数1〜20のアルキ
ル基又はアルケニル基を示す。〕 で表わされるチタネート類中のTi1モルに対し、上記ケ
ト・エノール互変異性体を構成し得る化合物を通常4モ
ル以下程度のモル比で混合し、必要に応じて加熱するこ
とにより好適に調製することができる。炭素数1〜20の
アルキル基及びアルケニル基は、前記と同様である。
一般式(III)で表わされるチタネート類としては、n
が1のものでは、テトラメチルチタネート、テトラエチ
ルチタネート、テトラ−n−プロピルチタネート、テト
ライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネ
ート、テトライソブチルチタネート、テトラ−tert−ブ
チルチタネート、テトラ−n−ペンチルチタネート、テ
トラ−n−ヘキシルチタネート、テトライソオクチルチ
タネート、テトラ−n−ラウリルチタネート等があり、
特にテトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチ
ルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラ−
tert−ブチルチタネート等を使用すると好適な結果を得
る。また、nが1以上ものについては、テトライソプロ
ピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テト
ライソブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネ
ートの2量体から11量体(一般式(III)におけるn=
1〜10)のものが好適な結果を与える。
ジルコニウムキレート化合物は、例えば 一般式 〔式中、nは0〜10の整数、R8は炭素数1〜20のアルキ
ル基又はアルケニル基を示す。〕 で表わされるジルコネート類中のZr1モルに対し、上記
ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物を通常4
モル以下程度のモル比で混合し、必要に応じて加熱する
ことにより好適に調製することができる。炭素数1〜20
のアルキル基及びアルケニル基は、前記と同様である。
一般式(IV)で表わされるジルコネート類としては、テ
トラエチルジルコネート、テトラ−n−プロピルジルコ
ネート、テトライソプロピルジルコネート、テトラ−n
−ブチルジルコネート、テトラ−sec−ブチルジルコネ
ート、テトラ−tert−ブチルジルコネート、テトラ−n
−ペンチルジルコネート、テトラ−tert−ペンチルジル
コネート、テトラ−tert−ヘキシルジルコネート、テト
ラ−n−ヘプチルジルコネート、テトラ−n−オクチル
ジルコネート、テトラ−n−ステアリルジルコネート等
があり、特にテトライソプロピルジルコネート、テトラ
−n−プロピルジルコネート、テトライソブチルジルコ
ネート、テトラ−n−ブチルジルコネート、テトラ−se
c−ブチルジルコネート、テトラ−tert−ブチルジルコ
ネート等を使用すると好適な結果を得る。また、nが1
以上のものについては、テトライソプロピルジルコネー
ト、テトラ−n−ペロピルジルコネート、テトラ−n−
ブチルコネート、テトライソブチルジルコネート、テト
ラ−sec−ブチルジルコネート、テトラ−tert−ブチル
ジルコネートの2量体から11量体(一般式(IV)におけ
るn=1〜10)のものが好適な結果を与える。また、こ
れらジルコネート類同志が会合した構成単位を含んでい
ても良い。
而して、本発明における特に好ましいキレート化合物と
しては、ジイソプロピレートエチルアセトアセテートア
ルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウム、トリス(n−プロピルアセトアセテート)アル
ミニウム、トリス(イソプロピルアセトアセテート)ア
ルミニウム、トリス(n−ブチルアセトアセテート)ア
ルミニウム、イソプロポキシビスエチルアセトアセテー
トアルミニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセテ
ートアルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)ア
ルミニウム、トリス(エチルアセトナート)アルミニウ
ム、ジイソプロピレートエチルアセトナートアルミニウ
ム、モノアセチルアセトナート、ビス(エチルアセトナ
ート)アルミニウム、モノエチルアセトアセテートビス
(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(イソ
プロピレート)アルミニウム、トリス(sec−ブチレー
ト)アルミニウム、ジイソプロピレートモノ−sec−ブ
トキシアルミニウム、トリス(アセチルアセトン)アル
ミニウム等のアルミニウムキレート化合物;ジイソプロ
ポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタネート、
ジイソプロポキシ、ビス(アセチルアセテート)チタネ
ート、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チ
タネート等のチタニウムキレート化合物;テトラキス
(アセチルアセトン)ジルコニウム、テトラキス(n−
プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス
(アセチルアセトナート)ジルコニウム、テトラキス
(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコニ
ウムキレート化合物を挙げることができる。
本発明においては、架橋反応硬化剤として上記キレート
化合物の何れか1種を用いても良いし、2種以上を適宜
併用しても良い。該キレート化合物は、前記非水分散液
とかなり広範囲の割合で均一に相溶し、その配合比率は
固形分比に基づき非水分散液100重量部に対して0.1〜10
0重量部程度とするのが適当である。この範囲より少な
いと架橋反応硬化性が低下する傾向にあり、又この範囲
より多いと塗膜が脆くなる傾向にあるので好ましくな
い。好ましい配合量は0.1〜20重量部程度である。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、体質顔料、
着色顔料、染料、可塑剤等を添加することができる。可
塑剤としては、公知のもの例えば、ジメチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート等の低分子量可塑剤、ビニル
重合体系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等の高分子量可
塑剤が挙げられ、これらは前記非水酸液に予め混入して
おいたり該分散液の製造時にラジカル重合性不飽和単量
体に溶解しておいて生成分散液の分散重合体粒子中に分
配させておくこともできる。また、必要に応じて、硬化
剤として一般に用いられているアミノ樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイソシアネート類等を併用しても良い。更に、
他のアクリル系樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等をブレンドして用いることもでき
る。
本発明の硬化性組成物は、例えば塗料、接着剤、インク
等に、又繊維、紙の含浸剤、表面処理剤等に好適に使用
できる。
本発明の硬化性組成物は、水分の存在下に100℃以下の
低温で容易に架橋硬化することができる。即ち、当該組
成物に水を添加後塗布するか、或いは当該組成物を塗布
後空気中にさらすのみで、何ら加熱せずとも通常8時間
〜7日間程度で充分に硬化させることができる。また、
硬化の際必要な水分は空気中の湿気程度の少量で充分で
ある。塗布前に水を添加する場合は、通常0.1〜1重量
%程度の添加量で充分である。
発明の効果 本発明の硬化性組成物によれば、低温硬化性、塗膜の耐
薬品性、耐水性に優れた上で塗膜が高度の耐衝撃性、耐
屈曲性等の機械的特性を有しており、しかも塗料貯蔵安
定性、塗面状態、耐候性等も充分であるという効果が得
られる。
即ち、本発明の硬化性組成物は、有機液体に分散安定剤
樹脂が溶解した液相中にラジカル重合性不飽和単量体が
重合した重合体粒子である固相が安定に分散した非水分
散液に、架橋反応硬化剤であるキレート化合物を含有さ
せたものである。かかる組成物から形成された塗膜は、
塗膜の連続相はシロキサン結合を有する光、化学的に安
定な塗膜であり、塗膜中の重合体粒子成分が該連続相に
より安定化されていると共に塗膜が該粒子部分により補
強されているので耐衝撃性、耐屈曲性等の機械的特性、
耐候性等が優れている。この機械的特性の向上は、重合
体粒子の大塑性変形に基づく外部エネルギーの吸収、該
粒子から発生するクレーズによる衝撃エネルギーの吸収
等の応力緩和作用によるものと考えられる。
また、本発明組成物は、長期間保存を行なっても、重合
体粒子表面に存在する分散安定剤樹脂成分と他の重合体
粒子表面に存在する分散安定剤樹脂成分との反撥が起る
のでこれら同志の反応が起りがたく、ゲル化する恐れが
殆んどない。また、本発明組成物は、前述の通り、僅か
の水分例えば空気中の湿気程度の水分存在下で100℃以
下の低温で容易に架橋硬化できるが、重合体粒子を配合
しているため硬化の際のアルコール等の反応生成物が少
ないのでチヂミ、収縮等を生じがたく、塗面状態、機械
的特性に優れている。
実施例 以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。各例中、部及び%は、原則として重量基準
である。
実施例1 分散安定剤樹脂(A)の合成 酢酸イソブチル 40部 トルエン 40部 を加熱還流させ、下記の単量体及び重合開始剤を3時間
で滴下し、滴下後2時間熟成を行なった。
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 5部 スチレン 10部 イソブチルメタクリレート 49部 2−エチルヘキシルメタクリレート 25部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 11部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分55%、粘度
(ガードナー,25℃,以下同様)G、及び重量平均分子
量16000であつた。
非水分散液の調製 ヘプタン 93部 55%分散安定剤樹脂(A)ワニス 98部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、更に2時間熟成した。
スチレン 15部 メチルメタクリレート 40部 アクリロニトリル 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 tert−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート1.
5部 得られた非水分散液は、不揮発分53%、粘度B、重合体
粒子の粒径(電子顕微鏡による測定、以下同様)0.2〜
0.3μmの乳白色の安定な低粘度重合体粒子分散液であ
つた。室温で3ケ月静置しても沈殿物や粗大粒子の発生
は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部に対して、モノエチルア
セトアセテートビス(アセチルアセトナート)アルミニ
ウムを1部配合し、均一に混合して、本発明の硬化性組
成物を得た。
実施例2 分散安定剤樹脂(B)の合成 酢酸イソブチル 40部 トルエン 40部 を加熱還流させ、下記の単量体及び重合開始剤を3時間
で滴下し、滴下後2時間熟成を行なった。
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン30 部 スチレン 15 部 イソブチルメタクリレート 37 部 ラウリルメタクリレート 15 部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 3 部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1.8部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分55%、粘度
M、及び重量平均分子量18000であつた。
非水分散液の調製 ヘプタン 82部 55%分散安定樹脂(B)ワニス 121部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、更に2時間熟成した。
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 7部 スチレン 8部 メチルメタクリレート 30部 アクリロニトリル 40部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られた非水分散液は、不揮発分55%、粘度E、重合体
粒子の粒径0.45〜0.50μmの乳白色の安定な低粘度重合
体粒子分散液であつた。室温で3ケ月静置しても沈殿物
や粗大粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部に対して、ジイソプロポ
キシ・ビス(アセチルアセテート)チタネートを10部配
合し、均一に混合して、本発明の硬化性組成物を得た。
実施例3 分散安定剤樹脂(C)の合成 トルエン80部を加熱、110℃に保持させ、下記の単量体
及び重合開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を
行なった。
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン 25部 「プラクセルFM−3モノマー」 (ダイセル化学工業(株)製、ε−カプロラクトン変性
されたアクリル系の水酸基含有単量体) 20部 ラウリルメタクリレート 30部 n−ブチルアクリレート 25部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分55%、粘度
C、及び重合平均分子量16000であつた。
非水分散液の調製 シクロヘキサン 20部 ミネラルスピリツト 62部 55%分散安定剤樹脂(C)ワニス 121部 をフラスコに仕込み加熱し、95℃に保ち、下記の単量体
及び重合開始剤を3時間かけて滴下し、更に2時間熟成
した。
スチレン 15部 メチルメタクリレート 42部 アクリロニトリル 20部 グリシジルメタクリレート 5部 アクリル酸 3部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られた非水分散液は、不揮発分55%、粘度D、重合体
粒子の粒径0.50〜0.55μmの乳白色の安定な低粘度重合
体粒子分散液であつた。重合体粒子内部は、グリシジル
メタクリレートのエポキシ基とアクリル酸のカルボキシ
ル基の反応により架橋していた。この分散液は、室温で
3ケ月静置しても沈殿物や粗大粒子の発生は見られなか
った。
この非水分散液の固形分100部に対して、テトラキス
(アセチルアセトナート)ジルコニウムを20部配合し、
均一に混合して、本発明の硬化性組成物を得た。
実施例4 分散安定剤樹脂(D)の合成 酢酸イソブチル 50部 トルエン 30部 を加熱還流させ、下記の単量体及び重合開始剤を3時間
で滴下し、滴下後3時間熟成を行なった。
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン 22部 スチレン 20部 イソブチルメタクリレート 10部 2−エチルヘキシルメタクリレート 38部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 9部 グリシジルメタクリレート 1部 tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3
部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分55%、粘度
H、及び重量平均分子量16000であつた。
次いで上記ワニス全量中に メタクリル酸 0.8 部 4−tert−ブチルピロカテコール 0.02部 ジメチルアミノエタノール 0.1 部 を加えて、還流反応を5時間行ない共重合性二重結合
を、分散安定剤樹脂分子鎖中に導入した。導入二重結合
の数は、樹脂酸価の測定により、分子鎖1本当り約0.6
個であつた。
非水分散液の調製 ヘプタン 93部 55%分散安定剤樹脂(D)ワニス 98部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、更に2時間熟成した。
スチレン 10 部 メチルメタクリレート 45 部 アクリロニトリル 25 部 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート5 部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15 部 tert−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート1.
5部 得られた非水分散液は、不揮発分54%、粘度H、重合体
粒子の粒径0.2〜0.3μmの乳白色の安定な低粘度重合体
粒子分散液であつた。この分散液は、室温で3ケ月静置
しても沈殿物や粗大粒子の発生は見られなかった。但
し、粘度は、Lまで上昇していた。
この非水分散液の固形分100部に対して、トリス(アセ
チルアセトナート)アルミニウムを15部配合し、均一に
混合して、本発明の硬化性組成物を得た。
実施例5 分散安定剤樹脂(E)の合成 実施例1の分散安定剤樹脂(A)の合成において、メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランに代えて、 を同量用いた他は、同様にして、分散安定剤樹脂(E)
を合成した。得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分
55%、粘度H、及び重量平均分子量15000であつた。
非水分散液の調製 ヘプタン 93部 55%分散安定剤樹脂(E)ワニス 98部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、更に2時間熟成した。
スチレン 15 部 メチルメタクリレート 40 部 アクリロニトリル 30 部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15 部 tert−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエート1.
5部 得られた非水分散液は、不揮発分53%、粘度C、重合体
粒子の粒径0.3〜0.4μmの乳白色の安定な低粘度重合体
粒子分散液であつた。室温で3ケ月静置しても沈殿物や
粗大粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部に対して、ジイソプロポ
キシエチルアセトアセテートアルミニウムを5部配合
し、均一に混合して、本発明の硬化性組成物を得た。
実施例6 分散安定剤樹脂(F)の合成 酢酸イソブチル 40部 トルエン 40部 を加熱還流させ、下記の単量体及び重合開始剤を3時間
で滴下し、滴下後2時間熟成を行なった。
メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン 80部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分55%、粘度
G、及び重量平均分子量16000であつた。
非水分散液の調製 ヘプタン 93部 55%分散安定剤樹脂(F)ワニス 98部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、更に2時間熟成した。
スチレン 15 部 メチルメタクリレート 40 部 アクリロニトリル 30 部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15 部 tert−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエート1.
5部 得られた非水分散液は、不揮発分53%、粘度C、重合体
粒子の粒径0.3〜0.4μmの乳白色の安定な低粘度重合粒
子分散液であつた。室温で3ケ月静置しても沈殿物や粗
大粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部に対して、トリス(エチ
ルアセトアセテート)アルミニウムを12部配合し、均一
に混合して、本発明の硬化性組成物を得た。
比較例1 分散安定剤樹脂(A)の固形分100部に対してモノエチ
ルアセトアセテートビス(アセチルアセトナート)アル
ミニウムを1部配合し、均一に分散して比較の組成物を
得た。
比較例2 実施例1の配合において、モノエチルアセトアセテート
ビス(アセチルアセトナート)アルミニウムを配合しな
い以外は実施例1と同様にして比較の組成物を得た。
比較例3 実施例1の分散安定剤樹脂(A)の合成において、メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてイソブ
チルメタクリレートを同量用いた以外は同様にして、不
揮発分55%、粘度H、分子量16000の分散安定剤樹脂を
得た。分散安定剤樹脂(A)に代えてこの樹脂を用いる
以外は実施例1と同様にして、不揮発分53%、粘度C、
粒径0.2〜0.3μmの非水分散液を調製し、更にモノエチ
ルアセトアセテートビス(アセチルアセトナート)アル
ミニウムを1部配合して比較の組成物を得た。
次に、実施例及び比較例で得た各組成物について、性能
試験を行なった。試験方法は、以下の通りである。
塗料貯蔵安定性…30℃の恒温室において、密閉貯蔵試
験を行ない、増粘してプリン状になるまでの時間(Hr)
を調べた。
塗膜性能…各組成物を、磨き軟鋼板に乾燥膜厚が50μ
になるように塗装し、温度20℃、湿度75%で7日間放置
した後の塗膜について、以下の各種試験を行なった。
ゲル分率…還流温度に保持したトルエンに単離塗膜を
入れ、4時間抽出した後の不溶塗膜の残存率を(%)を
調べた。
塗面状態…目視により観察し、JIS K 5400に準じて評
価した。
耐水性…40℃の水道水に168時間浸漬後の塗面状態に
より調べた。
耐アルカリ性…10%NaOH水溶液(25℃)に24時間浸漬
後の塗面状態により調べた。
耐酸性…5%HCI水溶液(25℃)に24時間浸漬後の塗
面状態により調べた。
耐候性…サンシャインウエザーオメーターを用いて、
塗面状態を経時的に調べ、ツヤびけ、フクレ等の異常が
発生するまでの時間(Hr)を調べた。
耐衝撃性…デユポン衝撃試験器を用いて、 500gのおもりを塗面に落下せしめ、塗膜にワレ、ハガレ
等の異常発生が認められない最大落下距離(cm)を調べ
た。
耐アルコール性…塗面の一部にラウリルアルコールを
載せ、20℃で、24時間放置後の塗面状態を調べるスポツ
ト試験により調べた。
耐屈曲性…耐屈曲試験器(直径10mm芯棒)を用いてJI
S K 5400に準じて試験を行なった。
試験結果を、第1表にしめす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Aは を示す。R1は水素原子又はメチル基を、R2は炭素数1〜
    6の2価の脂肪族飽和炭化水素基を、R3及びR4は同一又
    は異なってフエニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は
    炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のア
    ルキル基をそれぞれ示す。nは1〜100の整数を示
    す。〕 で表わされる化合物であるアルコキシシラン基含有ビニ
    ル単量体と水酸基含有不飽和単量体とを必須単量体成分
    として得られる共重合体を分散安定剤樹脂として用い、
    該樹脂存在下有機液体中でラジカル重合性不飽和単量体
    を重合させて得られる該有機液体に不溶性の重合体粒子
    の非水分散液に、架橋反応硬化剤であるキレート化合物
    を配合することを特徴とする硬化性組成物。
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