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JPH0750011B2 - 動釣合試験機 - Google Patents
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JPH0750011B2 - 動釣合試験機 - Google Patents

動釣合試験機

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JPH0750011B2
JPH0750011B2 JP30206987A JP30206987A JPH0750011B2 JP H0750011 B2 JPH0750011 B2 JP H0750011B2 JP 30206987 A JP30206987 A JP 30206987A JP 30206987 A JP30206987 A JP 30206987A JP H0750011 B2 JPH0750011 B2 JP H0750011B2
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【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 この発明は、試験体の動不釣合いを測定するするに当た
り、試験体の形状(例えば、プーリーや歯車などそれ自
体に回転主軸をもたない形状)に対応できるようにした
り、作業能率を向上したりするために、測定用回転主軸
に取り付けられたアダプタに試験体を取り付けて動不釣
合いを測定する動釣合試験機に関する。
B.従来技術 アダプタを用いる動釣合試験においては、アダプタ偏心
を補正する必要がある。
第7図(A)のアンバランスベクトル図に示すように、
アダプタ偏心ベクトルは、測定用回転主軸に対する
アダプタの質量分布の不均一によって生じるアダプタ不
釣合いベクトルarと、アダプタと試験体との嵌合部の
中心線と測定用回転主軸との間の偏位によって生じる試
験体の見掛けの不釣合いベクトルasとの合成ベクトル
である。すなわち、aras …… である。
不釣合い検出部から得られる検出不釣合いベクトル
は、試験体自体の不釣合いベクトルとアダプタ偏心
ベクトルとの合成ベクトルであり、 …… となる。
以上から明らかなように、検出不釣合いベクトル
はアダプタ偏心ベクトルが誤差として含まれてい
る。
このアダプタ偏心ベクトルは、試験体の種類が同じ
であれば、試験体の個体差には無関係な一定量である。
したがって、試験体不釣合いベクトルを求めるに
は、偏心補正ベクトル(オフセットベクトル)osを、
os=−として、第7図(B)に示すように、実測
時における検出不釣合いベクトルに偏心補正ベクト
osを加算すればよい。すなわち、os=()+(−)=…… となり、試験体不釣合いベクトルそのものを求める
ことができる。
従来、偏心補正ベクトルosを求める手法として次の2
つの手法〔1〕,〔2〕が考えられている。
〔1〕従来の第1の手法 試験体をアダプタに対して90度ずつ取付位置をずらせ、
その都度、検出不釣合いベクトルを測定する。これ
によって得られた検出不釣合いベクトルを、
D11D12D13D14とする。このうち、D11
D12とを示したのが、第8図(A)である。
取付角度が0度の場合の検出不釣合いベクトル
D11は、アダプタ偏心ベクトルa11と試験体不釣合いベ
クトルt11との合成ベクトルであり、取付角度が90度
の場合の検出不釣合いベクトルD12は、アダプタ偏心
ベクトルa12と試験体不釣合いベクトルt12との合成
ベクトルである。すなわち、D11a11t11 ……D12a12t12 …… である。
2つの試験体不釣合いベクトルt11t12のなす角度
θは、取付角度の差と同一の90度である。
2つのアダプタ偏心ベクトルa11a12がわずかに異
なっているのは、取付角度によってアダプタと試験体と
の嵌合部の中心線と測定用回転主軸との間の偏位に差が
生じるためである。
しかし、a11a12の差は、D11D12の差および
t11t12の差に比べて充分に小さいので、これを無
視して同一のベクトルとして扱う。
第8図(B)はa11a12a01とした場合のベク
トル図である。この場合、,式は、それぞれ、D11a01t11 ……D12a01t12 …… となる。また、ベクトルt12は、ベクトルt11を角度
θ(=90度)回転させたものであるから、t12t11・ejθ …… で表せる。式を式に代入すると、D12a01t11・ejθ …… となる。,式からt11を消去すると、 となる。
式より、取付角度0度のときの検出不釣合いベクトル
D11と、取付角度90度のときの検出不釣合いベクトル
D12と、角度θ(=90度)とからアダプタ偏心ベクト
a01を求めることができる。
同様にして、取付角度0度のときの検出不釣合いベクト
D11と、取付角度180度のときの検出不釣合いベクト
D13と、角度θとからアダプタ偏心ベクトルa02
求めることができ、取付角度0度のときの検出不釣合い
ベクトルD11と、取付角度270度のときの検出不釣合い
ベクトルD14と、角度θとからアダプタ偏心ベクトル
a03を求めることができる。
このようにして求めた3つのアダプタ偏心ベクトル
a01a02a03を図示すると、第8図(C)のよう
になる。
これら3つのアダプタ偏心ベクトルa01a02
a03が異なっているのは、前記と同様に取付角度によっ
てアダプタと試験体との嵌合部の中心線と測定用回転主
軸との間の偏位に差が生じるためである。
これら3つのアダプタ偏心ベクトルa01a02
a03を平均化したベクトルがアダプタ偏心ベクトル
であり、 となる。
偏心補正ベクトルosは、アダプタ偏心ベクトル
ついて座標の原点Oに関して対称なベクトルであり、os =− …… である。
以上によって、偏心補正ベクトルosが求められたが、
実測時における検出不釣合いベクトルに偏心補正ベ
クトルosを加算すれば、式に従って、os …… となり、試験体不釣合いベクトルそのものが求めら
れる。
〔2〕従来の第2の手法 360度を3以上の自然数nで割って得られる角度ごとに
試験体をアダプタに対して取り付け、その都度、検出不
釣合いベクトルを測定する。
nを例えば3とすると、取付角度は、0度,120度,240度
となる。このようにして得られる検出不釣合いベクトル
は3つであり、〔1〕の場合と同様にこれらを、
D21D22D23とする。
第9図に示すように、取付角度が0度の場合の検出不釣
合いベクトルD21は、アダプタ偏心ベクトルa21と試
験体不釣合いベクトルt21との合成ベクトルであり、
取付角度が120度の場合の検出不釣合いベクトル
D22は、アダプタ偏心ベクトルa22と試験体不釣合いベ
クトルt22との合成ベクトルである。取付角度が240度
の場合の検出不釣合いベクトルD23は、アダプタ偏心
ベクトルa23と試験体不釣合いベクトルt23との合成
ベクトルである。すなわち、D21a21t21 ……D22a22t22 ……D23a23t23 …… である。
3つの試験体不釣合いベクトルt21t22
t23は、大きさが互いに等しく、相互のなす角度が120度
であるから、それらの合成ベクトルはゼロベクトルとな
る。すなわち、t21t22t23= …… したがって、3つの検出不釣合いベクトルD21
D22D23を合成し、かつ、その平均ベクトルを求め
ると、結局、3つのアダプタ偏心ベクトルa21
a22a23の平均ベクトルとなる。
すなわち、その平均ベクトルをAVEとすると、〜
式より、 となる。
この平均ベクトルAVEは、3つのアダプタ偏心ベクト
a21a22a23の各先端を頂点とする三角形の
中心を示すベクトルであり、これがアダプタ偏心ベクト
(図示せず)である。すなわち、 となる。
偏心補正ベクトルosは、アダプタ偏心ベクトル
ついて座標の原点Oに関して対称なベクトルであり、os =− …… である。
以上によって、偏心補正ベクトルosが求められたが、
実測時における検出不釣合いベクトルに偏心補正ベ
クトルosを加算すれば、式に従って、os …… となり、試験体不釣合いベクトルそのものが求めら
れる。
C.発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来の補正の手法〔1〕,
〔2〕にはともに次のような問題がある。
すなわち、偏心補正ベクトルosを求めるに当たって、
アダプタに対する試験体の取付角度位置として複数の取
付角度位置を定め、個々の取付角度位置において検出不
釣合いベクトルを得ているのであるが、その複数の取付
角度位置が定められているために、取付角度の変更に際
してきわめて厳密に調整しなければならなかった。
もし、少しでも取付角度位置に誤差が生じると、求めた
偏心補正ベクトルos自体に誤差が含まれることにな
り、補正精度ひいては試験体不釣合いベクトルの測定精
度が悪いものになるという不都合があった。
また、そのように取付角度位置の調整を定められたとお
りにきわめて厳密に行うことは作業性の低下をもたらし
ていた。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、偏心補正ベクトルを求めるに際してのアダプタに
対する試験体の取付角度位置を任意なものとし、取付角
度の変更の作業性を向上するとともに、偏心補正ベクト
ルを正確に求めて補正精度ひいては試験体不釣合いベク
トルの測定精度を高めることができるようにすることを
目的とする。
D.問題点を解決するための手段 この発明は、このような目的を達成するために、次のよ
うな構成をとる。
すなわち、この発明の動釣合試験機は、試験体を取り付
けて回転するアダプタと、回転中の試験体の不釣合いを
検出する不釣合い検出部と、補正データ採取時に、前記
アダプタに対する取付角度を異にするn通り(nは3以
上の自然数)の取り付け態様においてそれぞれ前記不釣
合い検出部から得られたn個の検出不釣合いベクトルの
データを記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手
段に記憶されたn個の検出不釣合いベクトルの各先端ま
たはその近傍を通る円の中心の座標を求め原点に対する
前記円の中心座標のベクトルについて前記原点に関して
対称なベクトルを求める演算手段と、このようにして求
めたベクトルを偏心補正ベクトルのデータとして記憶す
る第2の記憶手段と、実測時に、前記不釣合い検出部か
ら得られた検出不釣合いベクトルに対して前記第2の記
憶手段に記憶されている偏心補正ベクトルを加算する補
正手段とを備えたものである。
E.作 用 この発明の構成による作用を第1図を参照して説明す
る。第1図の(A)は補正データ採取の原理を示すベク
トル図、(B)は検出不釣合いベクトルに対する補正の
原理を示すベクトル図である。
第1図(A)に示すように、補正データ採取時に、不釣
合い検出部から得られたn個の検出不釣合いベクトル
D1D2,……,Dnとする。これらの検出不釣
合いベクトルD1D2,……,Dnのデータは、第1
の記憶手段に記憶される。
このn個の検出不釣合いベクトルD1D2,……,
Dnの各先端の座標点P1,P2,……,Pnについて、これらn
個の先端の座標点P1,P2,……,Pnまたはその近傍を通る
ある1つの円Cを描くことができる。
その円Cとは、すべての検出不釣合いベクトルD1
D2,……,Dnの先端の座標点P1,P2,……,Pnとの距離
(円Cの半径方向における各座標点と円Cとの距離)の
合計が最も小さくなる円である。
ベクトル座標の原点O1から円Cの中心の座標点O2に向か
うベクトルを、この中心座標ベクトルの先端か
ら各座標点P1,P2,……,Pnに向かうベクトルをそれぞれ
P1P2,……,Pnとすると、 となる。
各ベクトルP1P2,……,Pnは、円Cの中心座標
点O2から円C上またはその近傍の各座標点P1,P2,……,P
nに向かうものであるから、その大きさは実質的に互い
に等しく、 |P1|≒|P2|≒……≒|Pn| ……(2) であり、これらのベクトルP1P2,……,Pnは、
各取付角度において得られた試験体不釣合いベクトルで
ある。これらのベクトルP1P2,……,Pnをそれ
ぞれt1t2,……,tnと表してもよい。
中心座標ベクトルは、すべての検出不釣合いベクト
D1D2,……,Dnに共通なものであり、これは
アダプタ偏心ベクトルである()。
演算手段は、前記の円Cの中心座標ベクトルについ
て原点O1に関して対称なベクトル(−)を求める。
このベクトル(−)は、第2の記憶手段に偏心補正
ベクトルosos =−=− ……(3) のデータとして記憶される。
そして、第1図(B)に示すように、実測時において、
補正手段は、不釣合い検出部から得られた検出不釣合い
ベクトルに対して偏心補正ベクトルosを加算す
る。
検出不釣合いベクトルは、試験体不釣合いベクトル
とアダプタ偏心ベクトルとの合成ベクトルであ
り()、これに偏心補正ベクトルos
を加算すると、(3)式から、os=()+(−)= ……
(4) となり、試験体不釣合いベクトル自体が求められ
る。
この場合において、中心座標ベクトルは、n個の検
出不釣合いベクトルD1D2,……,Dnの各先端の
座標点P1,P2,……,Pnのいかんにかかわらず求めること
ができるものであり、このことは、偏心補正ベクトル
osを求めるに際してのアダプタに対する試験体の取付角
度位置を任意なものしてよいことを意味する。
F.実施例 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1実施例 第2図はこの発明の第1実施例に係る動釣合試験機のブ
ロック回路図である。
第2図において、1は図示しない駆動機構によって回転
される測定用回転主軸、2は測定用回転主軸1に取り付
けられたアダプタ、Mはアダプタ2に嵌合支持された試
験体である。
3は不釣合い検出部で、この不釣合い検出部3は、測定
用回転主軸1に対する試験体Mおよびアダプタ2の偏心
のために測定用回転主軸1の回転軸線が変位することを
検出することをもって試験体Mおよびアダプタ2の動不
釣合い(不釣合いベクトル)を検出するものであ
り、不釣合いベクトルのデータを含んだ信号を変位
信号S1として出力する。
この変位信号S1は、加算回路4を介して加算信号S2とし
て同期整流回路5に伝達されるように構成されている。
6は基準位相検出器で、この基準位相検出器6は、測定
用回転主軸1の回転位相を90度ごとに検出するものであ
り、その回転位相信号S3は2相パルス生成回路7に伝達
されるように構成されている。
2相パルス生成回路7は、測定用回転主軸1の回転位相
に対応し互いに位相が90度異なる2相パルス信号S4,S5
を同期整流回路5および後述するチョッパ回路14に対し
て出力するように構成されている。
補正データ採取時にはチョッパ回路14からの出力はな
く、同期整流回路5に対して加算回路4からは変位信号
S1のみが入力される(S2=S1)。同期整流回路5は、こ
の変位信号S1を2相パルス信号S4,S5に基づいて互いに
直交するX方向,Y方向の変位信号S,SとしてA/D変
換回路8に出力するように構成されている。
A/D変換回路8は、X方向変位信号S,Y方向変位信号
に基づいて検出不釣合いベクトルを示す不釣合
い信号S6をデジタル信号としてCPU9に出力するように構
成されている。
CPU9には、プログラムを格納したROMおよび各種データ
を記憶するRAMからなる記憶部10と、測定条件,測定結
果等を表示する表示部11と、測定条件,測定データの処
理方法等を入力するキーボード12が接続されている。
CPU9の出力ポートに接続されたD/A変換回路13とチョッ
パ回路14とが補正信号発生回路15を構成している。
補正信号発生回路15は、実測時にCPU9からの指令によっ
て能動状態になるものである。
CPU9が記憶部10からそれに記憶している偏心補正ベクト
osに対応した補正用デジタル信号S7を読み出してD/
A変換回路13に出力するが、D/A変換回路13は、この補正
用デジタル信号S7をX方向成分とY方向成分とに分離し
てアナログ信号に変換し、補正用のX方向変位信号
′,補正用のY方向変位信号S′としてチョッパ
回路14に出力するように構成されている。
チョッパ回路14は、補正用のX方向変位信号S′,Y方
向変位信号S′を入力し、2相パルス生成回路7から
の2相パルス信号S4,S5に基づいて両信号S′,S
を合成し、補正変位信号S1′として加算回路4に出力す
るように構成されている。
発明の構成との対応関係を述べると、記憶部10における
RAMが、補正データ採取時に、アダプタ2に対する取付
角度を異にするn通り(nは3以上の自然数)の取り付
け態様においてそれぞれ不釣合い検出部3から得られた
n個の検出不釣合いベクトルD1D2,……,Dn
データを記憶する第1の記憶手段と、CPU9が求めた偏心
補正ベクトルosのデータを記憶する第2の記憶手段と
を兼ねている。
また、CPU9が、記憶部10に記憶されたn個の検出不釣合
いベクトルD1D2,……,Dnの各先端またはその
近傍を通る円Cの中心の座標O2を求め原点O1に対する円
Cの中心座標ベクトルについて原点O1に関して対称
な偏心補正ベクトルosを求める演算手段に対応する。
そして、補正信号発生回路15が、実測時に、不釣合い検
出部3から得られた検出不釣合いベクトルに対して
偏心補正ベクトルosを加算する補正手段に対応する。
次に、アダプタ2に対する試験体Mの取り付け態様の数
nが3である場合の動作について説明する。
補正データ採取時の動作 キーボード12の操作により、CPU9に補正データ採取モー
ドを入力する。これによって、CPU9は、補正信号発生回
路15を不能動状態とする。したがって、加算回路4に入
力される信号は不釣合い検出部3からの変位信号S1のみ
となる。
第3図(A)に示すように、アダプタ2に対し試験体M
を任意の角度θである第1の取付位置Q1において嵌合
支持させる。
測定用回転主軸1を回転させることにより、アダプタ2
および試験体Mを一体的に回転すると、測定用回転主軸
1に対する試験体Mおよびアダプタ2の偏心のために測
定用回転主軸1の回転軸線が変位する。
その変位が不釣合い検出部3によって検出され、変位信
号S1として加算回路4に出力される。この変位信号S
1は、第1の取付位置Q1についての試験体Mおよびアダ
プタ2の不釣合いベクトルD1のデータを含んだもので
ある。
加算回路4に対しては、補正信号発生回路15におけるチ
ョッパ回路14からの補正変位信号S1′が入力されていな
いので、不釣合い検出部3からの変位信号S1は加算回路
4をそのまま通り、加算信号S2(=S1)として同期整流
回路5に入力される。
一方、基準位相検出器6は、測定用回転主軸1の回転位
相を90度ごとに検出し、その回転位相信号S3を2相パル
ス生成回路7に出力する。2相パルス生成回路7は、回
転位相信号S3に基づいて測定用回転主軸1の回転位相に
対応し互いに位相が90度異なる2相パルス信号S4,S5
同期整流回路5に出力する。
同期整流回路5は、加算回路4から入力した加算信号S2
(=S1)を2相パルス信号S4,S5に基づいて互いに直交
するX方向,Y方向の変位信号S,Sに分離してA/D変
換回路8に出力する。
A/D変換回路8は、X方向変位信号S,Y方向変位信号
に基づいて第1の取付位置Q1についての検出不釣合
いベクトルD1を示す不釣合い信号S6をデジタル信号と
してCPU9に出力する。
CPU9は、不釣合い信号S6すなわち前記の第1の取付位置
Q1についての検出不釣合いベクトルD1のデータを記憶
部10のRAMに記憶させた後、測定用回転主軸1の回転を
停止する。
次いで、試験体Mに対するアダプタ2の嵌合支持を一旦
解除し、第3図(B)に示すように、再び、試験体Mを
アダプタ2に対して任意の角度θである第2の取付位
置Q2において嵌合支持させる。
そして、測定用回転主軸1を回転させ、前回と同様にし
て、第2の取付位置Q2についての検出不釣合いベクトル
D2のデータを記憶部10のRAMに記憶させた後、測定用
回転主軸1の回転を停止する。
次いで、試験体Mに対するアダプタ2の嵌合支持を解除
し、第3図(C)に示すように、再び、試験体Mをアダ
プタ2に対して任意の角度θである第3の取付位置Q3
において嵌合支持させる。
そして、測定用回転主軸1を回転させ、前回と同様にし
て、第3の取付位置Q3についての検出不釣合いベクトル
D3のデータを記憶部10のRAMに記憶させた後、測定用
回転主軸1の回転を停止する。
以上によって、第1ないし第3の取付位置Q1〜Q3につい
ての検出不釣合いベクトルD1D2D3のデータが
記憶部10に記憶されたことになる。
次に、CPU9が前記の3つの検出不釣合いベクトルD1
D2D3に基づいて偏心補正ベクトルosを求める動
作を第4図を参照して説明する。
CPU9は、記憶部10に記憶されている3つの検出不釣合い
ベクトルD1D2D3のデータを読み出し、各検出
不釣合いベクトルD1D2D3の先端の座標点P1,P
2,P3を通る1つの円Cの中心座標ベクトルを求め
る。
座標点がP1,P2,P3と3つであるから、それらを通る円C
は幾何学の定理によって必ず1つだけ求められる。
そして、CPU9は、中心座標ベクトルについて原点O1
に関して対称なベクトル(−)を求め、これを偏心
補正ベクトルosのデータとして記憶部10のRAMに記憶
させる。
以上によって使用しているアダプタ2および試験体Mに
ついての偏心補正ベクトルosが求められた。
実測時の動作 次に、試験体不釣合いベクトルの実測時の動作を説
明する。
キーボード12の操作により、CPU9に実測モードを入力す
る。これによって、CPU9は、補正信号発生回路15を能動
状態とする。
試験体Mをアダプタ2の第3の取付位置Q3に嵌合支持さ
せたままの状態で、測定用回転主軸1を回転させると、
基準位相検出器6は、測定用回転主軸1の回転位相を90
度ごとに検出し、その回転位相信号S3を2相パルス生成
回路7に入力する。
2相パルス生成回路7は、測定用回転主軸1の回転位相
に対応し互いに位相が90度異なる2相パルス信号S4,S5
を同期整流回路5とチョッパ回路14とに出力する。
また、測定用回転主軸1の回転に伴って、不釣合い検出
部3から試験体Mおよびアダプタ2の不釣合いベクトル
D3のデータを含んだ変位信号S1が加算回路4に対して
入力される。この場合の不釣合いベクトルD3は実測時
のものであることから、説明の都合上、以下では不釣合
いベクトルとして表現する。
一方、CPU9は、記憶部10からそれに記憶している偏心補
正ベクトルosに対応した補正用デジタル信号S7のデー
タを読み出してD/A変換回路13に出力する。
D/A変換回路13は、この補正用デジタル信号S7をX方向
成分とY方向成分とに分離してアナログ信号に変換し、
補正用のX方向変位信号S′,補正用のY方向変位信
号S′としてチョッパ回路14に出力する。
チョッパ回路14は、補正用のX方向変位信号S′,Y方
向変位信号S′を入力し、2相パルス生成回路7から
の2相パルス信号S4,S5に基づいて両信号S′,S
を合成し、偏心補正ベクトルosのデータを含んだ補正
変位信号S1′として加算回路4に出力する。
加算回路4において、不釣合い検出部3からの検出不釣
合いベクトルのデータを含んだ変位信号S1と、チョ
ッパ回路14からの偏心補正ベクトルosのデータを含ん
だ補正変位信号S1′とが加算される。
この(S1+S1′=S2)の加算は、第1図(B)から明ら
かなように、os=()+(−)= に対応する。
したがって、試験体不釣合いベクトルのみのデータ
を含んだ加算信号S2が加算回路4から同期整流回路5に
出力される。
同期整流回路5は、加算回路4から入力した加算信号S2
を2相パルス信号S4,S5に基づいて互いに直交するX方
向,Y方向の変位信号S,Sに分離してA/D変換回路8
に出力する。
A/D変換回路8は、X方向変位信号S,Y方向変位信号
に基づいて試験体不釣合いベクトルのみを示す
不釣合い信号S6をデジタル信号としてCPU9に出力し、CP
U9は、その不釣合い信号S6すなわち試験体不釣合いベク
トルのみについてのデータを記憶部10のRAMに記憶
させるとともに、表示部11に試験体不釣合いベクトル
のデータを表示させた後、測定用回転主軸1の回転を
停止する。
記憶部10に記憶され、表示部11に表示された試験体不釣
合いベクトルのデータが、誤差であるアダプタ偏心
ベクトルを含まないデータであることはいうまでも
ない。
第2実施例 次に、第2実施例を説明する。第2実施例においても、
そのブロック回路の構成は第1実施例(第2図)と同様
である。
第2実施例において、第1実施例と異なっている点は、
円Cを求める基準となる座標点P1,P2,P3の取り方にあ
る。
すなわち、第5図に示すように、第1の取付位置Q1にお
いて3個の検出不釣合いベクトルD1−1D1−2
D1−3を順次的に求め、各検出不釣合いベクトル
D1−1D1−2D1−3のそれぞれに第1の取付位
置Q1を示すデータを付加したデータを記憶部10に記憶さ
せる。
第2の取付位置Q2においても3個の検出不釣合いベクト
D2−1D2−2D2−3を順次的に求め、各検
出不釣合いベクトルD2−1D2−2D2−3のそ
れぞれに第2の取付位置Q2を示すデータを付加したデー
タを記憶部10に記憶させ、同様に、第3の取付位置Q3に
おいても3個の検出不釣合いベクトルD3−1
D3−2D3−3を順次的に求め、各検出不釣合いベク
トルD3−1D3−2D3−3のそれぞれに第3の
取付位置Q3を示すデータを付加したデータを記憶部10に
記憶させる。
なお、第1ないし第3の取付位置Q1〜Q3のデータの付加
はキーボード12からの入力によって行う。
CPU9は、記憶部10から検出不釣合いベクトルのデータを
順次読み出し、同じ取付位置を示す検出不釣合いベクト
ルのデータのみどうしの平均ベクトルを算出する。すな
わち、 を求める。そして、この3つの平均ベクトルAVE1
AVE2AVE3を記憶部10に記憶させる。
次いで、CPU9は、第1ないし第3の取付位置Q1〜Q3にお
ける平均ベクトルAVE1AVE2AVE3のデータを記
憶部10から読み出し、各平均ベクトルAVE1AVE2
AVE3の先端の座標点R1,R2,R3(図で〇印で示す点)を
通る1つの円Cの中心座標ベクトルを求める。
以上のように、第2実施例は、中心座標ベクトル
求める基礎となる円Cの求め方において第1実施例と異
なる。
その他の点は、第1実施例と同様である。
すなわち、CPU9は、中心座標ベクトルについて原点
O1に関して対称なベクトル(−)を求め、これを偏
心補正ベクトルosとして記憶部10のRAMに記憶させ、
実施例においてこの偏心補正ベクトルosを検出不釣合
いベクトルに加算するのである。
この第2実施例の場合、円Cを求めるのに、アダプタ2
に対する試験体Mの取り付け態様が同一の状態で採取し
た3個の検出不釣合いベクトルの平均ベクトルを基準と
しているから、検出不釣合いベクトルのバラツキによる
影響を少なくすることができ、第1実施例の場合よりも
より高精度な測定が可能となる。
なお、取り付け態様が同一の状態で採取し平均化する検
出不釣合いベクトルの数としては、3個以外、すなわち
2個でも4個以上でもよい。
第3実施例 次に、第3実施例を説明する。
第1実施例,第2実施例では、試験体不釣合いベクトル
のみを得るための補正を行うに当たり、検出不釣合
いベクトルに偏心補正ベクトルosを加算する構成
として、D/A変換回路13とチョッパ回路14とからなる補
正信号発生回路15と、加算回路4とを用い、ハードウェ
ア構成によって補正しているが、第3実施例は、この補
正をCPU9においてソフトウェアで処理するものである。
この場合のブロック構成は第6図に示すようになり、ソ
フトウェアの負担が増加する代わりに、ハードウアエの
構成が簡略化され、コストダウンに有利である。
なお、この実施例の場合、CPU9が、発明の構成にいう演
算手段と補正手段とを兼ねることになる。
G.発明の効果 この発明によれば、次の効果が発揮される。
補正データ採取時に不釣合い検出部から得られたn個の
検出不釣合いベクトルD1D2,……,Dnの各先端
の座標点P1,P2,……,Pnについて、これらn個の座標点P
1,P2,……,Pnまたはその近傍を通るある1つの円Cの中
心座標ベクトルは、すべての検出不釣合いベクトル
D1D2,……,Dnに共通なベクトルであって、ア
ダプタ偏心ベクトルとなる()。
この中心座標ベクトルについて原点O1に関して対称
なベクトル(−)を偏心補正ベクトルos(=−
=−)とし、実測時において、不釣合い検出部か
ら得られた検出不釣合いベクトル(=
に対して偏心補正ベクトルosを加算するから、os=()− となって、試験体不釣合いベクトル自体を求めるこ
とができる。
この場合において、中心座標ベクトルは、n個の検
出不釣合いベクトルD1D2,……,Dnの各先端の
座標点P1,P2,……,Pnのいかんにかかわらず求めること
ができるものであり、偏心補正ベクトルosを求めるに
際してのアダプタに対する試験体の取付角度位置を任意
なものにすることができる。
したがって、従来のように複数の取付角度位置が定めら
れていることから取付角度の変更に際してきわめて厳密
に調整しなければならなかったという問題、および、取
付角度位置の誤差からの影響といった問題が解消され
る。
すなわち、この発明によれば、取付角度の変更の作業性
を向上することができるとともに、偏心補正ベクトルを
正確に求めることができ、補正精度ひいては試験体不釣
合いベクトルの測定精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の作用説明に供するもので、(A)は
補正データ採取の原理を示すベクトル図、(B)は検出
不釣合いベクトルに対する補正の原理を示すベクトル図
である。 第2図ないし第4図はこの発明の第1実施例に係り、第
2図は動釣合試験機のブロック回路図、第3図(A)〜
(C)はアダプタに対する試験体の取り付け態様の変化
を示す概略平面図、第4図は偏心補正ベクトルの求め方
を示すベクトル図である。 第5図は第2実施例の場合の偏心補正ベクトルの求め方
を示すベクトル図、第6図は第3実施例のブロック回路
図である。 第7図の(A)はアンバランスベクトル図、(B)は検
出不釣合いベクトルに対する補正の原理を示すベクトル
図である。 第8図(A)〜(C)は偏心補正ベクトルを求めるため
の従来の第1の手法を示すベクトル図、第9図は偏心補
正ベクトルを求めるための従来の第2の手法を示すベク
トル図である。 2……アダプタ 3……不釣合い検出部 9……CPU(演算手段,補正手段) 10……記憶部(第1,第2の記憶手段) 15……補正信号発生回路(補正手段) M……試験体 C……円 O1……原点 O2……円Cの中心os ……偏心補正ベクトル ……試験体不釣合いベクトル ……検出不釣合いベクトルD1D2D3Dn……検出不釣合いベクトルD1−1D1−2D1−3D2−1D2−2
D2−3D3−1D3−2D3−3……検出不釣
合いベクトル P1,P2,P3,Pn……検出不釣合いベクトルD1D2
D3の先端の座標点AVE1AVE2AVE3……平均ベクトル R1,R2,R3……平均ベクトルAVE1AVE2AVE3の先
端の座標点

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試験体を取り付けて回転するアダプタと、
    回転中の試験体の不釣合いを検出する不釣合い検出部
    と、補正データ採取時に、前記アダプタに対する取付角
    度を異にするn通り(nは3以上の自然数)の取り付け
    態様においてそれぞれ前記不釣合い検出部から得られた
    n個の検出不釣合いベクトルのデータを記憶する第1の
    記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶されたn個の検
    出不釣合いベクトルの各先端またはその近傍を通る円の
    中心の座標を求め原点に対する前記円の中心座標のベク
    トルについて前記原点に関して対称なベクトルを求める
    演算手段と、このようにして求めたベクトルを偏心補正
    ベクトルのデータとして記憶する第2の記憶手段と、実
    測時に、前記不釣合い検出部から得られた検出不釣合い
    ベクトルに対して前記第2の記憶手段に記憶されている
    偏心補正ベクトルを加算する補正手段とを備えた動釣合
    試験機。
  2. 【請求項2】前記取り付け態様の数nが3であり、前記
    演算手段が、3個の検出不釣合いベクトルの各先端を通
    る円の中心の座標を求め原点に対する前記円の中心座標
    のベクトルについて前記原点に関して対称なベクトルを
    求めるものである特許請求の範囲第(1)項に記載の動
    釣合試験機。
  3. 【請求項3】前記各取り付け態様において前記第1の記
    憶手段に記憶される検出不釣合いベクトルのそれぞれ
    が、同じ取り付け態様で採取した複数の検出不釣合いベ
    クトルの平均ベクトルである特許請求の範囲第(1)項
    または第(2)項に記載の動釣合試験機。
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