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JPH075319B2 - ベータ二酸化マンガンの製造方法 - Google Patents
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JPH075319B2 - ベータ二酸化マンガンの製造方法 - Google Patents

ベータ二酸化マンガンの製造方法

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JPH075319B2
JPH075319B2 JP1162511A JP16251189A JPH075319B2 JP H075319 B2 JPH075319 B2 JP H075319B2 JP 1162511 A JP1162511 A JP 1162511A JP 16251189 A JP16251189 A JP 16251189A JP H075319 B2 JPH075319 B2 JP H075319B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はベータ二酸化マンガンの製造法の改良に関す
る。具体的には、本発明はガンマ二酸化マンガンを非常
に短時間にベータ結晶相に変換(convert)し、上記ベ
ータ二酸化マンガンを非水系電池(non−aqueous)にお
ける正極活物質(cathode active material)として使
用する方法に関する。
(従来技術の説明) 二酸化マンガンの製造業者は、ガンマ結晶構造をもつ二
酸化マンガンを製造する場合、一般的には電解液の水性
方法を用いる。ガンマ二酸化マンガンをリチウム電池の
正極物質として使用できる前は、二酸化マンガンを加熱
して水を除去し、結晶構造をガンマ相からベータ優勢相
に変換せねばならないことは古くから知られている。米
国特許第4133856号及び第4297231号は、二酸化マンガン
を250℃乃至430℃の温度範囲で2時間以上加熱すること
により、水を除去し、ベータ結晶相に変換することを開
示している。製造業者の中には、20時間もの熱処理を行
なっている者もある(参照:“8.Lithium−Manganese D
ioxide Cells"by H.Ikeda,Lithium Batteries,ed.j.P.G
abano,Academic Press,(New York,1988))。二酸化マ
ンガンが分解すると低級又は低酸化物(lower oxides)
となるため、これまでは、450℃以下の温度で処理せね
ばならないとされていた。これを裏付けるものとして、
米国特許第4133856号は、430℃以上で熱処理を行なうと
Mn2O3が生じ、二酸化マンガンを電池の正極として使用
したとき、このMn2O3が悪影響を及ぼすことを開示して
いる。この米国特許の第1図及び第2図には、熱処理温
度の利用度は、375℃以上では低くなることを示してい
る。
この熱処理の場合、所定温度に加熱するのに要する時間
が長すぎるため、大量生産できない問題がある。従来の
方法では必要量を生産するために多くのオーブンを準備
しなければならない。このため、数時間を要する従来の
熱処理時間の短縮化が要請されている。
なお、本明細書での「ベータ二酸化マンガン」及び「ベ
ータ変換」なる用語は、ガンマ二酸化マンガンが100%
ベータに変換したことを意味するものでなく、二酸化マ
ンガンの熱処理によってガンマ結晶相の大部分がベータ
結晶相に変換したことを意味するものであると理解すべ
きである。後記する如く、二酸化マンガンは100%ベー
タよりも少ないことが望ましい。従って、本明細書の中
における「ベータ二酸化マンガン」は実際には、ガンマ
とベータの「混合(mix)」である。
本発明は、二酸化マンガンの短時間の熱処理によって、
電池に使用したとき、従来法の熱処理によった二酸化マ
ンガンと略同じ性能をもつベータ二酸化マンガンを得る
ことのできる方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記二酸化マンガンを連続生産できる方法を
提供することを更に目的とする。
(技術的手段) 本発明は、450℃以上の温度で加熱すれば、電池性能に
悪影響を及ぼすことはないという知見に基づくものであ
る。これは、この温度域では、二酸化マンガンのガンマ
からベータへの変換速度が二酸化マンガンの低酸化物へ
の分解速度よりもはるかに速いためである。従って、本
発明によれば、粒状二酸化マンガンを450℃以上にて1
時間以内の加熱によって、ガンマMnO2をベータに変換す
ることができ、このときの二酸化マンガンの分解も最小
限度に抑えられる。
熱処理工程は次の3つの時間区分から構成される。
(1)MnO2を室温から熱処理温度に加熱するまでの昇温
時間...tr (2)熱処理温度での加熱時間...th (2)MnO2を熱処理温度から室温まで冷却する昇温時
間...tc 熱処理のトータル時間を短縮するには、trとtcの時間を
短くすることが重要である。このように、thが熱処理工
程全体の律速時間となる。
ガンマMnO2は、微細粉末状のものを入手することができ
る。trの時間を短縮するためには、加熱炉からMnO2粉末
の個々の粒子への熱伝達効率を高める必要がある。更に
又、均一なベータ変換を行なえるようにするためには、
MnO2の塊全体を均一に加熱せねばならない。本発明の方
法は、MnO2粉末をマルチゾーン型の回転式管炉(ロータ
リーキルン又はロータリードライヤーとしても知られて
いる)の中を通過させることによって行なうから、非常
に短時間でしかも均一加熱を達成できる。
(実施例の説明) 本発明の特徴及び利点について、図面を参照しながら説
明する。
回転式管炉は、細長い鋼管を回転可能に配備し、該管の
外表面の一部に隣接して発熱体を設けたものである。管
は粉末を装入する端部から、粉末を送出する端部にかけ
て下向きに傾いている。粉末は一方の端部から連続的に
供給され、ゆっくりと回転している管の長手方向に向け
て転がり進む。管の回転によって、粉末は絶えず動いて
おり、管の加熱面と接触する粒子は常に変わる。従っ
て、粉末に対する熱効率を非常に向上させることができ
る。このためtrは非常に短くなる。粉末が一旦熱処理温
度に到達すると、残りの加熱ゾーンの中をthに相当する
時間をかけて転がりながら通過する。次に、粉末は冷却
ゾーンの中を通過し、管から送出される。
ガンマ二酸化マンガンからベータ結晶相を主要部とする
ための熱処理に適した回転式管炉として、ハーパー エ
レクトリック ファーネス社(ニューヨーク州ランカス
ター)製のものを例示することができる。回転式管炉の
管はステンレス鋼から作られ、長さ約3.5メートル、直
径約17.8センチメートルである。管の内面は滑らかに形
成する必要がある。管は0〜5度の範囲内で傾けること
ができる。管の回転は0〜18RPMの範囲内で調節でき
る。二酸化マンガンの通過時間は管の傾斜角度と回転速
度によって求められる。炉は独立した加熱ゾーンが3つ
連続して形成されており、各ゾーンの長さは0.6メート
ルである。第1ゾーンは管の入口部から0.6メートル下
流位置を起点としている。従って、最終ゾーンは管の入
口部から2.4メートル下流位置が終端となる。管の出口
までの残り1.1メートルは冷却ゾーンとなる。
二酸化マンガンが管を通過するときの温度プロフィール
を下記の実験に基づいて説明する。熱処理温度は、400
℃、450℃及び500℃の3種類について実施した。各熱処
理は次の要領にて行なった。3つの加熱ゾーンは全て同
じ温度に設定した。二酸化マンガンは0.27キログラム/
分の割合にて管に供給した。管の傾斜角度は1度とし、
回転速度は3RPMとした。この結果、粉末の管通過速度は
0.06メートル/分であった。炉を室温から立ち上げる場
合、いわゆる定常状態(steady state condition)に達
するまで、一般的には2〜3時間要する。これは、発熱
体、管及び二酸化マンガンの間で熱平衡に達したと考え
られる状態である。熱電対を管の長手方向に沿って0.6
メートル毎に設けているから、二酸化マンガンの粉末が
管の中を通過する際、熱電対は二酸化マンガンによって
埋まる。各熱電対の温度変動がなくなった時が前述の定
常状態である。第1図は、3種類の熱処理温度につい
て、安定状態における管の長手方向の温度分布を示す。
分析に必要な十分の材料を集めるために、各熱処理は定
常状態に到達後、約2時間かけて行なった。第1図に示
す如く、管の下流側6フィート位置と2.4メートル位置
の間にある第3ゾーンが熱処理温度に到達している。従
って、二酸化マンガンは各処理温度の最高加熱温度にて
約10分間加熱される。結晶相のガンマからベータへの変
換は、約350℃で開始するものと考えられている。第1
表は、この温度以上での加熱時間が10分よりも長いこと
を示している。第1表は3種類の熱処理温度についての
時間を示している。
第1表に示されるように、加熱ゾーンの温度が高くなる
ほど、ベータ変換温度(350℃)に達するまでの昇温時
間は速くなる。その結果、同じ材料をより低い温度にて
処理した場合と比較して、ベータ変換温度以上での時間
も長くなる。従って、加熱ゾーンの温度を450℃以上に
保持することにより、熱処理のトータル時間を短縮する
ことができる。もし、500℃以上の温度で加熱する場
合、熱処理時間に十分留意し、マンガンの低級酸化物が
形成されないように短時間で行なわねばならない。500
℃で60分間熱処理した後、X線分析したところ、低酸化
物の形成は認められなかったが、105分間の熱処理で
は、低酸化物の存在が認められた。図は、更に又、二酸
化マンガンが加熱ゾーンの温度に達しなかったことも示
している。従って、所定の熱処理温度に達するようにす
るには、所定の熱処理温度よりも若干高い温度に設定す
る必要がある。
前述した3種類の温度の熱処理によって得られた材料を
分析し、ベータ変換%を求めた。この分析はX線回折を
用い、次の要領にて行なった。各粉末の試料を採取し、
CuKα放射線を用いてX線回折パターンを求めた。次
に、試料とシンチレーション検出器との間にモノクロメ
ータを置き、蛍光放射線を取り除く。110反射線(refle
ction)を試料に当てて反射カウント数を求め、100%ベ
ータの標準試料の反射カウント数と比較することによ
り、ベータ変換率を求めた。カウント数の比が、試料の
ベータ変換%を示す。
二酸化マンガンがリチウム電池の正極活物質として所定
の性能を発揮できるようにするためには、ベータ%は60
%以上で、且つ90%より少なくすべきである。この範囲
から外れた二酸化マンガンを使用すると、当該範囲内に
あるものと比べて、正極のユーティライゼーション(ut
ilization)は劣る。ベータ%は約65〜85%の範囲内に
あることが望ましい。第1表は3種類の温度におけるベ
ータ変換率を示している。各数値は、同じ処理条件によ
って得たものから3つの試料を採取し、それら試料の平
均値を示している。この結果から、加熱ゾーンを450℃
に設定した場合、ガンマ結晶相の二酸化マンガンを約60
%のベータ二酸化マンガンに変換するために必要なthは
約19分であることがわかる。二酸化マンガンの変化量が
この数値であるとき、非水系電池の正極活物質としての
使用に適している。加熱温度が400℃のとき、従来のよ
うに長時間かけて行なう熱処理法には適しているが、本
発明のように短時間で行なう熱処理の場合、ベータ変換
率は約40%程度であり、適当ではない。
本発明の利点は、有害な低酸化物を形成することなく、
従来の処理時間よりも短い時間で大量のガンマ二酸化マ
ンガンをベータ相に連続的に変換できることにある。次
に処理時間を48時間に延ばしたときの望ましい実施例を
示す。各加熱ゾーンは475℃に設定した。管の角度は1
度、管の回転速度は3RPMとした。被加熱物の供給速度は
0.27キログラム/分であり、管全長の通過時間は55分で
あった。定常状態に達するまでに要した時間は約2時間
であった。この時間に集められた二酸化マンガンは全て
スラップにした。次に連続46時間の熱処理を行ない、試
料を定期的に採取した。熱電対は管の長手方向に0.6メ
ートル毎に設置した。二酸化マンガンの温度分布を第2
図に示す。加熱温度は最高約470℃に達し、二酸化マン
ガンは450〜470℃の範囲で約10分間、加熱されたことに
なる。
46時間の終り頃に、約720キログラムの二酸化マンガン
を収集した。この処理を通じて得られた試料のベータ変
換率は平均約80%であった。MnOxのxは、マンガンの酸
化状態を示している。ガンマ二酸化マンガンのx値は、
熱処理前は他種のマンガンが存在するため、x=1.95で
ある。本発明に基づいて調製した材料を化学分析によっ
てxの値を求めた。xの値が1.95のとき、二酸化マンガ
ンの分解は起こっていないことを示す。比較のために、
従来のバッチ法で350℃に加熱したところ、24時間の熱
処理にて、約75%ベータの二酸化マンガンが85.5キログ
ラム得られた。一方、本発明の場合、前述したように、
同じ処理時間で得られた量は389キログラムであった。
このように、正極に適した品質のベータマンガンを製造
する場合、本発明の上記の条件によると、従来法に比べ
て約4倍の生産量を達成できる。なお、本発明の場合、
450℃以上の温度では、thを短くできるので、生産量を
更に増すことができる。
第3A図は本発明に基づいて熱処理した二酸化マンガンの
X線回折パターン、第3B図は従来の方法によって熱処理
した二酸化マンガンのX線回折パターンを夫々示す。回
折パターンはCuKα放射線を用い、角度2θを15〜40度
走査することにより求めた。ベータ相の格子空間が110
反射位置となる。従来法では81%ベータであったの対
し、本発明の方法では82%ベータであった。回折パター
ンは、本発明法のものと従来法のものと実質的に同じで
ある。約33度にて反射が認められないのは、有害な低級
酸化物が存在しないことを示している。
二酸化マンガンの熱処理温度における保持時間を10分よ
りも長くすることにより、ベータ変換率を向上させるこ
とができる。しかしながら、前述した熱処理温度の場
合、ベータ変換の大部分は初めの10分間にて行なわれて
いる。例えば、熱処理温度が450℃の場合、ベータ変換
率は初めの10分間で約60%であるのに対し、トータルで
90分間加熱しても約65%までしか上昇しない。このよう
に、低温で長時間加熱するよりも、高温で短時間加熱す
る方が、ベータ変換は促進される。本発明の場合、450
℃以上の温度で最長1時間まで二酸化マンガンを加熱す
ることができるが、450℃以上の温度での加熱時間は30
分以内にすることが望ましい。
前述したように、熱処理のトータル時間を短縮するに
は、trを最短にすることが望ましい。前述した熱処理で
は、trの時間は1時間未満であった。たとえこの時間が
1時間以上であっても、このときの加熱温度では低級酸
化物が形成される訳ではないので、最終的に生成される
二酸化マンガンに悪影響を及ぼすことはない。しかしな
がら、二酸化マンガンの生産量を最大にするためには、
trの時間は1時間を超えないようにすることが望まし
い。例えば、ガンマ二酸化マンガンを465℃以上の温度
に到達させるまでの時間trは1時間以内とし、二酸化マ
ンガンをベータ相に変換するために二酸化マンガンを46
5℃以上の温度で保持する時間thは30分以内とする。
ガンマ二酸化マンガンを熱処理してベータ相に変換した
後、従来の要領にて正極を作ることができる。例えば、
熱処理後の二酸化マンガンを導電剤及び結合剤と混合す
る。次にその混合物を所望の構造の正極に形成する。ボ
タン型電池の場合、混合物を円盤状にプレスし、その円
盤体をボタン型電池の正極缶にプレスすることにより正
極を成形する。スパイラル状に巻き付けた電池の場合、
導電金属グリッドの両側に混合物を塗布し、ローラとロ
ーラの間に圧縮して密着させる。正極を長く薄く形成す
ることにより、その正極を負極(anode)及びセパレー
タと共にスパイラル状に巻き付けることができる。
適当な導電剤は、非水系電池の陽極用として当該分野で
従来から使用されているものであればどれでも使用する
ことができ、例えば、アセチレンブラックやカーボンブ
ラックがある。又、結合剤についても、非水系電池の二
酸化マンガンの陽極用として使用され、十分な結合特性
を発揮できるものであればどれを使用してもよい。適当
な結合剤として、ポリテトラフルオロエチレン、テトラ
フルオルエチレン/ヘキサフルオロエチレン共重合体、
テトラフルオロエチレン/エチレン/クロロトリフルオ
ロエチレン共重合体がある。
このようにして形成した正極に熱処理を施し、吸収され
ていた水分を除去する。この熱処理は、一般的には、15
0〜300℃の範囲にて、乾燥雰囲気中又は真空中にて行な
う。この熱処理の後、正極を電池に組み込む。
作った混合物の組成は、前述のベータ二酸化マンガン91
%、カーボン6%、ポリテトラフルオロエチレン3%で
ある。エキスパンド・ステンレス・スチール・グリッド
の両側をこの混合物で被覆し、次に被覆したグリッドを
ローラとローラの間にて圧縮する。このように成形した
正極を真空中にて200℃の温度にて熱処理する。次に、
乾式正極は、リチウムフォイルの負極と、細孔(microp
orous)ポリプロピレンのセパレータと共にスパイラル
状に巻きつける。スパイラル状に巻いた電極スタックを
円筒状の缶内に挿入する。次に、公知の電解質を缶内に
配備し、蓋体を適当な位置でクリンプする。各電極には
タブを取り付ける。一方のタブは缶に、他方のタブは蓋
体に繋ぐ。このようにして、缶と蓋体は電極端子として
機能することができる。
本発明の方法に基づいて製造されたベータ二酸化マンガ
ンを正極活剤として含有する電池は、従来法の熱処理に
よって得られた二酸化マンガンを含む電池と比べても、
略同等の電気的放電特性を具備している。このように、
本発明のように急速加熱を行なっても、二酸化マンガン
の電気化学特性に悪影響を及ぼすことはない。
本発明の範囲内において、前述した熱処理方法に種々の
変更を加えることができる。例えば、ガンマ二酸化マン
ガンを回転式管炉へ装入する前、予め300℃以下の温度
にて予熱することもできる。これは、加熱ゾーン内での
二酸化マンガンの滞留時間を短縮し、生産量を向上させ
る効果がある。なお、冷却ゾーンの二酸化マンガンから
放出される熱を、二酸化マンガンの予熱に利用すれば、
エネルギー効率を一層高めることができる。更に又、冷
却ゾーンの熱除去を効果的に行なうことにより、全体の
処理時間を短縮させることにもなる。
ロータリーキルンに関する技術は、周知であり、傾斜角
度、回転速度及び管内での滞留時間との間には次のよう
な関係がある。
T=(KL)/(DRtan(A)) ここで、Tは通過時間、Kは定数、Lは管の長さ、Rは
回転数(RPM)、Aは管の角度である。なお、前述の実
施例では、管の角度は1度、回転数は3RPMとしたが、他
の条件を用いても同じ滞留時間にすることができる。
又、滞留時間を変えることもできる。上記の回転式管炉
の場合、二酸化マンガンの供給量は0.05〜0.45キログラ
ム/分にするのが望ましいが、最大1.35キログラム/分
まで増すことができる。炉は上記のものよりも大きなも
のを使用すれば、処理量を更にアップさせることができ
る。
上記の回転式管炉の管内面は、滑らかな面に仕上げてい
る。管内面の形状を変えることにより、二酸化マンガン
粉末を一層良く混合できるようにすることもできる。例
えば、管の長手方向と並行に90度間隔にて長手フィン
(longitudinal fins)を設けることもできる。このフ
ィンは、二酸化マンガンを拾い上げるリフターとして機
能し、二酸化マンガンを平滑内面の場合よりも高く拾い
上げ、管の中心方向に戻す作用を行なう。又、管の内面
を波型に形成することにより、回転しながら材料を集め
て移動させ、管中心に戻すようにすることもできる。
ガンマ二酸化マンガンの水分含有量は、製造業者から入
手した時点では5%以下である。熱処理中にこの水の大
部分は取り除かれるので、炉から水分を逃がす手段を講
じる必要がある。回転管を傾けることにより、いわゆる
「煙突効果」によって水蒸気を管の上端から逃がすこと
ができるという追加の利点がある。不活性ガスを管の下
端から上端に通過させることにより、水分の蒸気除去効
果を高めることができる。しかしながら、ガス流量をあ
まり多くすると、二酸化マンガン粒子がガスの流れに乗
って管の中を通り抜けてしまうため、あまり流量を増や
すべきでない。
回転式管炉以外にも二酸化マンガンを急速加熱できる手
段がある。例えば、加熱空気を通過させる流動床(flui
dized bed)によっても急速加熱を行なうことができ
る。この方法では、ガンマ二酸化マンガン粉末を流動床
のチャンバーに移送する。熱空気の急速上昇流によって
二酸化マンガン粉末を流動床に分散させ、粉末を短時間
の内に熱処理温度まで加熱するのである。粉末はベータ
変換するのに十分な時間、チャンバー内に滞在させる。
次に、変換した粉末を集め、チャンバーから取り出して
冷却する。この加熱方法は、連続式でもよいし、バッチ
式でもよい。
本発明の範囲内で、前述した方法に変更を加えることも
できる。本発明の方法に関する具体的な説明は例示的な
ものであって、本発明の範囲を限定するものと解すべき
ではない。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱処理温度が異なる3つの条件下にて、回転式
管炉の位置と温度の関係をプロットして示す図である。
第2図は炉内温度が475℃のとき、回転式管炉の位置と
温度の関係をプロットして示す図である。第3A図は本発
明の方法で処理した二酸化マンガンのX線回折パターン
を示す図である。第3B図は従来の方法で処理した二酸化
マンガンのX線回折パターンを示す図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒状のガンマ二酸化マンガンをチャンバー
    に供給し、チャンバー内で450℃以上の温度にてガンマ
    二酸化マンガンを加熱しながらMnO2粒状物の相対位置を
    連続的に変化させ、450℃以上の温度にて二酸化マンガ
    ンを所定時間保持し、低級酸化物を有害量生成すること
    なく二酸化マンガンをベータ結晶相に変換し、加熱処理
    した二酸化マンガンをチャンバーから取り出す、ベータ
    二酸化マンガンの製造方法。
  2. 【請求項2】二酸化マンガンを450℃以上の温度に到達
    させるまでの時間は1時間以内であり、平均の二酸化マ
    ンガン粒状物を450℃以上の温度で保持する時間は1時
    間以内である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】ガンマ二酸化マンガンを465℃以上の温度
    に到達させるまでの時間は1時間以内であり、二酸化マ
    ンガンをベータ相に変換するために二酸化マンガンを46
    5℃以上の温度で保持する時間は30分以内である請求項
    1に記載の方法。
  4. 【請求項4】二酸化マンガンはチャンバーの中に連続的
    に供給される請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】ガンマ二酸化マンガンは、0.05〜1.3Kg/分
    の割合でチャンバーに供給される請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】ガンマ二酸化マンガンは、チャンバーに供
    給される前に、300℃以下の温度で予熱される請求項1
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】熱処理後の二酸化マンガンはベータ結晶相
    が60〜90%である請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】チャンバーは回転式管炉である請求項1に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】熱処理後の二酸化マンガンと導電剤と結合
    剤の混合物を更に生成し、該混合物をエキスパンドメタ
    ルのグリッドの上にコーティングし、コーティングした
    グリッドをローラとローラの間で圧縮してカソードを作
    製し、該カソードを150〜300℃の温度で加熱し、吸収さ
    れた水分を除去する請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】導電剤はカーボンブラック、アセチレン
    ブラック、及びその混合物からなる群から選択され、結
    合剤はポリテトラフルオロエチレンである請求項9に記
    載の方法。
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