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JPH0754806B2 - 化合物半導体単結晶膜の成長方法 - Google Patents
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JPH0754806B2 - 化合物半導体単結晶膜の成長方法 - Google Patents

化合物半導体単結晶膜の成長方法

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JPH0754806B2
JPH0754806B2 JP905587A JP905587A JPH0754806B2 JP H0754806 B2 JPH0754806 B2 JP H0754806B2 JP 905587 A JP905587 A JP 905587A JP 905587 A JP905587 A JP 905587A JP H0754806 B2 JPH0754806 B2 JP H0754806B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、サファイア(Al2O3)を基板とする化合物半
導体GaN単結晶膜の気相エピタキシャル成長において、
ミスフィット転位の少ない良質のGaN膜を成長させるた
めの方法に関する。
〔従来の技術〕
GaNでは、大型のバルク結晶が成長できないため、サフ
ァイア基板に気相エピタキシャル成長する方法が一般に
用いられている。しかし、サファイアとGaNとの間の格
子不整合は大きく、例えばサファイアC面((0001)
面)上のGaN成長の場合、その上に成長するC軸((000
1)軸)配向したGaN膜との間には約13.8%の格子不整合
が生じる。この格子不整合のため、GaN膜中には高密度
のミスフィット転位が発生し、膜質が低下する。
ミスフィット転位はGaNの膜厚の増加に伴って減少する
ので、厚膜成長させることにより膜質を向上できる。し
かし、サファイア・GaN間の熱膨張係数の大きな差によ
りある程度以上の厚さになるとひび割れや、さらには剥
れを生じ、実際上これ以上の厚膜成長は不可能である。
したがって、厚膜成長によるGaNの高品質化には限界が
ある。
格子不整合の大きなヘテロエピタキシャル成長では、基
板とエピタキシャル膜との中間的な物理定数を持つ材料
をバッファ層として挿入することによりエピタキシャル
膜の品質を向上することができ、サファイア上のGaN成
長ではAlNがバッファ層として有効である。金属GaとNH3
を原料として反応性分子線エピタキシー法では、GaN成
長に先立ち、金属AlとNH3を原料としてAlNのバッファ層
を成長させることにより、GaN膜の電気的特性(電子濃
度、電子移動度)・光学的特性(ホトルミネセンスの発
光強度)を向上できる。また、トリメチルガリウム(TM
Ga)等の有機Ga化合物とNH3を原料とした有機金属気相
エピタキシー(MOVPE:メタル オーガニック ヴェイパ
ー フェイズ エピタキシー(Metal Organic vapor ph
ase epitaxy))法では、GaN成長に先立ち、トリメチル
アルミニウム(TMAl)等の有機Al化合物とNH3を原料と
してAlN膜を成長させることにより、GaN膜の結晶性、表
面形態の平坦性、光学的特性(ホトルミネセンスの発光
強度)を向上できる。これはAlNがGaNとサファイアの中
間的な格子定数を持つため、GaNを直接サファイア上に
成長させる場合に比べ、格子不整合の緩和が効果的に起
こるためである。
しかしながら、AlNの格子定数がGaNとサファイアの中間
的な値をとるといっても、その値はGaNの格子定数にず
っと近く、したがって、サファイアとAlNの間の格子不
整合は大きい。例えば、サファイアC面基板上の成長の
場合、サファイアとAlNとの間には約11.7%の格子不整
合が生じる。このため、この方法ではサファイア・AlN
膜界面におけるミスフィット転位の発生を抑制できず、
そこで発生した転位はGaN膜まで伝搬し、GaN膜の品質を
低下させる。
また、C面内の熱膨張係数を比較すると、GaN5.59×10
-6K-1、サファイア7.3×10-6K-1に対してAlNは5.3×10
-6K-1と両者の中間的な値はとらない。したがって、サ
ファイアC面上の成長の場合、AlNバッファ層は熱歪み
を緩和する効果を持たない。
このように、AlNバッファ層によるGaN膜の高品質化も不
十分である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記で詳しく説明したように、サファイア基板上に化合
物半導体GaN単結晶膜を気相エピタキシャル成長させよ
うとすると、両者の格子不整合が大きいので、GaN膜中
に高密度のミスフィット転位が発生し、膜質が低下す
る。この格子不整合を緩和するために、両者の間に中間
的な格子定数をもつAlNのバッファ層を挿入することが
行なわれるが、AlNの格子定数は、GaNの格子定数にずっ
と近く、サファイアとAlNとの間には依然として格子不
整合が生じる。また、AlNの熱膨張係数は、サファイア
とGaNの中間的な値をとらないので、AlNバッファ層は熱
歪みを緩和することはできない。このように、従来の技
術では、サファイア基板上に高品質な化合物半導体GaN
単結晶膜を形成できない問題があった。
本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、サフ
ァイアとGaNとの間の格子不整合および熱歪みを緩和
し、高品質のGaN膜の形成方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題を解決するため、本発明の化合物半導体単結
晶膜の成長方法は、GaN膜成長工程の前処理工程とし
て、サファイア基板表面をN原料ガス雰囲気中で熱処理
することにより表面窒化層を形成する工程を含むことを
最大の特徴とする。より詳細には、本発明は、サファイ
ア基板上へ化合物半導体GaN単結晶間を気相エピタキシ
ャル成長させる方法において、Nを含む原料ガス雰囲気
中でサファイア基板を熱処理することにより該サファイ
ア基板の表面に窒化層を形成する第1の工程と、Gaを含
む原料ガスとNを含む原料ガスとの反応により、上記窒
化層上にGaN膜を成長させる第2の工程とを含むことを
特徴とする。
〔作用〕
本発明の上記構成によれば、GaN膜成長工程前に行なう
熱処理中に基板内へN(窒素)原子が拡散し、かつ基板
内からO(酸素)原子が拡散することにより、Al2O
3(サファイア)からAlNへ連続的な組成変化をする表面
窒化層を形成できる。この連続的な組成変化のため、転
位の発生が抑制され、したがって、GaN膜への転位の伝
搬を大幅に低減できる。
また、この表面窒化層内では、熱膨張係数もサファイア
の値とAlNの値の間を連続的に変化する。AlNの熱膨張係
数は、サファイアに比べればGaNにずっと近いため、表
面窒化層の熱膨張係数は、サファイアとGaNの中間的値
をとる。したがって、熱歪みの緩和にも効果がある。
〔実施例〕
実施例 1 第1図は、Ga原料ガスとして有機ガリウム化合物を用い
た場合の本発明の成長方法を実施するための装置の一例
を示す図である。図において、1はサファイア基板、2
はSiCコートカーボン・サセプタ、3は石英反応管、4
は高周波誘導コイル、5は熱電対、6はGa原料ガス導入
管、7はN原料ガス導入管、8はH2ガス導入管、9は排
気口である。
この装置を用いてGaN膜を成長させるには、まず、石英
反応管3内をターボ・モルキュラー・ポンプ等の真空排
気装置(図示せず。)により10-6Torr以下の高真空にす
る。次に、基板1の表面清浄化を目的として、高周波誘
導コイル4に通電することによりカーボン・サセプタ2
を1100〜1200℃に加熱し、導入管8から導入したH2ガス
雰囲気中(導入管8からH2ガスを導入し続け、かつ排気
口9から排気し続ける。)で10〜30分間保持する。続い
て、サセプタ温度一定のまま、H2ガスの導入を止め、NH
3ガスを導入管7から導入し、2〜10分間保持する(NH3
ガスを導入管7から導入し、かつ排気口9から排気し続
ける。)ことによりサファイア表面を窒化する。以上の
基板前処理後、サセプタ温度を900〜1000℃の成長温度
に設定する。1.0〜2.5/minのNH3流に加え、−12℃に
保温したTMGa液体をバブリングして発生させた2〜10cc
/minのGaガスを1.0〜2.0/minのN2ガスに混合させ、導
入管6から導入することにより、GaN単結晶膜を成長さ
せる。なお、成長中はロータリー・ポンプ等を用い、反
応管3内は0.1気圧の減圧状態に保つ。
第2図は、このようにして得られたGaN膜の電子濃度n
を膜厚dに対してプロットした結果を示し、また、第3
図は、このようにして得られたGaN膜の電子移動度μを
膜厚dに対してプロットした結果を示す。これらの図に
おいて、○、●印は、各々サファイアC面基板およびR
面((012)面)基板を用いた場合の結果を示す。な
お、第2図および第3図には、合せて表面窒化を行なわ
なかった場合のサファイアC面上およびR面上の結果を
各々△および▲印で比較のため示した。
表面窒化を行なわない場合、GaN膜の電子濃度n、電子
移動度μは、ほとんど膜厚依存性を示さないのに対し、
表面窒化を行なうと、膜厚の増加に伴い、電子濃度nは
急激な減少、電子移動度μは急激な増加を示す。約5μ
mという比較的薄い膜厚で比べた場合、本発明で得られ
るnは約6×1018cm-3(C面上)、2.5×1018cm-3(R
面上)、μは約110cm2/Vs(C面上)、70cm2/Vs(R面
上)という数値は、AlNバッファ層を介した成長も含
め、これまでに報告されている結果を上回るものであ
る。
なお、GaN膜中のドナーの起源は、成長温度におけるN
蒸気圧が高いために生じるN空孔である。第2図、第3
図に示される結果は、膜厚の増加、すなわち格子不整合
の緩和に伴い、N空孔が減少すること、およびこの効果
は表面窒化を行なったときの方が顕著であることを示し
ている。これは、サファイア表面窒化層の存在によりGa
N膜への転位の伝搬が大いに抑制されることによる。
本実施例ではGa原料ガスにトリメチルガリウムを用いた
が、これに代えてトリエチルガリウムを用いても同様の
結果が得られる。また、N原料ガスとしてNH3に代えてN
2H4を用いても同様の結果が得られる。また、本実施例
では、N2キャリアガスを用いたが、初期核形成段階成長
をN2キャリアガス中で行なえば、その後をH2キャリアガ
スに切り換えても同様の効果が得られる。
実施例 2 第4図は、Ga原料ガスとしてガリウム・ハロゲン化物を
用いた場合の本発明の成長方法を実施するための装置の
一例を示す図である。図において、10はサファイア基
板、11は操作棒、12は石英反応管、13は抵抗加熱ヒー
タ、14は熱電対、15はハロゲン化水素導入管、16は金属
Ga、17はN原料ガス導入管、18はH2ガスおよびN2ガス導
入管、19は排気口である。
この装置を用いてGaN膜を成長させるには、まず、石英
反応管12内をターボ・モルキュラー・ポンプ等の真空排
気装置により10-6Torr以下の高真空にする。次に、基板
10の表面清浄化を目的として、抵抗加熱ヒータ13に通電
することにより基板を1100〜1200℃に加熱し、導入管18
から導入したH2ガス雰囲気中で10〜30分間保持する。続
いて、基板温度一定のまま、H2ガスの導入を止め、NH3
ガスを導入管17から導入し、2〜10分間保持することに
よりサファイア表面を窒化する。以上の基板前処理後、
基板温度を900〜1000℃の成長温度に設定し、1.0〜2.5
/minのNH3流に加え、導入管18から7/minのN2ガス
を供給する。この状態で導入管15から5〜20cc/minのHC
lを導入し、800〜900℃に抵抗加熱ヒータ13により加熱
保持したGa16と反応させ、生成される塩化ガリウムガス
を基板上へ供給することによりGaN単結晶膜を成長させ
る。なお、成長中の反応管内圧力は常圧に保つ。
本実施例では、Ga原料ガスに塩化ガリウムを用いたが、
これに代えてフッ化ガリウム、あるいは臭化ガリウム等
の他のガリウム・ハロゲン化物を用いても同様の結果が
得られる。また、N原料ガスとしてNH3に代えてN2H4
用いても同様の効果が得られる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、Al2O3からAlNへ
連続的に組成の変化する表面窒化層を形成することがで
きるので、GaN膜への転位の伝搬が抑制され、GaN膜の高
品質化が可能である。表面窒化層は、サファイアとGaN
の熱膨張係数の違いに起因する熱歪みを緩和する効果を
持つ上、本発明の成長方法によれば、従来の方法に比べ
てずっと薄い膜厚で良好な膜が得られるため、より高品
質の膜をより安定かつ歩留りよく得ることができる。ま
た、本発明の成長方法では、バッファ層を形成するの
に、従来のように、酸化による劣化をきたし易いAl原料
を用いる必要がないという利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、Ga原料ガスとして有機ガリウム化合物を用い
た場合の本発明の化合物半導体単結晶膜の成長方法に用
いる装置の一例の構成を示す図、第2図は表面窒化を行
なった場合(○印;C面上、●印;R面上)、および行なわ
なかった場合(△印;C面上、▲印;R面上)のGaN膜の電
子濃度nの膜厚dに対する変化を示す図、第3図は表面
窒化を行なった場合(○印;C面上、●印;R面上)、およ
び行なわなかった場合(△印;C面上、▲印;R面上)のGa
N膜の電子移動度μの膜厚dに対する変化を示す図、第
4図は、Ga原料ガスとしてガリウム・ハロゲン化物を用
いた場合の本発明の化合物半導体単結晶膜の成長方法に
用いる装置の一例の構成を示す図である。 1、10……サファイア基板 2……カーボン・サセプタ 3、12……石英反応管 4……高周波誘導コイル 5、14……熱電対 6……Ga原料ガス導入管 7、17……N原料ガス導入管 8……H2ガス導入管 9、19……排気口 11……操作棒 13……抵抗加熱ヒータ 15……ハロゲン化水素導入管 16……金属Ga 18……H2ガスおよびN2ガス導入管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サファイア基板上へ化合物半導体GaN単結
    晶膜を気相エピタキシャル成長させる方法において、N
    を含む原料ガス雰囲気中でサファイア基板を熱処理する
    ことにより該サファイア基板の表面に窒化層を形成する
    第1の工程と、Gaを含む原料ガスとNを含む原料ガスと
    の反応により、上記窒化層上にGaN膜を成長させる第2
    の工程とを含むことを特徴とする化合物半導体単結晶膜
    の成長方法。
  2. 【請求項2】上記Gaを含む原料ガスが、有機ガリウム化
    合物もしくはガリウム・ハロゲン化物であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の化合物半導体単結晶
    膜の成長方法。
  3. 【請求項3】上記Nを含む原料ガスが、NH3もしくはN2H
    4であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    化合物半導体単結晶膜の成長方法。
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