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JPH075506B2 - 硫酸とカルボン酸の改良分離方法 - Google Patents
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JPH075506B2 - 硫酸とカルボン酸の改良分離方法 - Google Patents

硫酸とカルボン酸の改良分離方法

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JPH075506B2
JPH075506B2 JP61001953A JP195386A JPH075506B2 JP H075506 B2 JPH075506 B2 JP H075506B2 JP 61001953 A JP61001953 A JP 61001953A JP 195386 A JP195386 A JP 195386A JP H075506 B2 JPH075506 B2 JP H075506B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明はオレフイン系化合物の硫酸を触媒とするカルボ
ニル化反応から生成するような硫酸とカルボン酸との混
合物の分離に関するものである。
商業的方法においては成分の一つ又は一つ以上を効率的
に再循環するため、および有用な生成物を高収率で得る
ために生成物混合物の成分の明確な分離が重要である。
更に工程を全体的に経済的かつ競争力があるものとする
ために蒸留その他の分離技術に必要なエネルギーコスト
に対して注意を払わねばならない。
前記の考察が適用されるプロセスの例は硫酸を触媒とし
て用いたオレフインのカルボニル化反応(コツホ法〔Ko
ch process〕,米国特許第2,831,877号明細書)の反応
生成物混合物からの硫酸(再循環用)とアルカン酸(生
成物)との分離である。本プロセスで生成するカルボン
酸類は広範囲の用途に使用されるが、特に不飽和カルボ
ン酸類の製造のための大規模のオキシハイドロゲネーシ
ヨン法の原料として適している。
硫酸とカルボン酸とは米国特許第3,632,638号(ハイマ
ン〔Hyman〕明細書、および第3,663,613号(ペイおよび
ハイマン、〔Pai and Hyman〕明細書に記載されている
ように真空蒸留で分離されている。この方法において、
水を蒸留塔内の原料混合物に添加すると酸の分離を促進
することが知られている。
更に、大量の希釈水はカルボン酸の硫酸によるプロトン
化を逆方向に向けることによつて生成カルボン酸の分解
を防止するけれども、蒸留缶内に大量の水が存在すると
硫酸/カルボン酸原料混合物の沸点を低下し、蒸留缶の
温度は最高約90℃(35mmHgの真空状態において)に抑え
られる。そのため分離状態は高温度の蒸留温度が可能な
場合に比べて不良である。その上カルボン酸の硫酸によ
るプロトン化が水によつて逆転した後でもカルボン酸は
水素結合によつて硫酸に強く結合した状態のままで存在
する。蒸留缶内に大量の水が存在すると缶からの沸とう
および還流量がほとんどないために、このような結合を
破壊するために十分なエネルギーを供給することが困難
であつて、硫酸含有率の大きい缶に入つたカルボン酸は
すべて硫酸に捕えられてしまう。すなわち水素結合はよ
り多くの熱量を缶に供給するだけでは破壊されない。
溶剤抽出と蒸留を組合わせることによつて硫酸/カルボ
ン酸の成分混合物を良く分離するがこの場合も大量の希
釈水を必要としこれを蒸留塔留出物として留去しなけれ
ばならないし溶剤の除去も必要である。
発明の目的および総括 前記の事情によつて本発明の目的はコツホ〔Koch〕の合
成法によるオレフイン類の硫酸を触媒とするカルボン酸
の製造の場合のように生成する硫酸とカルボン酸を分離
する更に効果的で、エネルギーの集中度を高める必要が
なく、従つて経済性の大きい方法を提供するにある。
他の一つの目的は例えばコツホの合成法において生成す
る反応生成物等からその成分を分離する場合のように硫
酸とカルボン酸の混合物に添加を要する水の量を最小に
しこれによつて水の除去費用を節減することである。
本発明のこれらの目的およびその他の目的、特徴および
利点は硫酸/カルボン酸混合物又はそれらの個々の成分
を蒸留塔に供給し、混合物が塔内にある間にこれに水/
硫酸のモル比が約1:1であるような蒸留混合物を生成す
るに十分な量の水で希釈し、混合物を蒸留することによ
つて達成される。今後の説明のために前記の希釈を“内
部希釈”と呼ぶ場合がありこれはハイマン〔Hyman〕お
よびペイ/ハイマン〔Pai/Hyman〕の前記特許に記載し
ている先行技術の“外部希釈”と対比されるものであ
る。
内部希釈によつて達成される利点は内部希釈によつて放
出される大量のエネルギーが塔内の温度を上昇させるた
めに使用されることである。従つて蒸留は蒸留缶の温度
にだけ支配されるものではなく蒸留缶の運転を通常の温
度よりも高い温度で行なうことが出来る。これらの条件
が組合されて塔内に極めて温度が高い水分の多い領域を
形成しそのために最少量の水を使用して硫酸とカルボン
酸のほとんど完全な分離を行なうことが出来、水/硫酸
のモル比がわずかに約1:1で効果的な分離を行ない得る
場合が多い。大規模のプロセスでは濃硫酸を回収するた
めに沸とう除去しなければならない水量が少ないことに
よつて極めて大量のエネルギーが節減される。例えば硫
酸85重量%とイソ酪酸15重量%の混合物を希釈して65重
量%の硫酸とするためにはイソ酪酸1ポンド(0.453k
g)につき2.04ポンド(0.925kg)の水が必要であるが、
72.5重量%の硫酸に希釈するに要する水量はイソ酪酸1
ポンド(0.453kg)当り1.15ポンド(0.521kg)に過ぎ
ず、0.89ポンド(0.403kg)の水が節減される。この過
剰量の水を沸とう除去するために要するエネルギーは工
業的規模では莫大な量である。
本発明の好ましい実施態様においては、内部希釈水は硫
酸/カルボン酸供給混合物が流入する点よりも下方で蒸
留塔に供給される。このような方法で行なわれる分離状
態の改良点は水が硫酸中を蒸発して急速に通過する機会
が少なくなることのために起る硫酸と水との相互間の作
用が大きいことであると考えられる。
発明の詳細な説明 本発明の分離方法は硫酸と水との混合物が蒸留塔の外部
で形成されたものであつてもまたは混合物の成分を塔へ
の添加物として別々に塔に供給するものであつても良く
これらの混合物に対して実施される。好ましい工業的応
用例は硫酸を触媒とするオレフインのカルボニル化反応
の生成流出物の成分の分離である。カルボニル化用の硫
酸は少なくとも90%、好ましくは少なくとも96%に濃縮
される。カルボニル化反応によつて生成する流出流(又
は硫酸とカルボン酸との別々の供給原料から塔内で形成
される混合物)は一般に硫酸(100%物換算)を約50な
いし約90重量%、カルボン酸約10ないし約50重量%、水
約5重量%以下を含有している。これらの範囲外の組成
の混合物も分離されるが、実際的にはその割合が前記範
囲に各成分の溶解度によつて制約される。注意深くカル
ボニル化を行なうと水は消滅するか5重量%以下に減少
し、本発明の分離方法の原料として使用されるカルボニ
ル化反応生成液又は硫酸とカルボン酸の別々の仕込液か
ら塔内で形成される混合物は硫酸約75ないし85重量%、
カルボン酸約15ないし25重量%、水0ないし約4重量%
を含有するものであろう。
カルボン酸は低沸点物であつて硫酸よりも低い沸点を持
ちそれが由来するオレフインの種類に応じて炭素数が2
ないし約30のものである。代表的なオレフイン系前駆体
化合物はエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレ
ン等の脂肪族オレフイン;ノネン、ヘキサデセン、等お
よびそれらの混合物である高分子量オレフイン;シクロ
ヘキセン等の環状オレフイン;ブタジエン、4−ビニル
シクロヘキセン−1のような脂肪族又は脂環式ジオレフ
イン;オレイン酸のような不飽和カルボン酸を生成する
その他の多オレフイン系化合物;1,2−ジクロロエチレ
ン、桂皮アルコールのような他種の官能基を含有してい
るオレフイン系化合物、である。これらに相当するカル
ボン酸は米国特許第2,831,877号および第3,282,973号明
細書に開示されているようなプロピオン酸、イソ酪酸、
トリメチル酢酸等である。コツホ〔Koch〕法によつては
直接に合成されないその他のカルボン酸も本発明の方法
によつて硫酸から分離することが出来る。これらのカル
ボン酸はフタル酸、アクリル酸、メタクリル酸、等であ
る。本発明の方法はカルボン酸類の混合物にも適用する
ことも出来る。
硫酸、カルボン酸および(それが存在する場合には)水
の混合物は加熱ジヤケツト、かく拌手段、缶液受器、凝
縮器、塔頂留出液受器、およびその他の公知の調節装置
や機器を装備した公知の蒸留塔で蒸留される。いくつか
のカルボン酸/硫酸混合物は大気圧下で蒸留することが
出来るが、一般的には真空蒸留の条件下、例えば約25な
いし100mmHg、好ましくは約30ないし50mm、更に好まし
くは35ないし45mmの圧力下で操作することが好ましい。
蒸留温度はカルボン酸の沸点ないしその分解温度以下の
範囲である。硫酸/イソ酪酸混合物の蒸留を35mmの圧力
で蒸留する場合にはこの温度は連続蒸留を行なう場合に
は100ないし160℃の範囲であり、四分蒸留を行なう場合
には約120℃以下である。もちろんこれらの条件は硫酸
から分離するべきカルボン酸の種類によつて異る。
本発明の主な利点の一つは内部希釈に際して放出される
大量のエネルギーによつて一層高い温度で運転すること
が出来て、分離が容易になる点になる。公知の外部希釈
分離法においては原料混合物中の水分含有率が大きいた
めに缶温度が約90℃に制約されるために、約90℃以上の
高温度で運転することは困難である。連続的薄膜真空蒸
留法又はオルダーシヨー〔Oldershaw〕が蒸留塔での蒸
留法は好適な蒸留方法である。連続蒸留の場合の滞留の
場合の滞留時間は連続蒸留の方法ならびに蒸留混合物中
の成分割合およびその他の運転条件によつて異る。一般
的に約120°ないし160℃の温度、35mmHgの圧力で、硫酸
/イソ酪酸混合物を連続蒸留する場合には缶内の滞留時
間は約10ないし40分で十分である。然しこれも混合物中
のカルボン酸の種類により異る。
好ましい分離操作の場合には希釈水は硫酸/カルボン酸
混合物の供給部よりも下方の点で塔に供給される。この
希釈水は硫酸と水との間の相互作用の増大を促進し硫酸
中を水が急速に通過することを防ぐ。例えば段数が20の
オルダーシヨー式蒸留塔において硫酸だけを、又は硫酸
/カルボン酸混合物を蒸留棚12〜17に供給する場合には
希釈水の供給を第10段目又はそれより下の蒸留棚に行な
うことが好ましい。
希釈水の量は水/硫酸のモル比が少なくとも約1:1とな
るようにするべきである。希釈水の量は除去するべき水
の量を最少にするためには理想としては水/硫酸のモル
比を出来るだけ1:1に近く保持するのが良く例えば1:1な
いし1.5:1とする。
実例を挙げると硫酸約85重量%、イソ酪酸約15重量%、
を含有する原料混合物を分離するためにこの混合物を硫
酸73.5重量%、イソ酪酸13.0重量%、および水13.5重量
%に内部希釈すると水/硫酸のモル比は1:1となり分離
を行なうための最適割合が得られる。この分離法による
好ましい条件下でのイソ酪酸の回収率は97%以上であ
る。この方法では一般的に80ないし90%の濃度の硫酸が
得られ、これは所望の場合には引つづき蒸留して更に濃
縮することが出来る。
分離を行なうについてのその他の条件および態様は公知
の通りであつて当業者には熟知されているものである。
例えば蒸留と同時に不活性ガス(例えば窒素)でストリ
ツピングをするとか、更に分離を行なうために同一又は
他の蒸留装置へ生成物を循環することが有利な場合があ
る。
下記の実施例は本発明を更に説明するために記載したも
のであつて本発明の範囲のすべてを包含するものではな
く又これを必然的に制限するためのものでもない。実施
例中の部およびパーセントはすべて特にことわりなき限
り重量基準である。
〔実施例〕
運転番号No.1およびNo.2 内部希釈: プロピレンを濃硫酸および一酸化炭素で、1:4:3のモル
比で、100気圧以上の圧力でカルボニル化して、イソ酪
酸15重量%(IBA,選択率95%)および硫酸15重量%を含
有している反応混合物を得た。この反応器流出流を溢流
調節器付のかく拌器付底部槽、20段の段数を有するオル
ダーシヨー〔Oldershaw〕式蒸留塔、および水冷凝縮器
より成る蒸留装置に供給した。カルボニル化反応流出流
のオルダーシヨー〔Oldershaw〕蒸留塔への仕込段は第1
2段目の棚であつた。硫酸とのモル比を1.34:1にするに
十分な量の水を第10段目の棚に供給した。底部蒸留缶の
温度を150ないし160℃に保ち液の缶内滞留時間を約25分
とした。蒸留を35mmHgの圧力で行ないIBAの回収率95
%、缶液中の硫酸濃度85%となる結果を得た。硫酸を更
に蒸留して濃縮し、カルボニル化反応への再循環使用に
適する触媒を生成した。本実験の条件および結果は第I
表の運転2の項にまとめて記載した。
外部希釈: 上記と対照的に、カルボニル化反応流出液を蒸留塔に供
給する前に希釈し蒸留混合物として70重量%の濃度の硫
酸としたが缶流出流中には1.7重量%のIBAを含有しこれ
はかなり炭化しており、濃縮によつて黒色のピツチを生
成した。この蒸留においては原料は90℃(35mmHg)にお
いて沸とうした。本実験の結果は第I表の運転1の項に
まとめて記載した。
第I表は前記両運転結果とその外カルボニル化生成物を
第12段目の棚よりも更に高い供給段(すなわち第17段
目)(運転4,7,10)に供給して更に改善結果を得た運転
についてまとめて記載している。この改善結果は運転3
および4において特に顕著である。運転3は硫酸/IBAの
モル比を1:1に近い値で運転したものであるが缶流出流
中のIBAの濃度が3.4%であつて“合格”として表示した
(“合格”とはIBAの回収率が約96ないし99%のもの;
“不合格”とはIBAの回収率が96%以下のものをい
う)。IBAの回収率は運転4のように供給段までの間隙
を大きくすることによつて改善された。運転5,6,8およ
び10は水/硫酸のモル比が1:1以下での蒸留結果であつ
て分離成績は不良であつた。運転2ないし4,7および9
は本発明の方法の代表的結果を示すものである。装置の
運転は不利な分離条件で行なつた結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 53/124 (56)参考文献 米国特許3632638(US,A) 米国特許3663613(US,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸50ないし90重量%、硫酸よりも低沸点
    のカルボン酸10ないし50重量%、および水5重量%以下
    よりなる混合物を蒸留塔に供給し、この混合物が塔内に
    存在する間に、混合物又はその成分が塔に流入する点よ
    りも下部の点で、蒸留混合物の水/硫酸のモル比を1:1
    ないし1.5:1の組成になるように希釈するために十分な
    量の水を送入して希釈し、得られた混合物を減圧下で蒸
    留することより成る混合物成分の分離方法。
  2. 【請求項2】原料混合物が硫酸75ないし85重量%、カル
    ボン酸15ないし25重量%および水0ないし4重量%より
    成り、希釈水の量が蒸留開始時の蒸留混合物中に10ない
    し20重量%の全水分量とするに十分な量であることより
    成る前記特許請求の範囲第1項に記載する方法。
  3. 【請求項3】蒸留が原料混合物の連続蒸留法で行なわ
    れ、希釈水の量が蒸留開始時の蒸留混合物中の水/硫酸
    のモル比を1:1とするために十分な量であることより成
    る前記特許請求の範囲第1項に記載する方法。
  4. 【請求項4】カルボン酸がイソ酪酸であることより成る
    前記特許請求の範囲第3項に記載する方法。
  5. 【請求項5】水の量が蒸留開始時の蒸留混合物の組成を
    硫酸65ないし75重量%、イソ酪酸15ないし25重量%およ
    び全水分10ないし15重量%とするために十分な量である
    ことより成る前記特許請求の範囲第4項に記載する方
    法。
  6. 【請求項6】蒸留が多段蒸留塔内で行なわれ、原料混合
    物が上部棚に供給され、希釈水が該上部棚よりも下部の
    棚に供給されることより成る前記特許請求の範囲第4項
    に記載する方法。
  7. 【請求項7】蒸留温度が、30mmないし50mmの圧力におい
    て100℃ないし160℃の範囲の温度である前記特許請求の
    範囲第6項に記載する方法。
  8. 【請求項8】混合物がオレフイン系化合物の硫酸を触媒
    として用いたカルボニル化反応の流出流である特許請求
    の範囲第7項に記載する方法。
  9. 【請求項9】混合物がプロピレンの硫酸を触媒として用
    いたカルボニル化反応の流出流であり、カルボン酸がイ
    ソ酪酸であることより成る前記特許請求の範囲第7項に
    記載する方法。
JP61001953A 1985-01-09 1986-01-08 硫酸とカルボン酸の改良分離方法 Expired - Lifetime JPH075506B2 (ja)

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US809323 1985-12-19

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JPS61210046A (ja) 1986-09-18
EP0187714A3 (en) 1988-04-27
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