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JPH0757119B2 - 誘導電動機の低騒音制御方法 - Google Patents
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JPH0757119B2 - 誘導電動機の低騒音制御方法 - Google Patents

誘導電動機の低騒音制御方法

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JPH0757119B2
JPH0757119B2 JP62179060A JP17906087A JPH0757119B2 JP H0757119 B2 JPH0757119 B2 JP H0757119B2 JP 62179060 A JP62179060 A JP 62179060A JP 17906087 A JP17906087 A JP 17906087A JP H0757119 B2 JPH0757119 B2 JP H0757119B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はPWMインバータによる誘導電動機の制御方法に
関するもので、被駆動誘導電動機の運転速度にかかわら
ずそのPWMインバータを構成する各スイッチング素子の
スイッチング周波数を最適の略一定値に保持することに
より、電流の高調波周波数が電動機または負荷系統の種
々の機械共振周波数と重なることから生じる騒音の増加
を防止する制御方法に関するものである。
〔従来の技術〕
本発明の適用対象となるトルク制御方法は、電気学界論
文誌Bの106巻1号第9ページの「瞬時すべり周波数制
御に基づく誘導電動機の新高速トルク制御方法」なる論
文に記載されている。
この論文は、電動機入力電圧を検出し、これを制御回路
内で積分したものを電動機磁束としている。すなわち、
いわゆる磁束演算形の制御方式であり、磁束ベクトルの
長さが与えられた磁束指令に追従し、かつ円軌跡を描く
ようなインバータ出力電圧を選ぶ。
また、電動機発生トルクを前記磁束と電動機入力電流の
ベクトル積として演算し、その大きさが与えられたトル
ク指令に追従するようなインバータ出力電圧を選ぶ。制
御は磁束およびトルクの瞬時値が所定の誤差内に保持さ
れるよう行われ、インバータ出力電圧は高速度で時々刻
々更新される。
第2図は上記論文に記載された制御方法に、本出願人が
先に出願した特願昭61−99228号に提案したPWMインバー
タの出力電圧検出方式を採用したトルク制御系のブロッ
ク図であり、直流電圧源1より正母線1aおよび負母線1b
を経て、3相PWMインバータ3を介して3相誘導電動機
6に給電する。制御回路7は指令および検出された電
流,電圧信号を処理し、PWMインバータ3のスイッチン
グ素子の通電信号を発生する。
PWMインバータ3はトランジスタなどのスイッチング素
子とダイオードをそれぞれ逆並列接続してなる6個のア
ームから構成されているが、3個の切換スイッチSu,Sv,
Swとして表すことができる。
PWMインバータ3の各出力端子から電流検出器5u,5v,5w
を経て3相誘導電動機に給電すると共に、直流側正負母
線1a,1b間に電圧検出器2が接続され、これら検出器と
後述するスイッチ状態変数表から各相電流および各相電
圧が検出できるようになっている。
3相かご形誘導電動機の1次端子電圧および電流をそれ
ぞれ▲▼,▲▼とし、2次電流を▲▼とす
ると、電圧方程式は ただし、記号▲▼,▲▼,▲▼は直軸,横
軸すなわちd,q2軸変換された量のベクトル表示であり、
例えば▲▼はd軸成分をv1d,q軸成分をv1qとすると で示され、▲▼,▲▼も同様に定義される。な
お、式左辺のはd,q両軸成分とも0の場合を表し、
かご形回転子の場合2次電圧はこのようにとなる。
式における定数は R1;1次巻線抵抗 L11;1次インダクタンス R2;2次巻線抵抗 L22;2次インダクタンス M;相互インダクタンス mは回転角速度、pは微分演算子、jはベクトル積を
表す。
一方、磁束の定義として、1次磁束▲▼は 式の第1行を展開して 式を代入し、整理すると 両辺を積分すると すなわち、電動機1次磁束は式の積分演算により求め
られる。
各切換スイッチSu,Sv,Swは、正母線1a側に倒れる場合と
負母線1b側に倒れる場合とがあり、中間位置をとること
はない。前者を状態1,後者を状態0とするとインバータ
の出力状態は次に示すスイッチ状態変数表ですべてを表
すことができる。
ここに、kは切換スイッチ状態を示す番号で、この8通
りしか存在しない。また、d,はd,q2軸成分で表し
たスイッチ状態変数で、実際のd,q軸電圧v1d,v1qは、こ
れに直流電圧源1の電圧Vと を乗じ と表せる。
先のスイッチ状態変数表を図示したのが第3図であり、
v1の横の括弧内は切換スイッチSu,Sv,Swの状態を示して
おり、kが増加するに従って時計方向に60゜ずつステッ
プする電圧ベクトルを表している。
なお、k=1およびk=7は零ベクトルと呼ばれるもの
で、図では原点に一致する。k=0および=7はそれぞ
れインバータの出力を決定する第2図の切換スイッチ
Su,Sv,Swがすべて正母線1a側に倒れるか、または負母線
1b側に倒れるかの違いはあるが、誘導電動機6の線間電
圧はいずれも0となり、3相短絡モードである。また、
u,v,w相の基準軸は後述する式により、それぞれk=
1,k=3,k=5の方向に対応する。
瞬時トルクTは式の1次磁束▲▼と1次電流▲
▼のベクトル積として式により求められる。
ここで、φ1d1qおよびi1d,i1qはそれぞれ第1磁束▲
▼1次電流▲▼をd,q2軸に分解したときの各成
分である。
ブロック701および703bは切換スイッチSu,Sv,Swの状態
と電圧検出器2で検出した直流電圧源1の電圧Vとから
1次端子電圧▲▼を算出するブロックであり、スイ
ッチ状態変数表と式とから算出される。
ブロック702は電流検出器5u,5v,5wにより検出された3
相電流iu,iv,iwを、次式によりd,q2軸成分に変換するブ
ロックである。
この1次電流▲▼に、ブロック703aにおいて1次巻
線抵抗R1を乗じ、ブロック704において1次端子電圧▲
から1次巻線抵抗R1と1次電流▲▼の積を
減算する。
ブロック705は式に従って磁束を積分演算するブロッ
クであり、1次磁束▲▼のd,q両軸成分φ1d1q
が求められ、ブロック706にて磁束ベクトル長φが次
式により求められる。
更に、ブロック710では、第4図の磁束状態図に示すよ
うに、1次磁束▲▼ベクトルのd軸を基準とする時
計方向の回転角θが、境界線として30゜,90゜,150゜,21
0゜,270゜,330゜の60゜毎に仕切られるどの領域に属し
ているかによって制御フタグfθを次のように発生す
る。
−30゜≦θ<30゜;fθ=I 30゜≦θ<90゜;fθ=II 90゜≦θ<150゜;fθ=III 150゜≦θ<210゜;fθ=IV 210゜≦θ<270゜;fθ=V 270゜≦θ<330゜;fθ=VI 第6図はヒステリシスコンパレータの状態制御図で、磁
束ベクトル長φが磁束指令値▲φ* 1▼に対し、誤差限
界(ヒステリシス値)Δφを用いて となるように制御するための制御フラグfφを発生す
る。すなわち、磁束ベクトル長φが増加して上限であ
に達すると減磁を指令する制御フラグfφ=0を発生
し、また磁束ベクトル長φが減少して下限である に達すると増磁を指令する制御フラグfφ=1を発生す
る。
かくして、磁束ベクトル長φは第6図に示される矢印
の方向にリミットサイクルを描くようにして制御される
ことになるが、実際には、ブロック706で式により算
出された磁束ベクトル長φがブロック708において磁
束指令値▲φ* 1▼から減算され、ブロック711において
第6図の状態制御図に従い制御フラグfφ=1,0を発生
する。
第6図に示した磁束のリミットサイクルは、第4図に関
していえば、1次磁束▲▼のベクトルの頭部が常に
図示された円環部分に存在するように制御されているこ
とに対応する。
第6図による制御フラグfφと第4図で説明した制御フ
ラグfθとが組み合わされて、例えばfφ=1,fθ=I
の制御フラグが立っているとすると、領域が−30゜≦θ
<30゜における増磁モードを意味するから、1次磁束▲
▼ベクトルに積分されるべき1次電圧▲▼
クトルは円の外向き成分を持ったものとなり、第3図か
らk=1,2,6のいずれかのみが選ばれる可能性がある。
ブロック707はブロック702,705の両出力のベクトル積を
式により演算し瞬時トルクTを算出するブロックであ
り、ブロック709においてトルク指令Tから瞬時トル
クTを減算し、トルク指令Tと式により求められた
瞬時トルクンTとの差が所定の誤差限界以内に押えられ
るように、ブロック712において第7図の状態制御図に
従って制御フラグfτを発生する。
第7図は3値ヒステリシスコンパレータの状態制御図
で、電動機力行時はトルク偏差T−Tが上限値ΔT
1(ΔT1>0)に達すると、加速モードの制御フラグf
τ=1を発生する。電動機が加速されてトルク偏差が下
限値−ΔT2(ΔT2>0)に達すると、零ベクトルモード
の制御フラグfτ=0を発生し、トルクが漸減して再び
偏差が増加し上限値ΔT1に達すると加速モードに移り、
第7図の上半部のヒステリシスループを矢印方向に周回
するリミットサイクルを描く。
これを時間領域にて表すと第5図のトルク波形図に示す
ごく瞬時トルクTは変動し、トルク指令Tを挟んで
上,下の偏差分の和ΔT1+ΔT2である許容誤差(ヒステ
リシス値)ΔTの帯域内を、最大値T1,最小値T2として
往復する。
次に、電動機が回生制動を行っている時は第7図の下半
部のヒステリシスループを描くことになり、トルク偏差
が負の下限値ΔT1(ΔT1>0)に達すると減速モードの
制御フラグfτ=−1を発生する。以下、力行時と同様
に矢印の方向のリミットサイルを繰り返えす。かくして
ブロック712は制御フラグfτ=1,0,−1を出力する。
ブロック713はブロック710,711,712から出力される3個
の制御フラグfθ,fφ,fτの各組み合わせに最も適した
インバータ出力電圧を決定するブロックであり、第4図
で説明した1次磁束▲▼のベクトル長と回転方向お
よび速度をこれら3個の制御フラグfθ,fφ,fτが制御
する。
例えば前述のごとく制御フラグfφ=1,fθ=Iの場合
には、電圧ベクトルをスイッチ状態変数表にkに従って
▲▼(k)で表すとすると、電圧ベクトルとして選
ばれる可能性があるのはk=1,2,6のいずれかである
が、このとき制御フラグfτ=1ならば、時計方向に回
転する成分を持つベクトルk=2すなわち出力電圧ベク
トル▲▼(2)が選ばれる。もしfτ=−1のとき
は▲▼(6)、fτ=0のときは零ベクトルで、▲
▼(0)または▲▼(7)が選ばれる。
次に示すスイッチングテーブルは、3個の制御フラグf
φ,fθ,fτのすべての組み合わせについて出力電圧ベク
トルの番号kの値を示したものである。
各演算サイクル毎にブロック713においてこのスイッチ
ングテーブルを参照することにより、インバータ3へス
イッチング信号を送り、磁束およびトルクの瞬時制御が
行われる。
インバータ周波数は第4図の1次磁束▲▼ベクトル
の回転速度と考えることがきるが、これは外部から与え
られるものではなく、式による電圧ベクトルの積算結
果として生じるものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一般にPWMインバータのスイッチング周波数は電動機の
速度と共に上昇するが、周波数の変動途中で電動機電流
の高調波分の周波数が電動機の磁気回路を含む構造体ま
たは負荷系統の共振周波数に一致すると、共鳴状態とな
り騒音が著しく増大する欠点があった。
前述の新高速トルク制御法におけるインバータにおいて
も、平均スイッチング周波数は速度と共に変化し、低速
で低く電動機の加速と共に高くなり、高速領域では再び
低くなる。通常スイッチング周波数はインバータを構成
するスイッチング素子1個当りについての値であり、電
動機電流の高周波周波数はスイッチング周波数の2,4,6
……2n倍周波数を中心とする側帯波群で構成される。そ
の中の2倍周波数の高調波を基本波脈動周波数と呼ぶこ
とにする。
第8図は前述の制御法において定常運転時に発生する電
流高調波スペクトラムを示す。本方式のような瞬時値制
御の場合は時々刻々スイッチング周期が変化するため、
定立したスペクトルは現れ難く、分析期間で平均化した
周波数が現れるため、ピークの前後に分散したスペクト
ルとなり、従来のPWMインバータよりも聴覚的には騒音
が低く感じられる。
第8図において、f1はインバータ周波数であり、f2は基
本脈動周波数、f3はその周波数の一つを示し、それぞれ
ピークの前後に分散した周波数を含んでいる。faおよび
fbは構造体の共振周波数を示す。
第9図は電動機電流の基本脈動周波数f2が速度に対して
変化する様子を示すグラフであり、トルクの3値ヒステ
リシスコンパレータのヒステリシス値ΔTすなわち上,
下の偏差分の和ΔT1+ΔT2をパラメータとしている。上
側からA,B,Cの順にヒステリシス値ΔTが小さい場合を
示し、曲線Aはヒステリシス値ΔTが最も小さく、曲線
Cはヒステリシス値ΔTが最も大きい。
実験の結果、磁束のヒステリシスコンパレータの許容誤
差限界Δφをパラメータとしても、略同様の基本脈動周
波数特性が得られた。
電動機の中間速度域において基本脈動周波数f2が大きく
なる理由は次のように解釈される。すなわち、1次電流
▲▼は概略次に示す式,により与えられる。
電圧印加時すなわち電流増加時 3相短絡モード時すなわち電流減少時 ここに l1;1次巻線漏れインダクタンス R1;1次巻線抵抗 ▲▼;1次端子電圧 ▲▼;電動機誘起電圧 である。
1次磁束▲▼ベクトルは略円軌跡を画き、その値は
急変しないため、式で与えられる瞬時トルクTの値は
ほぼ式,による1次電流▲▼の挙動と等しく、
指数関数状に増減を反復し最大値T1と最小値T2の間を往
復する。
第10図は第5図のトルク波形図をより詳細に示したもの
で、(a)は低速時、(b)は中速時、(c)は高速時
における瞬時トルク波形図である。1次電圧の絶対値|
▲▼|は常に一定であるから、電動機誘起電圧の絶
対値|▲▼|が小さい低速時においてはトルクの増
加は急峻で減衰は緩慢であるのに対し、高速時において
は電動機誘起電圧の絶対値|▲▼|が大きくなるの
でトルクの増加は緩慢で減衰は急峻となる。
また、中速時にはトルクの増加および減少時共に低速時
と高速時のほぼ中間の状況となり、従って平均スイッチ
ング周波数は低速時および中速時よりも高くなる。
以上詳細に説明したように、従来の磁束およびトルクの
瞬時制御方法によると、電動機速度の変化に伴いPWMイ
ンバータとしての基本脈動周波数も変動し、高調波電流
の周波数も変動するため、これが構造体の機械的共振周
波数に一致したとき共鳴状態となり、騒音が増大するこ
とは避けられなかった。
すなわち、第9図に示したように、トルクの許容誤差
(ヒステリシス値)ΔTが小さいA曲線の場合は、構造
体の共振周波数faについては常用速度範囲内では共鳴を
生じないが、構造体の共振周波数fbについては常用速度
範囲内で共鳴を生じてしまう。
また、トルクの許容誤差(ヒステリシス値)が大きいC
曲線の場合は、構造体の共振周波数fbには基本脈動周波
数は達しないが、構造体の共振周波数faについては常用
速度範囲内で共鳴を生じてしまう。
このように、トルクの許容誤差ΔTを適宜に選ぶことで
は、電動機の磁気回路を含む構造体の共振周波数に共鳴
する状態を生じることを避けることはできなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明にかかる誘導電動機の低騒音制御方法は、従来の
瞬時磁束および瞬時トルク制御方法において、インバー
タのスイッチング周波数を検出し、所望の平均スイッチ
ング周波数値との誤差信号を零にするように、瞬時磁束
および瞬時トルクの指令値に対する許容誤差(ヒステリ
シス値)のうち少なくともいずれか一方を可変制御する
ことにより、電動機速度の低速域から高速域にわたって
インバータの平均スイッチング周波数が一定となるよう
制御することを特徴とするものである。
すなわち、第9図においてPWMインバータの基本脈動周
波数f2が電動機構造体の機械的共振周波数fa,fb等より
上または下に外れた周波数帯域f2′,f2″またはf2
限定して用いれば、共鳴状態を生じることなく低騒音化
が実現できる。
〔作用〕
トルクの許容誤差ΔTを可変制御する場合を例にとって
第11図を用いて説明する。第11図は電動機速度と平均ス
イッチング周波数の関係を示すグラフで、本質的には第
9図と同じものであるが、横軸をトルクの許容範囲(ヒ
ステリシス値)とし、縦軸を平均スイッチング周波数と
し、電動機速度n1,n2,n3をパラメータとして描き直した
ものである。
すなわち、平均スイッチング周波数はトルクの許容誤差
ΔTが小さくなるほど高くなり、且つ電動機が高速n1
たは低速n3のとき低く、中速n2のとき高くなる。
そこで、検出したスイッチング周波数がスイッチング周
波数指令 よりも高い時はトルクの許容誤差(ヒステリシス値)Δ
Tを大にすることにより、またスイッチング周波数指令 より低い時はトルクの許容誤差ΔTを小にすることによ
り、スイッチング周波数平均値swがスイッチング周波
数指令 と一致する安定点でインバータを動作させることができ
る。
以上、トルクの許容誤差ΔTを可変制御する場合につい
て詳細に説明したが、磁束の誤差限界Δφを可変制御す
る場合もほぼ同様の作用がなされる。この場合は第11図
の横軸を磁束の誤差限界(ヒステリシス値)Δφとし
て、一定の電動機速度における平均スイッチング周波数
swを測定するとほぼ同様のグラフを得ることができ
る。
すなわち、平均スイッチング周波数は磁束の誤差限界Δ
φが小さくなるほど高くなり、磁束の誤差限界Δφが大
きくなるほど低くなる。
そこで、検出したスイッチング周波数の平均値swがス
イッチング周波数指令 よりも高い時は磁束の誤差限界(ヒステリシス値)Δφ
を大きくし、低い時は磁束の誤差限界(ヒステリシス
値)Δφを小さくすることにより、スイッチング周波数
平均値swがスイッチング周波数指令 と一致する安定点でインバータを動作さえることができ
る。
勿論、トルクの許容誤差ΔTと磁束の誤差限界Δφの両
者を前記のごとく可変制御することにより、一層応答性
の良いシステムにすることができることは明らかであ
る。
〔実 施 例〕
第1図は本発明にかかる誘導電動機の低騒音制御方法の
一実施例のブロック図であり、第2図と同一の符号は同
一機能を有する部分を示す。本実施例の第2図と異なる
ところは、制御回路7内にブロック714〜718を追加する
と共に、スイッチング周波数指令 を入力として加えたことである。
ブロック714は制御フラグfτおよびfφの変化から、
単位時間のスイッチング回数を検出するスイッチング周
波数検出器である。ブロック715は周期の速いブロック7
14の出力であるスイッチング周波数の変動を平均化する
ことにより、スイッチング周波数の平均値swを求める
ブロックである。
ブロック718ではブロック715の出力であるスイッチング
周波数の平均値swをスイッチング周波数指令 から減算する。ブロック716は誤差増幅器で、ブロック7
18の出力を反転増幅して、 なる時は負の出力を、 なる時は正の出力を生じるようになっている。
ブロック717はトルクおよび磁束の許容誤差を設定する
ブロックであり、ブロック716からの信号によりブロッ
ク711および712のヒステリシスコンパレータに、許容誤
差(ヒステリシス値)ΔφおよびΔTを与える。ブロッ
ク717はブロック716からの信号が0のときは、標準的な
ヒステリシス値ΔφおよびΔTの値を発生し、ブロック
716からの信号が正の値にあるとΔφおよびΔTを大き
くし、負の値になるとΔφおよびΔTを小さくするもの
である。
電動機が低速または高速でスイッチング周波数が低下す
ると、 となるため誤差増幅器であるブロック716の出力は、そ
の差の絶対値の に応じた負の値となり、トルクおよび磁束の許容誤差Δ
T,Δφは小さな値が指令され、スイッチング周波数の平
均値swは上昇するように動作する。また、電動機が中
速になり となると、上記と反対方向に動作しスイッチング周波数
の平均値swを低下させる。
なお、本実施例ではブロック711の磁束のヒステリシス
コンパレータの許容誤差(ヒステリシス値)Δφと、ブ
ロック712のトルクの3値ヒステリシスコンパレータの
許容誤差(ヒステリシス値)ΔTの両者を可変制御する
場合を示したが、これらのうちいずれか一方のみを可変
制御することによっても同様の動作を行わしめることが
できることは明らかである。
更に、前記の実施例ではスイッチング周波数指令 を一定にして制御したが、必要に応じてこれを可変とし
て設定しても効果を上げることができる。
すなわち、トルク指令Tが大きい時は一般にインバー
タ出力電流が大きくなり、スイッチング損失が大きくな
る。これに反してトルク指令Tが小さい時はインバー
タ出力電流は小さくなり、スイッチング損失も小さくな
る。
よって、トルク指令Tが大なる時はスイッチング周波
数指令 を小とし、トルク指令Tが小なる時はスイッチング周
波数指令 を大とするように設定すれば、PWMインバータ3を構成
するスイッチング素子の、電流による損失とスイッチン
グ回数による損失とが同時に増大することを避けること
ができる。
すなわち、電動機が大きいトルクを発生する必要のある
場合はこれを優先し、小さいトルクでもよい場合はスイ
ッチング周波数を高くして騒音を減少せしめることがで
きる。
また、一般に磁気騒音は電動機速度が低いほど機械的な
騒音に比べて耳障りになり易いため、電動機速度が低い
時はスイッチング周波数指令 を高めにして騒音の低減を図り、速度の上昇と共にスイ
ッチング周波数指令 を低減させていくことも有効である。
〔効果〕
本発明にかかる誘導電動機の低騒音制御方法によれば、
構造体の機械的共振周波数faまたはfbのような周波数を
避けた高調波電流周波数でインバータを運転することに
より、共鳴による耳障りな電磁音の発生を抑制した低騒
音運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる誘導電動機の低騒音制御方法の
一実施例のブロック図、第2図は従来の瞬時磁束および
トルク制御系の一例のブロック図、第3図はスイッチ状
態変数表によるインバータの出力電圧ベクトル図、第4
図は電動機の1次磁束ベクトルの瞬時制御方法を示す磁
束状態図、第5図はトルク波形図、第6図は磁束のヒス
テリシスコンパレータの状態制御図、第7図はトルクの
3値ヒステリシスコンパレータの状態制御図、第8図は
定常運転時に発生する電流高調波スペクトラム、第9図
は電動機速度に対する電動機電流基本脈動周波数の変化
を示すグラフ、第10図は第5図のトルク波形図をより詳
細に示したもので、(a)は低速時,(b)は中速時,
(c)は高速時における瞬時トルクの波形図であり、第
11図はトルクの許容誤差と平均スイッチング周波数の関
係を示すグラフである。 1……直流電圧源、2……電圧検出器、3……PWMイン
バータ、5u,5v,5w……電流検出器、6……誘導電動機、
7……制御回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静止座標系における電圧および電流ベクト
    ル成分信号から磁束ベクトルおよびトルクの瞬時値を演
    算し、該磁束演算値の大きさとその指令値との誤差が所
    定の許容範囲を越えると磁束増加もしくは磁束減少を指
    令する第1の制御フラグを発生する2値ヒステリシス・
    コンパレータと、前記トルク演算値とその指令値との誤
    差が所定の許容範囲を越える場合および所定の許容範囲
    内に収まっている場合に応じてトルク増加・減少もしく
    は現状保持を指令する第2の制御フラグを発生する3値
    ヒステリシス・コンパレータと、磁束ベクトル成分の大
    きさと符号から該磁束ベクトルが現在円周を区分したど
    の円弧領域に存在するかを示す第3の制御フラグを発生
    する磁束位置検知手段とを具えるとともに、これら3個
    の制御フラグ値の組み合わせによりトルク応答を最適化
    する電圧ベクトルを発生するインバータのスイッチング
    状態を直接指定することにより、誘導電動機の発生トル
    クを指令値に追従制御するとともに磁束ベクトルが近似
    的円軌跡を描くように制御する方法において、スイッチ
    ング素子のスイッチング周波数を演算または検出する手
    段と、このスイッチング周波数演算または検出値を予め
    与えられたスイッチング周波数指令値から演算する手段
    と、この演算手段出力信号を反転増幅する手段と、この
    反転増幅手段出力信号が正値のとき磁束またはトルクの
    許容誤差設定値の少なくとも一方を大きく、かつ負値の
    ときこれを小さく変更する手段とを少なくとも具え、ス
    イッチング周波数を与えられた指令値に追従制御するこ
    とを特徴とする誘導電動機の低騒音制御方法。
  2. 【請求項2】予め指令されるスイッチング周波数は電動
    機の運転状態によらない一定値である特許請求の範囲第
    1項記載の誘導電動機の低騒音制御方法。
  3. 【請求項3】予め指令されるスイッチング周波数は電動
    機のトルク指令値に応じた最適値に設定される特許請求
    の範囲第1項記載の誘導電動機の低騒音制御方法。
  4. 【請求項4】予め指令されるスイッチング周波数は電動
    機の速度に応じた最適値に設定される特許請求の範囲第
    1項記載の誘導電動機の低騒音制御方法。
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