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JPH0759544B2 - アクリロニトリルの精製および回収方法 - Google Patents
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JPH0759544B2 - アクリロニトリルの精製および回収方法 - Google Patents

アクリロニトリルの精製および回収方法

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JPH0759544B2
JPH0759544B2 JP62505221A JP50522187A JPH0759544B2 JP H0759544 B2 JPH0759544 B2 JP H0759544B2 JP 62505221 A JP62505221 A JP 62505221A JP 50522187 A JP50522187 A JP 50522187A JP H0759544 B2 JPH0759544 B2 JP H0759544B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 アクリロニトリルを製造するには,多くの方法がある。
この化合物は,利用可能である最も重要でかつ有望な有
機化学中間体の1つとなっている。それは,広範囲の製
品(例えば,プラスチック,合成ゴム,合成繊維,土壌
添加物など)を製造する際に,特に望ましい中間体であ
る。多くの用途のために,アクリロニトリルは高純度と
されねばならず,この理由のために,アクリロニトリル
の商業的な製造では,厳しい仕様書に適合しなければな
らない。
“アクリロニトリルを調製するのに用いられる商業的な
各方法では,それ自体から不純物や副生成物が生じる。
各手順は,それ自体で精製の問題点を有している”。
(米国特許第3,459,639号を参照されたい)。
アクリロニトリルを製造する異なる方法により,異なる
副生成物の不純物が形成されるという点で,異なる精製
方法が必要とされる。従って,この不純物を除去し,そ
してアクリロニトリルを精製するために,異なる方法が
必要とされ得る。このような制約のために,既成のアク
リロニトリル精製方法のいずれも,全てのアクリロニト
リル含有組成物を精製する際の有用性に関して,普遍的
に交換可能であるとは思われない。
米国特許第4,404,064号に示されるように,オレフィン
性不飽和ニトリルを製造するための,ある非常に良好で
商業的に実施される方法は,アンモニアとオレフィンと
の触媒反応である。例えば,アクリロニトリルおよびメ
タクリロニトリルは,アンモニア存在下にて,それぞ
れ,プロピレンおよびイソブチレンの気相における触媒
酸化により,製造され得る。これらの方法では,かなり
の量の不純物が生成される。アンモニアおよびプロピレ
ンからのアクリロニトリルの生成により,アセトニトリ
ル,プロピオニトリル,アセトンなどが,かなりの量で
形成される。これら副生成物の不純物を除去して,他の
生成物との重合に適当な不飽和ニトリルを生成すること
が,必要である。
Borrelらの米国特許第3,459,639号には,アクリロニト
リル,アセトニトリルおよび他の物質の複雑な混合物
(これは,アンモニアや酸素の存在下にて,アクロレイ
ンまたはプロピレンを触媒でアクリロニトリルに気相転
化して,形成される)を精製する方法が開示されてい
る。アセトニトリルからアクリロニトリルを分離するこ
とは,少なくともpH5(好ましくは5〜7)にて,蒸留
混合物にアルカリ化剤を導入して,抽出蒸留により行わ
れる。
Wuの米国特許第4,377,444号は,オレフィン性ニトリル
の回収および精製に関し,より特定すると,オレフィン
性ニトリル(例えば,メタクリロニトリルおよびアクリ
ロニトリル)を回収し精製するための改良された方法に
関する。ここで,このオレフィン性ニトリルは,該オレ
フィン性ニトリルと以下のような物質との混合物から,
イソブチレンおよびプロピレンをアンモ酸化することに
より生成される:アセトニトリル,シアン化水素,プロ
ピオニトリル,ブチロニトリル,メタクリロレイン,ア
クロレイン,アセトン,アセトアルデヒドなど。
Wuは,以下のことを指摘している。オレフィン(例え
ば,イソブチレンまたはプロピレン)が,アンモ酸化触
媒の存在下にて,高温下の気相で,アンモニアや分子状
酸素との反応に供されるとき,対応するオレフィン性ニ
トリル(例えば,メタクリロニトリルやアクリロニトリ
ル)は,アンモ酸化反応の副生成物(これには,アセト
ニトリル,シアン化水素,プロピオニトリル,ブチロニ
トリル,メタクロレイン,アクロレイン,アセトン,ア
セトアルデヒドが包含される),所望のオレフィン性ニ
トリルの混合物,およびアンモ酸化反応器の溶出液中に
現れるこれら副生成物のいくつかを,種々の量で伴っ
て,生成する。
Wuの方法に従って,アンモ酸化反応の生成物は,第1段
階にて,水中に吸収させることにより,回収される。こ
の段階の間,ある重いまたは高沸点の有機化合物は,軽
い有機生成物のいくつかの重合,縮合などにより,形成
される。従って,このWuの方法は,アンモ酸化反応で形
成される副生成物だけでなく重い有機化合物からも,オ
レフィン性ニトリルを分離する改良方法である。
Hadleyらの米国特許第3,051,630号に開示の方法もま
た,アクリロニトリルの精製に関する。しかしながら,
この方法は,特に,アクロレインと,アンモニアおよび
分子状酸素との触媒気相反応により生成されるアクリロ
ニトリルの精製に適用可能である。このような反応では
粗アクリロニトリルは,通常,好ましくは未反応のアン
モニアを全て中和した後,気体状の反応生成物と水とを
接触させることにより,希薄な水溶液(これはまた,種
々の量のアクロレインおよびシアン化水素を含有する)
の形態で回収され得る。
精製された形態のアクリロニトリルがいったん得られる
と,このアクリロニトリルモノマーは,上で示したよう
な種々の生成物を生産するために,用いられる。本発明
は,過剰量のアクリロニトリルが他の反応物との反応に
供されて生成物を生じるとき,不純物からアクリロニト
リルを精製する方法に関する。より特定すると,過剰量
のアクリロニトリル(これは,それ自体中間体である)
を用いて生成される生成物は,2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸(これは,AMPSRの商標でルブ
リゾールコーポレーションから販売されている)であ
る。AMPSRの製造中は,化学量論的に過剰な量のアクリ
ロニトリルが用いられる。従って,所望の生成物が形成
され分離された後も,種々の量のアクリロニトリルが未
反応のまま残存し,他の不純物と共に存在する。これら
不純物は,多くの場合,アクリロニトリルと極めて反応
性があり,重合を引き起こす。この重合は,より特定す
ると,アクリロニトリルモノマー単位と,存在する不純
物のモノマー単位との,望ましくない共重合である。不
純物とともに存在する未反応のアクリロニトリルが,2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の合成
において,単に再循環されるなら,得られる生成物は,
所望の純度を有さず,そして所望の仕様書に適合しな
い。さらに,このような不純なアクリロニトリルは,望
ましくない重合を開始する。しかも,このような不純な
アクリロニトリルから生成する全ての反応生成物(例え
ば,2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸)は,所望の仕様(例えば,水に不溶性の重合体粒子
がないこと,純度など)を有しない。従って,本発明
は,このような未反応のアクリロニトリルを精製するた
めの改良された方法を開発する。
上で指摘したように,アクリロニトリルの製造におい
て,アクリロニトリルを精製する方法は,アクリロニト
リルとともに存在する不純物のような因子に基づいて変
化する。本発明は,以下の点で,上で論じた方法と異な
っている:上で論じた方法は,一般に,アクリロニトリ
ル生成物から廃物を精製することに関連している。これ
に対して,本発明の方法は,過剰量のアクリロニトリル
を用いて生成される生成物(例えば,2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸)の製造中に,発生す
る廃物流から,未反応のアクリロニトリルを精製するこ
とに関する。言い換えれば,本発明は,このアクリロニ
トリルが他の生成物を生成するための反応物として用い
られる場合に,未反応のアクリロニトリルを精製する方
法を目的としている。上で論じたような従来技術は,一
般に,アクリロニトリルを製造するのに用いられる未反
応の反応物からアクリロニトリルを精製することを目的
としている。アクリロニトリルを生成中に形成されるこ
れら未反応の反応物は,一般に,2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸の製造から得られる未反応
のアクリロニトリルと共に存在する不純物より反応性が
低い。この不純物の反応性が高くなると,このような不
純物を除去する必要性が高くなる。
異なる反応物が用いられるとき,異なる不純物が得られ
る。従って,いずれの方法も,あらゆるタイプの不純物
からアクリロニトリルを精製することに関して,必ずし
も交換可能に有用ではない。
発明の要旨 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を
合成するために,過剰量のアクリロニトリルが,硫酸お
よびイソブテンと組み合わされる。得られた反応生成物
には,かなりの量の未反応アクリロニトリルおよび他の
副生成物とともに,2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸が含まれる。この2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸は,種々の残留する酸,
アクリルアミド,および他の副生成物の不純物とともに
存在するアクリロニトリルを残して分離され得る。この
不純物は、組成物の重量基準で,約1〜2重量%の量で
存在する。
この酸不純物には,硫酸,イソブチレンモノスルホン
酸,イソブチレンジスルホン酸および少量の2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸,t−ブチルア
クリルアミドおよびアクリルアミドが含まれる。1〜2
%の不純物(例えば,残留する酸)を含有するアクリロ
ニトリルが,2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸の生成において,再使用されるなら,得られる
生成物(すなわち,2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸)は,種々の望ましくない性質を有す
る。例えば,得られる生成物は,アクリロニトリルモノ
マーと不純物モノマーとの重合により形成される望まし
くない重合物を含有する。従って,再使用の前に,この
アクリロニトリルを精製するのが望ましい。本発明は,
このような精製方法,およびそれから得られる生成物を
目的としている。
本発明の方法に従って精製されたアクリロニトリル生成
物が含有する不純物(例えば,残留する酸およびアクリ
ルアミド)の量は無視し得る。従って,この精製アクリ
ロニトリルそれ自体は,所望の平均分子量,および優れ
た貯蔵安定性を有する。さらに,この精製アクリロニト
リルは,他の物質を製造する際に,利用され得る。例え
ば,この物質は,2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸(これもまた,高純度を有する)を製造す
る際に用いるために,再循環される。この高い純度は,
アクリロニトリルと特に反応性のある不純物を除くと得
られるものであり,特に重要である。このような反応性
の不純物は,アクリロニトリルと反応して,水不溶性の
重合体を形成する。この重合体は,2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸と水とを包含させること
により調製される水溶液を曇らせる。
本発明の主要な目的は,生成物を得るために反応成分と
過剰のアクリロニトリルとを反応させることにより生成
する化合物の合成から得られる不純なアクリロニトリル
廃物流を精製する方法を提供する。
本発明の特徴には,このような未反応のアクリロニトリ
ルとともに存在する残留酸を,塩基(例えば,石灰また
はアンモニア)で処理することにより中和すること,お
よび形成された塩を除去すること,が包含される。
本発明の別の目的は,真空および低温を用いる経済的か
つ効率のよいアクリロニトリルの精製方法を提供するこ
とにある。
本発明の重要な特徴は,精製中におけるアクリロニトリ
ルの重合を回避しつつ,このような廃物流タイプの不純
なアクリロニトリルを精製し得ることにある。
本発明の有利な点は,環境上受け入れられ,環境法で承
認されたアクリロニトリルの精製方法を提供することに
ある。
本発明の別の有利な点は,重合が大幅に減少し,形成さ
れる塩が工程の初期に除去されるという点で,装置にお
ける沈澱物の蓄積が減少したアクリロニトリル精製方法
を提供することにある。
本発明の重要な特徴は,2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸を製造する際に用いられる未反応の
アクリロニトリルを,以下のような精製された生成物を
生産するために再使用し得る方法を提供することにあ
る:この精製された生成物には,例えば,所望の特性
(例えば,貯蔵安定性,および水に不溶性の高分子量重
合体(これは,アクリロニトリルと種々の反応性不純物
との反応により形成される)が存在しないこと)を有す
る2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
がある。
本発明のさらに別の目的は,それ自体所望の特性を有す
るような精製アクリロニトリルを生産する方法を提供す
ることにある。この所望の特性には,例えば,水に不溶
性の高分子量重合体が存在しないこと,および改良され
かつ予想以上に優れた貯蔵安定性が挙げられる。
本発明の別の特徴は,所望の特性を有する精製アクリロ
ニトリルであって,そして2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸(これは,透明な水溶液であり
得る)を形成し得る精製アクリロニトリルを提供するこ
とにある。
本発明のこれら目的および他の目的,利点および特徴
は,本発明の開示を読むとすぐに,当業者に明らかとな
る。
図面の簡単な説明 第1図は,本発明の好ましい実施態様で用いられる精製
系の概要を示す設計図である。
発明の詳細な説明 化学製品である2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸(ルブリゾールコーポレーションの商標AM
PSRの製品として製造される)は,工業的に種々の異な
る目的で用いられる。この2−アクルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸生成物および他の生成物は,過剰
量のアクリロニトリルと,硫酸およびイソブチレンとを
反応させることにより生成され得る。経済的な因子およ
び環境上の要因のために,より多くの2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸を製造するために未
反応のアクリロニトリルを再使用するのが望ましい。し
かしながら,未反応のアクリロニトリルは,他の不純物
(例えば,アクリルアミドや残留する酸)とともに存在
する;そして,これ自体は,貯蔵安定性に乏しく,高品
質の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸を製造する際に再使用できない。アクリロニトリル
が,必要な程度まで精製されなければそこに存在する不
純物と反応して,水に不溶な化合物を形成する。高品質
の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
生成物を製造するために,そしてアクリロニトリルの効
果的な用途を得るために,本発明者らは,未反応の不純
なアクリロニトリル廃物流(これは,2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸を製造する際に生じ
る)の精製方法を発見した。
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を
製造する際に,過剰量のアクリロニトリルが用いられる
とき,形成される所望の2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸生成物は,完全に除去されていな
い不純物(例えば,硫酸,イソブチレンモノスルホン
酸,イソブチレンジスルホン酸,アクリルアミド,およ
び少量の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸)を1〜2重量%伴って存在するアクリロニトリ
ルを残しながら取り出され得る。このアクリロニトリル
は,上で述べた不純な廃物流アクリロニトリルである。
本発明者らは,未反応のアクリロニトリルを効果的に精
製するために,アクリロニトリルを強塩基(例えば,石
灰(すなわち,酸化カルシウム),NaOH,NH3,またはCa
(OH))で中和することにより,アクリロニトリルを
化学的に処理することが,まず望ましいことを見い出し
た。石灰(すなわち,酸化カルシウム)で中和すると
き,加えられる石灰の量は,処理されるべきアクリロニ
トリルの酸中和数に依存する。不純なアクリロニトリル
の酸当量あたり,0.5〜1.5当量の石灰を用いて,ある効
果が得られるものの,アクリロニトリルの酸当量あたり
1.0当量を下まわる石灰を用いることは,一般に望まし
くない。さらに,本発明者は,不純なアクリロニトリル
の酸当量あたり,約1.1当量の石灰を用いることが,以
下の点で特に好ましいことを見い出した:1.0当量を下ま
わる石灰を用いると,存在する全ての酸が完全に中和さ
れず,そして1.1当量を上まわる石灰の使用は経済的で
はない。
中和のために石灰を用いるとき,水が存在しなければな
らない。アクリロニトリルへの水の溶解性は,約3.2%
にすぎない。それゆえ,3.2%を下まわる水が用いられ得
る。本発明者らは,約2.7%を上まわる水を使用する
と,カルシウム塩が粘稠となり取扱いが困難となること
を見い出した。効果的な中和段階を提供するために,少
なくとも約0.5%の水が存在すべきであることも見い出
されている。従って,水は,好ましくは,約1.0〜2.5
%,より好ましくは約1.5%〜約2.0%の量で存在する。
無水アンモニアは用いられ得るが,石灰は,上で述べた
ように,触媒量の水と組み合わせて用いられないなら効
果的でない。塩基で処理された未反応のアクリロニトリ
ルは,中和され,塩が形成される。例えば,触媒量の水
の存在下にて,石灰で処理することにより,カルシウム
塩が形成される。形成される塩のいくつかは,すぐに沈
澱し,未反応の石灰とともに容易に除去され得る。すぐ
に沈澱しない塩は全て,沈降により,またはこの塩基処
理された物質を,機械的に促進された分離手段(例え
ば,遠心分離および/または濾過)にかけることにより
除去され得る。
上で述べた機械的な分離手段の1種またはそれ以上を施
した後,形成された塩および未反応の石灰のほとんどは
除去され,アクリロニトリルがある程度まで精製され
る。しかしながら,この時点では,アクリロニトリル
は,まだ,約1.5%またはそれ以下の不純物を含有す
る。この不純物は,他の物理的手段(すなわち,種々の
蒸留)により除去されねばならない。
図面を参照すると,塩基処理されたアクリロニトリル
(これは,沈澱および/または種々の機械的手段により
除去された塩を有していたものである)は,ライン1を
経て熱交換器2に供給される。供給速度は,用いられる
特定の装置および実施態様に依存して変更し得る。本発
明者らは,約151リットル〜379リットル/分(約40〜10
0gal/min)の供給速度が有用であり,約265リットル/
分(約70gal/min)が好ましいことを見い出した。この
熱交換器2は,好ましくは単一のパスシェルおよびチュ
ーブ状熱交換器である。本発明者らは,約750平方フィ
ートの大きさの316ステンレス鋼製のパスシェルおよび
チューブ状の熱交換器を使用するのが,特に有用である
ことを見い出した。熱交換器2中の不純なアクリロニト
リルは,熱交換器2の外部シェル3に加熱流体(これ
は,好ましくは飽和蒸気の形態であり,減圧下にて約85
℃〜約102℃(約185゜F〜約215゜F)の範囲の温度に
維持されている)を連続的に循環させることにより,約
320mmHgにて,78℃(172゜F)を下まわる温度,好まし
くは約43℃〜約60℃(約110゜F〜約140゜F)の温度,
より好ましくは約49℃(約120゜F)に維持される。
大気圧で,アクリロニトリルの温度は,重合を妨げるた
めに78℃(172゜F)以下に保たれねばならない。本発
明者らは,圧力を約320mmHgの減圧下に維持しつつ,温
度を約43℃〜約60℃(約110゜F〜約140゜F)の範囲に
保つのが望ましいことを見い出した。
蒸気温度および蒸気圧は,熱交換器の内部成分が衝突す
るにつれて上昇する。しかしながら,この温度レベルを
原因として,アクリロニトリルは相当量の重合を受ける
ことがなく,アクリロニトリルと接触する成分の汚損が
大いに減少する。重合や沈着(これは,アクリロニトリ
ルと接触する内部表面で蓄積される)のこの減少は,本
発明の実質的な利点である。この加熱流体は,投入ライ
ン4によりシェル3の周囲に流入される。ここで,加熱
流体はシェル3の周囲を循環し,次いで排出ライン5を
経て出口に至る。これにより,アクリロニトリルは比較
的一定の温度に保たれる。多くの異なる要因は相関的で
あり,アクリロニトリルが不純物と反応するかどうかに
よって決定される。温度,圧力,不純物の量,および不
純物の反応性の程度が上昇するにつれて,望ましくない
重合体,および不純物それ自体および/またはアクリロ
ニトリルとの間の共重合体が形成される可能性が増す。
このアクリロニトリルは,不純物とともに,液体と蒸気
物質の両方を含有する加熱流体物質となる。この物質の
蒸気部分からは,いくつかの不純物が除かれている。熱
交換器2から,液体/蒸気物質が,ライン6(ここで
は,78℃(172゜F)を下まわる温度,好ましくは約41℃
〜約52℃(約106゜F〜約126゜F)の範囲の温度,より
好ましくは約47℃(約116゜F)の温度である)を経
て,蒸流塔7の下部領域まで,ポンプによって揚げられ
る。塔7は,シリンダー壁部分により構成される。その
内側の部分は,そこから広がる複数の蒸留トレイ8,8′,
8″,8など,底部開口部9,および上部開口部10を有す
る。この塔7は,トレイの大きさ,形状,および数を変
更し得る。しかし,本発明者らは,316ステンレス鋼の塔
(これは,6つのトレイを有し,高さ19フィート8イン
チ,そして直径6フィートである)が,特に良好に作用
することを見い出した。これらトレイは,約2フィート
内側に位置する。この塔7は,真空下で維持され得る。
しかし,この塔は,塔の内部と出口11との間に圧力差が
得られるように維持される。すなわち,塔7の内部圧力
は,出口11における圧力よりも高い。その結果,純粋な
蒸発ガス(アクリロニトリル)は,塔7から出口10を経
てライン11に自由に流れる。本発明者らは,約320mmHg
にて,塔の内部温度を約43℃〜約60℃(約110゜F〜約1
40゜F)の範囲,より好ましくは49℃(120゜F)に維
持することにより,この工程が特に良く作用することを
見い出した。この温度範囲および圧力範囲は多くの理由
により好ましい。しかし,この温度が,ほぼ78℃(約17
2゜F)以下で,大気圧におけるアクリロニトリルの融
点程度とされることは,注目されるべきである。
ライン6を経て塔7に加えられた液体/蒸気物質のう
ち,液体部分のほとんど全ては,塔7の底部に落ち,開
口部9を経て排出される。純粋なアクリロニトリルは低
沸点であり,塔の上部に上がり,ライン11に通じる開口
部10から除去される。不純物とともに存在する高沸点の
アクリロニトリルは,塔7の底部に落ち,ライン12を経
て開口部9から除去される。本発明の最初の実施態様に
よれば,ライン12を経て除去されるほとんど全ての物質
は,ライン13へポンプで揚げられ,熱交換器2に入り,
それゆえ再循環される。不純物の多い少量のボトムは,
塔7の底部から除去される。
本発明の第2の実施態様によれば,ライン12を経て除去
される物質は分割される。その物質の大部分は,ライン
13(このライン13は,熱交換器2と直接接続され得る
か,または供給ライン1を経てフィードバックされ得
る)を経て,熱交換器2に再循環される。そして,ライ
ン12からの物質の少量部分は,ライン14を経て薄膜蒸発
器15に導かれる。第2の実施態様ではまた,塔7の底部
からだけでなく,薄膜蒸発器15の底部からライン18を経
て不純なボトムを除去することが包含される。本発明の
工程は,以下の点で経済的に有利である:熱交換器2に
入る液体供給物の大部分を蒸発させることなく,多量の
アクリロニトリルを経済的に回収することが可能とな
る。この工程はまた,温度を低温に保ち,かつ蒸発され
るべき供給物の一部を減らすことにより,装置における
重合体物質の形成を大いに低減させる。
蒸発器15は,約320mmHgにて,78℃(172゜F)を下まわ
る温度,好ましくは約49℃〜約63℃(約120゜F〜約145
゜F)の範囲の温度,より好ましくは約49℃(約120゜
F)と温度に維持される。この温度は,大気圧の下で
は,関連した物質(すなわち,不純物アクリロニトリ
ル)の融点ほどであり,78℃(172゜F)程度である。本
発明者らは,5.0m2(53.8平方フィート)の316ステンレ
ス鋼製の蒸発器が,特に良好に作用することを見い出し
た。この蒸発器は,投入ライン16を経て入り,排出ライ
ン17を経て出ていく流体とともに,外面に沿って流体を
連続的に循環させることにより,この温度に維持され
る。ライン16およびライン17を経て流入および流出する
加熱流体は,好ましくは蒸発器に入らず,蒸発器内の温
度を制御するために単に供給される。蒸発器の内部は減
圧下に維持される。多量の不純物を含有する高沸点の物
質は,蒸発器の底部に落ち,次の処理および/または除
去のために,ライン18を経て除去される。部分的に精製
された低沸点のアクリロニトリルは,蒸発器15の上部開
口部20に接続されたライン19を経て取り出される。ライ
ン19を経て移された部分的に精製されたアクリロニトリ
ルは,次いで蒸留塔7に戻され,ポイント215でこの塔
7に入る。このポイント21は,液体/蒸気物質がライン
6か塔に入るような塔の下部領域より,好ましくは上方
にあるが,下方や同じ高さであってもよい。ポイント21
は,好ましくは塔のトレイよりも下方にある。ライン19
から入る部分的に精製されたアクリロニトリル生成物の
多くは,比較的低沸点であり,従って蒸留塔の上部から
引き出され,ライン11を経て排出される。開口部10およ
びライン11を経て,蒸留塔7の上部から引き出された精
製物質は,高度に精製されている。この精製物質は,改
良された予想外の優れた特性(例えば,分子量や貯蔵安
定性)を有する。この物質は,2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸(これもまた,所望の平均分
子量を有し,かつ改良された予想外の貯蔵安定性を有す
る)を生産する際に利用され得る。
本発明は最も好ましい実施態様と考えられる事項に関
し,ここに開示され記述されている。しかしながら,こ
の明細書を読めば当業者が種々の変形を行い得ること,
およびこのような変形が本発明に包含され得ると考えら
れることを指摘しておく。
フロントページの続き (72)発明者 ハンブリック,ジェームス エル アメリカ合衆国 オハイオ 44026 チェ スターランド,ウィルソン ミルズ ロー ド 9431

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主要量のアクリロニトリルと、少量の酸お
    よびアクリルアミドと、を含有する混合物中に存在する
    アクリロニトリルを精製および回収する方法であって、 以下の工程を包含する、方法: 該混合物を塩基で処理し、形成される塩を除去して、処
    理された混合物を得ること; 該処理された混合物を、熱交換器にて、該処理された混
    合物の融点より高い温度であるが、78℃(172゜F)よ
    り低い温度まで真空下で加熱し、加熱流体物質を供給す
    ること; 該流体物質を、真空に維持された蒸留塔内に置くこと;
    および 該塔から低沸点の精製アクリロニトリルを取り出すこ
    と。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項に記載の方法であって、
    前記処理された混合物を得る工程が、該混合物を、触媒
    量の水の存在下にて、石灰で処理し、そして形成される
    中性のカルシウム塩を除去して、処理された混合物を得
    る工程を有し、そして、 前記蒸留塔が、該処理された混合物の融点より高い温度
    であるが、78℃(172゜F)より低い温度に維持され
    る、方法。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項に記載の方法であって、
    前記混合物が2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
    スルホン酸の製造により生じる廃物である、方法。
  4. 【請求項4】請求の範囲第3項に記載の方法であって、
    2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の
    製造が、イソブテン、硫酸、および過剰量のアクリロニ
    トリルの反応を包含する、方法。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1項に記載の方法であって、
    前記処理された混合物が、前記熱交換器にて、43℃〜60
    ℃(110゜F〜140゜F)の範囲の温度まで加熱され、さ
    らに、 前記流体物質が、前記蒸留塔の下部領域にて、該蒸留塔
    に入り、該蒸留塔が、複数の蒸留トレイ、精製されたア
    クリロニトリルが抜き出されると上部開口部、および流
    体物質が抜き出される下部開口部を有し、精製されたア
    クリロニトリルが上部開口部から除かれる間、さらに高
    い沸点を有する流体物質が下部開口部から抜き出され、
    熱交換器に戻される、方法。
  6. 【請求項6】請求の範囲第5項に記載の方法であって、
    さらに以下の工程を包含する、方法: 前記下部開口部から抜き出された高い沸点を有する流体
    物質の少量部分を、薄膜蒸発器内に置くこと;ここで、
    該流体物質の該少量部分は、該蒸発器の下部領域にて蒸
    発器に入り、該蒸発器は、真空下にて、49℃〜63℃(12
    0゜F〜145゜F)の範囲の温度に維持される; 該蒸発器の下部開口部から、高沸点の不純流体物質を除
    去すること; 該蒸発器の上部開口部から、低沸点の部分的に精製され
    た流体物質を取り出すこと;および該取り出された部分
    的に精製された流体物質を、前記塔の上方領域であって
    流体物質が前記熱交換器から該塔に入る領域に戻すこ
    と;および 精製されたアクリロニトリルを、該塔から取り出し回収
    している間、該塔内で蒸留を続けること。
  7. 【請求項7】請求の範囲第1項に記載の方法であって、
    前記酸およびアクリルアミドの総量が、前記アクリロニ
    トリル、酸およびアクリルアミドの合計量の2重量%未
    満である、方法。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項に記載の方法であって、
    前記酸がスルホン酸、イソブチレンモノスルホン酸、イ
    ソブチレンジスルホン酸、および2−アクリルアミド−
    2−メチルプロパンスルホン酸でなる群から選択される
    少なくとも1種である、方法。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1項、5項、または6項のい
    ずれかに記載の方法であって、前記塩基が触媒量の水の
    存在下での石灰であり、そして除去される塩がカルシウ
    ム塩である、方法。
  10. 【請求項10】請求の範囲第1項、5項または6項のい
    ずれかに記載の方法であって、前記塩基がアンモニアで
    あり、そして除去される塩がアンモニウム塩である、方
    法。
  11. 【請求項11】請求の範囲第10項に記載の方法であっ
    て、前記アンモニウム塩が遠心分離により除去される、
    方法。
  12. 【請求項12】請求の範囲第10に記載の方法であって、
    前記アンモニウム塩が濾過により除去される、方法。
  13. 【請求項13】請求の範囲第10に記載の方法であって、
    前記アンモニウム塩が沈降により除去される、方法。
  14. 【請求項14】請求の範囲第1項、2項、5項または6
    項のいずれかに記載の方法であって、前記塩が、遠心分
    離、濾過および沈降でなる群から選択される機械的手段
    により、除去される、方法。
  15. 【請求項15】請求の範囲第5項に記載の方法であっ
    て、前記塩基が水中に存在する石灰であり、該石灰が、
    前記混合物の酸当量あたり、0.5当量〜1.5当量の量で存
    在する、方法。
  16. 【請求項16】請求の範囲第15項に記載の方法であっ
    て、前記水が前記混合物の重量基準で、1.0重量%〜2.5
    重量%の量で存在する、方法。
  17. 【請求項17】請求の範囲第16項に記載の方法であっ
    て、前記石灰が酸の当量あたり1.1当量の量で存在し、
    そして前記水が前記混合物の重量基準で、1.5重量%〜
    2.0重量%の量で存在する、方法。
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